最新の観てきた!クチコミ一覧

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のにさくはな

のにさくはな

桃園会

AI・HALL(兵庫県)

2014/02/06 (木) ~ 2014/02/10 (月)公演終了

満足度★★★

犯罪者と被害者が混ざってで生きている
さびれた 廃墟の様な町 暴力 窃盗 強姦 いろんな犯罪の中 いろんな人(強がり 弱虫 我慢している 自分勝手)が 生きている 周りに犯罪者が混ざりながら何時被害者に成るかギリギリの所で生きている、多くのキャストの威圧感を感じた。 今の社会の様に感じる。

ネタバレBOX

さびれた 廃墟の様な町 暴力 窃盗 強姦 いろんな犯罪の中 いろんな人(強がり 弱虫 我慢している 自分勝手)が 生きている 周りに犯罪者が混ざりながら何時被害者に成るかギリギリの所で生きている、多くのキャストの威圧感を感じた。 今の社会の様に感じる。  だから、どうなんだ  その先がもっとはっきりと観たかった 投げっぱなしの様に感じた、結果とても古臭いTV映画の様。 再演でも少し変えた方が良いと感じた。           

 舞台は2列各3個の3m角高さ20cmの台が50㎝間隔で置かれている、舞台正面にはスクリーン 台の上4ヶ所で それぞれの家族の部屋 真っ赤やな秋の夕暮れ いやな夢見たよ 手がない 乗り手の無い国産自動車 秘密基地 灰色にゆがむ階段はアスファルトから伸びる 西洋タンポポ黄色い頭を取ったのは誰 私しおれた花の様に 風の音 憂鬱な秋の夕暮れ つぶやいてみた それなんですか 花瓶 どっちもどっち こんなんやから ピザ配達人 有末 ひとみさんルールを決めましょう 刈られる側じゃつまらないでしょう 善悪本当の事は、それでだれ殺したの // お姉ちゃん大丈夫 取りあえずTVつけよ番組で古代ローマのドラマ 犯罪と重なる // ゴミ分別 人のゴミ見る ひまなんだろう 最近変な電話 大丈夫ひろ子 それは昼の事 何してる 掃除 ひとみちゃん ひろ子ちゃん お姉ちゃん咲き帰る しんいちくん なかむらくんと仲ええな 若い 人の意見も聞かんと つまりこんな時代だから 人のふれあい ここでやるんですね すずきさん 夕方TV点けてました 付けてました 太鼓ええな 私少し怖い 元気出さんとあかんで 同じ携帯拾った どうぞ ひとみさん 家のや どこで拾ろた 忘れた もしもしひろみ しんいちや TV持ってきた 携帯つながらない 心配 しんいちさん 和子さんは明るい所でじっとしとき 明るなったら分かってくる 母さんいじめられてる・・・・ // 娘を殺した 手後目にした 血には血を 血には死をもって報いるぞ // 番号 婦女強姦魔 逮捕 すずきさん ケンイチ ケンジまだ終わらない // 懸賞品 100円ショップで買ったらあかん 死んでる 鈴木雄三です 死んでるの 100円入れたら動くかな 桃 ウレウレのジュクジュク // おばちゃんみんなどこに居るの // アスファルトの隅に咲く 私不自然に立っている 摘み取られ 首は手の中 土人が豹に襲われている。 // 斧 切っちゃって 俺の手だとどけに行こう 斧 誰に貰った これなんや血 なめた事ある兄さん 俺出ていく 祭りの後 体調良くない さとみさん どうしたん はははは おれら 可哀そうな事に成ってるんと違うか // 山田です 怪我をしたと聞きましたが、山本ですいいお祭りに成りましたね // それあたしの電話 どっちと思う 燃えるごみの火に出された物は嫌な夢 ・・・・ // ひとみ 真っ暗 火や 燃えてる 火や 燃えてる 不安 何がどうなっている 悪い予感・・・・ 同じ空を観ている 灰色にゆがむ死懐中電灯を置いて行く お月さま出ているよ 出ているよ。
さいあい~シェイクスピア・レシピ~

さいあい~シェイクスピア・レシピ~

tamagoPLIN

シアタートラム(東京都)

2014/02/21 (金) ~ 2014/02/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

さいあい
とっても楽しい時間でした。
表情豊かでユーモアに溢れた野菜たち、どんどん散らかる舞台。
始まりから終わりまで、「楽しい」があふれていました。
野菜たちが純粋に発するセリフにハッとさせられる瞬間もあり、
見ごたえもありました。
tamagoPLINさんのファンになりました。是非また観たいです。

