Rezarの観てきた!クチコミ一覧

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狼少年ニ星屑ヲ 総動員数773人!

狼少年ニ星屑ヲ 総動員数773人!

おぼんろ

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)

2011/10/19 (水) ~ 2011/10/31 (月)公演終了

満足度★★★★★

やっぱり!やっぱり!
観たくなり、リピートしちゃいました。先週チケプレ頂いたのに、ずーずーしくも、貧乏人割引使わさせて頂きました。観客サービス、ありがとうございます。

今度は、冷静に見れるだろうと思ってたのに、やっぱり、感情の嵐に連れ去られ・・・たものの、キンキラキンが、鮮やかさを増しました。
ちょっとだけ、変わった立ち位置だとか演出、深みを増した言葉達、やっぱり見に行って、良かった。
で、思ったのは、やはり、このメンバーの力。
文字にしたら、感情も背景も一つなのに、彼らを通す言葉になった時には、過去も意味も未来も見えてくる感が、しました。

アフタートーク、面白かったです。藤井さんの客観的でありながら、愛のある突っ込みが、良かったです。

次回作も楽しみにしています。

【終了!】B4 paper books【ご来場ありがとうございました!】

【終了!】B4 paper books【ご来場ありがとうございました!】

劇団パラノワール(旧Voyantroupe)

サンモールスタジオ(東京都)

2010/11/03 (水) ~ 2010/11/09 (火)公演終了

満足度★★★★★


狂気の下に潜む、愛と生への執着、そして、優しさと悲しみも、私には感じられる作品でした。好みが分かれる作品だと、思います。白黒別々でも、楽しめるが、両方見たほうが、より深く感じられると、思いました。黒のほうが、残酷な部分もあり、それだけでも拒否反応の私のハズなのに、ハイジャクさんの作品には、独自の美学的なのが、流れていて、引き込まれました。白黒トータル、星5つです。次回作も、見たいと思います。

ネタバレBOX

暗闇の中、かすかな息づかいからの、バートリ(邸木ユカさん)の嘆きの見事さに、引き込まれました。4人の被害者(水沼小百合さん、川添美和さん、朝日望さん、伊屋彰さん)の期待から絶望、その中からの希望は、痛々しいいのだが、なにか引き付けるものが在り、バートリの共犯(てっぺいさん、伊達由佳里さん)の残虐さも、出ていた。

アンドレイ捜査官(大田守信さん)のギロチン台の前の、きめポーズが、似合う、秘めた冷酷さ、良かったです。

宣言後の<白>、<黒>の後の宣言、そして赤が、効果的でした。

多くの犠牲者が出るのは、好みではないはずなのに、なんだが、限りない可能性を秘めた劇団だと思いました。
『帰れる場所はありますか・・・。』

『帰れる場所はありますか・・・。』

劇団光希

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2009/02/05 (木) ~ 2009/02/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

今でも覚えてます
まさか、まさか、なんだけど、切ない・・・けど、でも、優しく包み込んで、くれて、ありがとうって、素直に、なれました。いつも、物語と、曲歌、ぴったりで、心に、残ります。もう一度、観たい!!!って、心から、思います。

今がいつかになる前に

今がいつかになる前に

空間ゼリー

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2010/10/30 (土) ~ 2010/11/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

小学校が舞台だけど、大人の作品
大人に、なりきれない大人達の世界と、大人の真似してるわけではないけど、大人並の世界が、繰り広げられている子供達。メチャ!可愛い子役様5人の演技力が、純粋なだけでは、いられない、大人の哀愁も映しだし、感動いたしました。次回作も、絶対、観たいと思いました。***追加の当日券出して下さるようです。早めに連絡した方が、良さそう?お勧めです。   

ネタバレBOX

小学校から大学まで一貫教育の私立校6年1組での、出来事。無邪気な子供達の言動だが、時に天使に悪魔に、映ってしまう子供達に、担任の今井先生(斎藤ナツ子さん)は、教師として続ける限界を感じていた。この5人の子役達が、キャラも感情も、見事に演じるので、誰もが、子供の頃を思い出さずには、いられない。

みんなから評価の高い学年主任の瀬尾先生(米田周平さん)が、教師を目指すきっかけでもある恋の相手とは、不倫だったり・・・この瀬尾先生、爽やかなんだけど、彼女に甘えたり、男だったりと、いろんな顔の見せ方、見事でした。

