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獏の棲家

獏の棲家

異魂

OFF OFFシアター(東京都)

2014/09/09 (火) ~ 2014/09/14 (日)公演終了

満足度★★★★

不気味な咆哮
“家には獏が棲んでいる”という設定が面白く、獏の存在が不気味に効いている。
現実にはあり得ないほどいくつもの“びっくり再会”が重なるという不自然な展開も、
コメディ仕立てにしたことで笑って受け入れられる。
コメディ要素の割合や配分は、もう少し工夫の余地があるような印象を受けた。
隙なく振り切れた演技を見せる中山絵里さんが面白い。
衣装や照明が繊細でとてもよかった。

ネタバレBOX

冒頭、幸せな4人家族の人形劇は、父親がよその女と出て行ってしまうという展開に。
その長女薫(希久地沙和)は、今不動産会社で働いている。
腐れ縁の彼氏に金をせびられながらも別れたくない一心で尽している。
担当する狭小建売住宅はまだ更地だが、それでも内覧が引きも切らない。
ある日内覧に来た客の男は、かつて薫と結婚の約束をしながら
勝手に式場をキャンセルした澄夫(安達俊信)だった…。

獏は、そこに住む人の夢を全て食べつくすと、次はその住人を食べてしまうのだという。
だから人は100%の満足をせず、常に夢を持っていた方がいい…。
そう同僚に語る薫自身は、絵に描いたような同じ過ちを繰り返し
結婚の夢を抱いては打ち砕かれている。
そして彼女が結婚を夢想する度に、どこからか不気味な咆哮が響き渡る。

コントのように無理やりな人間関係と展開が、過ちを繰り返す愚かさを浮き上がらせる。
終盤、薫が語るひとつの事実が、痛ましくも衝撃的だ。
夢とはイコール“望んでも手に入らないもの”であり“他人への勝手な期待”なのだろうか。
喪ったもの、欲しいものを誰かが囁くと簡単に騙される薫は、きっとまた騙されるだろう。
どこかで解っていながら“騙されに行く”姿は、何かコワい気さえする。

隣の奥さんを演じた中山絵里さんが隙のない振り切れた演技で大変面白かった。
中途半端だったら白けただろうが、徹底ぶりが素晴らしい。

衣装の変化で、隣の奥さんの力の入り方や
時間の経過が判る辺り細やかで良かったと思う。
獏の咆哮が響くたびにドラマチックに切り替わる照明も良かった。


東益平7丁目団地防衛隊

東益平7丁目団地防衛隊

ENBUゼミナール

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2014/09/09 (火) ~ 2014/09/10 (水)公演終了

満足度★★★★

思い出と時の経過
 東京からは結構あるが、まあ、ベッドタウンにはギリギリ入るかも知れない。郊外のマンモス団地。第7だけで、住人は1500人を数得る。このエリアの親達は、どういう訳か、
 地域親交に熱心で、クリスマスパーティーやら、花火大会やら、潮干狩りやら、矢鱈、団地の皆でやりたがる。自然、ここで育った子供達も、そんな機会に知り合って友達になり、一緒に遊ぶようになった。中でも優等生トクヤマ、トクヤマのライバル、タッツン、要領のいいオオタケ、宇宙人に攫われたと噂があり、超能力の特訓に余念のないカズ、そして、頭が悪いフリをしながら、結構、やることはやっているマッキーの5人組は、第七団地防衛隊、通称、7団を結成したメンバーであり、大の仲良しである。(追記後送)

