最新の観てきた!クチコミ一覧

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あたっくNo.1

あたっくNo.1

劇団EXILE

青山劇場(東京都)

2013/08/23 (金) ~ 2013/09/17 (火)公演終了

満足度★★★

なんだかんだ初めての
劇エグでした。
青山劇場も初めてだったのですが、舞台装置が素敵でした。
ハケ口やら人のドタバタ感、また感動シーンを上手く魅せるように作られていて、いい潜水艦の使い方だなと思いました。
戦争のアツイ部分と笑い部分との比率がうーん…と思ったのですが、劇エグの雰囲気を知らないのでこれが常なのかなと思ったりも。
でも舞台の大きさ負けすることないオーラ、あっぱれ!と言いたくなる皆の動きのそろい方に思わず何度かにやにやしました。

[A.]

[A.]

エビス駅前バープロデュース

エビス駅前バー(東京都)

2013/08/23 (金) ~ 2013/09/03 (火)公演終了

満足度★★★★★

時間ができて
急遽前日に行くことを決めお邪魔しました。
ずっと前から気になっていたエビス駅前バープロデュース。
行ってよかったと心から思えました。
バーシチュエーションをしっかりと活かしながら、ゆるりと、しかし物悲しく流れる人間模様に惚れ惚れいたしました。
またまた素敵な俳優さんを見つけることもでき、満足です。
あそこで働きたい!

こどもの一生

こどもの一生

演技ユニット『想像塾』

ART THEATER 上野小劇場(東京都)

2013/08/30 (金) ~ 2013/09/01 (日)公演終了

満足度★★★★

芝居は勿論、血糊もリアル!
山口代表の目指す「安くて面白い舞台づくり」体験させてもらいました。
予備知識なく観劇したのですが、とても面白かったです。
役者の皆さんレベル高く、殆ど舞台セットのない中であれだけリアルに表現できるかと驚いてます。
複数の人間の共通の強い思い込みが幻影としてモンスターを創り出してしまう。
勿論、実際にはあり得ないが、たとえ間違っていることや嘘でも複数の人間に繰り返し言われ続けられると本当と思うようになってしまうそんな人間の心理をついた作品でした。怖いですね!帰り際の飲物サービス嬉しかったです。

『MOJITO』『想像』(ご来場ありがとうございました。御感想お待ちしています!)

『MOJITO』『想像』(ご来場ありがとうございました。御感想お待ちしています!)

BARHOPPER × MU

BAR COREDO(東京都)

2013/08/27 (火) ~ 2013/09/02 (月)公演終了

満足度★★★★

ストレートな朗読劇であるだけに
役者さんの、そして脚本家さんの力量がそのまま伝わってくる舞台でした。31日の昼夜で2回観劇。最初に各50分、10分の休憩ありとのアナウンスをいただき、朗読で50分?とちょっとクラッときましたが、始まってしまうとあっと言う間。特に「想像」では役者さんお二人は一度も席を立たないのに、空間に高さと奥行きを感じました。予想通り、小沢道成くんの存在感が秀逸。座ってからの佇まい、目の動き。口元の微かな表現。刹那刹那が実にセクシーで、ひと時も目が離せませんでした。アユムさんのテキストがこんなにも色気を帯び、小沢くんの繊細な表現力がこんなにも活きた舞台は初めてです。長年夢見てきたコラボはやっぱり素敵でした。

(違う役者さんではどのような印象になるのか興味ありましたが、残念ながらリピートする余裕無く残念です。モトキさんの「想像」も観たかった><)

ネタバレBOX

古屋敷悠(MU)×宮田智佳(トゥフロント)/MOJITO(昼の回)
桂城圭吾×まじまあゆみ/MOJITO(昼の回)
小沢道成(虚構の劇団)×渡辺まの(MU)/想像(昼・夜の回)


古屋敷さんの演技も楽しみにしていたのですが、疲れていたせいかVIP席特典のMOJITO(美味しかった♪)を飲んだら眠くなってしまい・・・ついウトウトしてしまいました、ごめんなさい。でもお二人の声はずっと響いていて・・・ラジオドラマのようで、良く言えばお手本どおり、逆に言えば今一つ心が伝わりにくい、そんな印象を受けました。

