プランクトンの踊り場
イキウメ
赤坂RED/THEATER(東京都)
2010/05/08 (土) ~ 2010/05/23 (日)公演終了
満足度★★★★★
心的観客参加型演劇のお手本ですね
もう、何!!イキウメって、何から何まで、最高!!…と、終始、気持ちワクワク観劇しました。
今まで観た中で、最高に好きな舞台でした。
スゴイ!前川さんもイキウメもどんどん進化し続けています。
今まであったような、腑に落ちない部分がどんどんなくなり、演劇という形態の可能性を、自ら具象化して見せて、客を魅了する劇団!
本当に、お見事です。
皆さん、書いているように、安井順平さんあっての成功作でもありました。
安井さんと伊勢さんの兄妹シーン、まるで、コントのように愉快でした。
随所に笑いのセンスが散りばめられ、まさか、イキウメの芝居を観に行って、こんなに大笑いすることになろうとは、予想だにしませんでした。
緊張と笑いのバランスが絶妙で、今までにない、緩急のタイミングの良さに、歓喜してしまった程。
役者さんも、皆さん、舞台の度に、役者力がアップしています。
もう、イキウメ、観客として、安心して身を委ねられる、ダントツトップの劇団だと思いました。
高橋さんの作り方
グループる・ばる
あうるすぽっと(東京都)
2010/05/14 (金) ~ 2010/05/23 (日)公演終了
満足度★★★
化学変化が吉か凶か?
たぶん、かなり評価の分かれる芝居だと思います。
チラシからイメージする舞台を求めた人は肩透かしを食うかも…。
私的には、鐘下さんだと、何でもサスペンスタッチだなと、何だか、ストーリーそのものより、ミスマッチに見えて意外とマッチしているかもしれない、鐘下演出に、専ら興味が行ってしまいましたが…。
それにしても、いつも思うのは、松金よね子さんの絶品演技!!
これは、芝居の後立ち寄ったお店で、お隣で飲食されていた、ある有名人母子さんも、盛んにおっしゃっていました。
る・ぱるのお三人の演技はいつもながら、絶品ですが、どうも今回は、一部共演者選びを間違った気もします。
脚本も、趣向に懲りすぎ、せっかくの人物描写が途中から宙に浮いた感じが残念でした。特に、終盤近くの、小細工を弄した感のある脚本が、やや愉快ではありませんでした。
伊藤毅さん、初見の男優さんですが、目を奪われました。眼力がスゴイ!イケ面だけど、フラフラしていない!楽しみな俳優さんをまた一人、みつけてしまったかな。
それにしても、あうるすぽっとの舞台は高すぎて、前方の席だと、終始、役者さんを下から見上げる形になり、観劇に集中できないのが、困り者。
その上、開演前、お隣の方が席を立ったら、何と、椅子が壊れました。
あり得ない!まだ新しい劇場なのに…。
名作舞台はあまりあうるすぽっとでは観たくないなと思いました。
どこまでもゆける
水写
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2010/05/20 (木) ~ 2010/05/23 (日)公演終了
満足度★★★
情感を紡ぐ芝居が心地良い
オムニバス形式の3部構成の舞台。
最初の場面では、素人っぽい演技の方が多く、付いて行けるか心配でしたが、3部まで観たら、結果オーライ。
かえって、その素人っぽさが、この芝居向きなのかもしれないと思えました。
どこにでもいる普通の人間生活の日常が、胸にスーっと染み渡ったラストシーンは、演技過剰な役者さん達では、紡ぎ得ない世界でした。
昔、私が子供達に読み聞かせた絵本の世界のような情感劇。
最後のシーンはスーラの点描画のようでした。
よく外国語映画賞の対象になるようなドキュメンタリータッチの映画では、撮影場所でオーディションで選ばれた素人さんがよく新人賞を受賞してしまったりすることがありますが、この舞台の役者さん達にも、そんな不思議な自然の魅力がありました。
ザ・パワー・オブ・イエス
燐光群
ザ・スズナリ(東京都)
2010/05/10 (月) ~ 2010/05/23 (日)公演終了
満足度★★★★
翻訳常田さんの功績大
金融関係の知識には疎い私が、眠くなりはしないかと不安で、行きましたが、そんな心配は無用で、大変興味深く拝見できました。
これって、たぶん、常田さんの翻訳がお上手だからなのでは?