ネタバレBOX

 何時も仲良く、時の経つのも忘れて一緒に遊んでいた5人だが、時の流れは残酷だ。中学になり、高校になりと成長するに従って、幼馴染の友人と遊ぶより、通っている学校の友達とつるむことが多くなる。それで、次第に疎遠になっていた。だが、高校2年の時、団地でクリスマスパーティーを開催しようと言うことになり、高校生達にも声が掛けられた。当然、かなり中心的な働きをしなければならない。雑用も当然だが。しなければならないことが多い以上、仲間全員に声を掛け参加して貰うように運んだ。だが、暫く会っていなかった以上、其々は、其々の事情を抱えていた。それらの話が、展開される。而も、それは思い出話としてである。というのも、トクヤマは、高校を出て十数年後、TVのニュースで報じられたのだ。彼は会社社長になっていたが、親会社倒産の煽りを喰らって連鎖倒産と言う憂き目に会っていたのだ。
東益平7丁目団地防衛隊

東益平7丁目団地防衛隊

ENBUゼミナール

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2014/09/09 (火) ~ 2014/09/10 (水)公演終了

満足度★★★★

話は説明通りでありました
開演前説明で作品時間=1時間15分は短く思ったが、なかなかに濃密な内容であり面白く楽しめた作品でした(^^)。

ネタバレBOX

(わりと駄目系な(-_-;)社会人となった主人公が振り返る。団地で結成していた防衛隊(=タイトルのヤツです=戦隊もの風な5人(^^)の生き様を、時を行き来して描いた少し不思議(SF)系な物語。 主人公ら自身が過去を振り返ってモノローグを入れるので、話が大変わかり易いものとなっておりました。
デジタル

デジタル

うさぎストライプ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/09/10 (水) ~ 2014/09/16 (火)公演終了

満足度★★★★

ピタゴラスイッチ ヒューマノイド
 舞台は縁日で売っているプラレールを思わせるような木組みの滑り台や、大小の配管、幅広い木道を組み合わせたようなセット。真ん中には、其々左右に延びた超長いベンチのような物が平行して置かれ、其々の木製構造物の上に人がちょこなんと座っていたりする。尚、真ん中の超長ベンチには、一灯ずつ、蛍光灯が点っている。
 上演初日に拝見したから、敢えて、諸関連については述べない。イマジネーションを使って読むべし!

ネタバレBOX

  スタートの音楽と同時に、タイトルのデジタルを匂わせるような身体パフォーマンスと申し訳ないが、余り達者とは言えないブレイクダンスを含めたパフォーマンスが始まる。
 物語と言える程の連携は、シナリオの単語相互の関係には見受けられない。そんなものを信じていないとか、自分達の先輩世代の築きあげてきたものを積極的に否定し得るような、己の実存を賭けた何かを突きつけて来る訳ではない。そも、ハイデガーのダーザインを継承したサルトルが、現代世界の実存を代表しているのは偶然ではない。ダーザインの意味すら分からない脳天気な連中(安倍 晋太郎のような阿保)は、この際、問題ではない。寧ろ、それを濃厚に感じているが故に、そして、それを体験していないことを理解しているが故に、彷徨う自分達の地平を提起しているのだ。この先、大人にならざるを得ないのなら、指針になる本を紹介しておこう。出演者全員、関係者全員に向けて! 現代を解く鍵になろう。その本の名は、以前、別の所でも少し触れたが、「国際原子力ムラ‐その形成の歴史と実態」合同出版 日本科学者会議編である。
三文オペラ

三文オペラ

新国立劇場

新国立劇場 中劇場(東京都)

2014/09/10 (水) ~ 2014/09/28 (日)公演終了

満足度★★★★

あかるい三文オペラ
初日観劇。
中劇場の大きな舞台を広く使っていて、伸び伸びした三文オペラに仕上がっている。
(照明が控えめなのは、ロンドンの天候をイメージしてかと思うが…)
OVER50(失礼w)で、娼婦役が似合うのは、島田歌穂さんしかいない!

