
千年マチコ
アリー・エンターテイメント
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2013/06/26 (水) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

『うそつき』/『屋上庭園』/『千両みかん』
アマヤドリ
スタジオ空洞(東京都)
2013/06/26 (水) ~ 2013/06/30 (日)公演終了
満足度★★★
『屋上庭園・千両みかん』観劇
最初は『千両みかん』でした。
東西の噺家が高座にかける定番の古典落語の二人芝居は動きもユニークで楽しかったです。
次の岸田國士作品『屋上庭園』、
二組の若者夫婦が苦味のある会話を繰り広げるテイストは自分の好みではなかったなぁ。と
(2つで70分強かな)

Over The Line
EgofiLter
シアター711(東京都)
2013/06/26 (水) ~ 2013/06/30 (日)公演終了
満足度★★★★★
よくぞここまで
とても大切な問題を、深い所から良く舞台化している。弱者切り捨てが大手を振ってまかり通る時代になった現在、戦中、戦後の弱者の位置、意地、連帯をその屈折を含めて描き得た視点と払ったであろう多大な努力に敬意を表する。

『うそつき』/『屋上庭園』/『千両みかん』
アマヤドリ
スタジオ空洞(東京都)
2013/06/26 (水) ~ 2013/06/30 (日)公演終了
満足度★★★★★
うそつきを拝見
実に微妙な戦争状態の中での他所者対仲間、男と女、事実と嘘、混み入った関係の中でのファクトの証明の不可能性等々、頗るデリケートな問題群を敢えて俎上に載せ、舞台化した意欲作。知的で繊細、而も、演出、役者の技量を露骨に問うような緊迫した舞台で、流石、本家の貫録を見せた作品作りであった。この舞台成功の秘訣は、精巧に作られたパズルのようなシナリオの本質を過つ所なく捉え、観客に納得のゆく形にして観せた辺り、作品解釈の深さにその鍵があるように思われる。

Call me Call you
劇団6番シード
吉祥寺シアター(東京都)
2013/06/27 (木) ~ 2013/07/04 (木)公演終了
満足度★★★★
ハラハラドキドキ
立て籠もり事件が発生した。人質は、ダンススクールに通う女性4人、講師男性1人の5人。事件直前の目撃証言では、不審な男性が報告されているが、20歳前後とみられる他には、情報は無い。

虚像の持つ希望が歩き回るよう
劇団オトナイ
シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)
2013/06/28 (金) ~ 2013/06/30 (日)公演終了
満足度★★
惜しい!
初日のせいか、変な緊張感があって、なかなか響きあわないように感じた。
役者が文体に踊らされてる感のある箇所もちらほら。
書き方としては、
ナレーションというか、小説の地の文というか、
そういう物を多用していたり、
時間軸を前後に揺さぶったりと、面白い事に挑んでいるように思う。
その辺りを、上手く立体化する演出的発明がもっと欲しかった所ではある。
全体的に、ジャパンホラーめいた雰囲気はあったものの、
それが雰囲気だけで終わってしまっている印象。
演出も役者も、もっと空気感を突き詰めるか、
あるいはカラッとドライに攻めるかしても良かったのでは、と。
ウェットな演技ってのは、時として芝居に酔ってるだけで
客席に閉ざされたものになりやすいように思う。
もっと、客席に何かが向いてくるとよいのではないでしょうか。
緊張が取れるだけでも、まだまだ面白くなると思います。

班女/弱法師
shelf
d-倉庫(東京都)
2013/06/28 (金) ~ 2013/06/30 (日)公演終了
満足度★★★★
三島の特性
三島は、西洋論理の本質を極めてよく理解していたと考えられる。ローマがキリスト教を国教として採用した後、時の権力者は、その弁証法的な部分を排除し、キリスト教が本来持っていた革命的部分を抜き去った。為政者としては妥当な政治判断であろう。ルネサンスでこの頸木が緩んだ時、再びデュアリズムの箍を填め直したのがデカルトの方法序説だったのではないか? 余りにも有名なCogito Ergo Sumには、弁証法は、入っていない。弁証法的であったのは、寧ろ、その死によって未完に終わった、パンセではないだろうか? 無論、パスカルの未完の大作である。幸か不幸か、その後のヨーロッパの文化・文明はデュアリズムの文脈を基本として発展してきた。無論、弁証法に比べて、遥かに理解され易い二元論は、人口に膾炙しやすいのが、その大きな理由の一つであろう。同時に為政者による拡散も大きな効果を持ったに違いあるまい。それは、キリスト教の父と子への掏り替えという形式を取った。精霊が抜け落ちた、というより精霊を抜いた形での伝播を促した者たちこそ、為政者だったのであり、三島はその様式を受け継いだのだ。天皇制護持を民族アイデンティティーの基礎に据えようとした彼にとってそれは必然であっただろう。無論、個人的に、三島は天皇など何とも思っては居ない。話が逸れた。

