最新の観てきた!クチコミ一覧

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行きたい場所をどうぞ

行きたい場所をどうぞ

秋田雨雀・土方与志記念 青年劇場

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2023/02/23 (木) ~ 2023/02/28 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

瀬戸山氏の青年劇場書き下しは今作も十代女子が主人公。新鮮な風を感じる感性に導かれてちょっとした旅(だが真の意味での「旅」)をする。AIロボット(少女型)との二人旅の舞台はAIが人間の生活や産業の各所に導入された近未来社会、とは言ってもAIがもたらしかねない資本と雇用人口の熾烈な分断、といった深刻な状況よりは、自我(状況を判断し自己の行動を決定する土台)が芽生え、人間に近い感情を持ち始めているAIというファンタジックな想定。非人間性が社会を侵食するディストピアとは対照的な、異種の人格が人間界に参入する「多様性」の未来への想像力に観客は感化され、感動が湧き起こるのだろう。

挿話エピソオド~A Tropical Fantasy~

挿話エピソオド~A Tropical Fantasy~

文学座

文学座アトリエ(東京都)

2023/03/14 (火) ~ 2023/03/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

感慨深いものがありました。
先日のWBCでは清い「戦い」がありました。でも昔の日本や、今も世界のどこかで惨い「戦い」が続いています。清い「戦い」や、人を感動させる「戦い」は人を幸せにするし、人に感動を与えます。
そんなことを考えながら、演者さんの熱い思いを強く感じた公演でした。

ロックは死なない

ロックは死なない

劇団それどころじゃない

神戸三宮シアター・エートー(兵庫県)

2023/03/23 (木) ~ 2023/03/23 (木)公演終了

満足度★★★★★

旗揚げと同時に解散なんて…とさみしい😣⤵️と思っていたが、面白かった‼️母体?は自由劇場なんで当然といえば、当然だけど…
とても楽しめた‼️以外に復活したりして😊

四兄弟

四兄弟

パラドックス定数

シアター風姿花伝(東京都)

2023/03/17 (金) ~ 2023/03/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

開幕、暗闇に浮かび上がる四人の男。三男は酷く痛めつけられて床に転がり呻いている。弟の四男を庇って父親に半殺しにされたらしい。長男が「今夜は月が眩しくて綺麗だ」と言うが、誰にもそんなものは見えない。恨み節を呻き悔しさを吐き捨て怒りと憎しみで悶える兄弟達。ふと次男が「俺が親父を殺してきてやる」と言う。はっとする皆。「そんなことをして許して貰えるだろうか?」「お前は誰に許して貰いたいんだ?」武器を手にした四兄弟は凍った川の前に立っている。そこで初めて煌々と照る巨大な満月に気付く。月の光でこんなにも世界は明るく照らされていたことに。川を渡って親父を殺す。ロシア革命だ。

このオープニングがゾクゾクする。ドストエフスキーの『白痴』を黒澤明が映画化したもののような荒っぽさ。観念を映像にどうにか焼き付けようと挑んだ執念。剥き出しの思想が擬人化されて掴み合う。

物語は父を殺して村の指導者となった息子達が理想の社会を築こうとそれぞれのやり方で挑戦する様を描く。皆を説き伏せる為に掲げるのは長男の綴った赤いノート。バイブルのように。
どうもこの村は島の中にあり、海の向こうにも別の村があるようだ。彼等とうまくやっていけるのだろうか。
凄く知的快楽を刺激される寓話。
是非、観に行って頂きたい。

先行予約のおまけで知恵の輪を貰い、人生で初めて外せた。(解説を読んだ)。だがこの仕組みがどういうものか未だに理解出来ず。

ネタバレBOX

長男は理想主義の思想家、レーニン(=マルクス)。小野ゆたか氏。今田耕司とバイキング小峠を足したような味。
次男は武力こそ全てのスターリン。西原誠吾氏。中田翔や新井浩文を思わせる暴力性。
三男は違った互いをきっと分かり合えると夢見たフルシチョフ。井内勇希氏。高橋一生のサバンナ高橋風味。工業を象徴。
四男は社会主義のバイブルを破り捨てたゴルバチョフ。植村宏司氏。凄く女性的な顔立ちで目立つ。農業を象徴。

