最新の観てきた!クチコミ一覧

159081-159100件 / 190036件中
2番目、或いは3番目

2番目、或いは3番目

ナイロン100℃

本多劇場(東京都)

2010/06/21 (月) ~ 2010/07/19 (月)公演終了

満足度★★★★

どこまでも続く 生きている間
上演時間は長いですが、ナイロンメンバーの密な掛け合いに引っ張られてあっという間でした。

悲劇と喜劇の中間ではなく、繰り返し。

そのバランスが絶妙。

ネタバレBOX

明と暗。

そのどちらも同時に存在するのが世の中。

不条理こそが条理であるのかもしれない。


他人を救おうとする者こそが何よりも救いを求めていて、
救いのない者こそが何かを救っている。

不毛な会話が何かを生み出し、真摯な想いが何かを台無しにする。


ばかばかしく笑った後に差し込まれる、救いのない光景、
その繰り返しが折り重なる。
1968・12・10雨『無血』全公演終了いたしました。ご来場の皆様に感謝いたします。

1968・12・10雨『無血』全公演終了いたしました。ご来場の皆様に感謝いたします。

獏天

ザムザ阿佐谷(東京都)

2010/07/10 (土) ~ 2010/07/19 (月)公演終了

満足度★★★★

かなりの力作
オープニングではちょっとビックリしたが、そのあとは一気呵成に進む物語に没頭できた。笑いを取るべく盛り込まれた部分は、不要だ。すべり気味だったし、無いほうがすっきりしてよかったと思う。

真夏の迷光とサイコ

真夏の迷光とサイコ

モダンスイマーズ

青山円形劇場(東京都)

2010/07/08 (木) ~ 2010/07/18 (日)公演終了

満足度★★★

もっと行けるはずの、深みにまでは到達してない感じ
円形劇場をうまく使い、引き込まれるところもあるが、(私の個人的な)大きな期待に対しては、もうひとつだったように思う。

ネタバレBOX

モダンスイマーズには、台詞同士から生まれるような、ねっとりした重さを期待していたのだが、そうでもなかった。

それは、ひつとには設定にあるのではないだろうか。
つまり、とてつもないお金持ちだという設定が、妙に現実感を伴わない。
それが「意図」として仕組まれていたとしても、最後にその「意図」にループして行かない感覚が残るのだ。

現実離れをした設定が悪いというのではない。その「現実離れ」をしたと感じる要素のどこかに、現実という場所へのアンカーのようなものがあれば、観客はそれを頼りに観るのではないだろうか。
現実離れをしていることを徹底して選んだのであれば、それを徹底してほしい気がする。それは、現実との「距離感」を大切にしながらで。
そのバランスが、どうもしっくりこなかった。

現実というキーワードで言えば、現実を見ることのできない姉弟の話であり、そこには「現実感」が希薄なのはわかる。
だけど、現実との「接点」が、使用人たちや出版社の人たちなのであろうが、その人たちには、やはり希薄な印象を受けてしまう。
下世話な話(エピソード)があるようでも、なんだか現実感が伴わないのだ。

とは言え、円形劇場使い方は面白いし、ドラムの生演奏はとてもよかった。

YOUさんの無機質な感じは、とてもこの舞台と合っていたと思うが、それは何かの「対比」によって際立ったのではないだろうか。そこは残念。
弟ではなくて。

YOUさんと他の出演者との、静かな台詞のバトルのようなものも欲しかったと思う。

ラストで、一見、前向きに見えても、つまり、姉は外に出ることを、弟は姉について行くことを決断しても、姉弟は、最後まで現実を見ることができなかったように思える。その感じはとてもいいと思った。
「人は簡単に変わることなんかできないんだよ」と言ってるようで。

全体的な出来はいいと思うのだが、個人的な期待値よりは低かったという感じだ。
だから、星はやや辛め。
用意していた「笑い」の部分がちょっと中途半端かも。
ザ・キャラクター

ザ・キャラクター

NODA・MAP

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2010/06/20 (日) ~ 2010/08/08 (日)公演終了

満足度★★★★

見てきた
野田さんの言葉遊びは素敵。
聞きあたりのよい言葉が心地いい。

内容は重いなぁ・・・

真夏の迷光とサイコ

真夏の迷光とサイコ

モダンスイマーズ

青山円形劇場(東京都)

