最新の観てきた!クチコミ一覧

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CANDIES - girlish hardcore (セカンドシーズン)

CANDIES - girlish hardcore (セカンドシーズン)

指輪ホテル(YUBIWA Hotel)

イムズホール(福岡県)

2010/03/26 (金) ~ 2010/03/27 (土)公演終了

女ってやつ
ダンスほど抽象的ではなく、演劇ほど具体的でもない。ダンサーほど鍛え上げられてはいないけど、役者以上に身体をみせる。
女の子からおばあちゃんまで、女の日常風景。

ネタバレBOX

形態としては好きでした。ただ、私は女ですが、女”らしい”のが苦手なので、そこに表現されていることについては、ちょっと・・・でした。
三五大切

三五大切

花ざかりのオレたちです。【公演終了しました!】

早稲田小劇場どらま館(東京都)

2010/03/26 (金) ~ 2010/03/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

学生演劇の頂点たる公演!
 全日本大学選抜と言ったメンバー。このメンバーで公演を打つというだけで胸がわくわくする。どんなに新しいものを見せてくれるのかと思っていたら、出し物は「三五大切」だということを聞いて、腰を抜かした。「三五大切」とは鶴屋南北の代表作「盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)のこと。

 そのストーリーをデフォルメはしているもののそっくり借りてきて、時代設定もいじってない。しかし、このメンバーがやるのだからただの「盟三五大切」ではないはず。

 一挙に興味は史上最強学生演劇から、鶴屋南北をこのメンバーがどう料理するのかということに移った。結論から言うが、表現が大変新しいとても面白い「盟三五大切」が出来上がった。お見事である。

 演出家の山本卓卓は空間の使い方がすごくうまい。また動きもかろやかな動きを駆使する独特の表現形態が成功していた。

 役者では、復讐の鬼と化した源五兵衛を演じた永島敬三が哀しい役を独特のコミカルさと個性を交えて見事に演じきった。技量の高い役者が揃っている中でも今回は一段上だった。その他、佐賀モトキ、高木健、清水穂奈美らは、他の役者では真似の出来ない個性を発揮していた。いずれも将来が楽しみだ。

ネタバレBOX

 役者陣にもしびれたが演出家としての山本卓卓の才能にも目を見張った。舞台上に用意された四角いリング。これから始まる殺戮の物語をあたかもプロレスに例えたのか、それとも学生演劇日本一を賭けた天下一武闘会からの発想か、とても面白かった。しかもそこに張り巡らされたロープの使い方がうまい。

 その他ありとあらゆる面で、山本卓卓の演出の切れ味を感じた。
アンナ・カレーニナ

アンナ・カレーニナ

新国立劇場

新国立劇場 中劇場(東京都)

2010/03/21 (日) ~ 2010/03/28 (日)公演終了

満足度★★★★

ダイナミック
トルストイの小説を原作にしたバレエ作品。ボリス・エイフマンの振付で2005年に発表されたもの。

「アンナ・カレーニナ」はずいぶん昔、ソ連の映画を見たっきりで、内容もよく覚えていなかったので、開演前にプログラムを買ってあらすじに目を通しておいた。要するに、ヒロインが夫と幼い息子を捨てて、不倫相手のもとへ走るが、一時の情熱が過ぎるとしだいに後悔が湧いてきて、それによって精神に異常をきたして自殺するという話らしい。

主要な登場人物は妻、夫、愛人の3人。彼らのソロ、デュオ、トリオによる踊りによってドラマが進行する。一方、背景となる群集の場面もそれぞれが群舞になっていて、3人のドラマの背後や合間に踊って雰囲気を盛り上げた。

ヒロインのアンナ役はニーナ・ズミエヴェッツ。大柄で骨太。バレリーナにしては肉付きが良く、一見重そうな印象だが、体は非常にやわらかくて、テンポのいいエイフマンの振付を的確にこなしていく。多彩なリフトが素人目にはずいぶんむずかしそうに見えるのだが、相手役の男性ダンサー2人(夫:セルゲイ・ヴォロブーエフ、愛人:オレグ・ガブィシェフ)との息もぴったりで、上げるほうも上げられるほうも楽々とやっているように見えた。

