最新の観てきた!クチコミ一覧

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天井の灯り〜てんじょうのひかり〜

天井の灯り〜てんじょうのひかり〜

空想実現集団TOY'sBOX

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2016/06/03 (金) ~ 2016/06/06 (月)公演終了

満足度★★★★★

大満足!!
何度も何度もお腹が痛くなるほど笑えて
終始楽しく観させていただきました😆💓
お話ももちろんですがわたしはとくに
最初のダンスが大好きで始まった瞬間から
引き込まれてしまいました・・・💓💓

よくこんなに面白くて飽きさせない
台本がかけるな、と感動!!!

次も観にいきたいです!!

ペロサポサソ半島の郵便劇場

ペロサポサソ半島の郵便劇場

劇団三日月座

横浜国立大学(神奈川県)

2016/06/04 (土) ~ 2016/06/05 (日)公演終了

満足度

モヤモヤ
強風の下、学園祭の野外公演-
オチといい全体的に分かりにくかった。
沢山の観劇ビギナーを前にして、もっと楽しくシンプルな演目の方が良かったのでは!?

「玉乗りマストン」たくさんのご来場ありがとうございました!

「玉乗りマストン」たくさんのご来場ありがとうございました!

フルーツケイク

TORII HALL(大阪府)

2016/06/03 (金) ~ 2016/06/05 (日)公演終了

満足度★★★★

しっとり
フルーツケイクと言えば、本木さんのキャラの濃さや、
片山さんの自由感が見れるのが楽しみでもあるんだけど、
今回は活動休止になるって事で、
しっとりとした作品になってました。
クライマックスはジーンとしました。

ものわかりのいい病院

ものわかりのいい病院

かのうとおっさん

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2016/06/03 (金) ~ 2016/06/06 (月)公演終了

満足度★★★★

ゆるい
かのうとおっさんらしい、ゆるい笑いの連続でした。
「何でこんなことをしてるんだろう」とか、
ゆるい回想シーンへの入り方とか、
大爆笑じゃないんだけど、全編でずっと吹き出してました。

cramurer/sirènoyer

cramurer/sirènoyer

幻想芸術集団Les Miroirs

シアターシャイン(東京都)

2016/06/03 (金) ~ 2016/06/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

幻想芸術集団 Les Miroirs 10周年記念公演
 幻想芸術集団 Les Miroirsの10周年の記念公演は、「sirènoyer -シレィノワイエ-」と「cramurer -クラミュレ-」の2本同時上演。

 どちらも、仄かに美しく甘美な毒に彩られた世界。

 ベラドンナの毒とアンスリウムの甘く儚く危うい香りを孕んだ、耽美で幻想的な舞台。

【sirènoyer -シレィノワイエ-】

 舞台に立ち込めた白い靄が消えると、其処は、鈍色(にびいろ)の空、吹き募る嵐、見えざる運命の手に引き寄せられ辿り着いたのは、黒衣の未亡人の住まう館。

 「sirènoyer -シレィノワイエ」-の物語が緩やかに紡がれ始める。

 「sirènoyer -シレィノワイエ-」は、水妖と一人の青年の幻想的で、儚く美しい悲恋の物語。

 けれど、その結末は、果たして本当に悲恋だったのだろうか?最後まで観て行くと、この物語の結末は、二人にとってはある種、幸せな結末だったのではないかと思う。

 水妖と青年の悲恋。幼い頃から好きだったオンディーヌとローレライの伝説が、記憶の底から蘇る。

 青年になる前の少年だった頃の可憐な水妖との恋は、水界からも人間界からも祝福されるものではなく、水界の王に知られれば、少年の命を奪うか人魚姫のように自らの命を儚くするかしかない。

 少年は命の代わりに、片目を失い、少年の前から水妖は姿を隠し、水妖をも失う。

 やがて、少年は水妖を探し尋ねる隻眼の旅人となり、嵐の夜、黒衣の未亡人の住まう館へと辿り着く。

 謎と悲しみを纏った黒衣の未亡人の正体が、露になる時、隻眼の旅人の長い旅は終わり、旅の終わりはまた...。

 一見悲恋に見える結末は、長い時間の果てに辿り着き、水妖が余儀なく奪った旅人の目を返し、互いの腕(かいな)に互いを抱いたふたりにとっては、幸せな結末だったのではないかとも思う。

