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ルーティーン247パラノイア

ルーティーン247パラノイア

シネマ系スパイスコメディAchiTION!

新宿シアターモリエール(東京都)

2010/07/09 (金) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

満足度★★★★

笑った!!
いや~、お初の劇団だったけどかなり面白かった。なんせそこいらじゅうに笑いがちりばめられていて、観てよかったと実感できた。コンビニの裏表がわかったような気がする内容だし、物真似までサービスしてくれっちゃって、笑いが止まらなかった。それよりも、この先どうやって話のラストを閉めるのか、観ていて心配になったが、なるほどそういうストーリーだったのか!なかなかうまい本でした。も一回観にいってもいいかな?と・・・・。

ザ・キャラクター

ザ・キャラクター

NODA・MAP

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2010/06/20 (日) ~ 2010/08/08 (日)公演終了

満足度★★★★

NODA-MAP版「これからの「正義」の話をしよう」
 字事ネタあり、時事ネタもありで、ちょいちょい客席の笑いをひきだす舞台。
 存在がすでに奇天烈な古田新太さん、トボけたセリフ回しの可笑しい橋爪功さんをはじめ個々の役者さんそれぞれに上手でした。
 一緒になって笑いつつ、さすがに場面場面の単発ギャグが多くて、物語が散漫だと感じました。でも‥(以下ネタバレBOX)

 私が「ザ・キャラクター」の登場人物だったら、どうするのだろう。
 最近、書店での売上を伸ばしている、マイケル・サンデル著
「これからの「正義」の話をしよう いまを生き延びるための哲学」を思い出しながら観ました。

ネタバレBOX

 某カルト教団の事件を下敷きにした物語は、後半崖を転がり落ちるようにグジャグジャになっていきます。その重さとバランスを取るために、笑いは必要だったのかも。

 哀しいことに、実際の事件が目の前で起きるまで、私たちはあの集団の表面だけをみて笑っていた。かつてこの国では、確かにそういうことが、あったのです。十数年で、すっかり忘れていました。
 それを思い出しただけでも、この舞台を観た価値があったと思います。
8割世界番外公演『欲の整理術』×『ガハハで顎を痛めた日』

8割世界番外公演『欲の整理術』×『ガハハで顎を痛めた日』

8割世界【19日20日、愛媛公演!!】

ART THEATER かもめ座(東京都)

2010/07/07 (水) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

満足度★★

勢いは買いましょう。
しかしながら勉強不足!演出や役者は作品をどう読み込みどう表現し観客に伝えるか、不明瞭な点が多すぎた。舘氏の脚本にも期待していたのだが、【タイトル】の重要性を欠いていることにショックだった。
客層は20代~50代と幅広かった。みな温かい眼差しで観ていたような気がする。

青い鳥の群れ/靴

青い鳥の群れ/靴

劇団820製作所

pit北/区域(東京都)

2010/07/07 (水) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

素人が厳しいことを言うようですが。。。
前の人が書かれているように2時間ずっと抽象表現の連続で、意味があるのかないのかわからない場面が延々とつづくため正直疲れてしまいました。役者さんたちはひとりひとりが十分に魅力的で、とくに脈絡のないセリフをとちらずに熱演されていたのには感心しました。演出面でもところどころ光るものがあっただけにもう少し観る人の立場にたって劇づくりをしてほしかったなと残念に思いました。

覇王歌行(はおうかこう)

覇王歌行(はおうかこう)

BeSeTo演劇祭

こまばアゴラ劇場(東京都)

2010/07/08 (木) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

満足度★★★★

中国劇の力の一端がここに…
現在の世、項羽が自身の時代を振り返り、物語る形で本作は幕を開ける…。

いや、凄かったですね。
観ようかどうか迷っている人は観た方が良いと思います。
中国という国の、演劇力の高さに「わずか」に触れた一夜でした。

項羽と虞姫。二人が初めて出逢った時に姫が見せた艶やかな舞。
ひらひらと軽やかな身のこなしに合わせてふんわりと舞っていく生地の
動きに合わせるように、音楽が鳴り響いた時にははっとさせられ、

