最新の観てきた!クチコミ一覧

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さよならの唄

さよならの唄

企画演劇集団ボクラ団義

六行会ホール(東京都)

2013/05/30 (木) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★

スタイリッシュ
でも、途中、よくわかんなくなっちゃった。てへへ。
主宰の人が若くてびっくり。
どうしてこんな大きなホールでできるの?

ネタバレBOX

外側からなら、客観的に見られるというか。後悔していることも見方によって変わる。
そんな発想の転換がいいね。
さよならの唄

さよならの唄

企画演劇集団ボクラ団義

六行会ホール(東京都)

2013/05/30 (木) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

ファンになりました!
スピード感があって、3時間の長さを感じさせない、おもしろい舞台でした。
ストーリーがまずエキサイトメントだったし、見せ方も斬新で好きです。
ボクラ団義さんは初見でしたが、ファンになりました!

月の岬

月の岬

SPIRAL MOON

「劇」小劇場(東京都)

2013/05/29 (水) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★★

前作「海と日傘」とは対照的な一編
同じ松田正隆作品ながら前作「海と日傘」は直球、本作は変化球なオモムキ。
二場は声をあげて笑ってしまうほどコミカルだが四場はミステリアスと振れ幅が大きく、lunaticとも言える四場を受けての最終場で「一応の」まとまりを見せるのはさすが。
がしかし、そのまとまりはあくまで四場の後ゆえに感じる相対的なものと言え、あれこれ謎を残し観た人によって解釈が異なりそうな結末は味わい深い。
また、間合いが雄弁で、台詞がない時でも充分に気持ちを引き付けるのは演技力・演出力だね。
あと、開演前に灯体に気付き予測通りであった西陽の表現を筆頭に毎度ながら見事な照明や、非常にリアルな雷鳴を聞かせた音響など、裏方の仕事もハイレベル。

水底

水底

ポムカンパニー

ギャラリーLE DECO(東京都)

2013/05/29 (水) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★★

共感したり耳が痛かったり
ある家族を中心とした物語。
終盤である人物から責められる主人公にイタく共感、また、その彼がある映画について語ることが心に刺さる。
構造面では併走していた3本の流れが後半で1つにまとまり結末に向かうのが巧み。

ネタバレBOX

浩介が元カノに「何で相談しないで溜め込んでしまうの?」と問われる場面は心当たりがありすぎ、また、それも別の意味で「引きこもり」なのではないかと思った。
また、主人公の「東京物語を観て親に心配をかけるようにだけはならないようにと思った」という台詞は耳が痛かったなぁ(爆)。
楽園ジゴク

楽園ジゴク

スクエア

ABCホール (大阪府)

2013/05/24 (金) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★

オープニングが面白かった♪
オープニングの書き割りの部屋で北村さんが首を吊ろうとしていて
そこに友達役の森澤さんがお金を借りにくるシーンのやりとりが面白い♪
このくだらなさがスクエアらしいなぁと笑いながら観てました♪
場面が変わって楽農の園の2階建ての屋敷や
宗教チックなモチーフなど舞台美術はいつもながら凝っています!

ここで繰り広げられる色々な出演者との怪しいやりとりなど所々笑えます!
宗教的な儀式の歌など可笑しな世界観の表現も面白い(^^)

しかし後半はちょっと真面目な印象⁈
オープニングのシーンが面白かったので期待が高まった分
コメディ職人らしくもっとバカバカしい笑いに計算された展開が観たかった

私も昔、宗教に誘われた経験があるのでそれを思い出しながら観劇♪

タイトルの「楽園ジゴク」が何か強いメッセージに思える様な作品!

