源氏物語~夢浮橋~
る・ひまわり
KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)
2014/09/23 (火) ~ 2014/09/28 (日)公演終了
満足度★★★
ときめきを形に
初日観劇。
期待していた耽美さよりも、激情というか……パッと血が散るような、少しの驚きを含んだ強い想いの動きに、心臓を掴まれました。これは素敵な裏切りでした。
対面客席の、座席が多い方を眺める形での観劇だったので、逆サイドの客席の反応が丸見え!平野さんにときめく人、辻本さんにうっとりする人、客席まで楽しかったです。
ファーム
サンプル
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2014/09/19 (金) ~ 2014/09/28 (日)公演終了
満足度★★★★
SF会話劇で頭の体操
色々考えられて面白かった!人工的な箱庭での家庭劇。不妊、離婚調停などの身近で緻密なドラマに遺伝子操作、人工生命といった近未来の課題が織り込まれる。親しみやすい導入から刺激的な頭の体操へ。いつものサンプル色も健在だが一般客にもお勧めしやすい。約1時間45分。
ネタバレBOX
四隅に置かれた家電が人間の労働力の代替品の象徴だとすると、ステージに居るファーム(と呼ばれる男性)もまた、人間の生殖を請け負った物体なのかな。
家電にも天井からつりさげられた照明にも、緑のつたが絡まっている。人工物と自然の対比と思い行きや、その緑もまた人工物だった。舞台上の俳優たちも、人工物のように見えてくる。
また男性器が出てきて…やっぱり一般の人にはお勧めしづらいと思った(笑)。
コンタクト
水素74%
アトリエ春風舎(東京都)
2014/09/12 (金) ~ 2014/09/23 (火)公演終了
満足度★★
まぁまぁ
今作は、ちょっと玉田企画を観ている感じがして期待外れかな。
まぁ、それだけ毎作の期待値が高いというところかな。
もしも、もう一つの人生を見られたら
Unit Blueju
座・高円寺2(東京都)
2014/09/19 (金) ~ 2014/09/22 (月)公演終了
満足度★★★★★
最高の出来
ユニット ブルージュさんの舞台は沢山観ましたが今迄で一番良かったと
思います。スピーディある展開で演出された方のかなりの工夫が感じられました。ドラムという音響効果も内容的にマッチしており迫力ある舞台になりました。今後もさらに精進をされた良い舞台を期待してます。
Today is Fineday 2014 【池袋演劇祭CM大会・優秀賞受賞】
劇団C2
萬劇場(東京都)
2014/09/19 (金) ~ 2014/09/23 (火)公演終了
満足度★★★★★
心温まるお話でした。
中谷さんが出演されていたので観に行ってきました。
とにかくテンポの良さが素晴らしい。コメディーってお客様がシラけてしまうリスクもいっぱいあると思うのですが、見ているこちらが一瞬たりとも飽きることなくずっと笑わされっぱなしでした。こんなにもテンポよく、終始ずっと笑っていられる舞台もなかなかないと思います。そこは出演者の一人ひとりが一致団結して同じリズム感を持って演技をされていたからこそだと思います。
終始笑っている部分が多いだけに、時にふと真面目になる瞬間が余計に心に深く印象づけられるのもまた効果的でした。親子の会話の部分は、ほろりと来ました。
こんなにも観た後に笑顔になれるお芝居も珍しいと思いました。
観に行って本当に良かったです★
皆さまお疲れさまでした、ステキな時間をありがとうございました!
黄金のコメディフェスティバル2014
黄金のコメディフェスティバル
シアター風姿花伝(東京都)
2014/09/18 (木) ~ 2014/09/29 (月)公演終了
満足度★★★
コメディーとは・・・
身内が集まって関係者たちとワイワイやっている印象。
全てがそうではないと思うが、私が観たチョキチームは肌に合わなかった。面白かったら他も観ようと考えていたが遠慮しておきます。
ギャグで笑わせようとするのはコメディーなのだろうか?