専門用語の飛び交う台詞を、役者さん達が、皆さん、自分のものにして、役として舞台上にいて下さったので、厭きることがなかったのですが、もしこれが金融関係に明るい専門家の直訳のような翻訳だったら、こうは行かなかっただろうと思うのです。
常田さんは、元々演劇人でしたから、演劇の生きた台詞として翻訳して下さるので、どんなジャンルの芝居でも、役者さんの口から発せられる言葉が生き生きとしたものになるのだと、いつも感嘆しています。
ドキュメンタリー色が強いと聞いて、「ハシムラ東郷」のようだったらどうしようかと思いましたが、これは、きっちり、演劇として成功している舞台でした。
奇ッ怪
世田谷パブリックシアター
シアタートラム(東京都)
2009/07/03 (金) ~ 2009/07/20 (月)公演終了
満足度★★★★
読書のイメージ通り
子供の頃、夜寝られなくなるのをわかっていながら、夢中で読みふけった小泉八雲の怪談話。
自分が昔からイメージ世界を膨らませていたから、すんなり受け容れられるかと不安でしたが、さすが前川さん、お見事でした。
まさに、幼い頃、読書の後に見た悪夢の世界そのものが、舞台上に現出していて、驚きました。
いつもは、そのアクの強さが出すぎるところもある池田さんが、この舞台では、重要なキーパーソンの役割でした。池田さんが出演されていなかったら、ここまで面白くならなかったかも。小松さんとのコンビネーションも抜群でした。芸達者な、脇役陣に助けられ、仲村さんも、小泉八雲と前川さんの世界感を精一杯演じていて好感が持てました。
ただ、仲村さん、粘着質な恋心の受け手としての演技が、今ひとつ表層的だったのが残念でした。
セット、照明、音響等、スタッフ技術が群を抜いていて、物語以上に、視覚と聴覚に訴える、迫真の舞台でした。
しとやかな獣
オリガト・プラスティコ
紀伊國屋ホール(東京都)
2009/01/29 (木) ~ 2009/02/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
何もかも見応えあり過ぎな力作でした
この映画は、全く知らず、何の先入観も予備知識もなく観に行ったので、最初から、浅野さんの名演技に釘づけとなり、最後まで、一瞬たりとも目が離せない、なかなかない観劇体験でした。
ストーリーを知らなかったのが余計幸いだった気もしますが、それにしても、こんな面白い映画があったなんて!それをまた、この時代に舞台化するなんて、関わった全てのスタッフの着眼点に瞠目しました。
近藤公園さんもとても魅力的でした。
緒川たまきさん、すごく同性から観ても、魅力的だと思っていたら、ケラさん、御結婚されましたね。
ロックミュージカル『スーザンを探して』
東宝
シアタークリエ(東京都)
2009/01/06 (火) ~ 2009/03/05 (木)公演終了
満足度★★★★★
吉野さんと香寿さんの新たな魅力を満喫
もっと深刻なムードなのかと思いきや、すごく楽しいミュージカルでした。
ミュージカルには珍しい場面展開の速さに、ロック調の曲がピッタリで、内容以前に、観る者を引き付ける舞台でした。
四季を退団されて初の保坂さんも、生き甲斐のない淋しい主婦役を好演されていましたが、脇役陣の弾けた演技が、とにかく魅力的でした。
特に、ハスッパなスーザン役の香寿さん、その恋人のロックミュージシャン役の吉野さんの弾けっぷりが最高!
心配だった、狩人の加藤さんも意外な役者さんぶりで、ほっとしました。
ベテラン、山路さんや杜けあきさんも脇を締め、シアタークリエにはこの手の公演がおあつらえ向きではと思えました。
カーテンコールでの、会場一体となる熱気も貴重な体験でした。
是非またバージョンアップして再演してほしいなあと思います。
抜け穴の会議室
Team申
赤坂RED/THEATER(東京都)
2007/11/10 (土) ~ 2007/11/24 (土)公演終了
満足度★★★★★
前川作品初見舞台でした
佐々木さんのファンなので、行きましたが、テレビでしか知らなかった中村さんの意外な舞台俳優としての資質を初観劇し、思ってもみない収穫でした。
そして、この脚本を書いたイキウメの前川作品との出会いでもありました。
前川さん、一目惚れでした。
星新一や清水義範の小説の愛読者でしたから、こういう世界感の芝居は大好きです。
ただのSFものに終わらず、きちんと人間と人間の絆が描かれていて、胸打たれました。
是非、いつか再演して頂けないかなと、期待しています。
2人の夫とわたしの事情
シス・カンパニー
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2010/04/17 (土) ~ 2010/05/16 (日)公演終了
満足度★★★★★
シス・カンパニーには珍しく、上出来!
