小さなエイヨルフ=罪過
クリム=カルム
新宿眼科画廊(東京都)
2019/11/22 (金) ~ 2019/11/27 (水)公演終了
満足度★★★★★
舞台美術がおしゃれ、かわいい。
出演されている役者さんそれぞれに独特の個性、魅力があり、配役シャッフルのため役者によって同じ役でも役の捉え方や演じ方が全く違うので、異なるバリエーションを観たいと思える作品でした。
Salome-androgynos-(両性具有)
TremendousCircus
シアターシャイン(東京都)
2019/08/21 (水) ~ 2019/08/25 (日)公演終了
満足度★★★★★
前回のサロメを観た上で、それと比較しながら観るのも面白いだろう。
ネタバレBOX
『androgynos』という副題が示す通り、この作品はサロメで描かれた「見えない側面」をより強く表現した作品であった。
原作からかなり離れているように初見では感じるかもしれない。人によっては拒否反応を示す人もいるかも知れない。
しかし、賛否が起こらないような作品は『何かを伝える』ことを拒否した作品とも言える。
実際、この劇団の描く世界観は、原作者が今も生きて、この現代に生き、現代を見ていたなら、同じようにアップコンバートしたのではないか、と考えられる面がある。
言葉の選び方の一つ一つや、細かな設定には原作へのリスペクトや、深く読み込んだ痕がしっかりと残されているからだ。
それだけでなく、例えばヘロディアスがクレオパトラの血を引く、と言った設定などからは、星野之宣の『妖女伝説』が思い出されたし、原作だけでなく派生作品などから遊び心たっぷりな引用も感じられる(同時に、それが物語の深みや、テーマの厚みを増す役割も担っている)。
演者さんたちは皆熱量たっぷりに作品を彩る。
特にこの作品に関しては、主演の大内ふみや氏が素晴らしかった。
物語の中で一人称が変わる場面があるのだが、その度に表情が変わる。
まさにandrogynosそのものに見えた。
サロメの踊りのシーンでレインボーフラッグを使ったのはまさに「ここだな」と思う場面。
前回のサロメはあくまで「サロメ」の範疇にいた。今回のこれはそこから一歩踏み出したように感じられた。
しかし、古典をやるというのはそういうことではないだろうか。勿論原盤を出来る限り遺すのも必要なことだ。しかし、ならばそれは「完コピ」でなくてはならないだろう。
完コピでない形で本当の意味で作品を遺すのであれば、その作品の持つテーマや感情を、現代に向けて描かなければならない。
あまりにも過酷な闘いをする人たちだなぁ、と思う。そりゃあ、声も枯れる。汗だくにもなる。それが、人の心に何かを撃ち込むのだ。
とにかく一度生で体験して欲しい劇団である。
生でこそ伝わるものがあるのはあらゆるものがそうだろうが、この「叫び」はその場で自分自身も感情を高めて受けるべきだ。
……感極まって自分まで叫んでしまわないように、マナーは守ってご観劇(感激)を笑
栗原課長の秘密基地
SPIRAL MOON
「劇」小劇場(東京都)
2019/11/20 (水) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★
子供の頃を思い出して、大人とは?を問う作品でしょうか⁉︎
ダンス オブ ヴァンパイア
東宝
帝国劇場(東京都)
2019/11/05 (火) ~ 2019/11/27 (水)公演終了
満足度★★★★★
帝国劇場「ダンス・オブ・ヴァンパイア」鑑賞。
予備知識なしに行ったんですが面白かったです。
一言で言えばロマンス・ホラー・コメディって感じですかね。
まず神田沙也加ちゃんはホントに歌が上手で良かったです。お母さん譲りの歌声に人を惹き付ける何かがやっぱりあるんですね。
入浴シーンも何回かあってそれも良かったです笑
続いて東啓介くん。相葉裕樹くんの回かと勘違いしててアリャ?と思ったんですが、観てる内に段々良い子じゃんと思うようになりました笑
歌が上手というのもあるんですが、何より頭身がすごい。10頭身ぐらいあるんじゃないかっていう笑。キャプテン翼のキャラみたい。それでいて頼りない感じのキャラを演じるんで可愛く見えたんでしょうね。今後期待しましょう。
