最新の観てきた!クチコミ一覧

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たゆたう、もえる

たゆたう、もえる

マームとジプシー

こまばアゴラ劇場(東京都)

2010/02/13 (土) ~ 2010/02/16 (火)公演終了

巧すぎる…。。。
空間の使い方の秀逸さに戦く。物語と舞台美術と風景をきれいに結びつけ、くっきりと像を立ち上げたのも見事。

ネタバレBOX

そう。
失われてしまう旧家と対比されるように生命に満ちた川が変わらず流れつづけていくのと、
血を流しながら繋がっていく三世代の女性たちの姿と、
舞台美術の赤い毛糸の、長くゆるやかに伸びたニットが、
いつしか大河のように最後にはきっちりと重なっていくわけですよ。

ただ、なんだろう、たとえばコーエン兄弟の映画と重なるんだけど、ある意味、教科書っぽいかも? つまり、すごく誉めるところの一杯ある作品なんだけど、ごめん、これは愛せない。

ほんとに、丁寧に編みあげられているのだけど、
自分が鈍感であるかもしれないことを恐れながらあえて書くと、
そこに漂う思いが、作者のなかにあって溢れでてきたものでも、観客に強く届けようとしたものでもなく感じられてしまったのは、残念。
ゴージャスな雰囲気/めんどくさい人(千秋楽満員御礼で終了しました・感謝!御感想お待ちしています)

ゴージャスな雰囲気/めんどくさい人(千秋楽満員御礼で終了しました・感謝!御感想お待ちしています)

MU

OFF OFFシアター(東京都)

2010/02/03 (水) ~ 2010/02/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

終わらなければいいと思った。
3バージョンコンプリート。Cバージョンは2回鑑賞。思い余ってレイトショーの「きみは死んでいる」「密会」まで観ました。最初から最後まで、楽しくて楽しくて。このままお芝居が終わらなければいい、MUの客席にずっといたいって心から思いました。

一番のお気に入りはCバージョン。マダム版の「めんどくさい人」では、厭世観に埋もれた退廃から徐々に引き戻される怖さとその甘い疼きに嫌というほど共感させられ、コメディで終わったのにカーテンコールと共に涙が溢れて止まりませんでした。

MUを観る度に感じる、過去の自分を引きずり出されるフラッシュバックのような痛みは今回も健在。鋭利なナイフのような切れ味の中から溢れるハセガワアユムさんの普遍のメッセージは、限りない人間への愛。観劇を重ねるごとに忘れかけていた自分の歴史を思い出し、それを懐かしみ、慈しむ時間を与えてくれる。嫌いだった自分を愛せるような気がするし、そして未来に何があっても、自分を・人生を愛せる気がする。

そんな不思議な感覚を観劇後に味わえるのは、MUだけ。演劇を超えて、素晴らしい人間の力を観せていただけることに心から感謝しています。

凡骨タウン

凡骨タウン

モダンスイマーズ

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2010/02/05 (金) ~ 2010/02/21 (日)公演終了

満足度★★★★

八鴉、怖い。
夜行ホテルの続編となる作品。
前作の世界観を引き継ぎつつ、どんな結末が待っているのか?上演予定を知った半年ほど前から楽しみにしていた作品。いやはや、楽しかった。

ネタバレBOX

日暮里では名の知れた愚連隊『八鴉(ハチガラス)』。リーダーのケンは時の流れとともに自分の愚かさに気づき、カラスを抜けると言い出した、というストーリー。
前作観劇以来、日暮里の街を歩く度、八鴉にボコボコにされるのではないかときょろきょろしてしまうほど、カラスの強烈な存在感がこの作品の大骨格。
前作では名前だけだった人物が実際に登場したり、八鴉の結成?秘話やケンの抱えるトラウマを読み解くなど、非常に細かな掘り下げが光る作品。回想シーンと現在シーンを複雑に絡めた構成なのに観客にはしっかりストーリーが伝わってくる見事な展開でした。
ただ、前作を見ていない人にはどう映ったんだろうか?前作に強烈な印象を受け、よく覚えていた僕にとっては非常に楽しめる作品だったけど、単体で観たとすると八鴉の凶暴性やカラスの中での力関係などがちょっと説明不足だったかも。
オチは好みの問題ですが、シリーズとしてもう一本くらい観たかった僕としてはまだ先に希望か絶望があるようなオチもあったのかな、とか思います。完全に好みの問題ですが。。。
銀幕心中