音楽はチャイコフスキーの曲を中心に、場面ごとにちがう曲を流していた。ナマのオーケストラはなく、音は録音。

女1人男2人の三角関係という設定がもともと非常にドラマチックなので、おおまかなストーリーさえ頭に入れておけば、今がどういう状況設定かということはダンサーの踊りだけで十分に伝わってくる。初めて見るボリス・エイフマンの振付が面白いし、群舞を含めたダンサーの動きも良かったので、期待せずに見始めたわりには最後まで飽きずに引き込まれた。

プログラムによると、ボリス・エイフマンの振付作品にはドストエフスキーの「白痴」や「カラマーゾフの兄弟」、チェーホフの「かもめ」などロシア文学を原作にしたものがいくつかある。面白いかどうかはわからないけど、いったいどんなふうにバレエ化しているのかという興味だけでとりあえず見てみたくなる。




まなざし

まなざし

掘出者

タイニイアリス(東京都)

2010/03/19 (金) ~ 2010/03/23 (火)公演終了

満足度★★★★

家族も自分も信じられない
 あらゆる人間関係がこんがらがって、全てを信じてないし、信じようともしない人間たちの集まり。
 いろんな人間関係の中で、傷つき、傷つけられ、相手を信じようにも、信じられなくなった人間のからみあいを、スピード感のある言い合いや、台詞回しで見せてくれる。
 
 

ネタバレBOX

 息子のほうが年上という父子関係だったり、いじめられっ子で傷をなめあっていた女の友人関係が男の介在で上下関係を意識し始める。
 どうも一筋縄ではいかない、人間関係があり、全てぎくしゃくしてうまくいかない。それが関係の負の連鎖を生じ、目玉を突き刺してやるとか、ウンコを食べるとかの話になる。観ていて非常に気持ち悪いシーンも多かった。
 人間にとって、愛とか憎しみとか、哀しみとかだけではとらえきれない、感情のもつれを、強烈なセリフで描いていた。
 血縁、血のつながり、家族関係に希望を見出すことの空虚さを語ると、何も信じるものはなくなる。結局、信ずるのは、根拠のないよりどころにすがるしかないのか。相手を口汚くののしったり、セックスしたり、ナンパしたり、オレのほうが上だといってみたり、オレがお父さん、私がお姉さんだったりということだ。
 登場人物たちは、全て一生懸命で悪意があるわけでない。
 でも、人間同士がからみ合うと、負の連鎖におちいる。
 からみ合えば絡むほど、好ましくない関係になる悲劇性を、喜劇的に描こうとしたのかもしれない。

はなよめのまち【ご来場誠にありがとうございました!】

はなよめのまち【ご来場誠にありがとうございました!】

キコ qui-co.

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/03/25 (木) ~ 2010/03/29 (月)公演終了

201003271900
201003271900@王子小劇場

モグラの性態

モグラの性態

ぬいぐるみハンター

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2010/03/25 (木) ~ 2010/03/31 (水)公演終了

満足度★★

お好きな人はどうぞ
設定の意外さは笑いを取るには十分かもしれないが、下ネタの纏め方はレベルが低い。2週続けて同種の芝居を観たが、MCRの「フジヤマタイガーブリーカー」の方が、下ネタを上品に、また上手く利用した分?面白かった。本芝居はネタが直接的過ぎて、面白いとは言い難づらく、結局90分間一度も笑う事は出来なかった・・・ この種のネタがお好きな方には良いのかもしれないけれど、下ネタだけのナンセンスギャグでは飽きられてしまうのでは?と心配になった次第。

止まらずの国

止まらずの国

ガレキの太鼓

サンモールスタジオ(東京都)

