富士幻談
声を出すと気持ちいいの会
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2012/06/16 (土) ~ 2012/06/19 (火)公演終了
満足度★★★★★
秀逸! らしい演出に満足
終わって、席を立つときには涙が滲み、感動で手が多少震えていた程です。
期待通りの壮大なスケールと予想を許さない劇的なストーリー展開は、まさに圧巻というほかはない。
6人の役者がそれぞれの個性を発揮して、この超現実的な脚本をあくまでもリアルに演じている。
「富嶽百景」をネタにこんなスペクタクルに展開・表現できるのはこの劇団以外にないかもしれない。
ネタバレBOX
導入部分でのふすまの影絵は非常に効果的で、富士の冠雪をイメージした白布の効果も非常にシンプルでイメージ効果が大きい。
富士の噴火からのクライマックスから終焉までの演出は本当に素晴らしいものがあった。
ただ、中盤のエピソードが重く、長く、やや複雑なため疲れる部分もあり、中盤でのエピソード展開にもう少し笑って楽しめる軽い内容、たとえば現代人の富士山への意識の変化など共感できる内容も入れて移調効果も入れてくれたらさらに良かった。
草野氏の短髪は個人的には大変いいと思う。もともと、以前から草野氏の完成形はスキンヘッドだろうと思っていたのでニンマリしてしまった。
読み手の出し方も「らしい」演出であったが石綿氏の存在感がありすぎて、シーンごとのコントラスト効果が薄まってしまった印象があるので、被り物をするなど工夫がほしい。
また、細かいことだが着物(特に女性)の着付け方が着慣れないせいか、襟元が立ちすぎるなど素人目に不自然に見えた。
次回以降も期待したい。
富士幻談
声を出すと気持ちいいの会
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2012/06/16 (土) ~ 2012/06/19 (火)公演終了
満足度★★★
ぼんやりと、富士山が見えたような気がした
確かに戯曲は意欲的で、なるほどと思ったし、役者も熱演。
うまい人もいる。
いいシーンもあった。
しかし、舞台の上が熱くなればなるほど冷めるというか…。
単に、舞台のリズムが合わなかっただけなのかもしれないが。
ネタバレBOX
富士山の角度の考察なんて面白い。
だけど、それが当パンでは説明されているのだが、舞台の上ではすっきりとしてこない。リズムに乗せて、なのだが、「チーン」が可笑しくて。足踏みか台詞のリズム感のみで見せるべきだったのではないか。
舞台では「富士山」はそれぞれの登場人物たちにとって、「どのような意味があったのか」「心の中の位置づけはどうだったのか」が描かれていたようだ。
しかし、ムリして3つのストーリーにしなくてもよかったように思う。
神話の時代(岡本かのこ「富士」)、太宰(「富岳百景」)、現代、それぞれの交錯の仕方がもっと、鮮やかであればよかったのだが、そうでもない。
つまり、演劇としてもタイプの異なる3つのストーリーが、ぶつかり合い、のたうち回りながら渾然となっていくのであれば、面白かったと思うのだが、ラストは無理矢理まとめた感が否めなかったのが残念。
例えば、富士山の写真を巡る父子の「父」が、神話の時代の父娘の「父」と、そして、神話の時代の「娘」が、太宰のお見合い相手の「娘」と、イメージ的にリンクしていくような印象なのだが、実はそうでもない。
役者を同じにすればよい、ということではなく、それがダイナミックにリンクしていけば、こう、なんか、観ていてもどかしい気持ちが一掃されたに違いない。
当パンに書いてあることから言うと「最も美しい富士は、想像の中にある」のならば、形にして見せるべきではないように思えた。たとえ、扇子であったとしても。
あるいは、それぞれの手に持つ、それぞれの富士(扇子)を見せて、それぞれの富士山を感じさせてほしかった。
富士山のイメージを重ねていくというのは、お見合いのシーンなどとても効果的だとは思ったのだが、特にラストは、何もないところに、それぞれの、登場人物の数だけの富士山が見える(あるいは見せない)ほうがよかったのではないかと思うのだ。
