とちの観てきた!クチコミ一覧

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厨二病バンザイッッッ!!!!

厨二病バンザイッッッ!!!!

どろんこのキキ

アートスタジオ(明治大学猿楽町第2校舎1F) (東京都)

2015/02/27 (金) ~ 2015/03/01 (日)公演終了

満足度★★

視覚的な演出は良かった
視覚的な演出、動きのあるパフォーマンスの数々はスタイリッシュで、
目を引くものが多かったです。
終盤の山場の場面で、出演者をお互い紹介していく演出は結構好き。

そのようなパフォーマンス的な演出が占める割合が多く、
物語自体は抽象的過ぎるかなと感じました。

うーん、ごめんなさい。私には肝心のお話がさっぱり分かりませんでした。
なんで?と思うこと多々。
あの結末が主人公にとってのハッピーエンドだったのでしょうか。
ただ、いい年した男の私が理解できないということは、
厨二病を上手く表現出来ているということの証左なのかもしれません。。。

エグ女

エグ女

f.tプロデュース

千本桜ホール(東京都)

2015/02/25 (水) ~ 2015/03/01 (日)公演終了

満足度★★★

ノンフィクション!?
女性9人による全8話の連作短編群像劇。

第一印象はエグいというよりは、「うわっめんどくさっ」でした(笑)
上辺だけのやりとりが空恐ろしいというかなんというか・・・・・・
しかも実話を元にしているというのが凄い!
(ひょっとしてバットのくだりも!? 笑)
ラストのオチは、怖いですねぇ。エグさにゾクゾク来ます。


当日券だったため最前列での観劇。
ステージ上に足が少し乗ってしまうくらいの距離感です。
目の前で繰り広げられる乱闘は大迫力でした!

暗転中のセット転換のパフォーマンスは
微妙に姿が見える明るさなのが良かった。

ネタバレBOX

・妹の彼氏を寝取ってバットで殴られた女性が次の話に包帯だらけで登場
・女性3人に襲われそうになる女性。「お前らキチガイか!」
の場面がお気に入り。





[memo]
終始親身に相談を聞いてくれていた友だちが実は恋人を寝取っていた。
独りぼっちのブルース・レッドフィールド

独りぼっちのブルース・レッドフィールド

ポップンマッシュルームチキン野郎

シアターサンモール(東京都)

2015/02/22 (日) ~ 2015/03/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

悲しい復讐劇
今まで観劇したPMC野郎さんの作品では一番好きです。

下ネタやギリギリなネタは今まで通りに、核となるストーリーが抜群に面白かった。
記憶障害というギミックをうまく使った驚きの展開。
最後の最後まで楽しめました。

沖野さん、渡辺さんが、怒り・悲しみで咆吼するシーンはとても胸に迫るものがありました。
特にラストシーンは涙無くしては観られません。。。

ネタバレBOX

個人的にはライブのシーンで、
ジャンボの危機にジャンゴブラザーズが駆けつける場面がとても好きです。





[memo]
ブルースはインディアンの母子を殺害。
自分の家族はギャングに皆殺しにされてしまう。

ブルースはピストルを発砲する度に25年分の記憶が消えてしまうと言う記憶障害になってしまう
毎回自分の書いた日記を見て、復讐すべき相手を思い出し一人ずつ殺害していく。
最後の一人もついに殺害するが明らかに見た目の年齢がおかしい。

かつての仲間がブルースを訪ね、真実を告げる。
仲間と思っていたインディアンのヌータウは、以前ブルースが殺害した親子の家族?だった。
ブルースの記憶障害を利用、日記を改竄してブルースの家族を復讐の相手だと思わせる。
そして、ブルース自身に一人ずつ自分の家族を殺害させていった

ブルースはヌータウを追いつめる。
復讐を果たしたはずのヌータウ自身も心が晴れることはなく、
自分のしたことは善いことだったのか迷いが生じていた。
ブルースはピストルでヌータウを狙うも、最後は(外して)撃って自分の記憶を消す。

ラストは冒頭で娘が無くしたイヤリングを娘(の幻?)に手渡す。
きつく抱きしめて終わる。
座敷じいじ

座敷じいじ

世田谷区民上演グループ

小劇場B1(東京都)

2015/02/25 (水) ~ 2015/03/01 (日)公演終了

満足度★★★

いいね!
物語として起承転結が綺麗にまとまっていたと思います。
奇をてらった展開や、無理に泣かせにかかるようなことも無く
こういう素直な?お話もいいなと思いました。