2010/03/25 (木) ~ 2010/03/30 (火)公演終了

満足度★★★★

不思議体感体験の舞台でした
稽古場風景が想像し難い作品というべきでしょうか?
たとえば、昨日観た「相対的浮世絵」は、稽古場風景どころか、原稿用紙だか、PCだかの前に座る作者の執筆風景までが、目に浮かぶような芝居でしたが、この公演は、それとは、真逆で、目の前にいる人物達が、いきなり、その場で初めて口にする会話を小耳に挟んだかのようなリアルな感覚がありました。
でも、だからと言って、物語の人物に自分もなったような錯覚はせず、たとえるとしたら、たまたま観るともなく観ていたドキュメンタリー番組を結構興味深く最後まで観てしまったような、不思議な劇後感でした。
具体例を挙げるなら、「アイノリ」のカップルの成り行きを見守るような…。

舘そらみさんは、女優さんとして拝見したことはありますが、作演作は初めて拝見しました。脚本もさることながら、演出力が優れている方だなと感じました。とにかく、役者さん達の台詞が、全然フィクションぽくないんですもの。
セットも、音響も、大手プロダクション演劇も脅かす勢いで、こんな小劇場団体が存在するんだという事実に、とにかく驚愕しました。

ネタバレBOX

とくお組の舞台を拝見した時、この方の舞台はまた観たいと思った篠崎友さんが、身重の妻を日本に残して、ずっと外国旅行を続けている男を、リアルな佇まいで、好演されていた他、日本人旅行者と、韓国人旅行者を演じた全ての役者さんが、その旅経験の度合いまでをも、見事体現されていて、本当に感服しました。
どうしても、作り物めく、現地人役の登場人物は、最初の人物紹介部分だけの出演とし、後半の緊迫シーンには、登場しないのも、よりドキュメンタリータッチの芝居のリアル度を高めていました。
巧く、伏線になる会話を挟みながら、それを客に気取られないようにする技術も素晴らしく、舘さんの作家としての手腕にも感心しました。
ただ、終盤、サンがポコチンのお祝いだと今更気付くシーンがありましたが、お祝いの日を知らなかったならともかく、記憶の底にあったことなら、あの爆発音で、皆が花火かと言っていた時点で、気付いていたのが自然ではないかと、ちょっとそのことだけが、腑に落ちない点でした。
とても、リアルな若い旅行者のドキュメンタリー番組を楽しく拝見させて頂いたといった感覚で、誰かに甚く共感したりはできなかったので、☆は、5に近い4といった感じでしょうか。
完全な真空×BLACK BOX

完全な真空×BLACK BOX

演劇ユニットG.com

テアトルBONBON(東京都)

2010/03/24 (水) ~ 2010/03/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

めっちゃおもしろい
すごくおもしろかったです!
見ないと本当に損!
感動あり、笑いあり。
役者さんそれぞれの演技もとても素敵です!

ゴルゴダ・メール

ゴルゴダ・メール

劇団俳小

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2010/03/25 (木) ~ 2010/03/29 (月)公演終了

満足度★★★★★

初見向けの内容
演劇の稽古の過程をみせて、かつ、俳小特有のドラマさをみせた、おいしい芝居て、とても感動しました。

7ストーリーズ

7ストーリーズ

劇団青年座

青年座劇場(東京都)

2010/03/25 (木) ~ 2010/03/31 (水)公演終了

満足度★★★★

クスッと笑えてちょっと考えさせられて、最後は心が温かに…面白かった(^-^)/!
このお芝居は自分の居場所を見失なった男と7階の7つの部屋に住む住人達のお話。
その住人達はとても個性的でなおかつチャーミング…その住人達に翻弄されながらも、最後には男は自分の居場所を見つけていく。
爆笑ってわけではないけどクスッと笑えてちょっと考えさせられて、最後は心がなんだか温かくなってほっこりする…約2時間の舞台があっという間でした。
私が見たのは初日明け2日目…ホントは舞台がいい感じにこなれた中日か千秋楽直前に見たかったんだけど…いかんせん見れるのがこの日しかなくて(^_^;)。
でもじんわりと何回も見たくなるお芝居でした。
面白かったです(^-^)/!