難しいことは抜きにしてコメディーフェスティバルと冠を付けているのだから笑わせてなんぼだと思う。
結果、私は笑えなかった。
笑えないコメディーほど退屈なものはない。
ゲキ★BAR
世の中と演劇するオフィスプロジェクトM
タイニイアリス(東京都)
2014/09/18 (木) ~ 2014/09/24 (水)公演終了
満足度★★★
在るべき活動だと思います…が…
"kaigi"から始まるのが辛かったです。
不条理劇のつもりなのでしょうが、行きつく先が無い言葉遊びの域を出ていないと思います。
"お見舞い”は良い作品だと思いました。是非、昆明という都市が舞台であることと、漢詩が内包する意図をもっと(冊子や開演前のマスターのスピーチで)触れて欲しかったと思います。
昔のヒッチコック劇場のような解説ありきの上演形態ができたらいいかなと思います。
"立ち入り禁止区…”は日本人なら皆理解できる内容ですね。
虚無感が生む心理をよく描いた作品だと思います。
2本で良かったかなと思います。是非ご一考を。
幻書奇譚
ロデオ★座★ヘヴン
新宿眼科画廊(東京都)
2014/09/19 (金) ~ 2014/09/24 (水)公演終了
満足度★★★★★
閉鎖された空間の。
何をどう勘違いしていたのか、朗読劇だと思っての観劇。
結果、会話劇だった訳ですが、ロデオは毎回テイストの違う舞台を
展開しているので、今回も「ああーこういう芝居やりたかったんだな」と
凄く、納得出来ました。
ネタバレBOX
舞台のない空間だからこそ出来る「密室空間の中」に
「客も共に居る」というシチュエーション。息の詰まる会話の応酬と
その「ヲチ」とも言うべき結末。そして、その中にある、日本人独特の
考え方や物の捉え方・・・。たった一時間とは思えない濃密な内容と
空気感は久々に味わう「芝居」の醍醐味でした。
同級生たち
シンクロナイズ・プロデュース
調布市せんがわ劇場(東京都)
2014/09/23 (火) ~ 2014/09/28 (日)公演終了
満足度★★★★★
最終公演にして最高
14人の登場人物の個性が埋もれること無く魅力的に伝わり、2時間近く観ていて混乱することもない。難しいことだと思うが、脚本、演出、役者さんがみな、最高めざしてやり切ろうとしている感じがして、だからこそできている。最終日に向けてあと6回。きっと反省点は改善して、まだまだ完成度は上がって行くはず。これが最終公演だというのはもったいないと思うが、最後じゃなく通過点として次にポジティブに繋がって行くに違いない。
殿(しんがり)はいつも殿(との)
ポップンマッシュルームチキン野郎
シアター風姿花伝(東京都)
2014/09/18 (木) ~ 2014/09/29 (月)公演終了
満足度★★★★
これ、二連覇行ったね
と脚本を書いているときから、ほくそ笑んでいる吹原さんの姿が、舞台の中からうっすらと見えたようだ。
心なしか、舞台の上でも彼の口元がほころんでいたように見えた(ウソです)。
きちんとストーリーが組み上がり、遊びはあるが無駄はない。
きちん面白いし、きちんと笑わせてくれる作品だ。
いつものポップンマッシュルームチキン野郎(長いので以下、ポップンマッシュルムチキン野郎、とする)だ。
ただし、ファンとしては……。
ネタバレBOX
いつものとおりに、確実に面白い。
物語の軸に少し恥ずかしい感じのイイ話があるのもいつものとおり。
しかし、「いつも」とは少しだけ違う。
前回優勝者であり、今回も勝つ気満々だから「いつも」とはほんの少しだけ変えたのだろう。
それは優勝すると「テレビ放送」があるからだ。
「いつもの」彼らはもっとアブナイネタや下ネタが多い。
しかし、勝ってテレビ放送となれば、そのままでは放送できない。
前回優勝のときには、脚本に手を入れ、放送用バージョンとしたものがオンエアされた。
(それはそれで面白かったのだが、舞台バージョンとの違いとか)
その作業と練習は意外と大変だったのではないだろうか。
だから、少し勘ぐってしまえば、今回は「そのまま」でいける作品にした。
とは言え、それでも彼らの面白さには変わりがない。