一転、夜の回ではなんだか生々しく感情が伝わってきて・・・正直、男女ともに苦手な人達だなーと思ってしまいました。不倫で慰謝料を取られる女ってなかなかいませんし・・・なんだか不幸に酔ってるようにも思えて。個人的に共感しにくい人物設定だったので、ちょっと残念。ごめんなさい。


小沢くんとまの様の「想像」は絶品。元々小沢くんの声の表現力には惚れきっていましたが、その彼と双子を演じきったまの様も凄い、と。そこはきっとアユムさんのテキストを知り尽くしている劇団員の強みなのでしょう。奇妙にシンクロする双子の愛と、そこから逸れて行くことにヒリヒリと心を痛める弟と姉との構図が絶妙でした。姉のことを考えないと性行為ができないこと、心や行動がシンクロすることは彼の全てであったろうに・・・その姉に「シンクロしてないよ」と言われることの絶望感は、「日常」が人とは違う人にしか知りえない感情なのだなと思い・・・それを演じた小沢くんはやはり素晴らしいなー、と。惚れ惚れしました。

※もしかしたら、小沢くんが泣いたのを観たのは初めてかも?いつも大きな舞台でばかり観てるので、気付かなかっただけかな・・・。こんなに近くで彼の演技を見つめることが出来て幸せでした*
夏休みには屋根までとべた

夏休みには屋根までとべた

劇団晴天

調布市せんがわ劇場(東京都)

2013/08/30 (金) ~ 2013/09/01 (日)公演終了

コントではない…もはや、漫才だ

「漫才」を具現化した、あるいは演劇に導入した姿を見たのは初めてだった。

客席の構成は90%以上、20代、10代の若い世代であり、出演者と全く重なる。
同感覚の「笑い」を強く持ち合わせていたように思う。
役割が定まっているのではなく、
それぞれ展開に合わせて臨機応変に「笑い」を取る。それは ある意味、高校演劇のコメディ作品だった。
つまり、ここでいう「笑い」も、高校演劇的であったわけだ。

ネタバレBOX


女子高生5人の「内輪」と、男子高校生との「距離」がテーマ性である。


私が印象に残ったシーンは、やはり冒頭の「内輪」だった。
女子高生のグループのうち、その一人の部屋へ集まって「赤裸々」な会話を繰り広げる。
「距離」も 重要テーマではあったが、あげるとすれば漫才を具現化した姿だろう。


「デブですけど何か?デブですけど何か?」


実際ふくよかな女性が 気配を感じたらしく、ひたすら問い続けた。



別の場面ー



「肉汁じゃない!汗だから!」




この面白さ、コントでしかない。


若い世代を意識した コトバも、かなり出没した。


「ゴメン、メン、メン、メン」


例えば、 女性高校生の会話で今、このようなコトバが流行中なのだろうか。
聴いたことはないし、知りたくもない。


そこで、出没したクマ=コトバ達を巨大顕微鏡に入れた結果、分かってしまったのだ。

たぶんに脚本•演出が、劇場へ集まる若い世代を通し、流行させようという魂胆である。
遺作

遺作

ENBUゼミナール

RAFT(東京都)

2013/08/30 (金) ~ 2013/09/01 (日)公演終了

満足度★★

特に出色のない・・・
若手作家のものを若手演出家がやっても、お互い未熟なもの同士と言った感じ。どちらかでももっと力のあるものであればもう少しイイモノになったのではないでしょうか?

芥川龍之介の名前を出さずにあくまでもモチーフにしておけば良かったものをそもそもハードルをあげておいて、面白くないとちょっとうかばれないんじゃないかなぁ・・・とも。

こどもの一生

こどもの一生

演技ユニット『想像塾』

ART THEATER 上野小劇場(東京都)

2013/08/30 (金) ~ 2013/09/01 (日)公演終了

満足度★★★★

やっぱり怖かった

中島らもの原作は読んでいたので、そうそうこんな感じって思いながら観ていました。
物語前半の皆がいがみ合うところから社長をのけ者にしていくまで、社長のやらしい感じがすごく伝わってきて話に感情移入しやすかったです。
あと山口真生さんの歌がとってもお上手で!(音響・・・じゃないですよね?)それだけもうちょっと聞いていたかったです。

ネタバレBOX

山田のおじさんがチェーンソー振り回すところは、舞台の狭さが余計に怖さを演出していたように思います。
広かったらバタバタして違う印象になっていたかも。
ゴッド☆スピード♯ユー!