セットが想像以上に本格的でした。
座敷わらしが出てきてもおかしくないような、そんな感じがしました。

アマチュアの方が主体の座組ということで、
多少ハラハラしてしまうようなところもあったのですが、
演技が全くの初めて、といった感じはあまりしませんでした。

そして、配役が絶妙だったと思います。
座敷童も、座敷じいじも雰囲気が出ていて◎
特に女将の娘役のあやが良かった。

個人的には、座敷「じいじ」という設定を活かしたエピソードがもう少しあると良かったかな、
という気がしました。


上映時間 90分。
チケット代は無料で先着順。
18時40分ごろに会場についてラスト4席ほどでした。

ネタバレBOX

上演中にお子様の声が響き渡ったり、スマホの音声が流れたり
その辺がちょっと残念だったかな。。。





[memo]
ルポライターの啓子は座敷童が出ると言われる旅館に取材で訪れる。
押し入れを開けるとおじいさんと子供が。座敷わらしと座敷じいじだった。
見えるのは啓子だけ。女将も娘のあやも子供の頃には見えたが今は見えない。

ロビー?に飾っていた座敷童の毬が無くなり犯人探しが始まる。
あやは自分にも見えないのに啓子だけ見えるのはおかしいと詰め寄る。
座敷わらしなんていなくなればいいと言いかけたところで、座敷じいじが雷を落とす。

毬を盗んだのは絵描きの江角。
江角も座敷わらしが見える(声は聞こえない)。
座敷わらしに毬を渡してみんなにも見えるようにしたかった。

座敷童が居るから家が栄えるのでは無い。
座敷童が居ることが出来るような家だから栄える。
喜劇 ガン告知

喜劇 ガン告知

劇団ズーズーC

秋葉原ズーズーC劇場(東京都)

2015/02/07 (土) ~ 2015/02/22 (日)公演終了

満足度★★★★

ハイテンション・ハイスピード・コメディ
圧倒的なノリと勢いに最後まで押し切られてしまった。
客席まで汗が飛び散ってくるのでは無いかと思えるほどのパワフルな舞台。
熱演でした。

なんというかもう無茶苦茶です。
場面場面では無茶苦茶なんだけど、思い返して見るときちんと話の筋は通っているあたりは凄いと思いました。
二転三転する展開はまさにジェットコースターのよう。
限界までヒートアップした絶妙なタイミングでのガン告知。
「そこで言う!」と思わずツッコミたくなりました(笑)

今回、初めての方無料の特典を利用させてもらいました。
小劇場における身内客の多さに一石を投じるための試みだそうです。

ネタバレBOX






[memo]
とある金融業者。
お金を貸すことを断られた男性客が拳銃を突きつけ金を出せと迫る。
強盗は社長が通報したことに逆上。
犯人を懐柔するために社長が一計を案じる。
大阪弁の架空の強盗(社長の一人二役)をでっちあげ、
店内に居る4人(社長、客、事務員、強盗)は犯人に脅されていることにする。

警察は4人の中にガン患者が居るので、その人だけは解放するように説得。

告知されたくない社長、捕まりたくない強盗
思惑が一致して高飛びしようとする。

警察が突入。そのどさくさにガンなのは社長であることが告げられる。
必要とされている、と思う病気

必要とされている、と思う病気

箱庭円舞曲

駅前劇場(東京都)

2015/02/14 (土) ~ 2015/02/23 (月)公演終了

満足度★★★

隔離病棟の日常
隔離病棟の日常、悲喜こもごもがリアルに描かれていました。

まず、劇場に入った瞬間、セットの作り込みに驚く。
そんなセットの中で患者、医師、看護師、見舞客たちが織りなす日常が同時進行的に演じられていて、
物語が立体的に感じられました。

登場人物たちは皆、個性的ではあるものの、
「いるいる」「あるある」な言動が多くてとても身近に感じられます。
特に看護師たちの患者に対する接し方、言い回しがツボにはまりました。

日常生活を見る分には大変面白かったのですが、
パンフにも書いてあった「必要とされているか」「承認欲求」というテーマについては
ちょっと弱かったかなと思います。
(ファンの女性の最後の一言は痛烈でかなり効きましたが)

あと、物語とは関係無いのですが・・・
私は痰とかそういうのが苦手なんです。。。
リアリティを求めるためだとは思うのですが、どうしても不快な気分になってしまいました(超個人的です。ごめんなさい)

ネタバレBOX






[memo]
お笑いトリオの一人、更科は結核の疑いがあるので隔離病棟に入院。
彼女と思われた女性は唯一のファン。
そろそろ退院という頃になって、残り2人がコンビとしてやっていくことになったとの連絡が来る。
ファンの女性に「あなたを必要としているのは私だけだ」と詰め寄られる。
赤ずきんちゃん

赤ずきんちゃん

トリコ・Aプロデュース

OFF OFFシアター(東京都)

2015/02/18 (水) ~ 2015/02/22 (日)公演終了

満足度★★★★

夢に出てきそう
シュール&ブラック。
大人の絵本といった感じの作品でした。

関西弁での掛け合いははじめはコミカルに映るのだけど、
終盤は狂気じみて聞こえてくるから面白い。
特に、お祖母ちゃんは最早ホラーです。怖い!