あと、気になったのは、台本らしきものを手に熱演する男。大柄で翁と同じようにオーバーな振りなので、翁に被ってしまい、翁が消えてしまうように感じる場面が多かった。あのサイズの舞台なのだから、一歩引いて舞台後方にいてもよかったのでは。
また、冒頭のダンス的なもの、靴音がボコボコとして、カッコ悪い。音が重要なシーンも後に出てくるのだから、そこはきちんと音が出るようにコントロールすべき。冒頭のシーンであれば、裸足でもよかったのでないか。
さらに靴を履いて座敷(部屋の設定の場所)に入るのは、とても気持ちが悪い。正座までするのに。ましてや、先生と呼ぶ相手の部屋に靴のまま上がるのはないんじゃないだろうか。靴を脱ぐタイミングぐらい観客は待つし。
とは言え、月見草のシーンは好きだ。翁が娘に会うシーンもいいと思った。
全体的に「お芝居」がうまい、という印象が多い役者の中で、茶屋の娘が印象に残る。とてもよかった。
岡本かのこの「富士」を読むと、ラストの台詞が鮮やかなのだが、それが感じられなかったのも残念だな。
南部高速道路
世田谷パブリックシアター
シアタートラム(東京都)
2012/06/04 (月) ~ 2012/06/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
人間の社会性が作り出したコミュニティ
南部高速道路の上に見えたのは、とても人間的な「コミュニティ」。
日本製のオブラートに包まれて。
ネタバレBOX
最初に人々が傘を持ち並んでいる様子は、てっきり雨の中、高速バスか何かを待っている人々なのかと思っていたが、そうではなく、傘は1台1台の車を表していた。だから、傘を床にコツコツさせるのはクラクションなのだろう。
舞台の高速道路は日本なので、つい、首都高の片側2車線や、東名などの片側3車線、あるいは4車線程度のものを想像してしまうのだが、原作にあるように、片側6車線で、この時期はパリに向けて流れるようにになるので、計12車線もあるものを想像するとよいだろう。
つまり、そう見ていないと、車が前に移動するたびに、周囲の車の位置が変わったり、ラストにバラバラになっていく様子が想像できないからだ。
単なる渋滞の一コマを描いたものかと思っていたら、数日経過し、さらに季節までも変わっていく中で、とんでもない不条理の世界に滑り込んでいたことが明らかになる。
日常と地続きだから、「不条理」。
その不条理な先に見えたのは、人間特有の社会性から生まれた、人間的な「コミュニティ」。
見ていて感じたのは、どこか三丁目の夕日的な下町世界だ。
とても日本的だと思ったのだが、元はラテンアメリカの作家による、フランスが舞台の短編小説。
しかし、小説のパーツをすべて日本的な要素にうまく入れ換えたり、追加したことで、とても身近な物語となってきた。
さらに、WSから作り上げた作品だということが、その度合いを高める。
役者たちも、日本的なパーツの中で動きやすかったのかもしれないし、観客も受け取りやすくなっていた。
だから、原作のコミュニティとは、どこか有り様が違っている。
日本人の役者の頭と身体から生まれた「コミュニティ」だからだ。
WSの意味がここにあったのだろう。
「不条理な世界」に入り込んだときに、人はどうするのだろうか。
身体を寄せ合い助け合うのだろうか。
「日本人の役者たち」にとっては、「3.11以降」にあるので、「(不条理に対して)どのように振る舞うのか」がWSで問われ、「そうすることが当然」であるという考えに帰結するのは当然なのかもしれない。
意識、する、しない、にかかわらず、そう身体が、心が動いてしまうのだろう。
「不条理」な状況からの助け合い、「戦友」的な意識が生まれ、コミュニティが出現する。
その姿を観客は、やはり3.11以降の記憶の中で観ることで、安堵するのかもしれない。
「人と人は助け合う美しい姿」を。
コミュニティの姿が美しいとするのは、美術でも表現されていた。
物語の進行とともに、真っ黒な床面から虹色の絵が描かれていく。
人々の関係が深まっていくことを、祝福しているような明るい色彩の絵だ。
しかし、ラストにそれらは、何もなかったように車の轍の下になっていく。
コミュニティで「内」をつくることは「外」も作り出してしまう。
他のコミュニティとの関係が対立的になったり、協調したり。
また、コミュニティの中の「外」も生み出してしまう。