とても楽しく拝見しました。
松さん、段田さん、渡辺さんの主役3人はもちろんのこと、脇を固める皆さんが、揃って芸達者!
1919年の作品とは思えない、万国共通、時代を超越した、普遍の男女の駆け引きが、シチュエーションコメディの趣で、見事に、現代にも通じる、痛快ストーリーとして、成り立っていました。
たぶん、これ、随所に遊び心ある、ケラさんの名演出による功績大だとお見受けしました。
招待券でいらしたお客さんが、「買ってもいいくらい、面白かった!」とのたまっていらっしゃいました。
3幕の、それぞれ、趣の全く違う、舞台セットを見るだけでも、愉快でした。
万人におススメしたい舞台です。
モジョ ミキボー
モジョミキボー上演委員会
OFF OFFシアター(東京都)
2010/05/04 (火) ~ 2010/05/30 (日)公演終了
満足度★★★★★
切ないごっこ遊びの二重構造が見事!
文学座の名演出家鵜山さんと、所属俳優の浅野さん、石橋さんのタッグマッチ。そうです!!私は、文学座にはこういう名舞台をどんどんやってほしいと切に思いました。(文学座の公演ではないけれど…)
演劇というごっこ遊びを2人の俳優で代わる代わる演じ、楽しそう。
でも、2人が主に演じるのは、モジョとミキボーという、同じアイルランドのベルファルトに住みながら、カトリックとプロテスタントといういがみ合う異なる宗教の家庭に育った少年達。この2人が、橋を渡って出会うところからの切ない物語。
その2人が一緒に観て夢中になった映画の主人公を気取って、このストーリー世界の中で、映画のごっこ遊びに興じる二重構造が、実に見事な演出でした。
お2人の実力も互角でと言いたいところですが、やや浅野さんが上を行っていたかも…。
お2人の演技がまさしく互角になったら、この舞台、もっともっと昇華する筈。
それにしても、鵜山さんの演出は本当に大好きだとまた思わされました。
何も背景のない舞台が、瞬時に、アイルランドのあれこれの場所に見えてくる素晴らしさ!!照明や映像の使い方のセンスも抜群でした。
ただ、私のような世代には郷愁を覚える舞台ですが、若い世代の方々には、どう映るだろうかと、やや心配にもなりました。
アイルランドの悲しい歴史や、映画「明日に向かって撃て!」を観て、予備知識を蓄えてから、観劇した方が、万全かもしれません。
パラデソ
タカハ劇団
小劇場 楽園(東京都)
2010/05/02 (日) ~ 2010/05/11 (火)公演終了
満足度★★★
嫌煙者には辛い決断…
タカハ劇団初見。
とても、面白かったのですが、その前に…
当パンに「劇中でかなりの喫煙シーンがあります。嫌煙家の方で、座席後方を御希望の方は…」と注意書きがあり、確かに、私の最前列の席は、開幕前からタバコ臭いので、席を変えて頂けるよう、お願いしました。
「それでは、悪いお席になりますが…」と言われ、了承したものの、変えて頂いたのは、一番後方の当座の席。背もたれもなく、足は宙ぶらりんとなり、やはりタバコの煙を我慢すべきだったかと、激後悔!!
きちんと早々入場料を払った客にこんな余計なストレスを与えるのは、できれば避けて頂きたかったと強く思いました。
そうまでして、喫煙シーンを作らなければならない程の、必然性を感じませんでしたから、尚更。
さて、舞台自体は
まず、リアルな舞台セットに大感激!!こういうの観るとワクワクします。
できれば、最初の特等席で観たかったですよ、本当に。
役者さんも芸達者揃いで、文句なし。特に、内田さんと瓜生さんの素晴らしいこと!!