途中途中で理解出来ない展開もあったのですが、
童話やおとぎ話も大体はそういうものなので、
あまり深く気にせずに雰囲気を楽しめば良いのかな?と思いました。


おおかみ役の大石英史さんが凄い印象に残りました。
ぎこちなさが上手いと感じた。
普段からこういう演技なのかしら。是非他の作品も拝見したいと思った。

ネタバレBOX






[memo]
赤ずきんちゃんが行方不明。狼に食べられた?
猟師に撃たれた狼は赤ずきんちゃん一家と生活。
狼は実は犬でした。
赤ずきんちゃんの叔父は狼と自分ら家族の動画を隠し撮り。
facebookなどを利用して募金を募っていた。
このまま狼が犯人で無かったら詐欺罪で捕まってしまう。
狼は鹿の手助けがあって解放。
猟師が逆に囚われ、狼のフリをさせられる? ← この辺分からず
猟師は狼に助けられて世界旅行に。
僕の内定先は、ショッカーです

僕の内定先は、ショッカーです

劇団サラリーマンチュウニ

上野ストアハウス(東京都)

2015/02/12 (木) ~ 2015/02/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

実はちゃんとした企業だった(笑)
タイトルがツボにはまったので軽い気持ちで観に行ったのですが、
いい意味で期待を裏切られました。

内定が取れずに焦った若者がひょんなことからショッカーの面接を受けることに・・・
みたいな色もの、ドタバタものを想像していました。

実際は、本来働く必要なんてない大金持ちの東大生が
働くとは一体どういうことなのか?組織とは?
といったことをショッカーのインターンで働くことをきっかけに気付いていく、
という真面目なテーマが描かれていました。

はっきりいって、演技は「う~ん」と思うような場面やセリフを噛んだりする場面も散見されましたし、舞台セットも手作り感満載なのですが、
観終えた後にじんわりと胸に迫るものがあって、観劇後感のとても良い作品でした。

私利私欲で動く幹部、手柄を横取りする上司、部署間のしがらみ、
そういった会社組織のネガティブな部分を、ショッカーという組織を用いて上手く描かれていたと思います。
この作品のテーマが何であるかは開始早々に分かりますし、
そのテーマに対する劇団なりの答えもきちんと分かりやすい形で提示されているのが良かったと思います。

ネタバレBOX

役所公司が卑怯なくらいに面白かった。
・RB(るいびとん)のTシャツ
・勝手に面接に来る役所
・プロントのビールは国産
のあたりもツボだったのですが、3種類のパンチのくだりではもう我慢できずに笑い転げてしまいました。

あと、個人的には川上のキャラクターがとても良かったと思う。





[memo]
住友大地は東大生で実家はお金持ち。
幼なじみの丸山の話を聞いてショッカーのインターンに申し込む。
インターンとして働き始めるが、効率重視の自分本位な行動から「もう来なくてもいい」と言われる。
住友は自分が間違っていたことに気付き、ショッカーに戻ってくる。

住友はインターンの後、採用面接を受け内定を得る。

ショッカー3人の幹部の中から極東支部のトップを選ぶことに。
ショッカーにとって大事なものを示したものが選ばれる。
ハチ女は資金力、ゾル大佐は技術力、死神博士は人。

選ばれたのは死神博士。
それを快く思っていないハチ女はわざと情報漏洩を起こす。
責任を取って辞任しようとする死神博士を助けるため、情報管理部の面々が動く。
セキュリティソフトのおかげで漏洩したファイルが開けないことを証明して事なきを得る。

働くとは、誰かの役に立つこと
そして組織は人が大事
こうして二人は幸せになりました、とさ

こうして二人は幸せになりました、とさ

MacGuffins

シアターKASSAI(東京都)

2015/02/10 (火) ~ 2015/02/15 (日)公演終了

満足度★★

良くも悪くもいつものノリかな
演劇作品というよりはお笑いコントを見ているような感じがしました。
スピード感やノリ重視で、若い人向けの作品かなといった気がします。
(実際客層は若いお客さんが多かったです)

前作に比べると結末や作品のテーマはシンプルで分かりやすかったと思います。
派手なアクション、高速な台詞回しで疾走感がありました。
全体的にDQ風味な演出になっていて、
その辺のお約束やあるあるが分かる人にはより楽しめるのだと思います。



以下、気になった点

勢いに任せた演技に、セット・衣装といった舞台美術が簡素なのもあって
(私には)場面があまり見えてきませんでした。

前作もでしたが、主役級以外は衣装が稽古着のようで味気ないです。
学生、20代、30代で同じ衣装なのも違和感があります。
夢の中?を意識した演出なのかもしれません。

