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俺の屍を越えていけ【無事に終了しました】

俺の屍を越えていけ【無事に終了しました】

七里ガ浜オールスターズ

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2010/11/01 (月) ~ 2010/11/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

面白かった
出演者それぞれの個性がしっかりしていて素晴らしかった。また、観る前は、時間が短いのが懸念でしたが、そんなことは全くありませんでした。

ネタバレBOX

会社にて、総務労務をやっている者として、ありえねえと言う所もありましたが、そんなの抜きにして面白かった。リストラ対称があるあるネタならぬいるいる上司でした。
乱歩の恋文

乱歩の恋文

てがみ座

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/11/03 (水) ~ 2010/11/10 (水)公演終了

満足度★★★★★

桁違い!!
濃密な時間でした。

役者もいいし、横綱相撲、圧倒的にいい!!

ネタバレBOX

若いころの奥さん(隆)は綺麗でした、目力もあって素敵です!和田真季乃さん最高!!

隆(りゅう)が男っぽい名前だからと、子を付けたというのもおおらかな時代でいいですね。

紐の切れ端を体につけた傀儡(人形)たちが演じる乱歩夫婦の物語。薄暗い中、後ろ向きの傀儡にそれぞれ細いライトが当たっていて、スポットライトの要素の他に、あやつりの糸を表現する心憎さでした。

傀儡師(人形遣い)が人形だったり、人形が傀儡師の流れをくむ娘が人形に変わってしまったものだったり、隆子の見た白日夢の世界は幻想的でした。さらに時に隆と隆子が本人同士で話し合ったり、タイムトラベル物では絶対にあり得ないシチュエーションで、こういうのを奇譚というなら奇譚も好きになれそうです。

隆が上京した当初の様子から、太郎は本当は結婚したくなかったのかなと隆が少し可哀そうになりました。最初の頃は本気でも、そのうち手紙を書かなくなったのはフェードアウトを図ったためというのも確かに一理あります。隆子に読み聞かせて最終的に脱稿する、そんな才能のためにだけ存在意義があったというのでは可哀そうです。

エログロに反発した隆子、そうですよね、何となく乱歩の本は買いづらいというところがあります。

それでも、乱歩の最高の愛読者であった隆子が、書けなくなった乱歩に少年向け探偵小説という新しいジャンルへ目を向けさせるきっかけを作るなど、命を掛けて誠心誠意支え続けていたことが伝わってきました。

手紙に込められた気持ちは本当だったという乱歩の言葉も、最初の頃は本当だったんでしょうよという気もしましたが、ずーっと照れて忘れていたような振りをしていたことから恋文だったということで納得しましょう。

最後、隆子が乱歩を救い出すことができて本当に良かったです!

セットも素敵でした。上部も有効に使い、編集室と上に続く階段が裏表になっている大道具、上から下りてくる電信柱など素晴らしかったですが、何よりもスムーズに開閉する障子の、手を見せ、姿を見せるタイミングの絶妙さが何とも心地良い気分にしてくれました。
毛皮族のウィークエンド軽演劇

毛皮族のウィークエンド軽演劇

毛皮族

リトルモア地下(東京都)

2010/10/15 (金) ~ 2010/10/24 (日)公演終了

満足度★★★

みました
正直、好きではありませんが、ありだと思います。

会話劇難しい

友達が全員死んだ

友達が全員死んだ

チェリーブロッサムハイスクール

ザ・ポケット(東京都)

2010/10/07 (木) ~ 2010/10/11 (月)公演終了

満足度★★

みた
うーーん
どうだろう

劇団劇場〜Act In Rule〜vol.3

劇団劇場〜Act In Rule〜vol.3

劇団劇場製作委員会

morph-tokyo(東京都)

2010/10/24 (日) ~ 2010/10/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

いやあ濃厚
濃厚な時間を過ごせましたが、料金がちょっと高いな、と思いました。

起て、飢えたる者よ

起て、飢えたる者よ

劇団チョコレートケーキ

ギャラリーLE DECO(東京都)

2010/10/27 (水) ~ 2010/10/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

文句のない作品
久々に直球でずっしりとした作品を観させていただきました。

夕空はれてーよくかきくうきゃくー

夕空はれてーよくかきくうきゃくー

世の中と演劇するオフィスプロジェクトM

中野スタジオあくとれ(東京都)

2010/10/29 (金) ~ 2010/10/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

やはり別役作品は
面白い!また俳優陣も魅力的でした!

