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ロミオ&ジュリエット

ロミオ&ジュリエット

TBS

赤坂ACTシアター(東京都)

2011/09/07 (水) ~ 2011/10/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

歌唱力が全てを凌駕する快作かな?
いえね、幕開きは正直気持ちが萎えました。

あら、これ、相当駄作??って感じで。

ところがですよ、結果的に、これは近来稀に見る優れもののロミジュリでした。

一幕ではよしてよ!と内心思った小道具が、実は、これを出す意味があったのかもとさえ、善意的な解釈が可能に成る程でした。

城田ロミオは、見目麗しく、歌唱に色気があり、もう文句のつけようがありません。昆ジュリエットには、一声聴いて、驚嘆させられました。一体、どこに、こんな歌が上手で、ピッタリな女優さんが今まで隠れていたの??と、信じられない思いでした。

周りのキャストも、こぞって歌唱の優れたツワモノばかり。
こういう歌唱に不安のないミュージカルが日本でも上演される日が来るなんて、昔は期待もしませんでした。

ただ、脚本と、訳詞の酷さには、やや残念な部分もありました。

「ロミオとジュリエット」と言うよりは、「ウエストサイドストーリー」のパロディ的な味わいでした。

ネタバレBOX

開幕早々、携帯やフェイスブックネタが満載で、あれ、そういうテイスト?とかなりがっくりしたのです。
衣装が現代風なのはいいとしても、時代設定も場所設定も滅茶苦茶な感じで、それでいて、大公や両家の設定等は、原作に忠実という、矛盾で、気持ちが付いて行けるだろうかとかなり不安が過ぎりました。

ところが、主役二人が登場するや、その不安はいっぺんに解消され、「わお、日本でこんな本まもんのロミジュリが観られるのねえ!」と一気に心がハートマークに豹変しちゃいましたよ。

だって、若くて、素敵で甘い歌声のまさにロミオ的な城田さんと、まだ乙女の純粋無垢な感じの、昆さんの可憐さに目が釘付けになって、耳はとろけそうになるんですもの。

皆さん、歌もダンスもお上手。

意外な人物のソロナンバーがたくさんあって、ちょっといつものロミジュリを側面から照射してみました的な視点が新鮮でした。
歌詞は、他のシェークスピア作品からも拝借したり、工夫が感じられたのですが、訳詞がうまくないせいか、耳障りな単語が耳につき、ちょっと違和感を感じる部分がたくさん見受けられました。
特に、「憎しみ」という語を連呼する歌は、歌いにくそうだし、ダサい印象を受けてしまいました。
主役二人のデュエット曲は、やはりいつ聴いても佳曲だなあとウットリ!
今度、CDを作る機会があれば、絶対入れたい曲ですね。

石川禅さんの出場が少なく、もったいなく感じたり、涼風さん扮するジュリエットの母のキャラクター設定に、異を唱えたい思いなど、細部をほじくれば、多々不満もありましたが、とにかく、観ても聴いても、清々しく、観客の気持ちが幸せになるクオリティ高いミュージカルだったことは確かです。

最初は、これだけは勘弁と思った携帯の存在も、もしかしたら、意味があったのかもと感じられさえしました。
以前、誰かが言ってたんです。「もし、携帯があったら、ロミオとジュリエットは死なないで済んだのに」って。
でも、この芝居、携帯があっても、すれ違いは起こり、やはり死んでしまうのねえ。つまり、二人は、どういう時代に生まれても、人々に、戦いや復讐の愚かさを自らの死をもって、伝える役割を神から与えられた存在なんでしょうね。そして、愛情の素晴らしさもね。

何か、久々、一演劇ファンとして、ただ単純に幸せになれる舞台でした。
今夜は、いい夢見られそうです。
罪

アル☆カンパニー

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2011/09/11 (日) ~ 2011/09/19 (月)公演終了

満足度★★★★★

密度の濃い70分
とても良かったです。久しぶりにズシンと来ました。
降り止むことがないだろう「雨」の音に涙が出ました。

どん底スナイパー

どん底スナイパー

モダンスイマーズ

サイスタジオコモネAスタジオ(東京都)

