
PerformenⅣ~Inferno~
電動夏子安置システム
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2009/05/07 (木) ~ 2009/05/12 (火)公演終了
満足度★★★★★
笑いすぎた
面白かった!
今回は電夏さん恒例の2バージョン公演、プント編を拝見した。
客席も笑うお客様が多かったのか、序盤から爆笑の渦に包まれた劇場。
劇場であんなにも笑いが起きたお芝居久しぶり。

ソラオの世界
劇団たいしゅう小説家
萬劇場(東京都)
2009/04/29 (水) ~ 2009/05/06 (水)公演終了
満足度★★★★
21世紀版惑星ピスタチオ
作・演出(とギター弾き語りの「前説ライブ」(笑))が西田シャトナーだけにまさに「21世紀版惑星ピスタチオ」、惑ピスでの手法をバージョンアップした感じ。以前は装置をほとんど使わなかったのが、直方体のフレーム(「装置」にしては非常にシンプルなんだが)4個を組み合わせたり単体(×4)で使ったり音楽をよく使ったりするのも進化した点か?
さらに、小劇場系劇団・ユニット主宰、解散した劇団(複数)の人気役者、ヒーローもの出演経験者、グラビアアイドルなどプロデュース公演ならではの多彩な顔合わせも魅力で、レスキューフォースの隊長が主人公を庇う役どころだったり仮面ライダー王蛇がやっぱり悪役だったりなんて起用も楽しい。
そんなこんなで、それでなくとも面白いであろうところ、作家の作風やら出演者の経歴なども知っている身であるゆえ「割増し」で楽しめたか?

ベイクド・マンション
シアターキューブリック
シアターサンモール(東京都)
2009/04/29 (水) ~ 2009/05/03 (日)公演終了
満足度★★★
好き嫌いが分かれるかも
絵本作家である主人公・かなえが、痛飲した夜に自分を知っているらしい謎の男に導かれて不思議な世界に迷い込み…という物語、「不思議の国のアリス」を想起させる前半はともかく、自身の過去に遡る(記憶の内部に入り込む?)あたり以降は「いろは坂」並みに左右に揺れると言おうか、一旦「あ、そっち系なのね…」と思ったらまた別方向に振(not「触」)れていたりして油断ならない。(笑)
それはあたかも、甘い・辛い・酸っぱいなどいろいろな調味料で味付けされたエスニック料理の如く、様々な味が微妙に影響しあって「一言では言い表せない複雑な味」に仕上がった感じ。好き嫌いが分かれるかも。

海と媚薬
ジ~パンズ
銀座みゆき館劇場(東京都)
2009/04/24 (金) ~ 2009/04/29 (水)公演終了
満足度★★★
思い当たるフシと共感と
病気で入院した友人が惚れた女性の「パンティー」(劇中表現ママ)を、何とかその友人に届けようとするオトコたちを描いたコメディで、全編に「オトコっていくつになっても子供っぽくてバカだねぇ」という自虐的な目線が貫かれており、思い当たるフシがあるどころか、かなり共感。
その一方で、清楚な女性に見えても実は…だったり、「女性が変わってしまうのは釣ったサカナにエサを与えないオトコのせい」なんて台詞があったりなど「深い」(?)部分もアリ。
また、PMC時代は作・演出のみだった静馬主宰が出演しており、しかしメガネなしだったもんでかなり印象が異なっていることにビックリしたりも…。
なお、奇しくも先日観た芝居と同様、ほぼ普通の服装をした役者が犬を演ずるという手法が使われており、今後のトレンドか?などとも思う。
ちなみにこちらは2匹(雄・雌)いたり、犬の言いたいことを理解できる人物がいたり、1匹は実はチワワであると終盤で明かされる「2段オチ」になっていたりで別の味付けもあったワケなのだけれども…。

