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千年マチコ

千年マチコ

アリー・エンターテイメント

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2013/06/26 (水) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★★

天然か
ひっそりと世に紛れて暮らしているのかと思いましたが、大丈夫かいなと思うくらい濃いキャラでした。

ネタバレBOX

2200年以上前に船で外国人がやって来て村人全員にごちそうしてくれたのですが、不老不死の薬を探し求めていた外国人の陰謀で食べ物には毒が入っていて、一点食いをしていたマチコさんだけが生き残った結果、人魚の肉が不老不死の薬だと判明したそうです。

それから幾星霜、ギターを持ったスナフキンみたいなヒッピー風な出で立ちと甲高い声に違和感を覚えましたが、今は武道館ライブを夢見ながら気になる子孫のところを尋ね歩く旅をしているマチコさんです。現在の日本人のほとんどが子孫ということですから、今後のシリーズ化の材料には事欠きません。

伏線を必死で回収するように、お風呂屋さん兄弟の危機を救い、銭湯のお客さんの恋の手助けをしたりしましたが、結局のところ不老不死の身をバラしてしまいました。

水戸黄門の時代なら黄門様とバレても次の土地でご隠居さんで通るかもしれませんが、今の時代はそうはいきません。あっという間に全世界的に顔が知れてしまいます。何とかバラさずに去っていく奥ゆかしさがほしいと思いました。
『うそつき』/『屋上庭園』/『千両みかん』

『うそつき』/『屋上庭園』/『千両みかん』

アマヤドリ

スタジオ空洞(東京都)

2013/06/26 (水) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★★

『屋上庭園・千両みかん』観劇
最初は『千両みかん』でした。
東西の噺家が高座にかける定番の古典落語の二人芝居は動きもユニークで楽しかったです。
次の岸田國士作品『屋上庭園』、
二組の若者夫婦が苦味のある会話を繰り広げるテイストは自分の好みではなかったなぁ。と

(2つで70分強かな)

ネタバレBOX

みかんは動きも楽しくアマヤドリらしさが出ていたしで易かったのだろうと思ったが。庭園さんは微妙に題材選択が・・・?と思ったデス。
気楽に自転車でも来れるようなら良いでしょうが、上演時間以上の移動時間をかけるとなると・・・と思ってしまったんですよ。
ちなみに演出としての音や照明は両方とも上手いなぁと思ったデスヨ。
(役者さんもね(^^)

他劇団広告のチラシ束閉じた紙の宣伝が、
小劇場関連に優しいまなざしであって好印象でありました。
(こーゆー気遣いできる心の豊かさは尊敬に値します)
Over The Line

Over The Line

EgofiLter

シアター711(東京都)

2013/06/26 (水) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

よくぞここまで
 とても大切な問題を、深い所から良く舞台化している。弱者切り捨てが大手を振ってまかり通る時代になった現在、戦中、戦後の弱者の位置、意地、連帯をその屈折を含めて描き得た視点と払ったであろう多大な努力に敬意を表する。

ネタバレBOX

比嘉 東児は、ちくの兄、東京大学で薬学を専攻している。戦争中、女子挺身隊として徴用され終戦後数年を経て戻らぬ妹は亡くなったと思い、彼女の大好きであった坂口 安吾の書生になることを決意し彼を訊ねる。然し、安吾は、シャブなどの乱用で病院から退院したばかりで薬無しでは自分の思うようなものが書けないと感じており、不調を嘆いていて中々会ってもくれない。だが、ちくは、安吾の同人誌仲間であった沖縄の小説家志望の青年、安里 普栄の内縁の妻だった関係で、安里からの紹介状を持参していた。安吾の担当編集者の仲立ちもあり、安吾の書生になるが、安吾の妻は、安吾の文学の優れた読者とは言えぬ凡夫、それに引き換え、洲崎の女給をしている“あげは”は、安吾自身が認める最良の読者であった。その為、体の調子がずっと悪いあげはの下によく通い、妻、三千代の嫉妬を買っている。
 安吾が、東児を初めて書生として認めた日、彼は東児をあげはのいる“大河”へ連れて行って飲ませる。無論、無頼派だからということもあろうし、酒も殆どやらない東児をからかう意味もあったであろう。この夜、東児はしたたか酔い、あげはから渡されたシャブを打って意識が飛んでしまった。その間に、かつては洲崎で一、二を争う大店であった大河に売られた娘と共に来ていた女衒を刺し、この店に匿われていた指名手配犯を調査していた刑事が、2階で起こった騒動を聞きつけて駆けつけた所、彼をも刺してしまった。女衒は、命を落とした。然し、大河の女給、鳥枝がぞっこんとなり、東児の面倒を生涯みる、と言い出すに至って、皆で東児を庇い、匿うことになった。匿っている人物は既にいた。女給仲間と番頭を殺した、として指名手配されている朱美である。
 何れにせよ、遺体は始末しなければならない。そこで、遺体を骨まで砕く解体作業が為される。刑事はまだ死んでいなかったが、逃すわけにもゆかないので、捉えたままにしてある。
上演中故、ネタバレは此処まで、あとは、実際の舞台を観て欲しい。ハンダラ的には必見の舞台だ。
『うそつき』/『屋上庭園』/『千両みかん』