 朝霞ルイさんの苦悩と水妖への消えることのない恋情を抱えたまま旅を続ける、一途で凛とした隻眼の旅人の佇まいの美しさと切なさが、胸を貫いて涙が込み上げた。

 麻生玲菜さんの水妖は、可憐で儚く、乃々雅ゆうさんの美しさと恐れと悲しみを湛えた謎めいた黒衣の未亡人の痛みが胸を刺す。

 「sirènoyer -シレィノワイエ-」は、海のように深く静で悲しみの媚薬を垂らしたような蒼の愛。舞台の隅々までが、美しい物語に包まれた舞台だった。

【cramurer -クラミュレ-】

 「sirènoyer -シレィノワイエ-」が、蒼の愛だとしたら、「cramurer -クラミュレ-
」は、紅蓮の色をしたアンスリウムか曼珠沙華の花のような紅の愛。

 「cramurer -クラミュレ-」を観ている間中、一枚の絵がずっと、頭の中に浮かんでいた。

 速水 御舟の「炎舞」である。

 紅蓮に捲れるように、追い縋る炎から逃れようと舞う様にも、敢えて炎に身を投じようとするかの様にも見える蝶と炎の絵だ。

 篝火の炎のように、紅蓮に身を焼く紅の愛。

 恋人しか目に入らない実の兄に心を寄せる妹(池下真紀さん)の、報われることも、気づかれることも、受け入れてもらえることもない、痛ましく哀しい愛。

 火祭りの日を境に姿が見えなくなった恋人を狂おしく焦がれる絵描き(朝霞ルイさん)の愛。

 小鳥の中に身を移し、恋人の絵描きに知られぬように寄り添う恋人(祐妃美也さん)の儚く切ない愛。

 絵描きに寄り添い、やがて、絵描きの恋人と同化して行くかのような小鳥(風祭鈴音さんの)自分の思いをも抑え、絵描きと恋人の恋を見守る愛。

 ファム・ファタールとそれに焦がれる者、更にはファム・ファタールに焦がれる者に焦がれる者の狂おしく哀しく美しい紅蓮の愛が身を貫き、心を刺して痛い。

 けれど、その痛みは何処か心の奥底に隠した、憧れの痛みのようでもある。

 最後にはらはらと舞い落ちる深紅の羽根は、絵描きと恋人の昇華した愛の血のようで、心が震えるほどに美しい。

 薔薇色のため息が零れるほどに儚く幻想的で美しい耽美に満ちた舞台。子供の頃から大好きな世界だった。

 幼い頃にとっぷりと身を浸した、幻想的で美しいも物語の中で、遊んでいた懐かしい記憶が頭と身体の中にまざまざと甦って来る、濃密でいて儚く美しい時間に漂った素敵な時間と舞台。

 久しぶりに、幻想的な物語を書きたくなった。

 空間に紡がれる台詞が、シェイスクピアの「真夏の夜の夢」のようにとても美しくかった。

 美しい言葉が水のようにゆるやかに滔々と流れているような 心地好さ。幼い頃に好きだった物語や中学生の頃に夢中になって読み耽った小説に綴られた言葉と似ていて、懐かしい記憶が次々と呼び覚まされた舞台だった。

                       文:麻美 雪

埒もなく汚れなく

埒もなく汚れなく

オフィスコットーネ

シアター711(東京都)

2016/06/01 (水) ~ 2016/06/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

大竹野さんの戯曲が読みたくなりました。
オフィスコットーネの芝居は今回で7本目。昔、山をやっていた事もあり、新田次郎の小説を読みあさり「孤高の人」は好きな作品でした。「山の声」を拝見した時、胸がつまり何とも言えない感動を覚えました。山は何人かで登っていても、自分が一歩足を踏み出さなければ前に進みません。当然ですが…。(笑)自分との戦い。孤独です。孤独ですが…頂上に達した時、喜びを分かち合う仲間がいると言う事はこの上ない喜びです。「埒もなく汚れもなく」正しく!大竹野さんの気持ち、奥さまの気持ち、理解できます。人間大竹野さんにとても魅力を感じました。テンポがあり、笑えて、泣けて、考えさせられました。このプロダクションに出会えた事に感謝。

天井の灯り〜てんじょうのひかり〜

天井の灯り〜てんじょうのひかり〜

空想実現集団TOY'sBOX

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2016/06/03 (金) ~ 2016/06/06 (月)公演終了

満足度★★★★★

ガッチャガチャコメディ最高でした!
トイボさんのコメディ作品ということで本当に楽しみにしていたのですが、良い意味で裏切られました!まさかここまで面白いとは…と!(笑)たっくさん笑いました!最後にはうるっとくるようなシーンもあってお話にすごく引き込まれました!