ゴッド☆スピード♯ユー!

東葛スポーツ

3331 Arts Chiyoda(東京都)

2013/08/28 (水) ~ 2013/09/01 (日)公演終了

満足度★★★

コラージュから生まれる昭和の詩情
様々な音楽、映画、ドキュメンタリー番組をカットアップして組み合わせ作品で、演技や演出に粗が目立つものの、それがマイナスの印象にならずに寧ろ魅力的で独特な雰囲気を生み出していていました。

北朝鮮を脱出した人の物語に『男はつらいよ』や『雨に唄えば』、『鳥』等の映画が重ね合わされていて、台詞やイメージの繋ぎ方が見事でした。
後半は『川口浩探検隊』の映像を流すの合わせてかなり適当な精度で同期して演技を行い、番組の胡散臭さが増幅されていて笑えました。
暴走族ブラックエンペラーのドキュメンタリー番組もコラージュしていて、全体的に昭和テイストが濃厚だったのが印象的でした。時事ネタのブラックな扱い方や演劇業界に対しての皮肉が楽しかったです。
荒唐無稽な物語で、ネタ的なエピソードが多く本筋が見えにくいのにも関わらず、何故か胸を打つものがありました。

わざと斜めに投影した映像に台詞が映し出されていて、役者がそれを見ながら台詞を話す、半ばリーディング公演的な形式となっていましたが、劇中で自虐的に言っていた様に流れがギクシャクしていると思いました。
また、今までの作品に比べて音楽のビートに合わせてラップする部分が少なくて、少々物足りなさを感じました。

排他的論理和の否定 - eXclusive Not OR -

排他的論理和の否定 - eXclusive Not OR -

まごころ18番勝負

インディペンデントシアターOji(東京都)

2013/08/28 (水) ~ 2013/09/01 (日)公演終了

満足度★★★★

観る小説。
9/1千秋楽のFF回のみ観劇しました。

ネタバレBOX

ミステリとしての情報の出し方は絶妙だと思いました。
始めの乾杯の後に咳き込んだけれどそれについて何もコメントしなかった高柳とか、
みずほちゃんが倒れて運ばれていった後の朝霞の「どうしてこんな事に」でこれがこの人の知ってる想定外の出来事だった、というのを早いうちから仮定推理できたりとか、
わりと前半に和泉が激昂して漏らす「妹なのに!」で高柳兄妹の関係を邪推できたりとか。
情報量が多いわりに話が支離滅裂になっておらず、娯楽作寄りミステリーとして十分楽しめました。
盲目設定が出てきたことでタイトルの意味と全体像がおぼろげに見えてくるあたりにニヤリ。

説明するまでもなく現場状況から現状を当たり前のようにと喋るとぼけた七里と、
その時の顔と視線を上げた館林の「こいつ…!」な表情がツボ。
あやちゃんがチートすぎて(サヴァン的天才設定?)七里親子が登場するまでは切れ者だった館林が噛ませメガネに成り下がるのが可笑しかった。
小説で探偵七里親子と館林弁護士がレギュラーの七里親子事件簿シリーズ、なんてあったら読みたいかも。

TTは後半30分で展開が違うとか。
逆にFFの展開以外を想定できなかったので、俄然TT回の結末に興味津々です。
毒を飲む3人目が違う人物になったりするんでしょうか?

感情が揺さぶられる類の舞台ではなかったけれど、舞台としての性格の違いだと思います。これはこれで良い。
総じて楽しく観劇させていただきました。
ダグー伯爵夫人のサロンPartⅡ

ダグー伯爵夫人のサロンPartⅡ

DGC/NGO 国連クラシックライブ協会

東京文化会館 小ホール(東京都)

2013/08/31 (土) ~ 2013/08/31 (土)公演終了

満足度★★★

、新しい舞台と言う事ですが
演劇ともコンサートとも違う、新しい舞台と言う事ですが、正直な所私はあまり舞台に入り込めませんでした。恐らく、個人的に寸劇の必要性があまり感じられなかったからかも知れません。
とは言っても、観客の近くまで出演の方々が来て下さり、とても楽しい演出もありましたし、これから独自の演出をもっと深めていって下さると良いな、と思います。
初めの開演の問題点は、もう他の方が書かれているのでそれを参考に。

二都物語

二都物語

東宝

帝国劇場(東京都)

2013/07/18 (木) ~ 2013/08/26 (月)公演終了

満足度★★★

ディケンズの名作
歌も素晴らしい!衣装も好みだし、キャストも悪くない。
なのになぜかストーーリーに入りこめなかった。
本で読んだときには号泣だったんだけど。。。

[A.]

