よしの観てきた!クチコミ一覧

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新宿コントレックス Vol.0

新宿コントレックス Vol.0

新宿コントレックス実行委員

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2011/07/14 (木) ~ 2011/07/14 (木)公演終了

満足度★★

【アガリスクエンターテイメント】一部作品はとても面白かったが
今回の企画は、3劇団が約30分ごとの持ち時間で、
それぞれお笑い系の演劇を行うという企画。

トップバッターがここで、ここは、5作品のオムニバスであった。
初めの「冠婚葬祭」は秀逸と思った。2人が登場し、
1人は結婚式、もう1人は葬式への出席者なのだが、
それぞれ相手も同じ式に出るものと勘違いしたまま、
なぜか会話がきわどく成立する・・・ところで笑いを取っていた。
これなら4Pかな?と。

それから、「フットボール」もまあまあ面白く、
「冠婚葬祭」と同様、サッカーだか蹴鞠だか分からない実況中継なのだが、
蹴鞠組でフルネームが出たのが藤原道長だけ、
というのが、ちょっとな、という気がした。これは3Pかな?

で、残りの3作品が、ジャンケンのような作品だが、
特に「タケノコニョッキ」など、一部の観客からは結構ウケていたものの、
私にはどこが面白いのか全く分からず
(若い人の間で流行っているのか? それとも団員関係者?)、
しかもしつこく続くので、私としては正直ゲンナリ。
これらが、私としては1~2Pしか上げられない。
ということで、この劇団の総合点は2Pということで。

ペール・ギュント

ペール・ギュント

SUNBEAM MUSICAL KITCHEN

ザ☆キッチンNAKANO(東京都)

2011/07/12 (火) ~ 2011/07/17 (日)公演終了

満足度★★

最初に「視線」が気になって・・・
多分、普段は練習場として使われている場所が会場。
そして、小道具はほとんど使わず、舞台部分としては、数段段差が設けられている程度。
衣装は、上は白色系、下はジーンズで大体統一していたようで、役柄に合わせたものではない。
そして、リーディングではあるが、十数人が登場し、役者の振り・動きは多い。

それで、私が初めに気になってしまったことは、十数人登場した役者は、
振りはあるものの、視線がみんな「台本」を、じっと、しっかり見ていること。
もちろん、リーディングだから当然、と言ってしまえばそれまでなのだが。
ただ、普通のリーディングは、振りもなくて、言わば「話芸」の世界ですよね。
でも、その台詞回しが素晴らしければ、観客は豊かな想像を膨らませ、
十分に楽しむことができる。

ところが、振りはあるものの、視線だけは、発話者でも対話者でも、
興味のある光景にでもなく、ほとんど持っている台本に注がれてしまっている・・・。
そうすると、どうしても振りが中途半端に見えてしまって・・・。

ここは、見解が分かれるところかもしれないが、個人的見解としては、
リーディングであれば、むしろ振りなどは抑制して、観る者の想像力に委ねるか、
あるいは、ペールギュントのような内容であれば、
豪華な舞台装置や衣装のもと、派手に(?)やるか、
どちらかの方が良いような気がした。

それから、ペールギュント役はじめ男性陣は、割と叫ぶように台詞を発していて、
それが、響き過ぎるこの部屋では、大き過ぎるな、と感じてしまったり、
特に、主役については、次第に年を重ねていくわけで、
最後の自分の人生を回顧させられる場面など
(不勉強だが、ペールギュントの終わりがこういう話とは知らなかった・・・
イプセンの後年の作品を予感させる)、
「年を経た者」としての台詞回しが欲しかったところ。
その点、女性陣の方はもうちょっとしっかりできていたような気がした。

それと、公演時間3時間(事前に2時間15分と聞いていたのだが)で、
しかもキャンプなどで使用するようなビニール張りの折りたたみ椅子だったので、
最初はクッションがあるような気がして、
パイプ椅子より座り心地が良いと感じていたものの、
椅子が小さいせいもあって身体のどこかが痛くなってくるような次第で、
(若い頃は椅子が固いことなど全く気にならなかったのだが、)
正直、きつい思いをした。

ただ、音楽はグリーグのものの他、
弾き語りも多用され、これは贅沢な思いがした。
それと、まあ余談だが、パンフレットによると、結構、
映画やTVドラマに出演歴のある方が多いようで、
美形の女性が多かった気も・・・。

シアターライブ! part1

シアターライブ! part1

SOUKI

シアターブラッツ(東京都)

2011/07/09 (土) ~ 2011/07/10 (日)公演終了

満足度★★★★

パントマイムの多様性を感じた!
最終回に行きました。
HPにも結果が出ると言っていましたし、
こちらでも最終回のレビューが出ているので、
重複は避けますが。

私は3番目のHADO氏の魔界的表現や落語のような細部の表現が
すぐれていた演技と、
4番目のおおきバタ子さんの童話のような表現が気に入って、
しかし1票しか入れられないので、
おじさんとしては、女性に無意識にも甘くなることを考慮し、
HADO氏に入れたのでした。
それに、彼、票が少なそうでもあったし・・・。
結果、彼はその日は最下位でした(笑?泣?)

しかし、当日の司会者も言っていましたが、
前半に演じた人は圧倒的に不利なのと、
やはり一般受けする演目が票も多くなるようである。
なので、あまり気にしないで良い・・・というか大した意味はないのかも?
私の上記評価も多分に独断と偏見ですし。

気になったのは、例えば、ほとんどの人が「走るシーン」
(走りながら体が後ろに行く例のやつ)を多用していたり、
また「事故~そして救急車の音」も多かった。
たしかに、リズムを付けたり、インパクトを与え、場面を転換させるには、
これらは好都合と思うが、何度も見ると、
「ちょっとねえ」という気にも。
いっそ、次回は、この2つは無しということでやってみるのはどうでしょう?
(きついかな?)

