止まらずの国 公演情報 ガレキの太鼓「止まらずの国」の観てきた!クチコミとコメント

  • 行き着いた。
    初演の頃から舘さんの事を一方的に知っていて、しかしこの作品は観損ねていたのです。それは良かったのか悪かったのか。初演の出来や評価について何も知らないから今回観に行けた様な気もする。結果的にはこの日の為の長い複線だったのかもしれない。それこそ異国を長く旅して偶然また出会うかの様な。
    人は世界や国や状況という形のない概念に振り回されるしかない。それらを作り上げているのは人々であって。個人個人には何の抗う力もない。何も知らない人間も知っている人間であっても、みんなちっぽけな存在だというのを思い知りました。ラスト寸前まで前のめりになってわくわくしながら観ていました。
    自分の場合は舞台美術が立派過ぎると「演技で伝えてよ」と思うタイプです。なので始まる前はそのスタンスだったのですが、いつの間にか世界に引き込まれていました。『行った事のない場所に観客を連れて行けるのが演劇!』みたいな発言も好きではありません。ファンタジー作品でそれを言われると「いや、オレは連れて行ってもらえなかった。だって登場人物がふわふわしてて人間味がないんだもの」とか言ってしまうタイプです。まずこの作品はファンタジーではありませんが、世界観が先に来るものにはそう思ってしまうのです。しかし今回は完全に白旗。いい仕事してますね。

    ネタバレBOX

    アキラさんに同じく、席に着いた時点で「冒険王」は頭にありました。青年団の方も出演しているし。それが失礼だったなと思えたのはどの辺りからだったか。中盤に差し掛かる前には払拭されていた気がします。
    最後の最後になって「あぁ、これは喜劇だったのか」と。ただ振り回されただけだったという事を表すにはあのラストなのでしょうが、それまで世界情勢を語るだけ語ってそのままというのも…。語るだけならいくらでも出来るしいざとなったら結局はあんなものだって事なのかなぁ。みんな出て行ったのに最後に一人だけうっかり出くわしたテロリストに撃たれて終わっちゃうとか想像したんですけど、それはreset-N「青」になっちゃいますね。もしくは劇中に出なかっただけで、祭りの後に旅立った人が誰かあっけなく死ぬんじゃないかと想像したりもしました。好みの問題か。別に人の死ぬのが好きなんじゃないんです。むしろ劇中で重みなくそういう事をするのは嫌いなので。経緯とかがちゃんとあった上で、ね。
    あらすじの「飛行機は、もう飛ばない。」はずるいかも(苦笑)。人物の劇中の心情であって、実際はあの終わりだから飛ぶはず、多分。でもそれもマジックの一つか。
    あの音楽は何だったんだろうか。ミッチーに聞こえたのは気のせいかな。

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    2010/03/27 13:56

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