水底

水底

ポムカンパニー

ギャラリーLE DECO(東京都)

2013/05/29 (水) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

楽しめなかった。
ストーリーに納得が行かず共感ができなかった。

ネタバレBOX

母親のうつ病の病態の描写に全く納得がいかなかった(統合失調症ならまだ許容できた)。
作家さんの個人的な体験だったら申し訳ないが、個人的な体験でないのなら、体験者に取材するなど、もう少しストーリーの細部にまできめ細かな配慮が欲しい。
身近に患者がいるので、観ていてとても辛かった。
これでおわりではない

これでおわりではない

アンティークス

OFF OFFシアター(東京都)

2013/05/29 (水) ~ 2013/06/03 (月)公演終了

満足度★★★★★

じーん
半年ぶりのアンティークス。
独特の雰囲気を醸し出す劇団です。
1時間40分あっという間に過ぎました。
ちょっと悲しいお話しですが、気持ちが
安らぎます。
つのださん、演技が可愛いですね。
お父さん役の家田三成さんと
お母さん役の高森愛花さんが
印象に残りました。
岡崎さんの脚本って、必ずSFチック
なんだろうか??
次回講演も観たい。

これでおわりではない

これでおわりではない

アンティークス

OFF OFFシアター(東京都)

2013/05/29 (水) ~ 2013/06/03 (月)公演終了

満足度★★★★★

すげー
よかったです! ほのぼのSFファンタジー? めっちゃ切なくて、ジンワリきました。。 ちょっとサスペンス的な要素のあるストーリーはとても惹きつけられ、話の進み方や場面転換の仕方なども素晴らしかったです。 それぞれの役も役者の方々も皆魅力的でした。 なんか何も言うことありません。。 ハハ。。 このような素晴らしい舞台に出会えたことに感謝申し上げます。 ありがとうございます。


あかいくらやみ~天狗党幻譚~

あかいくらやみ~天狗党幻譚~

阿佐ヶ谷スパイダース

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2013/05/05 (日) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★

時間を自由に行き来して。迷い込んだ長い悪夢から覚めたような、それでいて希望も未来もあり・・・
少しおどろおどろしい幻想的な時代劇。
時代を自由に前後し、終盤では同じ人物が一瞬で数十年時代を経てしまう。
恐ろしい悪夢のようでありながらも、過ぎてみれば懐かしくもなり、
ノスタルジックな気分にも浸れてしまう。
観客の現代に近い、登場人物たちの現代、
長い悪夢から覚めたようなエンディングでは、
未来への一縷の希望すら感じさせる。
不思議な浮揚感と余韻が残る、いい芝居でした。
(ちなみに、長塚さんの役の男が、常に探されている?というのが妙に可笑しかったです。)

秘密合コン倶楽部

秘密合コン倶楽部

オフィス・ナカジ

明石スタジオ(東京都)

2013/05/29 (水) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★★

初心者の私でも、楽しめて観れまた!
友達に誘われ、初めてお芝居の舞台を見に行きました。
会場に着いてから、上演時間が2時間弱と聞いて、正直、
「長いなあ」と思ったのですが、お芝居が始まってからは、
最後の上演者様のご挨拶まで、あっという間でした!

こういったお芝居を初めて観た私は、他の皆様のように、
「~の場面の、ここが良かったから見たほうがいい」や、
「役者様の○○さんが、とても表現が良かった」など、
素晴らしい言葉など扱えないのですが、何が言いたいかと
申しますと、

・お話のテンポが良くて、とても見やすかったです。
※お話の展開や、役者さん同士の掛け合いなど
 
・合コンに参加する男女のさまざま個性の強い登場人物の方々
 が出てくるのですが、今の時代だからこそ、どこか共感でき、
 どこか自分と重ね合わせることができる、
 リアルな登場人物の方々でした。

こういた芸の業界で、初めて見た作品ですので、
まだまだ作品の感想や表現が、拙いですが、
お芝居という世界に興味を持たせてくれた、
とても楽しい作品でした。

仏の顔も三度までと言いますが、それはあくまで仏の場合ですので

仏の顔も三度までと言いますが、それはあくまで仏の場合ですので

ポップンマッシュルームチキン野郎

サンモールスタジオ(東京都)

2013/05/24 (金) ~ 2013/06/03 (月)公演終了

満足度★★★★

意外と真っ当だった脚本・演出家の
吹原氏の宗教観。もっとめちゃくちゃなことになるかと危惧していましたが、惨殺キリストとアラブ人=テロリストの図式が引っかかると言えば引っかかる程度で、それも後に出てくる日本古来の妖怪達によって毒をうまく薄められた感じだ。氏の破れ寺の住職の哀愁感がいいですね!お寺に妖怪が下宿するあたり、仏教の寛容性を暗示していて(?)面白かったです。(深読みのしすぎか?)それと、fuck you ! の手印の仏像、笑えました。
ストーリーの中心となる、父・叔父・息子の情はいつもながら温かい笑いと泣かせを巻き起こしていた。でも、私の好みとしては前半のメタルバンドの強列な宗教揶揄と毒で突っ走って欲しかったな~。まぁ、ほんとにそれをやるのは危なすぎとは思いますが・・・・・。こんなお芝居見られるなんて日本はいい国だ!

