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オーマイ ゴッド ウイルス

オーマイ ゴッド ウイルス

劇団スーパー・エキセントリック・シアター(SET)

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2010/10/01 (金) ~ 2010/10/17 (日)公演終了

満足度★★★

いつもののり
SETの舞台は歌って、踊って、ギャグあり、アドリブありの楽しい芝居であるが、本作もいつもとたがわず、サービス精神旺盛で如何なく発揮されていた。

ただ、少し冗長な感じがして、しまりがないように感じられた。脚本をもう少し絞り込んだほうがよかった気がする。

視点 vol.1 Re:TRANS(MU×ミナモザ×鵺的) 満員御礼、審査発表をblogにて公開しました!

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視点

ギャラリーLE DECO(東京都)

2010/09/21 (火) ~ 2010/09/26 (日)公演終了

満足度★★★★

それぞれに味わいがありしかも濃密
「ミザリー」を想起させるミナモザの「スプリー」、会話に緊張感のある鵺的の「クィアK」、いかにもハセガワアユム的(私見)なMUの「無い光」それぞれに味わいがあり、しかも濃密。
2編の後に休憩が入るのも道理、みたいな。(笑)

Empty Kingdom

Empty Kingdom

Island

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2010/09/30 (木) ~ 2010/10/03 (日)公演終了

満足度★★★★

熱演。
脚本や演出が、というよりは、
演じる役者やスタッフが丁寧に作ったうえでの、
良い芝居という印象です。

特にクライマックス!!
主役達に、思わずほろほろっときちゃいました。

派手派手した、大きい芝居でのファンタジーも好きだけど、
こういう世界観もじっくりしていて好きです。

ネタバレBOX

ちょっと舞台がさびしいかな、というのは正直な感想。
あんまり立て込んであっても浮くけれど、もう少しデザイン性が合ってもいいのかなぁって…。赤い布の敷き方とか。
あ、でも、逆に役者や照明・衣装はひきたつからそれでもいいのかもしれません。

もう少し上演時間短くてもいいなぁと途中思いましたが、
ラスト的には、このくらいのボリューム感で満足でした!
11月15日の夜空に

11月15日の夜空に

劇団Peek-a-Boo

あうるすぽっと(東京都)

2010/09/23 (木) ~ 2010/09/26 (日)公演終了

満足度★★★★

「生き死にに他人も何も関係なかろう」
昨年の池袋演劇祭大賞受賞作品の凱旋公演で、若干の改訂はあれどほぼ初演通り。
11月15日夜の近江屋から雷鳴と共に時空を超えて現代に来た龍馬が若者たちに「生き方を見せる」物語、お得意のファンタジック・コメディ的な部分も含めてやっぱりよくできている。
時に今回は「生き死にに他人も何も関係なかろう」という龍馬の言葉が心に響く。
前々日の『草奔崛起』なども含めて幕末は、斬り合いだの藩の命によっての切腹だのと、他者(の意思)によって命を奪われることは多かろうとも、自らの命を絶つなんて滅多になかったろうから。
これもしばらく経ってまた観たい作品である。

Root Beers-ルートビアーズ-

Root Beers-ルートビアーズ-

劇団東京ヴォードヴィルショー

ザ・ポケット(東京都)

2010/09/29 (水) ~ 2010/10/03 (日)公演終了

満足度★★★★

安定した安心できる素晴らしい舞台
大人の上質な演技で
とてもおもしろかったです。

大道具、照明、音響、そして演技と
すべてが雰囲気を演出していて、
2時間10分と長丁場でしが、
最後まで楽しんで見ることができました。

ネタバレBOX

最初の段階で、
極悪なやくざから一転して
記憶を失って良い人になった二堂が
いつ記憶が戻るだろうと楽しみにしていました。

この舞台の素晴らしい点は
きっとこうなるだろうなって想像できるけど、
「やっぱりな」という感じにはならずに
その展開自体を楽しめるところ。

暗い終わり方にもできたと思いますが
ハッピーエンドで終わったところが希望が持てて好感でした。

個人的にはチルさんが完全無欠すぎてズルいと思いました(笑)
かっこよかったです。

これくらいみんなの演技力があると
安心して他の演劇も見に行けるのですけどね…。
やわらかいヒビ

やわらかいヒビ

カムヰヤッセン

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2010/10/01 (金) ~ 2010/10/11 (月)公演終了