このまちのかたち【終了致しました。ご来場くださいました皆様に心より感謝致します。有難うございました。】

このまちのかたち【終了致しました。ご来場くださいました皆様に心より感謝致します。有難うございました。】

机上風景

タイニイアリス(東京都)

2011/07/08 (金) ~ 2011/07/10 (日)公演終了

満足度★★

最後列では台詞がよく聴こえなくて・・・
これも、すでに他ユーザーから高評価が続出しているので、
こういう評価は付けにくいのですが・・・。
また、期待して会場に行ったのでした。

最後列に座りましたが、これが失敗。
一部の大きい声でしゃべるところは別として、
基本は極めて小声で話し続けて、
ほとんどのところは、台詞がよく聞き取れなかった。

大道具はなく、若干の小道具、そして照明が印象的に用いられる芝居で、
役者自身の振りも小さく、
そうなると、この公演で大きな要素を占め、
極めて重要な要素となるものは、台詞しかない。

しかし、それがよく聞き取れないとなると、ある意味致命的。
他の投稿された方は、前のほうに座っていたのでしょうか?

たとえ声量的には小さな声でも、
しっかり聞こえるような発声法を工夫してほしいと思った。

私の後ろにも、照明等のスタッフはいたのに、
このことに気が付かなかったのかな?

しっかり聴こえていれば、たしかに静謐で、
照明の効果も良く、内容も真摯なものなので、
全く違った評価になったと思う。
前に座らなかったのが、とにかく残念・・・

聖火の献立〜青果編

聖火の献立〜青果編

タッタタ探検組合

テアトルBONBON(東京都)

2011/07/06 (水) ~ 2011/07/10 (日)公演終了

満足度★★★

ほとんど筋もなくて・・・
一応、解説の通り、
「地元特産の五本杉野菜」」と「そんじょそこらの流通野菜」が、
オリン◯ックの選手村食堂で出される料理の食材の座を賭けて、
なぜかオリン◯ック形式で戦う・・・というだけで、
大した意味もないのだけど、
のんびり観て、歌って踊って笑わせてもらえる・・・ということです。
笑いの部分で結構滑っていることも多かった気がしましたが、
この辺も決まるともっと良くなったと思います。

幹事長 出番です!

幹事長 出番です!

劇団 東京フェスティバル

小劇場 楽園(東京都)

2011/07/05 (火) ~ 2011/07/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

面白い舞台でした。
面白い舞台でした。
選挙ポスターのようなチラシからもご想像の通り、
政治家を取り上げた選挙もの、です。

前半は、人気の無い政権与党の総理大臣や幹事長が、
選挙に向けた奇策をあれこれ考えるシーン。
これはまあ、もし今、本当の選挙が実施されていたら、
公演中止になるのではないか、と思われるほど、
なぜか(?)現政権への皮肉たっぷりの内容(笑)

ただ、こんな感じで、この芝居、
ずっと行ってしまうのかな、などと思っていましたら、
後半はもう1つ別のネタがありました。
不人気首相の苦肉の選挙運動が、思わぬ結果に!
あまりに下らないし、ネタばれにしても
もし読まれてしまうとがっかりされると思うので、
書かないでおきます(笑)

ポイントは、4.5Pくらいで、
4と5のどっちにしようかと思いましたが、
「大盤振る舞い」で端数切り上げで5Pにしました。

ゴールテープ

ゴールテープ

劇団フルタ丸

「劇」小劇場(東京都)

2011/07/06 (水) ~ 2011/07/10 (日)公演終了

満足度★★★★

発想・企画が秀逸
すでに書かれているとおりで、発想が秀逸。
できれば「ネタバレ」を読まずに、観劇した方が良い。

私も、初日前日の「公開ゲネ」(しかし、本公演と全く同様)を観ての感想。
誰もが一度は遊んだことがあると思われる「人生ゲーム」が題材。
舞台上向かってやや右手に、離れという設定の小さい和室があって、
夏なのにこたつが出たままになっている。
不自然に左手側が空いているが、これには理由がある。

ネタバレBOX

どうも無職のようで、パチスロで稼いでいる(?)らしい男のもとに、
やはり勤めが長く続かない同窓生の女が訪ねてきている。
さらにそこに、やはり同窓生の男女二人がやってくる。
この二人は婚約中で、男は警察官、女は弁護士。

そして、部屋から古い人生ゲームが出てきたことをきっかけに、
この4人が人生ゲームを始める。しかも、金を賭けて。

警察官ながらガサ入れ先と内通したり、賭けゲームに大いに乗り気、
しかし出世意欲満々のこの男と、
一応弁護士なので、参加を断りつつも、いつしか参加している女も、
ある意味突っ込みどころを持っている・・・。
特にこの男、特にフィアンセの行方不明時にも、
出世第一で、警察署(刑事課)への通報を拒むほどで、
公安警察官の刑事部署に対するエリート(=差別)意識なども見ることができる。
しかし、話はそこには深入りせず、別の展開へ。

空いていた左側空間は、「人生ゲームの世界」のスタート地点で、
ゲーム上の主人公(=例のピンです)達が集まっている。
そして、こたつ上のゲームに合わせて、彼らも動く。
こういう擬人化的手法も面白いが、話はさらに思わぬ方向へ。

それぞれ別個の世界であったはずの「実世界」と「人生ゲームの世界」が交錯し始める。
最初は女弁護士が人生ゲーム世界に引っ張りこまれる。
こたつのある「離れ」の床下が空間になっており、
ライトが当たると、異空間の出入口のように感じさせる手法も素晴らしい。
別世界があることを知った人生ゲーム側の人間(?)が、
今度は「実世界」に出ていく。

何度も人生を繰り返し、ルーレットの観に左右され、
スタートから進路が決まっていて、
最後は必ずゴールにたどり着く「人生ゲーム世界」。

一方、人生一度きりで、努力や運が複雑に絡み合う、
そして、ある意味「人生ゲーム世界」よりも
欲にまみれて汚い世界でもある「実世界」の対比が中々効果的。

ある意味エリートである婚約者カップルと、
非エリートの無職の二人の対比とそれぞれの意識の持ちようなども
垣間見られる。

「人生ゲーム世界」は確かに仮想世界だが、
実世界の我々は、本当にこの仮想世界を笑ったり馬鹿にしたりできるのか?
など、役者たちの両世界への行き来によって、
観客は人生の意味など、色々考えさせられる。