[A.]

エビス駅前バープロデュース

エビス駅前バー(東京都)

2013/08/23 (金) ~ 2013/09/03 (火)公演終了

満足度★★★★★

忘れられない
忘れられない70分、自然と涙が溢れました

近づく星の光うるわし

近づく星の光うるわし

株式会社Legs&Loins

Geki地下Liberty(東京都)

2013/08/28 (水) ~ 2013/09/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

1986年
天文学者のもとにいろんな人がやって来てドタバタする様子を面白おかしく描いていましたが、迷信に惑わされて騒ぐのは今も変わらないという現代文明批判の面もあったと思います。つい最近も、地球がフォトンベルトの中を通過すると…なんて騒いでましたから。

そういえば、1986年の時は日本からは殆ど見えなかったんだよなあ。見たかったなあ。次の時は多分もうこの世にいない。

先生の机の上にあった本の中に、かなり目立つように、大きなサルバドール・ダリの画集があったんだけど、何か特別な意味があったのかしら?

あかい壁の家

あかい壁の家

オフィス3〇〇

兵庫県立芸術文化センター 中ホール(兵庫県)

2013/09/01 (日) ~ 2013/09/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

不可思議で最高!
観終わった後、友達といろんなシーンの解釈、物語の軸なんかについて随分話が盛り上がりました。まさしく生きた舞台を観た醍醐味です!プラス中川さんの歌が聴けたんだから言うことなし!夢幻のような時間はあっという間で楽しかったなぁ。

舞台劇「セロ弾きのゴーシュ」

舞台劇「セロ弾きのゴーシュ」

ゴーシュ・アクティング・パーティ G.A.P.

ミュージックスタジオ・フォルテ(東京都)

2013/08/31 (土) ~ 2013/09/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

いつも心にカレンちゃん。
素敵なねこでした。

また,作品がムダがなくひきしまっていました。

演劇『セロ弾きのゴーシュ』は,とても調和の取れた演劇です。まず,全員が楽団の役で,トランペットなどを吹くさまを演じます。怖いのは,楽長です,でも,楽団員役の子どもたちは,泣き出したりしません。じっと,その指示を待っています。いざ,ゴーシュを応援しようと決まると,動物のマネをして,ゴーシュを励まそうとするのです。楽団員の物まねの動物なら,ゴーシュは見抜くにちがいないのですが,実際の動物は,とってもリアルなのです。たとえば,何度もドアを破ろうとして,血だらけになるかっこうなど。

狸もほのぼのとして良かったのですが,やっぱり,野鼠がすごい。言葉が,ていねいであり,実感がこもっている。子どもの演技とは思えないくらい,ぐっと来た。そこで,人形劇的に子ねずみがいる。しかし,その分身として,本物の子どもも子ねずみを演じている。たいへん工夫してあって,感動した。自分は,最初の,猫役が,なんとも愛くるしくて瞼に焼き付いてしまった。ゴーシュの後ろに回って,親しげに語る様子もとても面白かった。この演劇『セロ弾きのゴーシュ』は,小時間なのだが,ミスがない,すきがない。

すると,猫は,肩をまるくして,目をすぼめてはいましたが,口の当たりでにやにやわらって云いました。
「先生,そうお怒りになっちゃ,おからだにさわります。それより,シューマンのトロイメライをひいてごらんなさい。きいてあげますから。」
「トロイメライ,ロマンチック,シューマン作曲」
「先生もうたくさんです。後生ですから,やめてください。」
しまいには,猫は,まるで風車のようにぐるぐるぐるぐるゴーシュを回りました。

男おいらん

男おいらん

株式会社FPアドバンス

笹塚ファクトリー(東京都)