満足度★★★★

ぬくもりのある冷徹さ
物語の展開に観る側を離さない力があるうえに、ニュアンスをぼかさない表現の切れがあって。

物語を裏打ちする冷徹な目と繊細でビターな感覚にしっかりと捉えられました。

ネタバレBOX

この劇団は客入れ時から
舞台に雰囲気をつくるのが上手い。
冒頭の教室のシーンに至る
役者たちの舞台へのあがり方と
客席のざわつきがそのままリンクして
広い劇場をひとつの空間へと運んでいきます。

教室の空気が
すごくナチュラル・・・。
数学コンクール優勝のヒーローが生まれた時の
肌合いがとても自然で
等身大を感じる。
そこから広がっていく近未来の物語のエピソードたちが
しなやかに置かれていきます。
授業などをつかった時代の見せ方もウィットに富んでいて
自然にその時間が肌になじんでくる感じ。

ビターな物語だと思うのです。
「アカデミー」内部の現実。
外部の感覚と乖離した
組織の価値観と
内部や外部にある人々の姿が、
したたかに
人間臭く描かれていきます。
せめぎ合う
キャラクターたちに
ぞくっとくるような心情の説得力があって
物語をしっかりと下支えしていく。

その中での教師と
アカデミーへと招聘された
妻の姿が幾重にも顕されていきます。
関西弁の夫婦の会話が圧倒的。
あるがままの「今」のなかでの
それぞれの選択のずれが
クロムモリブデン役者の底力を思い知るほどに
解像度を操りながら観る側を取り込んでいく。
繰り返して帰納法で表される「今」。
最初はただの概念にすぎなかった「今」の存在が
夫婦喧嘩のなかで
鳥肌が立つような説得力を持っていく。
「今」を見ることの安易さと
そこから編み込まれ広がる
邂逅に近い感覚が深く伝わってきて
観る側を浸潤していきます。

「今」を定める時間の掴みきれない軽さ、
真摯に今を見つめようとする想いとすれ違い・・・。
その原点から広がっていく過去の質感に
帰れない時間におかれた帰納法の「1」との
因果がすっと取り込まれて・・・。

教師と会話を繰り返す
白い服を着たキャラクターが
やがて主人公の内心映し出し
物語の姿を俯瞰し
くっきりと照らし出していきます。
時には雄弁に話し
時には黙り込んでしまうそのキャラクターから
今の質感にとどまらず
作り手がもつ時間への冷厳さ、
さらには言葉にできないような
操りえなかった「今」が置かれた過去の質感までが染み入ってきて、
その肌触りに深く掴まれてしまう。

「アカデミー」という社会の構図にしても
あるいは内なる想いにしても
作り手の描き方に甘えや斟酌はない。
でも、だからこそ、
そのなかに芽生える世界が
とてもクリアでピュアに感じられて。

初日を拝見したのですが
役者たちのお芝居が
個々のニュアンスを鮮やかに伝えていて
それにも瞠目。

終演後に純粋でありながら複雑な感覚が
ずっと残る。
きっちりと焦点があっているのに
柔らかく深く広がる感じ・・・。

この作品、リピートができればとおもう。
一度でたっぷり満たされながらも
一度だけでは抱えきれない奥行きを感じたことでした。

☆☆☆★◎★△△
バニラ

バニラ

643ノゲッツー

OFF OFFシアター(東京都)

2010/09/29 (水) ~ 2010/10/05 (火)公演終了

満足度★★★★

白組観劇
白組を観ました。

ドタバタコメディーという感じで、舞台上から楽しい雰囲気がビシバシ伝わってきました。役者さんが一番楽しんでいたのではないでしょうか?
ですが、お客さんが置いていかれることもなく、のめり込んで見ることができました。

ネタバレBOX

オチがあの展開ということはマネキンが光っていたのはどういう理屈で・・・?(笑)
ヘッダ・ガーブレル

ヘッダ・ガーブレル

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2010/09/17 (金) ~ 2010/10/11 (月)公演終了

満足度★★★★★

一皮向けた、ベテラン女優に賞賛を惜しまず
いやあ、御見逸れしました。大地真央さん!!

