
スクルージ
ホリプロ
赤坂ACTシアター(東京都)
2013/12/08 (日) ~ 2013/12/17 (火)公演終了
満足度★★★★
さすがに名作!
何度見てもよいなぁとは思ったが・・・
自分スレテしまったのか(-_-;)人に暖かくあろうとするスクルージが、
町の人の借金を帳消しにするクリスマスプレゼントには違和感を感じました。
そりゃまぁ~契約期限内に返済できなかった分、抵当の差し押さえ待つ代わりに利息の上乗せとかしてましたが。その阿漕な分を帳消しにするぐらいで抑えないと、毎年のクリスマスまで返済延ばせば皆チャラになるのでは・・・? 大半の人間はそれ実行しそうな感じするし。
(個人的な偏った意見です(^^)
まおゆうの魔王さまではないが、経済はまわす事が重要で。
そんな借金チャラにするよりスクルージが人々から品物などを購入して、
施すことメインにする方が(実際やってましたが)良いと思いましたねぇ。
お子様も多く観に来ていましたし、
啓蒙的な寓話としても教育的な要素はリアルにあった方が良いのでは?
と感じました。 契約の重要性と等価交換はお子様でも理解出来ると思うし・・・・。
15分の休憩入れた2幕で約2時間半です

虹色の涙 鋼色の月
企画演劇集団ボクラ団義
SPACE107(東京都)
2013/12/04 (水) ~ 2013/12/08 (日)公演終了
満足度★★★★
久保田マジック、炸裂
東京公演の千秋楽を観てきました。
「色」をキーワードに、ボクラ団義が得意とする、虚構と現実のちょうど境目を巧みに操る世界観。そんな無茶な…という設定が、観ている内に違和感なく腑に落ちてしまうのが、まさしく久保田マジック!
今作でも、ぐっと惹き込まれました。
必然、偶然、虚偽の殺人が織り交ぜられる中、頑なに盲信していた古の教えから解き放たれていく登場人物たちの複雑かつ繊細な心の動きが丁寧に描かれていて、僕も、すっかり感情移入…。
あっという間の175分でした。
サスペンスファンタジーとは、面白い試み。ボクラ団義の方向性に、よくマッチしていたと思います。
客演の皆さんも、適材適所に配されて、この世界観に説得力を与えてくれていました。特に、ルナ役の前田希美ちゃん、うん、可愛かったです。

ショッキングなほど煮えたぎれ美しく×アイロニーの夜
KAKUTA
すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)
2013/12/02 (月) ~ 2013/12/15 (日)公演終了
懐かしき夏の日の青春後に訪れた清々しい旅立ち
その小旅行に、スーツケースは要らない。どこか懐かしい町だ。スマートフォンこそ出てくるが、その雀荘やパブ、工場の臭いは五丁目の夕日である。
今回のKAKUTAは、「ロック」と「朗読」という二つのジャンルを取り揃え、喫茶のコーヒーと一緒に提供してしまう試みだ。私が観劇した「ロック」の方はフリサトを招き、さながらライヴ会場である。冒頭のプロジェクター・パフォーマンスは本家「ロック系ライヴ」等で引っ張りだこ。特に こうした技術を使い知名度が高いのがA氏だろう。彼のライヴを○月、代々木公園隣接のライブ会場Bが取り壊される前に開催した合同ライブCで観ている。風景を映す作業とは違い、役者がドアを開ければ、映像も同じく「パカッと開く」必要がある。それは、「本番の中の本番」だから、たとえスクリーン映像だとしても、「生」なのだ。
緻密に人間ドラマを築き上げた後、「ライヴ」とともに全てをぶっ壊すシーンは是非観なければならない。これが本当の 積み木崩し だ。決して淡い青春の一頁ではなく、大人の世界に浸った快感を味わえる。舞台リアリズムと「ロック」の融合が これほどまで成立しえるなんて…

