Rezarの観てきた!クチコミ一覧

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ライフパスファインダー2010

ライフパスファインダー2010

パスファインダ制作室

吉祥寺シアター(東京都)

2010/08/27 (金) ~ 2010/09/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

感動しました!
ドリブル→ドリブル→パス→パス→シュート!で、決める!って感じ!・・・・・?
あなたが主役の人生、1人で頑張らなくては、いけない時もあるけど、頑張ってれば、仲間も増えるし、助けてくれる。そして、決められるのは、あなただけ!それを、押しつけるでもなく、説教じみてもなく、教えてくれる作品です。頑張れ、頑張れと、励まされるのでなく、肩の力を抜けさせてくれる感じです。それを、キャスト自身の輝く笑顔と、ノリと勢いで伝えてくれます。ロック過ぎずオペラでもなく、どちらかと言うとミュージカル風?でも好みやこだわりのある方には?・・・分かれるかも?これは、語るのでなく、体感する価値あると、思います。私は、好きです。 

ネタバレBOX

太郎(という名の自分達)が生まれて、何を求めて何処へ逝くのかと言う物語。

太郎は、自分が何を求めているのかも、わからないのに、応援団的なのやら、敵だか、正義の味方か解らないのが、集まってくるのに、戸惑う・・・なんか怪しげな奴らなんだけど仲間のようだと気付くが、どうやら、何かを始める為に出発しなければ、行けないらしい?

出発しても、悩んでると、「そ~っと・・・そ~っと」つぶやきながら、近付いてくる女性がいる。その人は、先導者になるべきか、守護神になるべきか、悩みつつ、消えてゆく。母の子守唄の優しさに包まれたような太郎も、そんな頼れる事でも人でも、欲しいのだが・・・

不安の中でも、続けていけば、いろんな出来事や人と巡り会い、発見もある。不思議な西遊記一行らしき(かなり怪しげ?)に、出会ったり・・・その中の男が、なんだか気になる女の子と巡り会い、彼女の助けになりたいので、一行と別れを告げたのに、彼女はツレナイ・・・遠慮がちに見守る男は、ただ!眼が悪いだけだった~?彼女は、塊にしか見えないけど、光が違う!!!そう!彼にとっては、光り輝く存在なのだ!そして、二人寄り添い歩き出せる~~眼が見えなくても、ちゃんと守ってくれるハズ。と、そのシーンは光を存分に使い、幻想的でもあった。一番好きなシーンです

・・・とまだまだ続くのですが、文章にすると、堅苦しすぎて・・・、なんか違っちゃてきて、申し訳ないです。途中、途中での出会いは、もっと怪しく、お気軽な、個性的な面々で、マツタケさんも、すっとボケた感じ?(もちろん!褒め言葉!)で、絡んできます。出会いがあれば、別れ(死)もあるけど、記憶に残れば、寂しくない!という所も、好きです。

なんだか、わからないけど、ゆる~く心地良い!感じは、体感しないと、解らないかな?又、搭乗したいと、思いました。

オープニングのハンドライトや、マッチでの一瞬の輝きも、きれいでした。

生バンドの迫力は、良いのですが、素敵な歌詞が、かき消される部分が有るのが、残念でした。






































































































































































































































































秘密裏にどうぞ

秘密裏にどうぞ

ガレキの太鼓

都内某所、とある一軒家(最寄駅、京王線下高井戸駅)(東京都)

2011/09/10 (土) ~ 2011/09/12 (月)公演終了

満足度★★★★★

巻き込まれてきました
″家族になりたい編″題名通りに巻き込まれ、あたふた!!!したけど、とっても面白かったです。4バージョンあるとの事でしたが、又、巻き込まれたいと思うので、ぜひ次の企画も、お願い致します。

ネタバレBOX

「間もなく、お迎えに参りますので、こちらでお待ちください」
と通されたのは約3畳位のクローゼット?的な部屋。
壁に、紙が貼ってあり、
《これから、あなたの婚約者と、婚約者の家族に、ご挨拶に行きますので、リラックスして、ちょっと待っていてね》
しばらくすると、
『ごめんね~遅くなっちゃって~これから一緒に行こうね~』
と婚約者役の男性が、優しい笑顔で部屋に案内してくれるものの、
【えっ?始まっちゃってるの?打ち合わせとかも無し?】
と、内心ドキドキ、自己紹介もできぬまま到着すると
『一緒だから大丈夫だよ、じゃ~一緒にノックしようね』
という扉は、襖!ドキドキながらノックすると
「どうぞ~」
女性の声に、恐る恐る開けると、畳にちゃぶ台、座布団の用意!向かい側に女性とその横に男性が、座っている。
「ようこそ~♪どうぞ、座って下さいね~」
と、優しさと温もりのある笑顔で歓迎してくれるので、安心しつつも、やはり和室というだけでも、やけに正式な場と感じてしまい、緊張してしまう。けど温かい空気に後押しされて、自然に始まる会話。
私の向かい側の女性は、彼のお姉様で、隣の男性は知人との紹介がある。
その2人の間に、もう一人女性が無言で、私のセリフが書かれているB4版のスケッチブック(カンペ)を持っている。その通りに、私は、しゃべるだけなので、2~3言話したら慣れてきたなぁ~、と思いきや!空気が変わる。
終始笑顔のお姉様が、
「結婚について、二人の決意を聞きたい」
の意に、彼と知人が慌てる・・・
内心【どうしよう?どうしよう?】
の私は、心拍数倍増!!!
【そうよね・・・私かなり年上だし・・・】
と、年齢には一言も触れてないのに、どうしよう?を通り越して、被害妄想が・・(苦笑)そんな妄想は、お構い無しに進むカンペ、
ガン見!棒読み!無表情の私と、
彼の熱意、
必死でなだめてくれる姉の知人、
やり取りが進むうちに、ふっと和らぐ空気と、お姉様の笑顔に優しさが戻り、二人の結婚を納得してくれた事を覚る。
そして和やかな空気の中、退室。