赤桃

赤桃

こどもと演劇2010

RAFT(東京都)

2010/11/05 (金) ~ 2010/11/07 (日)公演終了

こどもと演劇
赤ずきんと桃太郎を扱った作品ですが、子供向けということで過剰に分かりやすくすることもなく、難しい言葉や抽象的な表現も多く使われていました。アイデンティティや悪について考えさせる作品でした。
台詞に重心を置き過ぎず、生演奏やダンスや映像などがバランスよく使われていたと思います。

開場してから開演までの間、紙を丸く切ったり絵を描いたりして壁に貼付けて舞台美術にするワークショップがあるので、お子様のいる方は早めに入場して参加するのも楽しいかと思います。

必ず訪れる日~石鹸工場~

必ず訪れる日~石鹸工場~

かもねぎショット

ザ・スズナリ(東京都)

2010/11/03 (水) ~ 2010/11/09 (火)公演終了

満足度★★★

不思議な感覚
不思議な魅力に覆われた作品。芝居として、こんなアプローチもあるのかと感心しきりでした。
ややレトロな工場を舞台に、特に変わったことが起こる風でもなく始まった物語は、やがてほんの少しシュールな展開とともに意外な秘密が語られる、と字で書くと凡庸な表現になってしまいますが、それでもこの作品が持つ不思議な魅力は変わりません。
役者さん達の自然な演技、良い意味で全く力が入っていないかのように見える芝居は、そうそう簡単にはできないと思います。それでも退屈さを感じさせないというのは、不思議でなりません。

ネタバレBOX

少し残念だったのが、フィルムの件が社長にバレた理由がわかるところの展開が急すぎて、わかりにくかったところです。
とはいえ、全編通してクールな班長のキャラクターが良いです。
パチョリの、「安心して。結婚はしないから」という一言に、女の残酷さを見た思いです。
今がいつかになる前に

今がいつかになる前に

空間ゼリー

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2010/10/30 (土) ~ 2010/11/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

もっとコメディ的な舞台なのかと
誤解していた。だって出演がハロプロでしょ?そうしたら、すんごく嬉しい誤解だったことが判明!
10月30日、私立女子小学校6年生のクラスで起こったことを描写した作品だったが実に真摯な内容だった。終盤は泣けた。何度もハンカチを目に当てて泣いた。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

物語は今井先生を軸に構成。今井先生は窓から教え子らがうさぎを二階から紐で吊るしているのを発見する。うさぎは無事だったが、先生は命についてコンコンと生徒に教え諭すが当の生徒らは反省もなければ罪悪感もない。遊びの一環なのだ。

この事件をきっかけに今井先生は「子供が可愛いと思えたのは最初の一か月だけだった。」と主任教師に告白し悩む。退職も視野に入れているようなそぶりだ。一方で悩む今井をしり目に中里教頭は生徒の保護者の方に関心がいく。「あまり大げさに生徒を怒るな。今井先生は厳しすぎる。」というのだ。

これらの事も含めて教師らは放課後に会議を催すがこの会議の情景はまるで小学生そのものだった。笑)
更に教頭の妻である理事長は瀬尾先生と不倫の仲にあり会議の始まりと終わりに人目を忍んでキスして抱擁する。机の上に押し倒された理事長を観ているワタクシのほうが「生徒が入ってきたらどうするねん!」なんつってスリルとサスペンスを味わう。苦笑!

そんな密な時間もつかの間、瀬尾は教頭に「すべてを知っている。俺の女房と寝るんじゃない。もう二度と会うな」と迫られ、挙句、理事長にもあっさりと別れを告げられる。生甲斐を失ったかのように絶望する瀬野は号泣するも、教室に戻った生徒の樋口は瀬野を労わる。どっちが教師なのか。笑)更に樋口は母親を亡くしたばかりだ。

また生徒達の学校が全て、友達が全て、といった特有の感情を表現しながら、なんとかみんなの中に紛れ込んで普通なふりをしていたいという孤立しない願望にしがみつく生徒。そのためには人と違うことをしないこと。教師からの特別扱いを避ける生徒。要は人より目立ってはいけないのだ。

一方でそういった空気に溺れることなく自分の意見を主張し正義感の強い樋口。孤独が怖くないのだ。しかし孤独が怖くない理由も母を亡くしたことで既に孤独となっている現況に我慢していたようだった。終盤で「おかあさ~ん」と叫んで泣くシーンは完璧にやられて一緒に泣いた。

教師の仕事も大変そうだけれど、一つの教室で30人の生徒と向き合う生徒らも大変なのだ。とにかく上手くやって行かなくてはならない。人が人と共に生きる限るどこかでせめぎ合い、どこかで摩擦を起こし、どこかに歪みが生じるのは仕方がないのだが、なにしろ、30人も居るのだ・・。