デンギョー!
小松台東
高田馬場ラビネスト(東京都)
2013/12/04 (水) ~ 2013/12/10 (火)公演終了
満足度★★★★★
驚異の完成度。
折り込みチラシを見てこれは絶対に観に行くべきと、初小松台東。
タイトルにも書いた様に驚異の完成度。これこそ、ま・さ・に、THE演劇。
しかしながら、半面観劇後に何か自分にとって響くものがあったかというと正直ない。むしろ、掴もうとしても掴めない何かがあって、掴もうとした手が空を切る。
何でだろうと考えていたのだが、そのヒントはこりっちの「説明」にあった。
すなわち、
「これまでもそうですが、これからも、ぼくが体験してきたことを基本的には作品にしていくつもりでいます。だからと言って、とても劇的な人生を歩んでいる訳ではありません。普通の人生です。なので、小松台東の作品は、奇抜だったりロマンに溢れていたりはしないと思います。普通の日常、人間の機微を丁寧に、ユーモアも忘れず描いていけたらいいなと思っています。」
という松本さん自身の体験性に基盤があったからだ(ろう)。
故に、観劇後に、ある種の救われを感じるわけでも、なければ明日から頑張ろう、とかそういう気持ちになるわけではない。
そこが完成度の高さを「リアル」という点でおさえていると同時に、「リアル」であるが故にどこにも行けない/行かないという閉塞性で止まっている。どちらを強く受けとるかは人それぞれで、その意味で受取手である観客に余白を残している。

虹色の涙 鋼色の月
企画演劇集団ボクラ団義
SPACE107(東京都)
2013/12/04 (水) ~ 2013/12/08 (日)公演終了
勧善懲悪の卓越した政治劇
私が今、規模拡大中の劇団を一つ挙げるとすれば、それは『企画演劇集団ボクラ団義』である。推理ものとファンタジーを組み合わせた、難儀なストーリー展開が持ち味だ。ロジックで形成しないから、推理ものとして評価できない観客も多い。ただ、ファンタジーという孫の手を借りた『ボクラ団義』は、稚拙な 種明かしすら「 どうだっていいではないか」という気にさせてくれる。
大海に浮かぶ「イーストムーン」に、ある日「部外者」が漂流したところから物語は始まった。客演の前田希美が演じるルナと、劇団エースの竹石が演じる○は、『ロミオとジュリエット』のごとく、階級を越えた〈愛〉を描くための駒ではないかと思った。もし、それが事実だとすれば、「恋愛ファンタジー」になる。だが、むしろ「卓越した政治劇」を全篇柔らかいスタンスで描いており、「恋愛」ではなかった。
上演時間が3時間20分(休憩なし)だった。当然、「休憩入れて欲しい!」という意見もあるが、少なくとも上演時間に異を唱えるのは違う。「イーストムーン」という王国の興亡を描く「卓越した政治劇」なら、相応の時間は掛かる。それでも、一部の戦争期をカットしたのだ。
つまり、これは一種の『シェイクスピア』に他ならない。一見するとファンタジー色が強いため、政治劇だとは解りづらいが、「恋愛」を排したのは その証だ。『マクベス』にしろ、『リア王』にしろ、シェイクスピアの真髄である作品達に「恋愛悲劇」はない。全てを削ぎ落としたリアリズムが政治劇だろう。

ホモフィクタス舞踏オペラ『HEL・GABAL』
ホモフィクタス“オデッセイ”クルーズ
草月ホール(東京都)
2013/12/07 (土) ~ 2013/12/08 (日)公演終了

グッバイ、マザー
劇団ズッキュン娘
ライブハウス Shibuya Milkyway(東京都)
2013/12/07 (土) ~ 2013/12/15 (日)公演終了
満足度★★★
キャピキャピばかりではないぞ
シナリオは基本を押さえてしっかりしている。思春期の高校生女子が、己に目覚め、母との葛藤を通し自立して行く物語。
興味深いのは、女性の作品らしく徹底的に敵対することは避けて通っていることである。良いか悪いかの判断は兎も角、現実では、決定的な衝突は避けようとする多くの女性の現実処理方法を反映していると言えよう。
コラボということで、ミュージッシャンの生ステージも見ることが出来る。もともと、Milkywayは、ライブハウスなのだ。

あなた、どこにいますか?
THEATRE ATMAN
東京アポロシアター(東京都)
2013/12/05 (木) ~ 2013/12/08 (日)公演終了
満足度★★★★
幸せですか?
どこの国でもそうだよな〜っていう印象。周囲の人間のあたたかい支援があっての回復。日本では期待できるかどうか…。あなたは幸せですか?という問いに対する私の答えは、まあ、そこそこ。

