
【中国】浙江京劇団 京劇『オイディプス王』
BeSeTo演劇祭
新国立劇場 中劇場(東京都)
2013/10/23 (水) ~ 2013/10/23 (水)公演終了
歴史や身体観は普遍的なのだろう…
浙江京劇団のキレのある踊り、そして深い観察眼が 劇場全体を覆う…。
それは、中華文明 四千年とギリシア文明三千年の出逢い…。
歴史性に基づいた「身体観」はリアリズムの存在を忘れさせ、豊潤のエンターテイメントを現代に蘇らせる。
浙江京劇団の『オイディプス王』を読み解くと、悲劇でありながらもキレのある「京劇」の動き が柔らかな空間を造っていた。これは「京劇」と「ギリシア悲劇」の融合なくして拝見できない光景である。
演劇を外れ一言述べるとすれば、中華民族の衣装をまとう俳優達が「国王と飢えた民衆」の普遍的政治テーマを演じる姿は感慨深い…。民衆を想い、ひたむきに「苦悩するオイディプス王」の姿も、新権威主義という別の可能性を 片隅に覗かせた。
以上の点は どの時代、どの地域でも共通するテーマであり、“中華民族の衣装をまとう俳優達がギリシアの古典劇を演じても違和感を与えぬ”事実こそ、それを証明しているのである。
ギリシア文明における身体観を学ぶには彫刻を見るのが手っ取り早い。【躍動感溢れる肉体】は静止画ではなく、動画に近い。成人男性が鉛玉を投げる【今、その時】のポーズは典型だろう。
こうしたギリシア文明における身体観、浙江京劇団のキレのある踊りが、見事なまでの融合を果たしていたのだ。
民族が独自の伝統文化を遺すのは 当然 だが、グローバル化社会の中で 融合も拒絶してはならない。文明を進めなければならない。
浙江京劇団の舞台は 称賛すべき偉大な試みの一つ。
東洋と西洋の交わりは、 より広く、より長い大河の流れを提示してくれる。

支線ガード下・始発
劇団芝居屋
ザ・ポケット(東京都)
2013/10/23 (水) ~ 2013/10/27 (日)公演終了
満足度★★★
古賀久士さんのきれいな歌声
楽しみにして観に行かせてもらいました。前半の導入部分が長すぎたのか、すこしくたびれました。後半はテンポもあり面白かったです。何人かのキャストの人の発声が悪く聞き取りずらいセリフがあり残念でした。客入れライブの古賀久士さんの歌声素晴らしかったです。きれいな声で素晴らしかったです

支線ガード下・始発
劇団芝居屋
ザ・ポケット(東京都)
2013/10/23 (水) ~ 2013/10/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
客入れ時、支線ガード下の舞台に響く
アヴェ・マリアの声。観終わって「ああ、こういうことだったのか」とこの曲を選んだ歌手の方のセンスに脱帽。素晴らしい導入で、無理なくきれいに劇に繋がり、しかも終わった後、しみじみとこの曲が選ばれた理由を噛み締めることができた。お芝居の素晴らしさは言うに及ばず。安定感のある達者な演技とテンポよく聞き易い台詞、温かい涙を誘うストーリー、「現代の世話物」の名に恥じない素晴らしい舞台でした。コメディの要素もたっぷり、笑いあり涙ありですが、全く悪達者な感じがしないのもこの劇団の品格だと思います。衣装もすごく良かった。劇中、それぞれの女性が自分が一番きちんとしていると信じるドレスを着ているのも、各人の人生を感じさせますね。飲み屋のマダムの衣装、八掛の紅絹が効いていて(腰巻も!)鮮やかでした~。細かいところにも注意が行き届いていて、劇全体のクオリティを高めていたと思います。

JFK
製作委員会
心光寺(大阪府)
2013/10/19 (土) ~ 2013/10/26 (土)公演終了
面白かった
本物の本堂を使ってのお芝居。違和感なく楽しかった。
上演後、ご住職が声をかけて下さり心光寺の事。たくさんの仏像の事。興味深いお話を聞かせて頂きました。貴重な体験で感謝です。

Hanger Boy
おぼんろ
ルネスホール(岡山県)
2013/10/20 (日) ~ 2013/10/20 (日)公演終了
満足度★★★★★
『Hanger Boy』両日共に観た
19・20日の両日観ました。玉井宮でのHanger Boyは周囲の空気を巻き込んで、極自然に溶け込み一体となって演じる姿は、観ている自分が物語りの中に引きずり込まれて、次への展開に心踊らされていました。そして、終盤雨が降りだしたのですが、それさえも味方につけてしまうところがとても素晴らしいことだと思う。それは末原さんの持っているものが、そんなストーリーを作り出すのだろうと思った。
そして20日。ルネス金庫棟ワークルームでの独人芝居。ワークルームという部屋の中で演じる、独人芝居。矢張りいい。物語りの内容はわかっている。だけど、心優しいHanger Boyが旦那様を大切に想う、その心情がビンビンと伝わって来る。泣ける。
19日と20日は公演場所が違うが上演作品は同じ。これは絶対に二日間観た方がいいのだ。

