
盲人書簡
池の下
d-倉庫(東京都)
2010/03/17 (水) ~ 2010/03/21 (日)公演終了
満足度★★★
観劇2回目
鏡、時計、影、バスタブなど寺山作品の要素がいっぱい。これは観た記憶によるもの。闇の世界の記憶は?自分の闇って何だろう?マッチの一瞬の光りが印象的。

フジヤマタイガーブリーカー
MCR
駅前劇場(東京都)
2010/03/17 (水) ~ 2010/03/22 (月)公演終了
満足度★★★★
マシュマロ観ました
単にアダルト版「転校生」かなって、位にしか思わなかったんですけど。
なかなかどうして、感覚の共有という話が実際にありそうに思えるほどの、
リアルでシリアスな芝居にみえました。コメディですけどね。
登場人物皆それぞれ個性強く。しっかりと印象に残りますね。
それに加えて、会話のリズムや、台詞の妙が面白かった。

まなざし
掘出者
タイニイアリス(東京都)
2010/03/19 (金) ~ 2010/03/23 (火)公演終了
満足度★★★
本公演、初見!
愛情てなに?家族て?個々のルールの中で生きて行ければ楽なんだろうけど。愛情を上手く表現できない、受け止めることが出来ない。そんな葛藤が観ていて面白かったかな。

夜のプラタナス
弘前劇場
赤坂RED/THEATER(東京都)
2010/03/19 (金) ~ 2010/03/24 (水)公演終了
満足度★★★
思惑がほのめかされる
トーンは静か目。
老いさらばえた男とお手伝いに通うとある姉妹の、三人の濃縮芝居。
これはあとからちょっと教えていただいたのだけど、哲学が見え隠れするからか、ところどころ、難しいことを喋りなさる。しかもさらりと。
若手の作品じゃないなという印象。

兵器のある風景
俳優座劇場
俳優座劇場(東京都)
2010/03/14 (日) ~ 2010/03/22 (月)公演終了
満足度★★★★
絞られた登場人物による会話劇
すごかった。熱演でした。
日常的な話し合いという手段で、世界や政治などの大きな物事を、
伝えきる事が出来るということを理解させられました。
まさに。映画やCGなどではない芝居というものの奥深さが覗けました。

まなざし
掘出者
タイニイアリス(東京都)
2010/03/19 (金) ~ 2010/03/23 (火)公演終了
満足度★★★★★
いっそポップな不安感
平坦な言葉と演技で、よくもまあこんな震度3が永遠に続いて時々割れた地面に足を落っことすような絶妙な不安感を煽れるものだと思う。いや煽るほどの激しさもなく、不安はそこら中に佇んでいるといった感じ。
いくらでもエグく観せることは可能な題材を、ぬるっと(しかもゆるい笑いさえ起こしながら)観せてしまう恐ろしさ。それがまたさらに足下をふらつかせながら、しかしどこか同じような感覚を日常の中で味わってきたような既視感をも抱かせる。
かわいいものをギューッて握り潰したくなるだとか、ああそうだよなーとうっすら同感できてしまう自分たちは、実は彼らのようにふつうに苛まれているのだろうし、けれどその事に気付かずそのまま生活していくのだろうし。
彼らは延長線上の抽象的な鋭角なんだろうな、とか思ったり思わなかったり。
普段作家が抱いているのだろう不信感や疑念を基とした関係性ネガティブ再構築といい、後半からいきなり増える光・音の謎演出といい、作家の精神構造というか精神状態がどんなもんなのか気になったので、アフタートークを聞けなかったのは残念。
好みが分かれるだろうが自分は好きな気持ち悪さ。