有名な「鴻門の会」のエピソードの時の、劉邦を狙う項荘の剣舞の
身のこなしの凄まじさに目を奪われる。

中国の役者は迫力があるね。 つい食い入るように見てしまう。
惜しむらくは、もっと広いステージで上演したらさらに迫力ある舞台に
なっていたのではないかということ。

ネタバレBOX

演出も素晴らしかったけど、脚本・潘軍の項羽の解釈が素晴らしい。

野心に満ちて、なおも満ち足りることを知らず、傲岸不遜であれど
誇り高く、自分を、信を曲げることをしない男。 そして夏の空のように
大きい思慮を持ち、ロマンチックな男。
正直、憧れますね。 素直に格好良いと感じます。

対して、劉邦は人質となった祖父と妻を、項羽の計略にびびって
助けることが出来ず、果ては「二人を煮汁にするのなら、その一部を
私にも分けて下さい」と言い募る、腰ぬけ男。 
計略には巧みだが、本質的にはならず者で信義を知らない。

項羽の独白にも「信を裏切るのは最大の恥知らずだ」という言葉が
あるように、この辺は中国の激動の70年代を潜り抜けた作者の
人間観がそのまんまストレートに出ていますね。

結局、項羽の悲劇は自身が「見え過ぎる」ことにあるのでしょうね。
虞姫が「将軍の悲劇は常勝であること」と喝破していましたが、
項羽自身自分の気質が天下には求められていない、故に滅ぶ運命しか
用意されていないことを見通していた節があります。 その運命を
気高い項羽は甘んじて受ける。 一種の悲劇です、これは。

最後の場面での「四面楚歌」。 一般的には、自分の周りには
もう一人として味方は無いのだ、と理解されがちだけど。

項羽は言う、

「私には隠されたある一面が見えていた。あれは漢軍の敬意の
表れなのだ」

つまり、これから滅びゆこうとしていく一人の英雄に対しての隠し切れない
万人の尊敬の念と、ある時代の葬送歌だというのです。 この解釈は
ハッとさせられましたね。 深い洞察です。

虞姫がいわれてるより、出番が少なくてそこは残念だったけど
一人の男の語る「物語」としては素晴らしく、まさに時を超えて過去に
自分を重ねるような思いがしました。
『カンヅメ!』

『カンヅメ!』

劇団与太組

小劇場 楽園(東京都)

2010/07/06 (火) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

満足度★★★★

観ている間中、ずっと楽しかった!
旗揚げ公演ということで、なぜか観ているこっちも緊張していたんですが、いつの間にかリラックス。最後には肩の力がすっかりぬけて、たくさん拍手していました。
本の内容や役者さんそれぞれの力もあるのでしょうが、何より皆がひとつになって作っている意欲を感じましたし、大笑いするギャグよりもクスクス笑いぐらいの可笑しさが私には合っていたと思います。

書き方によってはどこまでも暗くできる内容を、終始明るく楽しく料理されていました。
今現在夢を実現しようとしている人、過去何かを挫折したり諦めたりした人、諦めたものをもう一度追いかけようとしている人など、観る人の経験によって感じることが違うんじゃないでしょうか。
私はモラトリアムの不自由さや居心地の悪さ、そしてだからこその底抜けの楽しさを思い出しました。

12月に番外公演が決定したそうなので、そちらもぜひ観に行きたいです。

8割世界番外公演『欲の整理術』×『ガハハで顎を痛めた日』

8割世界番外公演『欲の整理術』×『ガハハで顎を痛めた日』

8割世界【19日20日、愛媛公演!!】

ART THEATER かもめ座(東京都)

2010/07/07 (水) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

満足度★★★★

明暗を分けた気がする2作の出来栄え
コメディの劇団が、コメディでない公演を打つという企画自体には大いに賛同し、試みの結果としてのみ観れば、大変意義のある公演になっていたと思うのですが、「欲の整理術」の方は、初演出の演出家には、如何にも任の重い作品でした。

