最新の観てきた!クチコミ一覧

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GENJI

GENJI

名取事務所

あうるすぽっと(東京都)

2010/04/06 (火) ~ 2010/04/07 (水)公演終了

満足度★★★

様々な分野からの融合は実験的
能からは津村禮次郎氏、コンポラリーダンスからは近藤良平氏、日本舞踊からは坂東扇菊氏、音楽では、能管のと松田弘之氏、チェロの四家卯大氏に、天台声明の海老原廣伸氏ほか4名という、様々な分野からの一流どころを集めての、源氏物語「葵の上」だった。

この想像もつかない組み合わせから、どのような化学反応が起こるのか興味津々ではあったが、残念ながら、実験の域を出ず、というところであったように感じた

ネタバレBOX

舞台はシンプル。幕開きと同時に舞台にある2本のろうそくに火が点される。上手に能管、下手にチェロを配し、やや下手後方には幕があるのみ。
この装置の位置関係は、なんだかバランスが悪く感じた。
このバランスの悪さは、声明を唱う僧侶5名の登場で、払拭されるのだが、それまでも簡単な装置だけなので、それを動かすなどをして、常に良いバランスにしておいたほうがよかったのではないかと思った。

内容は、能楽師の方がいらっしゃるので、能の「葵の上」と同じ進行ではないかと思っていたが、冒頭に葵の上らしき女性の登場で、そうではないことがわかる。

ダンスと能と舞踊が同じに同じ舞台で繰り広げられるのだが、これについてはさほど違和感はない。ややコンテンポラリーダンスからの歩み寄りがあったように見受けられたが。台詞は一切ない。
さすがにどの方の動きもキレがあり、見事だった。中でも能の津村氏の動きは、とても美しいものであった。

能管とチェロの演奏も違和感がなく、さらに声明を唱う5名の僧侶の登場で、舞台はふくよかになっていく印象がある。
音が重なるところに美しさがあった。

しかし、ストーリーを追っていくと、光源氏と葵の上の関係、六条御息所の登場と退散、葵の上が亡くなるというあらすじだけが示され、例えば、六条御息所の生き霊がどのように退散するのかなどのエピソードがまったくなかったように思えた。

したがって、1時間という短い上演時間だったのだが、同じことが延々と行われているように見えてしまい、やや薄まった「葵の上」という印象を受けてしまった。

そこがとても残念だった。

また、近藤氏には、もっとダイナミックさがほしかったように思う。
もちろん、能や日本舞踊とのバランスもあったのだろうが。

不思議だったのは、この組み合わせということで、六条御息所が声明の中で退散すると思っていたのだが、声明と一緒に現れたことだ。楽曲であっても経文を読んでいると思うので、生き霊とは相容れないのではないかと思ったからだ。

六条御息所が退散した後に、面が舞台後方に吊されるのだが、すべてが終わったはずなのに、それだけがずっとそこにあるのは、ちょっとしたホラーのような印象もあった。
夕焼けとベル

夕焼けとベル

カムヰヤッセン

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/04/03 (土) ~ 2010/04/11 (日)公演終了

満足度★★★

魅力は感じたけど‥
各エピソードごとにそれぞれ違った人物に焦点が当てられていて、しかもそれぞれが大きく趣の異なるエピソードばかりなので、全体的に盛り込みすぎというか”ひとつの物語”としてまとまりきれていない印象を受けた。そのせいなのか、どのシーンもダイジェスト的な感じを受けるし‥。

登場人物はそれぞれ魅力的に描かれていると思うけど、全体的な感想;としては、決して魅力を感じなかった訳ではないんだけど、コメントしづらいというか、観る側としてどう受け止めれば良いのかよくわからなかった。

夕焼けとベル

夕焼けとベル

カムヰヤッセン

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/04/03 (土) ~ 2010/04/11 (日)公演終了

満足度

ベルが聴こえない
感想を少々。
偏見にまみれています。

ネタバレBOX

「レドモン」からカムヰヤッセンの公演に足を運ぶようになったが、今回が正直一番つまらなかった。

話のスケールが大きくなればなるほど、役者にとって未体験の事項が増えれば増えるほど、物語を構築していく側には想像力が求められるはずなのに、この劇団にはそれが欠けていると感じた。
そして物語が散漫なのは、役者それぞれの向いている方向が違うからだろうとも思った。

観ていて物語が迫ってこないのは、演出のせいなのか、役者の技量なのか。

期待している団体なだけに今回の公演は残念だった。
次回に期待したい。
カフカの「変身」

カフカの「変身」

パルコ・プロデュース

福岡市民会館(福岡県)