個々の感想はネタバレにて。

ネタバレBOX

主人公の『男』を演じた小森創介さん以外の5人(柴田義之さん・大家仁志さん・石橋祐さん・山崎美貴さん・三鴨絵里子さん)は複数の役を演じていらっしゃるのですが、中でも柴田義之さんの独特のセリフの言い回しとか絶妙な間の取り方が素晴らしかったです。
柴田さんが出てくるだけで何だかほっこりしました(^^)。
そして石橋祐さん!どこかで聞いたことがある名前だなと思ったら…流山児★事務所『ユーリンタウン』に出演されていた石橋さんでした!(←お顔を見て思い出しました…すみません 汗)。
石橋さんの骨太な存在感は『ユーリンタウン』から変わっていなくて…それがちょっとうれしかったです。
独特の声で場をさらっていた三鴨さん、ナルシストキャラ(?)の大家さん、強い女性を演じた山崎さん…みなさん、それぞれの役をきっちり演じ分け、この『7ストーリーズ』をさらに魅力的な芝居にしていたと思います。
あ、それから声で出演の千葉哲也さん、どんな声で登場されるのかと思ったら!何と!拡声器の声でした!!…なんと贅沢な…。
そして池田ともゆきさん製作の舞台セットも斬新でよかった。
ただセットが客席に向かって斜めになっているので、見ているうちに平衡感覚がなくなる…かも(笑)?
スイングバイ

スイングバイ

ままごと

こまばアゴラ劇場(東京都)

2010/03/15 (月) ~ 2010/03/28 (日)公演終了

満足度

スイングバイ
2009corichアワード&岸田戯曲賞受賞で観にいきましたが、
文字通り、「ままごと」。サークルの発表会のようでした。

野田秀樹、キャラメルボックス、青年団、チェルフィッチュ、
どこかで観たシーンをそのままつなげてコラージュしただけ。
非常に表面的で私には理解できませんでした。
薄っぺらいのと爽やかなのは違うと思います。

同じ公演がどこかの学生会館でやっててもきっと話題にならないのに、
青年団、というブランドで商品化、パッケージ化されているから
「らしく」見えてしまうだけなのではと思いました。

止まらずの国

止まらずの国

ガレキの太鼓

サンモールスタジオ(東京都)

2010/03/25 (木) ~ 2010/03/30 (火)公演終了

行き着いた。
初演の頃から舘さんの事を一方的に知っていて、しかしこの作品は観損ねていたのです。それは良かったのか悪かったのか。初演の出来や評価について何も知らないから今回観に行けた様な気もする。結果的にはこの日の為の長い複線だったのかもしれない。それこそ異国を長く旅して偶然また出会うかの様な。
人は世界や国や状況という形のない概念に振り回されるしかない。それらを作り上げているのは人々であって。個人個人には何の抗う力もない。何も知らない人間も知っている人間であっても、みんなちっぽけな存在だというのを思い知りました。ラスト寸前まで前のめりになってわくわくしながら観ていました。
自分の場合は舞台美術が立派過ぎると「演技で伝えてよ」と思うタイプです。なので始まる前はそのスタンスだったのですが、いつの間にか世界に引き込まれていました。『行った事のない場所に観客を連れて行けるのが演劇!』みたいな発言も好きではありません。ファンタジー作品でそれを言われると「いや、オレは連れて行ってもらえなかった。だって登場人物がふわふわしてて人間味がないんだもの」とか言ってしまうタイプです。まずこの作品はファンタジーではありませんが、世界観が先に来るものにはそう思ってしまうのです。しかし今回は完全に白旗。いい仕事してますね。