と、ほんの一時だったのでしょうが、必要以上の緊張と、無駄なドギマキ感を乗り越えた?安堵感やら温もりが、心地よい面白さに変わってゆき、もっと、おしゃべりしていたかったと思いました。
それにしても、自分の心情通りのセリフだったのには、びっくりするやら、納得するやら。
設定も面白かったが、リアルな空気感を出してくださった役者さんの凄さに感動と感謝でした。


ご挨拶に行った経験無しで、今後も行きそうも無い私(笑)にとっては、とっても!とっても!貴重な経験!
あんなに、あたふたしたものの、参加者2~3人で巻き込まれるのも面白そうと思った。


ファイナル ウィーク

ファイナル ウィーク

遊々団★ヴェール

SPACE107(東京都)

2010/09/29 (水) ~ 2010/10/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

青グループ、観ました。
ミステリーハウスのチーフと、お化け役の人々の織りなす物語。お化けも、踊れば、恋もしたい。夢もあるけど、現実もあるから、笑って泣いて、友情も育んでしまう。たかが一週間、されど一週間の素敵な物語でした。衣装にも、こだわりがあって、楽しめます。                              

ネタバレBOX

君田(長嶋千聡)は、南武電鉄の車掌に、なりたかったのだが、初運転の日に失敗して、夢も恋も諦めて、寂れたミステリーハウスのチーフとして、頑張っている。
そのハウスのお化け役、コスプレ(帆足桃子)は、マニアックなんだけど、みんなが楽しんだり喜んでくれるのが、嬉しくて、お笑いを目指していたのだが、舞台で自分の名前も言えない程のあがり症で、諦める。
応挙(西原久美子)は、ほんとはデズニーランドのパレードキャストを夢みてたり、ポルタ(中嶋藍子)には、ポルタならではの夢があったりと、同じ場所にいながらも、理由も性格も様々な4人。

ミステリーハウスを、あと1週間で取り壊すと、社長に言われ、一旦やる気をなくすのだが、音響係の音羽屋(山口勝平)に、励まされ、精一杯頑張る事を、誓う。たった1週間でも、いろんなゲストを迎え、4人の想いにも変化がある。会社側の営業戦略で、ミステリーハウスの跡地に、絶叫マシーンを入れるが、本物の霊が出る噂を静めつつ、次の宣伝の為、陰陽師を呼ぶことになり、なんと!ポルタが、自縛霊だと解るが、ポルタの夢を叶えてあげようと、友情が深まる。

この4人の個性が、面白く、役者さんの力量で、魅力が輝くのだが、衣装も似合っていた。特に、コスプレは、日替わりお化けで、楽しませてくれるし、ケンタロウスの胴体なんて、マントとしてのパターンが完成されているのは、見事。コスプレが、苦手を克服した様も、好きなシーンです。

そして、それぞれの想いを抱き、感動!!のラストです。公演期間中なので、お楽しみに~!ご覧くださいませ。




雨と猫といくつかの嘘.

雨と猫といくつかの嘘.

青☆組

アトリエ春風舎(東京都)

2011/01/30 (日) ~ 2011/02/08 (火)公演終了

満足度★★★★★

雨の向こう側
ふとしたきっかけで、甦る言葉や風景
甘かっったり、苦かったり・・・
いつまでも、忘れられない事だったり、、、
自分で、作り上げてしまった事だったり、、、
嘘という名の優しさを、あらためて感じました。離れていても、繋がっていける温もりと優しさもあり、満足な毎日でなくても、明日に繋がると思えました。

ネタバレBOX

雨音を聞くと、思い出してしまう風太郎の記憶は、楽しいことばかりではないが、私にとっては、風太郎の回想を通して、いろんな事の意味や価値を、見つめ直す空間でもありました。
そこには、それぞれの、いろんな想いがあって良いんだよと、受け止めてくれる小夏さんの世界観が広がり、羽を休める事が、できる素敵な作品でした。

全役者さん、達者でした。
猫(林竜三さん)が帰ってきてからの動作だけで、猫の思いが想像ついてしまい、、、なんだか泣けてしまった。そのシーンが、リフレインした時に、しゃべる猫の言葉に、納得してしまい(風太郎の浮気は、意外でしたが)家を出ていく後ろ姿には、切ない潔ささえ感じた。
そんな姿にも憧れるかのような風太郎(藤川修二さん)の優しさ弱さも良かったです。
風太郎の母役(木下裕子さん)の凛とした母の姿であったり、女としての弱さの出し加減も良く、無表情の時の醸し出す空気感も、素敵でした。

役者さんの登場時や消える時の歩き方や、舞台の端で佇んでいる姿は、風太郎の忘れられない記憶だったり、素敵な余韻として、とても効果的でした。

タマ(猫)が消える時、風太郎の妻が妊娠していた事に、素敵な奇跡(輪廻転生)を期待しちゃいました。

アイボリーやベージュの優しい色遣いの衣装、透明傘に赤の傘、映えてました。
抽象的なセットに背景の雨粒の連鎖、そばに居られなくても、繋がっていられるような気になりました。

吐くほどに眠る

吐くほどに眠る

ガレキの太鼓

APOCシアター(東京都)