『うそつき』/『屋上庭園』/『千両みかん』

アマヤドリ

スタジオ空洞(東京都)

2013/06/26 (水) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

うそつきを拝見
 実に微妙な戦争状態の中での他所者対仲間、男と女、事実と嘘、混み入った関係の中でのファクトの証明の不可能性等々、頗るデリケートな問題群を敢えて俎上に載せ、舞台化した意欲作。知的で繊細、而も、演出、役者の技量を露骨に問うような緊迫した舞台で、流石、本家の貫録を見せた作品作りであった。この舞台成功の秘訣は、精巧に作られたパズルのようなシナリオの本質を過つ所なく捉え、観客に納得のゆく形にして観せた辺り、作品解釈の深さにその鍵があるように思われる。

ネタバレBOX

 舞台は都市国家カルタゴのガソリンスタンド、クッキーも出す一風変わったカフェ風の場所カルタゴノヴァ。隣国、スコピオとは、休戦を挟んでは居てもずっと戦争状態にあり、エレファントと呼ばれる無敵の武器を持つ強国、スコピオには近年やられっぱなしである。当然のことながら、互いの国民は、疑心暗鬼に陥り、他所者が来たとなれば、スパイの嫌疑を掛ける。 
 このような情況下、店に居るギーコを訪ねて板垣と名乗る男がやって来た。彼は、ギーコと昔暮らし、金を貸していたので、返して欲しい、という理由で訪れたのだが、実際に、ギーコと面通ししても埒が明かない。ギーコの暮らした、板垣の顔とは全然違っていたので、板垣であるのかそうでないのか、確証が持てないのである。板垣は、日記を見せたり、軍からギーコ宛てに届いていた板垣の死亡通知が間違いであるとの説明を繰り返したり、何故、顔が変わってしまったか理由を明かしたりするが、どれも決定打にはなり得ない。ギーコにしてからが、板垣の耳の後ろにあった黒子でも確信が持てず、寝てみても分からない。だが、二人はそれでも段々に親しくなり、ギーコも板垣本人だと内心信じてゆくのだが、このスタンドの協同経営者であるスランプの相棒、ナイルは、カルタゴを代表する兵器製造の天才で、どうしても板垣の話を信じることができない。自分の作っていたエレファント技術を盗みに来たスパイではないか、との疑いを払拭できないのだ。但し、板垣を腕ずくで追い出すこともできないのは、どこかで板垣の言う事の事実性を完全には否定できない、と科学者として冷静に考えているからでもあろう。
 因みに、クッキーコンテストで佳作を取るほどの腕を持つスランプが、実は、ナイル作のエレファントであるという落ちも用意されているが、軍の科学者として、自分のボディーガードに強力な援軍を置いておくのは当然のことであろう。
 連続するシリーズの一部ということだが、実に、スリリングな舞台に仕上がっている。集中して観るべき舞台だ。
 
Call me Call you

Call me Call you

劇団6番シード

吉祥寺シアター(東京都)

2013/06/27 (木) ~ 2013/07/04 (木)公演終了

満足度★★★★

ハラハラドキドキ
 立て籠もり事件が発生した。人質は、ダンススクールに通う女性4人、講師男性1人の5人。事件直前の目撃証言では、不審な男性が報告されているが、20歳前後とみられる他には、情報は無い。