兼ね役が多すぎて、演じ分けがもう少し必要だと思います。
演技的にも見た目(衣装とか)的にも。

7色の声を出すコーナー?はイベント的なノリになってしまっていたので、
演劇作品としては私はこの演出はナシかなぁと思います。
楽しませようという想いは分かるのですが。

ネタバレBOX

ライバル企業に潜入。ロマンチックな所に社長が現れる!
のくだりは面白かったです。





[memo]
同級生で夫の一平は病で既に死んでいる。
サチは薬を飲んで自殺。生死の境にいる。
走馬燈のように過去の出来事を見ていく。

サチの会社の企画したイベントが他社に盗まれる。
同級生たちとその会社の社長を殴りに行く。
企画を盗んだのはサチの会社の社長がいい人過ぎるので、採算度外視でやるのが見えていたのであえて盗んだ。
企画書と契約書?をサチに手渡す。

みんなで声優になった世界。
一平ではなく博光を選んだ世界。
といった、IFの世界も見ていく。

最後に魔王として現れたのは一平。
生き返るのはサチだけ。一平の死は覆らない。
サチは一度は一平とこのまま夢の中で居ることを望むが、
最後は生きることを選ぶ。
剣を振り下ろして一平を倒す。
わたしを、褒めて

わたしを、褒めて

タカハ劇団

駅前劇場(東京都)

2015/02/04 (水) ~ 2015/02/11 (水)公演終了

満足度★★★★★

承認欲求の果てに
面白かった!
上手いなぁ。演技はもちろんですが脚本、演出が抜群に良かった。
全体的に隙がないなぁという印象でした。

演劇制作現場の裏側をドロドロっと描いたサイコサスペンス。
発見された死体が誰なのかが分からないまま
事件を追う警察サイドと当時の劇団サイドの2つの視点で話は進む。

重苦しい展開が続くのだけど、いいタイミングで笑いが入るので
気が滅入るようなこともなく観劇できました。
緩急の付けたかも上手いですね。

オープニングとラストのダンスがまた凄かった。まさに狂気の一言。
特にラストはほんとにゾクゾクと来ました。
ダンス後の暗転から開ける瞬間がこんなに怖いと思ったのは初めてです。

ラストのオチには概ね納得。
キャッチコピーには思いっきりミスリードされちゃったなぁ。
目の前に表れたチャンスがあんな形で消えてしまったら・・・と思うと分かる気がします。
SNSで満たす承認欲求を対比として面白おかしく見せていたのも上手い演出だと思いました。

ネタバレBOX





[memo]
スタッフが舞台上に本やパンフをばらまいてステージの準備を始める。
役者がステージに登場し物語が開始。
----------
朝ドラで一躍有名になった後、表舞台から姿を消していた女優・山口美和。
舞台で復帰することになったが、激太りしていた。
ブランクや心の問題もあって練習がうまく行かず、
最後には自ら役を降りると告げる。
山口の練習相手を務めていたマネージャーが自分ならセリフも頭に入っていると、代役に志願する。
山口のマネージャー田之倉は元役者だった。
田之倉が代役になってからはガタガタだった現場も歯車がうまく回り出す。
が、本番数日前に山口が自分を復帰させて欲しいと頭を下げて戻ってきた。

発見された死体は田之倉。
自分で自分の身体を刺して自殺。

事件を追っていた新人刑事の後藤はYouTuberになるため辞職。
----------
という劇中劇。
『Fermat's Last Theorem』(フェルマーの最終定理)

『Fermat's Last Theorem』(フェルマーの最終定理)

ユニークポイント

シアター711(東京都)

2015/02/04 (水) ~ 2015/02/08 (日)公演終了

満足度★★★

さっぱり分からない。・・・が、面白い
小劇場ならではって感じのする冒険的な作品ですね。
前説の話によると、今回の内容をきちんと理解出来るのは日本に5人程度だそうです。
もちろん私も理解できませんでした(笑)

開始数分でもうちんぷんかんぷんな会話、数式が当然のように飛び交う。
分からないことを分からないままに「何か高レベルな話をしてるぞ!」という雰囲気を楽しめる作品でした。
基本的な用語すら一切の解説を行わずに最後まで突っ走ったのは良かったと思います。

役者さんたちがその難解な用語や数式を使って躊躇無く堂々と会話したり、
スラスラと板書できていたのは驚くばかり。
(間違っていたとしても分かりませんが 笑)
その演技があったからこそ成り立つ作品で、一番のキモだったと思います。
中でも岡さんのキャラクターがとても良かった。

知識階級の人たちの会話って普段こんな感じなのかしら?
なんて想像が出来て面白かったです。

物語としてはラストが少し唐突で、尻切れトンボ感がしたのが残念。
周りでも「あれ?終わったの?」という空気が流れていました。
大沢、森、片山の若者3人についてももう少し明確な結末が欲しかったかな。

