トミサカの観てきた!クチコミ一覧

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マイホームマイホテルマイパートナーハネムーン/久保らの歩く道

マイホームマイホテルマイパートナーハネムーン/久保らの歩く道

コーヒーカップオーケストラ

OFF OFFシアター(東京都)

2013/10/02 (水) ~ 2013/10/09 (水)公演終了

『久保らの歩く道』これが劇団だ
もう「クッソ面白かった!」の一言に集約される。
単純に笑えるのは勿論、劇団としてのドラマが見えて感動。終盤の「泣きながらパンツ下ろしてるんじゃないよ!」って台詞こそがコーヒーカップオーケストラだし、その後のモリサキミキ含めて四人で踊る新しいシーンで号泣。
今年一番ってくらい面白かった。

ネタバレBOX

野島が死んでからの年一の集まりとダンスの連続。これが再演で加わってるのが劇団員モリサキミキ加入の物語としてグッとくるのは勿論、「これがコーヒーカップオーケストラだ」という宣言にも見えて心底カッコいい。
そして「劇団っていいな」と強く思わされる。

今回だけと言わず、折に触れ再演して欲しい。
全然若くなくなってもやって欲しい。
いつも心だけが追いつかない(終演御礼。ご感想お待ちしています。ワンダーランド・10月期クロスレービュー対象公演なのでぜひご投稿を)

いつも心だけが追いつかない(終演御礼。ご感想お待ちしています。ワンダーランド・10月期クロスレービュー対象公演なのでぜひご投稿を)

MU

BAR COREDO(東京都)

2012/10/01 (月) ~ 2012/10/08 (月)公演終了

ロマンチック
MUの中では『無い光』と同じ方向性の、ロマンチックな路線。といっても随所に挟まれる会話はキチンとゲスだったり厳しかったりするのだけど。
当たり前だけど主役二人の好演が光る。小園茉奈は、女子高生らしくないこともひっくるめて、“「自分、他の女子高生とは違うのよ」型女子高生”らしかった。

主演の先生と生徒二人の時間、特にコーヒーを飲みながら話す時間が印象に残る。
それに比べて、他の先生達の言動の動機・ロジックがいまいち腑に落ちなかった。「学校に問題が起きてちゃまずい」と言われれば頭ではなんとなくわかるのだけど、何故か腑に落ちなかった。
そういう意味でも、主演二人の関係性や時間をこそ、もっともっと見たかった気もする。

ともあれ、ハセガワアユム氏の、言っちゃいけないことなどをガシガシ言ったあとに見せる優しさ、ロマンチックさは、にくい。そんな作品。

ネタバレBOX

「自分自身の評価」と「自分の表現の評価」という意味だと、『無い光』にも共通するテーマにも感じられる。

『無い光』は「自分の表現で、自分の好きな人を救えたら…」という、甘いけれど切実な願いを訴えて終わる。
劇中ではそれを訴えて終わるが、もしそれで相手が救われたら、それは自分の功績なのだろうか。はたまた自分の表現の功績なのだろうか。
言ってしまえば、『無い光』では自分と評価と表現の評価は未分化のままだった(だけど超ロマンチックでアツいから最高なんだけど)。

本作では、自身の評価と表現の評価を切り分けようとしている。切り分けることで、「人間としての自分」と「絵描きとしての自分」のどちらを取るか選ぼうとしている。
その上で、全く悪びれず「絵描きとしての先生」を勧める高校生の真っ直ぐさが、優しい反面、残酷。でもそれが高校生のピュアさなのかもしれない。

個人的には、「女装癖」「目の前の女子生徒の体操着」という要素が、それぞれの自分の何かを象徴してたり、「着る」「脱ぐ」という行動が絡んでたりすると、もっとグッときたかもしれない。
あ、上記の解釈が見当違いじゃなければだけど。
チャンス夫妻の確認

チャンス夫妻の確認

コーヒーカップオーケストラ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2012/05/17 (木) ~ 2012/05/21 (月)公演終了

演劇っぽい!ギャグ劇団っぽい!
初日観劇。

言っちゃうと夫婦仲の話しかしてないのに、ここまで馬鹿馬鹿しい話(いや、これはお話なのか…?)を展開するのが気持ちいい。

手作りっぽさやチープさを、残念なクオリティに見せず、それでいて絶対に最近流行りの「お洒落シンプル」にしないところが、この劇団の信用できるところ。

TV的な笑いという意見も目にしたが、自分はそうは思わなかった。むしろ「舞台っぽい」とすら思った。中でも、90年代00年代の下北沢とかでやってるギャグ劇団を思い起こさせる。
とか言いつつ自分はまだそのころは小劇場演劇を見ていなかったので、あとから雑誌やWEBで見た、あんな劇団やこんな劇団の舞台写真や評判を思い起こしたに過ぎないのだけれど。