銀幕心中

SPIRAL MOON

「劇」小劇場(東京都)

2010/02/03 (水) ~ 2010/02/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

超高速しゃべり倒し!
いやはや、面白かったです。
超高速しゃべり倒しの2時間、じっくり魅せるとみせかけてやっぱりしゃべり倒し!な展開が爽快でした。一本の映画に携わる各自の思いやスタンスがしっかり描かれてて、葬式だというのになんとも罰当たりな連中の人情味も見え隠れする面白い芝居でした。笑った笑った。

アンチクロックワイズ・ワンダーランド

アンチクロックワイズ・ワンダーランド

阿佐ヶ谷スパイダース

本多劇場(東京都)

2010/01/21 (木) ~ 2010/02/14 (日)公演終了

満足度★★★

ちょっと疲れました。
うーん、ちょっと疲れました。
緻密な構成力、巧みな展開力、大胆な飛躍、どれもすごかったんですが、綿密な作品であるがゆえに、観客側にも綱渡りしながら針の穴に糸を通すような集中力が要求され、見終わった後に「疲れた」という第一声をつぶやいてしまいました。
阿佐ヶ谷スパイダース作品は映像を含め、2,3回観ていますが、以前の作品のほうが、シンプルで迫力のある芝居だったように思います。

遠ざかるネバーランド

遠ざかるネバーランド

空想組曲

ザ・ポケット(東京都)

2010/02/10 (水) ~ 2010/02/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

観た。
なんといってもタイガ―リリー。

CURTAINS(カーテンズ)

CURTAINS(カーテンズ)

テレビ朝日

東京国際フォーラム ホールC(東京都)

2010/02/06 (土) ~ 2010/02/24 (水)公演終了

満足度★★★

芋洗坂課長が面白かった!
芋洗坂係長、お笑いの人かと思ってたんだけど、もともとは舞台の人なんですねぇ
おもしろかったです!
キャラが面白いし、「間」がいい~
あと、あの体型で(←失礼)すごい踊っててビックリ!

鳳蘭さんの歌も好き!
マダム~ってかんじ

たゆたう、もえる

たゆたう、もえる

マームとジプシー

こまばアゴラ劇場(東京都)

2010/02/13 (土) ~ 2010/02/16 (火)公演終了

満足度★★★★★

物凄い!渾身の一作!
こんなに感動したのは今年になって初めてかもしれない。しかしこの感動は爆発的なものではない。あの「F」のようなじんわり感じる繊細さだ。物語は優しげで温かみがあって日向でうずくまる猫のいる家を思い起こさせる。だけれどもその家族の風景は誰もが記憶の中にある一コマとして持っているものだと思う。だから・・・、確実にワタクシの記憶にリンクして、心に突き刺さった。間違いなく今年の一押しだ。登場する全てのキャストが秀逸なのも作品を盛り上げた。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

序盤、ある家族のちっさい姉妹らのシーンから始まる。あさ(ゆうの姉)、ゆう、しんやの3人兄弟の風景。そこに泊まりに来たななちゃんや同級生らが絡む。これらのシーンが実に懐かしく可愛らしい描写だ。

これらに幼い頃のゆうの心の動きが加わる。物事をはっきり表現するあさ。お姉ちゃんとしての自覚が芽生え全てを仕切りたがるあさ。一方で弟の面倒をちゃんと見ているものの、姉の仕切り方に戸惑いつつ、言いたいことが言えないゆう。この場面でのゆうの心の内が痛いほど分かって切なくなる。ゆうはゆうなりに懸命にそして健気にななちゃんとの微妙な距離を保とうとする。しかし、その中に姉が土足で入ってくると感じてしまうゆう。