【全公演終了しました。ありがとうございました】カムバック!矢板のガールズ♪

【全公演終了しました。ありがとうございました】カムバック!矢板のガールズ♪

らちゃかん

小劇場B1(東京都)

2014/09/10 (水) ~ 2014/09/14 (日)公演終了

満足度★★★★

カムバック!青春♪
らちゃかんのカムバック!矢板のガールズ♪を鑑賞。
アイドルに憧れた3人組の現在と過去を通して、厳しい現実と友情を描く。
と言ってもそこはらちゃかんなりの雰囲気で。

ネタバレBOX

今回は寄り道無しの80分弱の内容。
笑わせるところ、泣かせるところでそれぞれがしっかり機能していた。
ただ、ストレート過ぎる故の物足りなさも感じる。
もう少し余裕を持って過去・現在の3人組をそれぞれ描写してくれたらと感じた。
結果的に主人公が仲間を裏切る形でスターになるのだが、3人組の関係性や人間描写が薄いため、そのことによる心の葛藤などがイマイチ伝わってこなかった。
加えて、こだわりの舞台美術を含め「矢板」という田舎(失礼)のおだやかな空気をかもし出している分、セリフ回しの早さにやや違和感を覚えた。
満足出来たが故の欲しがりか?
観て損は無いと思う。
贋作・桜の森の満開の下

贋作・桜の森の満開の下

劇団六風館

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2014/09/06 (土) ~ 2014/09/07 (日)公演終了

満足度★★★

壮大な設定で、舞台も凄い!
日本書紀以前の壮大な設定。舞台装置演出道具も凄い!
多数の役者の方が出演され、皆さん好演で面白く見させてもらいました。
ただ20分遅れて観劇したせいか、壮大な缶蹴りゲームの展開に少しついていけないところがあって残念でした。

【全公演終了しました。ありがとうございました】カムバック!矢板のガールズ♪

【全公演終了しました。ありがとうございました】カムバック!矢板のガールズ♪

らちゃかん

小劇場B1(東京都)

2014/09/10 (水) ~ 2014/09/14 (日)公演終了

満足度★★★★

きじがっ!
らちゃかん 第18回公演「カムバック!矢板のガールズ♪」観てきました(*^o^*)
らちゃかんも久しぶりでした。力を抜いて楽しめるほんわかしたお芝居で、ベテランの好演と若いコのフレッシュさのバランスもとても良かったです(^_−)−☆

If you are happy and→

If you are happy and→

PLANT M

カフェ+ギャラリー can tutku(大阪府)

2014/08/25 (月) ~ 2014/09/07 (日)公演終了

満足度★★★

演出イロイロ面白い
1フロアーぶち抜きの空間を思う存分、好き勝手に演出したような感じで、大変面白かったです。
笑う男の方の好演が光りました。
いくつか理解できないところがありましたが、演出や出演者の演技は良く、見応え有りました。

わが友ヒットラー【当日券ございます】

わが友ヒットラー【当日券ございます】

風琴工房

TRUMPROOM(東京都)

2014/09/09 (火) ~ 2014/09/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

犠牲の羊と男の愛憎
この舞台の白眉は、やはり2幕後半のレームとシュトラッサの談合と思います。シュトラッサは、レームに、「ヒトラーはお前を見捨てているぞ(もう愛していないぞ)、突撃隊を使ってクーデタを起こし、一気に政権を奪取、革命を続行しろ。」と説得します。しかし、レームは、その説得を撥ねつけます。レームの中では、ヒトラーと自分は完全に一体(アドルストネズミの話は、三島の創作ですが、象徴的に使われていました。)であり、ヒトラー政権を磐石にする犠牲の羊に供される迄、ヒトラーとの戦士の友情を信じて疑っていませんでした。もしかすると、知っていて知らないふりをしていたのかもしれません。実際、史実でも、ヒトラーもレームの殺害にはためらいがあり、まず自死を勧めて、応じない場合は殺害するようにと指示しています。また、3幕に出てきますが、ヒトラーもレームの死にはダメージを受けています。レームの愛情もあながち一方通行ばかり(レームの愚かさ)とは言えないと思います。従って、本作を政治劇からだけ観ると軍人のレームは政治を理解しない愚かさしかみえませんが、美-エロティシズム-死のトライアングルの三島美学から観ると、ヒトラーにより殺されて犠牲の羊に捧げられたレームは、シュトラッサの「英雄が英雄的に死ぬとは限らない、ヒトラーがレームの死を命じてきたらどうするのだ」という皮肉にもかかわらず、最高に劇的な死を遂げたといえるかもしれません。この舞台を政治劇だけでなく、愛憎劇として観ていただくと、また別の楽しみ方ができると思います。