最後にやっぱり一番良かったのは主役でヴァンパイアの山口祐一郎さん。
顔が何か有田哲平に見えて来るしウィスパーボイスで歌うし声張る所でも口閉じて独特の声で歌うしでもう全てがツボでした笑
もちろんカッコイイんですが、何か笑ってしまう。最高のキャスティングですね。
最後は観客も巻き込んで「俺達みんなヴァンパイア!」みたいな感じで歌って踊って最高でした笑
朝劇 西新宿「RISING SUN」
朝劇
Grass dance新宿店(東京都新宿区西新宿1-26-2 新宿野村ビルB1)(東京都)
2014/09/14 (日) ~ 2015/03/22 (日)公演終了
満足度★★★★
目当ての演者さんとくになし。
観劇は2014年11月16日の日曜日でした。この西新宿かどうかは分かりませんが、朝劇がテレビで取り上げられたりして、ちょっと浸透してきたころと記憶してます。
開演は確か8時15分。お腹空かして電車で西新宿まで行き、迷いながらたどり着きました。ちょっときつかったです。
演者さんはバカバッカさんの舞台で拝見している方々と、初めて拝見する岩井七世さん。内容はほとんど忘れてしまいましたが、楽しかったことは良く覚えてます。
安くて、食事もしっかりしてました。今はちょっと値段が上がっちゃいましたね。
朝劇西新宿はその後、次の演目「恋の遠心力」がヒットしてロングラン。2019年の今も続いてます。僕も4,5回観劇したかな。
いつかこの演目も再演して欲しいです。思い出したい。。。
アントニーとクレオパトラ
劇団AUN
サンシャイン劇場(東京都)
2009/09/30 (水) ~ 2009/10/04 (日)公演終了
それにしても吉田鋼太郎がこんなにもメジャーになるなんて!
この当時は思いもしませんでした。
アントニーとクレオパトラ
劇団AUN
サンシャイン劇場(東京都)
2009/09/30 (水) ~ 2009/10/04 (日)公演終了
アンサンブル(っていうのかな?演劇でも。その他大勢役)の女優さんたちが、劇中客席近くの通路を走って登場していた。
良い匂いがした。
悠久に遊ぶ
ARTE Y SOLERA 鍵田真由美・佐藤浩希フラメンコ舞踊団
MUSICASA(東京都)
2019/11/20 (水) ~ 2019/11/22 (金)公演終了
和洋、日西のコラボ(折衷でなく)が良い!
ネタバレBOX
良いのだけれど、この公園の三日後に「地獄の門を叩く男」を見てしまった。
同じように和洋(こっちは日伯)のコラボで「悠久~」の上を行く出来栄え。
その分割を食っちゃたかなあ。
悠久に遊ぶ
ARTE Y SOLERA 鍵田真由美・佐藤浩希フラメンコ舞踊団
MUSICASA(東京都)
2019/11/20 (水) ~ 2019/11/22 (金)公演終了
前回の「牛女」になくて今回の「悠久~」にあったもの。それは完全アンプラグラフドによるアンコールでした。
これ位の時間になると観客も手拍子(パルマなんていいます)を打ったり、掛け声(ハレオなんていうらしいです)を掛けたりして、演者と観客で互いに盛り上げていきました。
私ゃあの感じが好きです。いかにもフラメンコらしくて。
「日曜日よりの使者2019」
feblaboプロデュース
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2019/11/22 (金) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2019/11/24 (日) 17:00
座席1階1列
価格2,800円
「いまこそわかれめ」。目崎さん竹内さん、塩原さん大和田さん、今回は小島さん土田さん。何度見ても感動。今回もお二人の気持ちの入り方がグッと客席まで伝わって来ました。
小島さんの涙に釣られてしまい、土田さんの歌声に魅了された素敵な時間でした。学ランの演出も良かったです。
「日曜日からの使者 関東版」。こちらは2度目になります。実は前回の印象がとても薄かったのですが、すっかり覆していただきました。もう感動で胸がいっぱい。胸がドキドキ。
東京公演最終日でしたので特別ボーナストラック。大阪メンバーも加わり出演者そしてお客さんと「日曜日からの使者」を熱唱。楽しかったです!