スイングバイ
ままごと
こまばアゴラ劇場(東京都)
2010/03/15 (月) ~ 2010/03/28 (日)公演終了
満足度★★★★
おもしろいのは確か
私的にはかなりのヒット作。
★4つか、★5つかで迷う。
昨年のアワードで第一位になった旗揚げ公演は観てないのだけど今作も着想は似てるのでしょうね。
開演前に配られるあれで、そして進行の過程で、そこに書かれた方をリスペクトしてるのだなと分かる。
突っ込みどころにはあえて突っ込まず、見せてくれたところをそのまま楽しむのが良いのかな。
わたしは大好き。DVDに残しにくい構成だよね。それに、きっと残さないよね。
今作の演出・濃密さは、アゴラ劇場ならではで、これ以上大きな劇場になると希薄になってしまう気がするけど、どなたかも書かれていたように次回作品は、動員・集客数も考えて、池袋・東京芸術劇場あたりがいいかも。

罪~ある温泉旅館の一夜~【作・演出 蓬莱竜太】
アル☆カンパニー
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2010/03/18 (木) ~ 2010/03/24 (水)公演終了
満足度★★★★
胸打たれる意欲作!
大学時代からの演劇仲間が結婚し、50をすぎても二人で芝居をプロデュースし、同じ舞台に立ち続けている。平田満、井上加奈子、なんて素敵な人生なんだろう。しかも連れてくる作演が凄い。青木豪、蓬莱竜太、前田司郎等、若手の活きのいい演劇人を連れてきて、その新鮮な感覚を自分たちのものにしようというどん欲な姿勢。この夫婦の演劇に対するあくなき探求心は若手も見習わなければならない。
今回の舞台もその二人のエネルギーが劇全体にほとばしっている。家族に障害者を抱える家庭の崩壊寸前の状態を巧みに表現し、その中でそれでも明日に向けて前向きに生きていこうとする家族を、リアルに、しかしどこか幻想的に表現した。加藤健一事務所「高き彼物」で加藤健一の娘を明るく好演した占部房子が今回は難役を繊細に演じていたのも光った。
アルカンパニーで「飛龍伝」とか「松ヶ浦ゴドーの戒め」とかやってくれないかなあ。この二人なら今でも十分に出来ると思うのだが・・・。

フジヤマタイガーブリーカー
MCR
駅前劇場(東京都)
2010/03/17 (水) ~ 2010/03/22 (月)公演終了
満足度★★★★
ぬるヒーロー
初見。「TrackBackSystem」を拝見しました。
間がいいですね、爆笑しました。ヒーローめちゃめちゃかっこわるい(笑)
力をいれているところが違うとは思いますが、やはりヒーローというとちょっとはアクションほしかったなぁ~と思ったりして。
どこまでがセリフでどこまでがアドリブなのか微妙なラインのお芝居でした。
もう1ターンあって欲しかったなぁと思いました。
個人的にはマネージャーが好きです。

恋人/コレクション
ハーフムーン・シアター・カンパニー
シアター711(東京都)
2010/03/16 (火) ~ 2010/03/21 (日)公演終了
満足度★★
故障!
いかんいかん、コレはいかん! 読解難解ハロルド・ピンターを連続して公演をしていると聞きつけ、興味津津で駆け付けたものの、何をしたかったか理解できず。
公演パンフに「リアリティが必要」と書いているのに、一作品目の『恋人』では演劇らしい表現で滑稽。役者同士の対立も噛み合わずで一故障。
二作品目『コレクション』。空間の使い方に決まりごとは明確なものの、かなり無理があり。
健闘賞は高橋和久氏。妙な色気と無理のない表現方法で好印象!
客席には年配の方多数。寝息も多数・・・

夜のプラタナス
弘前劇場
赤坂RED/THEATER(東京都)
2010/03/19 (金) ~ 2010/03/24 (水)公演終了
満足度★★★★
脚本力
死を目前にした作家の物語であり
その作家に貸家する、姉妹の物語でもある。
「生きる」こと、貸家の風景と、姉妹の距離感を描いた
脚本が、カタルシスに満ち、重厚だが、軽快なテンポ。
客入りの少なさが、惜しい。