今回は、舘さんに新作書下ろしを2作も依頼し、キャスト交渉の後に、台本が完成したようですが、こういった番外公演は、それでは危険性が伴う気もして、今後、この番外公演を続けるのなら、書き下ろしより、既製の作品の中から、作品選びをした方がリスクが少ないのではと感じました。

一方、「ガハハで顎を痛めた日」の方は、結果オーライで、かなり高レベルの作品に仕上がっていました。

「欲~」が、☆2、「ガハハ~」が、☆4、+この公演の企画と意欲に敬意を表し、トータルでは、☆4と言ったところでしょうか。
ただ、この公演を、本公演のコメディを更に進化させるための布石として捉えれば、この経験は、劇団員に実力を備えさせえる効力は充分あると思うので、その視点に立って評価するなら、☆5でも良いかなとも感じました。

座った席が、空調寄りだったせいか、ひそひそ声の台詞が不明瞭で、所々、聞き取れない箇所があったのは、残念でした。特に、「欲の~」の方は、終始、台詞が明瞭でない方が数人いて、余計、内容がわかり辛くなった気がします。

あ、題名の意味するところは、全く解りかねました。(笑)

心配したかもめ座の椅子、高齢者にも親切な形にして頂き、心からお礼申し上げます。

ネタバレBOX

欲の整理術」…脚本も、演出も、どうも中途半端な印象でした。キャストは、相当掴みどころがなく、役作りに苦労されたのではと感じました。演出が、本の性質を読み違えた気もします。もっと、勇気を持って居直って、シュールさで、徹頭徹尾押し切っていたら、もっと、【面白い気がする】作品になったのかもしれません。シュールで、突き進めたら、あの中途半端な印象のラストも、もっと違った意味合いに成り得た気がします。
この作品は、もっと大胆な発想と切り口で描くべき作品でした。人物に、不思議さがもっと必要でした。カッコ役とカントク役は、逆のキャスティングの方が、成功した気がします。れんたろうの存在が全く謎でした。
外の世界を支配した豚の声を、演出家自ら担当していましたが、声と台詞回しに、実存感があり過ぎました。あれは、外の得体の知れない存在を想起させるためには、もっと、意味のない雰囲気の言い回しにすべきだったように思います。しゃべっている内容も、センテンスがおかしいのだから、言い方もそれに準じる方が適切だったのではと思いました。
途中の音楽の挿入も、違和感があり、むしろ逆効果でした。
小道具も、紙で表すのなら、ビデオカメラも、実体のないモノに統一した方が良かったのでは?

「ガハハで顎を痛めた日」…こちらは、とても良く書けた脚本と、演出の目の確かさで、上質な人間ドラマになっていました。劇団員の宮澤さんが、今回も素敵な好演。客演の、宇高さん、武井さん、二宮さんも、それぞれ、任に合った役を好演されましたが、村松さんの演技には、一番心を鷲づかみにされました。神原さんと、今日は女子中学生を演じた嶋木さんの演技は、安心して観ていられました。
ラストの落とし方も、とても自分好み。ただ、残念だったのは、面白そうだった女子中学生のダベリが、半分も聞き取れなかった点。これが、もっと明瞭に聴こえて来たら、この作品は、☆5つだったと思います。
バカとロミオとジュリエット

バカとロミオとジュリエット

劇団FREE SIZE

ザ・ポケット(東京都)

2010/07/07 (水) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

満足度★★★

ユルユルコメディ
全体的に肩の力を抜いて足を組んじゃったり投げ出したりしながら、ゆるゆると観られる舞台。小難しい設定なんか露ほどもなくて、「ああ、こういう世界ね。」なんつって観てるワタクシも緩くなる。


以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX



序盤、筋肉バカみたいにやたらマッチョなロミオが登場する。この登場の仕方でまずヤラレル。笑
小劇団の役者らの「ロミオとジュリエット」の練習風景から。そんな折、役者バカの二ノ宮は突然死んでしまう。そこに天使が登場し、最後の望みを言えという。彼の最後の望みとは中世ヨーロッパに行ってシェイクスピアに会うこと。