「いまこそわかれめ」と一緒に石巻に行くんですね...。沢山のひとに見ていただけることを願っています。
月いちリーディング / 19年11月『世界が私を嫌っても』
日本劇作家協会
座・高円寺稽古場(B3F)(東京都)
2019/11/24 (日) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
どんな脚本か出演者が誰なのか、全然わからないままに行ってしまったのでまず出演者にびっくり!役者さんの持つ台本は厚いし、戦争前から戦中戦後のお話というので、暗かったら嫌だななどと思っていましたが面白くて2時間があっという間でした。
私が行ってもブラッシュアップのお手伝いになるとは思えませんが、面白かったのでまた参加したいです。
Stellaria The Musical Show!!
ミュージカルプロジェクトenda
北とぴあ6階 ドームホール(東京都)
2019/11/23 (土) ~ 2019/11/23 (土)公演終了
満足度★★★
元プラネタリウムの劇場で
半円形かな~と思ってたら斜めカットの作りでした
珍しい(^-^)=行くまでの天空通路も
新宿のサザンシアター行きとかが頭をよぎりました
ミュージックショーという感じで
軽めの音楽ショーみたいに思えました
天井から舞台への背景が白いので
照明さんとかの演出が大変だったろうな~とかも思えたっす
舞台は観客席の一番先の下になるので
見下ろす感じでしたね
右にあるカバーのかかったピアノとか使うのかな~と
思ってたら 使いませんでした・・
マイクを用いての芝居とショーでしたが
いろいろと いまひとつな感ありましたが楽しさは伝わったかな~♪
ただ時々のマイク(他?の)ノイズが入ってて
音楽を推してくる割に雑音コントロールが残念だったなぁ と
2部の昭和歌謡メドレーも
サビの部分がめいんで繋ぎ方が いまひとつに思えたデス
司会とか進行のピエロ役か
アナウンスだけでも盛り上げ台詞や説明とかするコト入れた方が~
とか強く感じました
「日曜日よりの使者2019」
feblaboプロデュース
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2019/11/22 (金) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
「あちら」と「こちら」を繋ぐ場所で紡がれる
二つの旅立ちの物語。
詳細はネタバレBOXにて。
ネタバレBOX
feblabo X 羊とドラコさんの『日曜日よりの使者』『いまこそわかれめ』。
別々に感想を書こうかと思ったけれど、これは一緒の方が良いかなと思い直したので、
まとめて書きます。
2本合わせて75分。
非常に簡素なセットと、照明機材。
そして、わりと少なめな座席と、少なめな割に中央に通路まで確保されており、
小劇場特有の、あの濃密な空間とはちょっと空気感が違った。
主宰である池田さんの丁寧な誘導に始まり、ゆるっとした前説。
ガツンと劇場の空気を上げるのではなく、ほんのり、じわじわと上げていく感じが
とても心地よくて、本編の内容も相まって、終始、非常に温かい空間だった。
今回上演された2本は再演とか再々演とかそんな感じらしい。
ちなみに私は2本とも今回が初めて。
というわけで真っ白な気持ちで観劇させて頂いたが、いやー、何というか、言葉にするのが
難しい楽しさだった。
新鮮な体験ではあったんだけれど、うーん、どう表現したらいいものか。
取りあえず、本編の感想を書きながらつらつらと。
①『いまこそわかれめ』
開演5分前くらいから大和田さん演じる諏訪が席に着き、本を読み始める。
それを横目に…すらしない感じで前説が入る。
あぁ、こういう入り方大好き・・・とその時は思ったけど、もしや、この
「横目にすらしない」というのも既に演出の一環だったんだろうかと書きながら思った。
もしそうだとしたらすごいなぁ。ひー。
本作は、卒業式を終えた諏訪と桐場が、なじみの喫茶店で「仰げば尊し」を読み解きながら
談笑していく。
大和田さんは『じゅうごの春』以来のお姿拝見だったけれど、全然、あの時とは
違うなー、すごいなー、歌上手いなーなんて思いながらのんきに観劇。
対する桐場を演じる塩原さんは、かっこいいなぁ、でも高校生にはちょっと見えないよなぁ
などと、こちらものんきに観劇。
読み解きが進み、ついにタイトルの「いまこそわかれめ」の解釈。
さー、来るよ、なんか来るよと右の脳で思いつつ、左の脳で「いまこそわかれめって
そういう意味なんだ」などと思いながら、舞台上での有事に備えて待機する。
ところがである。
なんかちょっとしんみりした感じにはなったけど、諏訪は出て行ってしまった。
トイレかと思ったが、全然戻ってこないし、残された桐場は泣いているではないか。
しかも、結構長い間。
私、大混乱。
何が起きてるんだこれは?と思いながら、真っ先に頭に浮かんだのは、ざっくり言えば、
桐場は失恋したんだろうかということ。
いやいや、それだと全然話のつじつまが合わない。
なにこれ、なにこれ、なんだこれ??
