
明け星の頃には ~セロ弾きのゴーシュ~
ゲンパビ
シアター風姿花伝(東京都)
2013/05/03 (金) ~ 2013/05/05 (日)公演終了
現代版セロ弾きのゴーシュ
朗読劇の要素もありアットホームな雰囲気のいいお芝居でした。
個人的には登場人物の設定が現実的過ぎて原作のイメージと馴染まなかったのが少々残念。 もう少しファンタジックな仕上がりが好みかも…
朗読の部分がテンポよく分りやすくかった反面、各場面での間には何となく居心地の悪さを感じて、上演時間の割には長く感じてしまいました。
演出の意図が読み切れない自分を痛感したので、もっと勉強して次回作に臨みたいと思います。

SHOOTING PAIN
コロブチカ
横浜美術館レクチャーホール(神奈川県)
2013/05/04 (土) ~ 2013/05/06 (月)公演終了
満足度★★★★★
笑って泣いて
不覚にも涙が出そうになりました。
あれだけ賑やかして笑わせておいて、
油断したところで心をギューッと鷲掴みにされました。
シンプルな舞台を、巧みに時間と場所を飛んでみせる演出に感心。
そして、俳優陣のレベルの高さに脱帽です。
照明も良かったですね。
ダンス(群舞?)の際のシルエットが綺麗でした。
久しぶりに拝見した右手さんに夢中でした。
完全にやられました。
そして、看板でありながら抑えた演技のコロさんに脱帽です。
次回公演も、たくさんの人に観てほしいです。

明け星の頃には ~セロ弾きのゴーシュ~
ゲンパビ
シアター風姿花伝(東京都)
2013/05/03 (金) ~ 2013/05/05 (日)公演終了
キレイだ。
シンプルな舞台装置ながら照明の使い方が効いていて、ニクい空間演出。お洒落なカフェ公演の雰囲気もあって良い気分でいられました。
物語自体は他人との分かり合えなさや勘違いを主軸に、目崎さん演じるゴーシュを下敷きにした主人公の周囲を描いていくスタイル。各場面同士の繋がりは若干弱めに感じたものの、何より空間が統一出来ているので流れとして自然に観ていられた。
これが企画公演となると、本公演はどうなっているのか。今回観られたのは収穫。いずれ本公演にも行ってみたくなりました。

ロボティクス・ノーツ
トライフルエンターテインメント
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2013/05/03 (金) ~ 2013/05/12 (日)公演終了
満足度★★★
原作未読
内容を知らずに観劇したのに、普段使わないであろう言葉が多用されているにも関わらず、疑問が残る展開はありましたがストーリーがちゃんと分かって、最後には熱くなりました。
ただ、他の方も言ってらっしゃいますが、台詞が聞き取り辛かったです。

斜い人 (はすいひと)
ナイスコンプレックス
サンモールスタジオ(東京都)
2013/05/02 (木) ~ 2013/05/08 (水)公演終了
満足度★★★★
布石
作品を通して、「赤ちゃんポスト」について改めて考える布石になりました。
その存在は、有りなのか無しなのか、最善のソルーションなのか?別の仕組みを模索するべきなのか?
でも直視すべきは、子供を持つことに苦悩する母親、産まれてきた赤ちゃんであることがとても強く伝わってくる芝居でした。
敢えて厳しい社会に直面する成長した私生児達が浴びる言葉、扱いの実態も演じられる。
思いの詰まった作品でした。
初めて観劇した劇団でしたが、表情豊かな役者陣にとても魅力を感じました。
観劇後に過去DVDを見ていると、丁寧に作品の魅力を説明してくださるスタッフのお陰で、4本のDVDを選別し購入できました。
次回作も期待しています。

ロボティクス・ノーツ
トライフルエンターテインメント
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2013/05/03 (金) ~ 2013/05/12 (日)公演終了
満足度★★★★
原作知らない
巨大ロボットが出現する話なんだから、足だけでもセットにあれば良かったのに〜。スクリーンの映像がピンボケっぽくて雑だったのが難点。
原作やゲームを全く知らない状態で見ましたが、これで小中学生と話が合う。