ネタバレBOX

 警察の特殊部隊、キャリア組の課長と指示系統が2つあって、交渉初手で犯人を興奮させてしまう。そこへ交渉人を派遣したとの報が齎される。
 アメリカ流のノウハウを学んだ女性が前線に設けられた移動基地に来所し、犯人とのコンタクトにメディアを利用することを提言、彼女が、犯人との交渉権を持つという流れを作るが、何と! 所轄の県警ヘリが到着、署長直々に派遣された交渉人が登場。この人、おばあさんである。更に、ヘリから降りた時には、晩御飯を作る為に買った材料の入ったビニール袋を抱えた、主婦という感じしか与えなかった為、皆に大丈夫? と懸念を持たせた。偶々、今迄立て籠もり、自殺志願などで説得が必要な時に、それらの難事件を見事に解決してきた人なのであるが、登場の時のインパクとが、余りに場違いだったため、皆あっけにとられてしまうのだ。然し、他人の心理を読む達人であることが、その初手からの対応で皆に認識され、犯人との交渉は事実上、このおばあさんを中心に展開、事実を除々に明かにしてゆく。同時に、人質の解放も進むが・・・。ネット配信のフリージャーナリストらが、捜査を攪乱するわ、人質解放に関して、ダンス講師が、非常識な行動を取るわ等々、様々なハプニングが絡み、舞台はいつもハラハラドキドキの展開を見せる。
 犯人と交渉人とのアップテンポでスリリング、おまけに人情の機微を巧みに埋め込んだやり取りに思わず引き込まれながら愉しめる舞台だ。

虚像の持つ希望が歩き回るよう

虚像の持つ希望が歩き回るよう

劇団オトナイ

シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)

2013/06/28 (金) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★

惜しい!
初日のせいか、変な緊張感があって、なかなか響きあわないように感じた。
役者が文体に踊らされてる感のある箇所もちらほら。

書き方としては、
ナレーションというか、小説の地の文というか、
そういう物を多用していたり、
時間軸を前後に揺さぶったりと、面白い事に挑んでいるように思う。
その辺りを、上手く立体化する演出的発明がもっと欲しかった所ではある。

全体的に、ジャパンホラーめいた雰囲気はあったものの、
それが雰囲気だけで終わってしまっている印象。
演出も役者も、もっと空気感を突き詰めるか、
あるいはカラッとドライに攻めるかしても良かったのでは、と。
ウェットな演技ってのは、時として芝居に酔ってるだけで
客席に閉ざされたものになりやすいように思う。

もっと、客席に何かが向いてくるとよいのではないでしょうか。
緊張が取れるだけでも、まだまだ面白くなると思います。

ネタバレBOX

一人の小説家の死の、真実に迫る話。
時間軸入り乱れての展開が面白いが、同時に話を見失いやすい。
評論家みたいな人が、作品解説に夢中になるとことか面白かったが、
ギャグってるのかなんなのか、微妙な空気感で変な浮き方をしてるように見えた。
冒頭喫茶店のシーンの巻き戻しとか、なかなか面白い。
もっとタイミングやら何やら丁寧になってくると、より。

あんまり関係ないんだろうけど、
観てて映画『インセプション』が脳裏によぎりました。
班女/弱法師

班女/弱法師

shelf

d-倉庫(東京都)

2013/06/28 (金) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★

三島の特性
 三島は、西洋論理の本質を極めてよく理解していたと考えられる。ローマがキリスト教を国教として採用した後、時の権力者は、その弁証法的な部分を排除し、キリスト教が本来持っていた革命的部分を抜き去った。為政者としては妥当な政治判断であろう。ルネサンスでこの頸木が緩んだ時、再びデュアリズムの箍を填め直したのがデカルトの方法序説だったのではないか? 余りにも有名なCogito Ergo Sumには、弁証法は、入っていない。弁証法的であったのは、寧ろ、その死によって未完に終わった、パンセではないだろうか? 無論、パスカルの未完の大作である。幸か不幸か、その後のヨーロッパの文化・文明はデュアリズムの文脈を基本として発展してきた。無論、弁証法に比べて、遥かに理解され易い二元論は、人口に膾炙しやすいのが、その大きな理由の一つであろう。同時に為政者による拡散も大きな効果を持ったに違いあるまい。それは、キリスト教の父と子への掏り替えという形式を取った。精霊が抜け落ちた、というより精霊を抜いた形での伝播を促した者たちこそ、為政者だったのであり、三島はその様式を受け継いだのだ。天皇制護持を民族アイデンティティーの基礎に据えようとした彼にとってそれは必然であっただろう。無論、個人的に、三島は天皇など何とも思っては居ない。話が逸れた。