やがて、生徒らの行動に対し「先生、あんまり解ってないね。」と樋口に言われ自信を失った今井は「退職願」を書いていたが愚鈍そうにみえた春山先生が、それを止める為に吐くセリフに心が打たれる。

そして放課後、うさぎを吊るした主犯格の未来に樋口が「生き物はすぐに死んじゃうんだよ。お母さんだってあっという間に死んじゃった。だから一生懸命生きなきゃダメ。」と諭し「おかあさ~ん」と泣きじゃくる。その途端、今井先生は生徒たちが色んなことに無理をし我慢していた事に初めて気づき「二人ともごめんね。そんなに急いで大人にならなくてもいい。」と二人を抱きしめるのだった。

学園ものっていつ観てもいいな・・。と思う。この舞台をみながら「あの頃」を思い出すからだ。あの頃の残酷さや楽しさや孤立感や連帯感、ざわめきや土埃の匂いや賑わいを、振り返り過ごした時間は愛おしい時代だったと思う。

思い出は当時よりも美しく光り輝いているのだ。

素晴らしい舞台だった。生徒たちと向き合い悩む、生真面目な女教師を主役に配置したのはやはり秀逸だったと思う。生徒たちの演技もさながらキャストらの演技力でも魅せた。そうしてやはり、本が素敵だ。

真説・ウラハラ海峡

真説・ウラハラ海峡

のりしろチップス

pit北/区域(東京都)

2010/11/05 (金) ~ 2010/11/07 (日)公演終了

満足度★★★★

なんだか不思議な芝居、、、
ハチャメチャ喜劇ってことだから、そのつもりだったのに、
意外にシリアスな場面が多かった。
でもシリアスだと思ってたら、妙にずれてくる
変な方に行ってしまう、、、
そして笑ってしまう。

ネタバレBOX

最後は見事にハチャメチャでしたね。
あの展開は、なんだか「フロムダスクティンドール」な感じ。
直前までシリアスなのに、急にイカの化け物だもんな。
あのちょろちょろゲソが出てくるとこは爆笑。

見終わった後、なぜか元気が出てた、そんな芝居じゃないのに。
うん、面白かったです。

花たち女たち

花たち女たち

花組芝居

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2010/11/04 (木) ~ 2010/11/14 (日)公演終了

満足度★★★

「恋たち」観ました
会場にはいった時点で、お客さんが女性ばっかりなのと年代の高さにちょっとびびる。。。
「歌舞伎」っていうより「大衆演劇」って感じ?
これはこれでおもしろいと思います。

ネタバレBOX

お話は原作を知らなくても想像がつく感じでした。
衣装が派手なのに舞台美術(?)が貧相な感じがなんとも・・・。
楽しませようといろいろ盛り込んだのかもしれないですが、上演時間が長い!
役者さんは気になる方が何名かいらっしゃいましたが、花組芝居の次回公演を観たいかというと・・・微妙な感じです。
乱歩の恋文

乱歩の恋文

てがみ座

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/11/03 (水) ~ 2010/11/10 (水)公演終了

満足度★★★★★

素晴らしすぎて声も出ない!!
何でしょう!!長田育恵さんて!!才気に溢れすぎています。

とにかく、旗揚げから拝見していますが、観る芝居、観る芝居、作風が全く違い、一体この作家はどれだけの味付けの戯曲を物すことができるのか!!
と、まずそのことに驚愕します。

ベタな部分もたくさんあるのに、そのベタさが特化していて、全然嫌な気がせず、逆に、観てて気持ちが良いくらい。
リアル以上にリアル。乱歩とその妻は、本当に、真実、こういうヒトだったに違いないと、思えて来る。

井上ひさしが、「人間合格」で、新たな太宰像を鮮烈に描いたように、長田さんは、独自の視点と切り口で、見事に、新たな乱歩像を、舞台上に生き生きと投射して見せて下さいました。

脚本、演出、キャスト、スタッフの仕事ぶり、全てが一級品の舞台。
素晴らしい!!私的には、今年観たどの作品より、演劇賞に一番相応しい作品だと思いました。

演劇を本当に愛する方には、必見の舞台だと、自信を持って断言できます。

ネタバレBOX

今までも、作家を主人公にした名作舞台には、幾つか出会いました。

でも、この作品が、それらと異なるのは、この作品の主人公は、あくまでも、乱歩の妻、作家の妻である点でしょう。

この乱歩の妻を演じた、西田さんと、和田さんが、共に、魅力的な女優さんで、長田さんは、作家としての才能はもちろん、プロデューサー感覚にも、優れていると感心しました。