2010/08/19 (木) ~ 2010/08/26 (木)公演終了

満足度★★★★★

ハマっちゃいました!
巧妙な罠に、ハマった!って感じ。はまって、悔しいのではなく、あまりに見事なので、賞賛の拍手をしてしまうような感じです。ハイ!次の作品も必ず観たいと、思ってしまいました。

他の方々の素敵なレビューがあるので、ネタは、個人的な感想です。

ネタバレBOX

リレーの様に、演じる役者さんが変わるのに、何の違和感も感じさせない、役者さん方が、見事でした。

服を着る(変える)事で、<なお>の喜びや時を感じ、服を脱ぐ事により、悲しさや苦しさを、拭い去りたい心を感じました。演じている横での、生着替えなのに、ドタバタ感もなく、床に散らばる洋服達が、<なお>の心の中で、積み重なる痛みの様でもあり・・・<なお>の親友が、過去の恋愛を語りながら、服を脱ぐのも、<なお>とは違う、前向きさを語り、その辺の服を無造作に、おなかに入れて妊娠を告げるのさえ、彼女の、あっけらかんとした楽天的な性格を語ってくれたように思えました。

私も、もちろん!ハッピーエンド好き(ハッピーエンドでなくても、かすかに差し込む光の気配が無ければ、嫌!)ですが、この作品には、重さもあるが、一種の解放感が残りました。<なお>の思い出には、愛も優しさも温もりもあるが、その陰で、本人も気付かない振りをしてきただけの辛い事を、あのような形にしてでも、やっと、解き放すことができ、安らかになれたと思う。
どんなに抵抗しても、どんなに戦っても、勝ち目の無い、{眠り}と同じ引力によって・・・
それが重すぎるかもしれないが・・・

終演後、劇場を出たら、きれいな満月が・・・見ることができる喜びを、感じさせてくれた舞台に、感謝です。 
2WEEK コンタクト~まだ使えると思ふ~

2WEEK コンタクト~まだ使えると思ふ~

山田ジャパン

サンモールスタジオ(東京都)

2010/10/23 (土) ~ 2010/11/01 (月)公演終了

満足度★★★★★

とにかく笑いたい人、集合!
めちゃ!面白い~!理屈や、余計な事考えずに、引き込まれ、笑ちゃいます。視力(資力)の足りない人も、見方(味方)を変えれば、違う世界も広がり、楽しみも広がるかも?風俗店?での、バスローブ姿も有りなのに、下ネタでなく、笑っちゃういます!美術も作品も、重ね重ねで、驚きつつ、楽しかったです!汚れ役のはずなのに、何故か憎めない奴らだったと思ってしまう、魅力的な品性、知性もある全役者さんと作品で、又次回作も、絶対観たいと思いました。     

ネタバレBOX

伯父の空き家を借りて、1人暮らしの鳥子(横内亜弓)が、同窓会で、久しぶりに会った同級生のしげる(矢田一路)と、ラブホで、イイ感じ?そんなぁ~、嬉しい~、恥ずかしい~、どうしよう?と、思ったのも、つかの間。実は、しげるは鳥子の住む一軒家に、友達と居候するための作戦だった。

それでも、もしかしたら?と、かすかな期待をもつ鳥子だったが、しげるの先輩達が押し掛けて来て、楽しい飲み会に。その友達達が、勝手なんだけど、笑えちゃう。特に、みつ(大野泰広)と野島(カワモト文明)のコンビは、絶好調!
そんな楽しい時も、さらなる、しげるの作戦だった。しげるは、みつの紹介の仕事でミス、なんとか2週間で200万稼がないと、殺されるので、鳥子の一軒家で、風俗店をやりたいためだった。連れてきた女の子は風俗嬢候補で、脅されている理由も、情けない。仕方なく家を貸さずには、いられない鳥子の悪夢・・・?

お隣さんの墨田(太田恭輔)ゆかり(いとうあさこ)夫婦も、可笑し過ぎ!
なんだけど、協力してしまう理由も仕方も、又、笑う!と、まだまだ続くのだが、とにかく観て、一緒に笑うのを、お勧めします。

だけど、笑いだけでなく、いろんな情も感じた。父の留守電も、温かいし、ある意味、悪役?汚れ役の奴らが、純粋に、地元、本番、上手く住む方法、パートナーを、それぞれの天真爛漫さや懸命に、愛してる姿が、憎めない。

ベットの下の、おこたの下の㊙も、我が家に欲しい!(怪し過ぎ?)

鳥子の真面目さも、怒りも優しさも、見事でした。なにより、1000円の使い方が、愛おしいと、思っちゃいました。

凄過ぎる2週間だが、鳥子にとっては、いろんな意味や価値が、観得た!ハズ!!!

僕の東京日記

僕の東京日記

劇団伊達組

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2010/07/22 (木) ~ 2010/07/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

向き合う素晴らしさ!
向き合うことは、責任がついてきたり、面倒くさかったり・・・なんだけど、きっと!良いことある!って、頑張る気に、なれる作品でした。あの時代を、知らない私でも、納得してしまいました。個性が違いすぎる強いキャラの人物が、あれだけ出てくると、かえって個性がウスクなったり、濁ってきたりするのに、個人の想いが、きちんと、伝わってくる、素晴らしい舞台でした。役者さんの動きは、もちろん!足音から、セットも衣装も、効果音も全てに、命が吹き込まれていました。

ネタバレBOX

あんなアパートは、今も、阿佐ヶ谷、高円寺に、現存してますよ~。河北の裏側、等等・・・
舞台版『千年女優』(大阪凱旋公演は5/11)

舞台版『千年女優』(大阪凱旋公演は5/11)

TAKE IT EASY!

