埒もなく汚れなく 公演情報 オフィスコットーネ「埒もなく汚れなく」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    2作しか見ていないが
    遺作となった「山の声」は2年前にコットーネ版で観劇済み。
    2年前「山の声」
    http://stage.corich.jp/watch_done_detail.php?watch_id=253155#divulge
    金銭的な苦労はあったとはいえ、仕事と創作を同時に出来たのは大竹野さんの人徳ゆえのことなのだろう。
    ただ「山の声」を全面的に出ていたので、その舞台を未見だと大竹野戯曲の雰囲気はやや掴めにくかったのでは、とも思った。
    劇のためならちょっとだけ女房も泣かす浪花の夫婦の物語。

    舞台自体は会話が主だったが、西尾さん演じる大竹野さんと、その妻 小寿枝さんの占部さんの大竹野夫婦、どちらもお上手なので話の展開に引き込まれた。柿丸さんのパラレルワールド的な役柄は幅広い意味で「柿丸プロ」という称号を与えたい。シリアス場面で一人で笑いの展開に持っていくのは流石でしたw。

    難点を挙げるとすれば、冒頭からフルスロットルで関西弁セリフを発するので前方席だと少しやかましく聞こえ、また、宴会場の椅子みたいな座席に2時間以上座っているのも結構辛かった。
    約130分。

    ネタバレBOX

    70年代の学生時代から6〜7年前のつい最近までが時代背景なので、彼らの活動歴と自分の観劇歴をつらつら考えたりして。お若い時にご結婚されたんだな、とびっくり。ま、いろんな考えと人生があるわな。

    終盤の場面は「山の声」の劇中劇が一体化されたような大竹野さんの走馬燈を見ているようだった。
    妻から時に出る叱咤は彼を理解した上での応援であり、表面的には出さないけど愛情表現でもあったんだろう。喪失した時間の中で自問自答する妻の姿は誰でも同じようなことを思うのでは。あの姿は彼女だけの特別な姿ではない。最後、その儚さに泣けた。

    酒とタバコとパチンコと山、大竹野さんご自身の公演では舞台の終盤に歌謡曲だったか、陽気めな曲を流して幕を下ろしていたと記憶していたが、大竹野さんは主にどんな曲がお好みだったんだろうか。なんとなく70年代の邦楽がお好きなような気もするがその辺、少しだけ知りたかった気も。

    0

    2016/06/06 09:04

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大