ネタバレBOX

妖怪たち、よくできていた!衣装とメイク凄かったです。特に河童の彼女が好み。不気味で、恐くて、可愛かった。
さよならの唄

さよならの唄

企画演劇集団ボクラ団義

六行会ホール(東京都)

2013/05/30 (木) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

力作。
・オープニング映像、力が入っててとても良かった。

・一見、話が難しそうに見えたが、話が進むにつれて、それなりに理解できていった。(自分の理解度、7割くらいかな?)

・ダンスシーンもとっても良かった。

・舞台美術の構造も、ちゃんとよく考えられていたと思う。

ネタバレBOX

・劇中家のメロディー、とっても良かったです。

・バスを動かしていた黒子さん、お疲れ様でした笑
いやむしろわすれて草

いやむしろわすれて草

こどもの城 青山円形劇場/ネルケプランニング

青山円形劇場(東京都)

2013/05/16 (木) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★

このメンバーでも
少し退屈さを感じてしまいました。
それでも黒田さんのシーンやラストの号泣につられ泣いてしまったり。
よくわからないけどわかる気がする、不思議なお芝居でした。

E列だったので満島さんの表情はばっちり見えました。
ずっと背中側を見せられていたA、B列の方々を思うと、円形劇場でやる必要はあったの?と思ってしまいます。

『問わず語り』

『問わず語り』

劇団ドガドガプラス

明石スタジオ(東京都)

2013/05/23 (木) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★

時代
「太田」の人生と、その生きた時代を並列で観せてくれた濃密なステージでした。 「軟派の極み」とありますが、えがかれてる女性遍歴は4人だけで、隣人の未亡人姉妹とは若さ故の感はありますが、それぞれに「愛」を感じられたので、そんなに悪印象ではありませんでした。逆に「時代」というものを強く感じました。女性陣の身体を張った熱演、拍手を送りたいです。気になった点をあげるとしたら、60過ぎの「太田」の声が若すぎに感じたのと、「雪江」の迫力ある情交シーンにもう少し艶やかさがあればもっと良かったのではないでしょうか!?

スウィーニー・トッド

スウィーニー・トッド

フジテレビジョン

青山劇場(東京都)

2013/05/16 (木) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★★

充希ちゃんの歌唱力が一番の見応えでした。
梅雨入りが発表された日に鑑賞。
有名な演目だし、宮本亜門さんの演出・市村&大竹さんを生で見てみたいという軽い気持ちで先行抽選で購入したところB列の真ん中という良席が当たりました。オーケストラの生演奏があるので通常の7列目くらいでしょうか、前過ぎな感はなく見やすかったです。
市村さんはさすがに慣れたものだし、大竹さんは本業は歌手ではないので歌唱力や声量はまあこんなものかと思いましたが、お芝居でカバーしていたと思います。TVとは全く声色が違うので、「えっこれ大竹さん?」と最初は戸惑った程です。何気ない仕草や小さな台詞でも客席に笑いが起きるのは大竹さんならではでしょう。さんまさんがいつもTVでネタにするのはおっとり天然エピソードばかりだけど、舞台の上ではおとぼけも全く感じない、まさに大女優ですね。衣装もショッキングピンクのスカートやポップな模様のものなどがあり可愛らしかった。
高畑充希ちゃんは、本来ソプラノの声域専門ではないと思うけど、歌唱力がアップしていて感動の歌声でした!柿澤さんともなかなかお似合いでした。ただずいぶんあっさりとアンソニーと結ばれちゃって、ちょっと尻軽なジョアンナになってた気が^^;物語の展開を進めるには仕方ないですかね。水兵の衣装も似合ってました。
武田真治さんは40歳には見えないですね。若い純真なトビーを軽快に演じておられました。芳本さんは、台詞が聞き取りにくいのが多かったです。女乞食でよろよろしながら声を出すから難しいのだろうけど、もうちょっとはっきり聞こえてればよかったです。キムラ緑子さんのこの役のお芝居見てみたかったな。