またいつもの、独特な台詞まわしなんだろうなと想像していたのですが、見事に、役になりきっていて、真央色が払拭されていてビックリ!
プライドが高く、身勝手な、でもとても魅惑的なヘッダを、若々しく、美しく、好演されていました。

イプセンの芝居は、本当に、見事に、人間の業を描いているものばかりで、どの作品も、常に、普遍的で、身につまされるストーリーばかりですが、この作品は、特に、女性の性にテーマが集約していて、大変興味深く、時折クスリと笑いながら、共感しつつ拝見しました。

舞台セット、照明、音楽、全てが主張しすぎず、身の程をわきまえた脇役振りで、舞台上の登場人物の造形の手助けになっていました。

宮田さんの演出も、女性ならではの細やかさが随所に見られ、とても丁寧な、まるで、イプセンの原画に、見事な手腕で、色付けされた、美しい塗り絵を鑑賞したような風情に満ちていました。

脇役陣も、皆さん、秀逸。このレベルの舞台が、こんな低価格で観られるなんて、何だか、良いものばかりの福袋を買った気分でした。

見逃した方のために、今から再演希望を出したい作品です。

ネタバレBOX

馬木也さんが、何度も口にする「ヘッダ・ガーブレル」という、台詞の言い方の変化が素晴らしく、昔からのファンとして、大変ゾクっとさせられました。

キャストが全員、好配役で、全員が、この作品で、新境地を開かれたようにさえ感じました。
ガラスの葉

ガラスの葉

世田谷パブリックシアター

世田谷パブリックシアター(東京都)

2010/09/26 (日) ~ 2010/10/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

作家と演出の相性抜群
フィリップ・リドリーの以前観た作品よりは、大変わかりやすく、自分の境遇に、卑近な部分も多々あり、終始興味深く観劇することができました。

この作家と、演出の白井さんの相性もピッタリな上、出演者が誰も皆素晴らしくて、のめり込むように舞台に集中してしまいました。

萩原さんの好演は言うまでもありませんが、舞台出演の度に飛躍的に成長している田中圭さんが、「ガラスの動物園」のローラの男性版のような、繊細な心を持つ青年を、魂を込めて熱演され、観ている私まで、胸が締め付けれる思いでした。

ある意味、普遍性のある、家族劇の決定版のような作品でした。

ネタバレBOX

舞台セットが、縦長に組まれ、そのセットが右に左にと軋みながら、移動するアイデアが、この作品の雰囲気に見事マッチし、大変秀逸でした。
セットが軋む音と、登場人物の軋む気持ちが重なり、大変刺激的な舞台美術に、ただただ感服!
まさに、総合芸術の真髄を見た思いです。

暗い芝居なのに、演劇好きな人間としては、大変ワクワクさせられる舞台作品で、心底、観劇できたことを感謝しました。
今の私をカバンにつめて

今の私をカバンにつめて

ネルケプランニング

青山円形劇場(東京都)

2010/09/25 (土) ~ 2010/10/11 (月)公演終了

満足度★★

やっつけ風味で残念な作品(訂正あり)
悪い意味で大変芝居地味ていました。脚本、構成、演出、音楽…、どれを取っても全てが凡庸。
あまり、制作者の熱意が感じられない舞台でした。

もちろん、戸田さんは芸達者だし、それなりに楽しめる作品ではありますが、これ、戸田さんの二部構成のショーで、芝居仕立てでやる公演なら、及第点だと思うぐらいの軽いテイストのステージでした。

期待が大きすぎた分、がっかり度も倍増でした。

ネタバレBOX

【だいたい、何故、オリジナルなのに、わざわざ舞台設定を外国にする意味があるのでしょう?】と思ったのは、私の知識不足と誤解による見解で、実は、これは、翻訳ものだったと、萩尾ひとみさんの新聞評で、知りました。1978年のオフ・ブロードウエー初演作とのこと。
時代背景も違う、ましてやここ日本での今更のこの作品の上演にどれだけ、意味があったのかと、改めて、疑問を感じました。

三谷さん流の翻訳が逆に災いし、雰囲気のどこにも、外人歌手のストーリーらしさが微塵もなく、この違和感ある舞台設定が、より、作品への同化感情を阻害した気がします。


やわらかいヒビ

やわらかいヒビ

カムヰヤッセン

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2010/10/01 (金) ~ 2010/10/11 (月)公演終了

満足度★★★★

壮大な物語を人間ドラマに!
北川大輔得意の近未来SF。物語は奥が深く、いつもながらに難解な部分があり、全体構造は一回観たくらいではわからないほど緻密に作られている。しかし、今回は夫婦愛を軸に人間ドラマを描いているので、いつものような置いていかれる感じはしなかった。

まず奥田ワレタがいい。どんどん薄汚れていく奥田ワレタがどんどん美しく見えるというマジックを見せてもらった。そしてその夫役の板倉チヒロがいい。どちらもクロムモリブデンの役者だが、クロムでは決して見せないであろう役どころで競演して、その息のあった演技に感動。