と思っている間にお会計のシーン。
そして、桐場も店を出て、ついに本編も終わってしまった。
ひー!?なんだこれ???
余りにもわからなすぎる。
ただ、本編が始まった時から、所々に違和感を覚える箇所はいくつもあった。
例えば、桐場が店に入ってきたとき、諏訪が先に待っているにも関わらず、
なぜ、
「あの席で」
という言い方をしたのか。
店員はなぜコーヒーとオレンジジュースを桐場の側にまとめておいたのか。
卒業したばかりなのに、
「もう大人なんだから」
と諭す諏訪。
微妙に噛み合わない、会話の中の時系列。
学ランなのになぜか締めているネクタイ。
「ん?」と思いつつも、どれもこれも、無理やり解釈できないことはなかった。
席のくだりは、私はてっきり「連れがいるんで」的な言い方をするものとばかり思って
いたので、桐場の表現に違和感は感じたが、まだ、この時点では桐場という人物の人となりも
分からないので、この人はこういう人なのかもしれないと思ったし、コーヒーについても、
気が利かなそうなじいさんだから、こういう置き方するかなとも思ったし、高校生にとっては
卒業した時点で大人と思うこともあるかなと思った。
ただ、やっぱり、どうにもそれでは説明がつかない。
結局、分からずじまいで帰宅して、うーんと思いながらTwitterを眺めていたところで、
とある方の感想ブログにたどり着く。
ちょうど前日に同じ演目をご覧になっていて、その感想もネタバレと共に書かれていたので、
読ませて頂いて、ようやくわかった。
桐場が締めていたネクタイは喪服のネクタイ。
私、これ全然気が付かなかった。
だから、喫茶店の店員もハマオなのかー。
うわー、ひー、まじかー、すげー。
私、このブログ書いてくださった方に、感謝しないとですよ。
そうでなかったら、絶対に分からずじまいだったと思う。
すごい慧眼。そこに気づくことができる感性が素晴らしい。
そういう前提で振り返りをすると、色々なものが腑に落ちてくる。
この時、台本に初めて目を通したのだけれど、やっぱり、その解釈ですんなりと
理解できる。
ただ、ブログを書いてくださっていた方も指摘しておられたが、台本に書かれているのは、
今回の公演のものとは別Ver。
台本のVerだと、より一層、気づかない気がする。
私は無理。絶対に無理。
とは言え、である。
細かな部分に関しては、観客の側にまだまだ大幅に想像の余地が残されている。
そもそも、この喫茶店は現実に存在しているものなのか。
『日曜日よりの使者』に登場する喫茶店に生きている人間は登場しない。
ただ、リクオは死んだことを自覚していないことを思うと、この喫茶店は
あの世とこの世の間、言ってみれば三途の川のほとりにでもあるイメージなんだと思う。
『いまこそわかれめ』と『日曜日よりの使者』はもちろん全く別の作品。
作品同士の関連はないのだけれど、この二本が同じ日、同じ時間帯に演じられたことを
踏まえると、私としては、同じ世界の軸線上に位置すると思いたい。
だからこそ『いまこそわかれめ』の舞台である喫茶店はハマオが営んでいるのだと思う。
私にとって、この喫茶店は、この世を旅立った者を、あの世へと迎え入れる場所である。
もう少し、踏み込んで言うのであれば、成仏しきれない者を、あの世へ連れていくための場所
ではないか。
諏訪はもう間違いなく死んでいる。
けれど、彼女がこの喫茶店にとどまるのは、彼女への思いを断ちきれない桐場の思いが
あったから…なんだろうか。