舞台の上では、一人儲けようとした若者が、「罰」を受けるというわかりやすい形で表現されていた。コミュニティに馴染めない老人は自ら去っていく。
原作でも人と人がかかわっていく姿が見えているのだが、「自分の居場所を確保する」という意味において、近くにいる人との関係を明らかにしていきたい、という欲求が働くからではないだろうか。
社会性とでもいうか、集団の中で協調し、また、その集団の中で認められたいという欲求がなせる、人間的な業ではないか。
人間ならではの感覚。
つまり、この物語は、「人が助け合うことは美しい」とか「人々が協力して困難に立ち向かった」とか、ということを描いたのではなく、「人は社会的な生き物である」ということを描いたのではないか、と思うのだ。日本的な要素がそれをうまくオブラートに包んだとも言える。
ひょっとしたら、それは身も蓋もないことになってしまうのかもしれないが、それは、ラストに示される。
必要に迫られてつくられたコミュニティだから、それは概ね、こんなふうに生まれて、こんな風に消えていく。
必要がなくなったときに、つまり、「元の自分の居場所に帰っていくとき」には、この促成のコミュニティにおける自分の居場所は不要になるのだから。
役者はみんなうまかったなぁ。年齢・性別・性格の違いがくっきりとしてくる。「この人はどういう人なのだろう」という興味を引く。
そういや、客いじり的(と言っても(「見ませんでしたか?」とか聞く程度だけど)なのもあってちょっと楽しかった。
TRUTH
劇団fool
武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)
2012/06/16 (土) ~ 2012/06/17 (日)公演終了
満足度★★★
TRUTH
安直なギャグの多用が目立ち、主張したいことの浅さが露見してしまった。実際、この国の歴史上、最も下らない時代を生きているであろう我々にとってtruthという言葉が単にポジティブな方向性をしか示さないのであれば、それを態々幕末に設定する必要はあるまい。実際、描きたいものの一番の眼目が裏切りだとすれば、不信をもっと突っ込んだ形で描くべきだろう。或いは、喜劇に仕立てるつもりなら、ギャグにもっとセンスを持たせるべきである。洒落のレベルに到達していない。
星がるキミは雲の下
ppoi-っぽい-
インディペンデントシアターOji(東京都)
2012/06/13 (水) ~ 2012/06/17 (日)公演終了
満足度★★
わけ分かんね
まあ普通は理解できないのはこちらのせいということもあるのでしょうが、今回は全く説明がないのですからこちらに非はありませんね。
ネタバレBOX
地球全体が雲におおわれてから30年後、星も見えなければ雨も降らない日本では、水は高値になったものの今も山から流れてきている様子で、なぜか枯渇はしていません。街路樹なども、水やりボランティアのお陰で何とか枯れずにすんでいるようです。
そんな日本の話、とにかくこの前提の説明が一切無く、わけ分かりません。
こんな世界では働く意欲も無くなるのでしょうか、冷えピタ貼ったコドモくんはふて寝しているばかりです。ホント子供だなと思いました。
こういう世界になって30年も経てば新しい産業も振興しているはずで、ただ滅びを待っているだけのような感じはやり切れません。
歌が二回入っての70分でしたが、もっともっと長く感じました。
つか版・忠臣蔵~スカイツリー篇~(東京)
劇団扉座
すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)
2012/06/15 (金) ~ 2012/06/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
女は凛々しく美しく、男は無様でカッコ良い
つかこうへいさんの舞台は、90年代末期から00年初期作しか見ておらず、その当時は過去作品上演で役者は替わり商業規模が大きくなったリメイク作しか見ていないので、面白さとか興奮とかの印象は思い起こさせず、隔世感のようなものというか舞台の見方が偏っていたと思う。
なので、正直その当時は戯曲からなる、つかさんの凄さというものをあまり感じることが出来なかった。
が、今回は!