ただ、5Pでなく4Pとしたのは、ここまで秀逸な着想ができた以上、
両世界の対比によって、観る者にもっと深い何かを与えられたのではないか?
そんな気がして仕方がないのである。
あるいは、あまり深入りしなかった、
警察官役を中心とする実社会人間の矛盾と欲得ずくの側面に、
もっと突っ込む方法もあったかも。

最後に、本当に本当に細かい話ですが、
初めの頃の場面で「ホーソーカイ」という台詞があって、
私は「放送界」と思って、マスコミ関係なので忙しいのかと思っていたら、
「法曹界」の意で、女性が弁護士であることが分かった。
ただ、「法曹界で忙しく働いています」という言い方は、しないんですよね。
「法曹で働くことの意義は」のような、「法律職の中身」のような話では使いますが。
「放送」と紛らわしいことと含めて、ここは直した方が良いと思った。
【すくすく】

【すくすく】

タテヨコ企画

吉祥寺シアター(東京都)

2011/06/30 (木) ~ 2011/07/04 (月)公演終了

満足度★★

バタバタ感が強く、もっと掘下げがほしかった
こちらの劇団は初見なので、これまでの好演については知りません。
今回については、少々物足りなさを感じてしまったのが正直なところ。

会場に入ると、舞台上の大道具は、思わず童心に帰ってしまうような
童話的・幼稚園的な雰囲気。
音楽も、(曲名を正確に思い出せないが)やはり童心に帰れるようなクラシック曲。
それで、そういうお話かと思ったら、全く違い、
子供を持つ大人のドロドロした世界を描いたものだった。

ネタバレBOX

さて、最近、私の評価の高くないものでよく書くことで、
「怒鳴り合いが多過ぎ」というのがあって、
この芝居もやはりそうであった。

繰り返すが、別に怒鳴り合いシーンが悪いということではない。
ただ、いつも怒っている人は嫌われるし、その怒り自体正当に受け止められないのに対し、
普段温厚な人が、たまに怒ると、本当に怖いし、周囲へのインパクトも高い。
それと同様で、怒鳴り合いシーンが多すぎると、
効果は減殺され、クライマックスも無くなってしまう。

これは一般論だが、台本としてイマイチの作品に、怒鳴り合いが多いのは、
迫真の演技が要求される怒鳴り合いシーンに
安易に頼りすぎているのではないか?と思うこともある。

一応この芝居のクライマックスは、
水沼夫人が、故意に友人(夫の不倫(?)相手)からの
メールの欠席連絡を黙殺して、
無断欠席と思わせたことや、その不倫(?)関係など、
すべての「良からぬこと」が発覚して、
感情が爆発するシーンなのだが、
怒鳴る人がいればなだめる人がいて、
ところがなだめてた人が、今度は怒鳴っていて、
しかも、怒鳴っている内容が論理的にもどうかというもので
(怒っているので理屈がめちゃくちゃ、という意味ではない)、
しかも、そういうのが、このシーンのみならず他のシーンでもあって、
観る側にとっては全くしっくりこなかった。

また、前半部でも、ばたばた走り抜けるシーンがとても多かった。
これは、向かって右(上手)側に、園児の面倒を見ている部屋や
外への出入り口があり、
一方、向かって左(下手)の奥側に、
親達のミュージカルの練習をしているはやがあるという設定のためで、
この両部屋の間を、役者たちが、ばたばた何度も走り抜けるのである。
通り抜ける際の舞台上の台詞も二言三言程度であることが多くて、
怒鳴り合いシーンと合わせて、
芝居を非常に落ち着かないものにしていたと思う。

さて、主人公役で、唯一子供がいないにもかかわらず、
親のミュージカルの手伝いをしている女性は、
親の愛情を受けずに成長し、今でも親を憎んでおり、
子供好きではない夫と共に、子供を持ちたい気持ちもある一方で、
自分が親になることに大いなる不安を抱えている。
しかし、強い憎しみの故に忘れてしまったが
しかし確かに存在していた母への憧憬も浮かび上がってくる。

そのことは、本人や周囲の台詞、
そして園に残っていた幼いころの作文などによって、
次第に明かされるのであるが、
この辺の掘り下げが不十分で、
これは他の登場人物についても同様に思えた。

そして、メール連絡を黙殺し、夫に浮気され、
さらに親の影響で、子供も瞬きが多くなっている、
と報告された水沼夫人こそ、
彼女の母と酷似していて、いわば現在時点での「再現」なのだが、
なぜかその点には触れられずに終わってしまう。
(意図しなかったのか、それとも観る者自身で気付いてそれぞれ考えろ、
という趣旨なのかも分からないが。)

また、園児も登場しないし、練習シーンも後半にちょっぴりあるだけで、
舞台外にそれらの場所があるという設定も、上手くやればいいのだが、
今回はそれによって登場する大人の内面の
「精神病理的なもの」をクローズアップさせたというわけでもなく、
むしろ、掘下げの弱さを余計に感じさせる結果となっていたと思う。

最後に、主人公役のハマカワフミエ は、若いながら独特の存在感を感じさせ、
好演していたと思った。
-さいあい-

-さいあい-

COoMOoNO

イワト劇場(東京都)

2011/06/29 (水) ~ 2011/07/03 (日)公演終了

満足度

私には理解不能で・・・
公演については、他の方の投稿により示されているとおり。
I型というかH型というか、テーブルが並べられ、そこが舞台。
階段が数か所あり、観客席へ降りることも可能。

開演前から、役者数人が登場し、カップルが寄り添いあったり、
舞台や、時に下に降りたりするダンサーも。
室内は多少煙っぽく、スポットライトが線のように見えることも。