諏訪に対しての願いを聞かれた桐場が「卒業」と答える場面がある。
この部分、本編を観ていた時も、台本を読んだ時も、ちょっとよくわからなかった。
初めは諏訪が死んだのは在学中だったので、卒業させてやりたかったという意味なのかと
思ったが、彼女は仰げば尊しを歌ったと言っているし、卒業証書も持っているし、
何より諏訪自身が、桐場の答えについて「したよ」と答えている。
仰げば尊しの解釈の中で、彼らは「卒業」を「もうここにいちゃだめ」と定義する。
桐場が諏訪に対して求めた「卒業」、彼が指し示す「ここ」とはこの喫茶店ではなかったか。
この世に対して執着し、あの世に旅立つことを拒んでいたのは、他でもない諏訪自身で
あったように思う・・・んだけれど、これは桐場も然りなのかなぁ。
多分、諏訪が死んだのは卒業式の直後なんだと思う。
会計時のアルコール云々のくだりからすると、桐場はもう成人しているから、最低でも
諏訪の死後、3年は経っている。大人云々のくだりからすると、個人的にはもう少し
経っているような感覚はある。
諏訪は死んでいるので当然、もう年は取らない。
けれど生者である桐場は年を重ね、そして、その思想、思考も成長していく。
「あたし、今を生きてっから」
「私が知ってる桐場より、頭がだいぶ良くなったみたい」
という諏訪のセリフは、二人の境遇を如実に表していて、残酷ですらある。
若くして死んだ諏訪の無念は決して晴れることは無い。
桐場とて、親友を若くして失った悲しさ、無念さ、憤りはあったろう。
言ってみれば、諏訪の魂が、あの世とこの世の間にとどまることは、双方にとって
都合が良かったのかもしれない。
どんな形であれ、お互いに会うことが出来るわけだから。
ただ、日々成長を重ねる桐場は、親友が成仏できていない、その歪みに気づいたの
かもしれない。
今年こそ諏訪を成仏、彼女の言葉で言えば「卒業」をさせようと、意を決して
店のドアを開けたのが、この物語の冒頭だったのかもしれない。
いずれにせよ。
諏訪はついにあの世へと旅立つことを決意する。
彼女は桐場に対して弱いところは見せない。
それは強いということではなく、弱いところをみせまいとする強がりなのだと私は思う。
仮にこの世に対しての執着が、彼女の中だけにあったとしても、彼女はその強がりで
桐場に執着心を転嫁していたのだと思う。
きっと高校在学中は、強がるまでもなく、彼女の方が精神的にも強い立場だったような
気がする。
けれど、桐場だけが年齢を重ねることで、いつしか、横並びになり、越されてしまった。
桐場は、そんな諏訪の強がりを知っていながら、それを黙って飲み込んだのかもしれない。
「今、は、わかれましょう」
諏訪が語った最後の言葉。
いつかの再開を示唆したこの言葉は、桐場だけでなく、彼女自身に言い聞かせるための
言葉であったようにも思う。
そう思うと、最後の長い嗚咽のシーンの演出は素晴らしすぎる。
名作すぎんか、これ。
私、本編観てるときに、諸々気づかなくて正解だったかもしれない。
何もかも分かったうえで観てたら、これ上演を妨げるレベルで声に出して泣いちゃう。
もう、シアターミラクル出禁になっちゃう。
まぁ、でもねー。
全部は無理にしても、もうちょっと本編観てるときに気が付いておきたかったな。
我ながら、感性の低さが憎い。
クリスマスプレゼントは感性を希望です。
さてさて、最後の会計のシーン。
1000円払ったところでなぜか返される200円。
これ、本編観てるときは、何もわかっていなかったので、じいさん、しょーがねーな、