横内さんと扉座のつかさんへの作品愛が深〜く伝わる素敵で魅力的な舞台だった。
命の息吹が沸き上がるような、色気あって熱気あって楽しくってド派手で!これがつかこうへいの舞台の威力か!こんなの見せられたら即効ホレるって!
台詞の一言一言が血管切れそうなスピードで喋りまくり叫びまくるが、いい役者さんばかりなので楽しんで聞いてられる。
舞台観ながらこんなに興奮したのも久しぶりかも。
おみそれしました!いい舞台を見せて戴きました!!
亨さんの華麗な殺陣と軽快なステップが見られるのもいい!極上至福!
ネタバレBOX
女はレオタード姿の殺陣で魅せ、男は眩しい白ジャケットで極める。
女だけど男だと言い張る〜、や、劇中歌のチョイスからマイクパフォーマンスに至るまで見ている内にグイグイ物語に惹き込まれ、あっという間に終ってしまった感じ。
最後にスポットライト浴びてタキシード姿で全員踊るのか!?と期待したけど、さすがにそれはなかった。‥ちょっと見たかった気もするw。
劇作家近松と松尾芭蕉の弟子其角、赤穂藩浅野家、吉良家、将軍家、近松一座が混じり合うカオスな展開なんだけど、討ち入りの大義が全てに於いて理屈や理想より、救いを求める人々から垣間見える憤りやその人々への気持ちの故の愛や運命からなるものに、つか作品が脈々と息づいているようだった。
冒頭から機関銃のように捲し立てる岡森近松さん、揺るがなくって凄い。
阿久利麻理さん、凛々しく意志の強さと苦難を逆手に取る刹那な表情が良い。
七五郎美奈子さん、いるだけでぴりっと締まる男装の麗人ぷり。素敵。
源吾有馬さんと内蔵助犬飼さん、闘わない意志を貫こうとする姿勢はリーダーたる姿勢と中間管理職の迷い事が透けて見ているようで、時に重苦しく切実だけどわかりやすい。
団十郎新原さん、かつての萩原流行さんばりのキメまくった表情でたまらんかった。
桂昌院の中原さん、自由自在の行動に存分に笑わせてもらいました。
吉保の佑佳さん、阿久利とはまた違う凛々しさと頭の良さが垣間見えてそれがまた魅力的。
上野介鈴木さん、自ら罠にはまってしまい、殿様なのに小市民ぷりが余計にいい人に見え最後まで気の置けない人だった。
内匠頭野田さん、おぼっちゃまぷりに可愛気が前面に出て面白かった、ちょっとイラっともくるけどw。
人数多いのでヒトマトメにするけど(すみません)イケメンぞろいのチーム赤穂浪士!スケコマシやら家族思いやすぐ生き返る人とか、盛り沢山過ぎて面白すぎる。面白過ぎて忠義へ転ずる場面は哀しく美しかった。あと、某小田さんの季語は「さよなら」と「せつない」だと思う。
山本亨さん、台詞にしろ殺陣にしろ流石の安定感、ぐっとくるシーンが多過ぎて、この舞台で見られた事に思わず溜息。
徹底した扉座版の忠臣蔵つか芝居。
セリフがまるで当て書きのようで聞いてるだけで気分が高揚する娯楽舞台だった。面白かった!