ネタバレBOX

アキラさんに同じく、席に着いた時点で「冒険王」は頭にありました。青年団の方も出演しているし。それが失礼だったなと思えたのはどの辺りからだったか。中盤に差し掛かる前には払拭されていた気がします。
最後の最後になって「あぁ、これは喜劇だったのか」と。ただ振り回されただけだったという事を表すにはあのラストなのでしょうが、それまで世界情勢を語るだけ語ってそのままというのも…。語るだけならいくらでも出来るしいざとなったら結局はあんなものだって事なのかなぁ。みんな出て行ったのに最後に一人だけうっかり出くわしたテロリストに撃たれて終わっちゃうとか想像したんですけど、それはreset-N「青」になっちゃいますね。もしくは劇中に出なかっただけで、祭りの後に旅立った人が誰かあっけなく死ぬんじゃないかと想像したりもしました。好みの問題か。別に人の死ぬのが好きなんじゃないんです。むしろ劇中で重みなくそういう事をするのは嫌いなので。経緯とかがちゃんとあった上で、ね。
あらすじの「飛行機は、もう飛ばない。」はずるいかも(苦笑)。人物の劇中の心情であって、実際はあの終わりだから飛ぶはず、多分。でもそれもマジックの一つか。
あの音楽は何だったんだろうか。ミッチーに聞こえたのは気のせいかな。
スリープ・インサイダー(ありがとうございました!またいつか!)

スリープ・インサイダー(ありがとうございました!またいつか!)

boku-makuhari

アトリエヘリコプター(東京都)

2010/03/26 (金) ~ 2010/03/31 (水)公演終了

満足度★★★

難解でしたが
2時間超を飽きることなく観ることができました。

役者さんの真剣な演技も光っていました。

ネタバレBOX

男の嫉妬で、別の男を殺してしまったのか。刑務所なのか、出たいのか、出たくないのか。

髭の伸び方で日数を計る、つい感心してしまいました。
止まらずの国

止まらずの国

ガレキの太鼓

サンモールスタジオ(東京都)

2010/03/25 (木) ~ 2010/03/30 (火)公演終了

満足度★★★★

臨場感がありました!
旅行者のそれぞれの事情が丁寧に描かれており、素晴らしい群像劇でした。

ネタバレBOX

一期一会を大切にしながらも、自分の判断で行動する旅行者の判断の素早さなど、真に迫っていました。

チンポコ国王が統治する国。緩い国かと思うと、王様、王様とからかわれていた人がオサマと知り、中東情勢に緊張感が走ります。

後半の不気味さ、怖さ、緊迫感は見事でした。

ただ、あの泥祭りのような終わり方が良かったかどうかは微妙です。
はなよめのまち【ご来場誠にありがとうございました!】

はなよめのまち【ご来場誠にありがとうございました!】

キコ qui-co.

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/03/25 (木) ~ 2010/03/29 (月)公演終了

3月26日(金)S
面白い世界。圧巻。

アフター・トーク

アフター・トーク

JOHNNY TIME

エビス駅前バー(東京都)

2010/03/26 (金) ~ 2010/03/28 (日)公演終了

なるほどね
こういう感じなのかあって感じ。

巨匠溝口健二

巨匠溝口健二

おおのの

MAKOTOシアター銀座(東京都)

2010/03/26 (金) ~ 2010/03/28 (日)公演終了

勉強になりました。
とても誠実な溝口さんの演技。良かったなあ。

ONE vs HALF

ONE vs HALF

劇団め組

吉祥寺シアター(東京都)

2010/03/25 (木) ~ 2010/03/29 (月)公演終了

満足度★★★★★

タイトルは二人を表すが
今回は中村半次郎を主役とみていいと思う。いつもの事ながら終幕の演出は美しくお見事!はらはらと舞い散る桜の花びらと戦いのシーンは幻想の世界であった。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

劇場の椅子にあったパンフをみると、今回の芝居の参考年表がパンフに印刷されてる。こういった細やかな配慮が実に嬉しい。1838~1879年のもの。実はこの時代が芝居で上演される事が多い。だからこれを大切に常にバッグに入れて持ち歩こうと思う。