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2011/02/17 (木) ~ 2011/02/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

睡蓮の花言葉
一途な想いが時空を超えるという感じでした。原作見てないのですが、素晴らしい疾走感に、光と音が導く世界が、素敵でした。

ネタバレBOX

かって一世を風靡した女優(75歳)が生き様を、語る。インタビューする二人をも巻き込んで、時空を飛び超え、恋した人を追いかけていきます。

晩年の女優役と、その若かりし頃の女優役をメインに演じる役者さんは、いるのですが、5人の役者さんが、交互に役を演じたり、他約200役をこなすのは、見応えありました。
ダンスやパントマイム的表現も多く、走るシーンも多いのに、場面展開には、しっかり違う人に、なりきっていました。動きが多い物語では、大抵の役者さんが、動きに必死になり、声も表情も薄くなってしまい、醒めてしまう私ですが、そんな心配は必要無かったです。
走る姿も良かったですし、馬で走る姿も、素敵でした。

衣装が、終始同じなのですが、白いドレスをベースに、袖やスカート部分に、睡蓮をモチーフとして、表現していました。パンツと組み合わせるデザインだったりと、素敵でした。肘から下の袖は、ニットレースと思われる、ベルスリーブの動きが、幻想的なシーンとしても、活きていました。
小物使いで、その配役らしさも出ていました。
着物もただ、羽織るだけでなく、役者さんの動きを活かし、風や時をも、見せてくれました。
5脚のイスも、大活躍。余計なものが無く、良かったです。

声を揃えて語るシーンは、たいてい、声を揃えるだけに集中し過ぎて、その空間や感情が消えてしまう事が多く、苦手な演出方法なのですが、この作品では、とても効果的に、時に幻想的にさえ魅せてくれました。使い方と役者さんの力で、こんなに変わるとは、思っていなかったので、良かったです。
コミカルなシーンも散りばめられていて面白かったけど、もう少し、減らしてもいいような?

舞台背景や照明も良く、白い睡蓮の花びらを想い起したり、千代子の大切な世界として、生きていました。
劇中曲(和田俊輔さん・デス電所)も素敵でした。

この作品の再演、又、是非、お願いします。そして、TAKE IT EASY!さん、末満健一さん、近いうちに又、東京公演、お願い致します。楽しみにしてます♪

ネクタイとハイヒール

ネクタイとハイヒール

tYphoon一家 (たいふーんいっか)

新井薬師 SPECIAL COLORS(東京都)

2010/11/06 (土) ~ 2010/11/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

やっぱり、良かったです!
会場に入ると、明るい挨拶でテキパキ受付後、ドリンクの案内。観劇の際、お酒も飲めるのは初めて。席案内もテキパキ、空席が少なくなってきた時の案内が、又、気配り満点。先に座っている人にも『ご協力、ありがとうございます』と、必ず声かけている。先に座っている人は、後から入場の方が通れるようにするのは、当たり前なのに、声かけられるのは、気分良い。開演までは、映像が。コリッチでも見れた動画だが、イメージ膨らみワクワクして、待てました。作品も、役者さんも真の力量があるからこその、心が温かくなる良い作品でした。

ネタバレBOX

ネクタイとハイヒールの題名の通り、男性バージョンと女性バージョンの2話とプラス一話からなるストーリー。

お金も地位もある30代の主人公。『運命』を感じた彼女(彼氏)の誕生日の為に、高級なプレゼントとレストランを用意した、その前日にフラれてしまう。大失恋した主人公の部屋に次々と友達たちが集まってくる。慰めてるんだか、戒めているてるんだかの友達たち、と言うのも、この別れ方、初めてでなく、又かと呆れ気味。そんな友達たちはそれぞれの道で成功している。いつもの夜になるはずだった。
そこへ、そんな大人達に、興味も憧れもあるが、まだまだ自分探し中の20代の主人公の弟(妹)が加わってしまったことでおかしなことになっていく。本当は恋愛も仕事も未来も不安でたまらない30代、でもプライド・エゴ・執着が捨てられない。お互いのかっこ悪さを20代の前で暴露しあった時、友達だからこその大喧嘩にもなる。そんな時の真の一撃も、友達だからこそ。
そんな大人達を、なんだ、格好悪い~!こんな風になりたくないと部屋を出ていってしまうが弟(妹)。静けさが残り、兄(姉)貴達は大爆笑。まだまだ子供だよな・・・そして、自分達もねと、やっぱり、そこが大人の余裕と思った。

そして、あれだけ運命なんて信じないと言っていたそんな弟(妹)達も一歩踏み出したら、新たな出逢いが!お互いが出会った瞬間の2人の瞳に、『運命』が輝いてた。彼らもまた、主人公達と同じ運命をたどる。
 
そして、その後の彼らの映像(ホームページ11月15日)が流れる。やっぱり不思議だけど、運命って素敵!と思える作品でした。


ネクタイ男子の後に、女子ハイヒールと続き、あれっ?さっきと?同じ流れ?って事は?と思ったが、なんのその!役者さんの力量に、魅せられました。個性豊かなメンバーなのに、濃すぎず出過ぎる事なく、あの日の自分だったり、あの時の友達だったりと、物語に引き込まれました。違う生き方でありながら、各人の強さも弱さも、魅せ分ける演出と演技力が見事でした。

衣装や小物も、各役者さんに似合いつつ、各キャラの職業、状況も出ていて良かったです。
映像は、予告編として、イメージ膨らむネタバレと、ラストは意外?と、とても効果的で楽しめました。