個性的な先生、教師を夢みる教育実習生、スクールカウンセラーや、理事長夫婦らも含め、学校と言う硬い環境の会議なのに、大人として、割り切れなかったり・・・違う職種でも、大人と言えど気持ちは共通。
今時の学校事情に驚かされるが、子供の正義は、同じで安心したり。と、物語に引き込まれるのは、作品の秀逸さ、脇を固める役者さんの力量だからこそ、と思いました。
特に、理事長夫婦(川崎初夏さん、中神一保さん)が、大人の哀愁を醸し出し、見事でした。

瀬尾先生の絶望を立て直すきっかけが、何も知らない子供の一言だったり、なんてこともある。

悩みつつ生徒を思いやる今井先生の健気さも、良く出ていました。ちょっと頼りにならないような春山先生(木村延生さん)だけど、自分を励ます方法も子供達で、それが今井先生への励みになるシーンも、素敵でした。

そんな中で、今井も教師を続けていく、また明日を見つけ出せるラストは、感動でした。


子供の透明感に頼るだけではなく、大人の現実や矛盾に、何も知らない子供が支えていたりと、絡め方が絶妙で、夢や目標を持ち続ける美しさも写し出していました。今がいつかになる、優しい時を過ごせた素敵な作品でした










スレ違いの糸は風の空模様

スレ違いの糸は風の空模様

劇団光希

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2010/02/18 (木) ~ 2010/02/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

光希さん!ありがとう!
オープニングの、ユリエとお父さんの回想シーンが、とても印象的でした。女の子の透明感を、とても大事に守ってる優しさや、深い愛が、わかりました。親友を、とても!とても!大切に思ってる事と、幸せを祈り続けている気持ちが、伝わり・・・・・泣いちゃいました・・・忘れられないシーンです。開演5分で、涙が出たのは、初めてです!!!とっても、優しく、暖かい、素敵な作品で、もう一度見たいと思ってます。。。。。9月の公演が、楽しみです。

のぞまれずさずかれずあるもの『無事終演致しました!ありがとうございました!』

のぞまれずさずかれずあるもの『無事終演致しました!ありがとうございました!』

TOKYOハンバーグ

千本桜ホール(東京都)

2010/11/24 (水) ~ 2010/11/30 (火)公演終了

満足度★★★★★

心の栄養に、なりました。
なぜ生まれて、どこに行くのか?誰もわからない中、繋がっていなくても、紡いでいける絆や、命の有り難さを感じました。個人的な感想ですが、作品の中で起きた事柄で、重なることは無かったのですが、途中から、涙、涙で、自分の中で凝り固まっていた何かが、解けていったような感じでした。お勧めです。

ネタバレBOX

道幸真子(相原奈保子)が、結婚したい優一(TETSU)を連れて、実家(ほぼ寝たきりの母と兄夫婦(土屋士、長澤美紀子)妹茜(新妻さと子)弟良介(金重陽平)が、住んでいる。)に連れて行く。嫁に行った姉(西村舞子)も揃い、優一を紹介するなかで、道幸家の家族事情が、現われていく。

若さと独身ならではの夢や希望もありながら、自分とは?悩む妹や弟。
結婚の喜びも現実も知っている姉や兄。
5人兄弟なので、年齢も立場も違うのだが、共通の心の奥底の想い。答えのない重荷になる時もあるが、それ以上の両親の愛でもあった。それは、両親の言葉だったり、その家族ならでの儀式だったりする。
母の死や真子の妊娠で、それぞれの想いに、変化がおきてくる。
迷いが、なくなった訳ではないが、それぞれの道で、一歩進めたと、感じました。

真子の愛する優一との、幸せいっぱいの笑顔と、母になる不安の苦悩、相原さん、流石です。
優一のちょっと、頼りない優しさから、父への逞しさへの移り変わり、素敵でした。
良介、茜の、不安定感と純粋さ、良かったです。
兄嫁、長澤さんの過去をも見せてくれる空気感、大好きです。8月公演でも思いましたが、ハンバーグさんの魅力を増してくれる存在です。ぜひ、次回も客演お願いします。
兄、姉の苦悩と、優しさも素敵でした。両親役も、このお二人でしょうか?秀逸でした。
病院でのシーン、シルエットで見せる演出、良かったです。優しさと役者さんの力量が、あるからこその見せ場でした。

やっぱり、お気に入りです。




『熱狂』『あの記憶の記録』ご来場ありがとうございました!次回は9月!

『熱狂』『あの記憶の記録』ご来場ありがとうございました!次回は9月!

劇団チョコレートケーキ

サンモールスタジオ(東京都)

2013/03/23 (土) ~ 2013/03/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

親愛なる我が総統
アウシュビッツ初代所長ルドルフ・フェルディナント・へースと彼の予審に関わる3人のポーランド人(判事、精神科医)の物語。
誰もがもっている、善悪、愛憎、強さ脆さ、葛藤がある故に信じることに執着したのか?