2011/09/12 (月) ~ 2011/09/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

素晴らしい!
全く予想もしていなかったストーリーと、実力のある個性的な役者陣に魅了されました。

ネタバレBOX

タイムマシーンを使って負のスパイラルに陥って小学生時代に死んだ友人の一家を救う話。

黙々とタイムマシーンを開発する国家機関の研究員たちと作業に従事する囚人たち、借金苦に悩み保険金詐欺を企んだ中華料理店の夫婦、中華料理店の息子が見た木の鳥を探索した同級生たち、三つのグループのシーンがランダムに展開していくうちにこれらの人々が繋がり合い、重なり合い何が起きたかが次第に明らかになっていきます。

家に火を点けたのが木の鳥だと確信した中華料理店の息子は崖に引っ掛かった木の鳥の残骸を取ろうとして転落して死んでしまい、店は再建されたものの悲しい結末となった現実を、大人になった同級生が開発したタイムマシーンに別の同級生が志願して乗って当時に戻り、ある情報を伝授することで未来が変化したようです。

変化のおかげで木の鳥も崖に引っ掛からずにすみ、戻れたんですね。

上が白で下が茶色の短めのズボンで統一した衣装や、木製の椅子状の立方体を使った小道具で抽象化と透明感が表現でき、女優が一人ということもあってか、むさくるしい小学生の女子も登場したりの演出も良かったです。
とーく・おぶ・ざ・でっど 序

とーく・おぶ・ざ・でっど 序

JOHNNY TIME

エビス駅前バー(東京都)

2011/08/06 (土) ~ 2011/08/11 (木)公演終了

満足度★★★★

ゆるく観れる
休憩無いといいながらも、間であった物語の説明はなかなかに面白かった。
(まあ、ウケはイマイチだったがww)

ネタバレBOX

物語は、野党側?に落ちた神様達が、総選挙ならぬ、ハルマゲドンを起こすために、ある一人の男に究極の中の究極の選択を迫る物語かな。
アルマゲドンを起こすための条件が説明されてなかったような?気がしたが、なかなかに面白かったです。
最近は、エビス駅前バーを、純粋にバーの設定ではなくて、あの世とかあの世とこの世の狭間の場所とかで使うのもちょと増えだしてきたような。
でも、狭い空間がそうゆう設定にも非常にマッチする、不思議さ。
道雪

道雪

THEちょんまげ軍団SUPER

吉祥寺シアター(東京都)

2011/08/03 (水) ~ 2011/08/07 (日)公演終了

満足度★★★★

面白かった
それ程メジャーでもない武将をチョイスしたから、ちょっと前半丁寧すぎるというか説明的な場面になってたかな。
かといって、それ程わかるかといわれれば微妙なところもあったので、前半はもう少し短くしてもよかったかも。
後半の入り乱れての殺陣はなかなかよかったかな。(まあ、気合入れすぎて槍とかぶっ壊してたがww)
なかなか面白かったです。

青い夏、エピローグ

青い夏、エピローグ

けったマシーン

タイニイアリス(東京都)

2011/09/07 (水) ~ 2011/09/12 (月)公演終了

満足度★★★★

ちょっと意外でした
高校生達のありきたりの青春群像劇かと思いきや、話はちょっと意外な方向へ。謎が残りますが、比較的短い時間でコンパクトにおさまっていて、すっきりと楽しめました。

riverbed sleepless summer

riverbed sleepless summer

白米少女

プロト・シアター(東京都)

2011/09/02 (金) ~ 2011/09/04 (日)公演終了

満足度★★★★

期待以上の面白さ
音信不通の姉を探して、川沿いの廃屋を化した建物を訪れる妹。期待以上の面白さでした。トラウマを抱えた人達とのやり取りが実にいい。映像とともに挿入されるヴァイオリンとギターの生演奏も効果的(ヴァイオリンのお姉さん美人でした)。蝉の鳴き声や川の音も印象的でした。次回作が楽しみです。

