
アルカリ
壁ノ花団
こまばアゴラ劇場(東京都)
2009/03/25 (水) ~ 2009/03/31 (火)公演終了
ジャケ買い的観劇
前回の東京公演『悪霊』につづき、フライヤーのイラストはオノ・ナツメ。彼女(?)の大ファンなので、ベケット風な不条理劇に苦手意識を抱きつつも、あえて再見。
たまたま隣に座っていた女性も、開演前に『聖☆おにいさん』を読んでいたりしたので、案外、ジャケ買い的観劇な漫画好きな人も少なくなかったかも?(笑)
と、2回目だと、けっこうわかりやすく感じるんですね!
もちろん、今回のほうがそういう作りになっている可能性もあるのだけど、そこまでは判断できず(笑)。

悪戦
今井事務所
吉祥寺シアター(東京都)
2009/03/27 (金) ~ 2009/04/05 (日)公演終了
満足度★★★★
濃い俳優陣に、上海マフィア、結婚詐欺がからむ悪戦苦闘の物語。
上海マフィアの結婚詐欺をめぐる、男と女、日本人と中国人の「悪戦苦闘」を描く。
水谷龍二さんお得意の、軽演劇風の人情悲喜劇。
水谷さんの「星屑の町」シリーズなども観ましたが、中国や沖縄、やくざ、夜の繁華街などの世界もお得意ですね。
ほんの数人の俳優で1時間50分、中国マフィアのバックボーン、中国での3人の友達関係、結婚詐欺の偽りの夫婦など盛りだくさんの内容で、人間ドラマをペーソスたっぷりに描ききるところはさすがです。
渡辺哲さん、浅野さん、みなさん個性的で存在感のある人ばかりで、非常に濃い舞台。
その中では若くてさわやかな、観客の立場をとる役目の福士誠治さんは、どこかでお見かけしたと思ったら「のだめカンタービレ」の黒木くんでした!

マルグリット
TBS
日生劇場(東京都)
2009/03/12 (木) ~ 2009/03/29 (日)公演終了
満足度★★★
作曲:ミシェル・ルグラン!!美しいメロディにのせて、ドイツ占領下のフランスに咲いた椿姫。
「レミゼ」「サイゴン」の作詞・作曲者二人と、映画「シェルブールの雨傘」の音楽家ミシェル・ルグランによる本邦初演、新作ミュージカル!
と聞けば、観ないわけにはいきません。
第二次大戦中、ドイツ占領下のフランスを舞台に描かれる、椿姫をベースにした悲恋物語。
「コラボ」と呼ばれるフランス人の中のドイツ軍協力者たちは、戦時中にもかかわらずドイツ軍に取り入り、贅沢な生活をし、夜毎パーティーに明け暮れている。マルグリットもその一人だった。
やがて、ユダヤ人らの虐待が始まるが、占領から4年、フランスは解放。
フランス人のドイツ軍協力者には制裁を受ける者と、うまく世を渡り免れる者がいた。
この動乱の4年間に物語の焦点を持ってくる発想、悲恋とともにこの点に関心が行きました。
ミシェル・ルグランのメロディは美しい。
パンフレットに「映画音楽はもういいから舞台をやりたい」とありました。
確かに、最近聴かなかったのはそのためですね。
他の舞台作品も観たい、聴きたいです。
春野寿美礼さんのマルグリットは、あまりにもはかなく、悲しい。
パンフレットの稽古場写真や海外訪問の写真を見ると、寿美礼さんは素顔のほうがお美しいです。
そして、寺脇康文さんは自身のキャラクターが反映されて、ナチスの将軍にもかかわらず優しく感じられ、物語の最初では、彼を利用しようとするフランス人のほうがあさましく、寺脇さんのほうに同情してしまう。
ただ、歌はさすがに厳しかったですねぇ…。
2階席の下に2台の大型液晶モニターが設置されていて、何に使われてるのかと思い、上演中に振り返ってみると、指揮者が映ってました。
なるほと、オーケストラピットが舞台前に無いので、モニタを見て歌っていたのですね。
今回、オーケストラは直接見れないところで演奏していたようで、ちょっと残念。
ACTシアターなら舞台前下にオーケストラピットがあったから見れたのか。
幕に映ってた寿美礼さんの超特大顔写真は、一定時間おきにCGで”瞬き”していましたけれど、どういう意図が…。
まあ、面白いですが、作品のカラーには合わない、余計な趣向だったかもしれません。