そしてラストは今現在。失意のゴルバチョフがレーニンとスターリンに銃を渡す。スターリンはもう一度やろうと決める。プーチンだ。

フルシチョフのネタが判り辛い。資本主義(経済的自由主義)の国と何故うまくやれずに爆撃されたのか。ビートルズみたいに皆と仲良くやろうとしていたのに。何か失墜のエピソードが無理くりで腑に落ちない。向こうの世界をもう少し描かないと。

社会主義は一家のようなもので、家族の稼ぎを主が分配する感じ。主が家の秩序を守っている。そこに自由競争型市場経済が導入されれば、イオンモールに侵略されて焼け野原化する地方商店街になるだろう。ノウハウのある大資本大企業に太刀打ち出来る筈がない。彼等(西側)に簡単に食い物にされることは目に見えている。彼等は自分達に都合のいいルールとシステムを押し付け、当然勝利し植民地のように支配するだろう。それに抗う拠り所が社会主義とイスラム教。二つの共通点は暴力の肯定。

ラストがプーチンになることは観客にも解っている。だからこそ、プーチンの見方が一変するような物語を期待していた。理想の人間社会を築く為に自らの手を血で汚した四兄弟の物語を、ドストエフスキー的に締め括って欲しかった。
ソングマン ~翔べ!三ツ矢高校・男子コーラス部~

ソングマン ~翔べ!三ツ矢高校・男子コーラス部~

トム・プロジェクト

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2023/03/21 (火) ~ 2023/03/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/03/22 (水)

最近これ系観ていなかったわ。青春群像劇!
生活に追われた主人公が実家へ戻り、子供たちへ後悔することなく、言いたい事は言おう!言えないのなら歌にのせれば良いんだ!!と
振り返りながら自分にも言い聞かせてる。
客席は女性律高かったな。笑

四兄弟

四兄弟

パラドックス定数

シアター風姿花伝(東京都)

2023/03/17 (金) ~ 2023/03/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

ロシアの帝制が倒れた後、どうしてプーチンが出てきたか、というドラマである。時折、この作者は奇想天外な着想でドラマを作るが、これもその一つだろう。
笑いながら面白くは見たが、どだい思想を兄弟に見たてて擬人化するのは無理がある。
昔社会学の入門で、社会の構造を血縁関係の「基礎集団」とそのほかの対人関係で出来る「機能集団」が社会学の基礎と習った。高校では教えられなかった考え方で面白いと知った。このドラマはその辺が一緒になっていてすっきりしない。
人形劇ならともかく、人間の俳優が演じるのだから、寓話、マンガになってしまう。
個人が戦争だ!と叫ぶのと、実際に開戦するのは全然違う人間の社会である。。
共産主義による全体主義(レーニン)、農本主義(忘れた)、ソ連式(スターリン)、海外協調のプロパガンダ(ゴルバチョッフ)、それぞれ体現したようなキャラクター四兄弟だが上滑りしていていてリアリティに欠ける。ことに現在戦争中(殺した父のピヨトーる大帝の父帰りのプーチン)の当事国だけにその辺の配慮も公開の演劇である以上、やっちゃいました!では無責任にも思う。ベストセラーの本ではないが、もう少しリアルな設定で作れば納得できるところもあったのに、と残念。(ソ連の評価は20世紀の大きなテーマであることは承知しているが、これではね)

四兄弟

四兄弟

パラドックス定数

シアター風姿花伝(東京都)

2023/03/17 (金) ~ 2023/03/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

書き直します

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視点

座・高円寺1(東京都)

2023/03/15 (水) ~ 2023/03/21 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

#変な穴2023
#MU
#青木友哉 #成川知也
#古市みみ #波多野伶奈
#西村由花 #木村聡太
#森口美香 #榎本純
#西川康太郎 #インコさん
(敬称略)
H千秋楽。
とにかく古市みみさんが素晴らしかった。ソレを観られただけで満足できる。あの、押し殺そうとする感情が溢れてしまってる感じがたまらなく好き。これこそが演劇の醍醐味だと思っている。
隣のインコさんのヤケクソな感じも素晴らしかった。
後半にひっくり返る展開も好き。
札束で頬を叩いてる感じや、傲慢さと卑屈さを炙り出した感じに、心地良い嫌悪感を抱く。