さて、前説から抑揚のない静かな声で始まる・・・
(これも意図的なものであろう)。
放火犯人らしい母親を訪ねる青年・・・
ヘルパーかと思っていたら後で弁護士とわかる。
母と同居の娘、弁護士事務所(会社とも言っていたが)内でのやり取り、
カップルのやり取り、そしてダンサーたちが歩いたり踊ったり・・・。

Iの字の両端に、母たちの家と、弁護士事務所が離れて存在し、
その中間付近の通路に、カップルがいる。

カップルの女性はDVを受けたことがあるようなセリフが、
そして男性は、放火犯らしい母の息子である。

ただ、台詞は、一文一文は普通の文章。
しかし、文章が積み重なっていくと、論理的には意味が分からなくなる。
つまり、各文章間の脈絡が通じないところが多い。
また、異様なほど、相手の言うことに執拗な反論をするようなやり取りも多い。

そして、2つの両端と中間の3か所に、
順不同にスポットが当たっていき、そこで台詞が始まったり、
時として絡み合ったりすることもあるが、
その関連性も論理的には分からない。

ということで、極めて実験的・抽象的・前衛的な作りであり、
もちろん、それも演劇の一ジャンルであるわけで、
新しい試みを行うことは一向に構わないと思っているのだが、
しかし、すでに述べたとおりで、一文一文は普通の文章なので、
それが具体的イメージを超えた感覚的、抽象的イメージを
観客に与えることの妨げになっていたように思う。

中間部分ではダンサー2人による舞踊が中心となるが、
これも、それほど特殊なものとも言えず、
特に強い印象を受けなかった。

ということで、抽象・前衛なりに、
自分たちは何を表現して、
観る者にどのようなメッセージを伝えたいのか、
そして、そのために、どのような表現手段を取るべきなのか、
もっと考え抜いてほしい、というのが私の正直な感想と意見。

ただ、終演後、熱心に拍手している人もいたので、
その方には何かが伝わり、
しかし私にはそれが把握できなかった、ということかもしれない。
もしそうであれば、私自身の受容能力の低さを恥じるしかない・・・です。

5分だけあげる(終幕御礼・御感想お待ちしています。次回公演は2012年2月下北沢駅前劇場・下北沢演劇祭参加決定)

5分だけあげる(終幕御礼・御感想お待ちしています。次回公演は2012年2月下北沢駅前劇場・下北沢演劇祭参加決定)

MU

王子小劇場(東京都)

2011/06/28 (火) ~ 2011/07/04 (月)公演終了

満足度★★

【終演後イベント:映画『密会』】観る者に1つでも明確なメッセージを伝えてほしい
本編終了後、20分の短い映画が、終演後イベントとして上映された。
本編の脚本・演出家であったハセガワアユム氏が監督したもの。

ネタバレBOX

まず気になってしまったのは、他の劇団でも、劇中に映像を挿入したり、
あるいは、映像作品をオムニバス的に扱う公演もあるが、
大抵、画質や音もあまりよくないのですよね。
また、演劇と映画は隣接分野かもしれないが、
やはりそれぞれ独特の切り口の違いみたいなものがあって、
そこをしっかり認識しないと、凡庸で終わってしまうことになる。

残念ながらこの作品も、同様の感を持ってしまった。

筋は・・・
妻のいるコンビニ店店長は、深夜勤務時の休憩中、
過食症の女性と会うようになる。

店長は、ネットで調べた「過食症って、愛情の欠如からなんだよね」
という言葉を彼女に伝え、
彼女も心当たりがあり、食べる量を減らそうとする。

ところが、妻は当初すると言っていた離婚に応じてくれず、
ふとしたきっかけで、妻から夫にかかってきた電話に、
過食症の彼女が出てしまい、
離婚してもらえないと悲観・・・そしてファミレスでまた過食、
それを、この男が追いかける・・・というだけのものでした・・・。

本当は、本編同様に、各登場人物が現在の状況に至った
心理的過程を描いてくれると面白くなると思う。

ただそれでは20分の小編では収まらないので、
もしあくまで小編で行くのなら、
観る者に1つだけ伝えるべき明確なメッセージを
しっかり表現すべきではないか、と思った。
5分だけあげる(終幕御礼・御感想お待ちしています。次回公演は2012年2月下北沢駅前劇場・下北沢演劇祭参加決定)

5分だけあげる(終幕御礼・御感想お待ちしています。次回公演は2012年2月下北沢駅前劇場・下北沢演劇祭参加決定)

MU

王子小劇場(東京都)

2011/06/28 (火) ~ 2011/07/04 (月)公演終了

満足度★★★

【本編:5分だけあげる】極限の精神状況に至る心理的過程をもっと描いてほしかった
特にここ数日は高評価の方が多いので、
少々そのことを気にしながら書いています。
また、正直、非常に感想の書きにくい内容と思いました。

大体の筋は、「解説」や、他ユーザーの「観てきた」のとおりです。

ネタバレBOX

しかし、私が、まず気になってしまったのは、
ラヴェル「ボレロ」が初めに流れた後、
ベテラン女性教師が、やはりボレロを鼻歌で口ずさみながら教室に入ってくる。
そして、教室で、持ってきたダイナマイトを取出し、教卓の中に隠す。

だが、自爆テロ的に、自らも死ななければならず、
そして、憎む者のみならず、それ以外のものを巻き添えにしようという行為に至るのであれば、
相当追いつめられた、いわば極限の精神状況であるはず。

誰かが観ている前のパフォーマンスで鼻歌を歌うのではなく、
誰も見ていないところで鼻歌を歌う余裕があるだろうか?