2010/07/08 (木) ~ 2010/07/18 (日)公演終了

私には理解不能みたいです
いつも、蓬莱さんが、他劇団に書き下ろす作品はこぞっていいので、自劇団もいいだろうと期待しつつ、もう5回ぐらい、モダンスイマーズを観に行きましたが、どんどん、私には不向きだという実感が募るばかりで、今回をもって、モダンスイマーズは、単位未取得のまま、中退しようと思いました。

蓬莱さんが、何をどう描こうとされているのか、今回程、理解不能な作品はありませんでした。
そして、いつもわからないながら、魅力を感じていた、津村さんが御出演でないので、私には、救いどころがなく、途中からは、YOUさんの心地良い声に耳だけ傾けつつ、対面で御観劇の、私が御贔屓のある女優さんばかりに見入っていました。

「ON THE WAY HOME」舞台制作者向けプレビュー公演

「ON THE WAY HOME」舞台制作者向けプレビュー公演

(株)喝采企画

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2010/07/12 (月) ~ 2010/08/03 (火)公演終了

満足度★★★★

若者にも受け入れられる戦争ドラマ
シアターKASSAIという今年5月にオープンしたばかりの劇場のオープン記念企画、ONE THE WAY HOME というひとつの作品を4人の演出家がそれぞれの役者を使って上演するという面白い企画。

私が観たのはその中のトップバッター、時間堂黒澤世莉の演出作品。多分4団体の中で一番若手グループであろう黒澤チームは台本を大幅に脚色して、黒澤版ONE THE WAY HOMEに仕上げた。

戦争を題材にしたドラマでありながら、至るところでPOPな演出を試み、若い人にも伝わる戦争ドラマに仕上げた。

役者では桜木を演じた菅野貴夫が当時の日本人の典型的人物を見事に演じた。前回JACROWでは浮気性の軽い男を演じたばかり。今回は徹底した硬派。それぞれ見事にはまっており、演技の幅の広さにただただ感心。また女優の梶野春菜が二役をやったが、その変わり身も見事だった。

決してじめじめした作りにせず、笑いどころも満載ながら、骨太の部分はしっかりと伝えるという作り。時間があればもう一度観てみたい。

夏の夜の夢

夏の夜の夢

桜美林大学パフォーミングアーツプログラム<OPAP>

PRUNUS HALL(桜美林大学内)(神奈川県)

2010/07/12 (月) ~ 2010/07/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

ベテランの安定感はないんだけど...
原作をかなりえげつなくデフォルメした演出でしたが、たくさんの役者が若いエネルギーで無謀に突っ走り、ステージ狭しと駆け巡るさまには、さわやかさすら感じました。「夏の夜の夢」は今年に入ってから、私が知ってるだけで、世田谷シルクが「美しいヒポリタ」というタイトルで上演済、来週には笑劇ヤマト魂が喜劇版と悲劇版を上演する模様。何だかブームですね。

ザ・キャラクター

ザ・キャラクター

NODA・MAP

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2010/06/20 (日) ~ 2010/08/08 (日)公演終了

満足度★★★★

ああ、このせりふまわしは!
前半はまさに野田秀樹!!って思えました。なぜ、今、この主題を取り上げるのか??まだまだ1回観ただけじゃわからないです。セリフを読みこんで見えてくるものがあるのではないか、と思います。確かに出演者個々のキャラクターは立っていましたよね。んー、タイトルがまだ理解できていないです。そういう意味では観劇後も楽しいですね、いろいろ想いは巡りますから。

ネタバレBOX

私の先輩もオウム被害者です。今も後遺症があります。そんな意味でも、涙が出ました。でも、もう誰が被害者で誰が加害者か?とか、そんなこと意味がないようにも思えて来ます。それが、あのセリフにも出ていたと思います。少し前の日本。今はそのように何かを信じることさへ失ってしまっているのではないでしょうか。
∞INFINITY

∞INFINITY

東京オレンジ

駅前劇場(東京都)

2010/07/13 (火) ~ 2010/07/19 (月)公演終了

満足度★★★★

毎年毎年、楽し過ぎる
即興と聞くと、変な先入観を持ってしまう人もいるだろうけれども、
この団体の即興は、ちゃんと観賞のために創られたものであって
俳優訓練を目的としたインプロとは一線を画するものだと思う。