ネタバレBOX






[memo]
ケンブリッジ大学の講義でワイルズがフェルマー予想を証明するのではとの噂が流れる。
噂を聞きつけた世界の数学者たちがその講義に集結。
教室が見渡せる小部屋?が舞台。

大沢は数学者の夢を諦め教師になるため日本へ帰国する。
片山は大沢を迎えにイギリスまでやってくる。日本に帰ったら別れるつもり。
森は大沢には数学を続けてもらいたい。

岡、伊原夫妻は東大の元同級生。
伊原の妻は数学的才能があったがあっさりと結婚。
息子は事故死。
岡は伊原の妻には数学を続けてもらいたかった。
数学が好きで辞めずに続けた。塾の講師からケンブリッジ大学の助教時に。
悲しみよ、消えないでくれ

悲しみよ、消えないでくれ

モダンスイマーズ

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2015/01/23 (金) ~ 2015/02/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

極上の人間悲喜劇
演技、演出、構成、舞台美術全てが素晴らしかった。

主人公は優柔不断でいい加減。
その場その場で適当な嘘を吐いてどんどんと泥沼にはまっていく。
他の登場人物たちも不倫に不妊、DVなどいろんな問題を抱え、
うわべだけで取り繕ったような人間ドラマが後半ボロボロと崩れていく。
もう観ていてイライラ、もやもや、そして胃がキリキリとしてくるのだけど目が離せない。
ぐいぐいと引き込まれてあっというまの2時間でした。

そんなドロドロとしたお話なのですが、
もの凄いシリアスな曲面でも随所で笑えてしまうのが自分でも不思議でした。
悲劇を突き詰めると喜劇になるってこういうことなのかな。

演技も素晴らしかった。
自然体というか角の取れた演技というか。
あまりに自然なので、
目の前で繰り広げられている本物の人間ドラマを覗き観ているような
そんな感覚に浸れました。


開演の仕方が面白かった。
暗転が無いまま放置。
客席が自然に静まって、最後水を打ったように静かになってからスッと舞台が始まる。
意図的な演出なのかは分かりませんが、良い入り方だなと思いました。

ネタバレBOX






[memo]
忠男は亡くなった元同棲相手 一葉の実家に居候。
小説を書いている。
一葉の妹 梢が山を下りることになったので山岳仲間らが集まる。

一葉は山を下りた先の民宿で土砂崩れに会い命を落とした。
山を下りた本当の理由は、忠男に妊娠を告げ時に「おろしたら結婚してもいい」と言われたから。

一葉の父・寛治はその話を聞いて激怒。
その際、忠男は不倫相手の陽菜にナイフで刺される。
翌日、忠男は山を下りることに。
アルマ

アルマ

THE TRICKTOPS

ザ・ポケット(東京都)

2015/01/28 (水) ~ 2015/02/01 (日)公演終了

満足度★★★

中二病ごころくすぐる作品
ネットスラングや誤認逮捕事件などの時事ネタがふんだんに盛り込まれていて、
演出やストーリー展開も若者をターゲットにしているのかな?という感じがしました。
全体的に漫画やアニメのような二次元的な作りに見えました。

マルウェア VS ワクチン、エシュロンコード、暗号文、天才クラッカー、テロリスト などなど
中二病ごころをくすぐるようなキーワードが満載な作品でした。
舞台セットも近未来的で格好良かったです。
(ただ、セットが1種類だけで変化なし、というのは少し寂しいかな)

短い尺で場面が次々と展開。
テンポが早く、疾走感は感じられましたが、場面転換が少々雑に感じられることもありました。
後半ちょっと理解が及ばないところもありましたし、色々ツッコミどころもあるのですが、
個人的には概ね好みの内容でした。

ネタバレBOX





[memo]
反政府組織がアルマというマルウェアを使ってテロ活動を続けている。
プログラマーのみり子は暗号を解いたことで警察にスカウトされる。
警察官の昴と反政府組織のボスは繋がっていた。
テロ活動殲滅を口実にエシュロンコードを起動することを認めさせ、
より安全な国を作るという野望のため。
最終的には自分たちの通信が傍受されテロリストと繋がっていることがバレて逮捕される。
アルマを作ったのはみり子と同じ塾に通っていた有間。
2人にしか分からない暗号(モールス信号)をずっと送り続けていた。

爆破予告した場所に関連する人物が天才か凡人かで・(トン)-(ツー)のモールス信号になっている。
答えは「FOOLISH」
WILDHALF~奇跡の確率~

WILDHALF~奇跡の確率~

はっぴぃはっぴぃどりーみんぐ

コア・いけぶくろ(旧豊島区民センタ-)(東京都)

2014/01/09 (木) ~ 2014/01/11 (土)公演終了

満足度★★

再演の感想です
再演の登録が無かったのでこちらに書きます。

・リピーター特典なし
・名言色紙、2ショットチェキなし
など、今までのはぴどりさんとは少し変化のある公演でした。
会場に着いてまず女子率の高さに驚きました。
前方のプレミアム席は9割くらい女性だったかも。
男性キャストに人気のある方が多かったのかな?

