最新の観てきた!クチコミ一覧

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アルカリ

アルカリ

壁ノ花団

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/03/25 (水) ~ 2009/03/31 (火)公演終了

ジャケ買い的観劇
前回の東京公演『悪霊』につづき、フライヤーのイラストはオノ・ナツメ。彼女(?)の大ファンなので、ベケット風な不条理劇に苦手意識を抱きつつも、あえて再見。
たまたま隣に座っていた女性も、開演前に『聖☆おにいさん』を読んでいたりしたので、案外、ジャケ買い的観劇な漫画好きな人も少なくなかったかも?(笑)

と、2回目だと、けっこうわかりやすく感じるんですね! 
もちろん、今回のほうがそういう作りになっている可能性もあるのだけど、そこまでは判断できず(笑)。

ネタバレBOX


前回が第二次大戦のヨーロッパな作品だったので、今回はすぐに、舞台は孤児院でそこに収容所から解放された女が登場することで、ああ、戦争によって零れ落ちてしまった人々の話だろうと、勝手に一本筋が通る。

そして、舞台に散乱していた古鞄を集めて階段にし、二階から、妻がありながら孤児を誘う男と、
それを受け入れようと、一階から抜けだそうと登ろうとする女、その出来事は過去のことなのに、女に懸想しているがゆえに阻みたいと願う、おなじ孤児院出身の男が絡むシーンは秀逸。

ただ反面、強烈な美意識に彩られた作品なのに、ときおり、美しさに綻びが感じられてしまうのは勿体ない、とは前回も思ったこと。
前回だと、男性の着替えシーンで、今回だと、冒頭の半裸の部分、とかね。
あるいは台詞的にも、女が罵る「ウンコ」や教師が教壇から発する「黙れ」あたりには違和感も。
前者だと「糞尿野郎」(孤児のボキャブラリーではないけれどw)、後者だと「静かに」とかのほうが舞台の雰囲気に調和している気がしたんだけど…。
悪戦

悪戦

今井事務所

吉祥寺シアター(東京都)

2009/03/27 (金) ~ 2009/04/05 (日)公演終了

満足度★★★★

濃い俳優陣に、上海マフィア、結婚詐欺がからむ悪戦苦闘の物語。
上海マフィアの結婚詐欺をめぐる、男と女、日本人と中国人の「悪戦苦闘」を描く。
水谷龍二さんお得意の、軽演劇風の人情悲喜劇。
水谷さんの「星屑の町」シリーズなども観ましたが、中国や沖縄、やくざ、夜の繁華街などの世界もお得意ですね。
ほんの数人の俳優で1時間50分、中国マフィアのバックボーン、中国での3人の友達関係、結婚詐欺の偽りの夫婦など盛りだくさんの内容で、人間ドラマをペーソスたっぷりに描ききるところはさすがです。
渡辺哲さん、浅野さん、みなさん個性的で存在感のある人ばかりで、非常に濃い舞台。
その中では若くてさわやかな、観客の立場をとる役目の福士誠治さんは、どこかでお見かけしたと思ったら「のだめカンタービレ」の黒木くんでした!

ネタバレBOX

散々血生臭くて、暴力的な内容でありながらも、ラストはあっさりと後味さわやかにユーモラスに終わるのも、水谷さんの喜劇らしい。
(ただ、ちょっと舞台が低くなかったですか?)
マルグリット

マルグリット

TBS

日生劇場(東京都)

2009/03/12 (木) ~ 2009/03/29 (日)公演終了

満足度★★★

作曲:ミシェル・ルグラン!!美しいメロディにのせて、ドイツ占領下のフランスに咲いた椿姫。
「レミゼ」「サイゴン」の作詞・作曲者二人と、映画「シェルブールの雨傘」の音楽家ミシェル・ルグランによる本邦初演、新作ミュージカル!
と聞けば、観ないわけにはいきません。