幕が上がる前から彼らの勝負は始まっていて、サイショモンドダスト★さんが、ニワトリのメイクを客席で行う。そのやり取り、台詞の練習から、観客は彼らに飲み込まれている。
ここも上演時間の45分に含めないとダメだろ! と目くじらを立てたいところだが、これも「いつもの」彼らなので、問題はない。2番手なので、観客は確実に観てくれる。
そして幕が開き、「ああ、この夫婦の温かい話になるんだな」と読めてしまうのだが、それでも、関ヶ原から未来の宇宙空間まで飛び、その展開は読めないし、それが面白い。
展開の途中に現代のシーンを挟むことで、場面展開もうまくでき、彼らの舞台が初めての観客にも、「この老夫婦(の妻)がいることを忘れないでね」ときちんとアピールする。
だから、いきなりもとに戻るのではなく、ソフトランディングでラストに向かう。
そういうテクニックがうまいのだ。
時代劇のチャンバラも面白いし、「いつもの」とおりに被り物たちも面白い。
ヤカンのシーンなど、いい塩梅でストーリーの脇に行くのもさすがだ。
いろいろ挟まる小ネタも無駄がないし、本編を邪魔しない。
余裕があるし、物語がしっかりしているからそれができるのだ。
父親の残した自分の過去の話が、実は、という着地点は、彼らだからできる着地点なのだ。
すなわち、いつも何でもアリな彼らだから、観客はこのハチャメチャな過去の話も、この作品の中では「ホンモノ」だと思い続けることができるからだ。
観客の持つ劇団へのイメージを逆手にとった見事なストーリー展開だ。
だから、父親の本当の過去がわかっても、観客はどこか、そのわかった過去とハチャメチャな話が合体するのではないか、と思っている。
しかし、そうではなく、しっとりと終わるのだが、唐突感もなければ、最初からわかってたよ感もないのだ。
(途中まで「火の鳥」かよっ って思っていたのはナイショ・笑)
父親役(最初は後ろ姿だけ)の加藤慎吾さんが宇宙編では話の中心人物を演じ、CR岡本物語さんが戦国時代の中心人物を演じて、それがごっちゃになっていくところがうまいと思うし、ラストに彼らが入れ替わるというシーンも効いてくる。
物語がきちんと収まるべきところに収まった。
役者ももちろんいい。
これだけ大勢がわずか45分の舞台に出ているのだが、無駄はないし、ダレることもない。
中でも、やはり殿様を演じたCR岡本物語さんがいい。この戦国時代(から江戸時代)のエピソードの中心をきちんと持っていく。登場人物も多いし、立ち回りもあるのにもかかわらず、存在感を「面白く」示しているのだ。
唯一残念なのが、先に書いたとおりに、「毒」が少々薄まってしまったかな、というところだ。
「毒」があっても、「イイ話」に着地して、そのバランスが見事なのが、この劇団のいいところなのだから。
で、ちなみに、これって、あれでしょ、「殿」を「しんがり」と読むことを知ったからのタイトルでしょ? 違います?
そして、タイトル『殿(しんがり)はいつも殿(との)』と読ませているが、『殿(との)はいつも殿(しんがり)』と読んでも大まかには意味は変わらないですよね。
国境23号線
各駅停車
小劇場 楽園(東京都)
2014/09/19 (金) ~ 2014/09/23 (火)公演終了
満足度★★★★
雰囲気は”JSA”みたいな感じかな
よく出来ていたなぁと感心。
なんとなくの物足りなさは感じたが、全体として作りは丁寧で登場人物も設定も分かり易く。割とすんなり世界観に入れた1時間45分+全席自由(^^)
「BAR SANGRIA」
W007
恵比寿・エコー劇場(東京都)
2014/09/19 (金) ~ 2014/09/23 (火)公演終了
満足度★★★
う~ん・・おしいっ!・・かな
舞台セットとか衣装とか雰囲気とかはよく出来ていたが、
表現が甘く感じた約90分+自由席でした。
ネタバレBOX