その願いを聞き入れた天使は早速、バカと一緒にイタリアのベローナ、「ロミオとジュリエット」の地に飛んでいく。そこでは物語とまったく違った情景があった。太鼓腹のおっさんロミオとギャルジュリエット。笑

バカはそこで物語の歴史的背景を矯正しようとするも、歴史は少しずつ誤った方向に流れていってしまう。歴史を重んじるか、現実の「ロミオとジュリエット」を受け入れるかで悩みながらも二ノ宮は自らがナビゲーターとなってシェイクスピアに物語を書かせようとするも、肝心のシェイクスピアはノー天気なおっさんでこれまた小説家の素質もないという、どこまでもコメディな物語。

マッチョロミオとおっさんロミオの登場には大笑いしたが、中盤はだらけた感は否めない。もっとコミカルにセリフで笑わせる場面も欲しかった。それでも楽しかった。二人のロミオのキャラクターは実にいい。。笑
『カンヅメ!』

『カンヅメ!』

劇団与太組

小劇場 楽園(東京都)

2010/07/06 (火) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

満足度★★★★

何者かになってゆく
劇団与太組の旗揚げ公演を見てきました。

最初は、登場人物たちのつくりだす独特の“間”が掴みきれずにハラハラ。
でもそれは「友達の友達がヘンな奴なんだけど」みたいな
違和感をほんのり感じていたんだと思います。

でも話が進み「あ、こいつらみんな悪い奴じゃないな」と気付くほどに、
彼らそれぞれが一体どんな奴なのか見えるごとに
だんだん引き込まれてゆく。
楽しそうにはしゃぐ彼らを見ていたい気持ちがだんだん強くなって、
そして……あとは見てのお楽しみ。

最後にはすべての登場人物を好きになってた。
「何者かになりたい」彼らが、
私の中で「何者かになっていく」時間は、
悪くない、楽しいものでした。

マグロを釣るつもりじゃなかった

マグロを釣るつもりじゃなかった

Theatre劇団子

赤坂RED/THEATER(東京都)

2010/07/07 (水) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

満足度★★★★

ズシリとした余韻が残る
泣けるという事前情報の割には泣かずに済んだと思いきや、終わってから余韻がジワジワと。
アノ人のラストの演技によるものだな。
また、盆にまつわる幻想シーンは好みだし、全体的には東京セレソンDXに近い雰囲気か。
しかし、当日パンフの挨拶文で泣かせるのは反則!(笑)

ネタバレBOX

あと、実の親子ではない、というのが事前情報からアッサリ読めてしまうのは残念。
普通の親子だと思わせておいて実は…と明かした方がインパクトがあったのでは?
演戯王

演戯王

X-QUEST

吉祥寺シアター(東京都)

2010/07/07 (水) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

満足度★★★

お祭りのようなパフォーマンス
この劇団ってファンタジーとアクションと殺陣とダンスとギャグがウリみたいなものだから、大方の予想はついていたけれど、コメディでは意外にスベッテタ。笑)・・・・、まあそれでもそうそうたる出演者を観に来られた観客が多かったのでしょうか?ワタクシは片桐はづきしか知りませんが・・。笑


以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

闘争を続ける黒の町と白の町。しかし、ロミジュリじゃあないけれど、一人の黒の住民と白の住民が恋に落ちて、タブーとされていた黒と白のハーフを生んでしまう。しかし、二人はこの掟破りを理由に殺されてしまうも生き残った二人の子・クレイメは心ある夫婦に引き取られ育てられたのだった。

序盤、これらの複線を撒きながら最下層、富裕層を巻き込んで蔓延する差別を失くすために立ち上がる面々を軸にパフォーマンスショー的に見せる。ショーとして観るなら楽しめる。しかし、演技力やストレートプレイを追求するなら、物足りない舞台だった。