第二次大戦中、ドイツ占領下のフランスを舞台に描かれる、椿姫をベースにした悲恋物語。
「コラボ」と呼ばれるフランス人の中のドイツ軍協力者たちは、戦時中にもかかわらずドイツ軍に取り入り、贅沢な生活をし、夜毎パーティーに明け暮れている。マルグリットもその一人だった。
やがて、ユダヤ人らの虐待が始まるが、占領から4年、フランスは解放。
フランス人のドイツ軍協力者には制裁を受ける者と、うまく世を渡り免れる者がいた。

この動乱の4年間に物語の焦点を持ってくる発想、悲恋とともにこの点に関心が行きました。

ミシェル・ルグランのメロディは美しい。
パンフレットに「映画音楽はもういいから舞台をやりたい」とありました。
確かに、最近聴かなかったのはそのためですね。
他の舞台作品も観たい、聴きたいです。

春野寿美礼さんのマルグリットは、あまりにもはかなく、悲しい。
パンフレットの稽古場写真や海外訪問の写真を見ると、寿美礼さんは素顔のほうがお美しいです。
そして、寺脇康文さんは自身のキャラクターが反映されて、ナチスの将軍にもかかわらず優しく感じられ、物語の最初では、彼を利用しようとするフランス人のほうがあさましく、寺脇さんのほうに同情してしまう。
ただ、歌はさすがに厳しかったですねぇ…。

2階席の下に2台の大型液晶モニターが設置されていて、何に使われてるのかと思い、上演中に振り返ってみると、指揮者が映ってました。
なるほと、オーケストラピットが舞台前に無いので、モニタを見て歌っていたのですね。
今回、オーケストラは直接見れないところで演奏していたようで、ちょっと残念。
ACTシアターなら舞台前下にオーケストラピットがあったから見れたのか。

幕に映ってた寿美礼さんの超特大顔写真は、一定時間おきにCGで”瞬き”していましたけれど、どういう意図が…。
まあ、面白いですが、作品のカラーには合わない、余計な趣向だったかもしれません。

エスカルゴ

エスカルゴ

こゆび侍

インディペンデントシアターOji(東京都)

2009/03/25 (水) ~ 2009/03/29 (日)公演終了

岩井俊二のような
自分が感じたのは岩井俊二の『UNDO』のような静寂のある世界観(例えが古くてすみません)で、劇団名からは全然想像が付きませんでした。自転車を漕ぐシーンやクライマックスなど印象的でした。個人的にはインタビューの対談シーンがもっと観たかった。ああいう意地悪な組み合わせ好きなんです(笑)。

(相対評価を避けるためどの公演にも星はつけておりません)

ネタバレBOX

ラストシーン(貝になってしまった後)はもっと短くていいかなと。佐藤みゆきさんが正体を表したクライマックスの余韻のまま、終わっちゃってもいいかなと。嘆美なものほど、全体的にタイトだといいかなあと。

JKの会話は自分の戯曲でもよく書くんですが定型文っぽいなかに「エイズの宣伝」ってワードにオリジナリティと愉快さを感じました。「宣伝」かあ(笑)
そまそーら

そまそーら

そまそーら

しもきた空間リバティ(東京都)

2009/03/30 (月) ~ 2009/03/31 (火)公演終了

みた。
御高齢の方には大ウケでした。
老人ホームとか小学校を回ってればいいと思う。


GOD★DOG

GOD★DOG

バカダミアン

湾岸劇場博多扇貝(福岡県)

2009/03/27 (金) ~ 2009/03/29 (日)公演終了

満足度★★★

小ネタが満載
とにかく色んなエピソードがもりだくさん。
正直分からないネタもあったけど、おかまいなしにやってる彼らが小気味いい。

ユートピア?◆フェスティバル/トーキョー09春

ユートピア?◆フェスティバル/トーキョー09春

フェスティバル/トーキョー実行委員会

あうるすぽっと(東京都)

2009/03/23 (月) ~ 2009/03/29 (日)公演終了

満足度★★★★

平田演出はよくできていたと思います
大好きな平田オリザ演出作品ということもあって、楽しみにしていきました。客席は、F/T演目の週末としてはかなり空席が目立ったかな。芝居はというと、平田演出の前半はやはり期待の背くことなく、ウェルメイドでよくできていたと思います。役者はどなたも上手。ただ、3人の演出を合わせた作品のまとまりということでは、今一歩だったかなと。