『学生・生徒または未成年者は勝馬投票券を購入できません(再)』
8割世界【19日20日、愛媛公演!!】
劇場MOMO(東京都)
2010/03/16 (火) ~ 2010/03/22 (月)公演終了
満足度★★★★
熱い…
初見。
あのテンションの高さに慣れるまで若干時間がかかりましたが、楽しめました。あらすじがなんとなく読めるので、どう始末つけるのかドロドロになるのかそれとも…?と思ってみておりましたが、おバカなかんじで力が抜けてよかったです。
おじいちゃんのお話はちょっとじわっときました。
ツイてない日々を前向きに生きて生きたいとおもいます(笑)

赤い薬
MONO
ぽんプラザホール(福岡県)
2010/03/20 (土) ~ 2010/03/21 (日)公演終了
途中のナンセンスギャグ
さすがのクオリティ。
途中のナンセンスギャグのところがかなりツボ。
装置も見栄えがする。
客席ほぼ満席だったが、当日券もあるようなのでオススメ。

「葵上」「卒塔婆小町」
流山児★事務所
Space早稲田(東京都)
2010/03/18 (木) ~ 2010/03/21 (日)公演終了
満足度★★★★★
さすが!流山児さん(^-^)/!!
いやー…やはり流山児さんのMISHIMAは一筋縄ではいかなかった!
見る前は題材が三島由紀夫だし難しいのかなぁなんて思っていたのですが…あんまり面白すぎて『葵上』の途中で椅子からころげ落ちそうになりました(←マジ 笑)。
『卒塔婆小町』が昭和27年初演、そして『葵上』が昭和30年初演…にもかかわらず全く古さを感じさせないどころかすごく新鮮味を感じる…そこは流山児さんの演出のなせる技だと思うのですが、特に今回は要所要所で出てくる【歌】が舞台のいいアクセントになっていたと思います。
特に『卒塔婆小町』で歌う吟遊詩人を、そして『葵上』で影の女を演じた川島有未さんの歌う歌が美声なのに加えてストーリーテラー的な役割も果たしていて、見ている側としてもすーっとMISHIMAの世界に入り込めました。
これは私が流山児さん演出の寺山作品を見る時にもいつも感じることなんですが、今回のMISHIMAワークショップの演出も基本になるテキストを噛み砕いて噛み砕いて【分かりやすさ】を追求しているのかなー…と思いました。
その上で流山児さんならではの演出のスパイスを付け加えていく…だからこそこんなに面白くて分かりやすいMISHIMAが出来たんだ…と帰り道で思いました(^^)。
ホントに楽しいMISHIMAでした(^-^)/!

『学生・生徒または未成年者は勝馬投票券を購入できません(再)』
8割世界【19日20日、愛媛公演!!】
劇場MOMO(東京都)
2010/03/16 (火) ~ 2010/03/22 (月)公演終了
満足度★★★★★
ハイテンション!
8割世界初観劇でしたが、物凄いハイテンションに圧倒されました。
ウザイくらいのハイテンション。
お客さんを笑わせようとする、サービス精神。
最初から最後まで全力疾走。
劇団が目指している方向性がはっきりと解る芝居でした。
一緒に行った人は、とても気に入ったらしく終わった後に前回のDVDまで購入していました。
次回公演も楽しみです。
何も考えずに笑えた面白い芝居でした。

