満足度★★★★★
歌唱力が全てを凌駕する快作かな?
いえね、幕開きは正直気持ちが萎えました。
あら、これ、相当駄作??って感じで。
ところがですよ、結果的に、これは近来稀に見る優れもののロミジュリでした。
一幕ではよしてよ!と内心思った小道具が、実は、これを出す意味があったのかもとさえ、善意的な解釈が可能に成る程でした。
城田ロミオは、見目麗しく、歌唱に色気があり、もう文句のつけようがありません。昆ジュリエットには、一声聴いて、驚嘆させられました。一体、どこに、こんな歌が上手で、ピッタリな女優さんが今まで隠れていたの??と、信じられない思いでした。
周りのキャストも、こぞって歌唱の優れたツワモノばかり。
こういう歌唱に不安のないミュージカルが日本でも上演される日が来るなんて、昔は期待もしませんでした。
ただ、脚本と、訳詞の酷さには、やや残念な部分もありました。
「ロミオとジュリエット」と言うよりは、「ウエストサイドストーリー」のパロディ的な味わいでした。