音楽劇「それからのブンとフン」
こまつ座
天王洲 銀河劇場(東京都)
2013/10/03 (木) ~ 2013/10/15 (火)公演終了
満足度★★
不完全燃焼!!
市村さんは、イメージと違うな・・・
大友憤は、デブで不潔なイメージを想像していたので、市村さんではスマートすぎます。
でも、小学校とか行って演ったら、子供だったらケタケタ笑って喜んでくれると思います。

La Rossa
Lunar Punk
萬劇場(東京都)
2013/10/17 (木) ~ 2013/10/21 (月)公演終了
満足度★
これは・・
雰囲気のある綺麗な言葉を叫ぶ役者がわらわらと揃って、壮大な設定を説明するだけの2時間。自分に陶酔しきった脚本・演出家。ひどいものでした。
そして役者も酷い。全く役が「生きて」いない。特に主役級が酷い。殺陣師とのことだが、体が使えれば、感情はどうでもいいのか。(殺陣らしきものはあったが、全然メインでは無い)間は、他の役者との調和は・・。発声も腹式発声そのまんまの籠もった声。そしてSF的世界観なのに殺陣。剣ですよ?ミスマッチにもほどがあります。

無休電車【本日大千秋楽☆10/21(月)14時開演、当日券若干枚ございます!!!】
劇団鹿殺し
AI・HALL(兵庫県)
2013/10/18 (金) ~ 2013/10/21 (月)公演終了
満足度★★★★★
カンパネルラロック! ジョバンニロック!
面白かった。
「田舎の侍」で鹿殺しを初めて体験。
面白くて次も行こうと思い「BONE SOGS」も観に行ったけど
これはあまり好きじゃなかった。
だから観に行かないつもりだったけど
良いとの噂と充電に入るということで急遽観に行った。
面白かった!
転球さん、あわさんの存在が大きい。
ダンスも皆キレキレで
こんなに上手かった?と思った。
手作り感満載な鹿殺しらしい小道具たち!
楽隊のlive感とキャッチーな曲。
良かった。
何より、劇中劇の宝塚奇人歌劇団の銀河鉄道の夜!
サイコーです。

旅のしおり2013
ブルドッキングヘッドロック
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2013/10/18 (金) ~ 2013/10/20 (日)公演終了
満足度★★★
長かったー。
お尻が痛くなりました。
面白かったけどとりあえず長い。
大きな劇場の椅子とは違い
小劇場の簡易な椅子で2時間超えは堪えます。
ストーリーも淡々と進むし、集中力が途切れました。
細かい部分の笑いは好きですし
あの構成は面白いと思います。

木ノ下歌舞伎ミュージアム “SAMBASO” ~バババッとわかる三番叟~
木ノ下歌舞伎
京都芸術劇場(京都芸術大学) 春秋座(京都府)
2013/10/12 (土) ~ 2013/10/13 (日)公演終了
満足度★★★★
やりきってる。
嘘っぱちの木ノ下歌舞伎ミュージアムの記念式典から三番叟までの構成が面白かった。
ミュージアムの展示はほんまもんで勉強になる。
茂山童司さんのほんまもんの舞いから
現代アレンジのダンス。
古いと新しいを一緒に観れるのは贅沢。
帰りに一口赤飯も配られ
作り込まれた1つの作品を満喫しました。

十月花形歌舞伎
松竹
大阪松竹座(大阪府)
2013/10/03 (木) ~ 2013/10/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
わかりやすい
昼の部を観て良かったので後日夜の部も観に行った。
どちらにも倍返しだー!と半沢ネタやじぇじぇじぇなど
旬ネタを取り入れて楽しませてくれてます。
話もわかりやすく初めての方も楽しめると思います。
ですが、イヤホンガイドは借りた方が面白い。
衣装の話や人物の背景も知れます。
薪車さん、壱太郎さん、吉弥さんが特に良かった。
やっぱり歌舞伎も面白い。

大和三銃士 虹の獅子たち
松竹
新橋演舞場(東京都)
2013/10/03 (木) ~ 2013/10/27 (日)公演終了
満足度★★★★
普通に楽しめます。
三銃士をベースにした話だと聞きましたが
先日観た真田十勇士とストーリーが重なり
頭がごっちゃになりそうでした。
獅童さんも藤井さんも格好いい立ち回りでそれなりにワクワク。
なかでも濱田くんがとても動きが良いし台詞も聞き取りやすくて
これからも舞台やってくれたらなぁと思いました。
太一くんは今回は猿みたいな役だったので
綺麗な立ち回りは封印。
でもやはりキレが他の方々とは違いさすが。
弟の友貴くんも素早い立ち回りで今後が楽しみ。
全体的に上手くまとまったエンタメ作品ですね。