楽しみにしていたオープニングのダンスも今回は皆さん可愛らしく、本当にわくわくしました!

今回も素敵なお話をありがとうございました!

我が名を呼べ!我が名は天子シロマである!〜ご来場ありがとうございました!〜

我が名を呼べ!我が名は天子シロマである!〜ご来場ありがとうございました!〜

〒機巧ぽすと〒 (からくりぽすと)

d-倉庫(東京都)

2016/06/01 (水) ~ 2016/06/05 (日)公演終了

満足度★★★

多分、壮大な話
だと、思うのだけど・・・かなりチープな出来上がりになってしまっていると思った。セットがシンプルなのは許せるが、“目隠ししてます”と言わんばかりの白い布。そして全体の雰囲気は“砦”。シロマが隠れ住んでいた場所をべースと摺るなら○だが、そこに王座の図はどうも陳腐。バックは木質より無機質なものの方が変化が取れたのでは?そして、衣装。すくなくとも“天子”たるのもが、セルロイドの人形に着せるようなテカテカのピンクという品の無さはひどすぎる。名のとおり、白のシンプルなもので品を出すべきでは?陰の衣装も、陳腐。その世界を創造させる独自性がまったくない。また、ひとつ国の話なのに、殺陣は四人まで。国という大きなものを感じさせる迫力が無い。言葉だけで大きい軍勢を感じることは出来なかった。しかし、話としては面白いと思う。特にシロマの、世を知らない女の愚かしさ、ここは上手いと思う。出来ればもう少し劇団としての力を貯めて、登場人物(特にアンサンブル)を増やし、美術的なものをもっと向上させて、4、5年経っての再演なら、もう一度観てみたい。このチープさで最後に子供の名前が出たときは、やっぱりこの辺りが出るのね、と思いつつ、かなりがっかりした。

幕末異聞 人斬りの恋

幕末異聞 人斬りの恋

(有)Yプロジェクト

渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール(東京都)

2016/05/19 (木) ~ 2016/05/22 (日)公演終了

満足度★★★★

襟の合わせ
一番目に付いたのは、襟の合わせ方。町娘、武家の奥方、遊女に商人のそれと女性陣の襟がみな役に合わせていたこと。当たり前といえば当たり前なのだが、これが出来ていない劇団はやたらと多い。おはしょりがぐちゃぐちゃで、裾の長さがつんつるてんなんてのも珍しくない。その度にヤキモキするのだが、ここは実に着こなしが美しかった。男臭い時代の話だが、女性達の艶のある存在が目を惹く。もう少し絞っても良いんではないかと思いつつ・・・。個人的には、岩崎さんのくったくのない爽やかな存在に○!

埒もなく汚れなく

埒もなく汚れなく

オフィスコットーネ

シアター711(東京都)

2016/06/01 (水) ~ 2016/06/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

2作しか見ていないが
遺作となった「山の声」は2年前にコットーネ版で観劇済み。
2年前「山の声」
http://stage.corich.jp/watch_done_detail.php?watch_id=253155#divulge
金銭的な苦労はあったとはいえ、仕事と創作を同時に出来たのは大竹野さんの人徳ゆえのことなのだろう。
ただ「山の声」を全面的に出ていたので、その舞台を未見だと大竹野戯曲の雰囲気はやや掴めにくかったのでは、とも思った。
劇のためならちょっとだけ女房も泣かす浪花の夫婦の物語。

舞台自体は会話が主だったが、西尾さん演じる大竹野さんと、その妻 小寿枝さんの占部さんの大竹野夫婦、どちらもお上手なので話の展開に引き込まれた。柿丸さんのパラレルワールド的な役柄は幅広い意味で「柿丸プロ」という称号を与えたい。シリアス場面で一人で笑いの展開に持っていくのは流石でしたw。