当パン挨拶に、『人間って、どこか滑稽で矛盾してて、だからチャーミングなんだと思います。』とあったが、まさに、そんな魅力いっぱいの作品で、素敵でした。矛盾や、長所と短所は紙一重的、相反する魅力を出せる役者さんや作品は、自分の好みなので、やっぱり、お気に入り!次回作は、来年秋?ちょっと遠いけど、楽しみに、してます
冬に舞う蚊

冬に舞う蚊

JACROW

サンモールスタジオ(東京都)

2011/01/05 (水) ~ 2011/01/10 (月)公演終了

満足度★★★★★

初日から満席でした
初日から、キャンセル待ちの方がいる、人気ぶりでした。
現実から、目をそらさず、真摯に取り組み、骨太の重厚感を感じた、意味と価値のある作品でした。実力のある役者さんばかりで、見応えありました。

ネタバレBOX

サラリーマン社会を舞台に、しているが、バイトや専業主婦でも、人と関わらずには生きてはいけない社会の中、見たくない聞きたくない現実を、どう対処するかが大事だと思えました。

派遣社員に不正の証拠を見せてしまう事さえ、当たり前になってしまってる社風の中、真っ直ぐな主人公の行動に、もう少し方法を考えて行動すべきでは?と思いつつ、戦う姿勢の大事さや、逃げ道の大切さも、考えさせられました。

それぞれの立場によっての正義や本音も違い、味方のようで実は裏切ってたり、力になりたくても現実が邪魔したりと、痛い部分もあるが、まだ良心が残ってる人がいたのが、救いでした。

主人公が選んだ道は、悲しいものですが、諦めなければ開ける道もあるはず、手遅れになる前に、やれることも必ずあると、信じたいと思える作品で、観劇始めは、これにして良かったです。
現実しっかり見ないと、夢も見れないもんne~♪と思えました。

そして何よりも、こんな現実を、題材に選んだ姿勢に、賞賛を贈りたいと思いました。
ビョードロ 終演いたしました!総動員2097人!どうもありがとうございました!

ビョードロ 終演いたしました!総動員2097人!どうもありがとうございました!

おぼんろ

d-倉庫(東京都)

2013/05/29 (水) ~ 2013/06/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

まさに、おぼんろ!
又、リピートせずには、いられないと思う作品でした。
限られた劇場空間のはずなのに、達者な役者陣が、巻き起こす空間は、限りなく広がる感が、魅力的です。

まさに、おぼんろワールド全開で、キンキラリンのラブだね!切なさは拭いきれないけど、物語的には、好きです。

23分後

23分後

innocentsphere

吉祥寺シアター(東京都)

2011/01/15 (土) ~ 2011/01/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

見て良かった
初めて見たのが、5年前のZION(再演)で、3公演程見たのだが、多忙過ぎて、暫く観劇してませんでした。昨年から又、観劇が増え、お目当ての役者さんができたので、久しぶりに拝見して、感動しました。以前より解りやすく、幅広い層に受け入れ易くなっているが、より洗練された感じです。客層も以前は20代中心だったのが、30代以上の方や50前後の方も増えてました。コミカルな場面も、程良く散りばめられながら、丁寧な心理描写からラストの疾走感に向かう、素敵な作品でした。

ネタバレBOX

いつでもどこでも、人々の生活は様々で、みんなそれぞれ葛藤を抱え、自らそれを大きくしてしまう事もある。
交わる事が無いようでも、何処かで何かを、支えている素敵な奇跡もある。と思えました。

相変わらず、美術の美しさと、映像の使い方が、効果的だと思いました。特にオープニングの、役者さんが登場しながら、映像で名前が出るのは、他の劇団でも真似てるが、イノセントさんが、一番格好良いと思った。

パントマイム的表現が、ところどころ使われ、良かったです。根岸つかささんと久野壱弘さんは、さすがの演技力で、情景を連れてきてくれました。
新宿の雑踏のスローモーション的な世界は、その時は交わる事は無いが、別々の世界が、いつか何処かで、繋がる予感として楽しめました。それまでの役と違う空気感で登場してた、こうのゆかさんと支倉潤一郎さんが、見事でした。

挫折もあったが、夢や家族愛の話も素敵で、ベートーヴェンの曲と駆け抜けるシーンは、素敵でした。

全役者さん魅力的でしたが、特に久野さんの凄さは、絶品でした。

カウントダウンが始まったのは気付いたが、舞台上の物語に引き込まれていて、カウントいつ終わったのか、気付きませんでした。
Empty Kingdom

Empty Kingdom

Island

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2010/09/30 (木) ~ 2010/10/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

王国にも
愛も友情も、もちろん、あるけど。。。立場が違えば、当然、行動も違ってしまい、喜びや苦しみも、それぞれ違ってしまう。だけど、思いは一緒で、空っぽじゃなくて、良かったです。スピード感溢れる舞台で、見せてくれました。


ネタバレBOX

王国第一皇女ミラ(菅野睦子)は、姫将軍と呼ばれるほど、他国との戦いで、戦績を上げていたが、その代償として、平民達の生活は、不満だらけで、王族への反感で一杯であった。ミラも、戦い無くして、民の幸せを願っているのだが、ミラの叔母である、亡き父王の姉フェンデリア(今泉直)が、王として君臨しており、逆らえない。ミラの母である前皇后マリアンヌ(石井麻衣子)が、心を病んでいるので、王族の地位を捨てることもできず、苦しむミラがいた。この母と叔母は、全然違うタイプの狂気を、二人の名優が、見せてくれる。