ギャグ劇団、いいじゃない。何も残らないコメディ、いいじゃない。
尖った設定とか、伏線の回収とか、実は切なく見えるとか、いろいろ仕掛ける劇団はあれど、それがコメディのなんなのさ!…と主に自省しつつ楽しみました。
っつーかTVに出てるお笑い芸人は、あんな不思議なネタやんないよ!

出演者は、劇団員の後藤慧さん演じるチャンス嫁が可愛いのと、前田さんの挙動がかっこいいのと、宮本さんの演じてるんだかそのまま出てきちゃったのかわからない演技が好きすぎるのと。
客演だと皮墓村さんの瞬発力とパッと見の「面白い人」感、そして竹田りささんのお母さん感が抜群。

ただ、終盤のもたつきが残念ではある。
クライマックスが途切れ途切れになっていると感じた。
節操無くハチャメチャやるのは楽しいので、それをもっとサクサク畳み掛けてくれるともっと全てがどうでもよく(いい意味で)なれたのでは。

ネタバレBOX

意図してかどうかわからないけど、チャンス夫がチャンス嫁のメールを待つシーンの演出にグッと来てしまった。

携帯電話を擬人化して、「新着メールはありません」のくだりが、馬鹿っぽいのに見事に寂しさを際立たせていたと思う。
今までに見た色々な作品の「連絡来ない描写」のなかでも群を抜いて良かった。

声に出して読むと非常に良い台詞だなぁと思ったし、それこそスタイリッシュにやったら超切ないと思う。彼らは絶対そんな風にやらないし、そこが信用できるところだけど。
俺以上の無駄はない

俺以上の無駄はない

MCR

駅前劇場(東京都)

2012/04/12 (木) ~ 2012/04/17 (火)公演終了

これが観たかった!
千秋楽を観劇。演劇うめー。超おもしれー。
『シド・アンドウ・ナンシー』とか『リフラブレイン』とかの評判を聞いて妄想を膨らませて以来の、自分の見たかったMCRがそこにあった。

脚本上で北島が担ってる部分が不明というかハマってない気がしたり、主人公の「どうでもいい」を巡るロジックがすんなり理解出来なかったり、とかはあったけど、そんなのそれこそ「どうでもいい」!
そしてこの口調は櫻井節に影響受けてるよバカヤロウ…!

「こと演劇で、すぐ目の前で人間が演じてるんなら、笑えて泣けりゃあ大抵のことはオッケーになるな!」
ってのと、
「既存の演劇を揺さぶる演出だなんだより、面白い“お話”の方が自分は断然好きだな!」
ってのを痛感しました。

無い光/変な穴(御来場ありがとうございました・御感想お待ちしています)

無い光/変な穴(御来場ありがとうございました・御感想お待ちしています)

MU

OFF OFFシアター(東京都)

2011/03/24 (木) ~ 2011/04/03 (日)公演終了

『無い光』初日観劇
『無い光』の長編Ver.観劇。
個人的には初演の方がギュッとしてて好きだったけど、それでもやっぱりこの作品の結論が、主人公の最後の主張が、甘くて恥ずかしいながらグッと来てしまう。
これがまさにロマンチックということだと思う。

ネタバレBOX

死ぬ間際に見える「光」にすがってしまう友人(以上だけど)を、自分の仕事「記事」で思いとどまらせようとするライターの言葉で幕を閉じる。

恥ずかしいこと言うけど、自分の大切な人を救うのが自分の信じた表現だったなら、なんて素敵なことだろう。
現実には救いは日常の些末な出来事だったり、もっと言うと救うのが自分じゃなかったりするんだけど。でもそれってやっぱり希望。

客席の人数とか、ご時世とか、色々あるのかもしれないけど、MU特有の「笑っちゃいけないこと」を笑っちゃうことでどんどん物語的にもドライブできるところが初演に比べて薄く、尖ったギャグとグッと来る物語が乖離している気がしたのが残念。沸いてる客席で観たかった。

とはいえ、何かを作って発表している人なら、一度は憧れてしまう上記の思想(a.k.a.妄想)を、嫌味なく見せてくれるのが素敵。あのシーンが観たくて観に行く芝居。
視点 vol.1 Re:TRANS(MU×ミナモザ×鵺的) 満員御礼、審査発表をblogにて公開しました!