きれいなお空を眺めていたのに
こゆび侍
インディペンデントシアターOji(東京都)
2013/06/19 (水) ~ 2013/06/30 (日)公演終了
満足度★★★★
好き。
作風は好きです。引き込まれたっていうほど引き込まれたわけじゃないのに、不思議と飽きませんでしたね。言葉にできないけど「なんか好き」というこの感覚。アリだと思います。

Call me Call you
劇団6番シード
吉祥寺シアター(東京都)
2013/06/27 (木) ~ 2013/07/04 (木)公演終了
満足度★★★★★
ネホリーとハホリー☆
(^^)/ 面白かったです! クライム・サスペンス、心理戦、推理の裏の裏、そしてほっこり人情味あって、大満足の2時間♪ 緻密に計算された脚本・演出。 そして、それを舞台で極上に仕上げた役者たち! 観劇日記をブログに書きました。

Call me Call you
劇団6番シード
吉祥寺シアター(東京都)
2013/06/27 (木) ~ 2013/07/04 (木)公演終了

少年王マヨワ
ニットキャップシアター
座・高円寺1(東京都)
2013/06/28 (金) ~ 2013/06/30 (日)公演終了
満足度★★★
うん?座・高円寺という
比較的大きな舞台に合わせたのだろうか、様々な大道具や天井から吊られた布、舞台上の生の音源やマスクなどの小道具が効果的といえば効果的だが、その分この劇団の持つ強烈な神話的独自性が弱まったような気がする。
こうなると単に難解な劇という印象でちょっと残念な感じに。時空を超えてシンクロし、繰り返される悲劇というだけでは決してないのだが、何だか核がよく見えない感じでした。「古事記の何とかのエピソードも台詞に込められているんですよ~」とアフタートークで言われても・・・・。無知な私は気がつかなかったので、悲しかったです。

少年王マヨワ
ニットキャップシアター
座・高円寺1(東京都)
2013/06/28 (金) ~ 2013/06/30 (日)公演終了
満足度★★★★★
これぞ演劇
ってな感じのイマジネーション刺激されまくりな110分。
ヒリヒリとした感覚で紡がれる物語が豊かに広がっていく、そのさまが面白かった。
「これどんなト書きなんだろう・・・」って思ったんで上演台本買ってちょっと読んでみたけど、予想以上に無茶振り上等なト書きオンパレード。
演劇のチカラとかちゃんと真正面から信じてないと、とてもじゃないけどこうは書けないだろうなあ。
作品のベースとなってる古事記を最後までちゃんと全部読み込んでからまた観たらもっと楽しめるんだろうなあ。
ってことで再演してほしいなあとか思ったり。

☆「2つの嘘と3つの夢とハリウッド」☆
Lobeauhエンターテインメント
中野スタジオあくとれ(東京都)
2013/06/26 (水) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

少年王マヨワ
ニットキャップシアター
座・高円寺1(東京都)
2013/06/28 (金) ~ 2013/06/30 (日)公演終了
満足度★★★★
うつらうつら
金曜の夜に、あの音楽は心地よすぎ。途中、ウトウトしてしまいました。が、後半のダイナミックな演出に息をのむ。あの鹿はきっと夢に出てくるなぁ。ただ個人的には前作の「strange」の方が好み。

Fire pRay ―秋津悠理のためのリサイタル―
<火遊び>
ギャラリー悠玄(東京都)
2013/06/27 (木) ~ 2013/07/01 (月)公演終了
満足度★★★★★
好きなんだよなぁ、こういうの
未来世界にイマの日本の問題を複数盛り込んだ物語。
確かに「MP3」的な物語世界であり、深夜枠でたまに放映されるセンスの良いドラマなども想起させて好きなタイプ。
ただ、凝った構造上、その場では理解できた気になっているが、後日、他人に説明できなさそうなのがネック?(爆)←よって上演台本を購入。見事な戦略だ。(笑)
各種技術が進歩した(しかしイマの延長線上にある)未来のハナシにイマの問題をぎっしり詰め込んだ、という点において劇団銀石の「息を止めるピノキオ」と通ずるタイプか? 好きなんだよなぁ、こういうの。
(補足または蛇足)
黒沢推し、中井推しの方には奥のエリアの中央寄りの席をオススメいたします。

Over The Line
EgofiLter
シアター711(東京都)
2013/06/26 (水) ~ 2013/06/30 (日)公演終了
満足度★★★★
実録風事件簿?(笑)
終戦後間もない頃のカフェーを舞台にした実録風事件簿?(笑)
途中で変容もする謎を提示してのミステリー風味の物語を軸に複数の(イマの)社会的問題を絡ませ、ひいては戦争がもたらすものに言及するのが上手い。
が、時制の前後や回想・幻想シーンなどで多少の戸惑いがないでもない。
一方、二役の使い方や「ある事実」の隠蔽の仕方が巧み。
真相を知った上でもう一度観るとより感心できるんだろうな。
なお、上演時間は2時間強。