その他の役者もうまい役者、魅力的な役者ばかりで、ちょっと贅沢過ぎる使い方のような気さえする。

その中でタダシ役の金沢啓太が悪の中枢を一風変わった演技で見せてくれた。それがぴたりとはまって当たり役となった。

やわらかいヒビ

やわらかいヒビ

カムヰヤッセン

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2010/10/01 (金) ~ 2010/10/11 (月)公演終了

満足度★★★★

板倉チヒロすげえ
というしかない。 というのが、まずもっての感想。

涙、鼻水垂れ流しで理不尽さへ憤り時には熱く、時には残酷なほど
温かい、この主人公を熱演した板倉チヒロの役者精神は、出演者が多い、
この舞台でも輝き過ぎてました。 お陰で主人公のシンクロ度マックスです。

「Mと1」の話を語り出した時がこの作品のハイライトと勝手に思ってます。
この舞台の成立は半分以上彼の貢献によるところが大きいと感じました。

そして、ラスト。 幻想的で、ほんの少し、かけら位の希望が感じられる、
美しい光景でした。 よく考えれば残酷でもあるけど、それも含めて
「生きる」ことに少しだけ思いをはせました。

ネタバレBOX

事前の想像よりも、結構ダークで残酷な物語でした。

他の方が気を悪くしたら申し訳ないけど。。
6月に観たひょっとこ乱舞「水」を思い出していました。
「生きる」ことが美しいだけでなく、時に暗くて残酷だ、というテーマ、
構成や場面転換が複雑ながら巧みに練られていること、時々入る
冷静だけど詩的で核心を突く長台詞。

共通点を感じました。

登場人物が多い作品だけど、何人共感出来るかで評価が決まりそう。
私は牧、佐々木(弟)、ラミアは好きだけど、美津子、小原、上谷、タダシは
ド真ん中で嫌いなタイプだなぁ。 

上谷は牧、タダシは「化学が人を傷つけない世界」に反射させて
結局自分しか映って無いのだもの。 結局は自分のエゴが透けて
みえてくるというのか。。 だから、自分は良くても人がどう思うか
想像の及ばない発言を繰り返しちゃうんだよね。。

あの場面で、「私を殺して」って、理解はものすごく出来るけど
絶対に言えない台詞だよ。。 牧の心情を考えたら。。
ただ、自分が男なのでそう感じるだけで、また他の人は違うかも知れない。

思うのだけど、「アカデミー」に選抜された人達。 ある分野に
秀でたはずの、いわば「エリート」集団なのに、自己中心が過ぎて
子供の集団のようなイメージを持ちました。

佐々木(兄)をいびってた連中とか、上谷と共同研究チームを組んでた
二人組とか。 でもああいうのってエリートに限らず純粋培養されて
しまった人にはよくありがちな性格なのだけど。

そのアカデミーを事実上支配するのが、「大人になれない、
永遠に子供のまま」のタダシだなんて、皮肉にも程があるよ。

そんな人間ばかりの「ノアの方舟」なんて「進むも地獄、戻るも
地獄」だね、まさしく。意図しての設定だったら脚本家は凄過ぎだけど。

あと、タダシが何故末期状態の上谷を連れて帰ろうとするのか
よく分からなかった。 最初、故意にボロボロにして、その状態を
研究して何かに役立てるつもりなのか??と思ったけど、どうも
ブラックホールの開発に彼女が必要らしい。 じゃ、なんで
ボロボロにする必要があるんだろ?

そこが腑に落ちなかったのが残念。

それにしても、最後の場面のラミア含むセットの美しさと幻想性は
今後ずっと覚えていそう。 でも、あれって上谷が死んで、ラミアが
「解放」されたからこそ、のあの光景なんだよね、よく考えたら。

「生きる」って、「生命」って残酷なものだな。
でも、あのシーンだけでも観に行って良かった、と思えた。
ファイナル ウィーク

ファイナル ウィーク

遊々団★ヴェール

SPACE107(東京都)

2010/09/29 (水) ~ 2010/10/03 (日)公演終了

満足度★★★★

ジーンと^^;
ストーリーはどちらかというとありきたり,よくある物語です。でも,この劇団にかかると感動の芝居になるんですね。目の奥がジーンと溢れてきちゃいます^^;もちろん,この劇団ならではのお遊びもあり,頑張って2時間ちょっとに収めていましたが,こんな舞台ならもっと観ていたいですよ。心温まる楽しい舞台でした。