動きの少ない4人の会話劇は、静かに進むが、心の奥底の想いは激しく、惹きこまれました。
後半のへースの激しさが、より作品を深く濃くしていると、感じました。


史実を元にしているが、その元凶の一つでもある、人間の真相心理の真髄を、あぶり出すかのような脚本・演出・役者陣が、素晴らしかったです。

劇団を支えるスタッフの方々の、親切丁寧な対応も、とても素晴らしく、感謝です。

しかも、公演の半券を持っていれば、料金無料とは!観客サービスにも、感謝です。

シュワロヴィッツの魔法使い

シュワロヴィッツの魔法使い

メガバックスコレクション

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2013/03/29 (金) ~ 2013/04/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

素敵な作品でした
いつもの感じの良い受け付け後、振り返れば、すぐに広がる物語の世界に、ワクワクしながら客席に向かう。

前半の何気ない会話や、謎めいた住民や島の状況の真実が、明かされてゆく後半が、鮮やかで納得できる見事な脚本・演出でした。

役者陣も、その役柄らしい髪型に衣装を身に付け、その心情で佇むので、顔つきも変わって見え、とても魅力的でした。

約2000年の物語の一部ということですが、他のパートも、是非ぜひ観たいので、公演お願いします。

ネタバレBOX

横長に使った劇場は、物語上の埠頭(演技スペース)を通って、客席に付く。
客席の天井には、船の帆をたたんだ(帆は収めた?と言うのかな?)雰囲気が漂い、埠頭との仕切りが、船縁になっている。埠頭にたどり着いた難破船をイメージした客席でした。

蔦が絡まる埠頭の塀も、雰囲気良かった。なので、まさかあの裏に、違う世界が、広がるとは!
流石でした。
『熱狂』『あの記憶の記録』ご来場ありがとうございました!次回は9月!

『熱狂』『あの記憶の記録』ご来場ありがとうございました!次回は9月!

劇団チョコレートケーキ

サンモールスタジオ(東京都)

2013/03/23 (土) ~ 2013/03/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

あの記憶の記録
初演時より、ちょっとだけ脚本が変わったようですが、やっぱり見事な脚本・演出・役者陣で、大満足でした。

ドキュメンタリー番組より、感慨深いと思った素晴らしい作品でした。


日澤さんが、若手演出家コンクールで最優秀賞受賞された『親愛なる我が総統』も、予約済で、とても楽しみです。

ネタバレBOX

客席の造り方は、『熱狂』と同じでした。
初演時と違う角度から観たいと思い、会場入った突き当たりにて、観劇しました。

全役者さん、素晴らしく、マバタキにさえも、想いが募っていると思いました。

初演とは違う角度から観たので、妻達の愛と優しさが、より深く感じました。

重いテーマを扱いながらも、やっぱり、ラストが素敵です。

照明も、とても効果的だと思いました。


初演とは、サラ先生との会話が、若干変わってるとのことです。
ゴベリンドン

ゴベリンドン

おぼんろ

吉祥寺シアター(東京都)

2015/05/21 (木) ~ 2015/06/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

森の中
たった5人で紡ぐ世界は、果てしなく広がると思えた。
吉祥寺シアターが、小さく感じた。
って、やっぱり、この物語の威力の大きさは、並大抵ではないと確信しました。
縦横無尽に走り回り神出鬼没とか、美術や客席の造りが、どうのという問題ではなく、想いが突き動かしていく展開に、引き込まれていく。
振り返っても、場所によっては、見え辛い処があるのも事実だし、体の向きを変えて、キャストの動きを追うのも、おぼんろ作品の面白さや魅力だったりする。
だが、今回はあえて、全てを追わなかったのだが、各キャラの想いは、しっかり響いてくる。たった5人なのに、紡ぎだす世界は偉大でした。

ネタバレBOX

弁士の件は、好きなんだけど、ミツバチのシーンは、やや長めに感じたなぁ~。
沼の精というか、囁きのような歌声は、大好きなシーンです。
あのような、神秘的な物語の世界観が拡がるシーンは、増やして欲しいなぁ~。

照明は、シーンによっては、眩しかったし、やや派手目だけど、世界観に合っていて良かったです。
舞台版『千年女優』(大阪凱旋公演は5/11)

舞台版『千年女優』(大阪凱旋公演は5/11)

TAKE IT EASY!