ささくれリア王
椿組
ザ・スズナリ(東京都)
2009/04/24 (金) ~ 2009/04/29 (水)公演終了
満足度★★★★
大変満足
10周年記念公演1ヶ月前に主演俳優が降板したことにより素人を急造で主役に起用することにした劇団を描いたバックステージ系。
主宰が公演中止を宣言した時の劇団員それぞれのリアルな反応や、(コミカルかつデフォルメ気味の)劇団内恋愛ネタなど、「あぁ、そういうこと、あるんだろうなぁ」などと丸呑みしてしまう。(笑)
また、アングラ出身の外波山文明を、かつて新国劇が好きだった(しかし観る側であって演る側ではない)という設定にして「最近の芝居はワカラン」と言わせてみたり、初めて演技をする素人っぽい芝居をさせてみたり、というのが愉快。
さらに、舞台となるのが稽古場なので(ささくれ団の)過去公演のチラシがあちこちに貼ってあったり、劇団員が過去公演のTシャツを着ていたりして、「風と共にささくれぬ」「ささくりびと」(あと3つくらいあったけれどなんだったっけ?)など、その工夫がこらされたタイトルにも感心。
結末は予定調和っぽくはあったものの、楽しく観ることができ、しかもハッピーエンドなので大変満足。

花見て一杯
バッカスカッパ
池袋GEKIBA(東京都)
2009/04/25 (土) ~ 2009/04/26 (日)公演終了
満足度★★★★
おバカ満開!(笑)
本公演ではコミカルな部分もありつつリアルな芝居で身につまされたりすることが多いこのユニット、今回は番外公演ということで80分ほどの上演時間に5編(とプロローグ、エピローグまで)を詰め込んだコント・オムニバス、もうおバカ満開でバカバカしいったらありゃあしない!(貶しているのではない:念のため)
また、開演前と終演後の楽屋を描いたプロローグとエピローグに映画『ジーザス・クライスト・スーパースター』を連想したとかしなかったとか。(笑)

櫻の園
ネルケプランニング
青山円形劇場(東京都)
2009/04/22 (水) ~ 2009/04/29 (水)公演終了
満足度★★★★
スーパーヒーロータイム!?
94年の初演(この時のみ東京芸術劇場 小ホール1)・再演、一昨年の三演に続いて通算4度目になるが、何度観てもよく出来た作品で、印象に残っているセリフでホロリとしてしまったりもして…
が、戦隊もののレギュラー経験者2名(ゲキイエロー、風のシズカ)に仮面ライダーのレギュラー2回(555、キバ)経験者1名が主要な3年生という今回の布陣は、スーパーヒーロータイムのファンとしては嬉しいものの、そちらのイメージがまだ残っているので微妙?
いや、彼女たちの責任ではなく、一方的にこちらの「刷り込み」が原因なんだが…(爆)

おかしなふたり~千夜一夜物語~
スーパーグラップラー
シアターサンモール(東京都)
2009/05/07 (木) ~ 2009/05/10 (日)公演終了

神様とその他の変種
ナイロン100℃
本多劇場(東京都)
2009/04/17 (金) ~ 2009/05/17 (日)公演終了

朝霞と夕霞と夜のおやすみ(ご来場ありがとうございました)
FUKAIPRODUCE羽衣
こまばアゴラ劇場(東京都)
2009/05/09 (土) ~ 2009/05/20 (水)公演終了
満足度★★★★
熱い恋愛をどこかに置き忘れてしまった人に、熱く熱く声張り上げて届ける妙ージカル
レンアイってのは、他人様から見れば、バカみたいだったり、単に恥ずかしいものだったりするのだが、バカになれるほどのレンアイっていいな、というかバカに見えてもレンアイっていいものだよな、としみじみ思う。
渋茶を啜りながら縁側でそう思う。そんなこともあったなあ、なんて。
とにかく汗びっしょりの熱っぽさがたまらない。性愛にのめり込んでしまったときのような熱さだ。
この舞台の熱っぽさも、クセになりそう。
たしかレンアイの熱さもこんな感じだったよ。
レンアイって、確か恋愛だったよね・・・。
全員が目一杯動いて叫ぶというのは、美しい姿なのかもしれない。
そんなことを何ためらうことなくできるのは、まさに恋愛時代の真っ直中だ。
「青春」なんて言葉は使いたくないけど、恋愛して、叫んで、走って、踊って、そんな真っ直中にいつまでもいられる劇団なんだろうな。
・・・ちょっとうらやましい(笑)。

雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた
Bunkamura
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2009/05/06 (水) ~ 2009/05/30 (土)公演終了
満足度★★
コクーンの未来に絶望
お金払ってたら激怒モンだったと思う。
本当に清水邦夫が書いたか謎なくらい、脚本がひどい。半分はロミジュリの引用だし。
とにかく要らない役が多すぎる。舞台が煩雑。一人一人の役の重要性がなさすぎるとも言える。ウエンツとか実際要らない役じゃないか?鞠谷友子はもっといいポジションで使われるべき。あと彼女にPAは不要だと思う。(音響はSE含め全体的にショボい)
あと、頑張れば2時間にできるはず。
見所は鳳蘭のオーラとカーテンコールの選曲。
去年からコクーンではいいのを観てない。

黄金時代(仮)
劇団夢現舎
新高円寺アトラクターズ・スタヂオ(東京都)
2007/06/01 (金) ~ 2007/06/18 (月)公演終了
満足度★★★★
随分と前になりますが・・・
劇団 始発列車の今回差し迫っている公演の「観たい!」に書き込ませていただいた内容から、少し自分が観劇させて頂いてきた劇団の過去の公演を眺めさせていただいていましたら、こちらの劇団は随分と前に観劇させて頂いていた事に今さらながら気がつきました。そして、誰もこの公演の「観てきた!」に書き込みをされていなかったので、少し記憶が薄らいでいる部分がありますがやはりよく覚えてもおりますので、簡単に観劇記を書かせていただきます。この公演はあらすじに書かれている通り、殺人を犯してしまった者たちが捕まり、その理由として共通してこれもあらすじ通り「風が吹いていた・・・」の一言だけで人を殺していたことが次第に明らかになっていく物語でした。こちらの劇場は非常に狭い上に舞台と呼ぶよりも席から続く平面に緑の草に模した物が敷かれ、その上にただ一つ使い古されたバスタブが有るだけの、ある意味で舞台と座席が共有空間になったスペースとでも言いたくなるものでした。ただ、それだけにまだ荒さが目立つ部分が多岐にわたるとも言えなくも無い所がかえって、我が身の内面に迫ってくるものが感じられました。こちらの劇団の前回公演「蟻のごちそう」を観劇された方が観ていられたら、全く当時は別で非常に分かりやすい正統的ともいえそうな演技で大胆な解釈の物語と舞台演出をしていた、全く別の劇団と思うことでしょう(事実、自分はこちらの劇団の事を調べ直して驚いてしまいました!)。当時は西洋的な物語や哲学観を日本的な宗教観により解釈した作品にも思えましたが、記憶が少し甘くなってしまっている部分もありますが、当時の自分は確かカミュの異邦人の不条理観的なものを輪廻転生的なものか古くからの記憶も脈々と遺伝され受け継がれていくと言った解釈で表した物語なのかなぁ~、とも帰り道の間に思ったりもしていました。しかし、前回公演を観劇させて頂いた自分としては、当時はまだ少し荒削りの観もあったけれども役者さんたちの演技を体感することの出来る狭い空間がむしろ密度の濃い物語に押し広げていた気がします。すでにかなりの時間が経過しているにもかかわらず、今だほとんど物語を覚えていますから、当時から当サイトを知っていれば、間違いなく星4つの評価を与えていたと思います。当時の経験からですと、こちらの劇団は狭いスペースになればなるほど密度の濃い物語を観る者に与え、今ならば当時よりもさらに力量を増した演技力を持っていますから、今回の座席数限定の公演はかなりのお買い得公演になることだと思います!でも、もし観劇された方の肌に合わなかったら「ごめんなさい」の一言で許してくださいね!!