みんなのうた

みんなのうた

ツラヌキ怪賊団

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2014/09/03 (水) ~ 2014/09/08 (月)公演終了

満足度★★★★

観て来ました!
今回、新たなメンバーが多い中でレギュラーと言われるメンバーの安定感にホッとしました。
緑川睦さん。あの雰囲気は、内倉さんとは違う役が出ていながらも違和感なく表現されてました。
まーみさん。今回は、女子高生がとっても合っていた。子役より、これから大人な女性なとをもっと観たくなりました。
石井明日香さん。今回も、あの役は明日香さんにピッタリ☆ダンスもステキでした。
Ayanoちゃん。りんちゃんがとっても似合っていて最高。
てな感じでそこに新たなメンバーが入りの作品でした。
今までと違う雰囲気の作品と出演者が多かったためでしょうか?少し物足りなく?何か少しいつもと違う?と感じていました。でも、次回作も本当に楽しみでなりません。
楽しみにしています。

ほだす -刻み続ける時計-

ほだす -刻み続ける時計-

劇団いまそかり。

シアター711(東京都)

2014/09/04 (木) ~ 2014/09/08 (月)公演終了

満足度★★★

説明不足かも…
古書店が舞台で、そこの主人と間借人が織り成す話。
そして冒頭から公演のキーとなる「鍵」が役者の手に握られている。
公演のキーとなるのが、二つあるドアのうち一方だけ選択(開けられる)できるということ。
さしずめ“人生は一度だけ”、ということだろう。
絆す(ほだす)という言葉は、人からの愛情なりでヤンワリ束縛されることらしい。
しかし、本公演は“運命”または“宿命”という言葉が合うような印象を受けた。

どちらにしても人間の渦巻く欲望、エゴ、そして厭世的な面も垣間見えて面白かった。

ネタバレBOX

古書店は親の代から受け継いでいるが、今の時代に流行らなく経営は苦しい。その古書店には売れない(書けない)作家、写真家の卵など、夢を捨てきれない住人が住んでいる。また、親の代からの駄目使用人も…。そんなゆるーい環境に、以前住んでいた男が立ち退きの交渉人として現れ、自分は成功者だと吹聴する。

夢をあきらめ現実路線へ、または夢を追い続けるのか、揺れる気持ちの住人達の右往左往が面白く描かれている。

そして今後、人生はどう生きていくか。どのドアの「鍵」を選択するのだろうか。示唆に富む内容の公演だった。
しかし、その面白さが十分伝わらない、というか印象が薄い。印象にあるのが、役者のパントマイムだけではさみしい。
今後の公演に期待しております。
Unbreakable-アンブレイカブル

Unbreakable-アンブレイカブル

演劇レーベルBo″-tanz

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2014/09/04 (木) ~ 2014/09/09 (火)公演終了

満足度★★★★

壮大な話
パンフに「この作品はあからさまにフィクションです」との注釈が・・・、切実感があるのは、現在の日本が抱える発電エネルギーを確保するため、そのあり方を模索する姿が見て取れるからだろう。
その現実に天使というファンタジー性を持たせ、リアリティ感を和らげている。

それでも本公演は、壮大な人類の未来への考察を描いた叙情詩のように見えるのは自分だけだろうか。

ネタバレBOX

本公演によれば、洪水は 「天界」に背いて降臨した堕天使(グリゴリ)を殲滅する目的で行われたという。
そのグリゴリは人間の娘と交わり子を宿すだけでなく、魔術の恩恵で人間界を豊かにした。その一方、富をめぐる争いが生じ、貧困・飢餓が生まれた。