ネタバレBOX

もうちょっと血が噴出すのかと思いきや、飛ぶほど血しぶきを使ったのは最初に殺した人だけ。肉をこねたりとかの実際の生々しい場面は少なかったし、コメディ色を強くしているのでそんなにダークでおどろおどろしい印象は受けませんでした。「ミートパイって美味しいのかな、パン屋さんで売ってる所あるかしら」なんて考えてたら美味しい食パンが食べたくなったりしました。

みなさんの熱演は認めますが劇場全体が音響がそんなに良くないせいか、声量が全体的に小さく、圧倒的な歌唱力や感動を感じたというほどでもなかったので、3分の1位のお客さんがスタンディングオベレーションでしたが、私は立ちませんでした。ヘレナボトムカーターが素晴らしかった2006年版映画の方が心に響きました。ただし、充希ちゃんの熱唱には★五つ。
この演目、劇団四季でやってくれたら歌が素晴らしいだろうか観に行きたい。
仏の顔も三度までと言いますが、それはあくまで仏の場合ですので

仏の顔も三度までと言いますが、それはあくまで仏の場合ですので

ポップンマッシュルームチキン野郎

サンモールスタジオ(東京都)

2013/05/24 (金) ~ 2013/06/03 (月)公演終了

満足度★★★★

無題720(13-145)
19:30の回(曇)。18:45受付(整理番号付チケット)、19:00開場。舞台は寺、仏像が客席を眺め(ただの薄目ではなかろう)、ありがたそうな右指のフォルム。長い時を経た建物、黒ずんだ戸、掃除はゆき届いているようでゴミは落ちていないが、戸外から草葉が忍び込んでいる。チラシにはどぎついメイク、説明にある「妖怪不謹慎」そのままの100分。いつもはケンタウロスがいるのに、今日は2名…、30分座っているだけかと思ったら、19:10頃から始まりました。19:27前説〜21:12終演。終演後、舞台でパンフ(これが脚本付オールカラー)の物販があったので購入、なんとCR岡本物語さんがその場でサイン。

ネタバレBOX

前説は、その曲(邦楽)を聴いたことがないので、ソックリだからか、それともずれているので面白いのかわからず…(注)隣の3人組は笑い続けていましたし、会場もこのパフォーマンスで盛り上がっています。

妖怪たちがとてもよかったし、そのキャラクターにあった笑いでいっぱいでした。
BGMにKISS「Detroit Rock City」「Love Gun」。
ビョードロ 終演いたしました!総動員2097人!どうもありがとうございました!

ビョードロ 終演いたしました!総動員2097人!どうもありがとうございました!

おぼんろ

d-倉庫(東京都)

2013/05/29 (水) ~ 2013/06/16 (日)公演終了

童話
ストーリーだけでなくセット、衣装も童話のようで徹底した雰囲気でした。

十字ステージ(?)で、椅子席と段ボールをプチプチ(大)でくるんだ座布団席に分かれており、座布団席は臨場感溢れてました。
(ただ下が床なので、雨降った時はどうするのか気になりました。)

芝居と前説を含めて2時間弱です。

※到着が遅くなってしまったので座布団席に座ったのですが、腰の痛みで舞台に集中できず、ちゃんとした評価ができないと思ったので評価なしにします。すみません。

田舎に住む人たち R

田舎に住む人たち R

カンセイの法則

浄土宗應典院 本堂(大阪府)

2013/05/21 (火) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★

登場人物の個性も良い感じ。
 登場人物が多くても、普通に観れたのは、登場人物の個性がはっきりして、台詞がこの人ならこう言うなと感じる台詞に丁寧に個性を作っていたからでしょう、働く事 意味 人とのつながり 人の為 自分の為 金の為 私も分らないで、その場その場で、過ごしております。   
面白かった。