瑠璃の壺
木山事務所
「劇」小劇場(東京都)
2010/03/17 (水) ~ 2010/03/21 (日)公演終了
絵に描いた餅のような芝居
堤春恵さんが、独自の想念をめぐらせて書き下ろした作品…まさに、その通り、それに尽きる作品でした。
つまり、絵に描いた餅。作者が頭の中だけで原稿用紙に表出したまことしやかな嘘芝居でしかなかったということです。そんな、芝居モドキの舞台に1時間40分も付き合わされ、心底辟易しました。
まるで、出来損ないの新派芝居、または三島の近代能楽集もどき。
日舞の「隅田川」に材を取り、和装で、名女優の一柳みるさんが、舞ったりすれば、そこそこ、実しやかに見えてしまいそうですが、一皮向けば、まさに作家の勝手な想念を頭の中で取り繕っただけの、スカスカな内容の拵え芝居で、げんなりしました。
ほとんどが、私より悠にご高齢の客層なのに、慣れない小劇場の椅子で、あんな中身のない芝居を見せられるなんて、あまりにもお気の毒でした。
それに、木山さん、小劇場の演出の術を心得ていらっしゃらない気がしました。劇場空間の把握が為されていない演出でした。劇場入り口に、無愛想に立っていらして、とてもお客様を迎える風情とはお見受けしないことも残念でした。それも、合わせて、木山事務所の小劇場公演は再考の余地があると思いました。
あー、そうして、またもや!!こういう、古ぼけたかび臭い、何の面白みも真実味もない芝居に限って、何故か助成事業の対象になっている、情けない現実!!この現実が、演劇界の不条理そのものだと強く思いました。

さよならフィクション
立ツ鳥会議
駒場小空間(東京大学多目的ホール)(東京都)
2010/03/19 (金) ~ 2010/03/21 (日)公演終了
満足度★★★★
駒場東大。
この前劇団ハーベイ・スランフェンバーガーのみる夢の芝居を観て、作家の荒川大さんが出演とのことで観劇。若いはずの荒川氏は4,50歳の役でもできそうな落ち着きぶり。小説家が部数を伸ばしてゆくまでのお話は滑稽な実情も含み、時折隙間に笑いも落としてゆくけど大きく荒れたりはしない。選曲もそうだけどハーベイと立ッ鳥のひんやりは好きです。予約不要のカンパ制。途中案内人はいなかったので場所確認したほうが安全。90分。

ミツバチか、ワニ
あひるなんちゃら
駅前劇場(東京都)
2010/03/04 (木) ~ 2010/03/08 (月)公演終了
満足度★★★
ちゃらん。
初見だとどうみて良いのか困ってしまう、いつものあひるなんちゃらスタイル。今回長かったけどやはり70分がいいような。黒岩さんにぶたれて登米さんが嬉しそうでした。

ソリティアが無くなったらこの世は終わり
山田ジャパン
サンモールスタジオ(東京都)
2010/03/17 (水) ~ 2010/03/22 (月)公演終了
満足度★★★★
深いテーマを軽やかに。
物語は最初から最後まで喜劇チックに進行する。しかし、そこで語られているのは複雑な家庭の複雑な問題。そのアンバランス感が絶妙だ。
まず本がいい。前編笑いで包まれているが、主題を壊すことがない。そして最終的に、悩みを抱える現代人に勇気と希望を与えてくれる。また、役者がいい。すべての役者がしっかりとした演技をしている。
はまち役の尾形雅宏、美弥子役の玉手みすずが特に素敵だった。満知子役のいとうあさこは最近TVでよく見るコメディアンで、舞台上でも似たテイストの演技をしていたが、やはり存在感は抜群だ。役者としても非常に魅力がある。
職人が集まって作った名品という感じの作品である。

カフカの「変身」
パルコ・プロデュース
ル テアトル銀座 by PARCO(東京都)
2010/03/06 (土) ~ 2010/03/22 (月)公演終了
満足度★★
無駄なセリフが多い
皆うまいといえばうまいけど、なぜ森山未來だけ淡々とした話し方なのだろう。
もっと普通に感情をこめて話したほうが、ある日虫になってしまった男の苦悩がにじんで、泣けたんじゃないかと思います。
変身してることを、本人があまりにも淡々と受け止めてる感じで、あまり危機感とか伝わってきませんでした。
セットが鉄パイプを組んだだけで、衣装は全員白黒。
それだけでも飽きやすいのに、同じような状況の繰り返しで、かなり飽きました。
原作が短いので、それを長時間の舞台にすること自体が無理だったのかも。
終わりは超暗いし、カーテンコールもさっさと終わりました。