「珍獣ピカリノウスの法則」「コタツのある風景」

「珍獣ピカリノウスの法則」「コタツのある風景」

劇団桟敷童子

西新宿成子坂劇場(東京都)

2014/02/25 (火) ~ 2014/03/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

番外公演は初めて
とても面白かった。
まったく違った趣向の2作であった。「珍獣」のほうはSF物?といった感じの異色の作品であリ、女性陣が際立っていた。

「コタツ」は、題名の通り、コタツを取り囲んでの住人と来客のありそうな風景を面白おかしく表現されていた。ネコおばさんもさりげなく登場し、一粒の塩キャラメルのような感じがした。、

前回の本公演はぼーとしていたら、全回売れ切れで見ることが出来なかった。今回は危なくセーフで見ることが出来た。

劇場はぎゅうぎゅうであったが、明日以降でもまだ予約売り切れでない回があるとのこと。もう一回みたいが、時間が取れないのは悔しい。

本公演も早めに予約することにしよう。

新説・とりかへばや物語

新説・とりかへばや物語

カムヰヤッセン

ウイングフィールド(大阪府)

2014/02/14 (金) ~ 2014/02/16 (日)公演終了

満足度★★★★

個性と性
舞台のつくりが非常に斬新。芸術的な格子を巧みに使った場展、出はけ、演出には脱帽。とりかえばや物語がベースという時点で好きな感じだろうとは思っていたけど案の定でした。はなとよし乃の女対決(?)が胸にグッサリと刺さりました。男と女の話でありながら、女と女、男と男の対峙も描きだされておりとても見応えがありした。性別とらわれるのもとらわれないのも個性、そんなふうなメッセージを感じる舞台でした。「ここから後半」と線引きされたことで、逆に時間を意識してしまったのだけが残念。

蜜月の獣

蜜月の獣

小西耕一 ひとり芝居

RAFT(東京都)

2014/02/26 (水) ~ 2014/03/03 (月)公演終了

満足度★★★★

独特のグルーヴ
独特のグルーヴがあって面白かった。

作品が問いかける内容も、心に迫るものがあった。
自分の中に潜む男の暴力性を突きつけられた。

ネタバレBOX

日常の一断面を切り取った場面という設定を考えると、
作者の内面を言葉にして表出しているようなモノローグ的な部分が見えて、ダイアローグとしては上手くないなと感じる部分も多々あったが、
一方で、そのちょっとギクシャクした感じこそが、妙なグルーヴを生んでいたとも思う。
作者の意図か、偶然の産物かはわからないが、私にはその点がとても面白かった。

特に前半の笑いの要素が多い部分でそのグルーヴは活きていたと思う。
日常のテンポの中で、日常的ではない言語の表出が、妙なズレを生んでいた。空転しつづけるスベり芸のような面白さがとても良かった。

前半はそのように、笑いの要素が多く、コメディかと思っていたら、
後半、極めてシリアスな問題が起ち上がってくる。

冒頭で「?」を示し、その「?」が物語の展開とともに徐々に明らかになっていく作りも見事だと思った。この点はとても上手いと感じた。
特に、作者(役者)がそれを言葉で明示するのではなく、観客自身が「あぁ、そういうことだったのか」と発見できる作りになっていて、とても良かった。

ただ、これは私の個人的な趣向の問題なのかもしれないが、
あこそまで劇的な物語にする必要はなかったのではないかとは思う。
日常の断面の描写を積み上げて創った物語であり、そのリアリティが核心にあるのだから、物語としてのスペクタクルに向かわずに、その細部の中に同質の問題を見出していく作りの方が良かったのではないか。

それでも、物語としては大仰であったけれど、観客の私の心に残ったものは、微細なものがきちんと残ったので、とても良かった。

私自身は、この物語で語られるような行為(レイプや暴力など)をしたこともなければ、自分が大切に思う人がそのような事態に巻き込まれたこともない。そういう意味で自分と関係がある話とは一見思えないのだが、この中で語られている暴力性は、小さなレベルであっても私の中(どんな男の中)にもあるのだということを突きつけられたような気がした。これは性や肉体的暴力だけの問題ではなく、言葉の暴力や力学としての暴力性という意味でも。

(そういう意味で、この作品を女性が観たらどう思うのかというのはとても気になった。)