Call me Call you
劇団6番シード
吉祥寺シアター(東京都)
2013/06/27 (木) ~ 2013/07/04 (木)公演終了
満足度★★★★
よく出来た作品でした
好きか嫌いかといえば、好きな話ではありませんでしたが、きっちり作られていたと思います。
やっぱり、ちゃんと作ってあると、安心して見られます。
評価と、好き嫌いは、別物なのだなあと思った次第でした。

Over The Line
EgofiLter
シアター711(東京都)
2013/06/26 (水) ~ 2013/06/30 (日)公演終了
満足度★★★★★
盛りだくさんでした
時代、戦争、人生、家族、といった要素を
サスペンスタッチで絡めながらの展開は
“どうなっちゃうの~”っと期待が膨らみ
最後まで飽きずに観ることができました。

ミュージカル「シルバースプーンに映る月」
Quaras
東京グローブ座(東京都)
2013/06/14 (金) ~ 2013/06/30 (日)公演終了
満足度★★★★★
監視社会を体感!
芝居の内容に言及する前に、どうやら、テロリストの嫌疑を掛けられたらしい顛末を…。
楽しく観劇中、いきなり、係員の女性に、「お客様、バックの中の点滅がとても気になります。中を見せて下さい」と言われたんです。一瞬、何のことかわからず、あー、携帯の電源を切ってから、バックの奥底で、充電中だったと気づきました。でも、膝に乗せたバックは、私の肉眼では、点滅なんて確認できません。たぶん、どこかで、赤外線サーチか何かで気づいたんでしょうか?
周りのお客様にも迷惑だし、休憩がない公演でしたから、もし盗撮とか盗録とかを疑われたのなら、終演後、私をとっ捕まえて詰問すればいいわけで、わざわざ観劇中に尋問するなんて、爆弾でも持っていると疑われたのかしら?
バックから携帯を出して、「充電してただけですが」と言ったら、充電辞めてとも言わず、何か囁かれて、無罪放免になりましたけど…。
しかし、あまりにも驚いて、その後の芝居はどこか心ここにあらずで観ていました。こういうことがあるのなら、事前に、「観劇中の携帯の充電も御遠慮下さい」と御忠告頂けたら良かったのにと思いました。
そんなわけで、途中からは集中できない環境でしたが、芝居そのものは、キャストも素晴らしい人材ばかりで、脚本も、G2さんのオリジナル作品の中では一番好きなタイプの芝居で、大いに内容的には満足しました。
ただ、セットも洋館風ですし、この舞台、日本の設定にするよりは、どこか架空の国だとしても、外国の設定にした方が、内容に馴染んだ気がします。
グローブ座、久々に行ったら、観切れの多い3階席最前列に、背もたれのマットが置かれていて、舞台の観難さが緩和されていたのは、大変ありがたく感じました。

マクベス
東京二期会
東京文化会館 大ホール(東京都)
2013/05/01 (水) ~ 2013/05/04 (土)公演終了
満足度★★★★★
短剣を頂戴。眠っている人も,死んでいる人も,絵のようなもの。
マクベスは,サラリーマンかもしれない。ある日,自宅のアパートに戻ろうとする。と,近所の三美人ママから,イケメンだってほめられる。きっと,将来は,出世するわよ・・・とか,お世辞を言われる。このお追従に,のぼせあがったマクベスは,家にもどるのが待てず,その話を愛妻にメールする。妻は,そうよ。あんたは,まじめ過ぎるからだめなの,もっと汚い手でもなんでも使って,同僚を次々につぶしていけばいいのよ。そうすれば,社長だって,夢じゃないわよ。
というような話になって,二人は,三人の魔女の預言に振り回され,人生の歯車を狂わせていくのだ。マクベスは,もともと仕事の鬼でもあったので,何人かは,会社から追い出せた。まだ,残っている連中は,逆に,組織の上層部に訴えでて巻き返しをはかろうとする。負けてなるものか,買収でなんでもやってやれ。夫婦の結束は,こうして,素晴らしく深くなるのであったが,没落の日が突然やって来るのであった。
シェークスピア演劇では,結婚はあまり肯定的に描かれていない。これは,シェークスピア自身家庭生活に満足していなかったから,といわれる。18歳のときに,8歳ちがう姉さん女房をもち,すぐに女の子,さらに何人かの子どもを持ったとされている。しかし,その結婚生活は,ほとんど別居であったとされる。結婚後,俳優をへて,脚本を書き始め,ヘンリー六世などを書く。劇作家としては大成功するが,円満な家庭を演じることはなかったのか。
しあわせな結婚生活を,ほとんど書かない作家が,『マクベス』という作品で,仲の良い夫婦を初めて書いた。それは,王位簒奪を計画し,連続殺人にいたる,グロテスクな物語だった。真っ赤になった血の手袋が,オペラ『マクベス』の小道具では一番印象的だったと思う。音楽も素晴らしかった。また,いつの日か。
短剣を頂戴。眠っている人も,死んでいる人も,絵のようなもの。
絵に描かれた悪魔を怖がるのは,子どもの目です。血を流していたら,護衛たちの顔になすりつけてやればいい。なすりつけるのよ,護衛たちに罪を。