久しぶりのMUを満喫した。

次こそは男

次こそは男

銀プロ

雑遊(東京都)

2023/03/15 (水) ~ 2023/03/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

松本さんの書く男の生き様が大好きだからかな、銀平さん演じる次男の描き方がどストライクでした。兄妹、友人達もいい感じで、非常に共感できる。だいたいの人は、挫折や諦めの経験があるから。宮崎弁で会話することに大きな意味があって、兄の説得力が増していた。父の遺言めいた言葉にはちょっぴり笑ってしまったし、意外とそんなことで、引っ掛かっていたことから楽になる事あるなと、肩の力が抜けました。元気がもらえました。

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視点

座・高円寺1(東京都)

2023/03/15 (水) ~ 2023/03/21 (火)公演終了

実演鑑賞

#令和5年の廃刀令
#アガリスクエンターテイメント
#淺越岳人 #伊藤圭太
#榎並夕起 #鹿島ゆきこ
#古谷蓮 #前田友里子
#矢吹ジャンプ #江益凛
#斉藤コータ(敬称略)
G千秋楽。
会議モノはこれまでもあった。その多くはシビアでスリリングなモノ。
その中で、ユーモアをふんだんに盛り込んでいたものに、三谷幸喜さんの『12人の優しい日本人』がある。それはアメリカのテレビドラマで映画も制作された『十二人の怒れる男』のパロディ。三谷幸喜さんを崇拝する作演出家が、その法廷モノをタウンミーティングとかいう会議の場に変換して書いたのだろうことはすぐわかる。
いや、これ以上言葉にするのはやめよう。
盗作……オマージュ……パロディ……モノは言いようだ。
重要なのは、明言しているか否か。その点において、以前に不信感を抱いてしまったため、もうまっさらな気持ちでココの作品を観ることができないカラダになってしまっている。東京サンシャインボーイズのメンバーによる『12人の優しい日本人』のリーディングを彼が演出することを知った時の混乱と不快さが染みついて抜けない。だから、作品についてはもう言葉にするのはやめておく。

ただ、俳優さんには好感を持った。江益凛さんのヤケを起こす感じとか好きだ。浅越岳人さんの鼻につく評論家の感じも好きだ。

観た回の投票結果は知らない。人に選挙へ行くように言っている身としては投票しないわけにはいかない。しかし、利用されたくないし、作品の一部に抱き込まれるのも御免被りたい気分のため、無効票を投げた。それがせめてもの細やかなる抵抗。

ゲズントハイト ~お元気で~

ゲズントハイト ~お元気で~

ナイスコンプレックス

あうるすぽっと(東京都)

2023/03/16 (木) ~ 2023/03/21 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

千穐楽、観劇してきました。
観劇初心者の連れも感激した舞台でした。
前説のトピックを回収するアドリブ、出演者の方々のリアルな描写。
入院中の子どもたちの葛藤、親御さんの後悔。
何もかもがぐっとくる作品でした。

アウトカム~僕らがつかみ取ったもの~

アウトカム~僕らがつかみ取ったもの~

劇団銅鑼

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2023/03/17 (金) ~ 2023/03/22 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/03/22 (水) 14:00

劇団創立50周年の記念公演。千秋楽の舞台を見た。
銅鑼らしい、どこまでも前向きな物語に勇気づけられる。「演劇を見たから明日は少し、今日より元気かな」と感じるような、すてきな群像劇だった。

どこの街でもある、銭湯の廃業話。NPOが間に入って地元の市民がこの場所で起業することで再生を図るという筋書きだ。ところが、企業セミナーに応募した市民はどちらかというと失業したからここで、という人たちばかりで、果たして結果を出せるのか暗雲が漂う。
登場人物が22人という異例の多さだが、誰がどの人か分からなくなることはない。それは、登場人物一人ひとりの物語を丁寧に描いているからだ。普通の市民であるが、それまでの人生に挫折とか、転回とかがあって印象的な人たちだからだ。脚本の勝利だと思う。