ライヤー×ライヤー
PEACE
上野ストアハウス(東京都)
2012/06/13 (水) ~ 2012/06/17 (日)公演終了
満足度★★★★
なかなか楽しめました。
前回公演よりも数倍良い。
期待していたよりも良かったので、まぁ満足。
もちろん改善点もあるので、詳細はネタバレで。
きっと、PEACEさんはドタバタ系の方が向いているのかもしれないです。
個人的に、楽しく笑わせてもらえました。
でも、あざといところもあり、残念。
役者さんたちが全体的にレベルアップしたらもっと面白い劇団になると思う。
2時間あっという間ではあったけど、もっと短い脚本だったらなおよい。
ちょっとくどい感じもしました。(それは役者さんの実力にも関係していると思われる)
ネタバレBOX
どこから行こうって感じですが…。
設定のホテルシンシアは星いくつなのだろうか。
見た目からして、個人的には泊りたくない。
絵画がもっと立派でも良かったし、花とかも飾ってあって良かった。
ホテルのロビーってドアありましたっけ?エレベーターとか通路とか。。。
舞台美術はもう少し凝っていて欲しかった。
あと、最後に奥さんがぶち破る壁はもっとごまかせたでしょとしかいいようがない。
役者さんはレベルの差が見受けられました。
軽いというか、もっとやれるでしょというか。
上手い言葉が見つかりません…。ごめんなさい。
「ネタ」ものっていうんですかね、『相棒』や『踊る大捜査線』など、いわゆる大衆が知っていると思われるものが、思っている以上に知らないということ。
柳沢慎吾のタバコの無線ネタも同様。
もっと、体を張って頑張らないと、ただの空回りにしか見えない。
あと、物真似している芸人さんも多いので、きっとお客さんの目も肥えているの注意した方がいい。
最後が個人的に残念。
一世一代のプロポーズの演技もっと頑張ってほしかった。
お笑い部分が良かっただけに、そこが薄っぺらく見えてしまった。
ちなみに全体的に解決するための無理やり感は否めない。
でも、まぁ登場人物があれだけ錯綜する中で、よくまとめられたとは思う。
工夫や稽古次第でもっとクオリティは上がるだろうし、脚本も見直したもっといい作品にはなると思う。
いつかパワーアップしてリバイバルしてもらいたい。
星がるキミは雲の下
ppoi-っぽい-
インディペンデントシアターOji(東京都)
2012/06/13 (水) ~ 2012/06/17 (日)公演終了
満足度★★★★★
なるほど・・
わりと行く前からここでの評価の低さを気にしていていたのだけれど・・
自分の目で見る限りは、正直、その低さの理由が良く分からなかった・・。
設定のリアリティとか、プロットの複雑さとか・・・
そういった類のものを重視する芝居読みには・・
「イマイチ」な感じになるのかもしれないけれど・・
自分は、まぁ、そういった感じでもなく、
舞台の中で何か光るものがあればそれで十分というか・・。
確かに、「斬新」と言えるほど目新しい何かに挑戦しているわけではないのだけれど、
ラスト20分くらいでそれまで積み上げてきたものが
つぎつぎと新しく姿を現してくる感じはなかなかに魅力的だな、と思ったり。
自分が何よりもこの舞台が素敵だな、と思うのは・・
主人公がとても無気力なようで
実は夢見がちの青年であるということ。
こういう設定、ありそうで実は舞台ではなかなか見かけない。
自分もまぁ考えてみれば、
踊ってる時と仕事をしてるとき以外はけっこう
「眠くて死にそう」
と顔に書いてあるタイプなので(苦笑
こういうぼんやりとした主人公というのは共感できる気がして好みだ(笑
上はキャラクターのハナシだけれど、
次に物語のなかで自分なりに見所っぽく感じたところを書いてみます・・(以下、ネタバレへ・・
ネタバレBOX
物語の定番?として、
無気力な主人公たちの十年ちょい後くらいの行く末を暗示するような
オッサンが登場します。
このムサくて自分よりずっと年下の雇用主の息子にダメだしばかりされてる男。
ラスト直前で、神隠しにでもあったみたいに
「男が全て同じに見える女の子」とすっといなくなってしまう。
そのくだりなのだが、
30年間曇り空が続く窓辺に「テルテル坊主をネックレスにひっかけてつるす」という
希望なのか絶望なのか?