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2011/02/17 (木) ~ 2011/02/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

睡蓮の花言葉
一途な想いが時空を超えるという感じでした。原作見てないのですが、素晴らしい疾走感に、光と音が導く世界が、素敵でした。

ネタバレBOX

かって一世を風靡した女優(75歳)が生き様を、語る。インタビューする二人をも巻き込んで、時空を飛び超え、恋した人を追いかけていきます。

晩年の女優役と、その若かりし頃の女優役をメインに演じる役者さんは、いるのですが、5人の役者さんが、交互に役を演じたり、他約200役をこなすのは、見応えありました。
ダンスやパントマイム的表現も多く、走るシーンも多いのに、場面展開には、しっかり違う人に、なりきっていました。動きが多い物語では、大抵の役者さんが、動きに必死になり、声も表情も薄くなってしまい、醒めてしまう私ですが、そんな心配は必要無かったです。
走る姿も良かったですし、馬で走る姿も、素敵でした。

衣装が、終始同じなのですが、白いドレスをベースに、袖やスカート部分に、睡蓮をモチーフとして、表現していました。パンツと組み合わせるデザインだったりと、素敵でした。肘から下の袖は、ニットレースと思われる、ベルスリーブの動きが、幻想的なシーンとしても、活きていました。
小物使いで、その配役らしさも出ていました。
着物もただ、羽織るだけでなく、役者さんの動きを活かし、風や時をも、見せてくれました。
5脚のイスも、大活躍。余計なものが無く、良かったです。

声を揃えて語るシーンは、たいてい、声を揃えるだけに集中し過ぎて、その空間や感情が消えてしまう事が多く、苦手な演出方法なのですが、この作品では、とても効果的に、時に幻想的にさえ魅せてくれました。使い方と役者さんの力で、こんなに変わるとは、思っていなかったので、良かったです。
コミカルなシーンも散りばめられていて面白かったけど、もう少し、減らしてもいいような?

舞台背景や照明も良く、白い睡蓮の花びらを想い起したり、千代子の大切な世界として、生きていました。
劇中曲(和田俊輔さん・デス電所)も素敵でした。

この作品の再演、又、是非、お願いします。そして、TAKE IT EASY!さん、末満健一さん、近いうちに又、東京公演、お願い致します。楽しみにしてます♪

新明治仁侠伝

新明治仁侠伝

劇団め組

吉祥寺シアター(東京都)

2010/08/04 (水) ~ 2010/08/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

めちゃ!かっこイイ!
作品は、もちろん!生き方も、役者さんも、殺陣も、かっこ良かったです。
夢、誇り、愛、義理、人情、・・・忘れては、いけないことばかりです。
次回11月公演も、絶対、観たいと思いました。

ネタバレBOX

見せ場は、たくさん、あるのですが、主役だけではなく、各キャラの、かっこ良さに、泣かされます。でも、もちろん、笑いも有り。追い続ける故に、消えてしまった人々の志を、引き継ぐ苦悩もあるけれど、新しい明日(夢)を、見つけて見詰める大切さも、語ってくれます。

魅力的な役者さんばかりでしたが、藤原周作さんが、二役だったなんて、・・・全然、気付かない程、見事でした。

照明は、控え目なんだけど、とても、活きてたと思います。刀に映る、淡い赤、青と・・・いろんな場面で、光が語ってました。
ドロシーの帰還

ドロシーの帰還

空想組曲

赤坂RED/THEATER(東京都)

2011/02/23 (水) ~ 2011/02/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

笑いもあり、ダークファンタジー
心の闇をも照らすのだが、場内は笑い声も響く。それ以上に、心に響く作品でした。『オズの魔法使い』のメルヘンに潜む残酷性も浮き彫りにされ、現実の厳しさも感じるが重くはなく、私は希望を持ち帰れました。

ネタバレBOX

人気作家、高峰ドロシーの残酷な作品に魅せられ、犯罪をおこしてしまうファンもいた。作品に感銘して、漫画家、小説家、童話作家を目指す三人と、高峰が偶然、喫茶店で出会い、関わっていく話と、『オズの魔法使い』が交差しながら、物語はすすんでいきます。

作家と言うクりエイターの目から、譲れない感性を見せるが、一般人も同じと思った。
ある事柄を、どう感じるかにより、友情や愛情が絆になったり、百年の恋も醒める事がある。
魅力でもあり、怖さも潜む感性。
だが、それ以上に、真実、嘘、綺麗事は、毒にも薬にもなる。大切なのは、感性を理解しえる関係と思いました。

足りないものを得る為には、覚悟が必要。覚悟する度胸がなくても、想いが強ければ、自ずと開けるはずとも、思えました。
売るためには手段を選ばない編集者や、理解者のようで、何も解ってもらえなかったりと、切なさもあるのだが、皆各々の大切な事を、掴み直せそうな、素敵な作品でした。