ミラの幼馴染カーティス(沼田雄樹)は、ユリーナ(津金由紀)との平凡な幸せを求めて、城を出て、街で暮らしている。親友であるデイロン(山本尚寛)やホッブス(石川 毅)が、反乱を企てようとしているのを知り、「ミラが国王に、なったら、絶対良い国に、してくれる。」と止める。その時まで待てないと、反乱する為の平民達の集会が始まる時に、ガク(飯田翔威)の裏切りに、よって、ミラ達王族に抑えられ、仲間を囚われてしまう。ミラに不信感を抱くのだが、仲間を助けだせるよう、ミラからヒントを与えられが、それを機に、大規模な反乱になってしまう。なんとか、ミラを助けたいカーティスは奔走するのだが、やっと会えた時には、瀕死のミラ・・・介錯を懇願され、泣く泣くカーティスは・・・悲しすぎるけど、最期まで信じあえる素晴らしい物語でした。辛すぎるミラでしたが、街では恋も友情も輝き始める様を、役者さん達が素敵に演じて下さり、カーティスとユリーナには、新しい命が!

衣装も髪形も、雰囲気が、とても良く、でていました。今時カジュアルを、茶系グラデーションで、まとめ、平民達のキャラも空気感も表現できていて、センスの良さを、感じました。叔母のマント風のも、戦いのシーンでも映えて、良かったです。

メリッサのゆりかご ジルの監獄

メリッサのゆりかご ジルの監獄

メガバックスコレクション

あうるすぽっと(東京都)

2010/08/19 (木) ~ 2010/08/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

透明感が良かったです
ミュージカルも、子供が多数出る舞台も、初めてだったのですが、子供ならではの、声も風も透きとおり、良かったです。

☆グループをみたのですが、声を揃える部分は、かなり、あっていました。大人が演じると、どうも、胡散臭く濁り、雑音になってしまう事が多いので嫌なのに、子供の声の透明感だけで、こんなに違うのかと思い、心洗われました。衣装も空間も素敵で、何よりキャストの笑顔が、ご褒美で、又、観たいです。

ネタバレBOX

空と海の境目が無くなる時に、子供たちや、ジルとメリッサも和解したのに、仲間を守る為に、ジルは海に出なくては、ならない・・・風が導いてくれることを、祈ってしまいました。

ジル(雪乃さずき)さん、メリッサ(小早川千恵子)さんが、特に、好きです。

開演前、休憩中も、楽しませてくれる、心使いも、ありがたいです。子供たちが、のびのび輝ける空間を、作り出せる、素晴らしい劇団だと思いました。
旅とあいつとお姫さま

旅とあいつとお姫さま

座・高円寺

座・高円寺1(東京都)

2010/09/03 (金) ~ 2010/10/09 (土)公演終了

満足度★★★★★

美しい世界
原作がノルウェーの昔話『旅の仲間』とアンデルセン『旅の道づれ』から、なので、やや童話っぽい感は、ありますが、とても躍動的でありながら、幻想的な美しさで、魅せてもらえ、私は大好きなタイプです。座・高円寺では、残り2回しか、ありませんが、メルヘン好きの方には、特に、おすすめです。ちょとだけ、悪な場面もありますが、杉並区だけではなく、日本全国の子供に見せたいし、○○○手当より、価値があると思います。もちろん大人でも、楽しめます。シンプルなセットなのに、美しい別世界を見せるセンスの良さは、舞台関係者にも観て頂きたいと、思ってしまいました。脚本力、演出、役者力は、もちろん、スタッフワーク全ての結合の素晴らしさに、感謝します。とても美しい舞台芸術だと思いました。

ネタバレBOX

まず、ランタン売りの語り口上で、絵本の中に、連れて言ってくれます。若者と『あいつ』が、知り合うシーンで、ボールが使われたり、ダンス的要素も、盛りだくさんなので、大人にも、見ごたえあります。

ひも状のすだれの様な仕切りが、現実と魔界を効果的に演出してくれます。赤に金糸の素敵な柄の垂れ幕(?)も、美しい王宮を表し、赤いチェアーも、三日月のようなカーブの素敵な顔で、存在だけでも、美しいのですが、いろんな顔をみせてくれます。床のシルバーに映り、素敵な世界観が広がります。

ダンス的激しい動きを考えたシンプルな衣装なのですが、雰囲気ピッタリでした。森の精の魔女とお姫様が、特に好きです。お姫様のバルーンドレスの裾に2本、輪ワイヤー(フイルムボーン?)があるのですが、動きがとても可愛く、時に激しく厳しく、とても活きていました。
一人何役も、こなす役者さんもいるのですが、衣装を一部脱ぐだけで、まったく違う役柄になっってしまうのは、正に、役者さんの力量だと、確信いたしました。

ラストのお姫様の魔法が解けるシーンでは、キラキラ輝く金の吹雪が祝福してくれます。まるで、お月さまに遠慮していた、お日様の笑顔がこぼれ、幸せが2人を包み込むような、とてもとても、美しい景色でした。

こんなに美しい作品を見せて下さった、脚本・演出のテレーサ・ルドヴィコさん、舞台美術のルカ・ルッツアさん、又、ぜひ、日本で作品づくり、お願い致します。

高田 恵篤さん、魔物の魔力と魅力に、恐れながらも、引き付けられました。が、姫を思いやる王、優しい父の顔も素敵でした。他4役も、魅力的。
KONTAさん、乳母の優雅さがありながら、山羊の躍動感、そして、いろんな楽器の詩、とても、素敵でした。他3役も、も魅力的。
楠原 竜也さん、旅仲間の頼りになる優しさ、ネコのしなやかさ、見事でした。
辻田 暁さん、お姫様の優しさ、魔物に魅了されている時の艶っぽさ、残酷さ、又、女の子の透明感と、いろんな世界が楽しめて、良かったです。
逢傘 恵祐さん、若者の優しい純粋さがありつつ、力強さと、躍動感、素敵でした。
The Gate

