十字路と絵本(終演いたしました!ご来場誠にありがとうございました。祝!!2011年上半期シアターシャイン演劇奨励賞を受賞しました!) 公演情報 tYphoon一家 (たいふーんいっか)「十字路と絵本(終演いたしました!ご来場誠にありがとうございました。祝!!2011年上半期シアターシャイン演劇奨励賞を受賞しました!)」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    小劇場ならではの濃い空間と内容を堪能
    (すでに他の方が書かれているように)3話のオムニバス的構成である。
    そしてその3話は、魔女(?)が、そこに願いを叶えにやってきた少女に、
    絵本を読み聴かせる、という設定となっている。
    私は開演ギリギリに会場に着いたので、
    ほとんど予備知識もないまま観劇したが、
    この3話がそれぞれ作者が違うとも気が付かなかった。

    言われてみれば、たしかに作風は若干違うものの、
    「願いを叶える代わりに、大切なものを失う」というコンセプトで一致しており、
    どの話も、人間なら誰しも持っている「悪魔性」と共に、
    「人生とは?」「生きる上で最も重要なものは?」
    という問いを観る者にも考えさせる作品である。

    ということで、「挿話」としてはそれぞれ結構長いものの、
    統一性も取れていて、演劇全体も1つの作品と感じさせる内容となっている。

    「絵本」という設定がまず良く、私が期せずして「観たい」に書いたことだが、
    ある意味、人生の残酷さをも含んだものである。

    ネタバレBOX

    1話目では、女性同士の友情が、
    男性の出現によって微妙に破壊されていくさま、
    2話目では、残酷さの中にも潜んでいる「喜劇性」が、
    ピエロの登場によりダブらせて表現される秀逸な手法、
    3話目では、亭主に逃げられた女の疲れた人生と、
    愛情をうまく表現できなかった子育て、
    そして、母と子、そして子供達同士の感情的葛藤と融和・・・
    ・・・が、それぞれ見事に表現されていたと思う。

    そして、この芝居が成功した理由としては、小劇場ならではの濃密な空間作りと、
    童話的なややシュールな雰囲気を、
    決して豪華なものではないが、よく考えられている
    衣装や大道具・小道具、そしてメイクなどで
    上手く描き出していたことも一因だろう。

    課題を挙げるとすれば、こういう芝居ではしっかり暗転した方が良いと思うが、
    多少光を残していたこと・・・
    そして、その光は、擬人的な顔のある太陽と三日月の目の部分が
    緑色に光ることによってもたらされているのだが、
    「暗転時」にはその顔は暗くて見ることができず、
    ただ緑色の灯りが3つ、としか見えないため、
    おそらく意図したであろう独特の気味悪さを
    感じることができなかったことである。

    しかし、「人生の毒」に対しての観る側の好みはあるかもしれないが、
    私的には、小劇場ならではの濃い空間と内容を十分堪能でき、大変満足であった。

    2

    2011/07/02 23:50

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    0

  • チンチク様
    ご丁寧に有難うございます。
    今後も素晴らしい舞台を作られますよう、願っております。

    2011/07/08 11:33

    よし様、ご来場いただき誠にありがとうございました!!

    そして、貴重なご意見ありがとうございます!!
    そうか!!と気づかされることがたくさんありました。

    今回の舞台でこだわった、衣装、メイク、小道具、美術をよく見ていただけて、
    すごくすごくうれしいです♪

    私が表したかったことすべてを理解してもらえていたのが、
    涙がでるほどうれしかったです。

    まだまだ、成長段階のtYphoon一家ですが、
    これからもよろしくお願いします!!!!

    2011/07/07 04:17

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