遠近法で描かれているテーブルの続く壁画、永遠に続きそうで怖さもあり、オズの魔法の不思議さや、人々の葛藤でもあり、世界観がでていて、よかったです。
扉を開くことでの、場面転換も良く、達者な役者さんばかりで、魅せられました。二役や、全然違う顔を見せる人物の使い分けが良かったです。
オズ役中田顕史郎さんのチョイ気障加減も、とても良かった。
穴戸(ライオン)役の小玉久仁子さんの『間』は、最高です。

見続けたい劇団が、また、増えた喜びを感じた作品でした。
秘密裏にどうぞ

秘密裏にどうぞ

ガレキの太鼓

都内某所、とある一軒家(最寄駅、京王線下高井戸駅)(東京都)

2011/09/10 (土) ~ 2011/09/12 (月)公演終了

満足度★★★★★

巻き込まれてきました
″家族になりたい編″題名通りに巻き込まれ、あたふた!!!したけど、とっても面白かったです。4バージョンあるとの事でしたが、又、巻き込まれたいと思うので、ぜひ次の企画も、お願い致します。

ネタバレBOX

「間もなく、お迎えに参りますので、こちらでお待ちください」
と通されたのは約3畳位のクローゼット?的な部屋。
壁に、紙が貼ってあり、
《これから、あなたの婚約者と、婚約者の家族に、ご挨拶に行きますので、リラックスして、ちょっと待っていてね》
しばらくすると、
『ごめんね~遅くなっちゃって~これから一緒に行こうね~』
と婚約者役の男性が、優しい笑顔で部屋に案内してくれるものの、
【えっ?始まっちゃってるの?打ち合わせとかも無し?】
と、内心ドキドキ、自己紹介もできぬまま到着すると
『一緒だから大丈夫だよ、じゃ~一緒にノックしようね』
という扉は、襖!ドキドキながらノックすると
「どうぞ~」
女性の声に、恐る恐る開けると、畳にちゃぶ台、座布団の用意!向かい側に女性とその横に男性が、座っている。
「ようこそ~♪どうぞ、座って下さいね~」
と、優しさと温もりのある笑顔で歓迎してくれるので、安心しつつも、やはり和室というだけでも、やけに正式な場と感じてしまい、緊張してしまう。けど温かい空気に後押しされて、自然に始まる会話。
私の向かい側の女性は、彼のお姉様で、隣の男性は知人との紹介がある。
その2人の間に、もう一人女性が無言で、私のセリフが書かれているB4版のスケッチブック(カンペ)を持っている。その通りに、私は、しゃべるだけなので、2~3言話したら慣れてきたなぁ~、と思いきや!空気が変わる。
終始笑顔のお姉様が、
「結婚について、二人の決意を聞きたい」
の意に、彼と知人が慌てる・・・
内心【どうしよう?どうしよう?】
の私は、心拍数倍増!!!
【そうよね・・・私かなり年上だし・・・】
と、年齢には一言も触れてないのに、どうしよう?を通り越して、被害妄想が・・(苦笑)そんな妄想は、お構い無しに進むカンペ、
ガン見!棒読み!無表情の私と、
彼の熱意、
必死でなだめてくれる姉の知人、
やり取りが進むうちに、ふっと和らぐ空気と、お姉様の笑顔に優しさが戻り、二人の結婚を納得してくれた事を覚る。
そして和やかな空気の中、退室。

と、ほんの一時だったのでしょうが、必要以上の緊張と、無駄なドギマキ感を乗り越えた?安堵感やら温もりが、心地よい面白さに変わってゆき、もっと、おしゃべりしていたかったと思いました。
それにしても、自分の心情通りのセリフだったのには、びっくりするやら、納得するやら。
設定も面白かったが、リアルな空気感を出してくださった役者さんの凄さに感動と感謝でした。


ご挨拶に行った経験無しで、今後も行きそうも無い私(笑)にとっては、とっても!とっても!貴重な経験!
あんなに、あたふたしたものの、参加者2~3人で巻き込まれるのも面白そうと思った。


草莽崛起

草莽崛起

劇団宇宙キャンパス

武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)

2010/09/17 (金) ~ 2010/09/21 (火)公演終了

満足度★★★★★

人気がある訳わかりました!
ガチガチの本格的、時代劇に、こだわる方には、イメージが違うかも?コメディの様に、大笑いしながら、今時の言葉使いや、BGMに???と思ったりしたが、そんなことより、心に響く事もあり、私は楽しめたし、好きです。着物や刀の扱いに、慣れきってないのが、見え隠れしてしまう方も、いたのだが、キャスト全員のノリや勢いもあり、観客に楽しんでもらおうと言う気持ちが、強く感じられ、☆4,5の気分だが、おまけの5かな?初日だもんね~。もっと、もっと、良くなりそうです。次回作も、楽しみにしています。
***伊之助の愛(?かみ・・?)を、受け取ると、良い事が、あるかも?