特に今回は、これだけ素敵メンバーが揃っているのだから、
面白くない訳がないんですよ。

そしてその通り、素晴らしい出来の舞台でした。

ネタバレBOX

まずいきなりの清水さんの前説。

出てきてほんの数秒のうちに観客の興味を全て舞台上に
惹き付けてしまうあの強烈な引力。

しかもそれが全然押し付けがましくなくて、
気付いたら客席が皆前のめりになっていた、、、というのが素敵すぎますよ。

あれがあるかないかで、
観客の見方が相当違っていたはずです。

今日のあの一丸となっているように感じられたあの客席の空気感は、
完全に清水さんのお陰であったなと。


さて、インプロなのでネタバレも何もあったもんではないと思うけれど、、、
とりあえず、感じたことを何となくつらつらと書いてみます。

インプロの舞台を観ている際によく感じるのは、
「その時の役の心理の流れ」と
「俳優自身の心理の流れ」の両方が同時進行で
見えてくる二重構造になっているので、
いわゆるストレートプレイの芝居とは
また一味違った観劇の楽しみ方があるなということ。

そして、そういう見え方で進行してゆく中にも
観ている側がその俳優の心理の流れを忘れて
役の心理の流れだけしか見えなくなる瞬間があったりするので、
逆にそれがより劇的に見えてくることもあるのが面白いよなってことです。

今日の舞台を観ていて、
そういう瞬間にもいくつか出会うことができたので、
とてもよかったなと思っております。


また、今日行ったゲームのひとつである「ピクチャーズ」などは、
『マームとジプシー』の創作の手法に通じるものがあったので
個人的にはかなり観ていて興味深く感じさせられました。


まあ、優れた構造を持ったインプロメニューに
卓越した力を持った俳優陣が全力でぶつかってゆくからこそ、
あれだけの魅力的で刺激に満ちた空間を生み出すことができた訳で、
出演者の方々には心から敬服致します。

本当に、観に行けてよかったです。
東京ノート

東京ノート

BeSeTo演劇祭

新国立劇場 特設会場(東京都)

2010/07/02 (金) ~ 2010/07/17 (土)公演終了

満足度★★★★★

【青年団版】鑑賞
新国立劇場中ホールが美術館の一角へと演出され、美術館特有の
静謐な空間がそこに自然に現れたように感じました。 

時折後ろで聞こえる足音さえも不自然に思えないほど、舞台と
それ以外の空間の境界が溶け合って一つになったように。
私には思えました。

この劇の一番最初、「マヨネーズ腐らせて~」の件、ピンター「帰郷」の
出だしの台詞「ハサミは~」を何故か思い出した。 

そういえば、設定も、何もかも違うけど両者そんなに遠くないように感じる。 日常にある、得体の知れないモノ、を客に感じさせる、みたいな。

ネタバレBOX

静謐な空間で話されるのは、何気ない呟きのように儚く、次の瞬間には
霧散し忘れ去られるような言葉の数々。 

でも。

その中に時折微かな「違和感」が混じっていく。
それはひたひたと忍び寄る戦争の影だったり、終焉を迎えそうな夫婦の
姿だったり、未だに清算されることのない慕情だったり。

その「違和」は透明に広がる水の中にほんの一滴落とされたインクの様に
最初は目立たず、でも時間が経つにつれて表面を徐々に浸食していく。

ただの普通の、何も起こらない美術館での一日のはずが。
そこでほんのわずか同じ空間を共にする人間達それぞれが、
言葉には表れない思いを抱えて生きていることが、徹底的に
選び抜かれた言葉、恐ろしく緻密に計算された構成でもって
時折鋭く私たちの心のひだを抉ってくる。

必ずしも「強い言葉」が核心を突くとは限らない。
一見、他の言葉と一緒に聞き流してしまうような微かな言葉にだって
衝撃を与えるものがたくさんある。

それに気がつくと、この「静かな演劇」の代表作がどこか不気味で
スリリングで緊迫した雰囲気の中、一瞬も台詞を聞き逃せず、
役者の動作一つもうっかり見逃せないような、恐ろしく重厚な作品となって
私の前にあるような、そんな気がしてならなかったです。
1968・12・10雨『無血』全公演終了いたしました。ご来場の皆様に感謝いたします。

1968・12・10雨『無血』全公演終了いたしました。ご来場の皆様に感謝いたします。

獏天

ザムザ阿佐谷(東京都)