2010/04/06 (火) ~ 2010/04/06 (火)公演終了

満足度★★★★★

いいものをみた
森山未来の身体表現が素晴らしかった。
1公演でものすごく体力を消耗するだろう、怪我をしないよう祈るばかり。
演出も面白く退屈しない舞台だった。

無頼の女房

無頼の女房

劇団東京ヴォードヴィルショー

紀伊國屋ホール(東京都)

2010/04/03 (土) ~ 2010/04/11 (日)公演終了

満足度

うーん、面白くない
中島さんの作品、ご自身の演出舞台は、あんまり面白くないってことを忘れて、観に行ってしまいましたが、やはりつまらなかった。
どうしてだろう?
あめくみちこさん、大西多摩恵さん、井之上隆志さんは、すごく良かったし、B作さんも悪くなかった。斉藤清六さんもいい味を出されていました。
でも、何か全体に面白くなくて、何度かウトウトしてしまいました。
何だか、一番の原因は本の出来ではと思います。
実在の作家をモデルにしているのだから、もっと深みのある作品になっていい筈なのに、何だか掘り下げ足りずな印象でした。
役者さん達が、皆さん、同じトーンで、声高に喋るのも、どうもうるさい感じがして、耳障りでした。

ネタバレBOX

たとえ一瞬にしても、原爆被害者で笑いを取るのは、ひどく不愉快に思いました。
たぶん、中島さん、演出には向いていらっしゃらない気がします。
これを鈴木裕美さんの演出で観たら、もっと印象が変わっていたかも。
たぶん、太宰をモデルにしたと思われる、豊臣の描き方が、非常に薄くて、残念でした。
でも、とにかく、あめくみちこさんは、実際の年齢を微塵も感じさせない可愛らしさで、驚愕ものでした。大好きな女優さんお二人の共演には、楽しませて頂けました。
そのときがきたら~映画監督山中貞雄の青春~

そのときがきたら~映画監督山中貞雄の青春~

カラフル企画

座・高円寺1(東京都)

2010/04/03 (土) ~ 2010/04/11 (日)公演終了

満足度★★★★

感動しました!
山中貞雄の生涯を全般的に明るく、前向きに、楽しく描いた音楽劇で、感動しました。

楽曲も良かったですね。

ネタバレBOX

それだけに、戦争によって終止符を打たれたことが残念です。悔しかったでしょう。最後はジーンときました。

「一筋、二ヌケ、三動作」、印象に残りました。

音楽劇だったこと、踊りもあったこと、一人が何役も演じたこと、さらに小林多喜二という言葉まで出てくると、こまつ座のお芝居かとつい思ってしまいました。

前作も観ましたが、幽霊物的に描くのが好きみたいですね。

ところで、最初の紹介のシーンで、京都市中京区を「なかきょうく」と発音していましたが、「なかぎょうく」と読むと思うのですが…。
コントンクラブ image2

コントンクラブ image2

K Dash Stage

シアターサンモール(東京都)

2010/04/07 (水) ~ 2010/04/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

パワーアップ
お笑いもダンスも前回以上にパワーアップ!

FUKAIPRODUCE羽衣LIVE Vol.2

FUKAIPRODUCE羽衣LIVE Vol.2

FUKAIPRODUCE羽衣

Club ROOTS(東京都)

2010/04/06 (火) ~ 2010/04/07 (水)公演終了

満足度★★★★★

魂を揺さ振るコンサート!
演劇以上に演劇的な羽衣のコンサート。糸井幸ノ介の音楽的な才能にしびれる。FUKAPRO(羽衣のこと)にはもっともっと演劇とコンサートの融合を目指してもらいたいものだ。

ORGAN 【ご来場ありがとうございました。次回公演は9月中旬】

ORGAN 【ご来場ありがとうございました。次回公演は9月中旬】

elePHANTMoon

サンモールスタジオ(東京都)

2010/04/07 (水) ~ 2010/04/18 (日)公演終了

満足度★★★★

観てきた
ドナー編。elePHANTMoonの新機軸か。

GENJI

GENJI

名取事務所

あうるすぽっと(東京都)

2010/04/06 (火) ~ 2010/04/07 (水)公演終了

満足度★★★

坊’sの声名は凄かった
無声の舞踏(舞踊かな)でした。
内容としては「源氏物語」の内容を知らぬと、
理解はしがたいように思われます。
また観客席に緊張が走る表現力は素晴らしかった。
海外の方も、ちらほら見かけましたので、
音声案内とか希望者に貸し出すような事など、
出来たら良かったかもしれませんね。
面白い表現を体感できました。