The Gate

SOUKI

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2010/10/09 (土) ~ 2010/10/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

ドキドキしました!
入場する時に、壁面の黒幕見ただけで、ワクワクしちゃいました。ただのフラットではなく、ちょっとずつ、タックとドレープをとったような、凹凸感のある黒幕に、下からスポットあてて、陰影がキレイ。カーテン状の黒幕しか、知らない私は、それだけでもで、期待が膨らみます。そして、和太鼓とほら貝の音色の中、赤のライトが走り出したら、もうドキドキ!オープニングから、かっこいいんだけど、作品も、かっこ良く美しい舞台芸術でした。今までも、自分の文章能力(表現力)の無さで、作品を汚しそうで、申し訳ないと思ってはいたが、この作品は、特に、文章の説明は申し訳なく、見て頂きたいと、思いました。

ネタバレBOX

『勧進帳』が題材なので、物語の説明は、省きます。
パントマイムの凄さって、セリフがなくても、感情や状況が、解ることだと思いますが、それだけではなく、立ち居振舞いで、景色や衣装も持ち物も違ってみえます。時に、着物の袖の袂が見えるようだったり、はかま姿に見えたり。持ってるのは、扇子なのに、提灯だったり、刀だったりと。そして、火の玉も・・・と、見えないものが、たくさん見えました。身体表現は、もちろん、表情の豊かさで、たくさん、語ってくれました。

衣装も素敵で、幕府側(?関所側)の人々のは、和服ではなく、赤のスーツ系の衣装なんですが、とにかく舞台で映える。山伏達も、茶系のマント系に黒のパンツなんだけど、かっこ良いんです。あー言葉だけじゃ、説明足りないんだけど、センスの良さが、光ります。フライヤーのあの姿、首元のストール風に、シルクハット風なんだけど、扇子が似合うのも、パントならでは、繊細な動きがあるからなのだろうと、思いました。

音楽も効果音も、所々に、『和』が入る、さじ加減が、とても、素敵でした。そして、照明の色使いと躍動感も、好きです。

パントマイムだけでなく、ダンス的な表現も、あり、とても、楽しく拝見しました。特に、あの人数でのストップモーション的な動きは、迫力もあり、好きです。あー言葉が足りな過ぎて、申し訳ありませんが、とにかく、かっこ良さと、センスが良い舞台で、舞台ならではの醍醐味を、たっぷり、味あわせて頂き、ありがとうございました。又、次回作も、必ず見たいと、思いました。

“P”s (ピース) ~Wings to fly~

“P”s (ピース) ~Wings to fly~

劇団め組

吉祥寺シアター(東京都)

2010/11/26 (金) ~ 2010/11/29 (月)公演終了

満足度★★★★★

やっぱり 好きです!
め組さんが描く、生き様が、好きです。それが、死に際と言う悲しい場面でも、残る人々への託す想いが、込められているので、立ち上がる事が、できる。歩いていかなければ、と思えました。母(戦争体験者)も、一緒に拝見させて頂きましたが、良かったと、申しております。ありがとうございました。

ネタバレBOX

終戦後の昭和22年夏、東南アジア某刑務所、通称”P”ホールには、元日本兵達が、BC級戦犯として、人生最後の一時を過ごしていた。
彼らの着ている服の胸には、”P”の文字、Prisoner(囚人)、侵略戦争を達成する為に指揮をとったという罪、捕虜を虐待、死亡させた罪等、様々。
お互いが、自分の正義を信じているから、戦争になる悲劇。
それゆえの、致し方ない行動や誤解の罪で、BC級戦犯容疑として逮捕された者は、国内外で5万5千人とも、言われるが、遺書を書く事も許されなかった彼らの、実数は不明。

勝者の敵国が許してくれる訳でもなく・収容所で無実を認められた者、運命を受け入れた者、無実を訴え嘆願書を出す者、それを潔くないと思う者、それぞれの無念と、日本に残した家族への思いが浮き彫りに、なってゆく。

そんな思いだけでも、涙、涙に、なってしまった。

ホールに新たに派遣された臨時誨師と、無実を認められた者が、戦犯たちの思いの<翼>となり、祖国日本へ届けようと動いていく。
簡単に願いが叶うことではないが、思いが届く可能性が救いとなり、彼らの心も安らぎ、整理もついていった。

だが、全てが叶うわけでもなく、ついに最後の晩餐の時を、迎える時がきてしまう。
嘆願書を認められ、助かる者も出る。奇跡的な喜びであるが、それを喜びきれない者も、事実・中には、無実の者も・・・処刑されるのを、待たなければならない・・・そんな非情な事態が、戦争という現実。終戦とは名ばかりで、戦いはまだ、終わってなかった・・事を思い知らされ、涙、涙、

それぞれの葛藤を、消すことはできないが、 <翼>になるという2人にPrisonerだけでない”P”を、託す。
Peace(平和)、Promise(約束)、プレイヤー等、たくさんの想いが込められるのだが、なかでもプレイヤーの一言には、深い意味を感じた。
作者の意図と違うかもしれないが、playは、遊ぶ、勝負、演奏、軽く動く等の意味があり、prayは、祈るである
。日本の家族や未来の人々に、生きる為の戦いの中、生きる喜び、楽しみも見出し、生き続けることを祈ってくれた様にさえ、思えた。

2度と起こしてはいけない戦争、忘れては、いけない事だ。。。

シンプルな舞台と役者さんの力量が、この時代感を、良くだしていたと思う。カラー映像も、唯一の思い出と輝くのだが、やや長く感じた。が、合間さんの美しいお姿、初めて拝見できて、嬉しかったです。ぜひ、舞台でも、拝見したいと、思いました。

公演時間だが、日曜は5時6時開演でも仕方ないと思うが、平日や土曜は19時30分開演が、希望です。山の手線外の劇場の時は尚更、その方が、より多くの動員が見込めると思うのは、私だけでしょうか?

