四兄弟 公演情報 パラドックス定数「四兄弟」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    ロシアの帝制が倒れた後、どうしてプーチンが出てきたか、というドラマである。時折、この作者は奇想天外な着想でドラマを作るが、これもその一つだろう。
    笑いながら面白くは見たが、どだい思想を兄弟に見たてて擬人化するのは無理がある。
    昔社会学の入門で、社会の構造を血縁関係の「基礎集団」とそのほかの対人関係で出来る「機能集団」が社会学の基礎と習った。高校では教えられなかった考え方で面白いと知った。このドラマはその辺が一緒になっていてすっきりしない。
    人形劇ならともかく、人間の俳優が演じるのだから、寓話、マンガになってしまう。
    個人が戦争だ!と叫ぶのと、実際に開戦するのは全然違う人間の社会である。。
    共産主義による全体主義(レーニン)、農本主義(忘れた)、ソ連式(スターリン)、海外協調のプロパガンダ(ゴルバチョッフ)、それぞれ体現したようなキャラクター四兄弟だが上滑りしていていてリアリティに欠ける。ことに現在戦争中(殺した父のピヨトーる大帝の父帰りのプーチン)の当事国だけにその辺の配慮も公開の演劇である以上、やっちゃいました!では無責任にも思う。ベストセラーの本ではないが、もう少しリアルな設定で作れば納得できるところもあったのに、と残念。(ソ連の評価は20世紀の大きなテーマであることは承知しているが、これではね)

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    2023/03/23 07:34

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