お話はヘンリー・ウォルトン・“インディアナ”・ジョーンズ・ジュニア(Jr)博士のシリーズもののようです(^^)。え~つまり、願いを叶えるという石像をめぐるサスペンス・ホラー・SF・BAR(?)・冒険要素が混ざった作品です。登場人物のDrジョーンズが、いかにもならしさで主人公よろしく出てきますが、名前はヘンリーとか”J”(だと「フラッシュピストンマッハパンチ」が必殺技で使えたでしょうに(^^)とかにして映画ファンとかを喜ばせるような仕掛けをするべきではないかなぁ・・・とか思った。蛇でなくてネズミが嫌いとか、子供の頃はネコを飼っていたとか人物像の深い作り込みが欲しかったなぁ。ワインに果物入れる”サングリア”の偶然にできた手法にしても、酔うと怪力出して暴れる酒豪のトラブルメーカーがワイン樽の蓋を叩き割って果物ほ~りこんだりするという見せ方とかして欲しかったなぁ。舞台では何やったかはよくわかんなかった・・・。それに、こーして。酔うと怪力だすキャラクターとかは便利にコメディ要素で使えたでしょう=ピンチのときに期待して酒飲ませたが、酔うまで時間かかるとか。調子よく怪力発揮してる時に皆が期待して酒飲ませ過ぎて寝てしまって使えなくなる・・・。とか膨らませ方が欲しかったなぁ。そんでDrジョーンズの手配書が壁に貼られるのだが、”Wanted”と似顔絵だけで何も注意書きが無かった・・・。生死問わずとか、賞金額とか何も無い・・・。それに1枚だけって、他の賞金首の張り紙とかもないと生活感・世界観の表現がぬるいと思ったさ。それからチラシのあおり文句→最初からクライマックスなら「電王」のパロディも使えたのになぁ・・・。 Drジョーンズがカッコよく出てくる時に「俺参上!」とか台詞言うだけで多少は受けたろうに・・・(^^) ほんに、いろいろともったいない。
殿(しんがり)はいつも殿(との)
ポップンマッシュルームチキン野郎
シアター風姿花伝(東京都)
2014/09/18 (木) ~ 2014/09/29 (月)公演終了
満足度★★★★★
最高のタイトル
タイトルからしてもうやられた感じで、早く殿に会いたいと思っていたが
さすが吹原幸太さんの脚本が巧い。
時空を超えた行き来の見せ方や、賑やかなキャラの登場、
それでいて最後はやっぱりほろりとさせるバランスの良さ。
CR岡本物語さんのマジな殿様ぶりが意外にはまってとてもよかった。
立ち回りにも迫力があり、脱がなくてもとっても素敵(笑)
細くてきれいな野口オリジナルさんも今回はずっと服着てた…。
家康を演じたNPO法人さんのたぬき親父ぶりも良かった。
サイショモンドダスト★さんの贅沢な使い方も含めて、
ポップンは役者の魅力を引き出すのが上手いと思う。
そして何と言っても、この“荒唐無稽な設定”とほのかな“夫婦の情愛”を
45分にきっちり収める吹原幸太さん、やっぱりすごいわ。
ネタバレBOX
開演前に客席で(!)メイクを手伝わせていた、ニワトリの着ぐるみの
サイショモンドダスト★さん、台詞の練習までしていたのに本編に出てこないという
この辺からしてもう可笑しい。
期待させて外す、期待させて期待通り…そして期待以上の細やかな情愛。
この構成が巧いので、時空を超えた荒唐無稽な展開もすんなり入ってくる。
登場人物が多いのもポップンの特徴だが、机だのやかんだのというキャラ軍団だから
キャラが混同しない、っていうか混同しようがないので本筋を邪魔することがない。
シリアスな本流からナンセンスや下ネタ(今回は封印?)などの支流が細かく分かれ
45分後には観客を巻き込んで怒涛の勢いで海へと流れ込む→そして感動の夕凪…(涙)
吹原幸太さん30代前半だというが本当は45歳くらいじゃないかと思うほど
このあたりが練れていて素晴らしい。
当然のようでもありますが、優勝おめでとうございます。
次はもっと危なくて、ブラックで、すっぽんぽんな舞台を期待しています!
U&D&O
おぼんろ
シアター風姿花伝(東京都)
2014/09/18 (木) ~ 2014/09/29 (月)公演終了
満足度★★★★
ウドの選択
初コメディ挑戦、しかも二人芝居とあって楽しみにしていたが
実におぼんろらしいファンタジーにダークなスパイスが効いて洒落た作品。
シュールな展開の中に“若者の反発・自立・成長”という普遍的なテーマが
わかりやすく組み込まれていて大変楽しかった。
相変わらず達者なわかばやしめぐみさんが台詞、歌ともに素晴らしい。
期待に応える代わりに自我を通したウドの選択にぐっとくる。
また末原拓馬さんが、本公演で見せるキャラとはまた違ったキャラで、
声も台詞も変化に富み新しい魅力を見せた。
おぼんろ、マジで唄えば?