くらいにしか思ってなかったんだけど、事ここに至ってみると、何かしらの意味があると
しか思えない。
思えないんだけど、これがどうにも・・・
今のところ、思いつくのは、無事に、諏訪をあるべきところへと送り出してくれた桐場に
対しての、心ばかりのお礼なのかなというのはあるけれど、ちょっとパンチが弱い気も
するしねぇ。
宿題にします。
鈍い感性でもう少し考えます。
ところで・・・この感想の始めの方で、
「塩原さんが高校生に見えない」
と書いたんだけど、そりゃそうだよね、だって劇中では高校生ではないんだもん。
微に入り細を穿つ演出に脱帽。神がかってる。
とにかく、素晴らしい作品でした。
感想書きながら、号泣です。
②『日曜日よりの使者(東京版)』
というわけで、ようやく、こちらの感想です。
思いのほか、長くなってしまって、やっぱり分けて書くべきだったかと、ちょっと反省しております。
すいません・・・
さて『いまこそわかれめ』をちっとも理解できないまま終わってしまい、しょんぼりしているところで
本編スタート。
こちらはと言えば、比較的わかりやすく、頭の悪い私でも、そこそこすんなり、リアルタイムで
飲み込めました。やったぜ。
とは言え、恥ずかしながら途中まで、堀さんと池田さんが果たしている役割に気づけなかった。
どのタイミングで気づいたのかは覚えてないけれど、お二人で音楽、効果音を担当されてるんだと
気づいてテンション爆発。
だから、この演劇は照明以外は一切、電力を使用していない。
超究極のアナログ劇。
着替えも目の前、演奏も、効果音も、全てが観客の視界の中で行われる。
これはねー…
ちょっとビックリしました。
きっと大昔の演劇って、こんな感じだったんだろうなって思う。
だから、新鮮って言うと、ちょっと語弊があるというか、自分でも違和感のある言葉になって
しまうんだけど、とにかくすごいとしか言いようがない(語彙力)。
本気で感動したのは、競争のシーン。
この臨場感というか、3D感(?)はホントにすごかった!
あんな狭い舞台だから、全力で50メートル分も走れるわけがなく、足踏みに近い形で、
ちよっとずつ前に進んでくるんだけど、そこでまず抜きつ抜かれつを演出。
その後、弧を描くようにして、斜めに進んでくるんだけど、ここの臨場感!!
私は入り口に一番近い後方の列に座っていたので、私の方に向かってくるような格好。
その位置が良かったのかもしれないけれど、いや、何しろ、あれはホントにすごかった(しつこい)。
デジタル全盛の時代にあって、一切の機材を使わずに、身体一つで、あんな風に表現が
出来るんだってことが、驚きであるよりも、嬉しかったなぁ。
これこそが、演劇、小劇場での演劇における醍醐味なんじゃないかって気がした。
野外劇だったら、もっと面白いんじゃないかって、観ている時に一瞬思ったんだけど、
野外だと情報量が多すぎちゃって、没入感がきっと薄れちゃうんだろうなぁ。
このほぼ何もない簡素なセットだからこそ、我々観客は、色々なものを想像して、
この世界に飛び込むことが出来るんだと思う。
観客との一体感もすごく良かった。
共謀カモメ、じゃなくて狂暴カモメ(あながち間違いでもない)襲来のシーンも、
私は後列だったので、軍手カモメ組にはなれなかったけど、ちゃんとこっちまで
来てくれて!
しっかり襲わせて頂きました。
大和田さん、塩原さんもカモメになって登場してくれたのは嬉しかった!
複数班による短編集だからこそのゲスト参戦!