役者さんも3人とも、とても良かった。

特にオールラストでの、河西裕介さんの眼がとても印象的だった。
歌舞伎の王子様~舞踊恋華~

歌舞伎の王子様~舞踊恋華~

モノガタリ

シアター風姿花伝(東京都)

2014/02/26 (水) ~ 2014/03/02 (日)公演終了

満足度★★★

若手を成長させる舞台づくりを
若手で歌舞伎、これは無茶と思いつつ・・・確かに実力的にはまだまだ、いろいろ細々したミスはあったようですが、時々見える彼らのイキイキしたイイ表情とやる気は認めたい。ラストのダンスは衣装効果もあってかなり美しかった。それに反し、あまりにもお粗末なセット、演出。出演者を引っ張るはずの制作サイドに手抜きを感じた。やる気のある若手を使い捨てにするのではなく、成長させる作品作りをして欲しいものだと切に思う。

遠い帆

遠い帆

仙台市市民文化事業団

東京エレクトロンホール宮城 (宮城県民会館) (宮城県)

2013/12/07 (土) ~ 2013/12/08 (日)公演終了

満足度★★★★

不協和音の心地よさ
13年前に観たときに気がつかなかったポイントがいくつもあって、新たな発見のある上演でした。三善晃さんの音楽がとにかく素敵です。がらっと変わった演出は、よりスタンダードになったように感じました。初演・再演のときの猥雑な感じも好きでしたが、今回のような聴かせる演出もまた良かったです。

38mmなぐりーずのハッピーハッピーバレンタイン! だっだから、あなたに会いたいんだってばぁぁぁぁ!!!!照

38mmなぐりーずのハッピーハッピーバレンタイン! だっだから、あなたに会いたいんだってばぁぁぁぁ!!!!照

38mmなぐりーず

新宿ライブハウス&イベントスペースLEFKADA(レフカダ)(東京都)

2014/02/14 (金) ~ 2014/02/14 (金)公演終了

満足度★★★★

はっぴぃばれんたいん♪
経験を積むに従って場慣れしてきているのはもちろん、今回は迎えた2組のゲストの個性を巧みに活かした構成・進行が特筆モノで、アンコールでの3組コラボなどその真骨頂。
メンバー交代を経ても振り出しに戻ったりはしないよね、きっと。

電磁装甲兵ルルルルルルル

電磁装甲兵ルルルルルルル

あひるなんちゃら

OFF OFFシアター(東京都)

2014/01/28 (火) ~ 2014/02/02 (日)公演終了

満足度★★★★

巨大ロボものと駄弁芝居の邂逅
まさかの(笑)巨大ロボットもの!
それでありながら特有の駄弁芝居のまんまで、その邂逅は手術台の上のミシンと傘の如し。
毎回出来の良さが評判の主題歌もまさにロボットアニメのソレでニヤニヤ。
また、サラウンドのS.E.が(特に冒頭で)効果抜群。

世迷言

世迷言

柿喰う客

サンケイホールブリーゼ(大阪府)

2014/02/14 (金) ~ 2014/02/15 (土)公演終了

満足度★★★★

☆★じっくり重々しく魅せる物語★☆
舞台はいたってシンプル
中屋敷さんの刺激的な演出は健在!
柿の役者さんは相変わらず力強いキレキレの演技!
客演の皆さんの演技もハマってました
そしてゲストの篠井英介さんが醸し出す独特な雰囲気!

昔話なのに皆さんスーツ
男役を演じる七味さん
鬼役の渋井さんなど
鉄の籠を赤ん坊などに見せたり
キャスティングや衣装など挑戦的な表現が盛り込まれています

今まで見てきた程の派手さはなく
能楽を意識した様な言葉口調で少し重々しく展開される
それは少し残酷で切ない竹取物語…

柿喰う客を初めて見る人には少し物足りないかも?と思える作品
しかし雰囲気や世界観は圧倒する力を感じます

ブリーゼという大きな舞台でも存在感を魅せるあたりは流石ですね♪

多くのお客さんが見に来ている事が柿好きには嬉しい限り
これでお芝居の裾野が広がってくれればいあなぁと思います
柿喰う客はをそれをできる劇団ではないでしょうか⁈
これからも中屋敷さんの演出は目が離せません!


☆印象に残った役者さん
猿役で存在感ある演技が印象的だった橋本淳さん
若いのにいい雰囲気がありました!

☆印象的なシーン
拍手をするタイミングを惑わせるラスト!
そしてなんと言っても役者力!