むしろ、終盤に訪れる電車のシーン以降が素晴らしい。と感じた。それでも片桐はづきを久しぶりに見て懐かしかった。笑

「精跡-SEISEKI-」

「精跡-SEISEKI-」

角角ストロガのフ

サンモールスタジオ(東京都)

2010/07/07 (水) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

満足度★★★★

強い色と剥ぐ力
設定に観る側までも押し込んでいく力が宿り、
剥ぎだすように人間の本質にあるものが伝わってきます、

強い色に押し込まれて
溢れ出してくる
人間のコアにあるものに
凌駕されました。

ネタバレBOX

駄目な人は駄目なのかもしれません。
R15的な内容も含まれていたりもします。
でも、舞台に観る側の目を向けさせる匂いが満ち溢れ、
そこに人間の本質があからさまに晒されていて。
気が付けば時間を忘れて見入ってしまいました。

冒頭の設定など、女性たちにとって
理不尽この上ない話なのですが、
それが表層的な嫌悪にならず、
観客を支配していけるのは
舞台全体に
人間の本質を剥ぎだすような力が存在するから。

少子化対策という法律のお題目を見事に形骸化させた
前半の舞台を支配する秩序に目を奪われる。
障害者を守るという良識を、
制度としての保護に置き換えた歪みが
舞台の内圧をさらに高めて・・・。

その閉塞感が変容して、
物語の屋台骨を崩していく後半に息を呑む。
前半に統制されていた、人の立場、モラル、欲望、弱さなどが
あからさまな色で流れ出す。
物語がゆすぶられ、モラルハザードが生まれ
人間の奥に包み隠されるべき本質が、
観る側の下世話な興味や恣意的な思いすら踏み越えて
あからさまに晒されて行くのです。

牛乳や木の実などでの表現もしたたか。
作・演出の表現する世界観に
ためらいがないのも良い。

公開オークションのようなどこか猥雑な雰囲気も、
障害者を最高ランクとするその業者の慇懃無礼さも、
印象としてはとても強く、
建前の裏側に張り付いた人間の背徳や腐敗の匂いを
これでもかと醸していくのですが、
役者達の演技には
その色の強さの中でもうずもれたり
滲まないだけの描写が貫かれていて。

3人の奴隷にしても、
一つの概念として描かれるのではなく、
女優たちが個々にキャラクターをがっつりと背負っていく。
監禁された当初から、個々が変化していく姿が
緻密に描かれていくのです。
それは管理者側も、障害者にしても同じ。
よしんば、ロールがスクランブルしたとしても、
個々のキャラクターが埋没せずに舞台に生きているから、
浮かび上がってくる人間のコアの部分の
表現があやふやになったり陳腐化することがない。

観客からみても
役者たちにはストレスがかかる舞台なのだろうと思います。
でも、そのストレスの代償が、
舞台上でしっかりと実を結んだ舞台でもありました。

☆☆★★●●
ナンシー

ナンシー

Doris & Orega Collection

J:COM北九州芸術劇場 中劇場(福岡県)

2010/06/05 (土) ~ 2010/06/06 (日)公演終了

満足度★★★

概ね好意的に観れた。
今更だけども感想。(覚書

登場人物が事件を起こすに至るほどの問題を抱えているようには到底見えなかった。理由が軽すぎる気がする。
脚本が好きじゃないなあ…という印象は終演までぬぐえなかったけど、
ラストではなぜか泣いてしまった。

観劇後に西村氏のインタビューとかいろいろ見たら、何となく納得。
個人的には満足できなかったけれど、
演劇に興味がないひとに観てもらうにはとても良い舞台だったと思う。

「精跡-SEISEKI-」

「精跡-SEISEKI-」

角角ストロガのフ

サンモールスタジオ(東京都)