どうしても受け入れることができない、許すことができない理不尽さがゆうの心にびっしり蔓延り、一層ゆうは自分自身を閉じてしまう。その閉じ方が子供ゆえにイジケたり捻くれたりしてしまう。

これらの家族の風景と近所、同級生らと関わりの描写を時代とともに追っていく手法だが、この見せ方が素晴らしい。序盤に張ったいくつもの複線を角度を変えて同じ場面を何度も魅せる。まるで円形劇場で回転している舞台を観てるような感覚になる。場面場面の、描写と時代の異なったシーンを、複雑に交差させながら、作中に生きる人物たちの情景を同時進行に描く手法だから、一見複雑そうに見えるが物語の進行は単純で解り易い。その手法は撒いた伏線を回収するものではなく、撒いた伏線をパズルのように組み合わせ、また散ばせるような感覚がある。

だから・・・記憶の断片は常に空中で待機してるような感じだ。

ちょっと納得できないことや容認できないことが起きるとフラフープに逃げるゆう。自分の胸にわだかまってる重苦しい霧を表現する場面だ。ここでのフラフープがゆうの心の繊細な襞のようにクルクル回って揺れる。愛しいと思った。ゆうも、弟のしんやも、そしてあさも、穏やかな両親も、そうたも、はなも・・・。登場人物の全てに共感できる。

大人になったそれぞれはいつか自分を振り返り過ごした時間に時代という言葉を冠するときがくる。青の時代があり、そして赤の時代があり、そしてその全てを受け入れる。

大人になった彼らも家族という新しい形態が出来上がり、それぞれ家族の距離を保ちながらも、両親の介護のシーンも登場する。父さんがよろよろの字で「しなせてください。」と書いた情景に、思わず涙する。そして残された母親の介護の場面でもあさの心意気が見える。今だに独身で8年間も家に寄りつかなかったゆうを気遣うあさと、しんやの描写も素敵だ。ゆうが幼馴染から借りた10万の借財の理由が、堕胎する為と解った瞬間の「上手に生きられないゆう」を思うとなんだか、ズシン!と突き刺さる。

「いつでも帰っておいで。大丈夫だから。待ってるから。」とゆうに伝えるあさの言葉も素敵だ。

ゆうの同級生、しのちゃんが登場した時には殺されるかと思ったくらい爆笑した。何あれ?(苦笑!)パンツのお尻のほっぺたに何やら貼り付いてるもの・・、そして人形をおぶったしのちゃん。もう、ワタクシ、理性という線がプッツリ切れてしまって、笑いを堪えようとすればするほど可笑しくて・・、どーしようもなく可笑しくて、とうとう切れた!笑

観終わった後、胸が温かい甘水に満たされたようなこころもちになった。そしてこの素敵な物語をいったいどうやって表現したらいいのか、なんだかとっても重要な気がして何回も消しては書いたけれど、まあ、ワタクシの表現能力はこんなものなのです。素晴らしい!ってことだけ解ってもらえたら嬉しいのだけれど・・。

遠ざかるネバーランド

遠ざかるネバーランド

空想組曲

ザ・ポケット(東京都)

2010/02/10 (水) ~ 2010/02/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

台本買っちゃいました
前日、前々日徹夜だったので、こりゃ寝ちゃうな~;;って思っていたんですけど、面白すぎて目パッチリでした。

かなり好きなタイプのお芝居であっという間の2時間だったと思います。
思わず終演後上演台本買っちゃいました(*^_^*)

半神

半神

イトマキエイ

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2010/02/12 (金) ~ 2010/02/14 (日)公演終了

満足度

む~。
お芝居ではなく、その前の時点で、期待感が薄れてしまいました。

ネタバレBOX

●開演前の注意事項を、スタッフが口頭では言わずに「パンフレットに書いてありますのでお読みください」と言っていました。確かに、「携帯などを切ってください」「場内飲食禁止」などというのは、観劇では当たり前の注意事項ですが、でもそれは劇団側が、客に『お願い』すべき事項であるのですから、それを「読め」というのはいかがなものでしょうか。
●開演時間を5分・10分過ぎても何のアナウンスもなく、、、確かな時間はわかりませんが、結局15分位押していたと思います。18時に始まると思って集まってきているのですから、「もうしばらくお待ちください」のひとことがあってもよかったのではないでしょうか。