新しい門出なのか心中なのか?
はっきり説明がないだけにどうとでも取れるさじ加減の微妙さが
自分は逆にとても好きだ。
(ちょっと考えてみれば分かるのだけれど、
この曇空が永久に続く世界でテルテル坊主は無用の長物だ。
深読みすれば、このテルテル坊主がオッサン=首をくくる
とも取れるし、逆に晴れを信じて飛び出したともとれる
ちなみにこの物語は、
30年間曇りが続く(雨も雪も晴れも無い)世界で
無気力な若者たちが雲の上の星や夕日を夢見る物語なのだが、
その設定も最初は非現実的で
受け付けなかったのだけれど(苦笑
見ているうちに、
生まれたときから空に掛かった雲で
星空や夕焼雲を奪われた若者たちが、
目をつぶって感じることで
心に空を取り戻す物語だと気づいた。
・・考えてみれば、この星空が見えないというのは
現実に曇空が続いているのではなくて、
空が見えない心の病気なのかもしれない。
そう受け取れなくもないフリも最初にちょっとだけあった。
これは、星空が観れない病気にかかった人びとが、星空を取り戻すまでを描いているのだと言えるかもしれない。
「星空を観れない病」は現実的ではないかもしれないが、
考えてみれば、
大昔、フランスの作家(ボリス・ヴィアン)は、
ヒロインの胸のなかに睡蓮の花が咲く病気を描いていた(自分もとても好きな小説だ(笑
自分は、現実的でなくても、
詩的な病なら劇中に登場して良いと思う。
・・・もし星空が見れない病気にかかってしまったら・・?
想像するだけで恐ろしい話だが(苦笑
考えてみれば、i霧に覆われたバルト海のロシアの詩人たちが
幻想と言う名の想像力の翼を持ちえたことを思えば、
本当に悲しいのは、想像力を失うことだと気づく。
この物語はシンプルなようでいて
人間にとって大事に思えることを描こうとしているので
自分はけっこう好きです・・。
恋に生きる人
月刊「根本宗子」
新宿ゴールデン街劇場(東京都)
2012/05/09 (水) ~ 2012/05/16 (水)公演終了
気持ちの良い舞台
面白かったです。
キャスティングが絶妙すぎる!
ネタバレBOX
メガネッ子の(元)親友の女優さんの顔が非常にツボりました。
素晴らしい。ただの嫌われ役じゃあないんです。
あの表情、顔(目・口)、おでこがあるからこそ。
マハーバーラタ 〜ナラ王の冒険〜
SPAC・静岡県舞台芸術センター
舞台芸術公園 野外劇場「有度」(静岡県)
2012/06/02 (土) ~ 2012/06/23 (土)公演終了
満足度★★★★
2回目の感動
クオリティが高いことには違いないが
先週観たときに経験した感動はなかった。
最後まで阿部さんとのコンビネーションが上手くいかなかった
役者が多かったと思った。
雨での足下に気を取られて、
役者が"耳"と"気持ち"への集中力を欠いていたのではないか?