2013/08/22 (木) ~ 2013/09/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

耽美溢るる
 当時と現代の融合がなされた衣装の艶やかさが楽しくって。花魁道中のシーンではSMチックな厚底ブーツ、帯がコルセットの遊女もいたり、和装の縁にはフリルに頭はリボンと、和洋折衷のゴスロリ衣装に目を奪われました。
 特にキャラクターのバランスが絶妙で、花魁にも柔らかく美しいひと、勝気な蠱惑さに溢れたひとと、禿のふたりの無邪気な掛け合いでリズムを取りと、脚本が練られているわあと。
 本当ならば、三組ともに観劇して、さらには同じ組のを二回観て、細かな違いを楽しみたかったものです…。ため息の出るほど美しい世界でした、素晴らしい舞台をありがとうございます。

芸能円遊会

芸能円遊会

柏健康センター

柏健康センター(千葉県)

2013/08/31 (土) ~ 2013/08/31 (土)公演終了

満足度★★★

石橋三姉妹がんばっていました。
楽しい企画でした。お弁当の配布が,少し停滞して,もめていましたが。

イベント 飛龍伝感謝祭など

イベント 飛龍伝感謝祭など

COTA-rs

劇場MOMO(東京都)

2013/08/30 (金) ~ 2013/08/31 (土)公演終了

満足度★★★★

あなたの戯曲で演じるのは難しいわ・・・ほとんど行動がないんだもの。私はかもめ。
あなたの戯曲で演じるのは難しいわ・・・ほとんど行動がないんだもの。私はかもめ。

飛龍伝は,非常におもしろかった。まだ,いろいろな疑問点はあるが,つかこうへいの世界に一歩だけ進めたかもしれない。

今回,劇場MOMO(中野)では,ほんのささやかな感謝祭が行われていた。アフター・トークですら,あまり参加しなかったので,このような企画で本当のところ,何か得られるのだろうか。実際,飛び込んでみたら,観客もまばらだった。しかし,これが,意外とおもしろかった。演劇では,即興劇というのがあるらしいが,それが,どのようなものか,体験していない。今回,劇場MOMOで,行われたものが,本当の即興劇に該当するのかわからない。しかし,その片鱗は理解できた。

つかこうへいの「飛龍伝」には,名場面はいくつかあった。そこで,場面を任意に選ぶことにする。参加者は,自分の台詞を提案する。これは,何でもいいらしい。まちがって,舞台ができにくいようなものでも構わない。早口言葉でもいいだろうし,AKBやら,ホームラン競争の話題でも,いい。あまり長いと敬遠される。直前に,少しだけメンバーに打ち合わせをさせた。あとは,なりゆきで,舞台を作る。舞台そでで,演出家は,お題がすべて完全に消化されたかチェックする。さらに,舞台全体が上手にできたか,となる。

即興で芝居を,役者たちにまかせる。さらに,お題は,観客からに気まぐれなメモ。となると,本当のところ,このような訓練・実験は,つまるところどういう意味があるのか。舞台において,度胸がつき,アドリブも交えて切り抜ける訓練になるかもしれない。ただ,どのような広がりを役者のもたらすものか,少し考えてしまう。しかし,実演されたものを見ると,おもしろいものが多かった。舞台一般にある,風習みたいなものかもしれない。私のお題も,なんとなく収まった。私は,かもめでしめてくれた。すごい,かもめ!


そもそも,どうして,飛龍伝なの。なんのこと,飛龍!って,どこから来てるのかしら・・・それは,投石の逸話から。

闘争博物館の場面
山形第一高校の修学旅行の生徒の会話

でも,“飛龍”があの人に投げてもらいたがっているんです。
全学連とは,機動隊とは,・・・
憲法第九条では,もう戦争しないはず,なのに,「安保」とは,何を意味するのか。

“飛龍”だ。あの石だ。父さん,“飛龍”ですよ。
“飛龍”が父さんに,もう一度投げてもらいたいって泣いているんですよ。
その手から,放たれ,光の尾を曳きながら,うなりをあげて一直線に機動隊の楯を打ち砕いてゆく,“飛龍”の勇姿を。

(中学三年生用童話 飛龍伝から,一部抜粋)

東京周辺には,相模大野と,上石神井に,良質の採石場があった。
上石神井駅では,枕木を支える石は硬い。機動隊の楯に当たっても負けない。
比較的重量が軽く,投げやすいと,女性闘士や,デモ初心者に好まれた。
より硬く,より軽く,より遠くに飛ぶ石を。
“飛龍”には,性別があって,メスだった・・・
それが,新事実なのですか?
もうすぐ,陽が落ちる。それまで,持ち答えるんだ。そうすれば,そうすれば,あの石さえ飛べば。
機動隊の奴らは,この石を“飛龍”って呼んで怯えていたものさ。“飛龍”が舞う。
ジュラルミンに当たると,パーッ,抜け目なく火花を散らす。