開演前の上記2事項で、すっかり観劇気分が萎えてしまい、全く楽しめませんでした。
話の展開もわかりにくく、意味不明なところもたくさんで、よくわかりませんでした。

おばかですいません。
バラシ

バラシ

劇団スーパー・エキセントリック・シアター(SET)

赤坂RED/THEATER(東京都)

2010/02/10 (水) ~ 2010/02/18 (木)公演終了

満足度★★★★★

いいんじゃない
SETの芝居は結構よく見ています。今回も期待たがわず面白かった。ストリーーの展開も章立てで進み、意外な結果へとつながる。役者さんもきびきびとした演技であっという間の2時間だった

大悟のひとり芝居

大悟のひとり芝居

ロロ

新宿駅から約40分の劇場(東京都)

2010/02/13 (土) ~ 2010/02/13 (土)公演終了

異形愛
劇場のふつうの椅子が、ふと、可憐な少女にしか思えなくなる瞬間にときめく。脆く、儚く、危うい芝居の大悟味がたっぷり。

はい、奥田製作所。

はい、奥田製作所。

劇団銅鑼

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2010/02/09 (火) ~ 2010/02/13 (土)公演終了

満足度★★★★

予定調和な展開ながら
安心して観れました。
現実の、ものすごい残酷でシビアな話よりも。
こーいった心休まる話のありがたさが胸に染み入りました。
人は支えあって生きていくものなのですよね。
まじめに、正直なものが最後には勝利や栄光を掴む。
とは思いませんが、まずはそこからのスタートが大事なんですよと、
お芝居から語られているような気持ちを味わいました。
いーい話です。

ネタバレBOX

すんません遅刻入場しました・・・。
でも途中からでも、充分感動させていただけて感謝です。

鉄彦さんの回想で、実際周囲を学生時代の役者さんが動いているところが
なかなか、わかりやすく見事な演出でしたね。

なんか明日からの仕事、頑張れるような話で元気でました。
素晴らしい時間分けていただき、ありがとうございます。
60兆の追放者 ご来場下さいましてありがとうございました。

60兆の追放者 ご来場下さいましてありがとうございました。

ルナ・パンク・ヴァリエーションズ

萬劇場(東京都)

2010/02/10 (水) ~ 2010/02/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

時間配列が見事でした
SFの設定を観客にわからせる状況等の説明に、アクションに、
うまく載せられましたね。実に見事です。
登場人物たちの行動や、状況、反応などに首をかしげるところは、
何も無かったです。あーストレス無く観れて嬉しいです。
SFものは、こーでなくっちゃ(^^)。

ネタバレBOX

SF好きな方の作品ということは、やはり3人の踊り子さん達の衣装は、
ダーティペアのオマージュなどが少し入っていたりするのでしょうか?ねぇ。

それはさておき、ナンバ君の話と。工場退職女工の時間軸
ずらしていたとは、やられました。脚本うまいです。
それにラストシーンを、再会にして盛り上げるとは。閉め方も見事です。

けっこうバタバタ人死にや、驚く展開あったりして。
たんたんと話が進んでいくのに、感動させるとは。
所々のギャグなども笑えました。車の秘孔やBIGチュパチャプスとかね。

盛り場の用心棒話など、よくあるご都合主義的な話かなー、
などと思っていたら、必然性のあるシリアス設定だったりして。
抜け目無いところも、気に入りました。

人物や小物類など、いろいろ設定細かく作ったんでしょうね。
それを小出しにして、上手に見せた手腕に拍手です。
楽しい時間を、ありがとうございました。



And You 1'(ダッシュ)

And You 1'(ダッシュ)

+ new Company

ひの煉瓦ホール(日野市民会館)(東京都)