天然のfog効果は凄い。
あと、今回はまわりの木が登場人物として"生きていた"気がする。
so complex semi-normal
拘束ピエロ
プロト・シアター(東京都)
2012/06/16 (土) ~ 2012/06/17 (日)公演終了
満足度★★★★
鏡
完全な裸舞台。床はコンクリート剥き出し、位置確認用の文様が描いてあるだけでシンプルそのものだ。観客は舞台空間を挟むようにシンンメトリカルに位置する。無論、これにはメッセージが込められていよう。プロトシアターという劇場名からもそれは推して知れる。
これだけで劇場が出来するということだ。つまり劇団は、劇場とは、役者と観客が存在し、其処で身体表現が行われる場と規定しているのである。役者の表現と観客の想像力との真っ向勝負だ。余分な物は無い。
さて、現代を一言で言い表すとしたら”不信の時代”だろう。大分前に、本のタイトルにもなった表現ではあるが。実際、再稼働の決まった大飯原発と言い、原子力村やこの国の政府といい、多くの企業といい、全幅の信頼を置かれるような存在がこの国に今あるか? と問われたら多くの人が、口ごもってしまうだろう。そもそも、そんな問い自体がナンセンスだと失笑を買うのがおちか。
いずれにせよ、この様な状況が、日常の隅々にまで蔓延している場所で、対自存在である我々が、自己認識するというのは、大変なことに違いない。今回、拘束ピエロは、「So complex semi-normal」でこの問題に果敢にチャレンジした。用いられるのは、出演者らの実体験をも含む思い出と真っ直ぐ向き合うことによる、或いは、関わりのあった人々との関係を問い直すことによる、~ごっこという形態のidentifyである。様々なごっこが表現される。虐待、性、虐め、生・死。これらに対置されるのは傷と痛みである。この構造は終始一貫している。彼らがこれらを提示したことには、無論、深い意味がある。虐待について言えば、虐待する者とされる者が居るわけであるが、そのどちらもが他者を必要としている。役者たちはそのことを知っていて、互いを互いの鏡として提示しているのである。因みにこの作品の構造が、これら様々な鏡像を提起し、同時に割れた鏡面によって傷つく自らの存在を辛うじて認識しているとすれば、これらのフラグメンツは不信社会の正に鏡。
そして、この歪んだ世界観を若者に強いる社会こそ日本だという痛ましいメッセージである。
「ギブミーテンエン~昭和29年のクリスマス~」(6月)
劇団6番シード
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2012/06/13 (水) ~ 2012/06/17 (日)公演終了
満足度★★★★
シリアスドラマ
興味深く観れました。ちと長いとは感じましたけれど。
テネシーワルツは江利チエミさんのが好きです。
後日Youtubeで昭和27年と思われる江利チエミさんのテネシーワルツを聞きましたところ、劇中のも江利さんのかもしれませんね。失礼しました。
家族バカ
KOP
ユースクエア(名古屋市青少年交流プラザ) (愛知県)
2012/06/16 (土) ~ 2012/06/17 (日)公演終了
満足度★★★★
馬鹿はやっぱりバカじゃない
ギャグ家族ものなのかなあ?と思って見に行ったら、思いの外しっかりとしたストーリー構成で期待以上でした。
家族関係は複雑すぎてついていけません。とりあえずわかるのは、血の繋がらない他人の家族。でも、なんか仲良さそうなんだよなあ。平和です。
その家族をストーリーをしっかり進めることで操っているのが兄。この人が無鉄砲なバカなんだけど、ストーリーを進めているのが兄だとわかると全然ばかじゃない。やっぱり馬鹿は馬鹿じゃない!