ストーリーも、自然で、楽しめましたが、でも、リアルそうで、意外とリアルに感じられないキャラクター揃いで、誰かに感情移入するとかではなく、覗き見させて頂いたといった軽い気分の観劇体験でした。
旅、旅旅
ロロ
王子小劇場(東京都)
2010/05/06 (木) ~ 2010/05/09 (日)公演終了
ごめんなさい、全くダメでした
期待していたのですが、個人的志向から、大きく外れる劇団でした。
でも、たくさんの若い観客の方の笑い声に満ちていたので、私の肌には合わなかったに過ぎないのでしょうが…。
正直、始まって2分ぐらいで帰りたくなりました。個人的には、不快指数度が、かなり高く、それでも、せっかく王子まで観に来たのだからと、何か一つでも、観てよかったと思える要素を探り当てようと躍起になりましたが、気持ちは空回りするばかり。
何もかも、一定レベルに達していないように、私には思えてしまいました。
せめて、お一人でも、役者力で、見せ切って下さるキャストがいたらよかったのに…
化粧 二幕
座・高円寺
座・高円寺1(東京都)
2010/04/30 (金) ~ 2010/05/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
やっと観られました
やはり演劇ファンの渡辺さんと同世代の母と2人、最前席で、拝見することができ、感無量です。
以前、テレビ中継したのを録画してありましたが、生で観るまではと封印していました。
これだけ上演されながら、ネタバレになるような予備知識なしに、生の舞台を初見できて、本当に正解でした。
渡辺さん、スゴイ!!やはり長い間、たくさんの場数を踏んで、この作品を熟成させて来た、本物の味が素晴らしく、それだけで、圧倒されます。
これぞ、至芸!!
ただ、私の個人的好みから言えば、当初のように、1幕で完結してもらった方が、より心に沁みた気はします。
長谷川伸の芝居が大好きなので、1幕ラストの終わり方の方が好みだという、あくまでも、自分勝手な嗜好ではありますが…。
一人芝居は、ちょっと経験を積んだ役者さんが、ともすると、軽々しくチャレンジなさいますが、一人芝居には、優れた脚本と役者人生を真っ当に生きてきた、熟練役者さんがいて初めて形になるものだと思います。(そこに名演出が加わればパーフェクト)
その点、この「化粧」は、そのお手本のような、素晴らしい舞台芸術でした。
これで、ファイナルというのは残念な気もしますが、正直、あの時やめておけばよかったのにと思う公演も数多くあるので、ここで終わりにしようと決められた渡辺さんの英断には、潔く賛同したいと思います。
本当に、滑り込みセーフ!生で拝見できて、感無量です。
四角関係
劇団NLT
博品館劇場(東京都)
2009/06/10 (水) ~ 2009/06/14 (日)公演終了
満足度★★★★★
馬木也さんの初コメディ
シリアスな役柄の多い、山口馬木也さんの初コメディで、ファンとしては、恐る恐る観に行きましたが、なかなか頑張って、体当たりコメディを演じて下さって、素直に楽しめました。
馬木也さんを支える他のキャストが全員、ベテランなので、翻訳コメディの、こそばゆい感じもなく、NLTのコメディの中では、かなり上位のランキングに入る公演でした。
何と言っても、木村有里さんのとぼけた雰囲気が最高!!
最後は、ちょっとほろっとさせられる、上質な素敵な香りのコメディでした。
是非、同じキャストでの再演希望します。
TOKYOが始まる
TOKYO PLAYERS COLLECTION
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2010/04/29 (木) ~ 2010/05/02 (日)公演終了
満足度★★★
他とは異質な雰囲気が素敵でした
何も知らずに観劇し、何となく、他の団体と異質なストーリー展開に興味を持ち、よくよく当パンを確認したら、競泳水着の上野さんの新ユニットとわかり、納得!!