大きなトランクの中の箱
庭劇団ペニノ
元・立誠小学校(京都府)
2013/10/03 (木) ~ 2013/10/08 (火)公演終了
満足度★★★★★
面白かった!
なんかわからんけど面白い。
噂には聞いていた庭劇団ペニノさん。
観たかったから地元に来てくれて嬉しかった。
ただ、クセはあるんだろうなぁと思っていたから
自分がどう感じるか楽しみでもあり不安でもあり。
まず、客入れの音楽から好みで
これは大丈夫や!きっと好きや!と確信。
美術に驚き、ワクワクし、濃いキャラクターたちにもやられた。
ピアノも嵌め込み、二段の構造。アノ造形で一杯。
これはなかなか地方に行けないなぁと納得。
来てくださり感謝です。
こっそり観る大人の童話な感じ♪
別の作品も観てみたいです。

真田十勇士
TBS
梅田芸術劇場メインホール(大阪府)
2013/10/03 (木) ~ 2013/10/06 (日)公演終了
満足度★★★★
4公演
観ました。
初日はとても固く感じた。
以降は立ち回りも良くなったような。
しかし、渥美さんの殺陣指導ということ、八百屋舞台で期待していましたが
物足りなかった。
刀がぶつかるSEが無かったから余計にそう思いました。
上手い上川さんでさえ
お歳なのか、八百屋舞台だからか
スピード感がなかった。蛮幽鬼の時の動きの方が良かった。
(相手が上手かったのかもしれないけど)
渡部秀さんの立ち回りはとても良かったです。
話は分かりやすかったけど
ワクワク感が少ない。
全体的に物足りなかった。
期待が大きかった分、そう感じたのかな。
出演者は皆様良かったのですが
観終わった後の爽快感がなく…勿体ないなぁという舞台でした。

通し狂言 婦系図
松竹
三越劇場(東京都)
2013/10/10 (木) ~ 2013/10/25 (金)公演終了
満足度★★★
集中が・・・
浪花阿呆鴉で初めて月乃助さんを拝見し
好きな泉鏡花ものだったので観に行きました。
「湯島の白梅」という大衆演劇のお芝居は何度も観ていましたので
大体の流れは知っていました。
「婦系図」としては初めて。
幕が多くなることは想像していましたが
場転の間が長く集中が途切れました。
初日だったからか
そういうのもスムーズでなかったかもしれません。
春猿さんは女にしか見えないくらいにとても綺麗でした。
仕草もとっても綺麗。
月乃助さんも背が高く格好いい主税さんでした。
もう少しコンパクトに話をまとめられたらなぁと思いました。

Hanger Boy
おぼんろ
ルネスホール(岡山県)
2013/10/20 (日) ~ 2013/10/20 (日)公演終了
満足度★★★★
来年はウマ年だし。
脚本演出主演全て末原拓馬、末原100%!な「ハンガーボーイ」。初めて観させて頂いた末原さんの舞台が、この作品です。まずはその「機会」に巡り逢えた事に、とても感謝しております。
舞台への評価は、満点でもいいという向きもあるのですが、でっかい「大志」を抱いている彼には、まだまだ伸び代がある筈なので星1コ保留しときます。上手く説明出来ないけど、何かが足りない、・・・そんなカンジです。
でも、「おぼんろ」の本公演が岡山に来たら、絶対に行きます。もちろん独り芝居でもトークショーでも大歓迎です。来年の飛躍に期待しております。

かぞくや
劇団だるま座
アトリエだるま座(東京都)
2013/10/22 (火) ~ 2013/10/31 (木)公演終了
満足度★★★★
憂き世の人情
”独り暮らしのお年寄りや単身赴任者、身寄りのない方など寂しくて心に隙間ができてしまいがちな方々のメンタルケアをする目的で設立させて頂いた、有限会社「かぞくや」御指定の日時に出張致します”
まあ、こんなコンセプトの会社である。有限という所が憎い。失敗の責任を社主が負わなければならない形態だからである。株式にしてしまえば、基本的に経営サイドの利用者に対する個人責任は無いのだから。小学校時代に習った法律では以上のようになっていた。法律の専門家ではないので、変わっているとしても自分は関知しない。それは、株式会社と同じである。という選択ができない形で会社を立ち上げていることが微笑ましいではないか?

WORLD
株式会社Ask
THEATRE1010(東京都)
2013/10/18 (金) ~ 2013/10/27 (日)公演終了

TRUE WEST~本物の西部~
梅田芸術劇場
キャナルシティ劇場(福岡県)
2013/10/22 (火) ~ 2013/10/23 (水)公演終了
満足度★★★★
スコット・エリオットの演出の力を感じた
それぞれのシーンはリアルなんだけど、全体は不可解な幻想にしか感じられない。それは元々サム・シェパードの戯曲のねらい目で、捉えどころなさからくるストレスさえも魅力にしてしまうスコット・エリオットの演出の力を感じた。
詳細は、演劇感想サイト「福岡演劇の今」 http://f-e-now.ciao.jp/ に書いています。

無休電車【本日大千秋楽☆10/21(月)14時開演、当日券若干枚ございます!!!】
劇団鹿殺し
AI・HALL(兵庫県)
2013/10/18 (金) ~ 2013/10/21 (月)公演終了
満足度★★★★
出発進行 列車は走る。
今後1年の休憩 鹿殺し自身の物語でしょうか、
続けてきた歴史がある 続けることを誓う。
運転士が変わる 出発進行 列車は走る。
綺麗なお芝居に感じました。