転校生◆フェスティバル/トーキョー09春

転校生◆フェスティバル/トーキョー09春

フェスティバル/トーキョー実行委員会

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2009/03/26 (木) ~ 2009/03/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

震える程素晴らしかった・・・
F/Tのクロージングを飾る作品。もう、その躍動感溢れる女子校生の演技と瑞々しい才能の結晶ともいえる演出に、ただただ圧倒されました。確かに様々な理由で台詞が聞き取れない箇所も多々あったけど、そんなのはきっと演劇の本質を語る上で大きなことじゃない。重要なのはそこに俳優がただ存在して、誰かと関係を結ぶ、あるいは懸命に結ぼうとしているその佇まいに観客は心を動かされるのでしょうか?僕の観劇歴の中で五指に入る舞台でした・・・。そしてこの作品を企画した静岡県舞台芸術センター、凄いとしかいいようがありません。

インテレクチュアル・マスターベーション

インテレクチュアル・マスターベーション

パラドックス定数

シアター711(東京都)

2009/03/27 (金) ~ 2009/04/01 (水)公演終了

満足度★★★★★

演劇を観てきたんじゃない、演奏を聴いてきたんだ!
大杉栄や幸徳秋水をはじめとする登場人物たちの知識はほとんどなく、
舞台上ではイデオロギーの“微妙な”対立も繰り返されつづける。
しかも、会話のテンポは速く、
非常に巧みに観客にわかりやすく戯曲が作られているとはいえ、
場合によっては、進行する物語に置いていかれ、取り残されてしまっても不思議ではない状況だ。

けれど、そうやって織りなされるリズムが気持ちよくて、
いつしか昂揚感に包まれていた。
ああ、これは音楽なんだ。
だから、歌詞の正確な意味がわからなくても、興奮したり感動したりできるのだ。

もちろん、パラ定らしく、
役者たちの互いへの思いのたっぷり込められた視線が絡まる様も楽しいだけではなく、
演目にふさわしく“赤”のかならず混じった衣裳も素敵で、
演劇を観てきた充実感もたっぷりとあったのだけど(笑)。

ネタバレBOX

大杉栄の話だと思っていたのだけど、
じつは幸徳秋水が自分には主役としか思えず。
だって、幸徳秋水役の今里真の語りがとにかく格好良くて。
熱さのない灼熱、というか、
炎は赤々と燃えるより青白いほうが温度が高い、みたいな引いた演技が素晴らしいのですよ。
転校生◆フェスティバル/トーキョー09春

転校生◆フェスティバル/トーキョー09春

フェスティバル/トーキョー実行委員会

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2009/03/26 (木) ~ 2009/03/29 (日)公演終了

満足度★★★★

惜しむらくは
役者の声が会場の隅々まで届いてなかった。演者の技量に対して箱が大きすぎたのだ。だから、本当に惜しい舞台だった。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

芝居は子宮の中の胎児の映像から始まる。と同時に刻む時報の音は生命の音でもあり、生まれた瞬間の時を刻む音でもある。カチッ・・カチッ・・カチッ・・カチ・・こうやって私たちは確実に祝福されてこの世に誕生したんだったね。

場面は高校の教室。ありふれた普通のどこにでもあるような風景がやけに懐かしい。だけれどここに居る高校生は普通ではない。協調的で優秀すぎる。そんな教室での一日の情景を表現した舞台だったけれど、そこにはとてつもなく広い世界観も映し出す。高校生の話題はカフカ論や宮沢賢治論も飛び交い、真面目な論議もあり世俗的なおしゃべりもあり。大人が考える以上にこの頃の、思春期で不完全の彼女達はナイフで刺すような言葉も吐き残酷だったりする。その中でひとりぼっちで希望を持てない高校生の一人がいともあっさりと・・・本当にスパーーン!と飛んで自殺をする。
その飛び方がまるで・・夏のプールに飛び込んだように綺麗で美しい弧を描くような飛び方で、だけれどプールの底には水が張ってなかったみたいな現実があって・・・。
きっと観客は息が止まるかと思ったくらいの衝撃だったと思う。