バック・トゥ・バック・シアター「ガネーシャ VS. 第三帝国」
フェスティバル/トーキョー実行委員会
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2013/12/06 (金) ~ 2013/12/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
かつて観たことが無い位、美しい舞台。そしてエッジ
この舞台に登場する俳優たちが、それぞれの中に
全く異なる美しい宇宙を持っていることには、疑いの余地がないように
自分には思われます。
かつて近江八幡の古い蔵を使った美術館で、
いわゆる「アウトサイダー」と呼ばれる人々が、
それぞれの中に全く異なる宇宙を内包していると
勉強させていただいて以降、
自分は自分なりに、
この種の名称で呼びならわせられることがある人々に、
自分を超越する宇宙の広がりを湛える人々として、
特別な敬意を払ってきたつもりです。
彼らが一種の天才であることを自分は確信しています。
ただ、この舞台は美しいだけではない。
舞台裏の制作風景をフィクションとして(ドキュメンタリーではなく)上演しながら、
観客の自分たちにも鋭い問いを投げつけます。
「果たして自分はフリーク・ショーを見に来た変態ではないのか?」
自分は考える・・・なんで見に来たのか?
ここに来るまでの道を思い出す。
自分なりの答えとしては、「見たことがないから」
アウトサイダーと呼ばれる人々の美術、演劇、音楽は、
それぞれまったく別の次元の宇宙ではないかと思われるほど
共通点がない。
誰かを見たからと言って、それと同じものが別の団体にあるわけではない。
そもそも、美術作品を見ればわかるように、
この世界には、ひとりでピカソをしのぐのではないかというような
巨大な世界を持った人間が市井に多数存在している。
それぞれがまったく別の星なのだ。
アインシュタインやモーツァルトが同じ舞台上にいる姿を想像してみると良いと思う。
最終的にどんな舞台になるか想像できないハズだと思う。
劇団ノートに、演出家が、彼らがオーストラリアで最も優れた役者、と言っているのは
本気でそう感じていたのだと思う。
先入観抜きにしても、彼らが演技で叫んでいるのか本気なのか全くわからない。
それは、自分たちの目が偏見で塗れているというよりか、
単純に演技が迫真に迫っていて区別できないのだ。
たぶん、ヨーロッパの人々は自信をもってそう言い切れるから、
高い評価につながったのだと思う。
憐憫の心でヨーロッパの人々が高い評価を与えるようなことはないと思う。
「アウトサイダー・アート」の歴史が日本より遥かに長いヨーロッパの人びとは、
彼らの宇宙の深さを良く知っているのだと思う。

もろびとこぞりて焼きもろこし
colorchild
ウッディシアター中目黒(東京都)
2013/12/04 (水) ~ 2013/12/10 (火)公演終了
コント風コメディ
面白いことは面白いのだが、物足りなさもある。
観客をストーリーに引き込んで笑わせる正統派コメディではなく、面白い(あるいは大げさな)動きで笑わせようとする(ある意味で)吉本新喜劇風のコメディだったからかもしれない。
まあ、このへんは「好みの問題」ということだろう。(ちなもに、私は吉本新喜劇も好きです)。

新宿シアター・ミラクル
新宿シアター・ミラクル演劇部
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2013/12/06 (金) ~ 2013/12/08 (日)公演終了
満足度★★
劇場の演劇部
せっかくの週末、誰も借りてくれる人がいないけど、休業じゃもったいないから、スケジュールがあいてる人集めて適当に遊んじゃいました感がパねえステージでした。私が勝手に抱いた印象が当たってないことを祈ります。

森の別の場所
時間堂
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2013/11/30 (土) ~ 2013/12/01 (日)公演終了
満足度★★★★
そんな感じ、、
痛快な話なのに、なんか地味。
地味だけど、退屈しない、そんな感じ、、でした。
3時間の長編を、眠気を感じさせずにみせるのは、意外とすごいんじゃないかなぁと思います。特にああいう感じの作品は。

あなたに死刑宣告はできますか?
シアターOM
シアターOM(大阪府)
2013/11/22 (金) ~ 2013/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
涙が出そうに
こういう、自分が経験しそうにないシチュエーションの話で、涙が出そうになったのは初めて。素晴らしい内容でした。

Dear friends (東京)
劇団6番シード
劇場MOMO(東京都)
2013/11/29 (金) ~ 2013/12/08 (日)公演終了
満足度★★★★
十数年ぶりの観劇
20周年の公演みたいでしたが、今回、十数年ぶりの観劇となります。
おそらくメンバーはその時から総入れ替えしてるみたいですが。