2010/02/14 (日) ~ 2010/02/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

清々しさではピカイチのカンパニー
わざわざ日野まで出向いた甲斐のある、素晴らしいレビューミュージカルでした。
ストーリー自体は、良くありがちなベタな内容ですが、とにかく、志ある若いカンパニーの潔いまでの熱い思いが心にズシズシ響き渡って、初演を観ているのに、また同じシーンで、涙腺が緩んでしまいました。
今回新たにオーディションで選んだというメンバーには、看護婦さんなど、社会人として働いていらっしゃる方もいるらしく、1ヶ月半前までは、歌も踊りも未経験の方もいるのだとか。
でも、そんなこと全く信じられない、クオリティ高いパフォーマンスの連続に、息子達の卒業式や合唱コンクールで、感涙した時と似た感動と高揚感を感じ、何度も胸が熱くなりました。
悩める高校生を演じた中村槙一郎さんが、役にピッタリの好演で、私が金八先生のプロデューサーなら、即刻生徒役にスカウトしたくなる感じでした。
エムキチビートの和田さんのダンスには惚れ惚れするし、麻衣子さんの殺陣はぞくぞくする程美しく、先生役の鈴木啓司さんは、期待通り生徒思いの先生がまさに適役でした。パテシエに憧れる高校生役の松本稽古さんは、純粋な思いが伝わり、一目でファンになりました。佐藤さんの「迷いつつ」は、相変わらず胸に染み渡る歌声…
何年も、助成金で、感動も面白さも皆無のつまらないミュージカルを上演し続けている劇団も数多いけれど、こういう真摯で、心打つカンパニーにこそ、助成金を出してもらえないかとつくづく思いました。
皆が心を一つにして、「そうらんぶし」を踊り、アンジェラアキの「手紙」を合唱し、その姿にたくさんの感動と、希望をもらえました。
次回、杉並の公演は、また違うメンバーになるのでしょうが、この志がある限り、次の公演もきっと素敵なものになるに違いないと確信しました。

汚い月

汚い月

乞局

笹塚ファクトリー(東京都)

2009/11/06 (金) ~ 2009/11/12 (木)公演終了

満足度★★★★★

こつぼねー
おもしろかったんです。
確かに今まで観たなかでは一番お客さんにやさしかったと思うんですが、私は馬鹿なお客さんなので、それが良かったのか、なんなのかすごくおもしろかったんです。

血は立ったまま眠っている

血は立ったまま眠っている

Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2010/01/18 (月) ~ 2010/02/16 (火)公演終了

寺山を今、コクーンでやる意味
が、果たしてあったのか。森田剛と窪塚と寺島しのぶでやる必要があったのか。すごく疑問です。
今日だけだったのか、スタンディングオベーションを多くの方がしていました。
それにも大きな疑問を感じました。
ちなみに、2階(中2階でなく)の前方立ち見はおすすめしません!見えない部分が多すぎます。

ネタバレBOX

アングラとか寺山とか関係なく、最初から最後まで舞台と客席の遠さをひしひしと感じ続け、結局最後まで全く何も感じられないまま終わってしまいました。
私は当時の寺山の舞台を知りませんし、それをコクーンで再現しようとしているとも思いませんが、これではなんのための「血は立ったまま眠っている」なのか。
やはりこの広さではあのアングラの匂いも雰囲気も伝わらないと思います。
セットも豪華すぎるし。

今、こんな芝居をしている日本を悲しく思います。
カラーボール野球、死ぬ気で。【御来場ありがとうございました。】

カラーボール野球、死ぬ気で。【御来場ありがとうございました。】

早稲田大学演劇倶楽部

早稲田大学学生会館(東京都)