ネタバレBOX
コメディという括りにはあまりはまらないかもしれない。
強引な展開そのものがコメディと言えばコメディか。
“シュールな中に普遍的な哀しみが光る”いつものおぼんろテイストはそのまま、
それがとても良かったと思う。
ウドの大木、禁断の光を浴びるという素朴な選択の力強さが心に残る。
真っ白なまま食されることよりも、役に立たない大木となって何年もグギャを待つことを
選んだウドの心が切なく、ラストシーンが一層際立つ。
わかばやしめぐみさんの魅力的な台詞と歌声が素晴らし、く最優秀俳優賞も超納得。
末原拓馬さんは客演を重ねるたびに、みるみる幅が広がってきている感じを受けた。
この方の屈託のない素直な笑顔や人懐っこさといった“素の部分”を
忘れさせるような芝居も観てみたいと思った。
初萩ノ花
演劇集団円
ステージ円(東京都)
2014/09/19 (金) ~ 2014/09/28 (日)公演終了
満足度★★★★★
作者の、人に対する鋭いながらも優しいまなざしと繊細な感性を感じさせてくれる作品
衝突して傷ついたり、ごまかしたり、癒し癒されたりしながらどう生きてゆくのか、人の営みの根本的なところを鋭くとらえると同時にどこか心に痛みや傷を抱えながらも不器用で実直に生きている人へ向けるまなざしの優しさ、温かさがじわっと伝わってくる作品です。笑って、少しほろっとして、誰もが普段は恥ずかしくて人前ではさらけだせないような屈折した思いや心のもやもやしたものを登場人物がぶちまけてくれることで、観ている者の傷が癒されたり心の重荷が少し軽くなったりしてencourageしてくれているようにも感じました。
また、普通の何気ない会話で交わされるせりふ、照明による一日の移ろいの表現や季節感のある作品作りなどから作者の繊細な感性をうかがい知ることができる作品という印象も受けました。
ネタバレBOX
上演時間は、約1時間50分です。
また、長女役の谷川さんとフルート(正確には長女の娘が吹いているのですが)の組み合わせを観ていて、谷川さんが下田和歌代(通称ばかよ)役で出演されていたナミギン作品「サニー・コースト・セレナーデ」をなんとなく思い出してしまいました。
殿(しんがり)はいつも殿(との)
ポップンマッシュルームチキン野郎
シアター風姿花伝(東京都)
2014/09/18 (木) ~ 2014/09/29 (月)公演終了
満足度★★★★★
笑って泣ける、PMC野郎の時代劇
二連覇がかかった状態なのに、初の時代劇に挑むということだったので、どうなることかと思っていたのですが、流石PMC野郎。唯一無二のPMC野郎流時代劇に仕上がって居ました。
45分でも、いつもの魅力がぎゅっと詰まっています。
キャラクター達もやっぱり魅力的。美津乃あわさんは、その無駄遣いっぷりもあわせて必見です。
そして、観終わってから改めて『殿はいつも殿』というタイトルの素晴らしさを感じました。最優秀タイトル賞をあげたい。
ネタバレBOX
しっかりとした時代劇としてはいろいろとアウトだったと思いますが、始まって早々に英語を不自然なまでに使いまくるので、「これは時代劇ではなくて、PMC野郎流時代劇だ」と構えずに観ることが出来ました。
そして、最終的に結局は、主人公が妻を悲しませないために書いた、フィクションの私小説だと判明する。
それによって、「時代劇としてはいろいろとアウト」でも良いことになるのです。あくまでフィクションであり、頭空っぽにして読めるように、と書かれたものなのですから。
そこが本当に上手いなと思いました。初めてのジャンルを、こんなに上手く自分のフィールドに変えられるとは…。
宇宙船の中の、何故か生命を持ってしまったもの達が本当に魅力的でした!かわいい!PMC野郎に欠かせない被り物たちですね。
そして今回初主演のCR岡本物語さん、とても良かった。あの殿は岡本さんにしか出来ない殿だと思います。名前が本当に美味しそう。
笑うだけ笑わせてもらい、最後には切なくも温かい気持ちにしてくれる作品でした。
あえて言うならば、笑いの部分に「テレビを意識して作っているのかな?」という物足りなさを感じてしまった。
でも、参加する場に合わせた作品作りをしているというのは正しいことだとも思うので、その辺りは、今後の本公演に期待したいです。