そんな危うい世代で学校という場所は勉強よりもいかに友人達と孤立しないで上手くやっていくかに集中してしまう。日々頑張らないと保てなくなってくる努力。そういう努力って輪郭がどんどん緩んで正体のわからない重みだけが、ゆっくり増していくのかもしれない。

かつて私たちはそんな中にいたのだけれど、大人になって振り返ってみると、あの頃の私たちはサイボーグか何かで、時折エネルギーを充電されなければ動く事も出来ない。なんて考えていたんだよね。

そんな揺れる高校生の心理描写も見事に映し出し舞台は最後の場面で泣かせる。

全員で手を繋いで、繋いだ手を揺らしながら、
せーのっ!(掛け声)ドン(飛び跳ねた音)
せーのっ!ドン。
せーのっ!ドン。せーのっ!ドン。
せーのっ!ドン。せーのっ!ドン。せーのっ!ドン。

この演出はお見事!ここに全容を集約させたといっても過言ではないほど。この時点ではまだ良く解らない感情で泣ける。
たぶん、これは全員で手を繋いで一緒に・・という演出がワタクシの心の奥の琴線に触れて響いたのだと思う。

そうして、また時報は刻まれる。

カチッ・・カチッ・・カチッ・・カチ・・こうやって私たちは確実に祝福されてこの世に誕生したんだったね。




追伸:ああ、今日は本当に充実した一日だった。マチネでおもいっきり笑わせてもらって、夜はこの舞台で得体のしれない感動で咽び、芸術劇場から出ると、そこには5分咲きの花も恥らう夜桜が見えました。漆黒の闇の中からぽっかりと浮かび上がっている白い花びらの情景はまるで美しい一枚の絵画でした。しばし見惚れる。
そんな美しい四季折々が楽しめる、めくるめくこの世界はユートピアなのです。


親愛なる天才たちへ

親愛なる天才たちへ

早稲田大学演劇倶楽部

早稲田大学学生会館(東京都)

2009/03/26 (木) ~ 2009/03/29 (日)公演終了

満足度★★★★


面白いではありませんか。真っ直ぐだ。

メディア腐食

メディア腐食

ラドママプロデュース

【閉館】江古田ストアハウス(東京都)

2009/03/25 (水) ~ 2009/03/31 (火)公演終了

満足度★★★

古典
わりかし、入りやすいつくりでしたね。全体奈流れはやはりわからなかったけど。

モンスター

モンスター

フナレ

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2009/03/26 (木) ~ 2009/03/30 (月)公演終了

満足度★★★

あぁ、あのころね
いまもあるにかな、大学生とか一時期、はやってたよなと。とはいえ面白くみせていただきましたわ、思い出として。

さよならシアタートップス 最後の文化祭:短編オムニバス公演

さよならシアタートップス 最後の文化祭:短編オムニバス公演

THEATER/TOPS

新宿シアタートップス(東京都)

2009/03/18 (水) ~ 2009/03/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

ONEOR8 熱帯 泪目銀座
楽しい文化祭、お祭り気分が盛り上がる。
どの劇団も実にうまくまとめてあり、面白く、後味もとてもいい。
だけど劇場を出るときの階段を降りるあたりで、ちよっと寂しい。

ネタバレBOX

3つの劇団の演目に、「倒産」「離婚」という共通のキーワードがあったのは、「さよなら」からイメージされたものだったのかな。

泪目銀座に出演していた村田さん、この日(3/28)の公演の数時間前にアキレス腱を切ってしまったとのことで、松葉杖での出演は、とても大変そうだった。
アルカリ

アルカリ

壁ノ花団

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/03/25 (水) ~ 2009/03/31 (火)公演終了

満足度★★★

解放されない者たちの闇は続く
想像通りに、重いし、暗いし
でも観るのが辛いわけではない。

何かから解放されない者(あるいは自らを解放しない者)たちの話。
だけど、もう一歩物語に踏み込むための(確実なる)糸口が見つからなかった。

役者はみんなうまくて、惹き付けるものがあるし、闇の深さや鞄が落とされる音がドキッとしたりして、効果的だったりするのだけれど。

で、この場合のアルカリって何?