さて物語りは京都でのこと。徳川が13代将軍に就任し世は激動の時代に突入し、倒幕、大政奉還までの時代を綴ったもの。青蓮院宮を助け、会津藩と新撰組は長州を退けるも、当初、宮側に付いていた薩摩藩は倒幕の為に長州に寝返る。ここで薩摩の西郷吉之助の弟子、川路と中村半次郎の関係に説明を加える。

今回も観客に物語をより良く理解してもらおうと、邪魔にならない程度に少しだけ説明をしてくれる配慮は有難い。ワタクシのように歴史が苦手なものにとっては有難いのだ。

裏切り者の西郷もろとも、薩摩と長州を倒そうと考える徳川派の会津藩と新撰組。しかし、薩摩藩には凄まじい剣の腕前の中村半次郎がいた。彼と互角に勝負できるのは新撰組の斎藤一しか居ない。彼らはかつて、青蓮院宮衛士としてその名を上げていった仲間でもあった。二人の生き様を描写しながらも、剣の腕前だけではない人間としての感情の部分、人を殺してしまった半次郎の苦悩を孤児のお幸を通して絶妙に反映させる。

やがて・・・、斎藤一と中村半次郎の斬りあいは始まる。そのシーンは桜の舞い散る中、その戦いとはうらはらに幻想的な美しい描写の中でお幸が「半どん(半次郎)、早く帰ってきて~な。」と待ちわびる情景が切ない。ここで半次郎が宮を切ろうとしても切れなかった場面を想像する。半次郎に「半どん、この世に一人前の人間などいない。」と励ました宮。

終盤、激動の時代は終わり、剣の時代ではなくなった今、西郷の墓の前で宮が呟く。「わしの願いはただ一つ、この国を守りたかっただけでしたのに・・。」そして、時代の勇士らの回想シーンを魅せる!


今回も実に素晴らしい芝居だった。「劇団め組」の時代劇は解りやすいところと、優秀なキャストらの演技力、美しい演出、絶妙な場面での導入音楽、照明が魅力だ。更にストーリー展開が主軸となる登場人物の心の動きなどの内面を重視する点だ。だから、必ず感動と涙を誘い、言い知れぬ切ない激情に襲われる。

ロマンシングガーデン

ロマンシングガーデン

Seiren Musical Project

六行会ホール(東京都)

2010/03/25 (木) ~ 2010/03/28 (日)公演終了

満足度★★

客席は沸いていたけど…
個人的には楽しめませんでした…残念。
人間の体が小さくなって虫の世界に入り込む、という作品の再演かつミュージカル版ですが、この作品のいいところは「虫の世界ってなんだよ」的なチープな点だと思います。初演はその‘チープさ’を関係者が把握していた上で遊び心を持ってやっていた事から魅力が出た気もするのですが、今回は「ただ学生さんが一生懸命やっているな」という印象。発表会的空気は否めませんでした。自分達の作品を愛しすぎたのでは?お客さんは沸いていたけど、平日マチネという事もあり、出演者の親族の方が多かったのかなぁという印象です。
そんな中でハエ役の小林達明さんは秀逸。誰が見ても「バカだなあ」と思える役どころを逃がすことなく演じてらっしゃいました。

ブロウクン・コンソート

ブロウクン・コンソート

パラドックス定数

SPACE EDGE(東京都)

2010/03/19 (金) ~ 2010/03/22 (月)公演終了

満足度★★★★

空気の凄さ
会場に入った瞬間から、空気に取り込まれて・・・。

その世界にたっぷりと浸されてしまいました。

ネタバレBOX

外の明かりをそのまま生かして、
生音をたっぷり使って・・・。

シャッターの開け閉めや
自動販売機の缶の落下音に、その時間が一気に
リアリティを持ったり・・・


会場の空気ごと観る側を世界に引き入れていく。

個々の感情や、いくつものフレームでの人間関係が
絡まりながら観る側にまとわりついていく感じに
気がつけば、その世界から抜けられなくなっていました。

野木ワールドに浸され尽くして。

終演後もしばらく
抜けることができませんでした。

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