2010/07/07 (水) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

満足度★★★

変態だけど興奮しない
ちらしを見て、もしかしたらと想像していた通り…、

ネタバレBOX

牛乳を登場させるところは…、牛乳と精液の発想って男子中学生の発想ですね。

以前、ポツドールのお芝居でオナニーシーンを見た時は本当に恥ずかしくて、役者にはなれないなと思ったものでした。

本公演のオナニーシーンは、お母さんに手伝ってもらうのはちょっと恥ずかしかったけれど、精子バンクでのシーンでは理屈が通っているのと、何回もでてきたので全然恥ずかしくなくなってしまいました。

身体障害者に優しくするとポイントがもらえるような…、身体障害者も生活保障が充実しているようで、身体障害者を生んだ方が親も得をするような皮肉な社会。そういえば、エセ身障者は北海道にいましたね。

舞台に4ヶ所を設定していましたが、ちょっとごちゃごちゃしていました。もう少し広い舞台だとちょうど良かったのではと思いました。

変態だけど劣情を催さないって感じでした。

そうか、精跡って、ずーっと聖蹟桜ヶ丘のことが頭に浮かんでいましたが、精子の成績のことだったんですね。今頃思いついて申し訳ない。
水×ブリキの町で彼女は海を見つけられたか【ご来場ありがとうございました!!】

水×ブリキの町で彼女は海を見つけられたか【ご来場ありがとうございました!!】

アマヤドリ

吉祥寺シアター(東京都)

2010/06/25 (金) ~ 2010/07/04 (日)公演終了

満足度★★★

【水】鑑賞
メルヘンな世界観に浸れる作品。
人気劇団なのもわかる。
役者さんそれぞれも、技術が高い。

・・・でも、なんだろう。
惜しいなぁ。惜しいんだよな。
残念ながら、私の好みではありませんでした。

2番目、或いは3番目

2番目、或いは3番目

ナイロン100℃

本多劇場(東京都)

2010/06/21 (月) ~ 2010/07/19 (月)公演終了

満足度★★★★★

おもしろかったです!
このお芝居の感想を、絵と文にしましたので、よろしかったら覗いてみてください。→http://blue.ap.teacup.com/chigusa/

ダモイ

ダモイ

トム・プロジェクト

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2010/07/07 (水) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

満足度★★★★

帰還できず
 第二次大戦でのシベリアに抑留されて、帰還がかなわなかった山本幡男さんの抑留日記。(ノンフィクション)
 絶望的な状況でも希望を失わず、周りに対しても明るく振るまい、最後まであきらめなかった姿を下條アトムが好演。
 今こうして平和な世の中で暮らしていけるということはありがたいことであり、戦渦を受けた、われらの先輩たちに対して頭が下がる思いである。平和を当前として生きてているが、現在でも戦争中の地域は世界ではあまたある。平和のすばらしさを改めて実感した。

8割世界番外公演『欲の整理術』×『ガハハで顎を痛めた日』

8割世界番外公演『欲の整理術』×『ガハハで顎を痛めた日』

8割世界【19日20日、愛媛公演!!】

ART THEATER かもめ座(東京都)

2010/07/07 (水) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

満足度★★★★

30分+60分の2本立て
コメディ劇団の8割世界が、初めてコメディ以外の内容で、かつ、他団体の脚本で上演するということで、興味津々で出かけた。
結果、2本立てというのは、うまい構成だったと思う。リスク分散という意味でも。

ネタバレBOX

『欲の整理術』
正直、奇抜な設定、30分という上演時間なので、ぱぱっと始まって、ストンと終わるような、そんなオモシロ展開を期待させるのだが、結局、面白くはならなかった。
何に問題があるのだろうと考えると、まずはテンポではないかと思った。わずか30分の話であり、奇抜な設定なのだから、もっとスピーディに、かつ勢いで見せてほしかった。
役者の出入りも何回もあるのだが、30分なんだから出っぱなしでもよかったのではないだろうか。そして、登場人物たちは、(演出として)常に何かをしていれば、引っ込むこともないし、舞台に勢いも出たのではと思う。
例えば、文字を書いた紙を小道具にしているのだが、それが次々と、とんでもないぐらいに出てくるのであれば、それはそれで面白いと思うのだが、文字小道具で出てくるのは、せいぜいバリケード、火炎瓶、電話ぐらい。これじゃそんな設定にする意味があまりない。
登場人物たちは、その小道具の文字を書きながら、つまり自分の小道具を作りながら(あるいは他人の小道具を作りながら・火炎瓶ではそんなことが行われていたけど)、ものすごいテンションで見せてくれれば、文字を書いたり、登場人物が引っ込んだりすることもなかったのではないだろうか。
スピーディに進んで、火炎瓶の展開で、どどっと一気に終われば・・・。過剰さが足りないというか。個人的には、コメディ寄りではなく、もっと不条理寄りのほうが受け入れやすかった気がする。
実際は、ぼやっとした感じのままラストを迎えてしまったのだった。残念。