父が燃える日

父が燃える日

劇団青年座

青年座劇場(東京都)

2011/09/14 (水) ~ 2011/09/19 (月)公演終了

満足度★★★

役者も戯曲も素敵な部分が多かった…が
役者さんも上手く、セリフも興味深いモノが多かったのに、イマイチ楽しみきれなかった…。演出が戯曲の良さを引き出しきれなかった印象です。「ハマってない」って感じたシーンがかなり多かったですね。上演時間の2時間15分は、やはりチョット長過ぎ。もっともっと間を詰めた作品にすれば、2時間程度にはなったのではないでしょうか??どのシーンも同じようなテンポ感での2時間越えは、さすがにしんどいです。また、丁寧過ぎる程に丁寧な役者さんの芝居が、逆に作品の矛盾点というか違和感を出してしまった気がいたしました。デリケートに作る部分を、演出家サンが間違えたのかなぁ。まだまだ全然、発揮されてない良さが一杯の公演だと思っちゃいました。なんかもったいなかったなぁ~。

ネタバレBOX

大体、下手に座ったら全く見えないシーンとかあるのはおかしいでしょうに!上手のお客さんだけ笑ってて、下手はよくわからずに静か…。見えづらいじゃないんですうよ?全く見えないんですよ?コレには正直言って腹が立ちましたよ。せめて一言アナウンスしてよ…。しかも開演直後からそれだとなぁ…。

不機嫌なクチコミでホントすみません。
めろす

めろす

チェリーブロッサムハイスクール

こまばアゴラ劇場(東京都)

2011/09/10 (土) ~ 2011/09/14 (水)公演終了

はじめてのにんげんがり

はじめてのにんげんがり

劇団桃唄309

テアトルBONBON(東京都)

2011/09/07 (水) ~ 2011/09/13 (火)公演終了

おしまいのとき

おしまいのとき

ポツドール

ザ・スズナリ(東京都)

2011/09/08 (木) ~ 2011/09/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

20110909
やすっぽく見せているけど確信犯(^・ェ・^)

かもめ

かもめ

第七劇場

シアタートラム(東京都)

2011/09/08 (木) ~ 2011/09/11 (日)公演終了

前向き!タイモン

前向き!タイモン

ミクニヤナイハラプロジェクト

こまばアゴラ劇場(東京都)

2011/09/01 (木) ~ 2011/09/04 (日)公演終了

空のハモニカ

空のハモニカ

てがみ座

「劇」小劇場(東京都)

2011/09/14 (水) ~ 2011/09/19 (月)公演終了

満足度★★★★★

無題122
受付開始後、お客さんがどんどんロビーに入って来ます、今夜は初日、大勢いらして通路には追加席、入ると中央に大きな長い板の間、会場を二分、それを挟んで客席が向かい合っています。前列は座布団、役者さんが目の前に座ったり、通ったり。和服のお芝居はあまりみたことがなく、金子みすゞ、といってもその名前を知っているだけなのですが、たいへん美しく、切なく、哀しいお芝居でした。板の間は、家であり、通りであり、詩や手紙を書く机であったり、「もうみすゞではない」テル(石村さん)、「これからみすゞになる」テル(今泉さん)、テルの娘(新井さん)、それぞれを魅力的な女優さんたちが演じています。衣装、立ち振舞い、下関の言葉(ですね?)。天井から吊られている魚、漁ですね。

終演後、やはりみにきてよかったと思ったのでした。帰宅後、図書館で「金子みすゞふたたび」を予約。もう一回みようか、悩み中。

ネタバレBOX

自殺した作家と聞いて最初に思うのは、なぜかいつも久坂葉子(1952...21歳)。

席においてあるチラシ、そのうえに「てがみ座からのテガミ」。小さな原稿用紙に書かれた詩。

劇中に開けられる手紙には、筆で書かれた黒い文字。

今泉さん、大学1年生なんですね。端正な顔立ち、横顔が美しく表情豊か、多感な女学生そのもの。

石村さん。受け身の女性や激情の女性や、自分のなすべきことをそっと心に決めた女性を演じ分け、体当たりであったり、憔悴しきった様子であったり。
シャイロック

シャイロック

東京演劇アンサンブル

ブレヒトの芝居小屋(東京都)

