
LOST & FOUND (ロストアンドファウンド)
東京ストーリーテラー
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2012/03/02 (金) ~ 2012/03/11 (日)公演終了

藪の中
セルリアンタワー能楽堂
セルリアンタワー能楽堂(東京都)
2012/03/08 (木) ~ 2012/03/11 (日)公演終了
満足度★★★
藪の中なパフォーマンス
能楽師の津村禮次郎さん、バレエダンサーの酒井はなさん、とその道のベテランが能楽堂に集い、若手ダンサー・振付家の島地保武さんによって構成された、人を食った様なパフォーマンスを行う作品で、単純に美しさや幽玄さを表現するのではない、一筋縄にはいかない捻くれ具合いが面白かったです。
全体で90分程度の作品ですが、20分程度の第1部の後に10分の休憩を挟んで第2部が続くというイレギュラーな時間配分で、第1部は島地さんのソロ、第2部は島地さんは出演せず、他の4人のパフォーマンスでした。
途中までは抽象的ではありながらも概ね原作に沿ってダンスが進行するのですが、突然酒井さんがマイクを手にして自分のことについて話し始め、それまでアブストラクトな音響だったのがサティのピアノ曲に変わり、先の読めない展開になるのですが、その後の津村さんの話になった所で、原作における「不確実な記憶」というモチーフに繋がる構成で、破れかぶれな外見とは裏腹にまとまりのある終わり方でした。
構成は実験的ですが、ちゃんと出演者それぞれのソロでの見せ場が用意されていて、熟練の技を楽しめました。特に津村さんの声と体が素晴らしかったです。
matohuによる衣装は東京コレクションで発表しているものと同じ流れのデザインで、絶妙な色合いが能舞台に映えていて良かったです。
音楽は第1部で舞台上に置かれていたカバサや金槌の音で構成した、微かな響きが続くもので、不思議な雰囲気を生み出していました。

真実は笑わない
立教大学演劇研究会
立教大学 池袋キャンパス・ウィリアムズホール(東京都)
2012/03/08 (木) ~ 2012/03/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
素直に素敵だと思った
京都の中野劇団の芝居の脚本を
東京の学生劇団がなぜか上演するというのが気になって
ちょっと観てきました。
・・とは言っても、自分も立教大学なんてほとんど足を踏み入れたことが無く、
誰でもフリーな感じの早稲田※なんかと比べると、
知り合い以外の人が行くと「誰だコイツ?」みたいになるんじゃないかと
緊張しながら行きました(苦笑
ところが行ってみると、自分が思っていた以上に
役者・スタッフ共に前向きな意欲に満ち溢れていて、
純粋に作品を愛しているのを感じ、
小劇場にありがちな身内感が無いのがとても新鮮でした。
もちろん学生なのだから当然
「役に比べると実年齢が低い」という見た目のデメリットはあったりもするのだけれど、
それを吹き飛ばすくらい気持ちの溢れた演技をしていて、
その空気が、少なくとも自分の観た回(初回)では、
客席にも広がっているように感じられて、
良い意味での舞台と観客席を含めた一体感というか、
とても良いものを見せてもらったな、という気持ちになりました(笑
学生劇団というと、時として目新しい演出に飛びつきがちで、
物語として全体をみてみると、どうしても中身が薄く見えてしまうこともあるのだけれど、
(中身の薄さを誤魔化すための演出になり、それが更なる薄さにつながることもある)
この舞台は、
きっと役者・スタッフ一同で、自分たちが今なにを感じ、何を伝えたいのかについてきちんと向き合い
不器用でも精一杯伝えよう(それは物語とリンクするのだけれど)とし、
人の痛みとか運命の理不尽さについて
真正面から向き合っている気がして、とても好感が持てました(笑
自分は、役者さんたちの演技について、
「巧妙」というよりは、
役を通じて、愛とか、人の痛みについて一生懸命理解しようとしているようにも見えて、
それがこの舞台を、技巧的な舞台よりかは瑞々しくてステキだと、
自分が素直に思えた大きな要因であったようにも思われました。
※・・学内を近所のオッサン(それほど小奇麗ではない)が普通に散歩してたり、
近所のオッサンかと思っていると、よくみたらただのこ汚い学生だったりした・・

レシピエント
ドリームプラス株式会社
紀伊國屋ホール(東京都)
2012/02/29 (水) ~ 2012/03/11 (日)公演終了
臓器移植“入門”ドラマ
つっこみどころ満載なプロットも、G2の力技で、感動ドラマに。
サトエリの一作ごとの成長が素晴らしい。
前半の闇金たちの凄み方が不快ではある。