独特の視点で、東京の風景をスケッチしたようなエッセイ風の芝居で、着眼点には、感心しました。
役者さんが、演技がまだこなれていない感じで、稽古不足だったのではと感じました。
もっと、熟した状態で、この芝居を観られたら、☆5つになったのではと、残念でした。
アメリカン家族
ゴジゲン
吉祥寺シアター(東京都)
2010/04/29 (木) ~ 2010/05/02 (日)公演終了
満足度★★★★★
リアルクローン(私の勝手な造語)な家庭劇
「たぶん犯人は父」から、ずっと見続けているゴジゲン。観る度、劇団カラーや作風が変遷、進化していて、その度、衝撃を受けます。
今回の作品は、健全な家庭に育った方には絵空事に映るかもしれません。
ですが、我が家は、松居家程ではないにしろ、似たり寄ったりのシチュエーションは経験済みなので、何だか無性に親近感を持って、この常識ハズレの家庭劇を目撃させて頂きました。
今回、キャストが全員、役にはまって素晴らしかったのも、特筆ものでした。
どんなよくできた芝居でも、1人や2人、この役者さんがなあ…と思うものですが、今回のキャステイングには全く文句なし!!
芝居の内容に合ったセットもお見事でした。
ゴジゲン、一体どこまで行くんでしょう?ずっと追いかけたい劇団の筆頭株です。
アンポテンツ
劇団チャリT企画
王子小劇場(東京都)
2010/04/28 (水) ~ 2010/05/02 (日)公演終了
満足度★
今回は、あまり面白くない(泣く)
もっと発想豊かな、突き抜けた茶番劇を期待していたので、正直かなりがっかりしました。
もっと、楢原さんならではの、お見事な手腕を存分に拝見したかった!!
次回に期待します。
キャストでは、相変わらずの芸達者、内山奈々さんに、笑わせて頂き、岩崎さんの、前回公演とは打って変わった普通のおばさん振りの演技に心酔。長岡さん、小杉さんも、共にいい感じ。客演陣では、リュックの男役の岡田さんに大注目しましたが、いつもより精彩のないチャリTキャストもいて、そのバランスの悪さが残念に思えました。
R.F.D
PLAT-formance
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2010/04/29 (木) ~ 2010/05/02 (日)公演終了
満足度★★★★
初見でファンになりました
名前すら聞いたことのないユニットでしたが、安藤さんは、以前、こゆび侍の「はちみつ」で拝見していました。
その時も、この役者さんはいいなと思っていましたが、実はこんな面白いコントユニットの方だったとは!!
芝居と言うよりは、コントのテイストですが、とにかく、たった2人なのに、何人も役者さんが登場していたのではと錯覚するぐらい、瞬時の役作りが抜群でした。それに、お2人とも、役者さんとしての華がある。作・演出のオカヨウヘイさんと共に、磨けば光る、原石の魅力をたくさん感じました。
ただのコントに終わらず、ここにちょっとでもいいから、演劇としての表現力が加味されたら、もっと素敵なユニットになるだろうと、非常に楽しみに思える団体でした。
15 Minutes Made Volume8
Mrs.fictions
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2010/04/29 (木) ~ 2010/05/02 (日)公演終了
満足度★★
企画自体には今回も敬服
前回から観始めた、15Minutes 、興味ある劇団を一挙に知ることのできる良い機会です。今回は、いつも見逃してばかりいる国道五十八号線に興味があって、行きました。
ところが、残念ながら、そちらにはあまり好感が持てず、逆に、あまり興味なかった劇団を追いかけたくなりました。
時間堂の演目は、ある仕掛けが施されていたらしいのですが、出演者から、そのネタバレを聞かされた息子から話を聞くまでは、私には全く気付けなかった仕掛けでした。何故気付けなかったかは、ネタバレにて。
たとえ15分でも、その劇団の色やエキスは伝わるので、この企画、本当にありがたく思います。
できる限り、続けて頂きたいと思いました。
夏の砂の上
Pカンパニー
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2010/04/28 (水) ~ 2010/05/03 (月)公演終了
満足度★★★
人間関係の静かな漣
松田正隆さんの芝居は、結構観ていますが、最近の作品より、昔の作風の方が好みです。
この作品は、1999年の文学賞受賞作ですから、もう10年ぐらい前の作品なのでしょう。
ですから、結構、好みでした。
面白いかと聞かれたら、ちょっと即答には迷いますが、でも、決してつまらなくはない舞台です。
磯貝さんが、とても、松田作品の波長と合う演技をなさるので、何だか作品世界にすんなり誘われてしまうのです。
客演の尾崎愛さんもとても良かった!!私が男性客なら、彼女の虜になってしまうのではと感じました。