難点を挙げるとすれば、冒頭からフルスロットルで関西弁セリフを発するので前方席だと少しやかましく聞こえ、また、宴会場の椅子みたいな座席に2時間以上座っているのも結構辛かった。
約130分。

ネタバレBOX

70年代の学生時代から6〜7年前のつい最近までが時代背景なので、彼らの活動歴と自分の観劇歴をつらつら考えたりして。お若い時にご結婚されたんだな、とびっくり。ま、いろんな考えと人生があるわな。

終盤の場面は「山の声」の劇中劇が一体化されたような大竹野さんの走馬燈を見ているようだった。
妻から時に出る叱咤は彼を理解した上での応援であり、表面的には出さないけど愛情表現でもあったんだろう。喪失した時間の中で自問自答する妻の姿は誰でも同じようなことを思うのでは。あの姿は彼女だけの特別な姿ではない。最後、その儚さに泣けた。

酒とタバコとパチンコと山、大竹野さんご自身の公演では舞台の終盤に歌謡曲だったか、陽気めな曲を流して幕を下ろしていたと記憶していたが、大竹野さんは主にどんな曲がお好みだったんだろうか。なんとなく70年代の邦楽がお好きなような気もするがその辺、少しだけ知りたかった気も。
ミュージカル「魔界王子 devils and realist」

ミュージカル「魔界王子 devils and realist」

CLIE

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2016/06/01 (水) ~ 2016/06/05 (日)公演終了

満足度★★★★

しっかりしたミュージカル
歌がとても多く
なかなかしっかりしたミュージカルでした
特に冒頭数分の歌は圧巻。

板の上は少し狭そうな感じもしましたが
クロスを使った演出がとても良かったです。
続編はあるかな?ぜひ続きが見たいです。

愛と哀しみのババコビッチ

愛と哀しみのババコビッチ

神戸の劇団vintage

元町プチシアター(兵庫県)

2016/06/01 (水) ~ 2016/06/05 (日)公演終了

満足度★★★

昭和の歌謡ショーか⁉︎ 大衆演劇か⁉︎
大衆演劇の臭いを感じたり、
昭和歌謡ショーの様な雰囲気もあり
王道のお芝居も交えて楽しませてくれました^_^
ちょっと歌謡ショー的な要素が多すぎて話があまり入ってきませんでしたが(^^;;
口パクの模写をいったい何曲聞いたのでしょうか…


お客さんと一緒に楽しんでるのが面白かった^_^
笑う隙が一切ないと説明に書いてましたが
ずっと笑わせようと言うサービス精神が強くて前席の人はキャッ!キャッ!と笑いっぱなし♪

あの新日本プロレスのジュニアを一時代を築いた金本浩二さんを観れたのも貴重!
まぁみんなが楽しめるこんなスタイルもいいのかなぁ〜⁉︎

ケムリ少年、挿し絵の怪人【全公演終了いたしました!誠にありがとうございました!】

ケムリ少年、挿し絵の怪人【全公演終了いたしました!誠にありがとうございました!】

くちびるの会

吉祥寺シアター(東京都)

2016/06/03 (金) ~ 2016/06/07 (火)公演終了

満足度★★★

うーん、
期待しすぎたのでしょうか。
個人的には分かりにくく感じてしまいました。
ケムリさんのケムリっぽすぎる動きは最高でした。

やれんだろ!?

やれんだろ!?

劇団MARBLE

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2016/06/03 (金) ~ 2016/06/05 (日)公演終了

満足度★★★★

熱い思い
リアルな劇団間の諍いや思いが伝わるような舞台でした。ストレートで分かり易いストーリーと、役者さん達の熱演が好感持てました。「面白いものは面白い・・それは伝わる」本当にそうだなぁと思いました。そして、面白い芝居なのに、皆に知られていないという事も感じました。実際の、この劇団とリンクしている気がして、舞台への熱い思いが伝わり、良かったです!