『ガハハで顎を痛めた日』
こちらは、役者がいい。個々の設定がつかみやすいということもあろうが、先生にいそうなタイプがうまく揃っていたと思う(それは「演技」という意味において、いそうなタイプに「見せていた」ということ)。
年齢的には無理があるはずの(笑)女子中学生の2人も、会話のやり取りとテンポがよく、雰囲気を出していた(お尻ボリボリ掻くような、細かい演技が効いていた)。
とにかく、7人の役者が全員いいのだ。

ちょっとした笑いが散りばめられているのもいい。

物語は、超がいくつも付くほどのポジティヴな内容だ。しかし、それでも「未来」というキーワードで観ると、ほっとする自分がいる。
これから先生になろうという人、それも社会経験があって、その上で先生になりたいという人の熱い、真摯な気持ちがストレートに表現されていた。

この前向きな感じに嫌みがないところが、うまさなのだろうと思う。
だから、後味もいい、希望のあるラストだったと思う。

ここに登場する先生たちは、前回観た8割世界『学生・生徒または未成年者は勝馬投票券を購入できません』の先生と比べると、現実味がある。
ここに立脚して、コメディを展開できれば、本公演のほうも、さらに面白くなるのではないかと思った。
最初から、コメディ風味満々で行われるよりも、意外性が生まれ、いい感じに笑えると思うのだ。
普通にうまい人たちが揃っているのだから、それをコメディにも十分に活かせるのではないかと思う。

今回の公演で、例えば、『ガハハ』のほうでは、笑いも少し起こっていたのだから、少し手を入れるだけで、コメディとしても成立したように思える(ちょっといい話のコメディとして)。そんなコメディは楽しいと思うのだ。
もちろん、これは個人的な感想にすぎないのだか。

まだ終わっていないけど、今回のこの試みには、たぶん、役者もスタッフも何か感じ取るところがあるのではないだろうか。偉そうな目線であえて言えば、そういう収穫があれば、今回の番外編は成功だったのではないかと思う。

それにしてもこの2本のタイトルは、タイトルだけ聞いてどちらがどちらの作品なのか? と聞かれてもわからないのではないかと思う。なぜこんなタイトルなのか、わかる方に教えてほしいと思うのだ。
薮の中

薮の中

atelier SENTIO

atelier SENTIO(東京都)

2010/06/26 (土) ~ 2010/06/27 (日)公演終了

これは
珍しいモノを観てしまった。

ネタバレBOX

物語でも、言葉でも無い、「ルール」によって組み上げられた舞台。
欲を言うならば、その「ルール」をもう少し簡略化して、消耗して行く肉体が観たかった。
共生の彼方へ-セレクション-

共生の彼方へ-セレクション-

A.C.O.A.

atelier SENTIO(東京都)

2010/06/17 (木) ~ 2010/06/20 (日)公演終了

凝視
凝視し過ぎて消耗してしまった。
前回の宮沢賢治といい、今回のブラッドベリといい、原作は好きだが、映像化舞台化などの2次創作になると途端に嫌いになってしまうのだが、そうはさせないでくれるのが、何よりも嬉しい。
決して忠実なビジュアル化というわけではないのに‥‥‥

ネタバレBOX

とはいっても、前回の宮沢賢治の方が個人的には好きではあった。

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