ネタバレBOX

舞台は、町役場の事務所 そこに似合わない ソファーとテーブル、地元のスナック 旅館が昼飯を出前。 // 石井が電話で、河合を釣りへ誘う、初めて仕事以外で話をした。 釣りに来た田舎 観光課に宿泊先を尋ねる電話、スナック経営のカズミがでるが、自分の店と勘違いして、切ってしまう。観光課は、の~んびり リストラの話が出ている。石井と河合は、レジャーランドのプランナー 少し話をする 河合はどんどん入っていく、今の会社はやめても良い、 自分は何のために仕事をしている? 人の為、自分の為、金の為、何がいいかは、分らない。総務課の坂上は東京でアパレル関係の仕事でバリバリ働いていたでも何か違う、今は戻って来て町役場で働いている。
村おこしの案がまとまる、石井のお祖父さんは、昔この村に居て釣りの穴場を園部さんに教えた、その釣りのポイントも案に含まれる。
ソウルドリームズ

ソウルドリームズ

ぱるエンタープライズ

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2013/05/28 (火) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★★

舞台が締まった
 ぱるエンタープライズの作品も森井 睦の演出とピープルシアターからの客演で、舞台が引き締まった。オープニングの効果音、役者達の形作るフォーメイションの美しさ、動きの躍動感と合理性で観客を劇空間に引きずり込む手腕は、何時もながらのものだ。

ネタバレBOX

 7年間演じ続けた小劇団主宰者が、シナリオ・監督を受け持ち、劇団のメンバーからも多くの出演者を選んで、映画デビューを果たす群像劇。ただ、この発表で、劇団内には激震が走る。同じ仲間として苦楽を共にしてきた仲間が、選ばれる者、選ばれなかった者で線引きされ、親の反対を押し切り或いは苦しいバイト生活を続けながら、同じように頑張って来た仲間の明暗がはっきり分かれる瀬戸際でもあるからだ。主役を常に張って来た者への嫉妬、コネのある者への妬み、才能ある者、ない者、ボーダーにある者の迷い等々、其々の心に渦巻く感情は嵐にも似る。
 そんな中、劇団で常に主役を張って皆を引っ張って来たリョウを狙い澄ましたかのような「事故」が、立て続けに起こる。流石にこれは怪しいと劇団員自身のうち何人かが原因を調べ始め、事件のからくりを暴き、犯人を突き止める。
 役者の実人生と非常に近い設定なので、自分自身をさらけ出すような役作りになるわけだが、自分自身のことは自分が一番分かっていない、などという逆説と同じような役作りの難しさも出来する。舞台に限らず、総て表現する者の優劣は、己に嘘をつかず而も己の総てを人々の前に晒すことが出来るか否かに掛かっている。いみじくもボードレールが指摘しているように、「芸術とは売春の趣味」なのだ。主役の座を巡り、或いはヒロインの座を巡って熾烈な争いが展開される。
 “結果が総て”という現場で、プロフェッションに賭ける役者意識の凄まじさと覚悟、己を裸にする勇気と潔さが、爽やかさを覚えさせる。オープニングの所でも指摘したことだが、群舞の美しさ、フォーメイションの美しさと合理性も見逃せない。森井が今迄積み上げてきた財産ともいえる群衆劇のノウハウが、至る所で活かされている。演技では、殊にコトウ・ロレナが光る。発声も徹るタイプの声質で声量の大小で調節するタイプではないのが、彼女を引き立たせるのに役立ってもいる。フラメンコを踊るシーンでも、あの激しい踊りの本質を掴んで豊かな表現をしている。彼女の感性の広がりと柔軟性、緩急を見抜く力と、研究熱心が、芸に更に幅と奥行きを加え、これまでの舞台経験を内包して、前回観た時より更にステップアップしている。
 ところで、タイトルでサスペンスを謳っている割に、その要素が薄いのは、多くのサスペンス作品を見慣れた観客には、不満だろう。
あかいくらやみ~天狗党幻譚~

あかいくらやみ~天狗党幻譚~

阿佐ヶ谷スパイダース

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2013/05/05 (日) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★

原作ファンには物足りないか?
長塚作品が性に合うのか、出来の良し悪しに関わらず楽しめる。
原作ファンからすると物足りない部分も多いだろうと思えるが、そんなことは関係なく芝居として見れば十分に楽しめた。
時代や人の変わり方(乗り移り)も基本的なものであるが、ぎこちなさはなく、流れに自然と乗れた。
最後列での鑑賞だったため、もっと前なら迫力もあって楽しめたのでは、と思う。

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