メモランダム~思い出あります。
現代能シアタープロジェクト
遊空間がざびぃ(東京都)
2012/03/08 (木) ~ 2012/03/11 (日)公演終了
満足度★★★★
新鮮です!
こういうスタイルは新鮮で良かったです。テーマもハッキリしているので、スーッと体に染み込んできます。若干「能」も取り込まれていましたが、もっとしっかり観たかったです。他の作品も是非観てみたい。

『夜のしじま』
からふる
ギャラリーLE DECO(東京都)
2012/03/06 (火) ~ 2012/03/11 (日)公演終了
満足度★★
不思議
設定が少しわかり辛いかなぁ。淡々としちゃって残念です。
当然、静寂、沈黙の設定なので暗いイメージですから仕方ないと思いますが、好き嫌いが分かれるかなぁ。

II-Bass session.8
激団リジョロ
APOCシアター(東京都)
2012/03/07 (水) ~ 2012/03/07 (水)公演終了
満足度★★★★★
大迫力!
舞台と客席がすごく近くて臨場感ありました!
役者さんの緊張感が見ているこっちまで伝わってきて私もドキドキしてました。
テーマ、シュチュエーション、キーワードのお題を自分が書くのも悩んだし楽しかった。
5月にもやるらしいので観にいこうと思ってます。癖になるイベント!

モナコ公国 モンテカルロ・バレエ団 Aプロ
公益財団法人日本舞台芸術振興会
東京文化会館 大ホール(東京都)
2012/03/06 (火) ~ 2012/03/07 (水)公演終了
満足度★★★★
Aプロ:洗練されたコンテンポラリー
いずれも強引に前衛的ではなく、古今の調和がとれている。■シェエラザート:エロス。小池さんが見事、素晴らしいオーラが出ている。■ダフニスとクロエ:こちらもエロス。作品はよいのだが、絵が生々しすぎる。■アルトロ・カンロ1:古楽のシンフォニックバレエ。もっと小さい劇場で見たかった。作品の密度が空間に広さに発散してしまった感じ。・・・ロビーでチャリティオークションの企画展示があり気持ちは尊いが、モナコのホテルやクルージングでは日本で入札する人は少ないともう。

「ザ・シェルター」「寿歌」2本立て公演
加藤健一事務所
本多劇場(東京都)
2012/03/02 (金) ~ 2012/03/11 (日)公演終了
満足度★★★★
初体験ですが
北村想作品、初体験。
「ザ・シェルター」は、一種、大人の寓話のような趣で、好感の持てる舞台でした。
「寿歌」の方は、いろいろな作家の持ち味をないまぜにした感じで、イマイチ、私にはよく掴めない作品でした。
とは言え、今回の2作品、共に、加藤さんの魅力満載で、加藤建一事務所の作品選びとしては、大成功だろうと感じました。

うれしい悲鳴
アマヤドリ
吉祥寺シアター(東京都)
2012/03/03 (土) ~ 2012/03/11 (日)公演終了
満足度★★★
爆発したかな
解散!?と思いましたが、、改名???
身体ほぐしてくダンスかっこよかったです。
ゲキバカの足折った方、すっかり復活したのですね~。
衣装がよかった。。

CROSS BRAVE
劇団C2
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2012/02/23 (木) ~ 2012/02/27 (月)公演終了
満足度★★★★★
なんてこった
迫力ある殺陣を観ていたら、キン●ダムハーツがやりたくなりました。
自分はあんな風にかっこ良く動けないですからね…せめて二次元の世界では…
なーんて思っちゃう位、今回も抜群にかっこ良かったのです。
殺陣だけでなく可憐なダンスに、笑いと感動がいっぱい詰まったお話に、胸はドキドキしっぱなし。おもちゃ箱みたいですね。
ステキなお芝居をありがとうございました♪
お疲れ様でした!

うれしい悲鳴
アマヤドリ
吉祥寺シアター(東京都)
2012/03/03 (土) ~ 2012/03/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
宇宙。
昨年、自然のパワーはすごい、実感した。
でも、最近、人間のもつパワーだってすごい、それが大勢なら、尚すごい。
演劇が生み出すパワーだってすごい。
そう思うようになりました。
人間賛歌のおはなしだと思います。
なんか、電力が作れそうなほど、すごい大爆破だったと思います。
おもしろかった。