パーティー!アフターパーティー!!

パーティー!アフターパーティー!!

Gフォース

Gフォース アトリエ(東京都)

2014/02/25 (火) ~ 2014/03/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

もっと良いぞ
緊張もほぐれて、更に良かった!

毎日観たい舞台です。

かもめ~21世紀になり全面化しつつある中二病は何によって癒されるのか、あるいはついに癒しえないのか、に関する一考察~

かもめ~21世紀になり全面化しつつある中二病は何によって癒されるのか、あるいはついに癒しえないのか、に関する一考察~

アロッタファジャイナ

ギャラリーLE DECO(東京都)

2014/02/26 (水) ~ 2014/03/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

僕は自分が思っているほど、地球の中心にはいなかった
「中二病」という言葉は、伊集院光が作ったものとして有名だが、「中二」(中学二年生)を揶揄的に最初に使ったのは、チェーホフであるというのも、やはり有名なことだ。

それを冠したサブタイトルから『かもめ』の登場人物で思い当たるのは、やはりトレープレフ(コスチャ)。
どんな『かもめ』見ても、トレープレフは空回りして痛々しい。

しかし、彼が「主役」ではなかった。

Bチームを観た。

ネタバレBOX

アロッタ版の塩顕治さん演じるトレープレフは、生真面目で痛々しい。
この造形は、まあ、普通だな、と思った。
この彼が物語の中心になるのかと思ったらそうではない。

前半での感極まったような彼の台詞回しには、魂が入っていたが、中盤あまり見せ場もないことから、それが観客の脳裏から消されてしまう。

彼をかき消すのは他の登場人物による。
つまり、中盤からグイグイくる登場人物がいるのだ。

それは、トリゴーリンだ。

アロッタ版のトリゴーリンを観て、「トリゴーリン! これだ」と思わず膝を打った。
中田顕史郎さん演じるトリゴーリンがとてもスケベなオヤジなのだ。
今まで観た『かもめ』では、トリゴーリンが(舞台の上で)見せる姿は、ある程度の体面を保っていたという印象が強い。
アルカージナと釣り合わせるため、あるいはトレープレフとの対比のため。

しかし、アロッタ版のトリゴーリン(中田顕史郎さん)には、それがない。
剥き出しなのだ。

トリゴーリンがニーナに作品を生み出すことについて、自らを吐露するような場面があるのだが、これって、もともとそうだとは思っていたが、それでも若い娘だからつい本音を語ってしまった、というような体裁があったと思う。
しかし、このトリゴーリンは、芸術家を前面に出し、創作の苦悩を餌に、何も知らな少女を口説いているようにしか見えないのだ。
そう、これが彼の本質だったのだ、と改めて見せられた。

ニーナとアルカージナの2人に対する口調も動きも、とてもイヤラしいのだ。
ムスク系の香りがプンプンというか(笑)。

つまり、トレープレフの立場からすれば、トリゴーリンが売れっ子の作家だからということだけではなく、「男」としての魅力に嫉妬していたというセンで読み解いていけるようになるのだ。

母を「女」にしてしまい、さらに自分のそばにいたはずの少女も、あっさりと男性の魅力でかっさらってしまったトリゴーリン。

確かにオリジナルの『かもめ』にも、そういう見方はできるのだが、女優、劇中劇という小道具で、それが薄れてしまっていたように思う。

松枝佳紀さんは、それを露わにした、と言っていいだろう。
もともと『かもめ』は「恋愛」がストーリーの中で大きな軸のひとつになっているのだが、さらにクローズアップしていた。

トリゴーリンが体面を気にしないように、アロッタ版のアルカージナは、恋する少女のように我を忘れてトリゴーリンに向き合う。激しいアルカージナ。
つまり、アルカージナは「母」の前に「女優」であったが、「女優」の前に「女」であったのだ。さらに言えば、「母の前に女優であった」ことを選んだのも「女」であったからということが見えてくる。

トリゴーリンのスケベさ(笑)から、『かもめ』の世界がもうひとつ開いたような気さえする(言い過ぎか)。

アルカージナを演じる辻しのぶさんが、「女優」で「女」で「母」である姿がいい。
トレープレフの劇を見るときの、なんともイヤな笑う感じがとてもいいのだ。
トレープレフが押しつぶされてしまうのがよくわかる。