ネタバレBOX

物音ひとつたてることを許さない緊張感は凄いの一言につきました
ドラキュラ伝説~千年愛~

ドラキュラ伝説~千年愛~

ドラキュラ製作委員会

新国立劇場 中劇場(東京都)

2010/04/07 (水) ~ 2010/04/13 (火)公演終了

宝塚っぽいニオイ
コミカルさとシリアスさが適度に配分された
悲恋エンターテイメントミュージカル。
楽曲がイマイチだったが、生演奏の素晴らしさで相殺されたかな。
姿月さんの元男役とは思えない可愛らしい演技に感心。
宝塚OGたちの訓練されたソツのない演技も流石。

夕焼けとベル

夕焼けとベル

カムヰヤッセン

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/04/03 (土) ~ 2010/04/11 (日)公演終了

満足度★★★

纏めたな
なにか救いの無いラストを予想したが、意外だった。

謝罪の罪

謝罪の罪

ペンギンプルペイルパイルズ

ザ・スズナリ(東京都)

2010/03/19 (金) ~ 2010/04/04 (日)公演終了

満足度★★★★

面白かった
今回は解りやすかった、もっと不可解な感じでも好きなんですけどね。
ラストのシーンはスカッとしました。
役者さんは皆落ち着いていて上手い、脚本とバランス取れてて素晴らしいです。

スリープ・インサイダー(ありがとうございました!またいつか!)

スリープ・インサイダー(ありがとうございました!またいつか!)

boku-makuhari

アトリエヘリコプター(東京都)

2010/03/26 (金) ~ 2010/03/31 (水)公演終了

満足度★★★★

化ける
観劇後、1週間が経ってしまった。どうも感想の書きにくい作品。
2部構成、どちらも上演時間は1時間強。役者は4人。奥田洋平、青山麻紀子、高屋七海、佐藤幾優。

役者がしゃべる台詞のやりとりを聞いていても芝居の状況や人物の設定が最後まではっきりわからないという意味では難解な作品だった。たとえば阿佐ヶ谷スパイダースの「アンチクロックワイズ・ワンダーランド」なんかは、難解さが見る側にとってかなりストレスだったけれど、この作品のわかりにくさはそれほど苦痛ではない。

プログラムに載っている作者のあいさつ文によると、ストーリー(物語)を得ようとすると転覆するおそれのある作品らしい。音楽やダンスや絵画のように、全体を眺めてそこから浮かんでくる個人的な感覚や思いに浸ってほしいと作者はいっている。

青年団に在籍していた頃から、岩崎裕司の作品には青年団的なリアルさには収まらない、内省的な要素が強く感じられたので、舞台装置も抽象的な、あるいは簡素なものがいいと思っていたのだが、青年団を辞めてから4年ぶりとなる今回の作品では、こちらが期待した以上に抽象度が高まっていて、興業的、商業的にそれがプラスになるかどうかはわからないけれど、個人的にはものすごく魅力的な作品に仕上がっていた。特に前半の二人芝居は奥田洋平と青山麻紀子のベスト・アクトといってもいいのではないだろうか。

絵画にたとえれば、それまでずっと写実的な絵を描いてきた人が、ある日突然、抽象画を発表したような変身ぶりといえる。なにはともあれ、次回作が楽しみで仕方がない。


Les Bonnes

Les Bonnes

M.M.S.T

横浜美術館レクチャーホール(神奈川県)

2010/04/06 (火) ~ 2010/04/07 (水)公演終了

満足度★★★

崇高なる様式美
ジェネ作品に人を深く信用していない者ばかりが出てくるように思えるのは
彼自身が愛の飢餓児のようなひとだからなのだろうか。
この作品には、自己愛第一、他人は第二の次、悪口至上主義な人間の醜悪さに己の利潤に矛先を向けようとするも空回りしてしまうあぁレ・ミゼラブルな滑稽さが目立つ。
そんな人間たちの負の財産を、極めて日本的な様式美で軽やかに讃える一作。

ネタバレBOX

ブルジョワのおくさまと旦那さまのお家に住み込みで働いている精根腐った女中姉妹の話。

目覚まし時計のベルが鳴ると音と光がゆっくりと動き出す。
その動きに伴奏するようにおんながひとり立ち上がり、目ん玉をギョロリさせて辺りを一瞥するとお能のような無駄のない動きで古びた木枠のスツールにこしかけ、ひとりごとを言う。それはあのひとはきっと私を愛してくれるに違いない。という願いやきっと大丈夫。などという祈りにも似たとても他愛もないこと。