河童~はたらく女の人編
渡辺源四郎商店
ザ・スズナリ(東京都)
2013/05/04 (土) ~ 2013/05/05 (日)公演終了
満足度★★★★
”河童”現象
オトナの高校演劇祭2本目は「河童~はたらく女の人編」。
高校演劇部のために書かれたこの作品は、高校の教室が舞台だったが
今回なべげんのオトナが演じるにあたり、舞台はオフィスになっている。
ある日突然河童に変身してしまった女子社員をめぐって職場は大揺れ。
「いじめ」や「差別」は子どもも大人も同じように、その社会にはびこっている。
そして性質が悪いことも同じなら、有効な解決方法が見当たらないのも同じだ。

focus. 神話
ミームの心臓
インディペンデントシアターOji(東京都)
2013/05/02 (木) ~ 2013/05/08 (水)公演終了

focus. 神話
ミームの心臓
インディペンデントシアターOji(東京都)
2013/05/02 (木) ~ 2013/05/08 (水)公演終了
満足度★★★
大学毎のカラー
早稲田のハイブリッドハイジ座、慶應義塾のミームの心臓、日本大学の四次元ボックスによるオムニバス演劇。木箱に座っての観劇だったので、とてもお尻が痛い。
大学ごとにやはりカラーがあるようで、ハイジ座は身体的、ミームの心臓は言語的、四次元ボックスは感覚的。そのような印象を受けます。
神話というコンセプトで多角的に現代社会へ切り込めたかというと、まぁ、できていないかなぁ。それでもやろうとしていることは、とても素晴らしいので、続けて行って欲しいなと。

斜い人 (はすいひと)
ナイスコンプレックス
サンモールスタジオ(東京都)
2013/05/02 (木) ~ 2013/05/08 (水)公演終了
言葉が出なかった
セットにループする様な演出に、なかなか面白かったです。
赤ちゃんポスト。正直重いテーマです。
考え方は人それぞれだし、子を持つ親でも感じ方は違うだろうし…
こんなことが無くなればいいと思う反面、どんな生まれ育ちでも、今を幸せだと感じ生きているなら良いのではないかとも思います。
答えなんてわからないし、何が正しいとも無いと思います。
ただ、この作品で考えることがたくさんあって。涙が止まりませんでした。
ぜひ、たくさんの人に観てほしいです。
評価は、あえて付けません。
でも、素敵な作品でした。
ありがとうございました。

魔劇 今日から(マ)王! 魔王誕生編
株式会社Ask
博品館劇場(東京都)
2013/04/25 (木) ~ 2013/05/06 (月)公演終了
満足度★★★
ミュージカル、ですよね
原作を知っていたのとキャストさんで、興味を持ちました。
なかなか、面白かったです。
が。
歌が不安定だし、音量バランスも劇場に合っていない様に感じました。
ちょっとこの作品で何がやりたかったのか掴めませんでした。
イケメンを見て笑うには、楽しかったです。

SHOOTING PAIN
コロブチカ
横浜美術館レクチャーホール(神奈川県)
2013/05/04 (土) ~ 2013/05/06 (月)公演終了
満足度★★★★
可笑しくて切ない物語
まずシナリオがとても良かったです。池亀三太さんは流石だと思わずにいられません。役者の皆さんも素敵で、物語は少し悲しくて切ないのですが、後味の悪さは感じず、明るい気持ちになれるという不思議な感覚でした。面白かったです。

明治座 五月花形歌舞伎
松竹
明治座(東京都)
2013/05/03 (金) ~ 2013/05/27 (月)公演終了
満足度★★★★
頼もしい勘九郎実盛
どちらかと言えば、切られ与三の方がお目当てでしたが、作品の完成度は、実盛の方が勝っていました。
とにかく、勘九郎さんの実盛が、理想形に近く、あっぱれです。手堅い配役で、台詞も明瞭。近来の上演の中でも、わかりやすさの点では、群を抜いていました。何度も観ている演目ですが、仁左衛門さんの実盛以外で、泣かされるとは思いませんでした。
小万との経緯を物語る場面は、的確な表現で、観客の目を逸らせずに語る説得力があり、大変頼もしく感じました。
瀬尾役の亀蔵さんは、口跡も良く、今まで拝見したどの瀬尾役より、最期の場面に共感してしまいました。お若い頃から、父が注目していた役者さんでしたので、帰宅して、早速、仏壇の父にも報告したくらいです。
「玄冶店」の場が有名な切られ与三は、七之助さんのお富が美しく仇っぽいのはいいのですが、どうも、実のない、性悪女に見えてしまうのが惜しい。染五郎さんの与三郎は、見染の場の若旦那ぶりはいいのですが、やさぐれた後の強請り場での役作りは、まだ工夫が必要だなと感じました。蝙蝠安の亀鶴さんの軽やかな演技には、楽しませて頂きました。
ところで、この日、明治座のカフェで、河竹登志夫さんはお元気かしらとふと思い出し、帰宅後、自宅の書庫で、登志夫先生の著書を数冊立ち読みしていました。まさか、当日亡くなられていたとは!
虫の知らせだったのでしょうか?
これで、父のご友人は皆さん、父と同じ世界にいらしてしまわれました。
合掌。