また、多分に建て前的であっても、あれこれ教えを垂れたり、
謹厳な教師という割には、生徒に優しい言葉をかけることがあったりもする。

もちろん、現代日本では無差別殺人も珍しいニュースではなくなってしまったし、
海外に目を向ければ、自爆テロについても同様であろう。

ただ、数年前、別の劇団で、バスジャック犯人を描いた演劇を観た記憶があるが、
そちらでは、犯人が犯行に至るまでの心理的過程を描こうという努力はあった。
(ちなみに、三島『金閣寺』も、放火に至るまでの心理的過程を詳細に描いた
成功作であるといえよう。)

つまり、今回の観劇で最も私が気になってしまったのはそこで、
人を「殺してやりたい」と思うことなら、多分誰でも(?)経験しているだろうが、
しかし、それを実行するためには、それなりのハードルを越えなければならず、
さらに、関係の無いものまで殺す無差別殺人となれば、
実行には相当高いハードルを越える必要があるはずである。
1時間弱という短い公演時間が意図的なものであったかどうかは別として、
本来描かれるべき「女性教師の心理的過程」に
ほとんど触れられていなかったのが残念であった。

また、SEXをしてしまった小6の男女も、
将来に自信の無い男の子と、
早く大人になって忌まわしい環境から逃れたい女の子の、
それぞれニュアンスの若干違う刹那的な「逃避」に過ぎない。
別に未来に夢があったわけでもなく、何らの希望も見いだせない。

女性教師にしても、この男女にしても、
その精神(病理)的深層は、
裏(の裏(の裏・・・))サイトによって表象されているが、
それ以上観客に訴える者もなかったのではないか?

演出面では、最初に小6男女が出てきて会話をする場面の後、
児童や、机上の教科書等がそのまま残ったまま、
そこに彼らの親たちが登場したので、
教室で参観が始まるのかと思ったら、
そこはマックが舞台という設定になっていて、
そこで周囲を省みない言い合いが始まる。

いわば、児童達は黒子のような設定で、
子供世界と大人世界を重層的に表現させよう
という趣旨なのかな? と思ったりもしたが、
親たちが引っ込むときは普通の暗転で、
それならこの演出は何だったのだろう? と思ってしまった。

それと、舞台中央には教室と設定される空間があって、
その周囲には壁も何も置いていないのだが、
登場人物は、その周囲を4分の3ほど回って教室内に入る演技をするので、
それが長い廊下を観る者に想像させるのである。
ところが、ドタバタ状態になると、出入りやこの集会がぞんざいになってしまい、
せっかく心の中にできていた「廊下」が消し飛んでしまったことも残念であった。

なお、他ユーザーも指摘しているとおり、
現代では決して珍しくない教師達、児童達、親達を、
それぞれ役者がしっかりと演じていたことはたしかである。
私的には上記のような物足りなさを感じてしまったが、
次回以降に、より良い作品をまた期待したい。
不都合な四日間≪終演致しました!沢山のご来場ありがとうございます!≫

不都合な四日間≪終演致しました!沢山のご来場ありがとうございます!≫

クロカミショウネン18 (2012年に解散致しました。応援して下さった方々、本当にありがとうございました。)

テアトルBONBON(東京都)

2011/06/29 (水) ~ 2011/07/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

ハチャメチャで爆笑
ハチャメチャで爆笑
まず、会場に入ってすぐ気が付いたことは舞台装置は大変豪華だ、ということ。
で、凝った芝居が見られるのかな?と思っていたら、そうではなくて、
プログラムによると、こちらの台本は、4人の作家の連作とのこと。
要するに、まず1人目が書いて、それを受けて2人目が書く・・・というやり方。
そうなると、前に書いた作家は、後の作家に「鬼振り」をすることができる。
実際に、観客にも、後の作家に振ったということが明らかに分かる台詞があって、
それを聞いて観客は大爆笑。
そういうわけで、「ネタばれ」で隠すことができても、
これに限っては、観る人は絶対知らない方がよい。
(他の方が色々書いちゃってますが・・・)
ということで、これ以上ネタばれになるようなことは書かないようにします。
でも、連続ものであっても、各作家の個性はやはり感じられるし、
作家によって登場人物の誰にフォーカスを当てるのかも異なっていて、
その意外な展開が面白い。
もちろん、1人の作家が書いたような、しっかりした緻密な構成は望めないが、
それよりも、各作家の機知を楽しむことができる。
そういう意味で、一見の価値ありですね。

十字路と絵本(終演いたしました!ご来場誠にありがとうございました。祝!!2011年上半期シアターシャイン演劇奨励賞を受賞しました!)

十字路と絵本(終演いたしました!ご来場誠にありがとうございました。祝!!2011年上半期シアターシャイン演劇奨励賞を受賞しました!)

tYphoon一家 (たいふーんいっか)

シアターシャイン(東京都)

2011/06/30 (木) ~ 2011/07/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

小劇場ならではの濃い空間と内容を堪能
(すでに他の方が書かれているように)3話のオムニバス的構成である。
そしてその3話は、魔女(?)が、そこに願いを叶えにやってきた少女に、
絵本を読み聴かせる、という設定となっている。
私は開演ギリギリに会場に着いたので、
ほとんど予備知識もないまま観劇したが、
この3話がそれぞれ作者が違うとも気が付かなかった。

言われてみれば、たしかに作風は若干違うものの、
「願いを叶える代わりに、大切なものを失う」というコンセプトで一致しており、
どの話も、人間なら誰しも持っている「悪魔性」と共に、
「人生とは?」「生きる上で最も重要なものは?」
という問いを観る者にも考えさせる作品である。

ということで、「挿話」としてはそれぞれ結構長いものの、
統一性も取れていて、演劇全体も1つの作品と感じさせる内容となっている。

「絵本」という設定がまず良く、私が期せずして「観たい」に書いたことだが、
ある意味、人生の残酷さをも含んだものである。

ネタバレBOX

1話目では、女性同士の友情が、
男性の出現によって微妙に破壊されていくさま、
2話目では、残酷さの中にも潜んでいる「喜劇性」が、
ピエロの登場によりダブらせて表現される秀逸な手法、
3話目では、亭主に逃げられた女の疲れた人生と、
愛情をうまく表現できなかった子育て、
そして、母と子、そして子供達同士の感情的葛藤と融和・・・
・・・が、それぞれ見事に表現されていたと思う。