耐えがたい沈黙をため息で繋ぐとおんなの思考をかき消すようにサックスの不協和音がなだれ込んできて夢見心地は終わり、ふと我に返るともうひとりの女はすでに床磨きを終えていた。

ボロい衣服を縫い合わせた美的感覚に乏しいちぐはぐな辛うじて服という形状を保っているみすぼらしい身なりのおんながふたり。姉はソランジュ。妹はクレール。
ふたりは女中なのでとりあえず、手だけは動かす。ついでに口も動かす。
まずは妹、クレールから。彼女は我が憐れみについてつらつらと述べる。
いつも妹が同じことを言うので聞き飽きているのだろうか。
黙って聞いていた姉が堰を切ったように、グチる。
おくさまが居ないことをいいことに、グチる。
まるで悪口を言うために生きているかのように、グチりまくる。
まくる。ぐらいだからもちろんグチの勢いは凄まじく高速であり、かつ情報量があまりにも多いため、イマイチ何を言っているのか把握できないことは多いものの、とにかくふたりはおくさまの存在が厭わしく、おくさまが何かをしくじることを期待して、あわよくばおくさまが不幸になられるように企てていることはわかった。

具体的な手段として先日、クレールは罪を偽造し、密告文書をねつ造し、ご主人さまをケーサツに突き出したのだ。しかしご主人さまは無実の罪にあるために間もなく釈放されるという電話がたった今掛かってきた。
筆跡でバレるのではないかと慌てふためくに妹に姉はおくさま殺しを提案するものの、旦那さまは間もなく帰宅。どうして電話が掛かってきたことを言わなかったのか、問いただされると、奥さまを驚かせようと思って・・などという苦しい言い訳をするしかなくなりにっちもさっちもいかなくなる。

とここで、パニクる姉妹の気持ちを盛り上げるかのようにオッフェンバックの天国と地獄のサックスの生演奏が入り劇中、常時ひとつしか点灯していない裸電球もこの時だけはチカチカと踊るように点滅するのが遊び心があっていい。

その後ふたりはお茶のなかに毒薬を入れ、奥さまにすすめるがあっさり断られ、妹の送った密告文書は日本対西洋、日本対アジアを主にした主張であった…。

団体が動くインスタレーションを提唱しているように美意識が強く、衣装や照明にもこだわりが伺え又、動作に無駄がなく美しい動きでしたが、それぞれのキャラクターが終始、鬼気迫る様相で会話をしているというよりもそれぞれ言いたいことをとにかく言い散らかしていて、しかもまくし立てるように喋るのが少し疲れました。姉妹と女中が前ぶれなく交互にすり変わるため、統一していたのかもしれないのですが…。
あと何か、姉妹がよく使う言葉、キャッチフレーズのようなものや姉妹独特のノリのようなものがあるとことさら愉快なようにおもいました。
そのときがきたら~映画監督山中貞雄の青春~

そのときがきたら~映画監督山中貞雄の青春~

カラフル企画

座・高円寺1(東京都)

2010/04/03 (土) ~ 2010/04/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

これは
文句のつけようがないかも。なんだろう。舞台を見たあとに、あのセリフいる?あの場面いらなくない?あの俳優の動きいらなくない?とか一個くらいあるんですけど、見つからない。すごく丁寧、な舞台。

ネタバレBOX

出演者はみんないい。歌と踊りがあるけど物語に合ってるし邪魔にならない。上手すぎないとこがいい。変なミュージカル公演よりセンスがいい。山中貞雄を少し知ってはいたが映画は未見。きっとこの舞台のように人情味溢れる素敵なものだろう。
とりあえず寝る女

とりあえず寝る女

箱庭円舞曲

駅前劇場(東京都)

2010/04/02 (金) ~ 2010/04/06 (火)公演終了

満足度★★★★

99%のリアル感
噂に違わず、箱庭円舞曲、大変実力ある劇団でした。古川さん、なかなの切れ者とお見受けしました。
一般家庭のそんじょそこらにあまり見受けられない情況設定なのに、何故かどこにでもありそうな話のような妙なリアル感のある、不思議な芝居でした。
とにかく登場人物の台詞が、全然作り物めいていなくて、そうそう、そんな言い方されたら、そういうリアクションになるなとか、こういう性格の人間は、ここでこんな見当違いなこと言う言うとか、妙に納得できてしまう自然体の台詞で、舞台が進行し、それでいながら、各人物の内面や関係性も、自然に観る者に理解させてしまう、作者の力量に、感服しました。
こんなに普通の会話劇テイストで、説明台詞が一切ないのに、こんなにクリアに情況把握させてくれる作品には初めて出会ったかもしれません。
役者さんも、皆さんすごくいい!!中でも、赤澤ムックさん、小林タクシーさん、爺隠才蔵さんの自然体の存在感には敬服しました。
これだけ、自然にリアル感があるので、唯一つ残念だったのは、特に最初のシーンの方で、人物間の台詞のやり取りの時、「えっつ、え?何?」的な言いよどんだりした時の間合いだけが、やけに嘘臭い芝居染みた微妙な間になっていた点。他の会話があまりにも自然体だったので、余計目についてしまいました。