エスカルゴ
こゆび侍
インディペンデントシアターOji(東京都)
2009/03/25 (水) ~ 2009/03/29 (日)公演終了
岩井俊二のような
自分が感じたのは岩井俊二の『UNDO』のような静寂のある世界観(例えが古くてすみません)で、劇団名からは全然想像が付きませんでした。自転車を漕ぐシーンやクライマックスなど印象的でした。個人的にはインタビューの対談シーンがもっと観たかった。ああいう意地悪な組み合わせ好きなんです(笑)。
(相対評価を避けるためどの公演にも星はつけておりません)

そまそーら
そまそーら
しもきた空間リバティ(東京都)
2009/03/30 (月) ~ 2009/03/31 (火)公演終了

GOD★DOG
バカダミアン
湾岸劇場博多扇貝(福岡県)
2009/03/27 (金) ~ 2009/03/29 (日)公演終了
満足度★★★
小ネタが満載
とにかく色んなエピソードがもりだくさん。
正直分からないネタもあったけど、おかまいなしにやってる彼らが小気味いい。

ユートピア?◆フェスティバル/トーキョー09春
フェスティバル/トーキョー実行委員会
あうるすぽっと(東京都)
2009/03/23 (月) ~ 2009/03/29 (日)公演終了
満足度★★★★
平田演出はよくできていたと思います
大好きな平田オリザ演出作品ということもあって、楽しみにしていきました。客席は、F/T演目の週末としてはかなり空席が目立ったかな。芝居はというと、平田演出の前半はやはり期待の背くことなく、ウェルメイドでよくできていたと思います。役者はどなたも上手。ただ、3人の演出を合わせた作品のまとまりということでは、今一歩だったかなと。

転校生◆フェスティバル/トーキョー09春
フェスティバル/トーキョー実行委員会
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2009/03/26 (木) ~ 2009/03/29 (日)公演終了
満足度★★★★★
震える程素晴らしかった・・・
F/Tのクロージングを飾る作品。もう、その躍動感溢れる女子校生の演技と瑞々しい才能の結晶ともいえる演出に、ただただ圧倒されました。確かに様々な理由で台詞が聞き取れない箇所も多々あったけど、そんなのはきっと演劇の本質を語る上で大きなことじゃない。重要なのはそこに俳優がただ存在して、誰かと関係を結ぶ、あるいは懸命に結ぼうとしているその佇まいに観客は心を動かされるのでしょうか?僕の観劇歴の中で五指に入る舞台でした・・・。そしてこの作品を企画した静岡県舞台芸術センター、凄いとしかいいようがありません。

インテレクチュアル・マスターベーション
パラドックス定数
シアター711(東京都)
2009/03/27 (金) ~ 2009/04/01 (水)公演終了
満足度★★★★★
演劇を観てきたんじゃない、演奏を聴いてきたんだ!
大杉栄や幸徳秋水をはじめとする登場人物たちの知識はほとんどなく、
舞台上ではイデオロギーの“微妙な”対立も繰り返されつづける。
しかも、会話のテンポは速く、
非常に巧みに観客にわかりやすく戯曲が作られているとはいえ、
場合によっては、進行する物語に置いていかれ、取り残されてしまっても不思議ではない状況だ。
けれど、そうやって織りなされるリズムが気持ちよくて、
いつしか昂揚感に包まれていた。
ああ、これは音楽なんだ。
だから、歌詞の正確な意味がわからなくても、興奮したり感動したりできるのだ。
もちろん、パラ定らしく、
役者たちの互いへの思いのたっぷり込められた視線が絡まる様も楽しいだけではなく、
演目にふさわしく“赤”のかならず混じった衣裳も素敵で、
演劇を観てきた充実感もたっぷりとあったのだけど(笑)。

転校生◆フェスティバル/トーキョー09春
フェスティバル/トーキョー実行委員会
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2009/03/26 (木) ~ 2009/03/29 (日)公演終了
満足度★★★★
惜しむらくは
役者の声が会場の隅々まで届いてなかった。演者の技量に対して箱が大きすぎたのだ。だから、本当に惜しい舞台だった。
以下はネタばれBOXにて。。