悪魔の絵本

悪魔の絵本

Theatre Polyphonic

サンモールスタジオ(東京都)

2010/10/01 (金) ~ 2010/10/11 (月)公演終了

満足度★★★★★

本当に良かったです!
今日2度目の観劇です!見えなかったものが見えてきて…やっぱり リピーターになるとハマるものなんですね。演出も役者さんの演技も どんどん深く見えてきて 面白かったです。本当に 悪魔の絵本 という題名 これで良いんだって 今回の観劇で思いました。

ネタバレBOX

演出が素晴らしいです!(大衆演劇しか見なかったくせにと言われそうですが)だいたいから あの小さな空間でよくぞ あんなに迫力のある芝居が作れるのかと思います。効果音として ヴァイオリンの音色を使っていますが、ヴァイオリニストが主人公の瀬田と同じTシャツを着て弾いている事に気がつきました。台詞の中にも出てくるように、クラシック音楽好きな瀬田の分身なのではないかと考えさせられました。そう思ったのは私だけかもしれませんが、そう思ってヴァイオリンの音色を聴いていると、何故か不思議な気持ちになってくるのです。物悲しいような気もするし爽やかな気もするし穏やかな気もするし激しい気持ちも感じられる。瀬田の気持ちを表現するために使われた曲であれば、選曲がとても良かったと思います。
砂と兵隊/Sables & Soldats

砂と兵隊/Sables & Soldats

青年団

こまばアゴラ劇場(東京都)

2010/09/16 (木) ~ 2010/10/06 (水)公演終了

満足度★★★★★

コメディかと思ったほど面白い!
他の方も書かれているようにセットが圧巻!
砂、砂、砂一面で、いかにも砂丘のように盛り上げている。上から吊るされた砂袋から砂時計のように落ちる一筋の砂。
これは一筋縄ではいかない物語をホーフツとさせる。笑

全体的に浮かび上がってくる情景はイラクではなくフランス的なのだ。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

砂丘の山から兵隊がやってくる。この段階で顔が緩む。見慣れた青年団の面々が、登場しただけで嬉しくて仕方がないのに、彼らはまったくの緊張感ゼロでもって歩腹前進してやってくるのだ。西川兵士こと石橋亜希子ほど和むキャラクターはいないと思っているのに兵士なのだ。笑

彼らはのんびり~と家族の話なんかしちゃってる。なんやら砂場に遊びに来たような風景だ。そしてまた歩腹前進するのみ。そんな中、白いビーズのバッグに白い傘をさして貴婦人のようなドレスを着た榊原という狂った女が第六連帯にいる夫を探しに来る。しかし探す当てのない夫なのだ。

かと思うと新婚夫婦にも出会う。なんだか星の王子様のような風景だ。笑)  そして妻(母)を探しに来たという家族たちにも。

彼ら全員が砂漠で誰かをいつも探しているのだ。この風景が延々と続くのだが、こんな代わり映えのない状況の中で、新婚の軍事憲章ヲタの妻に西川は憲章を盗られてしまう。現役兵士の間抜けっぷりや、はなから戦う気のない敵兵の登場がとにかく可笑しい。「熊避けに鈴を鳴らす」というけれど、敵兵は敵避けに銃声を録音し流しているのだ。笑

新婚夫婦の夫が敵兵に謝って射殺され、妻は味方の兵士を探して「戦いなさいよ!」と絶叫しても、無関心げに「私たちの任務は戦うことではなく行軍することなんで、すみません。」とのたまうところは、やっぱり不条理劇なのでした。

この戦争で敵兵と一度も会ったことがないという兵士ら。進む先がない、何処にも行く当てのない行軍を続けるだけのアニメな世界感。

すっごく面白かった。こういった不条理劇は好みなのと、輪郭のない不条理さが絶品でした。

かもめ ~断章~(コーラス・ガールも上演決定!)

かもめ ~断章~(コーラス・ガールも上演決定!)

劇団ING進行形

神楽坂die pratze(ディ・プラッツ)(東京都)

2010/09/30 (木) ~ 2010/09/30 (木)公演終了

満足度★★★★★

見れました
今回は三団体合同で公演をしていて、
前の団体の舞台がすご過ぎて、良い意味でINGがすんなり見れました。
コーラスガールなんかは笑えてよかったです。
二作品連続でしたがどちらも面白かったです、お疲れ様でした。

「Floor in Attic 屋根裏の床を掻き毟る男たち」ご来場ありがとうございました!

「Floor in Attic 屋根裏の床を掻き毟る男たち」ご来場ありがとうございました!