視点 vol.1 Re:TRANS(MU×ミナモザ×鵺的) 満員御礼、審査発表をblogにて公開しました!

視点

ギャラリーLE DECO(東京都)

2010/09/21 (火) ~ 2010/09/26 (日)公演終了

新しい合同公演。中身は傑作揃い。
最初はタイトルと副題と団体名の多さから正確に理解していなかったが、「視点」というコンペティションシリーズの、「Re:TRANS」がテーマの興行とのこと。
合同公演といっても、劇作をする1ユニットが主催者になり、投票も行い賞を設けるコンペティション形式、ということでどういうものになるのか気になっていた。もしや新しい公演形態の走りになるのではないか、という期待も含めて。
公演の形態としての是非は、結果発表を含めてなので追いながら見守り、勉強させてもらおうと思うが、こと内容に関しては初日から紛れもなく傑作揃いだった。

狙ってなのか偶然なのか不明だが、共通で扱われるモチーフである「心の傷」だけでなく、ミナモザ→鵺的→MUという順番含めて、非常に統一感のあるイベントで、見る際のテンションにも合っていて心地よかった。

ネタバレBOX

ミナモザ『スプリー』は、翻弄される主人公(男)はもとより、愛しすぎるがゆえに屈折した表現をしてしまう女医の狂気が良い感じにデフォルメされていて、軽妙なやり取りが一つのコメディとしてすごく面白かった。
だが、前半が一気にコント寄りのコミュニケーションに振り切れた結果、終盤の男が「罪」と「赦し」の語りに入る瞬間の違和感・段差のようなものが気になってしまった。一瞬そういうギャグなのか?と疑ってしまう感もあった。
余談だが、昨年上演された際にチラシで衝撃を受けたものの観られず気になっていた『エモーショナルレイバー』の再演の仮チラシを見て「エモーショナルレイバー」の意味を知り、俄然興味が沸いた。このテーマを、この設定で、この会話で見せてくれるなら、と期待が高まる。

MU『無い光』は、いろいろな物を実名出してディスるし、平気でシャブ吸うし、終盤はスピリチュアルなものを否定して切って捨てる結論に至りながらも、やはり最終的に作品を貫くのはハセガワアユム氏のヒューマニズムであり優しさ。
「『光』なんて無い」と言い切る後藤(ライター)のスタンスや、その姿から描かれる「人と人の関係性こそが希望である」という結論が嬉しいし安心できる。
また、後藤が、自分の作品(記事)でもって愛しい人物の個人的な問題を救おうとする姿勢は、あまりに甘く・恥ずかしく・臭いながらも、創作者なら誰もが夢見る希望だったりするので、そこを惜しげもなく出してくるところが心憎い。
以前、MUに対する劇評で「やはり僕はMUの演技スタイルは、描こうとしているものの実直さに対してコミカル過ぎると言うか、親切過ぎる印象を抱いている」(DULL-COLORED POPの谷賢一氏)というものを見て、自分も「うん、たしかにそれはそうかも」と思っていたが、今回は切実なテーマとコミカルなやり取りが「甘いけど憧れちゃう優しい結論」によって結実しているように見えて、MUのスタイルの意味がハッキリと伝わった。こういうことだったんですね。
なので、もちろんMUの全作品を見ているわけではないが、自分の観たMU作品では最も好きだった。
確かに3作品のトリに位置しているし、休憩も挟むし、前2作品を受けて~のような脚本ではあるものの、それを差っ引いても一つの短編作品として素敵だった。自分は1位に(なるっぽく)投票した。
そして、非常に僭越で勝手ながらも「パンクな姿勢」と「人への優しさ」という両面こそ、劇場でお話させて頂いても文章を読んでも感じる、まさにハセガワアユム氏の姿そのものじゃないか、とも思ってしまった。

投票の仕方について少し言わせてもらうと、劇団ごとに投票する欄で、各劇団に三項目の中で一つずつ丸をつけるというのが選びづらかった。三部門についてそれぞれ劇団名を書かせるスタイルの方が選び易いし勝負っぽくなるのでは、と思った。
サーフィンUSB

サーフィンUSB

ヨーロッパ企画

本多劇場(東京都)