今がいつかになる前に

今がいつかになる前に

空間ゼリー

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2010/10/30 (土) ~ 2010/11/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

小学校が舞台だけど、大人の作品
大人に、なりきれない大人達の世界と、大人の真似してるわけではないけど、大人並の世界が、繰り広げられている子供達。メチャ!可愛い子役様5人の演技力が、純粋なだけでは、いられない、大人の哀愁も映しだし、感動いたしました。次回作も、絶対、観たいと思いました。***追加の当日券出して下さるようです。早めに連絡した方が、良さそう?お勧めです。   

ネタバレBOX

小学校から大学まで一貫教育の私立校6年1組での、出来事。無邪気な子供達の言動だが、時に天使に悪魔に、映ってしまう子供達に、担任の今井先生(斎藤ナツ子さん)は、教師として続ける限界を感じていた。この5人の子役達が、キャラも感情も、見事に演じるので、誰もが、子供の頃を思い出さずには、いられない。

みんなから評価の高い学年主任の瀬尾先生(米田周平さん)が、教師を目指すきっかけでもある恋の相手とは、不倫だったり・・・この瀬尾先生、爽やかなんだけど、彼女に甘えたり、男だったりと、いろんな顔の見せ方、見事でした。

個性的な先生、教師を夢みる教育実習生、スクールカウンセラーや、理事長夫婦らも含め、学校と言う硬い環境の会議なのに、大人として、割り切れなかったり・・・違う職種でも、大人と言えど気持ちは共通。
今時の学校事情に驚かされるが、子供の正義は、同じで安心したり。と、物語に引き込まれるのは、作品の秀逸さ、脇を固める役者さんの力量だからこそ、と思いました。
特に、理事長夫婦(川崎初夏さん、中神一保さん)が、大人の哀愁を醸し出し、見事でした。

瀬尾先生の絶望を立て直すきっかけが、何も知らない子供の一言だったり、なんてこともある。

悩みつつ生徒を思いやる今井先生の健気さも、良く出ていました。ちょっと頼りにならないような春山先生(木村延生さん)だけど、自分を励ます方法も子供達で、それが今井先生への励みになるシーンも、素敵でした。

そんな中で、今井も教師を続けていく、また明日を見つけ出せるラストは、感動でした。


子供の透明感に頼るだけではなく、大人の現実や矛盾に、何も知らない子供が支えていたりと、絡め方が絶妙で、夢や目標を持ち続ける美しさも写し出していました。今がいつかになる、優しい時を過ごせた素敵な作品でした










約束までの道のり

約束までの道のり

劇団光希

カメリアホール(東京都)

2010/07/11 (日) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

大切な事ばかりでした。
追い続ければ、夢だって、難しい事だって、きっと!叶えられる!乗り越えられる!って信じる心の大切さを、思い出させてもらいました。いつもの三分の一の時間なのに、たっぷり応援してもらえた、気分です。

ネタバレBOX

机とイスのシンプルなセットだったのですが、その時その時の空間を、役者さん達が、連れて来てくれました。ボクシングシーンも、さすが!プロのチャンピオンの指導や特訓の賜物ですne。リアルでした。
丸と四角のライトだけで、景色も空気も変えてしまうのは、凄い!役者さん達の力量も加わり、素敵な表現だと思いました。言葉は少なくても、応援してる仲間や家族の有り難さを、感じました。
シンプルなんだけど、大事なことが、凝縮された舞台でした。
HOTEL CALL AT

HOTEL CALL AT

メガバックスコレクション

南大塚ホール(東京都)

2014/09/06 (土) ~ 2014/09/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

スペシャルバージョン
2012年3月版とは、部分的に少しだけ違う台本(初演時に近いそうです)でしたが、二転三転する後半は、ラストを知っている私でも、引き込まれる。やっぱり、メガバの代表作と言われる素敵な作品でした。
公演が明日までとは、もったいない。

ネタバレBOX

個人的趣味では、作品に笑いを求めないが、トライアラスキー伯爵(滝さん)とフェイズランド(野口さん)の、おやつの場面は、とても可笑しかった。

ウェイン婦人(大里冬子さん)の威厳が、今回の方が増していて良かった。後半、母の愛や優しさを、取り戻す感も、良かったです。

タップ(下平修平さん)の彼女を愛する故の後悔、彼女を救いたいと思う、ひたむきさも、良かったです。

バスの運転手マルコ(山上広志さん)、自責の念、家族想いの姿も良かったです。

いつものメンバーは、劇場が変わっても、声の響きもよく、各キャラの想いが募っていった。

トライアラスキー伯爵(滝さん)は、2012年3月版とは少し違う味わいでしたが、やはり秀逸でした。

フロントガールの2人(鹿目こころさん、吉原怜那さん)も可愛かった。あの声の揃い方も可愛さと不気味さがあって、作品の世界観を色濃くしていた。

相変わらず、美術や照明も素晴らしかった。
個人的趣味では、2012年3月版の方が、重厚感があって好きだが、やはり素敵な物語は、何度でも観たいので、又再演、お願いします。

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