企業セミナーの講師として登場するソーシャルワーカーがよかった。その人の表に出ていない力、強さを引き出し前向きに進む支援をする。ストレングスモデルといわれるソーシャルワークの実践を舞台で見るとは思わなかった。事実、ここで自分の持っている潜在能力などに気付いて新たな一歩を踏み出した市民がいる。まさに、立派なアウトカムを引き出している。

さまざまな難題と向き合い、自分を見つめながら進んでいく市民たちを見て「自分も」と感じる。演劇の力を存分に発揮した舞台に拍手を送りたい。

四兄弟

四兄弟

パラドックス定数

シアター風姿花伝(東京都)

2023/03/17 (金) ~ 2023/03/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/03/20 (月)

まったくソ連情勢に関して知らなくてもすごく楽しめました。当日チラシには参考図書もあったので読んでみようかな、とも思いました。
とにかく四兄弟のそれぞれの性格が手に取るようにわかり、今後どうなっていくのであろうか??と考えながらの帰り道でした。

舞台『鋼の錬金術師』

舞台『鋼の錬金術師』

舞台『鋼の錬金術師』製作委員会

日本青年館ホール(東京都)

2023/03/17 (金) ~ 2023/03/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「鋼の錬金術師(略称ハガレン)」は『月刊少年ガンガン』で2001年8月号から2010年7月号まで連載された。全108話、単行本27巻で完結している。この舞台はそのうち16話の途中までを扱っている。最後に「to be continued」が出るのだがこの調子ではさらに5,6回続けねばならない。さてどうなるのか。

連載雑誌から分かるように少年向きのお話なのだが会場は99%がイケメン俳優さんファンの女性である。私も瑞生桜子さん推しのコミック一夜漬けの口なので完全にお仲間なのだ。

舞台は丹念に漫画を3次元化してあって皆さんのセリフも明瞭で衣装・音楽なども良い出来である。この作品のファンの方や推しが出演している方にはお勧めである。そうでない方は世界観が分からずにとまどうことになるだろう。

四兄弟

四兄弟

パラドックス定数

シアター風姿花伝(東京都)

2023/03/17 (金) ~ 2023/03/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

贅沢な時間でした。
いい四兄弟でした!もっと勉強して観劇したら、また一味違ったかもと思う箇所もありました。

あの日、

あの日、

南森町グラスホッパーズ

NAGARABBIT CAFE(大阪府)

2023/03/21 (火) ~ 2023/03/22 (水)公演終了

満足度★★★★

場所が分かりにくいので、迷ってしまった 特に暗かったし
演劇の内容は映画にもなっている感はあったが、将来的には起こりうる話 時間は比較的短いけど演技は素晴らしい
最後は少しモヤットするが、楽しめた

バリモア

バリモア

無名塾

THEATRE1010(東京都)

2023/03/16 (木) ~ 2023/03/23 (木)公演終了

実演鑑賞

仲代達矢が一幕50分、休憩20分の後二幕30分、一人で、バリモアという老年のシェイクスピア役者の独白を演じる。設定としては、久しぶりに舞台に出るので、昔覚えた台詞を入れ直すのでプロンプター(影で表には出てこない)を呼んで、その彼とのやりとりというを設定になっている。
とにかく、90歳の仲代がみもの。さすが長年主役を張ってきただけのことはある。商業演劇系のスター役者だとこういうときには客への甘えが出てそれに頼ってしまうのだが、気張らずにこの落魄の老役者を飄々と演じる、とちりもなければ、動きもしっかりしていて、さすが新劇の役者である。それにつきる舞台で、内容はどうと言うことはない。これだけ出来るなら、もう少し難しいものをやってみてほしかったとも思うがそれは客の勝手な注文だろう。採点しては失礼になる。一時代を画した名優を生で見るのも、これが最後かもしれないと感慨がある。

挿話エピソオド~A Tropical Fantasy~

挿話エピソオド~A Tropical Fantasy~

文学座

文学座アトリエ(東京都)