2010/02/12 (金) ~ 2010/02/15 (月)公演終了

熱く、臭く、醜い。
題名を知った時には「勢いだけか?」と思ったものの、正に清々しく全力の勢い。ちゃんと楽日まで保つのか心配になるくらい削ってます。体力と気力と、即ち命。それだけやられたらこっちも覚悟を持って観ます。
部室に集まるくだらない仲間の物語には既にやり尽くされた感があっても、やっぱり自分の中の何かを重ねてしまいます。だって毎日が素晴らしいと思えている人と思えていない人では後者のほうが圧倒的に多い。世の中が暗いのではなくて、より良く生きたい理想があるから。前売券700円が割に合わぬ良作。妥協を選ぶ日々に慣れてしまったアナタへ。
ちなみに。ハウスダストの症状がある人が最前線で観たいならマスクが必要かも。アレルギーなんかにやられてる場合じゃない。ちゃんと観て。

ネタバレBOX

作・演出の奥村さんにうっすら覚えがあったのですが、姿を観てようやく。ゴジゲンの「たぶん犯人は父」で観ていました。エンクラに創像工房からの客演というのは珍しいなと思ったら、そういう事か。
多分もう自分は須賀さんのファン。「親愛なる天才たちへ」が好きだったから「ペンタゴン」でもついつい凝視してしまったし。佐藤さんとコンビになった姿も何とも言えない味わい。
終盤での鈴木さんの涙は熱かった。あと、福田さん。この両名に関しては大人しい役でも観てみたいです。
カラーボール野球、死ぬ気で。【御来場ありがとうございました。】

カラーボール野球、死ぬ気で。【御来場ありがとうございました。】

早稲田大学演劇倶楽部

早稲田大学学生会館(東京都)

2010/02/12 (金) ~ 2010/02/15 (月)公演終了

満足度★★★★

早慶戦のごとく熱く!
 エンクラ+てあとろ50’という早稲田演劇の本流に慶応から創像工房 in front ofが武者修行にやってきたというような公演。その結果、エンクラの流れをくみながら、どこかゴジゲンチックな熱さを持った面白い公演となった。

 作演は今回が初の奥村徹也。一回きりの演出だそうだが、それだけこの作品に賭ける情熱はすごく、高校の野球部を舞台にして熱い熱い男達のドラマを創り上げた。一見、ROOKIES(ルーキーズ)もどきだが、最後までヒーローになれない男達のプライドと劣等感が表裏一体となったような青春像を見事に表現している。

 役者では慶応から来た島田真吾、村上淳也がさすがに渾身の演技を見せた。エンクラ勢ではいのっち役の藤本大将と、マネージャー役の佐藤あい子がいい味を出していた。魅力的な役者に育ちつつある。将来が楽しみだ。

ネタバレBOX

 全ての役者が本当の体当たり演技、全身汗だく、傷だらけになりながら熱演していくさまは、まさにこれこそ高校野球だと感じた。野球部の部室を表す舞台がどんどん荒れていく。ワンステージが終わった後、次のステージへの準備がどれだけ大変かと思うが、そんなことおかまいなしに、1回ずつ全力投球していく姿がすがすがしい。

 また、役者にとってもこれほど体力を使う芝居はないだろう。1日2ステージをやることが、信じられないほどの熱演だ。若さとその裏返しの焦燥感、そのいらだちをこれだけストレートに見せてくれる芝居はなかなかない。役者全員にお疲れ様と言いたい。

 ただ、視力を失っていったのりちゃんがその後どうなったのかはとても気になる。そこだけはフォローをしてほしかった。
遠ざかるネバーランド

遠ざかるネバーランド

空想組曲

ザ・ポケット(東京都)

2010/02/10 (水) ~ 2010/02/14 (日)公演終了

満足度★★★

いまいち
ここでの評判がいいので観たのだけど、いまいち心に響かなかった。なぜだろう。テーマ的には結構好きなのだが。席が後ろの方だったせいか。体調があまりよくなかったせいもあるが、途中眠くなる部分さえあった。せっかくピーターパンを題材にしているのだから、もっと歌や踊りも交えて派手にやった方が面白い気もする。そういう劇団じゃないのかもしれないけど。

ネタバレBOX

ファンタジーの部分が長すぎたのだと思う。もうちょっと早く現実とリンクすべきだった。ネバーランド内でのやりとりに途中から飽きてしまった。途中からのピーターパンのダークさはとても面白かったと思う。

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