『夜のしじま』
からふる
ギャラリーLE DECO(東京都)
2012/03/06 (火) ~ 2012/03/11 (日)公演終了
無題315(12-068)
20:00の回。19:15受付、19:30開場。LE DECOの3階は初めてです。床は板張り、パイプで組んだ席はなく、椅子席のみ、人数によっては座布団席ができるようです。入って右奥が舞台、コの字に配置された席、壁には暗幕、中央に柱がありその柱からはみ出るほどの2本の大きな時計の針、「12」の文字のみ、針は動いていません。柱の左右、暗幕には短い布がたくさん留められています、黒い川を游ぐ鯉にもみえますが、どうも右は暖色系、左は寒色系…ぽいです。床にはこれもコの字に端切れのようなものが繋がって客席との境を示しています。ピアノ曲が静かに流れ、床の落ち着いた色とあいまっていい雰囲気です。「しじま」からの連想…静寂、寂寥、チラシのイラスト、深い緑、赤い月、星の姿を隠すぶ厚い雲、水に映る少女、水は心の鏡。お話しはとても好き、でも、ちょっと違うようにも。21:32終演。

節電 ボーダー トルネード
クロムモリブデン
HEP HALL(大阪府)
2011/12/01 (木) ~ 2011/12/04 (日)公演終了
満足度★★★★
熱砂!
なんともスタイリッシュ。
都会的でアバンギャルド。
会場に入って舞台を向いて左右の壁に吊られたスピーカーを見て、これらの轟音パラダイスにワクワクする。
展開もいつも通りにシュールでありながらの・・・展開。
しかしそれを可能にしているのが全員の身体能力。
本当に間のとりかたから何からが完璧に抜群のタイミングで行われるのだ。
これはもう至高の芸である!
また今回、クロム初参加の七味さんから目が離せない。
その存在感が本当に素晴らしい。
絶対的吸引力が半端ない。

幕末紅蜀葵
劇団ZTON
ギア専用劇場(京都府)
2011/12/02 (金) ~ 2011/12/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
熱血エンタメ!
「僕の観た今年の時代劇で最高峰!これぞ大活劇!立見でも観るべし!頭空っぽで観て最高!」
そう瞬間的に言えるほどのエンタメ活劇だった。
男の子が好きになる要素を全てぶち込んで、更に全開にバカをする!
言葉で言い表すならば、
『忠実な手塚治虫芝居』
そう言っても過言ではない。

天竺ダイヤモンド
ひげ太夫
一心寺シアター倶楽(大阪府)
2011/12/03 (土) ~ 2011/12/05 (月)公演終了
満足度★★★★★
幾何学スイッチ芝居!
最前列、どセンターで観劇をさせて頂いた。
正解!
組体操。
それを取り入れる芝居は数あれど、ここまで馬鹿馬鹿しく追求する劇団は他に見ない。
その劇団の色を特化しているという意味では最高の武器に他ならない。
ひげ太夫 でしかあり得ない人間幾何学模様。
中国の昔話的なネタを丁寧に丁寧に作り上げ、それをマイムの如きパフォーマンスで披露する様は本当に素晴らしい。
チラシ集のパンフレット(1000円)にも書かれていた事だが、完璧ではない組体操は僕らの想像力によって完成する。
なるほど、上手い表現だと思いましたが、それ以上に色んなものを書き立てる芝居(パフォーマンス)でありまた!
お疲れ様です!
そして、
明日が千秋楽との事!!
頑張ってくださいませ!!!
12月5日(月)19:00
※受付開始は開演の45分前、開場は開演の30分前
こいつは観ないと損するぜー!
実は僕、気になって気になっていたチラシでした!
初観劇でどっぷりはまった感じであります!(笑)
皆様も、是非その11人の女性の圧巻のパフォーマンスをご堪能くださいませ!!!

THE MOON BEAM MACHINE
ムーンビームマシン
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2011/12/09 (金) ~ 2011/12/12 (月)公演終了
満足度★★★★★
さすが美麗芝居!
これはもう・・・・・・・絢爛!という言葉が似合う。
ムーンビームマシンは衣装が素敵だ。
それを見た瞬間に、ハッとする。
心臓を鷲づかみされるのだ。
そして陶然となる。
とろけるのだ。
うっとりするのだ。
世界観を作る。
その事に於いてムーンビームマシンは、どの劇団よりも特化している。
衣装を着て板の上に立つ姿を観るだけで納得するのだ。
人間は美しいものには圧倒される。
その言葉がそのまま具現化された舞台。
それがムーンビームマシンなのである!!