そして、この芝居が成功した理由としては、小劇場ならではの濃密な空間作りと、
童話的なややシュールな雰囲気を、
決して豪華なものではないが、よく考えられている
衣装や大道具・小道具、そしてメイクなどで
上手く描き出していたことも一因だろう。

課題を挙げるとすれば、こういう芝居ではしっかり暗転した方が良いと思うが、
多少光を残していたこと・・・
そして、その光は、擬人的な顔のある太陽と三日月の目の部分が
緑色に光ることによってもたらされているのだが、
「暗転時」にはその顔は暗くて見ることができず、
ただ緑色の灯りが3つ、としか見えないため、
おそらく意図したであろう独特の気味悪さを
感じることができなかったことである。

しかし、「人生の毒」に対しての観る側の好みはあるかもしれないが、
私的には、小劇場ならではの濃い空間と内容を十分堪能でき、大変満足であった。
いのち ~フル~

いのち ~フル~

サンハロンシアター

ザ・ポケット(東京都)

2011/06/29 (水) ~ 2011/07/03 (日)公演終了

満足度★★★★

演劇として多少の難あり・・・でも多くの人に観てもらい考えてほしい
内容については他の方の「ネタバレ」にも出ているので、
重複は避けますが、
やはり刑事まで登場させて、またDNA鑑定まで台詞で言及しておいて、
最後は出自をうやむやにしてしまったのは、構成上どうなのかな?と。

それから、私が何より気になったのは、
台詞回しで、まるで専門書から抜け出したような、
堅くて、書き言葉調で、説明的な言い回しが多かったこと
(医学的説明に限らず他の台詞でも)。
今でも、専門用語を羅列して素人にはよく分からない説明をする
医療関係者もいるが(法律専門家にもいるが・・・)、
以前よりは、その辺を改善する努力もなされているし、
リアルの医療関係者でも、もっと噛み砕いた表現ができる人もいるのでは?
と思った次第。

例えば、看護師から移植コーディネーターに転身した新人と、
元同僚の看護師との対話でも、友人という設定なのだが、
最初は対立関係かと思わせるほど表情が互いに硬く、
最後の頃、やっと冗談や笑顔が見られるあたり、
どうなのかな、と思ってしまった。

また、看護師の父のコンビニ店長が、娘の勤務先のある医師に、
不躾な質問をするあたりも、必然性にやや難がある気が私はした。

しかし、移植をやりたい医師と、
それに反対する先輩コーディネーター、同僚医師との、
激しいやり取りの場面など、
「生命とは?」「医療とは?」を観る者にも考えさせる場面で、
見ごたえがあった。

ということで、正直、3Pにしようか4Pにしようか迷いましたが、
演劇として多少難ありでも、
多くの人に観てもらってこの問題を考えてほしいということから、
4Pとしました。

街挿話(公演日程が決まりました)

街挿話(公演日程が決まりました)

川崎インキュベーター

ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)

2011/06/29 (水) ~ 2011/07/03 (日)公演終了

満足度★★

正直、イマイチ
正直申して、イマイチであった。
合同公演ということで役者の人数も多く、
冒頭の福引きの場面でも、大人数ならではの迫力を感じさせたので、
少々期待したのだが・・・。
しかし、その後の台詞を聞いていると、早口で滑舌も良くなく、
台詞が聞き取りにくい人も結構いた。

それに、多人数の迫力や、大声によって、
強引に話(筋)を進めようというように取れる、
つまりは、演劇としての作りが、はっきり言って雑なのである。
(合同公演のデメリットか?)

舞台セットも、背景に「八百屋」「自転車屋」「市役所」「銀龍会(ヤクザ)」
「倉庫」など、
「看板」(とも言えないが)を取り替える程度で、場面を転換させるやり方で、
言葉で指示する方法自体、正直良い方法とは思えない。
先日観た「パントマイム演劇」の手法のように、
セットは簡略化していても、振りや台詞で、
観客にそのように見せるのが本来のやり方ではないか?

後半も、震災で延期になった事情(多くの劇団でもあったことだが)や、
役者が怪我をした話など、内輪ネタで時間を取り、
もともと雑な作りの上に、さらに冗長になってしまい、
それで2時間半の公演時間を要したが、これは長い!
公演時間の告知も冒頭になかったし、2時間くらいで終わってくれるのか?
と、時計を気にしてしまったり、
最後も、あいさつ(アンケートやグッズ販売の案内)の後に、
また歌(やっぱり雑)があったりで、
ここまで楽しめたのならともかく、正直イラついてしまった・・・。

ネタバレBOX

筋は、古い、そして客離れも起きている川崎駅前商店街に、
市役所が再開発計画を立て、それにまつわるドタバタ・・・という
ある意味よくある話。
まあ、(川崎らしく?)ヤクザが登場したり、
そのヤクザと、市役所職員の1人がつるんでいたり・・・。
架空都市ではない設定なので、
フィクションでもそこまで実在の地方公共団体を出していいの?
などと思ってしまった(笑)
しかも、この公演、チラシを見ると、
川崎市とその外郭団体の文化財団が「後援」してるし・・・。
そもそも、この会場自体、川崎の再開発でできたものなんですよね。

いい意味で個性の強い役者も何人かいたが、
その個性をいい方向で発揮できていなかったような気がする。
ただ、八百屋の娘の高校生役のお嬢さんが、
前半はナレーター役的なこともやっていて、
まっすぐな性格をよく表現していたことは、
私的には印象に残った。
似非紳士

似非紳士

Unit Blueju

赤坂RED/THEATER(東京都)

2011/06/30 (木) ~ 2011/07/04 (月)公演終了

満足度★★★

歌は、台詞だけでは伝えきれないときに登場するのでは・・・
前半はミュージカル仕立てで、台詞と歌が交錯する。
ピアノ伴奏が生なので、それはちょっとリッチな気分がしました。
でも、それは最初だけで、まあ段々飽きが来てしまう・・・。
それから、話は「ユルイ」です。