長田さんの紡ぎ出す台詞の、心に深く残る美しさには、感嘆するし、この作品の味わいを、本物にした、扇田さんの演出力にも目を見張りました。
キャストも、今までのてがみ座公演中、ダントツ粒揃いのメンバーでした。

最後の場面も、あーすることで、作家を描くのではなく、作家の妻になった隆子を描いたこの作品の帰結として、大変秀逸なラストシーンとなっていました。もし、男性作家なら、乱歩と妻が、朝の浅草の街に光明に導かれ、出て行くところで、幕にするのではと思いました。

乱歩のこの先の作家人生も、くどくど説明したりせず、「怪人20面相」等、知っている人には匂わせ、そうでない観客には、興味を持たせる台詞に終始し、長田さんは、決して、調べた資料の知識をひけらかさないのが、またこの作品の質を高めています。

普通なら、陰隠滅滅とする素材なのに、所々に、無理のない笑いも盛り込み、本当に、劇作家としての並々ならぬ才気を感じるばかりでした。

演出の手腕もまた素晴らしく、場転の、ヒトの動きすら、舞台上の作意に転化する業には度肝を抜かれました。

全てが、刺激的で、目も耳も、感覚も、演劇好きの血も、鋭く研ぎ澄まされ、久しぶりに、五感がワクワクしっぱなしの2時間15分でした。
【終了!】B4 paper books【ご来場ありがとうございました!】

【終了!】B4 paper books【ご来場ありがとうございました!】

劇団パラノワール(旧Voyantroupe)

サンモールスタジオ(東京都)

2010/11/03 (水) ~ 2010/11/09 (火)公演終了

満足度★★★★★

白と黒両方見ました
「宣言」の読み方スリリングで面白い!

本編のほうは重いテーマ&ストーリーで見応えがありました。
こういうメッセージを分かり易い形にして伝えることの出来るのって、政治家でも学者でも評論家でもなく芸術家だよねと実感。

ひとつだけ気になったのが、男性陣の衣装のシワ。

ハコモノ

ハコモノ

劇団お座敷コブラ

ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)

2010/11/03 (水) ~ 2010/11/07 (日)公演終了

ハコモノハハハコモノデナクチチコモノ!?
「ハコモノ」の着想とか、個性的な登場人物とか、場面構成の複雑なところとか面白かったんだけど、脚本がそれを生かしきれていない感じ。また、場面が変わったとき、いったいどこの出来事なのかしばらく判断がつかない感じのところが何箇所かあったりして「ここはいったいどこ!?」って、ストーリーに関係なくナゾ解き状態でした。これは個性の強いデザインのセットを使って、色々な場面を表現していることも足を引っ張っているのかなあ? もう少し整理して、ストーリーの幹の部分をまとめてほしい感じでした。

ネタバレBOX

物語中、「ハコモノ」という“兵器”の威力を見せられ続けていたのに、最後の方で、普通の銃持ったオジサン1人に何人もの「ハコモノ」所持者が制圧されちゃうのはいかがなものか(笑)。「ハコモノじゃなくてバッタモノかい!」気分でした。どうやら、「ハコモノ」の本当の凄さには、思いついた脚本家も気づいていないらしい……(おいおい!)。ラストの「愛のハコモノ」は、もっと感動させてくれる演出があってもいい良いアイデアですよ。あっ、 しまった、投稿タイトルがネタバレだった!?
・・・・・・。

・・・・・・。

JOHNNY TIME

エビス駅前バー(東京都)

2010/11/03 (水) ~ 2010/11/07 (日)公演終了

11月5日(金)S
しかしタイトルは何て読むんだろう?

Lost Princess

Lost Princess

シグナルズ

シアター711(東京都)

2010/11/03 (水) ~ 2010/11/07 (日)公演終了

11月3日(水)S
初日っぽかった。今後に期待。

花たち女たち

花たち女たち

花組芝居

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2010/11/04 (木) ~ 2010/11/14 (日)公演終了