このお祭り感が、すごく楽しい。
で、最後は主宰扮するボスカモメとの対決。
しかも、それを相撲でって言うね(笑)。
あんなに劇場で笑ったの初めてかも。ほんと楽しかった。
また、島田さんにしても萩山さんにしても、盛り上げ上手なんですよね。
アドリブなのか、織り込み済みなのか分からないけど、堀さんに絡んでみたり(笑)。
めちゃくちゃ暖かい公演だった。
かと思えば、開演前にレーズンチョコを渡して、劇中でそれを一緒になって食べて
ちょっとしっとりさせてみたり。
演奏、音響がオール生音って言うのも素敵。
ギターでの生演奏、池田さんが鳴らす道具を使った効果音。
私の席からは、舞台上の役者さんよりも、むしろ、袖にいる池田さんが一番よく
観えたんだけど、波の音を鳴らしてくださっているのを観て、
「あぁ、そうそう!波の音ってこうやって鳴らすんだよね!!」
と思いながら、感動していた。
なんか、姿を敢えて見せることで、そうやって感動させるのも、何もかも計算づく
なんだろうなぁ。
『いまこそわかれめ』にしてもそうだけど、神がかってるというか、もはや悪魔がかった
演出。
すごすぎんか、マジで。
演出面でもすごかったけど、もちろん、役者様の演技もすごかった。すごすぎた。
もうだって、島田さんも萩山さんも汗びっしょりだもん。
まぁ、そりゃ、あれだけ動き回ればそうなんだけど、なんかねー…あの汗だくの姿が
感動的に美しいなぁって思いました。
あぁ、今、目の前でこんなに一生懸命、すごいものをみせて頂けてるんだっていう感動。
役者様に対しては、いつも、感謝の気持ちを持っていたいと思ってるけど、この公演では
それを、一層強く感じた。
書きながら色々と思い出してるんだけど、ホントに楽しかった。
ニヤニヤしちゃう。
そんなこんなで、終始楽しく、本編は進んでいくんだけど、最後はやっつけられたなぁ。
だってリクオ死んでるんだもん。
この部分の一連の二人のやり取りがとにかく秀逸だった。
ハマオの慈愛に満ちた声掛けが、本当に素晴らしくて、もう無理、号泣。
「1回なってみたかったの。じじい」
明るく言うんだけど、これ、結構重い言葉だよなー。
「安心しろ、蒲団の上だ。安らかだったぞ」
ここもねー…
ちょっと私の語彙力では表現できない。
でも、なんて優しい、慈愛に満ちた言葉なんだろう。
このシーン、大好き。
そしてめでたく終演。
池田さんのゆるっとした後説と、それにツッコミを入れる役者様方。
もうほんとに、最初から最後まで温かい空間だった。
75分とはとても思えない、素晴らしい時間だった。
そういえば、スタッフの方に見覚えのある方がちらほらと・・・
間違ってるといけないから、お名前は出さないけれど、もしも、ご本人たちだったとすると
思いがけないところで、お姿を拝見できて嬉しかったです。
とても幸せな時間でした。
劇団の皆様、役者の皆様、素晴らしい舞台を本当にありがとうございました!!
宇宙カバ~Space Hippo
人形劇団望ノ社
芸能花伝舎(東京都)
2019/11/24 (日) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★
カナダ人と日本人が共同で創った作品、ストーリー・ダニエル、音楽・エリオットそして演出/影絵美術・矢内 世里、他に日本のミュージッシャン作の2曲が用いられている。
ネタバレBOX
物語りは環境破壊が極限に達し、最早手の打ち様が無くなった時代、それでも政治家は嘘と詭弁と選挙のことしか考えず、対策として宇宙にカバを送り出すことを決め、実行した。無論、御用学者もプロパガンダの一翼を担った。
宇宙船は銀河を逍遥するが、或る時、ゼータの宇宙船に拿捕されカバはゼータに連れて行かれる。が、偶々彼らの信仰していた神の姿はカバに似ていたのでゼータの長は様々な実験、調査をする。そして体の大きいカバを敵対し戦争をしているアンドロメダに送り込む。然し、カバのコントロールに失敗、カバはアンドロメダの捕虜にされてしまう。アンドロメダでも神の姿はカバに似ていたので長は大衆統治にカバを利用してやろうとしたが、何とかこれを逃れたカバはアンドロメダ軍の攻撃に遭い危うく命を失いかけた。だが、地球を出発した時の相棒、エサ用ロボットの活躍で命からがら逃げ延びた。然しロボットは弾薬の代わりの餌を撃ち尽くしてしまいカバは飢え死にしそうになった。それを救ったのが蜥蜴マン。食糧を用意しカバの面倒をみてくれたのだが、気付くと蜥蜴マンはゼータとつるみカバを売り渡してしまっていた。