ストーリー展開は初演と同じですが、キャストをほぼ総取っ替え。
各キャラの再現度の高さは相変わらずで、
きちんと原作を読み込んできているのが伝わって来ました。

開演前からロビーでキャストが役を演じながら自由に歩き回っていたり、
休憩中も舞台上でとあるキャラがずっと演技を続けていたり
会場全体を作品の世界観で包み込もうという演出は良かったと思います。


気になった点
・OPで漫画のシーンを投影していましたが、投影する壁の模様や凹凸を考慮していないので、ちょっと格好悪かった。
・暗転する際、徐々に暗くなっていくところで照明がいきなりブツッと真っ暗になることが何度もあった。
・音声やモノローグがこもっていて変な感じになっていた
 (役者さんがナレーションになれていない感じがした)
・客席を使った演出の多用
・アクションシーンがやや迫力に欠ける
 (メインの2人が今回アクション初とのことだったので仕方ないかも)
・2時間の公演で休憩時間は必要だったのかな?
・千秋楽でアドリブやお遊びではっちゃけたりするのはアリだとは思うけど、演出家さんやプロデューサーさん?まで舞台に上がるのはどうかと思った

ネタバレBOX





[memo]
狼のWILD HALFウルフは以前罠にかかっているところを助けて貰ったタカハシを探している。
サルサは転校生のアベにWILD HALFに変身するところを撮影され、
アベはそれをネタに自分のものになれと迫るが拒否。
アベは何でも屋(ウルフ)に自分を殺すように依頼。
サルサに自分の犬になることを条件に警護をさせる。
襲ってきたウルフにサルサたちは劣勢になるが勝利。
アベはタカハシ。
子供の頃の事故で記憶を無くしていたが、それに気付いたウルフが何でも屋として見守っていた。
情を寄せ合える仲間(ウルフ)を見つけたアベはウルフと共に生まれ故郷の北海道へ。
シカク

シカク

企画演劇集団ボクラ団義

サンモールスタジオ(東京都)

2014/12/18 (木) ~ 2014/12/28 (日)公演終了

満足度★★★★

こういうのを待ってた!
『遠慮がちな殺人鬼』が凄い好みの作品だったので、以来ずっと観劇しているボクラ団義さん。
こういう作品をずっと待ってました!

ブラックな雰囲気漂う現代サスペンス劇。
うまいなぁ。ストーリー、演技はもちろん、それらを盛り上げる映像表現・演出も本当にうまい。
時間軸をたくみに前後させて、シーンをより印象的に演出する手法もお見事。
複雑なようで初見でも流れを追えるレベルのさじ加減も抜群だと思いました。

個人的な好みを言えば、終盤の展開がちょっと冗長かなと思ったりもしたのですが、作品の持つ世界観、雰囲気は文句なし。
私の好みド直球です。

ネタバレBOX

愛佳は実は目が見えている。
そして広幸が犯人だということも知っていて、その復讐を行う「刺客」だった。
あくまで個人的な好みの話ですが、私はここまでのお話しで十分だったと思います。
愛佳の「逃げるなら今だよ?」のシーンは本当にゾクゾクしました。

以降の展開はどんでん返しを延々と繰り返しているようで、ちょっと冗長に感じました。
人物入れ替わり、記憶転移などネタを詰め込み過ぎかなぁという気がします。





[memo]
愛佳はクロロホルムをかがされ乱暴される。目を殴打されて失明。
彼氏の恭一は愛佳に別れようと提案する。
愛佳は以前から好きだったと告白してきた広幸とつきあい始める。
3人は劇団のバーベキューに参加。
愛佳は川に転落、助けようとした広幸が死亡。
-----
愛佳の失明は嘘。犯人を油断させるため。
愛佳は犯人の証拠である拳のケガ、肩の傷を確認。
広幸が犯人だということを分かった上で付き合ったフリをし、復讐する機会を窺っている。
愛佳と警察官の兄・甚八は恋仲で、それを偽装するために恭一と付き合っていた。
恭一は愛佳の嘘を吐くときの癖に気付き、失明が嘘だということを見抜く。
甚八は同じく愛佳に好意を持っていた弟、栄太を殺害。
が、実は栄太の方が甚八を殺害。甚八と入れ替わっていた。(愛佳も気付いていない)
甚八は脳死。臓器提供で心臓が広幸に。
広幸には甚八の記憶があり(記憶転移)、それで愛佳を襲った?
うさぎの帝国