2011/09/09 (金) ~ 2011/09/19 (月)公演終了

満足度★★★★

興味深い新釈シャイロック
シェイクスピアの『ヴェニスの商人』とは趣の異なるアーノルド・ウェスカーの作品。

役名が同じでも設定やストーリーはかなり違うので興味深かった。

初演以来、10回の改稿を重ねているそうだが、日本ではこの東京演劇アンサンブルが最新版で初演となる。

ユダヤ人についての捉え方、描き方がかなり違う。

シェイクスピアファン、シェイクスピアにあまり興味ない人、両方に観てほしいと思った。

有料プログラムに本戯曲が生まれた背景や分析、解説がなされているので、興味のある方には一読をお勧めする。

再演を希望したい。

ネタバレBOX

観終わった後、各自が自分の中でいろいろ思いを巡らせることができる作品だと思った。

東京演劇アンサンブルは「あー、面白かった」だけで終わらない作品を上演し続けている劇団。

私にとっては「人生の良き友」のような劇団である。

この劇場、唯一自宅から歩いて行けるので、引っ越したくないとさえ思っている。

がめつい高利貸しというイメージのシャイロック(松下重人)が、本作では、読書家で教養があり、貴族のアントウニオウ(竹口範顕)に人生において影響を与えるほどの存在に描かれている点にまず驚く。

しかし、その知識と教養が娘のジェシカ(樋口祐歌)には重荷で、反抗を生む。

シャイロックに姉リヴカがいる設定で、志賀澤子の温かみがとてもよい。

ポーシャ(清水優華)も颯爽としたスーパーウーマンではなく等身大の描かれ方で、ジェシカ同様、自分の境遇や結婚に迷いや悩みを持っている。

「肉1ポンド」の証文の意味や、判決の出し方、受け止め方もシェイクスピア版とは違うが、ここで明かすのは興をそぐので控えます。

2組の若い男女のハッピーエンドで終わらず、かなりほろ苦い幕切れ。これがまたよい。

バサーニオウ(公家義徳)の妻に対する考えかたに男の本音が出ていて面白い。実は私の父が結婚の時に母に送った手紙を死後に発見し、その文章とほぼ趣旨が同じ台詞で苦笑してしまった。

終幕の男たちの語らいの場面に、いつものアンサンブルの団風が出ていて、借り物の役でなく俳優の個性が役になじんで見えてとても良かった。

松下重人は、誠実な人柄がにじみ出る俳優なので、このシャイロックは似合っている。

ただ、松下を含め、初日ではないのに俳優の何人かに台詞のとちりがあり、手ごわい戯曲だったのだろうが、残念だった。

清水は成長著しい期待の若手で最近好演が続いているが、まだ線が細く感じた。

バサーニオウがベテランの公家なので、個人的には桑原睦のポーシャで観てみたかった。

桑原は行動力ある銀行家の娘レベッカをくっきりと演じるが、ポーシャも似合うはず。

桑原ならジェシカを保護して世話をするという包容力も出たと思う。

ジェシカの樋口は見事抜擢に応え、難役をこなした。もっとよくなるはず。

実際に建築学専攻の本多弘典が若き建築家ロドリゲスを演じているのも面白い。

本多は加藤健一の若いときに似た目力がある個性的な俳優で、少ない出番でも印象に残る。

名家に生まれ、屈託はないが100%善人ではない青年グラチアーノ役を尾崎太郎が好演。

三瓶裕史の肖像画家モーゼ、浅井純彦のシャイロックの協力者テュバルも、いかにもその役らしさが出ていた。

こういう脇の層の厚さがこの劇団の魅力でもある。


新・幕末純情伝

新・幕末純情伝

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2011/09/13 (火) ~ 2011/09/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