2023/03/14 (火) ~ 2023/03/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

日本軍の虐殺行為と加害についての「懺悔と贖罪」を、どこか牧歌的幻想的に描いた異色作である。南方のある島に派遣された12人の日本兵の、敗戦の日の出来事を描く。島民と仲良くなった小島上等兵(小石川桃子)らと違い、師団長(清水明彦)や参謀長(中村彰男)は島民を警戒している。みんな出払って一人兵舎(?)に残った師団長のもとに、自分が殺したはずの島民たち(横山祥二ほか)が現れる。亡霊たちに「赦してくれ」と泣いて詫びる師団長…

原爆や戦地での飢餓体験など、被害を描く作品は多いが、加害を語るものは少ない。こんな作品が埋もれているとは知らなかった。今まさに見る価値のある舞台である。島民と仲良くなった温和な兵士を女性が演じていた。ぎすぎすした感じがなく、柔和で、師団長に対しても男性同士の上下関係とは離れた、子供をあやすような態度を見せる。師団長のとがった心をほぐしていく過程が見もの。若い女性が演じることが思いがけない効果を生んでいた。

ネタバレBOX

師団長は日本に帰らず「懺悔と贖罪」のため島に残り、島民と同じように暮らすという。奇しくも(というべきか)戦場で気まぐれで中国人老夫婦を殺した武田泰淳「審判」の青年と同じ選択である。参謀長は住民虐殺の容疑でオランダ軍によって連行され、行方不明と。戦犯裁判が生々しい出来事としてまだ意識されているころの作品だ。

加藤道夫の戦後復員後の最初の作品だという。語り手の通訳に「私は唯、此の信じられない様な現代のお伽噺を、忘れぬうちにどうしても皆様の前で一度語ってお聞かせしないではいられなかったのです」と言わせている。加藤道夫も南洋で住民虐殺を目撃したのだろうか。自分が行ったということはないと思うけれど……。
ハンドポケット・カフェ

ハンドポケット・カフェ

ステージタイガー

松原市文化会館(大阪府)

2023/03/21 (火) ~ 2023/03/21 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

今回も感動させてくれたけどいつもの熱いステージタイガー節というよりジワっと込み上げて来る穏やかな感動を与えてくれました☆「おかえり」というありふれた言葉にこそ幸せが宿ってるんでしょうね♪「ただいま」「おかえり」「ありがとう」をもっと大事に使い続けて行こうと改めて強く感じました☆

アウトカム~僕らがつかみ取ったもの~

アウトカム~僕らがつかみ取ったもの~

劇団銅鑼

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2023/03/17 (金) ~ 2023/03/22 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

劇団銅鑼の一人一人を尊重する庶民的人生肯定リアリズムが見事に発揮された舞台だった。登場人物は22人。劇場受付でもらった人物関係図を見て、こんなに人物が多くて話が深まるのだろうかと危惧した。しかし全くの杞憂だった。運営でも民主主義を貫く劇団らしく、登場人物それぞれに物語があり、願いがあることが丁寧に描かれる。突出したスターはいないけれど、その分若手から超ベテランまでがのびのびとアンサンブルをつくる。出色の群像劇だった。最後は涙腺が緩んでしまった。銅鑼所属の劇作家の新作だそうだ。自分たちの持ち味をよく知る作家だからこそ書けたものだとおもう。

廃業した銭湯を使った起業講座に集まった7人は、元水商売、元タクシー運転手、あるいは講師の女性に会いたいだけとか、皆頼りない人たちばかり。志望者というより失業者の寄せ集めだ。しかし視野と懐の広い桐谷会長(谷田川さほ)のリードで、そういう彼らの可能性にかけていく。受講者と運営側のそれぞれの弱点と「願い」のぶつかり合いが化学変化を起こし、最後は思いもかけない「アウトカム(成果、波及効果)」をもたらす。
いわば大人の「がんばれ、ベアーズ」である。

見ながら「弱さの中に強さがある」ことを気づかせてくれた。「自分を弱いダメな奴と考えるのはやめて、自分は自分と生きていこう」というセリフに励まされる。

ネタバレBOX

このプロジェクトをサポートする会社「ムーンライト」の社名の由来が、最後に明らかにされる。「暗闇を照らす月のような会社」とは、いい言葉だった。

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