舞台装置や照明も音響も、スタッフ技術も大変優れていて、また追いかけたい劇団が増えてしまいました。

ネタバレBOX

幕開きの庭の風景のため息の出るような美しさにまず魅了されました。
空気が読めず、思い込みの激しい純朴ストーカーの塩野谷役の和知さんの佇まいが、一服の清涼剤的な雰囲気でした。
高校生役を好演された井上みなみさんや、前述のお三人と合わせて、大変気になる役者さんが、また一挙に増えました。

あまりよく把握していないのに、奥の間に入って、赤澤ムックさん扮する千代海が、喧嘩の仲裁に入るシーン、表舞台では、別の人間模様が同時に繰り広げられ、その台詞がどちらもしっかり聞こえる、この上級者レベルの演出技にも感心しました。
何気ない台詞の中に、この家族の赤裸々な過去や、トラウマを小出しにして行く、古川さんの手腕に、かなりこの作品一つで心酔しました。
それだけに、あの前説は余計な感じがしました。キャラメルやセレソンとは違い、あーいう作風なら、すぐに芝居の世界に客を誘導した方が得策ではないかと思います。
数分の暗転で、見事に何もない部屋になってしまった時の驚きは、そのまま、真理と殊の心の空洞に重なった気がして、秀逸な転換でした。
真理と今野の抱擁、その時、真理が囁く台詞にぞくっとして、これで幕かと思いきや、まだその後があり、芝居はここでエンディングだぞ的でない、その幕切れシーンがまた見事でした。
あの時、美麗は、あんなに躊躇っていた、母親が買ったブラウスを着ていたのですね。
本当に、細部にまでこだわりのある舞台、2時間20分が、全く長く感じられず、素晴らしかった!!
団地に見えない間取りとか、過去に犯罪者だった人間が親睦会長?とか、そんな区画整理はあり得るか?とか、意地悪に観れば、突っ込みたくなる箇所もありましたが、それを超越するだけの、観る者を引き込む力のある、実に秀逸この上ない作品でした。
モグラの性態

モグラの性態

ぬいぐるみハンター

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2010/03/25 (木) ~ 2010/03/31 (水)公演終了

パワー
内容に関してはいろんな感想がでそうですが
とにかくパワーを感じました
これからどんなものを観せてくれるか気になって
目が離せないです
あと、神戸さんイイですね〜

FUKAIPRODUCE羽衣LIVE Vol.2

FUKAIPRODUCE羽衣LIVE Vol.2

FUKAIPRODUCE羽衣

Club ROOTS(東京都)

2010/04/06 (火) ~ 2010/04/07 (水)公演終了

満足度★★★★★

底抜けに楽しい羽衣LIVE!
体育会系エロス爆発のバナナ学園のおはぎLIVEとは、
対極に位置するエンタメ祭り。
癒しのエロスが溢れるアダルト向けLIVE。

ネタバレBOX

♪お金のはなしが終わったら♪という曲の最後で、
セーックス!というアクションを一緒にやると、かなりアガる。(笑)
どくりつ こどもの国

どくりつ こどもの国

AI・HALL

長崎ブリックホール 大ホール(長崎県)

2009/11/07 (土) ~ 2009/11/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

大人も子供も楽しめる音楽劇
大ホールと言っても大ホールステージの上に作られた特設小劇場のため、とても距離が近く役者さんの表情がよく見えました。

そして2、3歳~小学生の子供たちが結構いたのにも驚きました。
子供たちにはあやとりの紐を渡し、開演前にあやとりを役者さんが教えていたり、そのあやとりを劇中で使用していましたね。内容も、子供たち(扮した大人たち)が登場人物だったので、とても分かりやすいものでした。
開演前に劇中の曲をみんなで練習し、実際劇中で歌ったりもしました。

あと驚いたのは、受付で童謡かな?子供たちが知ってる曲を弾いていたりしてましたね。あとスタッフさんも可愛い衣装を着てらしたので、子供からしたらとてもワクワクするんだろうな~と感じました。あ、いえ、私もドキドキワクワクしちゃいました(笑)

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