秋山昌赫さんが演じるメドヴェージェンコはバリバリの関西弁で「たった23ルーブリでっせ」みたいなことを言う。
これには笑った。

まるでメドヴェージェンコに命が吹き込まれたようだ。
彼に命を吹き込むことで、彼とマーシャの関係、さらにトレープレフへの複雑な想いの変化が見えやすくなってくる。

トレープレフへの慰めの言葉が本気で言っているように、暖かく聞こえ、後半でマーシャに対する当てつけから、トレープレフかける言葉が、しなやかな鞭のように聞こえるのだ。関西弁だから。これはうまい設定だ。

さらに、整理されたマーシャ(香元雅妃さん)の台詞からは、トレープレフへの想いがこぼれてくるし、メドヴェージェンコとの関係も見えてくる。「恋愛」を軸として。

この舞台で特筆すべきは、6人で『かもめ』を演じたことだ。
今回の軸になった「恋愛模様」にかかわる6人だけの登場としたことで、松枝さんの意図が明快になったと言っていいだろう。
それによって、各登場人物について、たっぷりと、その造形を作り上げることができたのだ。
メインの登場人物たちに比べれば、さほど光が当たらないメドヴェージェンコがこんなにくっきりしているのだから。
原作どおりフルに登場人物が出るのであれば、そうはいかない。
観客の視点が定まらなくなるからだ。

それは、この舞台の最初から強く感じたことでもある。

つまり、登場人物が初めて舞台の上に出るたびに、すぐに「この人は何者なのか」が明確に見えたのだ。
それは、「その人が何という役名でどういう人物なのか」ということがわかるのではなく、かと言って、「見た目でキャラがわかる」わけでもない。

もっと根源的なところ、うまくは言えないが、「この人は、舞台のどういう構成要素」であるのかがわかるような感覚がしたのだ。
この作品は6人の登場人物のバランスで成り立っているので、どの登場人物も「いきなり立ち上がる」ことができたのではないかと思う(だからトレープレフ1人がメインにはならないのだ)。
そのため、とても作品に入りやすくなった。

ニーナを演じた縄田智子さんはとても初々しくて、まさに「十代の少女」であった。
彼女だけが「白い」衣装(スカート)を身にまとっている。
4年後の彼女の白いスカートは、丈の長さこそ変わったものの、白いままだった。
これは彼女の本来持つ精神を表していたのではないかと思うのだが、やはり、ダーク系の色のほうが意図としてすっきりしたと思う。解釈と思い入れの違いなのだろうが。
また、4年後に登場するシーンでは、もっとやつれていてもいいのではないかと思うのだ。それなのにトリゴーリンの話をする彼女の瞳は……のほうがトレープレフへのダメージは多きかったと思うからだ。

で、中二病に話を少し戻すと、トレープレフはそれなりに有名な作家となる。
そこが、「中二病」と言われても「なんだかなー」のところはある。
もちろん、「中二」の部分と「成功」の部分はトレードオフの関係ではないのだが、それでもトレープレフ自体が、トレープレフから見たトリゴーリンと同じに見えてしまうのは、見る側に「中二病」の症状が出ているからだろうか(笑)。
まあ、原作が「中二病」を前面に出しているからではないけれども。

そのサブタイトルからてっきりトレープレフにもっとスポットが当たった作品ではないかと想像していたのだが、そうではなかった。
それをトレープレフの立場から言えば、「僕は世界の中心ではないんだな」ということで、彼の中二病をこじらせてしまいそうだ。

「中二病」というのは、自己愛による妄想がこじれた状態だが、そう考えると「恋愛」はまさにそれではないかと思う。
「あとから思い出すと赤面してしまう」ことを言い、やってしまう精神状態であるところも似ている。

つまり、アロッタ版の『かもめ』は、「中二病と言われてもしょうがない恋愛模様を描いていた」と言っていいのではないだろうか。

アロッタ版の『かもめ』のラストには、プラスされたシーンがある。
自殺したはずのトレープレフがニーナとまるで恋人のように抱き合うシーンだ。
6人の登場人物、つまり3組のカップルが収まるところに収まったという図であろうか。
トレープレフとニーナのカップルは、トレープレフの妄想にすぎないのであろう。
松枝さんは、トレープレフへ甘いラストを用意したのであろうか。

この2人が抱き合うラストシーンで流れる甘い曲は、たぶん、ニーナとトリゴーリンが抱き合うシーンにも流れていた曲ではないだろうか。
そうすると非常に残酷な選曲であり、残酷なシーンであったと思う。
ニーナが抱き合っているのはトレープレフではなく、トリゴーリンだからだ。