また人間には御せないエネルギー創性技術(ネフィリム)までもその魔術に含まれていた。ここにグリゴリを抹殺する暗殺天使が送り込まれ戦いが始まる、というもの。

ダークファンタジーという謳いは大げさではない。しかし、芝居中で脱力するような場面もあるが、洒落だろうか。
ダークを貫いた方が良かったと思う。2時間を超える公演は観客が飽きる?ということへの配慮・サービスであれば不要である。

脚本に込められた力・メッセージは、いかにフィクションと力説しても現在の日本を見てしまう。その想像性を掻き立てるに十分な演出もしている。

そして、役者はその脚本の持つ意味、演出の絶妙な効果(例えば、ポスト・レコーディングなど)を十分伝えてくれた。芝居の全体的なレベルは高く、秀作だと思う。

今後の公演にも期待しております。
THRee'S

THRee'S

ENG

笹塚ファクトリー(東京都)

2014/09/10 (水) ~ 2014/09/15 (月)公演終了

満足度★★★★★

すごい!丁寧!またすごい!
終幕後、演者全員勢揃いしてのご挨拶、
笹塚ファクトリーの閉館時間の都合もあり
すぐに全員ハケたのですが拍手が鳴り止みません
(自分も「これはWアンコール呼ぶべき」と拍手し続けました)。

いやー、お芝居途中に好感触を感じる部分は多々あったのですが、
ほんと終わってみるまでお芝居は分からない、
という好例と言える良作だったと思います。


ネタバレなしで何が書けるか(??)なのですが、
まずチケット購入時に貰っていたかっこいい1枚ものチラシの
劉備/関羽/張飛が実際に出揃った時、

今まで漫画、ゲームその他で色々と描かれている
3人が本当に現れたかと思うぐらい、
このお三方が適役すぎてなんだか不思議と涙腺が緩んでしまいました。


そして物語の描き方が非常に丁寧だと思いました。
黄巾党の乱から董卓の台頭、董卓征伐まで
いろいろと事象、登場人物も多く
複雑になりがちな部分や独自解釈その他を
うまく脚本/演出し役者陣もそれを見事に
演じて分かりやすく観せてくれたと思います。


そして何よりお互いを良く知る
脚本久保田唱&演出佐藤修幸コンビだからこそ、と言えるぐらい
「2人が力を出しきった作品なんだー!」
と大声で言いたくなるぐらいに感心させられ驚かせられの大展開でした。


2014/09/15(月)16:00 観劇二度目
───────────────────────
・ 三国志序盤を元に独自の物語を作るにあたっての、
  虚実の盛り込み方/事実の取捨選択のバランスの良さ
  (必要なものを必要なだけ、決して冗長にはなっていない)

  三国志を知らない人でも楽しめるし、
  知っている人は「ニヤリ」としてしまう場面も多々

・ 意味をもったダンス、映像などを上手く活用して
  早い段階から観客の気持ちを掌握

・ 場面場面の転換、シーンの差し込み方が上手い、
  観客の気持ちをお芝居から基本離さない
  スピーディーかつなめらかな展開

・ 各役者の技量の高さ(演技とそこへの感情の載せ方が上手い)、
  それぞれのキャラの個性の出し方が素晴らしい
  (他劇団公演などと比較しても若手から中年層まで
  本当に「芝居上手」が集まっているかと)

・ 体躯の大中小、殺陣の流派の違いなどを
  それぞれ出し合った夢の大立ち回り(まるで異種格闘技戦のよう)

・ それぞれの演者を知っている人をも驚かせる「配役の妙」

などなど、脚本/演出から実際のお芝居、照明/音響などに
至るまで演劇界屈指のドリームチームを結成した、と思いました。

これはひとえに演出兼総合プロデュース佐藤修幸さんの
DMF/ENGから他劇団客演などで得た
色々な素晴らしい繋がりを駆使したからこそ
生み出されたものと思います。