親愛なる天才たちへ
早稲田大学演劇倶楽部
早稲田大学学生会館(東京都)
2009/03/26 (木) ~ 2009/03/29 (日)公演終了

メディア腐食
ラドママプロデュース
【閉館】江古田ストアハウス(東京都)
2009/03/25 (水) ~ 2009/03/31 (火)公演終了

モンスター
フナレ
ウエストエンドスタジオ(東京都)
2009/03/26 (木) ~ 2009/03/30 (月)公演終了
満足度★★★
あぁ、あのころね
いまもあるにかな、大学生とか一時期、はやってたよなと。とはいえ面白くみせていただきましたわ、思い出として。

さよならシアタートップス 最後の文化祭:短編オムニバス公演
THEATER/TOPS
新宿シアタートップス(東京都)
2009/03/18 (水) ~ 2009/03/29 (日)公演終了
満足度★★★★★
ONEOR8 熱帯 泪目銀座
楽しい文化祭、お祭り気分が盛り上がる。
どの劇団も実にうまくまとめてあり、面白く、後味もとてもいい。
だけど劇場を出るときの階段を降りるあたりで、ちよっと寂しい。

アルカリ
壁ノ花団
こまばアゴラ劇場(東京都)
2009/03/25 (水) ~ 2009/03/31 (火)公演終了
満足度★★★
解放されない者たちの闇は続く
想像通りに、重いし、暗いし
でも観るのが辛いわけではない。
何かから解放されない者(あるいは自らを解放しない者)たちの話。
だけど、もう一歩物語に踏み込むための(確実なる)糸口が見つからなかった。
役者はみんなうまくて、惹き付けるものがあるし、闇の深さや鞄が落とされる音がドキッとしたりして、効果的だったりするのだけれど。
で、この場合のアルカリって何?

改造☆人間
田上パル
こまばアゴラ劇場(東京都)
2009/03/13 (金) ~ 2009/03/22 (日)公演終了
満足度★★★★
すっごい勢い!
最初から最後までハイテンションで駆け抜ける若さ溢れるお芝居。
もう、最初から笑いっぱなしで、でもとても深いテーマを扱っていて、それらを力技で乗り切ってしまう凄さ。
柿喰う客のような、計算された作られて演出されつくされたハイテンションとは違う、もっと原始的な力が漲っていて楽しかったです!

転校生◆フェスティバル/トーキョー09春
フェスティバル/トーキョー実行委員会
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2009/03/26 (木) ~ 2009/03/29 (日)公演終了
満足度★★★★
命の箱船
種として生命のバトンを持っている女子の集合。
そこに異なるモノが入り込み見えてくる
輝きの期限と慈しむべきもの達の不確かなカタチ。
まとまりのない会話、烏合の衆のような様相の女子高生
自分にもその時代があったはずなのに
今では異星人かのように解らない存在になってしまってる?
そんな危うい時代の熱が懐かしく湧き上がりつつ始まり
異物にも柔軟に対応し取り込んでいく無垢な強さを感じ
ラストには彼女たちが愛おしくなってしまった自分がいた。

おやすまなさい
カニクラ
アトリエヘリコプター(東京都)
2009/03/18 (水) ~ 2009/03/22 (日)公演終了
「寝る」事を扱った舞台を見て、、、
思わず眠ってしまいました。。。
あの舞台の暗さ。話の単調さ。展開しなさ。
もう、あっという間に夢の世界を彷徨うことになってしまいました。。。
しっかり見たかったのに、残念。
次の柴幸男作・演出に期待します。

マクベス
第七劇場
atelier SENTIO(東京都)
2009/03/18 (水) ~ 2009/03/22 (日)公演終了
満足度★★★
日本と西洋の教養の差がでるのか?
センティオは狭いけど白塗りの壁と床、外の音が漏れ聞こえてくる生活臭漂う所が好き。
超満員のセンティオで、初第七劇場観劇。

リア王
東京デスロック
富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ(埼玉県)
2009/03/26 (木) ~ 2009/03/29 (日)公演終了
満足度★★★
REBIRTHラスト
これでREBRITHシリーズはラストとの事です。
次はどこに向かうのか、デスロック・・・。
と思って当日パンフを見ると、日韓合同事業として秋に「ロミオとジュリエット」日本バージョンと韓国バージョンの上演!
これREBIRTHシリーズですよねえ?
今日はテレフォンショッキング形式アフタートークの内田慈さんが。あれれ・・・?