『殿はいつも殿』というタイトルですが、「自分は死によって妻の前から姿を消すが、目には見えずとも、殿(しんがり)はいつも自分が守っている」という意味の最後の台詞に繋がっているのだと思うと、本当に素晴らしいです。
殿(しんがり)はいつも殿(との)
ポップンマッシュルームチキン野郎
シアター風姿花伝(東京都)
2014/09/18 (木) ~ 2014/09/29 (月)公演終了
満足度★★★★
コメディフェスティバル
「黄金のコメディフェスティバル」の参加作品という事でしたが、単純にポップンマッシュルームチキン野郎さんのお芝居を見に行く感覚で足を運びました。
短い時間の中に凝縮されたエネルギーがワッと飛び出したような作品でした。
フェスティバルのくくりに縛られず、本公演並みのスケールやモチベーションでのぞんでらしたのが好印象でした。
贔屓の客演さんがポイントゲッターで面白い使われ方をしていたのが印象的でした。
ネタバレBOX
あわ様目当てで拝見しましたが、作品のスピード感と展開が心地よく短い時間でも大満足の作品でした。
所狭しの立ち回りもさすがでした。
ただ音響照明が時々残念で、こういう作品はもっとメリハリの効く腕のスタッフさんが必要だと思いました。その分の★マイナス1です。
特に立ち回りシーンは役者ががんばっている分もっと音響照明が煽ってあげるべきだなと思ってしまいました。
家康・やかん役のNPOさんがとても自然な演技がお上手で楽しかったです。
あと気になったのが剣の師範代が一度死んだのにその後の大騒ぎするシーンで生き返ったので、「殿以外にも不死身がいるの?」と一瞬混乱しました。後でギャグだとわかりましたが…。
吹原さんの作品はとてもおもしろいので、またあわさんをこの劇団で見られる事を期待しています。
非常に個人的な意見ですが、あわさんメインの吹原さん作品が見てみたいです。
毒婦二景「定や、定」「昭和十一年五月十八日の犯罪」
鵺的(ぬえてき)
小劇場 楽園(東京都)
2014/06/12 (木) ~ 2014/06/23 (月)公演終了
満足度★★★★★
両バージョン観劇
両バージョン観劇。同じ阿部定を題材にしているが、印象はガラリと違っていた。面白かった。
ネタバレBOX
Aプロ「定や、定」
いつものズッシリとくる雰囲気とは少し違ったが、物語の世界観に引き込む力は変わらず。約七十五分の上演時間であったが、二時間位の濃密感があったなあ。面白いと言う言葉だけでは片付けられない面白さであった。
Bプロ「昭和十一年五月十八日の犯罪」
Aプロより、定の一途な想いをより強く描いてる感じ(ある短い時期を描いてるのもあるが)。こちらも濃密感凄くて、終わるまで目が離せなかった。いやー面白かった。
出会わなければよかったふたり
アガリスクエンターテイメント
シアター風姿花伝(東京都)
2014/09/18 (木) ~ 2014/09/29 (月)公演終了
満足度★★★★★
面白かった
アガリスクエンターテイメントさんの公演を観るのは4回目になりますが、今回も面白かった。まったくハズレが無い。いっぱい笑わせてもらって、ちょっと泣かされる。心地良いお芝居だった。キャラクターも個性豊かで。突出して誰が好きとかじゃなくて、みんないいキャラだった。強いて言うなら…、ピザ屋。次回公演も是非観たいです。
Fight Alone 4th
エムキチビート
エビス駅前バー(東京都)
2014/06/05 (木) ~ 2014/06/30 (月)公演終了
満足度★★★
D、E、Fチーム観劇
今回は、D、E、Fチームを観ることができました。
ネタバレBOX
Dチーム
うん、おじさんたちが頑張ってました(笑)。しかし、ジョニーさんの一人芝居、いつものジョニータイムの雰囲気でした。
Eチーム
各一人芝、なんか異種格闘技のような感じだった(笑)作品によっては知って見た方が面白いかなと感じるのもあったが、どれも面白かった。しかし、あの刀技はちょっと必見かも。
Fチーム
そうくるかだったり、単純に笑えたり、そうなったらとちょっと考えさせれられたり等だが、個人的にはベクトルが割と同じ方向の作品が集まった感じに思えた。