絶妙のバランスで作られてますね、THree'Sは。

ネタバレBOX

2時間45分の中で本当に色々な気持ちをいだきすぎて
全部は書ききれそうにないです。


1.「三国志」の雰囲気が出まくっている
  劉備/関羽/張飛に始まり董卓、曹操、袁紹(だっけ?)、
  その他多くの人々の、衣装からアクションからその他もろもろの
  演技までが見事に三国志序章の世界を表現していたと思います。

  衣装や武器も素晴らしい上、
  武器だけじゃなく武術も使う殺陣がこれまたかっこいい。

  猪突猛進の張飛や、そして何より関羽と呂布の大立ち回り
  (2人とも大体躯なのでこれがまた映える映える)、
  その他各演者陣の舞台段上1m以上の高さからの
  飛び降りを駆使してのやりとりも迫力でした。


2.思わぬキャスティングがまたいい(特に女性陣)
  光栄のゲーム三国志ではおじいちゃんだった董卓が
  本作ではめっちゃ若くてバイタリティに溢れ、そして悪で強い。

  不思議な力を持って台頭していく董卓、
  そして王允と董卓の2人が対極に並んだ場面が
  (2人とも星降る夜にタイムスリップしたものとして)なんとも印象的でした。


  また曹操も正義でありながらも、自らの野望を持っているのが
  表情から演技からに溢れてる。

  袁紹(だっけ?)のちょっと小物ぶりもイイ!

  そして何より、女性陣を大胆にキャスティングしたのが
  本作で何より素晴らしかったと思います。

  何進の妹かごう(でしたっけ?)に竹花さん、
  十常侍(字あってますか?)に客演多数で鍛えまくっている大友さん、
  今までのボクラ団義その他の作品でのキャスティングと違い、

  本作が三国志序章であり、
  ・ 中ボス
  ・ 中ボス
  ・ 大ボス(董卓)
  とゲームのように敵役が次々と控えているからこそ、
  単なる脇役ではなく重要な役回りを
  バイプレイヤーな女性陣に任せる事が出来る。

  観ていて、今までにない「面白さ、フィット感」を感じさせました。


  そして王允中村さんはもう「おじいちゃんのスペシャリスト」ですね。
  物語のストーリーテラーを年配の方が演じる事は多いと思いますが、
  実際若手の中村さんが安定の王允役、
  王允、シャンイン?(三田寺さん)、首切り役の3人が眺める形での
  物語展開とその説明について、観客席側からも
  非常に分かりやすく、そして共感しつつ眺める事が出来ました。



3.物語が非常に理解しやすく展開している(演じられている)
  先にも書きましたが、三国志序章とはいえ
  登場人物の多さ、それぞれの行動、出来事、
  そして独自解釈など色々な要素がありながら
  それを十分に丁寧に描いているからこそ
  混乱せずに観る事ができる。

  この優しさは重要だな、と思いました。
  ※ 特に本日子連れのお客さんが何人かいたので、
    「子供でも理解出来るといいな」
    と思っていたので( ´ー`)


4.思わぬ所でファンタジー
  始まりがファンタジーチックだった事を忘れさせるぐらい
  三国志の物語を展開させた上で、
  それほど大量ではなくも散りばめられた伏線が回収され始めた時、
  「ああ!そういえば最初ファンタジー展開してたわ!」
  と思い出させられるこの流れ、

  これは久保田唱さん脚本の頭脳パズルな面を見事に活かしている、
  それでいて三国志としての色も失わせていないのは
  自ら三国志大好きっ子(?)を名乗る
  佐藤修幸さんとの見事な連携プレーによるもの、と思いました。