ネタバレBOX

第二次世界大戦中、東欧にあったドイツの収容所にまつわる話かと思えば、いきなり会話の中にデュラエモン(またはドゥラエモン:たぶん青いネコのようなモノで、お腹にポケットが付いているキャラクター)の登場でちょっと足下が揺らぐ。

闇と散乱する鞄、残された(元)子どもたち、収容所の解放から半年気を失っていたという非現実的な女、そして二階に潜む男、そんな収容所から解放されたはずなのに、自らの呪縛によって、解放され(たく)ない者たちが、自分自身の呪縛に落ち込んでいく。
収容所の枠を借りてそんな人々を描きたかったのだろうか。

なんとなく、MONOの「床の下のほら吹き男」のほら吹き男(作・演出の水沼健さんが演じていた)が体現していたような、「くすぐり」みたいなものがある不気味さが、舞台全体に極大化したような印象を受けた。
床下ならぬ、二階に潜む男がいたからかも。

しかし、収容所にいた者が太っているのはOKなのかな。
改造☆人間

改造☆人間

田上パル

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/03/13 (金) ~ 2009/03/22 (日)公演終了

満足度★★★★

すっごい勢い!
最初から最後までハイテンションで駆け抜ける若さ溢れるお芝居。
もう、最初から笑いっぱなしで、でもとても深いテーマを扱っていて、それらを力技で乗り切ってしまう凄さ。

柿喰う客のような、計算された作られて演出されつくされたハイテンションとは違う、もっと原始的な力が漲っていて楽しかったです!

ネタバレBOX

島田曜蔵氏が好演!
いやー、おんもしろいなあ!
若い集団の中でひとり存在感を示してました。

田上パル。次も期待してます!
転校生◆フェスティバル/トーキョー09春

転校生◆フェスティバル/トーキョー09春

フェスティバル/トーキョー実行委員会

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2009/03/26 (木) ~ 2009/03/29 (日)公演終了

満足度★★★★

命の箱船
種として生命のバトンを持っている女子の集合。
そこに異なるモノが入り込み見えてくる
輝きの期限と慈しむべきもの達の不確かなカタチ。

まとまりのない会話、烏合の衆のような様相の女子高生
自分にもその時代があったはずなのに
今では異星人かのように解らない存在になってしまってる?
そんな危うい時代の熱が懐かしく湧き上がりつつ始まり
異物にも柔軟に対応し取り込んでいく無垢な強さを感じ
ラストには彼女たちが愛おしくなってしまった自分がいた。

ネタバレBOX

オープニングとエンディングの時報といい
映像での演目タイトル見せ方、ラストの暗転
未来へのジャンプ・・・
飴屋さんの演出は大好きでした


ただ、他の方が書いてらっしゃるように
確かに会場の広さに出演者の声が負けていました。
もう少し言葉が聞き取れたら良かった
時々聞こえてくる言葉に笑ったり出来たので余計残念

もう一度って難しいかもしれませんが
もう一度もう少し小さいハコで見たいです。
おやすまなさい 

おやすまなさい 

カニクラ

アトリエヘリコプター(東京都)

2009/03/18 (水) ~ 2009/03/22 (日)公演終了

「寝る」事を扱った舞台を見て、、、
思わず眠ってしまいました。。。
あの舞台の暗さ。話の単調さ。展開しなさ。

もう、あっという間に夢の世界を彷徨うことになってしまいました。。。
しっかり見たかったのに、残念。

次の柴幸男作・演出に期待します。

マクベス

マクベス

第七劇場

atelier SENTIO(東京都)

2009/03/18 (水) ~ 2009/03/22 (日)公演終了

満足度★★★

日本と西洋の教養の差がでるのか?
センティオは狭いけど白塗りの壁と床、外の音が漏れ聞こえてくる生活臭漂う所が好き。
超満員のセンティオで、初第七劇場観劇。

ネタバレBOX

「マクベス」をはじめとして、シェークスピア戯曲をきちんと読んで学んだ事がないです。
これはおそらく多くの日本人がそうだと思うし、日本の演劇人ですら基礎教養として学んでいる、と言う人は多くはないと思います。