最悪な大人

最悪な大人

劇団献身

OFF OFFシアター(東京都)

2016/06/03 (金) ~ 2016/06/12 (日)公演終了

満足度★★★★

縦横無尽な人間観察
冒頭、夫婦でネコを捨てるシーンがあるが、バカバカしい設定で、これからの芝居に危惧を抱いた。しかし場面転換した途端、物語性が強くなりストーリーに絡みつくようなギャグが味わい深く感じられる。
主宰・奥村徹也氏が実際働いた経験を基に描いたシチュエーション・コメディは秀逸。

ネタバレBOX

舞台セットは、奥の舞台を遮るように仕切板(衝立)が何枚か立っている。この仕切板を背に夫婦がネコを捨てに来る。猫を捨てに来たのに人間の赤ん坊を拾って連れ帰るところから始まる。この時1995年秋。

舞台転換は、この仕切板を折りたたむようにして後ろ舞台の壁を作る。その手際の良さは素晴らしい。そこに出現したのが、運送会社(営業所)の事務室。上手にはロッカー、その横のドアは発送室へ通じるらしい。中央奥は外部への出入り口、下手には所長机、女性社員の机。pc、棚、白板、スケジュールボードも見える。けっこうリアルである。

父は、TVで一時話題になった大食い番組で、フードファイターとして有名になりかけていた。しかし、そのTV番組を真似た子が大食いで事故死するに至り、父の生活は一転。同時に夫婦の間に亀裂が生じて離婚。
拾われた息子はかつてヒーローだった父の面影を探すが、現実は思うようにいかず引き籠りに...。どうにか、今は父親が勤める運送会社(営業所)でバイトをしている。捨てられていた日から21年...息子は21歳(2016年)
その営業所に、ある日一人の客が怒鳴り込んきて、ドタバタ騒動が...。

この男をヤクザと勘違いし、そのクレーム対応に見られる人間の本性。どこにでもいそうな人物を責任逃れ、自己本位、傍観者などに類型化して笑いに包みながらシニカルに描く。ちなみに、迷惑な性癖もあるようだ。
さて、クレーム対応のシュミレーションを繰り返し、その虚実が分からなくなる。この繰り返しという演出はどうだろうか。観客によってはくどく、飽きることにならないだろうか。確かにシュミレーションは違うがクレーム相手は同じ。
また上階の女性の登場も関係性において...劇中台詞にもあったが関係者ではない。できれば、クレーム相手やその内容に変化があると面白かった。例えばクール便の放置、時間指定のルーズさ、アダルト商品を奥さんへ渡して夫婦騒動へ発展など...。その中でより人間の本質が見えるようだが。

この会社(社会)と父子(家族)という極大と極小という単位の間を目まぐるしく往還するような滑稽無稽な作術があってもよかった。それによってギャクの連発も底流にある物語性に支えられてキレも増すような気がした。そして奇妙なリアリティも生まれるのでは...。物語は続き、或出来事を経て5年後…息子・太陽26歳と父の関係に未来が見える。

次回公演を楽しみにしております。
最悪な大人

最悪な大人

劇団献身

OFF OFFシアター(東京都)

2016/06/03 (金) ~ 2016/06/12 (日)公演終了

満足度★★★★

ストーリーとギャグ
“りゅうちぇるを普通にしたような”26歳の奥村徹也さん率いる劇団の勢いを感じた。
若いが力のある役者陣の“全力でやってる感”が清々しい。
ナンセンスコメディと謳っているが、ナンセンスなだけではなく、
コントのようにガツガツと笑いをとりに行くだけのノーテンキな作品でもない。
ストーリー性とギャグが共存する作風は大好物だ。
アフタートークでビチチ5の福原充則氏が言った言葉が、
現在のこの劇団を的確に言い表していると思った。

ネタバレBOX

冒頭、大家に見つかって泣く泣く猫を捨てに来た夫婦が登場。
猫を捨てに来たのに人間の赤ん坊を拾って連れ帰るところから始まる。
父親はフードファイターだったが、あるトラウマから食べられなくなってしまい、
その後夫婦の間に亀裂が生じて母親は出て行ってしまう。
拾われた息子はかつてヒーローだった父親の面影を探し続けるが
現実は上手くいかず引きこもりになって10年、
今は父親の勤める運送会社の営業所で仕分けのバイトをしている。
その営業所に、ある日客のひとりが怒鳴り込んでくる…。