ほんと物語に引き込まれた上で、
あっと驚くどんでん返しを用意して、
という展開、想像だにしませんでした。


? 董卓の逆さ字の「たくとう」って人は
  本当にいたんでしょうか?
  創作でもいいのですが、かなり気になりました。


ダラダラと書いてしまいましたが、
その他にも観劇中は色々な良さを感じていたのですが、
ちょっと思い出しきれません。

次の観劇(千秋楽)が楽しみです。
(その前にパンフレット読みが( ´ー`))


2014/09/15(月)16:00 観劇二度目
───────────────────────
・ 特に、董卓、張飛の衣装がかっこいい

・ 実際の殺陣だけでなく、
  立ち居振る舞いがかっこいい
  董卓が打撃後、スッと脚を引き姿勢を正す
  そのポーズは美しくすらある
  (身体能力の高さをうかがわせる)

  呂布は、当代最強を歌われるにふさわしい、
  (言葉忘れた)微動だにしない、剛の者にふさわしい振る舞い

  張飛は猪突猛進、剣と拳とで縦横無尽に暴れまくり、

  関羽は儀礼を重んじる中に呂布に負けないほどの
  剛の者である事を見せる、ダイナミックな剣使い

・ 二度観だからこそ分かる、表の演技とそこに隠された伏線(裏の意味)
  そしてお芝居自体の思わぬこまやかさ
  例.呂布が、貂蝉を董卓に斬られた場面、
    思わずそこに生まれる感情の動き

・ まずは壮大な世界観で観客を魅了し、
  そして最後には貂蝉と劉備、王允/イ・審判の悲劇、
  などにより急激に涙腺を刺激
  (本劇は感情劇主体とはいえませんでしたが、
  それでも世界観で魅了した上に
  悲劇、そして感動劇としての締めくくり)

HOTEL CALL AT

HOTEL CALL AT

メガバックスコレクション

南大塚ホール(東京都)

2014/09/06 (土) ~ 2014/09/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

深淵なるかな
[HOTEL_CALL AT] という古城風のホテルに宿泊した人達の話。
南大塚ホールにセットしたホテルロビーを模した舞台セットは見事である。メガバックスコレクションはいつも素晴らしい舞台美術を見せてくれる。

さて、公演はテンポよく展開するが、実際は時間が止まっているような錯覚を起こさせる。そして、このホテルの宿泊客は、現在の生活環境を語るだけで、その生い立ちや人間性を深堀しない描き方である。

そもそもこの客達は・・・

ネタバレBOX

既に死んでいる。
このホテルは死者が持っていた「未練」「後悔」「罪悪感」「憎しみ」等の思いを全て置いていく場所らしい。
その思いが遂げられた者から、その先にある川(河)を渡り、あの世へ旅立つという。そういう状況であることを知らされながらも、まだ生きたいと願う人たち。
その生きたい理由は様々であるが、その人にとっては切実なもの。

ここで意地悪なゲームが支配人によって提案される。
宿泊客の中で一人だけ生き返らせるという。
その選出方法は多数決というもの。
いかに生きたいかを猛烈にアピールする…最終的には、駆け落ちした二人(現世では三人か)が生き返ることになる。
なぜ二人に…今後再演されるであろう秀作だから、観てのお楽しみとします。

因みに自分は、ホテルの従業員になりその先には行きたくないかも。
今後の公演にも期待しております。
お披露目~浮気編~

お披露目~浮気編~

日本コメディ協会

駅前劇場(東京都)

2014/09/06 (土) ~ 2014/09/08 (月)公演終了

満足度★★★★

笑った~
各30分のオムニバス4話。
短編であるが、どの話も「起・承・転・結」という流れを踏まえているから分かりやすい。
コメディの常套であるすれ違い、狼狽、誤解がドタバタとしっかり描かれ、笑い笑いの連続であった。と同時に男性目線で見ていたから、自分がその場(立場)に居るようなドキドキ感があった。
まさしく感情移入していた。