演戯団コリペ

タイニイアリス(東京都)

2010/10/02 (土) ~ 2010/10/04 (月)公演終了

満足度★★★

熱のこもった芝居だから
言葉がわからないのはほんとに残念でした。わかったらもっと面白かったと思います。言葉がわからないと社会批判とか風刺がきいてるとかは、まったく理解不能。字幕がなくても楽しめますというスタッフの方の説明だったので、台詞は少ないのかなと思っていたら、よくしゃべること!時々入る簡単な日本語の台詞が笑いを誘いましたが、表層的で限界あり。続きを上演するときには、パンフレットの説明をもっと詳しいものにするなど工夫が必要でしょう。
舞台装置はイケメンでおしりのかっこいい俳優さんたち(汚く塗ってない顔が見たい!)が組み立てたそうですが、よくできてました。
今後ジャージャー麺のにおいでこの芝居を思い出すことになりそうです。強烈でした麺の奪い合い!

「Floor in Attic 屋根裏の床を掻き毟る男たち」ご来場ありがとうございました!

「Floor in Attic 屋根裏の床を掻き毟る男たち」ご来場ありがとうございました!

演戯団コリペ

タイニイアリス(東京都)

2010/10/02 (土) ~ 2010/10/04 (月)公演終了

満足度★★★★

きったない家ときったない男たち!
劇場に到着すると、字幕がありませんのであらすじを読んでおいてくださいと言われ、パンフレットを手渡されましたが、パンフレットにはほんの簡単なあらすじと韓国の新聞による劇評記事が記載されているだけで、少し残念な気がしました。

それでも満員、立ち見客が10人ぐらい出るほどの盛況でした。

ネタバレBOX

木の根元に建てられた家は、時の経過と木の成長のためかぼろぼろで傾いています。その家に住みついた4人の男の話で、舞台挨拶で演出家が明らかにしたところによると、ただし通訳がへたくそで何言ってるのか分かりませんでしたが、男たちは撤去者と呼ばれる人たちのようでした。

撤去者とは公共事業で追い出される人々のことで、抵抗すると時として警察などの国家権力から殴られたり催涙ガスを投げ込まれたりするようです。

そのような背景を持ち、追い出され、逃げて、ぼろ家に住みついたニートたちが、寝て、起きて、新聞紙で体を拭いたり、序列に従って少ないごはんを食べたり、不平を言ったり、弱い者をいじめたり、頭の大きさで序列を決め直したりします。

きったない体ときったない服、きったないパンツですが、序列に従ってパンツをはきかえたりするところが面白いというか不思議な光景でした。私なら他人がはいていたパンツをそのまま洗濯もせずにはくことはできません。

そして韓国だと思ったのはよく泣くことです。いじめられて泣き、序列が下がってはわんわん泣きました。

出前で届いたジャージャー麺を4人で奪い合うように食べたときは、顔といい、体中といい、床といいべとべとでした。ここが一つの見せ場なんでしょうね。

お金が無かったので出前のあんちゃんに壁を壊され、突然出現した家の神様からも見放され、家が崩壊してしまい、4人は世間へ出て行きます。

仕方なく出て行くのですが、それでもニート生活からの旅立ちというところで終了しました。

字幕が無く、どんなことでいじめるのか、どんな不満を言っているのか、全く分かりませんでした。

役者は、竹中直人さんに似た禿げた丸坊主のおっさんと、髪の毛ぼさぼさのイケメン3人、その他でした。

で、演出家によると、このお芝居は三部作で、次は路上生活者になって殺人事件を起こしてしまう話、その次が刑務所の中の4人ということになるそうです。何もそこまで話さなくともという気はしましたが、またタイニイアリスでやりたいとのことでした。
柔らかいモザイクの街

柔らかいモザイクの街

サラダボール

アトリエ春風舎(東京都)

2010/09/23 (木) ~ 2010/10/06 (水)公演終了

満足度★★★

今と昔
鈴木智香子さんが好演、痴呆のおばあさんから10代の若い過去までを自然体で演じる。人の一生はわからない。だから今を悔いなく生きてゆかねば

Freaks

Freaks

オフステージ

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2010/10/02 (土) ~ 2010/10/03 (日)公演終了

満足度★★★

重い。
いわゆる人間の「陰」の部分をこれでもかと見せていた。
VJ?を使い、非常に綺麗に演出された後ろの映像が、よりその陰を際立たせて、面白いなと思いました。
ザ!エンタメ!が好きな私の好みではなかったが…

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