ホテル・アムール
ナカゴー
あさくさ劇亭(東京都)
2013/11/21 (木) ~ 2013/12/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
365日やってて欲しい芝居
キャンセル待ちだったので心配でしたが。
入れました!
早く行き過ぎて、受付の番をしていたお姉さんを慌てさせてしまった、ごめんなさい。
対応ありがとうございます!
コスパ最高、なるほどなーこれは面白い。
無理を言うと、こういう芝居、365日やってて欲しい。

燃えろ!アストロ闘病記
ヨーロッパ企画
元・立誠小学校(京都府)
2013/12/05 (木) ~ 2013/12/08 (日)公演終了
満足度★★★
今回は・・・
いつも面白いので期待していったのですが、今回は期待を超えなかったです。
初日だったからかな、役者さんの個人の味が強く出ていて、うまく絡んでいない印象を受けました。
後半に行ったら良かったかな。

Eternal Malice ~英雄の作り方~
劇団C2
萬劇場(東京都)
2013/12/04 (水) ~ 2013/12/08 (日)公演終了
満足度★★★★
型の多さぴか一!
ファンタジーって言っても指輪物語ばりに本格な物もあれば、RPGゲームの様な雰囲気のものまで案外色々ありますが。
言葉悪く言うと中二病寄りのファンタジーに思えました。
字面だと全く誉めてないのですが、だがそれが良いんじゃんと!

幕末純情伝
Gフォース
Gフォース アトリエ(東京都)
2013/12/04 (水) ~ 2013/12/11 (水)公演終了
満足度★★★★
良い演劇を観られた。
つか作品は,とても良い演劇の窓口かもしれない。今回は,浅草で『幕末純情伝』を観た。
『蒲田行進曲』の中では,大部屋で一生うだつの上がらぬ底辺役者の苦しみが見えた。次の『飛龍伝』では,中卒自衛官の苦悩がわかった。『二代目はクリスチャン』では,荒んだ家庭に生まれたがゆえに,犯罪に進んだ連中の悲哀が理解された。
では,『幕末純情伝』には,何が感じられただろうか。どちらかというと,勝と,龍馬と,沖田の話であったが,そこには,やはり日野の百姓たちの世界が見えた。主人公の沖田は,なぜか女性だったが,彼女をさて,日野に連れていったらどうか?という話になる。しかし,日野の田舎もそんなに甘くはない。病人は忌み嫌われるだろう。さらに,育ての母親殺しがばれたら,村になんかいられないさ。このあたりの会話は,田舎というものの閉鎖性を良く表現していると思った。
つかの作品には,いつも弱者・底辺で生きるものの生の声が人の心を打つ。私は,そのあたりが凄いと思う。今回も,若手を中心とした役者によって,見事に演じられていたように思われた。良い演劇を観られた。劇場は,雑居ビルの倉庫的な場所で,お世辞にもいい環境ではなかった。役者が舞うと,腰かけにまでびりびりと響いた。

折神【ご来場、誠にありがとうございました!!】
ラフメーカー
劇場HOPE(東京都)
2013/12/03 (火) ~ 2013/12/08 (日)公演終了
満足度★★★★
気遣いのある劇団
X-QUESTの高田淳さんが出演しているのでいつか行きたいと思っていたのですが、今回初見です。
オーソドックスな綺麗な芝居をされるとこなんだなあ。
客席には一席一席に荷物入れが用意されており、
また当日パンフと一緒に観劇マナーについての紙が添えられていたり、
その辺りの心遣いは非常にツボです!

アクアリウム
DULL-COLORED POP
シアター風姿花伝(東京都)
2013/12/05 (木) ~ 2013/12/31 (火)公演終了
満足度★★★
あれっ!
言いたい事は大よそ理解できるのだが、細部に気になることがあった。
刑事ふたりは熱演だったが、犯人の所在場所の講釈がこの芝居において必要なことなのか。
ワニと鳥の存在が無くても問題ないのでは?
シェアハウスの住人の過去が暴かれたあとにもう一工夫欲しかった。
アクアリウムとシェアハウスを重ねたのだろうが、シェアハウスの住人は家族のように互いに助け合うことは難しくはないか。
一色洋平さんは滑舌いいですね。