満足度★★★★

初日、「夢たち」チーム拝見
フライヤーを見ると、イラストが少女マンガみたいで、夢、恋、花と書いてあると、
夢ゆめしい舞台を想像するが、イラストのような美少女はもちろん登場しない。花組芝居だから(笑)。
花組芝居を何十年ぶりかで観劇したが、全然変わっていなかった。にぎやかである意味泥くさい。そして、客層も40代後半の女性で占められ、普段行く小劇場の客層とはだいぶ違う。つまりあの当時の若いOLたちがそのまま年を経ても応援してるということになる。
昭和のある時期、40代の女性客が新派や東宝系の商業演劇を支えていたのだが、平成のいまは花組芝居はその線ということになるだろうか。
原作となった「芝桜」も「木瓜の花」も、新派や東宝系商業演劇で何度も上演されてきた昭和の名作だ。花柳界の事情に通じ、女の業を描くのが得意だった有吉さんだからこそ書けた小説。ただただ、ヒロインの正子と蔦代が、見ていて懐かしく、いとおしかった。泣かせて笑わせて、よくできた芝居である。
有吉さんがご存命でこの花組芝居版をご覧になったらどんな感想を持たれただろうか、と思いながら舞台を見つめていた。

ネタバレBOX

花札みたいな趣味の良くない柄の屏風がパテーションになって、舞台がどんどん進行されていく。休憩込みで2時間40分。長いといえば長いが、時代の変遷が面白い。現代の女性にとっては古めかしく思えるかもしれない。
「夢たち」チームは正子が植本潤で蔦代が八代進一。植本はいくつになっても色香の失せぬ色っぽい正子。所作も美しいが、どうしても私には彼のふだんのツルツルあたまが消し去れない(笑)。八代は化粧がケバいし、美しい女形とは言いがたく、女装にしか見えない。ゲイバーのママみたいで、違和感がある。
私にとってのベストは杉村春子の正子に、山田五十鈴の蔦代である。やはり、この2人の名人芸が目に焼きついているので、悪いが比較にならない。
だから、終始、有吉作品のパロディーとして楽しむしかなかった。
宴席の場面に新派の雰囲気があったのは救いである。
ロビーで初日乾杯があり、ここにいるオバサマたちがこの劇団を育ててきたのだなということが伝わってきた。座長の加納さんは昔と変わらず、お客に対して腰が低い。


【終了!】B4 paper books【ご来場ありがとうございました!】

【終了!】B4 paper books【ご来場ありがとうございました!】

劇団パラノワール(旧Voyantroupe)

サンモールスタジオ(東京都)

2010/11/03 (水) ~ 2010/11/09 (火)公演終了

満足度★★★★★

「黒」の章を拝見しました
とにかく強烈な印象を与える作品で、好みは分かれると思います。ヨーロッパの映画に出てきそうで、私も映画なら観にいかないジャンルだと思うが、この劇団の作品は個性的で好きです。思想史や犯罪史が一緒になったような独特の雰囲気。大人向けのこういう小劇場芝居があることを多くの人に知ってもらいたいと思います。

ネタバレBOX

「バートリ・エルジェービト」の官能的描写にはドッキリ。ポーズをとるタイミングが多少ずれてズッコケた感じに見えてしまう人がいたのは残念。終始クールな伊達由佳里(ドルコ)が印象に残る。服を着ているドルコは赤い下着姿の娘たちよりある意味なまめかしく見えた。闇で発するセリフの時から邸木ユカ(バートリ)にはひきつけられた。答える夫の渡辺一人もよい。
「ロマノヴィチ」のロマノヴィチ役、太田守信はこういう役をやらせたらハマる人。海賊ハイジャックには合ってる俳優だ。
「シャウクロス」は殺戮場面の連続で、殺戮からは何も生まれない虚しさを痛感させられた。この作品が一番、演劇的場面が多く、わかりやすく感じた。
マーカス大尉の山崎敬史の雰囲気やしゃべりかたが、泉谷しげるみたいで面白い。てっぺいと伊達のサッカウェイ夫妻が印象に残った。
ラストに「シュルレアリスム宣言」。陰惨な場面が続いた後なので、「大喜利」的様相でほほえましくみえ、楽しめた。
全編通して登場するロベスピエール(加治敬三)とサン=ジュスト(堀口武弘)もそれらしい風貌で好演。
サンモールスタジオの階段から見える坪庭の装飾もこの劇団の楽しみのひとつ。真紅の花びらが血しぶきのように散っていた。
感じ方の違いなのか、陰惨な場面で、一部の中高年男性からのみ、笑いが漏れていたのが意外だった。
【終了!】B4 paper books【ご来場ありがとうございました!】

【終了!】B4 paper books【ご来場ありがとうございました!】

劇団パラノワール(旧Voyantroupe)

サンモールスタジオ(東京都)

2010/11/03 (水) ~ 2010/11/09 (火)公演終了

満足度★★★★★

これは凄い。
予想を超える世界観でした。
妖しく美しい女優さんたちが素敵でした。
あと4日間がんばってください!!

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