     

ネタバレBOX

元奇兵隊士の老人・五郎のもとに、記者が訪れ、山縣や高杉晋作や『奇兵隊』の話を聞きたいと申し入れ、五郎の回想として、物語は始まっていく。

幕末の期、長州藩では、高杉派と俗論派と分かれる中、高杉晋作の元、『奇兵隊』が、結成される。身分に関係なく、一般大衆が、集まるのだから、当然、志も違えば、剣の腕も度胸も違う。

高杉派の赤根を、崇拝する隊士達の中、五郎は、武家の出だが、剣の腕も度胸も、イマイチで、いつも姉にドヤサレル。伊之助は、剣の腕もピカイチで、志もある。そんな2人が、恋も知り、友情も育てていく。

奇兵隊達も訓練ばかりの日々に、嫌気もさしつつ、何かで名をあげたい者、何者かになりたい者、やはり死への恐怖が強い者、それぞれが<死>を意識する。
浄土真宗の教え(だったと思う・・・)で、人は2度死ぬと言う。1度目は、肉体が滅びる時。そして、その人を覚えてる人が、死んだ時に、本当に死ぬと言う言葉に、皆、生きる意味の大切さを知るのであった。

伊之助は、高杉の命を幾度と助け、高杉の信頼を得ていく。頼り無い藩主の下、情勢も又、揺れ動く。

赤根が俗論派の企みにより捕まり、又、その手下共という事で、伊之助の仲間達も捕まり、皆、処刑される。納得いかない伊之助は、切り込みに入るが、又、伊之助も・・・五郎は、助けに入ろうとするが、どうする事も出来ない事を知っている姉に止められ、生き残る。無念の五郎だが、伊之助ら仲間の事を、決して忘れないと、誓うのであった。


約30人出演するので、正直、演技力のバラツキや、殺陣での、気になる点は、あったが、主力の役者さんが、強い引力で、物語を引っ張っていったので、ドンドン引き込まれていきました。個人的に好きなのは、五郎(上岡一路)、伊之助(佐藤祐司)、高杉(キムラシゲオ)、山縣(鈴木雄二)

ずんばらりん

ずんばらりん

ふくふくや

駅前劇場(東京都)

2011/03/30 (水) ~ 2011/04/06 (水)公演終了

満足度★★★★★

好みのタイプでした
臑に傷もつ大人たちの、悲喜こもごも。酸いも甘いも知っている大人の心に染みる人情劇でした。シリーズものですが、初見の方でも、楽しめます。味のある活動弁士(坂本頼光さん)の口上で、主要登場人物の紹介があり、解りやすかったです。力量のある役者さんばかりで、心情表現、良かったです。

ネタバレBOX

旅芸人一座の人気座長の三本木麗子(山野海さん)と、大阪の人気座長の鏑木丸子(福島まり子さん)、麗子の息子であり女形の多多(塚原大助さん)、は、沖縄での興業に来たつもりが、実は騙されていて、宿泊する場所もなければ、荷物も行方不明?
この座長二人共、役者としては一流なのに、気風は良いが、金や食べ物に執着したりと、一般的な母とはかけ離れているのも面白く、イイ味出てます。そして多多の女形らしさも良く、ただ女々しいのではなく、優しさにあふれる人の良さが、滲み出ていて、良かったです。

池宮城阿古(北川彩子さん)座長の率いる沖縄の人気一座の人々と巡り合い、三本木座長らも池宮城一座の公演に、出演することになる。
だが、池宮城一座の抱えている問題も明らかに、なっていく。
阿古は、控え目で優しいのだが、養女であることを引け目に感じて、嫡子である、恒乃丈(浜谷康幸さん)と君子(高久ちぐささん)に、遠慮して、半端な役者になっていた。又、阿古は、劇団内の彼との関係も、暗礁に乗り上げていた。すぐに謝ったり泣いてしまう阿古に、麗子座長からのきつい一言には、座長という立場で生きてきたからこその情もある。
阿古は、辛い別れや問題を乗り越え一人前の座長に向かって、一歩を踏み出せる、素敵な作品でした。