今後の公演が楽しみである。

月刊彗星マジック

月刊彗星マジック

彗星マジック

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2014/09/09 (火) ~ 2014/11/11 (火)公演終了

満足度★★★★

最も恐れる物は?  最も怖いものは?
 9月9日 戦い 怪獣 人 何と戦っている 面白かった。
その右手の力で 普通の幸せを手に入れた
最も恐れる物は何、 最も怖いものは何なんだろう。 
 面白かった。

ネタバレBOX

フロントアクト チラシ火劇にフロントアクトあり 月刊彗星マジックには記載なし チラシ作ったのは、私(勝山)・・・ だからやる
受けの良い人にプレゼント ゲスー(上田ダイゴ)
葉書くらいのマグネットシートを頂きました これ欲しかったんです。
6人 1人 試験官 壊滅災害対策組織構成官の採用試験
壊滅災害対策組織構成官は、歩合制の公務員 3名以上で行動
ポーズ 面接 // 自然がすき 身元を隠すため ハンドルネームで呼ぶ // 特別任務官 格別任務官 特別任務補佐官など がある // さとし と なごむ は引かれ合う
バクテリア怪人との戦い なごむの右手がバクテリアに さとしは自分の体をバクテリアに差し出す。 戦いに勝つ

なごむの右手は触れるものを全て殺す能力をつけた 格別任務官になる。
戦いに明け暮れ 普通の幸せを求める さとしは、理解できない。

脅威は格別任務官 、殺し(処理)に特別任務官が来る

なごむの右手は機能を止める身に着けられた爆弾の機能をとめる さとしの ヒーローの心を止める 右手の機能を止める 抱き合う2人

戦い 怪獣 人 何と戦っている 面白かった。
きらめく星座

きらめく星座

こまつ座

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2014/09/08 (月) ~ 2014/10/05 (日)公演終了

満足度★★★

人の存在することの奇跡
戦中の庶民の暮らしを優しく描く向こう側に人間の在り方についての問い掛けが見える、考えさせられる作品でした。

レコード屋を営む家族のところへ下宿したり婿としてやって来たりする人達の群像劇で、中盤までの朗らかな雰囲気と、終盤のそれぞれ思いの丈を熱くあるいは静かに語る様が対照的でした。
インパクトのある冒頭とラストの光景が、登場人物達のその後のより苦しい人生を暗示していて、最終場の日付がさらにその印象を強めていました。

レコード屋が舞台となっている為、歌う場面が多く、音楽的にも楽しめました。ピアニストが別エリアで演奏するのではなく、劇中の登場人物として弾く形になっていて、歌う場面が物語から乖離していないのが良かったです。

物語自体はとても良いと思いましたが、楽しい雰囲気を無理に作っている様に感じられ(テーマ的にそういう意図もあるとは思いますが)、もっとしっとりした雰囲気の演出でも良いと思いました。

作品自体は見応えがあったものの、上演中に話したり、携帯電話を見たり、ビニール袋をカサカサ音を立てたり、笑うところではない箇所でもやたらに笑ったりと観劇マナーが良くない観客が多く、観るのに集中出来なかったのが残念でした。

Kiss Me You ~がんばったシンプー達へ~

Kiss Me You ~がんばったシンプー達へ~

株式会社エアースタジオ(Air studio)

中目黒キンケロ・シアター(東京都)

2014/09/03 (水) ~ 2014/09/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

A公演(6公演目):目からも
音響、音楽だけではなく、照明も、お芝居と調和し、
目からも、台詞が入り、心にしみていく、時には、心に突き刺さる。

重い悲しいテーマも、自然と入ってくるように深く考えられている舞台。

デジタル

デジタル

うさぎストライプ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/09/10 (水) ~ 2014/09/16 (火)公演終了

満足度★★★★

まともがわからない、夏の前日。
わかる、わからない、わかったつもりも、どこかで影響しあっている世の中。今まで観たうさぎストライプの中で一番好き。

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