ザ・ボイスアクター ~アニメーション&オンライン~ (大阪)
劇団6番シード
大阪市立芸術創造館(大阪府)
2011/12/06 (火) ~ 2011/12/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
アニメーション編 感想
かなりの台詞量であった。
アフレコ。
つまり声優さんのテリトリー。
様々な業界用語、業界仕様、そしてその細かな決め事。
それらを観客に納得させられるものを台詞で提示しながら、話を展開させていく。
ローリング。
基本、
個性が際立つおかしな人物達だけが乱立し、
誰もが自分を、自分を押し通そうとする。
それゆえに転び、ほつれ、しっちゃかめっちゃかになるワンシチュエーションコメディ。
今回の主役は、あのバンタムクラスステージの短編集にて好演されていた、小沢和之さんが出られているので観させて頂いた。
いやぁびっくりした。
バンタムで演技されていた小沢さんとは真逆な小沢さんがそこに居たからだ。(笑)
走る、叫ぶ、ちょける!
観た事のない、『動』 の小沢さん!
素晴らしい。
あれだけさ叫んだら声がトンでも仕方がないのだが、それでも声が届く。
いいな。
また他の演者たちも達者な方ばかりであり、
色んなことに対応出来るスキルを持っているのも素晴らしい。
あれだけの大人数が大挙してやって来て、6日間の公演を行う。
凄い力である。
馬力がある。
嗚呼、
とにかくどのキャラも立っている。
これは脚本の妙もあるのだが、それをちゃんと演じられる役者陣が素晴らしい。
宇田川さんの荒くれっぽいのも素敵だし、
藤堂さんの初々しさがたまらんし、茶風林さんの存在感が圧倒的だし、樋口靖洋さんも必死で可愛いし、小川大悟さんのきりりとした存在感もおもろおかしー、栗生みな さんの途中から小沢さんをフォローする姿が輝いているのは栗生さんの素直さだろう。
椎名亜音.さんの突っ込み芸は秀逸だし、妹尾伸一さんがケンコバに見えて仕方が無かったし(すみません!褒めてます!)、矢口愛奈さんは髪型で見せつつ とにかく言葉が綺麗に届くし、手塚美南子さんの原作者のウザさ100%が素晴らしいし、嘉陽愛子さんの凛!とした演技には目を奪われるし、.松田信行さんのラクダっぷりは秀逸だったし、.しまさきまちこ さんの荒くれアラフォーっぷりがいいし、川田恵三さんの金切り声は爪跡を残すし、寺島拓篤(声の出演)さんのイケメン声はかなりそれっぽかった!

Kanoatic Blue
劇団捻暮れロジック
浄土宗應典院 本堂(大阪府)
2011/12/10 (土) ~ 2011/12/11 (日)公演終了

ザ・ボイスアクター ~アニメーション&オンライン~ (大阪)
劇団6番シード
大阪市立芸術創造館(大阪府)
2011/12/06 (火) ~ 2011/12/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
いや凄い!
正直、敬遠してもおかしくない週末だった。
LINX’S という演劇公演を連続して行う為に、出演して貰った劇団さん、応援して頂けた劇団さん、応援してくれた方々が関わる劇団さんへの御礼参りで毎日のほとんどは埋まってしまう。
そんな中での週末だった。
知り合い等の劇団が群雄割拠。
なので今回のボイスアクターは、2編ある内の1編だけを観て他の劇団を観ようと考えていた。
しかし、
『劇298 劇団6番シード 【ザ・ボイスアクター】(アニメ編)』
http://ameblo.jp/mkca/entry-11103284135.html
この作品を観てしまっては、もうねじ伏せられたも同然でした。
実は、劇団の噂を耳にはしていた。
なので二の足を踏んでいたのも事実。
しかし、僕の背中を押したのはバンタムクラスステージ。
そして、その推しはまごう事なき 『本物』 であったと云える。
矢継ぎ早のセリフ量が半端ない。
「アフレコ は戦いよ!」
と、豪語するベテラン俳優 演じる宇田川美樹さんが抜群にいい。
某声優を彷彿させる声色を使い分けるだけでなく、私生活でシングルマザーのような生活臭を出しながらの声優界の大御所を演じられた!
5種類の属性を一気に演じられる姿は本当に鬼気迫るものがあり、今年の演者NO,1と言っても過言ではない当たり役だった!!
(勿論、2本続けて観たからだとは思いますが(笑))
いや、それにしても素晴らしいアクトだった!
終演後、
宇田川さんに 「アニメ編の最後の挨拶で『オンライン編』の方が面白いです!と言われたから来ました!」
と、告白すると本当に嬉しそうにされていた!
いや、本当ですよ。
自信がないと、そんな言葉は出ない。
(勿論、その言葉が言ってはいけないものであることは知っていますよ。はい)