ネタバレBOX

  班女に関して言えば、演出家は、この三島のデュアリズムを弁証法化しようとした。それも、演出家に弁証法の第三項目として考えられている読者、リズールをメタ化しないで用いているのである。いくら何でもこれは無謀というものだろう。シナリオは、あくまで二元論で書かれているのに、舞台上でメタ化しないものを登場させたのでは、観客も意味を取れまい。予め、説明書きなど読んで、他人の意見に従って舞台を観る連中なら兎も角、自分の目で見、自分の頭で考える観客は、敢えて、事前に説明書きなど読まぬのが普通だろう。その上で演ずる側と勝負するのであるが、シナリオの本質的構造を変えて、そのことに関して舞台上でメタ化されなければ分かれ、という方に無理がある。役者の身体は、メタフィジックではなくフィジックなのであり、それをメタ化するのは、演出なりシナリオなり、コロスなりであって、身体そのものではない。その点で“班女”を愉しむことはできなかった。これに引き替え、“弱法師”は、二元論をそのまま活かした演出で、三島の特性もストレートに出ており、何より俊徳役の演技が気に入った。その纏った衣装も工夫の凝らされた良い出来のものだった。
きれいなお空を眺めていたのに

きれいなお空を眺めていたのに

こゆび侍

インディペンデントシアターOji(東京都)

2013/06/19 (水) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★

好き。
作風は好きです。引き込まれたっていうほど引き込まれたわけじゃないのに、不思議と飽きませんでしたね。言葉にできないけど「なんか好き」というこの感覚。アリだと思います。

Call me Call you

Call me Call you

劇団6番シード

吉祥寺シアター(東京都)

2013/06/27 (木) ~ 2013/07/04 (木)公演終了

満足度★★★★★

ネホリーとハホリー☆
(^^)/ 面白かったです! クライム・サスペンス、心理戦、推理の裏の裏、そしてほっこり人情味あって、大満足の2時間♪  緻密に計算された脚本・演出。 そして、それを舞台で極上に仕上げた役者たち! 観劇日記をブログに書きました。 

Call me Call you

Call me Call you

劇団6番シード

吉祥寺シアター(東京都)

2013/06/27 (木) ~ 2013/07/04 (木)公演終了

満足度★★★★★

スピード感
6番シードらしい作品でした。
ところどころに小ネタもあり、一回だけでなく数回観たくなりました

少年王マヨワ

少年王マヨワ

ニットキャップシアター

座・高円寺1(東京都)

2013/06/28 (金) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★★

うん?座・高円寺という
比較的大きな舞台に合わせたのだろうか、様々な大道具や天井から吊られた布、舞台上の生の音源やマスクなどの小道具が効果的といえば効果的だが、その分この劇団の持つ強烈な神話的独自性が弱まったような気がする。
こうなると単に難解な劇という印象でちょっと残念な感じに。時空を超えてシンクロし、繰り返される悲劇というだけでは決してないのだが、何だか核がよく見えない感じでした。「古事記の何とかのエピソードも台詞に込められているんですよ~」とアフタートークで言われても・・・・。無知な私は気がつかなかったので、悲しかったです。

少年王マヨワ

少年王マヨワ

ニットキャップシアター

座・高円寺1(東京都)

2013/06/28 (金) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

これぞ演劇
ってな感じのイマジネーション刺激されまくりな110分。
ヒリヒリとした感覚で紡がれる物語が豊かに広がっていく、そのさまが面白かった。

「これどんなト書きなんだろう・・・」って思ったんで上演台本買ってちょっと読んでみたけど、予想以上に無茶振り上等なト書きオンパレード。
演劇のチカラとかちゃんと真正面から信じてないと、とてもじゃないけどこうは書けないだろうなあ。

作品のベースとなってる古事記を最後までちゃんと全部読み込んでからまた観たらもっと楽しめるんだろうなあ。
ってことで再演してほしいなあとか思ったり。

☆「2つの嘘と3つの夢とハリウッド」☆

☆「2つの嘘と3つの夢とハリウッド」☆

Lobeauhエンターテインメント

中野スタジオあくとれ(東京都)

2013/06/26 (水) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★

そこはハリウッド?
舞台上で飛び交う英語、新鮮でした! 休憩はなくてもよかったかもしれないですね!?