騙した奴の兄が、丸子座長の小学校時代の、同級生だったりで、ちょっと恋の予感?と、上手くいきそうで簡単には、いかない。素直になるには、世間を知りすぎてたり、大人になりきれてなかったり、、、
誰かの為に動く事が、誰かを傷付けたり、お互いを思う遠慮や我慢が、自分も大切な人をも苦しめていたりと、切なさもあるが、騙した理由にも、深い情があったりと、後半に見えてくる真実も、魅力的でした。
散りばめられたコミカルさも良かったが、『100円、頂戴』の演出は、ややクドク感じた。
あの日 ママがくれたもの

あの日 ママがくれたもの

メガバックスコレクション

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2011/12/01 (木) ~ 2011/12/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

素敵な贈り物でした。
メガバさんの役者力はとても高いのだが、今回も子役さんの名演に、大笑いしたり号泣でした。当パンに、今回は変化球と書いてあり、今までとは違う趣の前半は、私も場内も、かなり笑ったので、今回はコメディなんだぁ~と、私が緩み始めた頃、ママがくれたものの真実が、見えてきて、感動と号泣でした。それはそれは、とってもとっても素敵な真実で、場内すすり泣き、、、私の前方の年配男性も、号泣でした。公演が明日迄とは、もったいないです。

ネタバレBOX

長野道の小さなパーキングエリアで、働く俊介(新行内啓太さん)は、臨月の妻を、ひき逃げ事故で、亡くしていた。
その時奇跡的に、子供の命だけは助かり、敦美(吉原怜那ちゃん)は、9歳になっていた。敦美は、ママの記憶が蘇るという不思議な力をもっており、ママしか見ていない景色や、パパとママしか知らない思い出を、語ったりしていた。

吹雪の為通行止めとなり、行き場を失った人々が、そのパーキングエリアに集まった。
トラックの運転手とアシスタントの外国人、家族旅行に向かう千代子(細野侑璃ちゃん)親子、彼氏に振られても諦めきれず彼を追う女性、男性の二人連れ、雪が降らなければ出会わなかったはずの人々は、それぞれの事情と想いが交錯する前半は、かなりコミカル。
冒頭部分からの俊介と千代子の会話には、場内爆笑でした。
この千代子の笑いをとる間は、大人顔負けでした。

そして、敦美が、亡くなったママから贈られた記憶を紐解いた時…
ひき逃げ犯人が、その中にいる事に、気付いてしまった。
犯人が分かり、俊介が半狂乱で襲いかかるのを、見てた客等が止める。
『敦美が、妻の記憶を話すのは、無念だったからだ。時効を過ぎても、俺は許せない』
と、俊介は止まらない。
ところが又、敦美に、母の記憶が蘇る。
『最後にママは、〈約束通り、ずっと側に、いるよ。〉って思ったんだよ』
の言葉で、我に返る俊介。それは俊介と妻が、初めてデートした時の約束でもあった。その一言で悲しさも怒りも、溶けてゆく様で、いつまでも見守ってくれるような、心温まる、とてもとても、素敵な作品でした。


俊介(新行内啓太さん)と、俊介の親友でありハイウェイパトロール役(下田修平さん)が、とても秀逸でした。
敦美(吉原怜那ちゃん)と千代子(細野璃ちゃん)、まだ小学生とは思えない演技力で、とても良かったです。
ジジ役(野口広之さん)のコミカルさも、楽しかったです。

今回も、美術が良かったです。サービスエリアらしい、飲食コーナーやお土産売り場に、小物達。食券販売機は、お金入れると食券選ぶスイッチにライトがついて、食券にお釣りもでてくるという、こだわりは、やっぱり凄い!
今回の客席は、ひな壇的段差のある客席で、見やすかったです。

メガバさんは、観劇後の余韻も素敵で、次回作も楽しみです。
一九一一年【ご来場ありがとうございました!】

一九一一年【ご来場ありがとうございました!】

劇団チョコレートケーキ

王子小劇場(東京都)

2011/12/16 (金) ~ 2011/12/20 (火)公演終了

満足度★★★★★

とても!とても!とても!
素晴らしかったです。私も、今年のアワード入り決定です。期待以上の意味と価値のある作品でした。

この事件自体の意味の深さの、あぶり出しが見事ですが、実力ある役者さん達が醸し出す、人間の心情表現が見事でした。題材は、重さや切なさが絡むが、それに潰されることのない、人の正義や愛の描き方が、良かったです。とは言え、決して甘さで濁らすのではなく、むしろ現実が突きつける厳しささえ感じるのだが、人を信じたいと、思えました。

劇場の使い方に、まず、驚いたが、見えない場面があっても、濃厚な空気感があるので、満足です。椅子だけのセットが活きる、キャスト力や佇まい、挿入曲や音響、照明による影、時代観のある衣装や髪形、とても良かったです