そんな中、今回の第七劇場はマクベスのストーリーはあえて追わず、マクベスとマクベス婦人との間をクローズアップして再構成した内容。

大元の戯曲が基礎教養として土台にある西洋でマクベスを演じる事と、それがない日本で演じる事には大きな違いがあると思う。
元を知っているものをどのように取上げ、演出するか、というところまで踏み込んでいるのが第七劇場版のマクベス。

最初に出てくる、編み物をしている狂言回してきな女性の存在等、原作を知らない上に更に判らなくなってしまう構成だったように思いました。
でも、舞台表現の美しさ、言葉の美しさなどを楽しむだけでも十分なんだけど。
特に表現、演出といった面は突出していて、美しくてうっとり見とれてしまうほど。

それでも、せっかくこれだけのものを作っているのだからちゃんと受け止めて理解してから楽しみたいな、と思いました。

そのためにはもっと勉強が必要な舞台・・・かな?
リア王

リア王

東京デスロック

富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ(埼玉県)

2009/03/26 (木) ~ 2009/03/29 (日)公演終了

満足度★★★

REBIRTHラスト
これでREBRITHシリーズはラストとの事です。
次はどこに向かうのか、デスロック・・・。
と思って当日パンフを見ると、日韓合同事業として秋に「ロミオとジュリエット」日本バージョンと韓国バージョンの上演!
これREBIRTHシリーズですよねえ?

今日はテレフォンショッキング形式アフタートークの内田慈さんが。あれれ・・・?

ネタバレBOX

内田さんは今日はソワレと思っていて15:00からの公演、見てもないそうです。というか、勿論開場にも来れず。

代わりに出てきたのが岩井秀人さんだったのが逆に嬉しかったですけど。
でも、18:00からの「転校生」を見に行くために巻きで進めて、途中で帰ってしまった・・・。
こういうハプニングも含めて、楽しかったです。
終わって外に出てみるとモモンガ・コンプレックス指導?のパフォーマンを思いがけずやってました。
キラリ☆ふじみ、良いすね。
交通の便が良ければ言う事ないのに。

肝心のリア王は、とにかく演歌でした。
演歌の似合う演目ですね。

「天城超え」から始まるリア王。
ただ、「大恋愛」で多田演出に惚れ込んで見てきたデスロックだけど、今回は今まで「話は良く判らないけど感動させられる圧倒的な演出」というのが弱かったように思いました。
アフタートークで岩井さんも「再生、大恋愛と感動して大泣きしたんだけど、今回はそれがなかった」と語っていて、多田さんは「今まではロミオトジュリエットならだるまさんが転んだ、マクベスならイス取りゲームとかひとつの大きな仕掛けでやってきたけど、今回は戯曲の部分部分を細かく取上げてひとつひとつを演出に変えてみた」と言っていて「たまたま全体的なものが好きだっただけなのかな?」と岩井さんも腑に落ちない様子でしたが、自分も同じ感じでした。

細かく戯曲を取上げて遊び心のある演出に変えてゆくというのも良いのだけど、その分作品トータルとしてのエネルギーが落ちた様な気がします。
戯曲のセリフは大音量の音楽にかき消されて聞こえない部分も多いのだから、演出のパワーというか勢いというか、それが落ちるとちょっと見ていて消化不良になってしまうな、と思いました。

もちろん擬似老人体験グッズを導入したり、落語をやったり、ふんどしで登場したり、追いかけっこしたり。
個々に見ると面白いんだけど、でも、どうも小手先の遊びに見えてしまうのが勿体なかったです。
単なるおふざけに見えてしまって。。。

去年見た大日本プロレスの「リア王」の方が「リア王」の筋がわかりやすい上にエネルギーを感じて、面白かったなあ。。。

演劇がシェークスピアでプロレスに負けてはいけないと思うのだけど。

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