ネタバレBOX

マユミの二面性をもう少し描いたら、もっとサスペンス色も出て来たように感じました。
少年王マヨワ

少年王マヨワ

ニットキャップシアター

座・高円寺1(東京都)

2013/06/28 (金) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★

うつらうつら
金曜の夜に、あの音楽は心地よすぎ。途中、ウトウトしてしまいました。が、後半のダイナミックな演出に息をのむ。あの鹿はきっと夢に出てくるなぁ。ただ個人的には前作の「strange」の方が好み。

Fire pRay ―秋津悠理のためのリサイタル―

Fire pRay ―秋津悠理のためのリサイタル―

<火遊び>

ギャラリー悠玄(東京都)

2013/06/27 (木) ~ 2013/07/01 (月)公演終了

満足度★★★★★

好きなんだよなぁ、こういうの
未来世界にイマの日本の問題を複数盛り込んだ物語。
確かに「MP3」的な物語世界であり、深夜枠でたまに放映されるセンスの良いドラマなども想起させて好きなタイプ。
ただ、凝った構造上、その場では理解できた気になっているが、後日、他人に説明できなさそうなのがネック?(爆)←よって上演台本を購入。見事な戦略だ。(笑)
各種技術が進歩した(しかしイマの延長線上にある)未来のハナシにイマの問題をぎっしり詰め込んだ、という点において劇団銀石の「息を止めるピノキオ」と通ずるタイプか? 好きなんだよなぁ、こういうの。

(補足または蛇足)
黒沢推し、中井推しの方には奥のエリアの中央寄りの席をオススメいたします。

Over The Line

Over The Line

EgofiLter

シアター711(東京都)

2013/06/26 (水) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★

実録風事件簿?(笑)
終戦後間もない頃のカフェーを舞台にした実録風事件簿?(笑)
途中で変容もする謎を提示してのミステリー風味の物語を軸に複数の(イマの)社会的問題を絡ませ、ひいては戦争がもたらすものに言及するのが上手い。
が、時制の前後や回想・幻想シーンなどで多少の戸惑いがないでもない。
一方、二役の使い方や「ある事実」の隠蔽の仕方が巧み。
真相を知った上でもう一度観るとより感心できるんだろうな。
なお、上演時間は2時間強。

Call me Call you

Call me Call you

劇団6番シード

吉祥寺シアター(東京都)

2013/06/27 (木) ~ 2013/07/04 (木)公演終了

満足度★★★★

よく出来た作品でした
好きか嫌いかといえば、好きな話ではありませんでしたが、きっちり作られていたと思います。
やっぱり、ちゃんと作ってあると、安心して見られます。
評価と、好き嫌いは、別物なのだなあと思った次第でした。

Over The Line

Over The Line

EgofiLter

シアター711(東京都)

2013/06/26 (水) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

盛りだくさんでした
時代、戦争、人生、家族、といった要素を

サスペンスタッチで絡めながらの展開は

“どうなっちゃうの~”っと期待が膨らみ

最後まで飽きずに観ることができました。

ミュージカル「シルバースプーンに映る月」

ミュージカル「シルバースプーンに映る月」

Quaras

東京グローブ座(東京都)

2013/06/14 (金) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

監視社会を体感!
芝居の内容に言及する前に、どうやら、テロリストの嫌疑を掛けられたらしい顛末を…。

楽しく観劇中、いきなり、係員の女性に、「お客様、バックの中の点滅がとても気になります。中を見せて下さい」と言われたんです。一瞬、何のことかわからず、あー、携帯の電源を切ってから、バックの奥底で、充電中だったと気づきました。でも、膝に乗せたバックは、私の肉眼では、点滅なんて確認できません。たぶん、どこかで、赤外線サーチか何かで気づいたんでしょうか?
周りのお客様にも迷惑だし、休憩がない公演でしたから、もし盗撮とか盗録とかを疑われたのなら、終演後、私をとっ捕まえて詰問すればいいわけで、わざわざ観劇中に尋問するなんて、爆弾でも持っていると疑われたのかしら?
バックから携帯を出して、「充電してただけですが」と言ったら、充電辞めてとも言わず、何か囁かれて、無罪放免になりましたけど…。