ひかる君ママの復讐
月刊「根本宗子」
BAR 夢(東京都)
2013/04/28 (日) ~ 2013/05/06 (月)公演終了
満足度★★★★★
なんて面白い復讐劇
BAR 夢で繰り広げられた復讐劇は、それはそれは楽しいものでありました。
タイトルからは想像もつかない爆笑の掛け合いの繰り返し。
演じられている役者は役を演じているのか、素なのか。
月刊根本宗子は劇団、本谷有希子のような雰囲気かと思っていたら、
結構違うものなのですね。
今後も期待。

ING版「戦場のピクニック」
劇団ING進行形
d-倉庫(東京都)
2013/05/05 (日) ~ 2013/05/06 (月)公演終了
満足度★★★★
多様な表現
息子の戦うバトルフィールドへ父母がバイクでピクニックに来る。父は、かつて矢張り戦場にあり、敵の騎兵と戦った。また、若い頃には走る地下鉄から何度も飛び降りたことがあるのが、自慢である。息子は、前線に父母が来ては危険だと、帰るように頼むが、馬耳東風!。ご存じアラバールのスペイン内戦を扱った作品だ。

踏切があがるとき
神奈川県演劇連盟
KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)
2013/05/03 (金) ~ 2013/05/05 (日)公演終了
日本人の生き方を、70ー80年代を軸に再考察
「演劇の神奈川」を体感するには十分の舞台であった。
1970年代の国鉄は、国労のストライキにより多数の乗客に対し列車遅延の被害を与え、日本経済の生産性に障壁となっていた。
その様子は、朝日新聞に連載されていた70年代の『サザエさん』(作_長谷川町子)にも度々、登場する。
一方、グループ総帥•堤康次郎死後も「国土計画」を通じ堤家支配が続いた私鉄の西部鉄道は、ストライキが発生していない。
「国鉄一家」という造語がある。
国鉄は、現東京ヤクルトスワローズなどのプロ野球団を持ち、職員のためのオリエンテーションに努める さきがけ的な存在の事業団である。
たしかに国労が日本の労働運動に汲みした役割、または位置づけは過小評価すべきではないだろう。
しかし、「国鉄一家」の身内争いが、客人である乗客=一般大衆を困惑させ公益性の障壁となった事実も合わせて考えなければならないのではないか。
「昭和」から「平成」に掛け、人々のライフスタイルは変わった。
昭和のライフスタイルは1950年代の「さんちゃん農業」(じいちゃん、ばあちゃん、母ちゃん)、から「モーレツ社員」へ。福田赳夫が「自民党は農家の皆さんの味方です!」と息巻いてから減反政策がスタートし、「カイシャ的共同体」の中で生活する日本人=男性が急増した。
72年頃に入社した小泉の組合運動への専念というのは まさに 「モーレツ社員」「カイシャ的共同体」オモテ裏のうち、その裏側に位置したのである。
現在まで、公務員にストライキ権は付与されていない。
代わりに、内閣から独立した人事院があり、労働争議の仲介も行われる。
国労を含めた国鉄系労働組合、地方郵便局長系の全特、地方公務員の自治労等は、各々が大政党(自民党、日本社会党、民社党)の組織票であった。
こうした、冷戦集結前の公務員、国有事業団職員による“業界運動”が政治力を持った結果、社会全般の権利を向上させた面はあるが、たとえば全特を例に取れば 彼等は既得権益者であった。
日本国憲法に、公務員は国民の「公僕」と明記されている。だが、昭和の時代、そして平成を越えて今も自治労メンバーは「国」へ目を向ける。民営化された事業団の職員は現代でも法規上は特殊会社•社員の身分であり、霞ヶ関の中央省庁から庇護を得ることしか考えていないのである。
そして、平成のライフスタイル。
小泉は倒れた後の晩年、若い頃に張り切った登山を付き添われながら挑んだ。
しかし、それでも小泉は笑顔ではないことから、バブルが崩壊し“生き方”を暗中模索した90年代の時代性と見て取れる。決して、肯定しているわけではない。