ゲストのJACROWの中村暢明さんも、とても良かったです。作品の魅力を活かす、ゲストの魅力が、相乗効果を上げてました。

ネタバレBOX

国家の幸せを願う想いは同じなのに、各々が抱える立場や現実が切なかったが、人として忘れてはいけない事や大切なことを、改めて痛感しました。

全役者さん、素晴らしかったです。
田原(西尾友樹さん)、平出(菊地豪さん)の若さと正義、譲れない想い、良かったです。
潮(岡本篤さん)言葉にできない想いが、突き動かす姿が、見事。
菅野須賀子(掘奈津美さん・DULL-COLORED POP)思想が支える凛とした強さや愛、とても良かったです。
大審院、検察の非情さ、各キャラを支える想いや現実を、滲ます役者さん、本当に見事でした。違う舞台も拝見してる、松室(林竜三さん・青☆組)鶴(古川健さん)は、人相も変わってしまった(?)かのようにさえ思えるほど、凄く見事でした。
権力の象徴である山縣(山森新太郎さん・髭亀鶴)の威圧感、凄かったです。

ゲストのJACROWの中村暢明さんの遺族役も、とても良かったです。
遺族とはいえ、血縁はあるが、事件自体はあまり知らない甥役。
時が許してくれた事と、時が経っても続く実害。
中村さんの真後ろで、観劇していたので、表情はほとんど見えなかったのですが、納得の演技でした。田原が墓参りにきた理由を知った時の、全身に走る緊張感や、淡々としながらも、静かな怒りと痛みが、見事でした。

古川さんの本の素晴しさ。
その魅力を最大限引き出し、色や味に深みを付ける、日澤さんの演出の凄さ。
それを、活かしきる演技力で、見事な作品を創り続ける、チョコレートケーキさんに、感謝です。そして、次回作も楽しみにしています。
「土佐源氏」「四畳半襖の下張り」

「土佐源氏」「四畳半襖の下張り」

椿組

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2011/05/20 (金) ~ 2011/05/24 (火)公演終了

満足度★★★★★

やっぱり!
さすが!ベテランの吸引力に、すっかり、惹きこまれました。お二人の違う魅力を堪能できました。

7月30日(土)座・高円寺にて、坂本長利さんの『土佐源治』公演されるそうです。

ネタバレBOX

《四畳半襖の下張り》・・・(外波山文明さん)
主人公は足腰にガタがきている初老の男(外波山文明さん)取材できた記者に語る形での、一人芝居でした。
遊び人だった主人公が、数えきれない女遊びの中で、忘れられない女(おそで)との、出合いと情を結んだ様を語る。
酒を飲みながらの打ち明け話は、どんどんエスカレートして、かなり具体的な言葉、技、姿が出てくるので、発禁本になったという訳もわかる。
だが舞台で外波山さん演じる主人公は、愛しい女おそでを想い、やんちゃな笑顔をみせたと思えば、元遊び人ならではの見解がみえたり、しかも元気になってしまう?のも笑?
おそでと馴染みを重ね(って言葉も素敵と思いました)仕事も家も落ちぶれたが、愛しい妻と一緒!

単なる下ネタに成り下がらないのは、流石!外波山さんならではと思いました。本で読んだら、途中で止めてるか?・・・あまり魅力は感じないと思う。


《土佐源氏》・・・(坂本長利さん)
土佐の橋の下に生きる、盲目の老人、元馬喰(牛馬売買人)の一代記。
遊び、狂い、愛し生きる力、刹那さ、哀、人が持つ力を感じた作品でした。ろうそく、鈴の音、風音が活きていました。

坂本長利さんは、3月に手術入院されてとは、思えませんでした。力強さと繊細さで、役者魂を感じました。



ブラックルーム

ブラックルーム

メガバックスコレクション

ART THEATER かもめ座(東京都)

2012/12/15 (土) ~ 2012/12/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

五邪鬼編
100文字位の短文のあらすじだけにしてしまうと、個人的には得意ではないタイプなのに、メガバさんが織りなすと、客を惹き付けてやまない凄い作品と化する。
二転三転では済まず、先が読めそうで読めない展開とラストは、見応え抜群で、滝さんの本の凄さを堪能しました。
予期せぬ事態に、揺れ動く心、譲れない想い、己さえ気付かぬ生命力と執着心は、壮絶さを増し、怖かった程、、、見事で、役者さんの力量の高さを、痛感しました。
ブラックルームの名のごとく、黒い壁だが、所々浮かぶシミや文字の意味が見えてくると共に、真実も見えてくるラストは、凄いっ!です。

もちろん、七鬼神編も、見ます。

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