2010/07/10 (土) ~ 2010/07/19 (月)公演終了

満足度★★★★

いいですよね。
あの熱い感じ。
わくわくと、そしてドキドキとしました。

ネタバレBOX

愛の反対は何か?って話、納得させられました。
憎しみ・・・と心の中で僕も答えていましたから。
けれど違うんですよね。
憎しみは愛の一部、愛の反対は無関心だって。
ああ、なるほどと思いました。

いい俳優さんが集まっていますよね。
あの男らしさ、いまどきなかなか出せないんじゃないでしょうか。
願わくば自分もあんな男たちに生まれてきたかったです。

最後の雨のシーン、心に残りました。
ルーティーン247パラノイア

ルーティーン247パラノイア

シネマ系スパイスコメディAchiTION!

新宿シアターモリエール(東京都)

2010/07/09 (金) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

満足度★★★★

ホッとしました。
色んな意味で。
正直ああいった病気ネタは苦手です。
観ていて自分の頭がおかしくなったのかと錯覚させられました。
けれど、うまいことまとめられていて、なんだかんだで面白かったです。

8割世界番外公演『欲の整理術』×『ガハハで顎を痛めた日』

8割世界番外公演『欲の整理術』×『ガハハで顎を痛めた日』

8割世界【19日20日、愛媛公演!!】

ART THEATER かもめ座(東京都)

2010/07/07 (水) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

満足度★★★★

がんばります。
つまり理解できるようにがんばります。

なにしろ正直言って一本目は全く意味がわからなかったので・・・。

二本目はおもしろかったです。

ネタバレBOX

一本目・・・いったいなんだったんでしょう。
男根のというところが全てでしょうか。

いちいち紙にマジックで火炎瓶だとか書いてる感じもよくわかりませんでした。ほんとがんばります。

二本目・・・なんだか考えさせられました。
例の社会経験のある者に教師をさせるっていうあれですよね。
たしかに最近の子供たちや、その大人たち、なに考えてるのかわからないですからね。
怖いです。

女子中学生役の二人がちょこちょことはさむ日常会話に癒されました。最後のシーンもなんだかほんわかしててよかったです。
ブルッシー

ブルッシー

激団リジョロ

タイニイアリス(東京都)

2010/07/08 (木) ~ 2010/07/12 (月)公演終了

満足度★★★★★

再演希望。
それほど古くから観ている訳ではないのですが、この数年で最高だったと思います。
リジョロは熱い、叫ぶお芝居が多いので、時には疲れることもあるのですが、今回は秘めた熱さといった感じのお芝居で本当にすばらしかったです。
セットも土を使って公園を再現したりと、まるで観客はいっしょにそこにいて、コップを差し出せばいっしょに酒盛りでもできそうなリアルさがありました。
主演(?)のコージさんはいつもうまい役者さんだと思っていましたが、今回は今の若者の閉塞感を体現されていて感動しました。自然に感情移入することができ、リジョロで初めて涙しました。。。
近藤さんが出演されていなかったのは残念でしたが、サキさんの成長も著しく、不安感はありませんでした。
もっと世に出した方がいいですよ、このお芝居。
でもあまり大きな劇場ではこの味が出ない気もするし。
深夜ドラマでならいいのかな?とか考えてみたり。。。
とにかく脚本がいいと思います。ぜひ再演を!

てのひらのさかな

てのひらのさかな

三角フラスコ

エル・パーク仙台 スタジオホール(宮城県)

2010/07/02 (金) ~ 2010/07/06 (火)公演終了

満足度★★★★

久しぶりな感じ♪
最近、私情で観劇数が激減しておりますが、それでも本当に久しぶりに!
こう云う『心にズシーン!と響く』作品を拝見させて頂きました♪

脚本や演出も良いのでしょうけれど、役者さん達のチョットした仕草とか・・・
まぁ難しいコトは分かりませんが。(笑)

ワンシーン、ワンシーンが今でも夢に出る程、記憶に残っております♪
ワン張って観に行った甲斐がありました~☆▼⌒O⌒▼ノ

〈サクランボ〉

〈サクランボ〉

魚類の薔薇

多夢多夢舎中山工房 (宮城県)