ひかる君ママの復讐
月刊「根本宗子」
BAR 夢(東京都)
2013/04/28 (日) ~ 2013/05/06 (月)公演終了
満足度★★★★★
緑川Ver.
緑川Ver.もやっぱり面白かった!とにかく女優陣の熱量が凄い!明らかにパワーアップしてた。根本宗子さんは本当に役者の生かし方がうまい!

SHOOTING PAIN
コロブチカ
横浜美術館レクチャーホール(神奈川県)
2013/05/04 (土) ~ 2013/05/06 (月)公演終了
満足度★★★★
良かった!
切なくてあたたかなお話でした。仕掛けはシンプルですが、その分役者の魅力が満載でした。中心となる右手愛美さんとコロさんが特に素敵でした。そして前園あかりさんの動きのキレがなんとも凄い!

チョンガンネ~おいしい人生お届けします~【DVD好評発売中♪♪】
ワタナベエンターテインメント
本多劇場(東京都)
2013/04/25 (木) ~ 2013/05/06 (月)公演終了
満足度★★★★★
けっきょく
3回観た。このことがこの公演のできを表しているのかもしれない。
話自体はよくある筋立て、とくに奇抜なものはなかったが、それだけに、
女優陣の演技力、歌唱力に助けられた感は否めないとはいえ、男優陣のまじめさや楽しく演じている様子に好感が持てました。夢・絆・家族・友情。これらは、ちょっとてれくさいようなダサいような気がするいまどきにあって、働く喜びや楽しさといったものと合わせて、正面からそれも説教調や道徳観とは違ったアプローチで迫られたことで、すなおに涙が頬をつたってきた。若い人ばかりでなく、大方の観客の親世代にももっと観てもらいたかった。素直な気持ちで感動できた。すがすがしかった。主催事務所の他の若手の子たちのアフタートークでの初々しさもよかった。ただ、関係者のオジサン、オバサンたちの名刺交換は、別の場所でやってもらいたい。

Bye-bye,Sneak
劇団スクランブル
シアター711(東京都)
2013/05/02 (木) ~ 2013/05/06 (月)公演終了
満足度★★★
笑いをとるということ
酷な言い方ですが、コメディと銘打ったわりに、面白かったと思えた部分の少ない劇でした。
帰り道、それはなぜなのかを、一生懸命に考えてみました。
ひとつめは、やはり脚本、配役、演出の問題です。笑いは、意外性だったり、ああなるほどと思わせる皮肉や批評であったり、そんな台詞や演技からわき起こるのだと思います。
今回の劇は、市井の、普通の若者が、たぶんこんな冗談を交わすであろうという予想があり、その予想が外れることなく、冗談を言う。そんな台詞の行き交いでした。だから、意外性がなく、私の中では、なにも動かされるものがない、つまり、笑えない、そんな感じを受けました。
彼ら、彼女らが、もっとダンディーで、スマートであったなら、少しイメージが変わっていたかもしれない。それは脚本からくるものだろう。
配役にも不満がありました。それはあとから。
演出は、単なる文字の羅列である、脚本に、血や肉を加えるもの。身体表現や、間の取り方など、私には演出者の意図がはかりかねました。
二つめは、役者の構成についてです。若い劇団を見るたびに感じることですが、みなさんあまりにも若い。ここに一人でも、中高年役者がいたらなあと、感じるのです。この劇では、マスターあたりが、老けた、しかも落ち着いているようで、じつは小心者だったらどうでしょう。あ、これは脚本の問題。重みのある俳優を配置してほしかった。高校生か大学の演劇同好会のような印象しか残りませんでした。(失礼承知で)
若いだけに熱気、やる気は、充分に伝わってきます。
笑いをとるということは、とても難しいものだと、いつも思います。さらなる稽古と学習とを!