2010/08/04 (水) ~ 2010/08/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

なまくら刀で鋭く切るSF
この劇団の代表作「サマータイムマシン・ブルース」(も素晴らしいが)より、よっぽどSFしている。
世界を切り取る・記述するSF作品であることと、ヨーロッパ企画らしい日常会話のコメディであることが奇跡的に一致している傑作。
むしろ、笑いであり一般に“ユルさ”といわれる雰囲気を崩さないままに世界を語り、ディストピアを見せ、それに回答を示す様が秀逸。
「SFの世界観でコメディやっちゃいました」ではなく、「コメディにSFのガジェット使っちゃいました」でもなく、SFの世界観と人間の関係性こそがコメディであり、コメディであることによりSFとしての切れ味が増している、これぞ本当のSFコメディなのでは。
生身の、日常の、一般人の身体を引きずって、世界を切り取る、一つのモデルケース。

ネタバレBOX

自然への回帰運動であるサーフィンが、科学文明の象徴バーチャルシステムの「サーフィンUSB」に取り込まれてしまう瞬間が、とてもくだらないノリなのに恐ろしい。

また、決して尖らず、熱くもならず、徹底してくだらない動機と弛緩した空気のまま「自分達がサーフィンUSBでウケなかったから諦める・拗ねる」というしょうもない理由でもってバーチャルやサーフィンUSBなどの“ディストピアな世界”に背を向けさせている。ここが秀逸。

あとハンバーガーのくだりはまさに話芸の域。
ザ・ベストマンションシリーズVol.3F

ザ・ベストマンションシリーズVol.3F

コメディユニット磯川家

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2010/07/14 (水) ~ 2010/07/18 (日)公演終了

『BOYS BE...』演劇という蛮勇
まさに「やりやがった…!」という印象のコメディユニット磯川家『スウィートガールズと僕』。
舞台上でBOYS BE...的世界観を実現させるという豪胆さ。
そしてそれを可能にするのは、コメディの文法…というより、役者個人のいわゆる“面白さ”。
舞台上であの甘ったるすぎる世界観を実現する暴挙に苦笑し、そしてときおり役者のコメディ力に素直に爆笑するうちに、本気でその激甘空間に萌え、いや悶えていくという不思議な体験。
下手なファンタジーや下手な不条理ものより、よっぽど異世界を見せてくれる演劇体験でした。

ネタバレBOX

ただ、だからこそ、中盤から終盤での進路や自己実現の葛藤はもっと抑え目でもよかったかもしれない。感情移入する余地が無い方が、閉じた・完成された世界だったかも。
ともかく、あの世界観や登場人物を信じきってやりきったことに拍手。

同時上演のサスペンス作品『ソラド』はもっと説明を省いてもスッキリ・サクッと見せてくれたほうが良かったと思う。
『HELP』は舞台装置が主役の作品で、あの物体は反則。最初の登場シーンはバカすぎて誰もが笑ってしまうズルさ。ドリフの世界。
ティーチャー!!

ティーチャー!!

コメディユニット磯川家

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2009/10/02 (金) ~ 2009/10/04 (日)公演終了

軟弱じゃないシチュエーションコメディ
徹頭徹尾、コメディ。ちゃんと、コメディ。
はっきり言って感情の線を追えない人物達の、笑わせるための演技、笑わせるための脚本になっているが、それが確実に結果を出していて潔い。正しすぎる。
現代口語演劇やそれに触発された周辺のリアリティの芝居に対するアンチであり、一つのアンサーとも言えるんじゃないか。
なんてことを考えるまでもなく楽しんで見られる芝居。笑った!

ネタバレBOX

開演前のアナウンスで、舞台上手・下手の先にどんな空間が続いてるかを説明(笑)しちゃう件からして、「そんなところを細かい芝居で伝えてる暇はねぇ」という、ド頭から笑わせる気概が見えた気がして、その姿勢に恐れ入った。
片想い撲滅倶楽部(公演終了・ありがとうございました・御感想お待ちしています)

片想い撲滅倶楽部(公演終了・ありがとうございました・御感想お待ちしています)

MU

新宿シアターモリエール(東京都)

2009/09/10 (木) ~ 2009/09/13 (日)公演終了

小説→漫画
劇場でやるMUを見たのが初めてだったんですが、前見たときに思っていた「台詞や芝居のポップさと演出の差異」がなくなっていて、というか照明や音響ドカドカ使うスタイルがハマっていて、一気に敷居が低くなった感じ。と書くと良くも悪くも聞こえるんでしょうが、自分は良いほうだな、と。
ルデコで見たときに小説に思えた作品が、漫画に見えた。遠かったからなのか、派手だったからなのか、それとも脚本によるものなのか。
あと小島真由美の曲を探したくなった。

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