2010/06/19 (土) ~ 2010/06/21 (月)公演終了

満足度★★★★

美味しかった~♪
会場の多夢多夢舎中山工房さんが素敵レストランでして、そこで繰り広げられる数々のメニュー(朗読作品)が、どれも美味しかったです☆

ネタバレBOX

吹雪ビュンさんの「ゼリーは楽しい」。
普段は「ゼリー」を食べないσ(⌒ω⌒▼も、
ついつい・・・「ゼリー」を食べたくなっちゃいました♪▼o⌒0⌒o▼パクパク

「多夢多夢舎のメニュー」をモチーフにした上村俊幸さんの試みも、興味深くてとっても面白かった~♪

「不思議の国のアリス」、今回は『お茶会』(A Mad Tea-Party)。
何故か「帽子屋さん」が関西弁!(笑)
最初はアレレ?っと思ったのですが、意外にもハマってました♪▼o^-')b

終演後、お腹がグゥ~っと鳴りそうでした。御馳走さま~♪
ブルッシー

ブルッシー

激団リジョロ

タイニイアリス(東京都)

2010/07/08 (木) ~ 2010/07/12 (月)公演終了

満足度★★★★

土着的なパワーを受け取る
主宰の経験を元にしているだけに中心となるホームレスたちを筆頭に人物それぞれに血の通った生身の人間を感じ、本物の土を敷いた舞台と相俟って非常にリアル。
骨太な作風に泥臭さも加わり、文字通り「土着的な」パワーを受け取る。
また、ATG映画や藤田敏八の若い頃などの日活映画の雰囲気も連想。(終わり方は「ハードな『明日に向かって撃て』」とか?)

ブルッシー

ブルッシー

激団リジョロ

タイニイアリス(東京都)

2010/07/08 (木) ~ 2010/07/12 (月)公演終了

満足度★★★★★

ブルッシーを観てきました!!!
「ブルッシー」

軽快なテンポから始まるお芝居だったのですが最後の最後で涙するようなシーンがあり不意打ちされました。(笑)
ホームレスのお話だったのですが「理想と現実の間でゆれる人間劇」というような内容でかなり考えさせられたお芝居でした。
前回の「ROMEO」と比べると要所で笑いがあるので重すぎず、またラストはスカッとした気持ちなりました。
劇団リジョロといえば割と重量感のあるおテーマでラストも不条理に終わるようなお話が多めだった気がしたのですがこのような清涼感のあるお芝居もとても新鮮だとおもいました。

あと、ふんどしアーミーのお尻がとても近くておもしろかったです。

ネタバレBOX

千秋楽の劇中にあの「ジュリー吉野」が素顔で登場してくれました。
話題の彼女にチラッと会えてとても嬉しかったのですが、素顔だったのでちょっぴり恐かったです。(笑)

終演後のお話ですと年末に「パレード」が再演なさるそうで今からとても楽しみにしてます!!
ホントにホットですか!?

ホントにホットですか!?

劇団フリースマイル

アドリブ小劇場(東京都)

2010/07/09 (金) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

満足度★★

ワタクシには合わない
今回、この舞台を観てはっきり確信してしまった結果に。なんだか書き辛くてUPがこんなに遅くなってしまったが、とにかく笑えなかった。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

正直申し上げてコメディとしては弱すぎる内容。個々のキャラクター立ては、まあ、それなりだが、キャストらの吐くセリフがとことん笑えない。
申し訳ないけれどネタがあまりにも古臭い。

脚本家の田中は若いのに何故こんなに古臭いコメディしか作れないのだろうか・・・?と疑問にさえ思った次第。物語は喫茶店での従業員のレンアイ話。キャストらは一生懸命それなりに演じるのだが、会場はしーーーん。一部の関係者の仲間みたいな輩が笑ってる程度だった。

8割世界番外公演『欲の整理術』×『ガハハで顎を痛めた日』

8割世界番外公演『欲の整理術』×『ガハハで顎を痛めた日』

8割世界【19日20日、愛媛公演!!】

ART THEATER かもめ座(東京都)