(初級革命講座 飛龍伝 小説 つかこうへい,トレンドシェア)

被告人~裁判記録より~

被告人~裁判記録より~

アロッタファジャイナ

ギャラリーLE DECO(東京都)

2013/08/27 (火) ~ 2013/09/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

拍手喝采。
私が一番最初に観た劇団であり、これからも一生観続けるであろうアロッタファジャイナ。最近の、様々なものが削ぎ落とされ且つ特有のフェティッシュ感は失わずにシンプルに人間の力を伝える作劇スタイルがなんだかとっても好きで、3月の新国立劇場での「国家」同様、観ていて終始ワクワクしっぱなしでした。

今回は実験公演とのことでしたが、裁判記録そのままかと思いきや、その被告人たちの言葉を伝えるために実に効果的な演出が施されていて・・・父を殺された娘の復讐や士官学校の先輩後輩の邂逅、実際にはありえないであろう被告人と面会者との抱擁等々がこの上なくドラマチックに観る側にその心を伝えてきて。役者さんの誰もがその人物の思想を自らのものとして心身に取り入れて発する力を持つことの凄み、そんな演劇の魅力とともに実に力強く濃密な2時間を体感させてくれました。どうやら実験は大成功のようですね♪

ネタバレBOX

秋葉事件はどちらかというと弁護人の役者さんの方が被告のイメージに近かったのですが、彼ではなく笹岡くんが被告人を演じたのは・・・客席に役者さんを座らせて芝居をする演出とともに、犯罪者は私達のような「普通の人間の理解が及ばない特殊な人間」ではなく、周囲の人達と何ら変わりのない隣人であること、同じ人間なのだということを暗示していたのではないかなと思いました。

断然引かれたのはナカヤマミチコさん演じる木嶋佳苗。流れは予定調和的なものを感じたものの、男性を篭絡するその手腕にうっかり憧れそうに(滝汗) 彼女に対峙する殺された男性の娘が、徐々に「女としての嫉妬」にしか見えなくなる様が圧巻。

社会党党首刺殺事件は、恥ずかしながらこの公演で扱われなければ知ってませんでした(滝汗) できるのはずの無い抱擁に、真っ白な衣装を着た二人の純粋な思いが伝わってきて・・・ひたすらロマンチックでした。

226事件は、最初は法務官役の大森さんが凄いなぁと思って観ていたのですが、ラストの平子さんが圧巻。思想的な物は難しくて完全には理解できてないのですが、その熱意を伝える平子さんの魂の叫びに心の中で拍手喝采。いや、実際拍手していた人がいましたよ。凄かった。

平子さんの熱演からの、ジャンヌの静寂。地下牢に降りてきた神の使いがジャンヌの疲れきった精神を粛々と語らせる・・・。照明はロウソク一本。縄田智子さんの凛とした美貌が映える美しい光景でしたが、残念ながら神の使いが跪くシーンは暗すぎてジャンヌの表情が全く見えませんでした。。これは意図的なもので観る側にどんな表情をしているかを悟らせたかったのかもしれません・・・しかし、もしそうでないとしたら演出が変わるはずだと思い、リピートをしたかったのですが叶いませんでした、無念。
被告人~裁判記録より~

被告人~裁判記録より~

アロッタファジャイナ

ギャラリーLE DECO(東京都)

2013/08/27 (火) ~ 2013/09/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

Don't think. Feel!
120分。とても楽しめた。

直近のあまりに残虐な事件についても触れられているので
楽しいという表現が適切かどうかはわからないが、、、、

特に”連続不審死事件”についての公演は、
笑いたくなる場面も多数あったのだが
会場内の雰囲気に押しとどめてしまった。


”実験公演”という意味でいえば、
我々観客も一幕20数分間 
物音ひとつさせずに椅子にはりついて、
舞台に集中できるのだなぁ~~
と妙に感心した。

千穐楽に至っては
”咳払い”をする為にわざわざ廊下にでられたお客さんもいらっしゃったが、
緊張感を持って観覧するという マナー?実験?という観点も含め、
キャスト・観客・スタッフ が一体となり素晴らしい舞台空間であったと感じた。

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