然し彼はカバに特殊な能力を開発させていた。サイコキネシスである。カバはこの力を用いてゼータと闘い勝利する。だが、それも束の間、今度は蜥蜴マンが、カバをアンドロメダに売り渡していたのだ。でもそれは、壊れてしまった宇宙船の代わりをカバの為に新たに買う為であった。蜥蜴マンは、攻撃を受け殺されてしまった。カバと餌ロボットは蜥蜴マンの買ってくれた宇宙船で新たな旅に出るが、隕石の衝突で通信機器が壊れてしまい船外に出て修理しようとしたが、失敗。宇宙に放り出されてしまう。これをバッテリー寿命が切れる寸前のロボットが救い、カバはゼータ・アンドロメダのエイリアン達が信仰する神が祭られている神殿に辿り着き、自分に良く似た神像の口から流れ出る液体を飲む。するとカバ自身が神として迎えられる。カバは雌で最初に地球を発った時には、生まれたばかりの子が居た。それを引き離されたのがずっと気懸りであった。既に地球上にあった総ての生命は滅び、同じ固体を再生することは神にも許されないという。然し、娘は転生し輪廻を巡っていつかまた進化したカバの形を採って現れる。それまで永遠の命を持つ神として娘を見守ることはできる。但し触れることはできない。母カバは数十億年の時を費やし、決して人間を生じさせないような進化の過程をデザインして公害の無い世界に進化したカバを出現させることに成功した。
エイリアン達の用いる言語は、英語、日本語、仏語、ほにゃらら語など。ダニエルの発想がかなり面白い。唯、カバが神になることと、予め神像があったこととは、時間的矛盾と観ることができる。無論、パラレルワールドを自由航行できる科学技術を想定することもできるし唯神像がカバに似ているだけだとの解釈も可能なのだが、子供向けでもあるので余り細かいことは問題視されていないようだ。
或る、かぎり
HIGHcolors
小劇場B1(東京都)
2019/11/20 (水) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
素晴らしかった。気が付いたら涙が止まらないのに、笑ってました。
家族だから言えないことってありますよね。でも家族だから向き合わなきゃいけないこと。
役者の皆さまのセリフがどんどん染みてくるそんな作品でした。
アンオーダブル
演劇企画 heart more need
劇場MOMO(東京都)
2019/11/20 (水) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
最初「アンオーダブル」って何?と思っていたのだが、「unorderable」と知って、観終わった後では、いろいろ想像のふくらむ良いタイトル。あれが80分しかなかったのか、と思うような濃密な時間だった。
玉川大学芸術学部パフォーミング・アーツ学科2019年度秋学期舞踊公演『Performing Body 2019』
玉川大学芸術学部パフォーミング・アーツ学科
玉川大学 大学3号館 演劇スタジオ(東京都)
2019/11/21 (木) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★
第一次、第二次選考を突破した4年生による8つの作品を「Performing Body 」の言葉通りに身体で表現。
この発表会に対する想いの強さが伝わる熱いパフォーマンスに感動しました。
世界はあまりにも
劇団 脳細胞
アトリエファンファーレ高円寺(東京都)
2019/11/20 (水) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
『答えは次のページに』
デッドストックユニオン
ウッディシアター中目黒(東京都)
2019/11/20 (水) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
もうこれで演劇の観納めでもいいや!と思える傑作。 でもこんな作品に出会ってしまうとやっぱり止められなくなる、次のページを見たくなる・・・そうなるとわかっているのに、ねぇ。
音楽劇「組曲 ~Re-incarnation~」
舞台芸術創造団体ワンダーラーファクトリー
HEP HALL(大阪府)
2019/11/22 (金) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★
音楽劇というジャンル初めてだったけど最高に楽しかったです☆