2010/07/07 (水) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

満足度★★★

やっぱりコメディ寄り
内容も上演時間も異なる作品の二本立てでしたが、明暗もはっきりと分かれてしまっていたように感じました。
あえて二本立てにした狙いは何だったのだろうと考えてしまいました。
『コメディ劇団がコメディじゃない芝居を上演する』と明言していたので、もっと硬派な芝居を見せてくれるのかと思っていましたが、かなりコメディ寄りでした。
外部から脚本家を招いたのですし、最初からコメディ路線で行く事を考えていたわけではなく、演出で8割世界らしさを引きだしたと言うことでしょうか。
8割世界のカラーは出ていたと思いますが、先に繋がる可能性を広げて見せてくれたかと問われると、ちょっと疑問を感じてしまいました。
どちらか一本に絞って、本腰入れて公演したらまた違ったものが見られたのかなと思います。
せっかくの面白い試みなので、次に繋げて欲しいです。

ネタバレBOX

『欲の整理術』
数年後の日本と言う国が、日本人ではなく知能を付け始めた豚に支配されていて、支配に対し抵抗しようと立ち上がった革命家達の話。
脚本は面白いと思いましたが、なかなか入り込めませんでした。
一番気になったのは、音の演出方法です。
音を演出する時は『何を聞かせたいのか』一番大切で、『音はあって当たり前。無いと違和感。気付いて欲しい時は大きい音』を念頭に置いて演出するのだと考えていますが、このお芝居ではとにかく全部の音が必要以上に大きかったのです。
全体的に音量が大きいのではなくて、個々の音全てが大きいので、どこに注目して欲しいのか解りにくく、役者の台詞や演技を殺してしまっているように感じました。
音と言う意味では、支配者でありまだ上手く日本語を話せない『豚』の、言葉の選び方や節回しは独特で面白かったのですが、日本語発音が流暢だったのも現実に引き戻されました。
単語の意味と分節をしっかりと理解していないと発音というものを流暢には行えませんし、そもそも声は骨格に左右されるものなので、もっとたどたどしい言葉使いにすれば、知能発達の途中段階で人間とは解りあえない生き物の不気味さを表現できたのかもしれません。
普通に話すのでしたら、、ボコーダーやフランジャーをかけて機械を通したっぽい音声にしてしまうと、感情が削ぎ落とされた感じが表現できて、種族の壁を感じさせられると思います。

それぞれのキャラクターも立っているのですが、何だか小さく纏まって終わってしまった感じでした。
もっと尖がって際立たせたら、それぞれのコントラストで奥行きが広がったのかなと思います。
30分と言う短い時間で、最終的に着地点まで持って行けたのは素晴らしいと思いました。
でもこの作品、観終わった直後よりも、日数がたってからの方がじわじわと面白さを感じられる内容でした。

『ガハハで顎を痛めた日』
民間からの社会人経験者を中学教師として採用し、人生経験を生かした指導を行って貰おうという名目で集められた、初授業を明日に控えた新人教師達がロールプレイのシュミレーションを通し心情を明らかにしていく場面と、現役女子中学生の日常場面が絡み合いはしないけれど一つの舞台で展開されていくお芝居。
こちらは脚本も解り易くもあり、素直に面白かったです。
先生役の役どころも、押しつけがましくも熱血、斜に構えた皮肉っぽいクール、明るく能天気な体育教師、教師になるのは夢だけどそれをはっきりと言わない当たり障りのない先生、息子が自殺未遂して命の大切さを伝える為に教師になった人、と様々なタイプを用意してあってそれぞれの役者さんが見事に演じきっていて、それぞれのキャラクターの持ち味がはっきり伝わってきました。
女子中学生の二人も、視線の送り方やちょっとした仕草、結論のでない(今考えると)くだらない話を真剣に思いつめて話す演技等、素晴らしかったです。
芝居上での絡みはありませんが、現役女子中学生の焦りや不安を含んだ日常と、新人教師の不安と希望のコントラストも見事でした。
最後の事件報道と、楽しくじゃれ合う女子中学生の二人の姿に集約されているのかなとも感じました。


会場内はとにかく暑かったです。
満員のお客さんに、梅雨時期特有の湿気で座っていても汗が出てくる。
しかも、選挙投票一日前に青梅街道沿いと言う事もあって、芝居の合間に選挙演説が聞こえてくる。
仕方ない事なのかもしれませんが、救急車の音も聞こえていました。
芝居に入り込みにくい環境なので、劇団側もお客さんも大変なだったのかもしれません。
☆は二つ合わせての平均評価で付けました。

開場で購入した『勝馬』のDVDをさっそく見てみましたが、やっぱりコメディは秀逸だと思います。
次回の本公演も観に行きたいです。

このページのQRコードです。

拡大