うさぎの帝国

こちらスーパーうさぎ帝国

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2014/12/03 (水) ~ 2014/12/07 (日)公演終了

満足度★★★

楽しい優しい世界
シェアハウスというよりは昭和の下宿といった感じがぴったりな兎荘。
2階建てを再現したセットは精巧でとても雰囲気がでていました。
私は中段の席だったのでどちらも見やすかったのですが、
前列の方だと2階が見づらかったりするかもしれません。

物語の掴みの部分のテンションを2時間ずっとやっていたような印象。
ダイジェスト的な感じもしますが、テンポが良くスピード感がありました。
キャラ作り、演出は全体的に漫画、アニメのような二次元的な作風だったように感じました。


登場人物たちは皆個性的で面白かったです。
このドタバタわちゃわちゃした空気は割と好み。

ただ、周りが濃すぎるのもあるけれど、(ストーリー的に)主人公の影が薄いなぁと感じました。
東京に出てきた理由やこれからの話も弱いと思います。

ネタバレBOX





[memo]
岐阜から東京にふと出てきた中島は兎荘に住むことに。
住む予定だった部屋の元住人あゆみが出戻ってきたので一緒に住むことに。
あゆみは子供がお腹に居る状態で離婚した事に悩んでいた。
脚本家の岡は最後の作品として兎荘を舞台にしたショートムービーを作る。
2階の住人たちは夢や目標があって楽しそうに見えていたが、
実はみんな少なからず悩みを抱えていたことを知る。
中島は岐阜を出た理由は悩みたかったことだと気付く。
映画好きなのでまずはTSUTAYAの店員に。
或ルゴリズム~duplicate~

或ルゴリズム~duplicate~

電動夏子安置システム

スタジオ空洞(東京都)

2014/12/04 (木) ~ 2014/12/06 (土)公演終了

満足度★★★

人間が人間であることの証明とは
2部屋ぶち抜きのような縦長の空間中央をほぼ全て舞台として使用。
その周りを2列の客席で囲むようなセットになっていました。

モニタ3台?が設置されていたので、見づらい場所をフォローするためのものかと思いきや、別の用途に使用されていました。

3館同時上演の元となった物語、との言葉通り、
人間ピタゴラスイッチ的なギミックはとても似ていると思いました。
ただ、こちらの方が人間の機械に対する扱いなど、よりブラックな感じ。

誰も幸せでない、悲しみを覚えるような結末。
後味はあまり良く無かったです。

ネタバレBOX



[memo]
密室で気を失っていた7人が目を覚ます。
うち4人(1号、3号、4号、7号)は見た目は人間だがアルゴリトミと呼ばれる機械。
人間を殺したいほど憎んでいるが、記憶を失っていて自分が何者であるかも分からない状態。
アルゴリトミは3つまで行動をプログラムすることが出来る。
(肩を触ると腕を振り下ろす、お尻を触ると強さを変える、逆の肩を触ると止める、など)
残りの3人は人間であることがバレると危険なので、アルゴリトミになりすまそうとする。
飯網が一人だけ助かろうとしたことを発端に仲違いを始める人間3人。
アルゴリトミはそれぞれのプログラムを利用して人間3人を檻に閉じ込めることに成功する。
外に逃げようとするが、1号は手から伸びている紐(プログラムのやり取りに使う器官)を引きちぎった後に動作停止。
実際に人間を恨んでいたのは3号だけで、その理由は人間の命令により毒キノコを食べて死んだ6号が父親だったため。
そのことに気付いた飯網は自ら毒?を飲む。
ヒロアゴ反省会

ヒロアゴ反省会

劇団東京都鈴木区

遊空間がざびぃ(東京都)

2014/11/15 (土) ~ 2014/11/16 (日)公演終了

楽しかった!
トークイベント回を土日とも参加しました。
まず驚いたのが、画質の良さ。
150インチの大スクリーンでもかなり繊細な映像で、
ストレスなく観ることができました。

リアルタイムに副音声(ゲストさんの解説)が随所に入るので、
ゆったり鑑賞したい人には向かないです。
既に1度以上観劇している人対象といった感じですね。

こんなの誰も気づいていないだろう!といったところにも色々とドラマが展開されていたのだな、
ということが分かった楽しかったです。

トークイベントも盛りだくさんで、
ライブあり、映像コーナーあり、質問コーナーあり。
結局土曜が3時間半、日曜が4時間弱という怒涛のボリュームでした。
(長丁場の場合は、椅子にクッションなんかがあるとうれしいな・・・)