坂本龍馬がどうもいまひとつ
作品トータルでは大好きだけど、今回の坂本龍馬役は、なぜあの俳優がキャスティングされたのだろう?って不思議に思う。

秘密裏にどうぞ

秘密裏にどうぞ

ガレキの太鼓

都内某所、とある一軒家(最寄駅、京王線下高井戸駅)(東京都)

2011/09/10 (土) ~ 2011/09/12 (月)公演終了

満足度★★★★

ガールズパジャマパーティー
菅谷さんからの台詞としては衝撃的ですな。思ったほどせきららではないが、男としては反応しにくいネタにどうリアクションすべきかとか、ありましたな

めろす

めろす

チェリーブロッサムハイスクール

こまばアゴラ劇場(東京都)

2011/09/10 (土) ~ 2011/09/14 (水)公演終了

満足度★★★★

ストレートではないけど
適度なアレンジ具合とでもいうか。軽量なメロスであった

女がつらいよ

女がつらいよ

MCR

インディペンデントシアターOji(東京都)

2011/09/07 (水) ~ 2011/09/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

あずきちゃん最強
あずきちゃんはいつもおもしろいけど、こんどはさいこう。こんどうさんのぼうはつがたらないのがざんねん

背水の孤島

背水の孤島

TRASHMASTERS

笹塚ファクトリー(東京都)

2011/09/09 (金) ~ 2011/09/19 (月)公演終了

満足度★★★★★

311事件のその後
昼割で観劇。この舞台で3300円は良心的だ。
一幕「蝿」二幕「背水の孤島」からなる3時間20分休憩ナシの公演だったが、全く飽きずに、むしろ飲み込まれるように観た。TVの映像で客観的にしか見ていない東日本大震災だが、被災者家族を主軸にTVクルーとの見る側と見せる側の演出構成とエネルギー問題を取り上げ二部構成にまとめた社会派劇だ。相変わらず、暗転後のガラッと変わる
舞台美術(福田暢秀)が素晴らしい。まるでマジック。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

舞台は石巻市郊外。被災して納屋で暮らす貧しい一家・片岡家にテレビの取材が入る。テレビ局はドキュメンタリー用に一番貧しい家を選び、貧乏暮らしをアピールして視聴者から同情の声を拾おうとし、片岡家の家族を利用して美談に仕立てようとする。しかし、様々なトラブルや缶詰工場からの略奪、不倫など、美談を裏切る出来事が次々と起こる。

一方で片岡家の主は補助金を貰い多くの人々の善意に甘えて、それにすがって生きて働こうとしない。こうした人の心の腐った部分に蝿がたかる。 震災直後の混乱に乗っかって何をやっても許されるという、人の心の汚さ、穢れた人間の業を描き出した美談の裏に潜んだ矛盾を描写した問題作だ。蝿の羽音、ブーーン・・ブーーンが音響で流される。

後半は近未来の東京・永田町。原発を推進する大臣と石巻市郊外で関った人たちが反原発派として登場する。TRASHMASTERSの近未来の設定はいつも出世した人々が登場するが今回も相変わらずだ。汚い政治の世界を全て背負ったような大臣に立ち向かう、かつての片岡家の長男の交渉術(放射能爆弾で脅すなど)があまりにも見事だった。また、大臣の吐くセリフ、「人名より統治」は政治の世界では、それが正義なんだろうな・・。などとリアルに思える。

エネルギー政策に関して、樹木の太陽光発電機は凄くいいアイデアだと感心し、表現者として物申す姿勢は中津留章仁ならではだ。政治の腐敗と日本経済、被爆者の問題を取り上げた舞台だった。字幕で「希望などない。それでも生き続ける。」はドカン!と心に響き、涙する場面もあった。見応えのある3時間20分。時間のある方は是非に。素晴らしい舞台です。

追伸:役者全員の演技力が素晴らしい。セリフ噛みもあったが、この長丁場、致し方ないと思う。問題は当日パンフだ。できたら役柄も載せて欲しい。メモ取るのが大変なんだってばっ!笑

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