「話」についていえば、便利屋の面々が、
一度、自分たちのやってきたことに対して
思いを巡らさざるを得ない状況になった場面が、
まあ唯一、筋の構成として考えられているなあ、と思ったくらいで、
あとは、「よくある話」という感じです・・・。
例えば、女主人公である奈美のほのかな慕情や多感な性格など、
もっと表現のしようがあったような気がする。

でも、ミュージカルなら、話はゆるくても、
歌と踊りで魅せられれば、ということですが、
(私はそれほど歌自体が下手とは思わなかったが)
盛り上がりに欠けていたのは否めないと思う。

その原因の1つは、歌の部分というのは、
台詞だけでは伝えられない、表現できない、
という部分で登場するものなのに、
前半部分は、ある意味きちんきちんと台詞と歌とを交互に入れているという感じで、
台詞部分のやり取りが盛り上がって、そして歌に行くという作りではなかったこと。
そして、後半部分に差し掛かって、ある意味話が盛り上がってきたところでは、
逆に台詞中心になってしまい、歌は影をひそめてしまう。

踊りについても「つなぎ」的印象を持ってしまい、
また、「日本舞踊」的と思われる部分も、
なぜこれを取り入れたのか必然性が感じられず、
ただ単に、色んな要素を取り入れたかっただけ、という気がした。
こういう、歌や踊りを添え物的に感じさせる作り方は再考を要するのではないか?
と思った次第・・・。

映像も(演劇に取りいれられることは最近多いが)画像がイマイチだし・・・。

でもまあ、普段とちょっと違うものが観られたことや、
花嫁さんのウェディングドレス姿はやっぱりきれいだったので、
ぼんやり見ていればそこそこ面白いのかなとも思い、
3Pとしました。

SHERWOOD!!~シャーウッド~【ご来場誠にありがとうございました!】

SHERWOOD!!~シャーウッド~【ご来場誠にありがとうございました!】

円盤ライダー

HOTEL SHERWOOD(東京都)

2011/06/24 (金) ~ 2011/07/10 (日)公演終了

満足度★★★★

古代伝説を交錯させた好演
ホテル8階の(ホテルHPによると)「宴会場」を利用しての公演。
室内には、前方に舞台となるスペースがあるだけで、大道具・小道具の類は一切ない。
そのスペース以外は、座席とテーブルという配置。

ネタバレBOX

開演前までドリンクの配膳をやっていたのが、
実は悪魔役(悪いことをする役回りではない)の役者で、
最初はこの2人によるコント風に始まる。
次には、霊感商法で壺を売りつける2人が、やはりコント風で登場
しかし、どっちのコントはイマイチ受けないかな?
(なんかクドイ台詞が多くて・・・演劇の方が作るコント台本はそうなりがちなのか?)
まあ、こういう会場だし、コント調で終始するのかな?と思っていた。

ところが、場面は次第にシリアスに・・・。
(私的にはここからが結構面白かった。)
卑弥呼の生まれ変わりと称し、
霊感商法で霊能力者として利用されている若い女性は、
実は、霊能力も本物で、性格も真面目。
霊能力を使うと自身の身体を消耗するが、それでも構わないと思っている。

そして、彼女と、彼女を利用して霊感商法をやっている2人とは、
孤児院出身で、血は繋がっていないが「兄弟」の意識がある。
この2人も、霊感師女性のことを思いやる一面もあり、
また、詐欺の上部団体に騙されている側面もあり、
根っからの悪人ではない(個人的にはやや設定に難ありの気もしたが・・・)。
おまけに、詐欺商法ながら原価割れで売りつけようとしたりという、
トンマな側面も持っている。

そして、詐欺を暴こうという男性と、
詐欺グループを辞めさせようという男性も交え、
物語は進行していく。

・・・ということで、ネタバレ扱いで投稿しながらも、
最後までのネタバレはしないでおきます(笑)。

卑弥呼伝説との交錯による時間的スケールを壮大にさせる手法や、
スカイツリーを借景的に利用する手法、
さらには感師役の田畑亜弥の、普段は清楚な女性ながら、
神憑りの時に尋常ならざる表情を見せるあたりの演技など、
なかなか秀逸であったことも最後に申し上げておきたい。
空の裏側

空の裏側

Toshizoプロデュース

武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)

2011/06/24 (金) ~ 2011/06/27 (月)公演終了

満足度★★★

高評価が多い中で・・・
・・・やや辛い点数をつけるのは気が引けるところもありますが・・・。

ネタバレBOX

人物関係は、観ていればスッと入りますが、言葉にするとややこしいかも。
父・母・長男・次男の4人家族・・・父は典型的サラリーマンで家庭のことは妻任せ。
妻は専業主婦で、子供にも「頑張れ」を連発。
ところが、長男は大学を出たものの、就職先をすぐ辞めてしまい、引きこもり状態。
次男は大学を辞め、ミュージシャンを目指すと言い、親に借金を頼んだり・・・
という、ある意味崩壊状態・・・もっとも、現代では決して珍しくないかもしれない。

ところが、この父の勤める工場の親会社から、若い女性社員が派遣され、
親会社の命によりリストラが始まる。ベテラン社員のこの父も解雇に・・・。

ところで、引きこもりの長男は、模型飛行機が好きで、模型玩具店によく行く。
そこの店長は、バツイチだが今はとある女性と交際中。
また、もう一人、個々の馴染み客に、知恵遅れ(知的障害者と呼ぶべきか?)の青年がいるが、
チンピラ風の男におだてられて、金を騙し取られ続けている。
なお、店長の弟は、リストラが始まった例の工場のやはりサラリーマン・・・という設定。

この玩具店に、リストラ担当の女性社員が「父の遺品」ということで模型飛行機を持ち込み、
居合わせた引きこもりの長男が修理を引き受けることとなる・・・そこで色々の思いが語られる。
一方、知恵遅れをいいことに金を巻き上げていたチンピラを咎めた店長は、
暴行を受け、全治2か月の重傷を負う・・・
ところが犯人に脅されたことのある引きこもり長男は、警察に「犯人の心当たり」を話すこともできない。