衣装を忘れたことに気付くゲンさん、
大好きな「めっちゃ光ってる!」の歴代シーン
歴代ブラック比較
なんかがとても面白かったです。

客の入りは土日どちらも40人前後で少し寂しい感じ。
鈴木区さんに限らず、どこの劇団も上映会となると苦戦されているような気がします。
観劇ファン的には、生の演技であることが重要なのかもしれません。
あと、ファンイベント的な空気があるのか、一見さんが来づらいのかもしれないですね。

愛フォンブース

愛フォンブース

劇団フルタ丸

「劇」小劇場(東京都)

2014/10/29 (水) ~ 2014/11/03 (月)公演終了

満足度★★★★

好みの作風
チャレンジング興行以外の作品は初めての観劇。
これまで観た作品は発想、設定は面白いのだけど、
肝心の中身が(個人的に)今ひとつという印象だったのですが、今作はストーリーも面白かったです。

最近のiPhoneを巡る過熱ぶりを皮肉りつつ、
行列に並ぶ人々の悲喜こもごも、企業に振り回される姿がコミカルに上手く表現されていたと思います。
ラストのオチも良かった。

役者さんでは玉村役の武田さん、芝原役の浦川さんが印象に残った。
特に浦川さんの演技が素晴らしかった。
ちょっと棒読みチックな木訥としたしゃべり方は凄い雰囲気があって良かったです。

演出では、暗転の多用が少し気になったかな。
そして、いつもながら舞台美術のクオリティが素晴らしかった。
特にiPhoneブースは一見の価値あり。

ネタバレBOX

行列に並んでいる理由は概ね明らかになっていたと思うけど、
肝心の中野さんが固執する理由が今ひとつ分からず。
ラストの台詞から判断するに何でもいいから一番になってみたかった、ってことなのかな?

序盤から一人ハイタッチの予行練習をする中野が結構ツボでした。




[memo]
ア○プルの新製品、電話ボックス型デバイスのiPhoneブースを求めて
発売前からショップに行列を作る10人の男女。
スタッフは思わせぶりな発言をしたり拳銃(おもちゃ)を置いていったり、謎の行動をとる。
発売直前になって資料が配布される。定価69万円、しかも抽選販売。
発狂する中野を始め、全員に行き渡らない可能性に動揺する10人。
様々な理由から一人、また一人と列を去っていく。
発売当日の朝、最後に残ったのは中野と芝原。
芝原は実はショップのスタッフだった。iPhoneブースは中野のものに。
これまでの10人の行動をサンプルとして取得したので、代金は無料。
中野は母親に電話をかける。
東京23区

東京23区

ThE 2VS2

OFF OFFシアター(東京都)

2014/10/24 (金) ~ 2014/10/27 (月)公演終了

満足度★★★

不条理系?ショートショート
HRか三振か、そんな感じがしました。
きっとツボにはまる人にはかなり面白いのかもしれない。
ただ、私にはちょっと合わなかったです。

セリフもべたべたな関西弁な風ではなく(わりと標準語よりだったかな?)、
関西のノリというか空気感みたいなものはあまり感じられませんでした。

全6作の短編オムニバス。上演時間は1時間半ほど。
一番好みだったのは3作品目の「矛盾」。
設定が面白かったです。後半の畳みかけるような展開が良かった。

スタッフさん、演者さんの接客が丁寧でしたし、
フライヤーが袋詰めされていたり、下敷きが用意されていたり、
そういう細かい気配りがなされていてとても好感が持てました。
あと、19時半開演なのも地味に嬉しい(30分でも結構違うのです)

パンフがやたらと凝っていて、裏表紙が今日一番笑えたかも(笑)
これで無料でいいのかしら、と思ってしまうほどの出来です。

ネタバレBOX






[memo]
列島均衡
 本州、九州、四国、北海道、沖縄の擬人化ネタ

ゴニンシバイヤシ
 殺しの依頼を受けた殺し屋と、クラブや雀荘で遊んでいるボス、
 2つの場面を交互に描く。
 殺し屋はターゲットを殺害後、タクシーで逃走。
 産気づいた女性とその夫も乗り込む。
 病院の場所が分からず見当違いの場所へ。救急車を呼べばいいじゃん。

矛盾
 痴漢vs痴女。
 痴漢Gメンに2人とも逮捕される。

肉猿
 マックの助っ人。

交換日記
 主人公の青年は花屋の女性が気になっている。
 朝顔を購入。花の話題から少しずつ話ができるように。
 友人のアドバイスに従ってアタックするが、ストーカーとして逮捕される。
 友人もストーカーで同じ女性を狙っていた。
 青年が書いていた日記に手を入れるようにアドバイスして、
 それを見た女性に青年がストーカーだと思わせた。

全国女子高生選手権
 女子力バトル?的な女子高生選手権。
 北高と南高の代表が戦う。
 北高圧倒的有利で進むが大逆転で南高が勝利。

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