そして、死んで存在しないのになんか存在感ある父親の姿。これってどこから出ているんだろう?面白い。
密かにかけられた伏線が最後にきれいにどんどん外されていくストーリーはブルっときました。
ストーリーを思い出せば思い出すほど、このストーリーの深さに気がつく。でも、舞台は軽いテイストで書かれているので、気軽にゆったりと見れます。
ナカフラ演劇展
中野成樹+フランケンズ
こまばアゴラ劇場(東京都)
2012/06/07 (木) ~ 2012/06/20 (水)公演終了
満足度★★★★★
C
日曜のBとCの間に、待ってるお客さんに中フラからお茶とコーヒーとチョコの差し入れがあった。非常にうれしかった。
「ズー・ヴァリエーション」:あまり面白くない。しかしリーディングの部分の石橋志保が非常に素晴らしい。読んでるだけじゃなくて、完全に【演技】のレベルに達している。こうじゃないと。
「きいてごらんよ、雲雀のこえを」:この舞台には非常に刺激された。斉藤淳子は感情・雰囲気は良いのだが、文と文の区切り、文節の区切りが流れて雰囲気芝居になってしまっている。惜しい。更に精進を。斉藤の夫役の男優は本当に素晴らしかった。ブラボー。
「マクベスのあらすじ」:素晴らしかった。
全体に照明の使い方が非常に効果的。Cは、もう1回見たいが、もう見る時間は無い。
星がるキミは雲の下
ppoi-っぽい-
インディペンデントシアターOji(東京都)
2012/06/13 (水) ~ 2012/06/17 (日)公演終了
満足度★★★
結構楽しめました
内容を知らなかったので、回転ベッドのセットにはちょと期待しました(自嘲気味)。話はファンタジーなのかな、なんとなく分かりにくかったけど。この世界でも屁理屈ニート(?)は生きづらいようで、少し物悲しい。意外に70分が長く感じました。
カナヅチ女、夜泳ぐ
悪い芝居
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2012/06/13 (水) ~ 2012/06/20 (水)公演終了
満足度★★★
悪い芝居、初見です
観て来ました。
一言で言うと、おもしろかったです。
2時間近い時間を一切たりとも長いと感じませんでした。
それは、役者さん達のパワフルな演技であったり、
舞台上でちょいちょい観られるコミカルな掛け合いであったり、
少しずつ見えてくるストーリーの芯の部分に惹きつけられたからだと思います。
けれど、二つ残念なことが。
一つ目は、結局お話の最後の方で何がどうなっているのかついて行けなくなり、よく分からないまま、終わってしまいました。
二つ目は、役者さん達。皆さん、美男美女揃いなんですけど、そのせいか、
ぶっ飛んだ人がいないように感じました。誰がどの役をやっても無難に収まりそうな感じです。「この役はこの人じゃないと!!」っていう演技を観たかったです。
サプライズにもほどがある
トツゲキ倶楽部
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2012/06/15 (金) ~ 2012/06/18 (月)公演終了
満足度★★★★
うまいっ!
初見の劇団。期待以上によかったです。別れさせ屋があるなら縁結び屋も。いいアイデアだなー。ストーリーもテンポが良くて、セリフも実に小気味いい。飽きずに楽しめました。とーとつにミュージカルはサプライズ?
ナカフラ演劇展
中野成樹+フランケンズ
こまばアゴラ劇場(東京都)
2012/06/07 (木) ~ 2012/06/20 (水)公演終了
B
「マキシマム・オーバードライブ」:あんまり面白くなかった。
「サマーキャンプ」:かなり引き付けられたんだけど、面白くはなかった。
見る人が見れば面白いかもしれない。
つまらないのは私のせいかもしれない。
サプライズにもほどがある
トツゲキ倶楽部
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2012/06/15 (金) ~ 2012/06/18 (月)公演終了
満足度★★★
運命の人
チケットプレゼントにて鑑賞。配役表ほしい。
ネタバレBOX
運命の出会いをした女性と友人が、別れさせ屋の女性に連れられ、縁結びの協力を得るが…。
色んなエピソードや人物がそこかしこでつながって物語を創り上げる手法は良い。110分、飽きなかった。ただ、求心力に欠けるというか、ハートは掴まれなかった。さっぱりしてたのは良いのだけど。
主演の前田綾香はよかったけど、もう少し焦点を当てても良かったというか、そこだけは濃い演出でも良かったかな。
15 Minutes Made Volume11(ご来場ありがとうございました!!)
Mrs.fictions
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2012/06/07 (木) ~ 2012/06/11 (月)公演終了
満足度★★★★★
毎回楽しみな企画
今回も様々な団体を知れた。
梅棒がトリで印象的。