旅とあいつとお姫さま 公演情報 座・高円寺「旅とあいつとお姫さま」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    美しい世界
    原作がノルウェーの昔話『旅の仲間』とアンデルセン『旅の道づれ』から、なので、やや童話っぽい感は、ありますが、とても躍動的でありながら、幻想的な美しさで、魅せてもらえ、私は大好きなタイプです。座・高円寺では、残り2回しか、ありませんが、メルヘン好きの方には、特に、おすすめです。ちょとだけ、悪な場面もありますが、杉並区だけではなく、日本全国の子供に見せたいし、○○○手当より、価値があると思います。もちろん大人でも、楽しめます。シンプルなセットなのに、美しい別世界を見せるセンスの良さは、舞台関係者にも観て頂きたいと、思ってしまいました。脚本力、演出、役者力は、もちろん、スタッフワーク全ての結合の素晴らしさに、感謝します。とても美しい舞台芸術だと思いました。

    ネタバレBOX

    まず、ランタン売りの語り口上で、絵本の中に、連れて言ってくれます。若者と『あいつ』が、知り合うシーンで、ボールが使われたり、ダンス的要素も、盛りだくさんなので、大人にも、見ごたえあります。

    ひも状のすだれの様な仕切りが、現実と魔界を効果的に演出してくれます。赤に金糸の素敵な柄の垂れ幕(?)も、美しい王宮を表し、赤いチェアーも、三日月のようなカーブの素敵な顔で、存在だけでも、美しいのですが、いろんな顔をみせてくれます。床のシルバーに映り、素敵な世界観が広がります。

    ダンス的激しい動きを考えたシンプルな衣装なのですが、雰囲気ピッタリでした。森の精の魔女とお姫様が、特に好きです。お姫様のバルーンドレスの裾に2本、輪ワイヤー(フイルムボーン?)があるのですが、動きがとても可愛く、時に激しく厳しく、とても活きていました。
    一人何役も、こなす役者さんもいるのですが、衣装を一部脱ぐだけで、まったく違う役柄になっってしまうのは、正に、役者さんの力量だと、確信いたしました。

    ラストのお姫様の魔法が解けるシーンでは、キラキラ輝く金の吹雪が祝福してくれます。まるで、お月さまに遠慮していた、お日様の笑顔がこぼれ、幸せが2人を包み込むような、とてもとても、美しい景色でした。

    こんなに美しい作品を見せて下さった、脚本・演出のテレーサ・ルドヴィコさん、舞台美術のルカ・ルッツアさん、又、ぜひ、日本で作品づくり、お願い致します。

    高田 恵篤さん、魔物の魔力と魅力に、恐れながらも、引き付けられました。が、姫を思いやる王、優しい父の顔も素敵でした。他4役も、魅力的。
    KONTAさん、乳母の優雅さがありながら、山羊の躍動感、そして、いろんな楽器の詩、とても、素敵でした。他3役も、も魅力的。
    楠原 竜也さん、旅仲間の頼りになる優しさ、ネコのしなやかさ、見事でした。
    辻田 暁さん、お姫様の優しさ、魔物に魅了されている時の艶っぽさ、残酷さ、又、女の子の透明感と、いろんな世界が楽しめて、良かったです。
    逢傘 恵祐さん、若者の優しい純粋さがありつつ、力強さと、躍動感、素敵でした。

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    2010/10/07 02:22

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