バンダラコンチャ ソロアルバム公演「相思双愛」
バンダ・ラ・コンチャン
紀伊國屋ホール(東京都)
2009/05/09 (土) ~ 2009/05/16 (土)公演終了
満足度★★★★
交互に進行する二つの原作・二人の脚本家・二つの愛の話。
ダンダンブエノの近藤芳正さんがまた新しいことを始めました。
新たな劇団バンダラコンチャ第一回公演です。
なんと二つの原作を二人の作家に依頼、
一人の演出家で一本の芝居に構成するという面白い試み。
ひとつは、横光利一「春は馬車に乗って」を
ペンギンプルペイルパイルズの倉持裕の本で。
戦前、病床の妻と作家の口論と愛の日々。
夫に対してわがままを言ったり、文句を言ったり
喧嘩をしながらも愛情を感じさせる、
妻を演じる坂井真紀さんの演技が光ってます。
もう一つは重松清「四十回のまばたき」より、
イキウメの前川知大さんの本。
こちらは現代、翻訳家の男と、まるで冬眠のような病気を持つ、
亡くなった妻の妹の「出産」をめぐる騒動。
こちらは姉妹二役を演じる辺見えみりさんの
奔放さがいとおしい。
そして、榎木孝明さんのこれまでのイメージと異なる
豪放で味のある作家も面白い。
ペンギンプルペイルパイルズの倉持裕も、
イキウメの前川知大さんも、
最近必ず観ている好きな作家さんです。
両方の物語の「夫」である近藤芳正さんは、
神経質な、繊細な、優しい夫を演じています。
やりたい芝居を自らプロデュースしている
近藤さんのスタンスを応援したくなります。

朝霞と夕霞と夜のおやすみ(ご来場ありがとうございました)
FUKAIPRODUCE羽衣
こまばアゴラ劇場(東京都)
2009/05/09 (土) ~ 2009/05/20 (水)公演終了
満足度★★★
妙ージカル初体験
チケットプレゼントで観ました。ありがとうございました。
星3つなのは、可もなく不可もなくという意味ではなくて、ものすごく気に入ったところとあれっ?ってところの波が激しかったのです。

ばってん
劇団てあとろ50’
早稲田小劇場どらま館(東京都)
2009/05/07 (木) ~ 2009/05/10 (日)公演終了
満足度★★★
もったいない
自分の中で、かなりハードルを上げた状態で期待して観に行った分、「期待通り」・「期待以上」と、「期待外れ」が分かれた内容だったように思う。以下、ネタばれにて

音楽とリーディングの夕べ「二十三夜」
ポかリン記憶舎
イギリス館(横浜市指定文化財)(神奈川県)
2009/05/07 (木) ~ 2009/05/08 (金)公演終了
満足度★★★★★
雨の似合う
東京で虹を見て横浜で雨。この雨の静かな音とバイオリンとピアノが
よくなじんでいました。いつも晴ればかりがよいわけではないのです。
静かに雨の音を聞きながら思い出す。人それぞれに。
不安に立っていた人がバイオリンとともに地面に根を下ろした瞬間が
ああ、雨が似合うなあと思ったのです。

朝霞と夕霞と夜のおやすみ(ご来場ありがとうございました)
FUKAIPRODUCE羽衣
こまばアゴラ劇場(東京都)
2009/05/09 (土) ~ 2009/05/20 (水)公演終了
どこまでも。
突き抜けた卑猥さと熱エネルギー。
もう少し抑えればアーティスティックなエンターテイメントになるところを、(おそらく)敢えてそうしない所にこだわりと個性を感じました。
もうちょっとだけ短いと尚よかったなあ、と。
でも観れて良かった。心から思います。
もっかい観たい。

関数ドミノ
イキウメ
赤坂RED/THEATER(東京都)
2009/05/08 (金) ~ 2009/05/24 (日)公演終了

PerformenⅣ~Inferno~
電動夏子安置システム
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2009/05/07 (木) ~ 2009/05/12 (火)公演終了

音楽とリーディングの夕べ「二十三夜」
ポかリン記憶舎
イギリス館(横浜市指定文化財)(神奈川県)
2009/05/07 (木) ~ 2009/05/08 (金)公演終了
満足度★★★★
濃厚な時間と空間
音楽とリーディングをたっぷりと堪能した。
この世に母のない人はいない。
生きていても亡くなっていても、好きでも嫌いでも、
客席の誰もが母を想ったことだろう。
ピアノとヴァイオリンと空間が奏でる旋律に
胸の奥が軋んだり、満たされたりする。
いつもと変わらぬ日常の60分だけが切り取られ、
濃厚な時間の流れとなった。
起きていて夢を見たのだった。