アフタートークで奥村さんが
「ギャグだけの作品でなく、何か1本ストーリーを持たせたい」
という意味のことを仰っていたが、そこがただのナンセンスでないと感じる所以。
親子の物語があって、そこからギャグの枝葉が伸びている印象だが
特に、引きこもりでコミュニケーションが不得手な挙動不審息子が
ほとんど笑えないほど痛々しくリアルだったからだ。
(これは演じた東直輝さんが上手かったから)

ストーリー性とギャグ、この両極端な二つを併せ持つスタイルが好きなので、
個人的には評価したい。
ポップンマッシュルームチキン野郎みたいに、衝撃的なほどシリアスな部分と
役者がすっぽんぽんになるようなおふざけが同居する劇団はすごいと思う。

あとはバランスの問題で、ビチチ5の福原氏が“個人的好み”として言ったように
「途中挿入される妄想シーンで話を止めない、そこで勢いも止まってしまうから」
という意見に賛成する。
もっと削ればストーリーが浮き彫りになる反面、笑いのパターンは絞られる。
やりたいことをどこまで絞れるかが今後の課題かなと思った。
今回の親子の物語は、時間の経過と変化が良く出来ていると思う。

役者陣の力加減が上手く、キャラの立った登場人物も面白かった。
「ストライプ」のはるはるさん、新卒総合職の二見香帆さん、
チンピラの高木健さんらに存在感があって素晴らしかった。

次の作品も楽しみにしています。
進化する献身をまた見せてください。




やれんだろ!?

やれんだろ!?

劇団MARBLE

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2016/06/03 (金) ~ 2016/06/05 (日)公演終了

満足度★★★★

よかった
熱い演劇愛、びんびん伝わってきました。素直に感動です。

正しい時間

正しい時間

遊劇社ねこ印工務店

小劇場 楽園(東京都)

2016/06/01 (水) ~ 2016/06/05 (日)公演終了

満足度★★★

よかった
和風のあの映画のようでした。自転車はあの映画かな。なかなかおもしろかった。

最悪な大人

最悪な大人

劇団献身

OFF OFFシアター(東京都)

2016/06/03 (金) ~ 2016/06/12 (日)公演終了

満足度★★★★

この植民地終わってる
今作も一種のディストピアという印象を持った。

ネタバレBOX

 3.11以降のこの「国」の為政者共の対応を見て、まともな神経を持ち、まともな感性と思考力を持つ者なら総てが、終わっていると判断するだろう。ハッキリと狂っているのが分かるのが、この植民地の奴隷共だ。
 以上のような状況で暮らす若者達の絶望の詰まった作品ということができる。但し、彼らもまた年を取る。そのことを充分に知った者が書いたシナリオであるから、屈折している。ヒーローは自分の親父でフードファイターとして新チャンピオンになりかかるものの、この熱狂をTVで見ていた子供たちが真似て死亡事故が起きたことからブームはあっという間に萎み、父はヒーローらしさを失って運送会社の所長に収まった。だが、部下の殆どは使えない連中ばかり、そこへヤクザ紛いのクレーマーがどうやらシャブを密送したらしい。その荷物にクレームがついて大変なことになった顛末。内実は観てのお楽しみ。
LEFT〜榛名ベース到れる〜

LEFT〜榛名ベース到れる〜

遊劇舞台二月病

浄土宗應典院 本堂(大阪府)

2016/05/20 (金) ~ 2016/05/22 (日)公演終了

満足度★★★★

世が世なら、命にかかわるお芝居!
以前拝見したのは前々作『Bir死出ィ』でしたが、その時も、生死を扱う重たい内容でした…。
今回も生死を扱う内容ですが…、連合赤軍…、世が世なら、命を狙われてしまう内容かも…。

当時、幼かった私ですが、浅間山荘が鉄球で壊されてゆくのを強烈な印象と共に覚えています。
その当時に大学に在学されていた先輩の方達のお話によると、活動が激しく、大学の授業が1年ほど休止していたとの事!

若人は若人なりに真剣に、そう、真剣に国を想い、事をなそうと考えていた…。
しかし頭でっかちで、理想と現実のギャップが埋まらず、暴走してしまった…、そんな気がします。

今まで、あまり触れなかった、触れる事がなかった、あるいは避けてきた、連合赤軍の一部を垣間見たような気がします。
皆さん、熱演でした!
非常に勉強になりました!

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