しかし、あまりにも驚いて、その後の芝居はどこか心ここにあらずで観ていました。こういうことがあるのなら、事前に、「観劇中の携帯の充電も御遠慮下さい」と御忠告頂けたら良かったのにと思いました。

そんなわけで、途中からは集中できない環境でしたが、芝居そのものは、キャストも素晴らしい人材ばかりで、脚本も、G2さんのオリジナル作品の中では一番好きなタイプの芝居で、大いに内容的には満足しました。

ただ、セットも洋館風ですし、この舞台、日本の設定にするよりは、どこか架空の国だとしても、外国の設定にした方が、内容に馴染んだ気がします。

グローブ座、久々に行ったら、観切れの多い3階席最前列に、背もたれのマットが置かれていて、舞台の観難さが緩和されていたのは、大変ありがたく感じました。

ネタバレBOX

坂本さんのミュージカルは、以前からずいぶん拝見していますが、観る度、立ち姿がカッコ良くなられてビックリします。V6の坂本さんをカッコいいとは思ったことはないのですが、舞台の坂本さんは、拝見する度、カッコ良くなられて、素晴らしい舞台役者さんだなあと感心するばかりでした。

キャストが、端役に至るまで、申し分なく、中でも戸田さんが、相変わらず秀逸!

最初「レベッカ」のような、サスペンスタッチで始まり、またG2さんの,観客騙しタイプのお芝居かと、警戒しましたが、さにあらず。

シチェーションコメデイと、ハートウオーミングな味付けが程良い、なかなか素敵な、心がほっこりとするミュージカルでした。

荻野さんの音楽も良くて、またいつかこのメンバーで再演して頂けたらなと思いました。
マクベス

マクベス

東京二期会

東京文化会館 大ホール(東京都)

2013/05/01 (水) ~ 2013/05/04 (土)公演終了

満足度★★★★★

短剣を頂戴。眠っている人も,死んでいる人も,絵のようなもの。
マクベスは,サラリーマンかもしれない。ある日,自宅のアパートに戻ろうとする。と,近所の三美人ママから,イケメンだってほめられる。きっと,将来は,出世するわよ・・・とか,お世辞を言われる。このお追従に,のぼせあがったマクベスは,家にもどるのが待てず,その話を愛妻にメールする。妻は,そうよ。あんたは,まじめ過ぎるからだめなの,もっと汚い手でもなんでも使って,同僚を次々につぶしていけばいいのよ。そうすれば,社長だって,夢じゃないわよ。

というような話になって,二人は,三人の魔女の預言に振り回され,人生の歯車を狂わせていくのだ。マクベスは,もともと仕事の鬼でもあったので,何人かは,会社から追い出せた。まだ,残っている連中は,逆に,組織の上層部に訴えでて巻き返しをはかろうとする。負けてなるものか,買収でなんでもやってやれ。夫婦の結束は,こうして,素晴らしく深くなるのであったが,没落の日が突然やって来るのであった。

シェークスピア演劇では,結婚はあまり肯定的に描かれていない。これは,シェークスピア自身家庭生活に満足していなかったから,といわれる。18歳のときに,8歳ちがう姉さん女房をもち,すぐに女の子,さらに何人かの子どもを持ったとされている。しかし,その結婚生活は,ほとんど別居であったとされる。結婚後,俳優をへて,脚本を書き始め,ヘンリー六世などを書く。劇作家としては大成功するが,円満な家庭を演じることはなかったのか。

しあわせな結婚生活を,ほとんど書かない作家が,『マクベス』という作品で,仲の良い夫婦を初めて書いた。それは,王位簒奪を計画し,連続殺人にいたる,グロテスクな物語だった。真っ赤になった血の手袋が,オペラ『マクベス』の小道具では一番印象的だったと思う。音楽も素晴らしかった。また,いつの日か。

短剣を頂戴。眠っている人も,死んでいる人も,絵のようなもの。
絵に描かれた悪魔を怖がるのは,子どもの目です。血を流していたら,護衛たちの顔になすりつけてやればいい。なすりつけるのよ,護衛たちに罪を。

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