さて、4人家族は、妻は離婚を切り出すなど波乱の中、
何故か金回るの良くなった次男が、母の誕生日を高級料理店で祝おうと企画するが、
長男は、諸々の精神的重圧のため、当日「行かない」と言いだし、
家族中の口論の末、せっかくの食事会も取りやめに・・・。

とまあ、こんな風に進んでいきますが、筋立てとしてもっとも気になったのが、
親会社の女性社員が、工場のベテラン社員2人とは、
はじめに仕事上のミーティングで会うだけで、
そこでは、典型的なビジネス会話しかない・・・
しかし、その後これだけ、様々な人間関係でつながってきていて、
最後は女性社員自身も「退職」も口にするのに、
再度彼らが会って、それぞれの気持ちを吐露するシーンが無かったこと。
また、長男も、こういうエピソードを通じて、何かしら人生観に変化が生じるはずで、
そういう辺りも、多少でも触れてくれればな、と思った次第。

それと、後半、この女性社員と、実は引きこもりの長男が語り合うあたりからは、
舞台が引き締まってきて良かったのだが、それまでが多少冗長の感があった。
この辺、もう少し話の密度を上げられたら、と思った。

それから、マイム芝居ということで、小道具が基本的に無く、
そこを身振り手振りで表現する手法が採られているが、
落語も好きな私からすると、そういう所作がやはり多少雑に見えてしまった、というのが本音。
ただ、劇場が大きかったのもそう思えた理由の1つかもしれない。
あるいは、もっと小さい劇場でやれば、緊密感も増して、より素晴らしい舞台になったような気がした。

しかし、何度かあった、ライトを落とし、背景のみ夕焼けのように見せる中、
登場人物があたかも影絵のようにシルエットとなる演出はとても印象的であったし、
特にリストラに翻弄される役回りのベテラン勢は好演であった。
マゴビキ

マゴビキ

ミミトメ

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2011/06/18 (土) ~ 2011/06/25 (土)公演終了

満足度★★★

極めて実験的な作品
評価が分かれる・・・というか、多数の人は困惑し、少数の人ははっきり拒絶し、
ごくごく少数だけは支持するのかな?

ネタバレBOX

6人ごとに部屋へ案内されるが、ロビー(と言っても狭い)で前説が始まった・・・と思ったら、
前説からいつの間にか変な話(パブロフの犬の条件反射の話とか、
ペンギンの脱走話とか)を聞かされる。
ここからもう「演劇」は始まっていたのだ。

そして、部屋に案内されると、前の6人が真っ最中。
そして交代する・・・前の6人に「よろしければ次も見学できますが」
と案内しているが残る人はいない。

そして、3人ずつ向い合せに座り、向かい合った人とはペアとなり、
ヘッドフォンの指示に従い、机上の地図上のフィギュアを動かしたり、
ペアの方を見つめたり、トンボの目を回させるような指で円を書かされたり、
口笛を吹いたり・・・と、まあ他愛のない指示に従う。

時々、6人の周囲にいる役者が、
前説やヘッドフォンの話に関連ある芝居をする。
これがあるから、かろうじて「演劇」の範疇に入るのか、という気はする。

まあ「それだけ」なので、実験演劇の実験台になったというか、
そんな程度の気分で、
特に感銘が残るというわけでもなし・・・。

ただ、ヘッドフォン手法をうまく使えば、場合によっては、
(観客ではなく)参加者に相当強いインパクトを与えうるかな、という気はした。
もっともそれは、不快感や精神病理的なものかもしれないが・・・
そして、そういうことをやれば、退席者が続出するかもしれないが。

しかし、インパクトを与えるためには、「前説」、ヘッドフォンの「話」「指示」、
そして、周囲で演じられる「パフォーマンス」、その他を通じて、
(理屈上ではなくても)何かしら関連性あるメッセージを
参加者に与えられなければならないのではないか?
少なくとも「サイト」上の説明にある程度のインパクトは与えられなければ、
公演の成功とは言えないだろう。
(だから、次も残って観てみよう、という気にもなれない。)

そして、ヘッドフォン音声が時々(特に肝心な指示のところで)聞き苦しく、
この辺も改善する必要があると思われる。

ということで、今回のものが良いとは思わないものの、
批判を受けることを承知であえてこのような斬新な手法を試みたことや、
そして、今後の期待をも込めて、3Pとした。
おかわり。

おかわり。

SORAism company

中野スタジオあくとれ(東京都)

2011/06/24 (金) ~ 2011/06/26 (日)公演終了

満足度★★★

一言のみのショートコントもあるが・・・
「説明」にもあるとおり、ショートコントの連続。

ネタバレBOX

もっともショートなものは「一言」のみ。
もちろん、もっと長いものの方が多いが。

それから、「単発」ものと、時々同様の場面となって
「続きもの」となっているものがあり、
「続きもの」により、(一応だが)全体のストーリー(らしきもの)が
提示されている。

そうなると、一番の問題は、それぞれのショートが受けるかどうかだろう。
特に「一言もの」の場合で、受けずに「すべった」時は、
「ちょっとなあ」となってしまう(笑)

それから、私がよく書くことだが、「関係者・知人・友人」にだけ
ウケているだけではだめで
(もちろん、今回、すべてそうだったわけではないが)、
関係の無い初見のお客さんでも満足できるよう頑張ってほしい。
「悲劇より喜劇」の方が難しい」ことも承知しているが。

そして、どうせコント中心・ナンセンスで行くなら、
「全体の筋」にはあまりこだわらないで良いのでは?
と個人的には思った。
あるいは、笑いも取りながらも、
大きな筋の流れもしっかり感じさせる内容にするか、
どちらかかな、という気が私はする。

なお、「おかわり」という題名は最後に出てくるが、これも大した意味はないもの。
これも、個人的にはなにか、もっとパンチのあるものにできないかな?と思う。

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