トレープレフの中二病は死んでも癒されなかったというところか。
すべての登場人物が、わだかまりを残したままなので、誰も癒されていないのだが。

余談だが、医者が登場しないので、ラストはどうするのかと思っていたが、マーシャがその台詞を引き取っていた。
アルカージナにはすぐに察せられることだとしても、「子どもがイタズラをして」の台詞はないと思う。この屋敷に子どもはいないだろう。「子ども」がトレープレフのことを指していたとしても、あの場面の言い訳にとしてはうまくないと思う。

ついでに書くと、衣装のデニムは田舎(舞台の設定する場所)への引力を表していたのではないか。
動楽亭で江戸噺

動楽亭で江戸噺

落語江戸噺事業部

動楽亭(大阪府)

2014/02/25 (火) ~ 2014/02/26 (水)公演終了

満足度★★★

落語
落語…体験してきました(^o^)
チケットプレゼントありがとうございました。
ハプニングもあり、手拭いまでいただきありがとうございます。
舞台の恐ろしさ…ハプニングはつきもの!?
噺も楽しかったのですが…今一つ…大笑いするところまでは楽しめず…何度か落語も体験が必要かと思いました。

サニーサイドアップ

サニーサイドアップ

森崎事務所M&Oplays

本多劇場(東京都)

2014/02/21 (金) ~ 2014/03/02 (日)公演終了

蜜月の獣

蜜月の獣

小西耕一 ひとり芝居

RAFT(東京都)

2014/02/26 (水) ~ 2014/03/03 (月)公演終了

満足度★★★★

切ない狂気
ひとり芝居というのはユニット名だそうで、第四回公演となる今回は三人芝居。
軽そうなキャラと会話のリズムにいつもより笑って観ていたら
中盤から一気に小西モード全開、重くてじっとり行きつく先は切ない狂気。
登場人物が抱えるトラウマが明らかになった途端
それまでの場面が違ったものに見えて来る展開と
時間軸をずらす構成が上手い。
優しさには自己チューがもれなくついてくる感じの、3人の会話が絶妙だ。

ネタバレBOX

ケンジ(河西裕介)、ショウヘイ(小西耕一)、ミツコ(宍戸香那恵)の3人は同い年。
バツイチのケンジにミツコを紹介して付き合うように勧めたのはショウヘイだ。
二人は同棲を始めたが、ミツコは心配性なケンジの束縛にうんざりし始めている。
だがケンジの心配性には深い理由があり、それにはケンジの元妻が関わっていた。
一方ミツコにも大きな秘密があった。
そして実はミツコのことがずっと好きだったショウヘイは
ケンジと距離を置くミツコにある決意を打ち明ける。
それがきっかけでこんなことになるとは思いもせずに…。

セックスをめぐる深いトラウマが、人生に大きな影を落とす話。
そのトラウマに触れずにいるうちは、優しい関係が保たれるのだが
ひとたび過去の記憶が現実に重なると、もう制御不能になってしまう。

簡単に打ち明けたり共有したり出来ない悩みは
次第に歪み曲がりねじれながら何度となく反芻され、濃度が高くなっていく。
異様な言動の最初のひと言は、さらりと“変なヤツ”程度に描かれるのだが
後にあれが狂気の片鱗であったかと思うと戦慄する。
時系列を入れ替えることで、行動の理由が後から判明するのがとても効果的だ。

3人の、それぞれひとりよがりで思い込みが強く、
思考の悪循環を断ち切ることができないキャラクターが際立っていて面白い。
ケンジ役の河西裕介さん、繊細で優しく、妻を救えなかったことで
自分を責めながら同時に自分以外を攻撃する複雑な表情が上手い。

ただ3人中2人までもが、犯罪被害者又は犯罪被害者の家族であるという設定は
ちょっとドラマチック過ぎて感情移入しにくい気がした。

小西さんの書く脚本は、ひとり芝居でも相手の台詞が聴こえてくるようだった。
二人芝居では現代のすれ違う会話が降り積もって行く様を描いた。
三人芝居になったらぐっと空間が広がって会話が豊かになった。
会話の“遊び”みたいな、空気感も含めてそのやりとりが可笑しくて笑った。
笑った分、後半の“暴走する個人的行き場の無い感情”の怖しさが際立った。
個人を掘り下げることで、繋がることが難しい孤独な時代が浮び上ってくる。

当日パンフに“ワークショップオーディション”の告知が載っていたが
次は“劇団ひとり芝居”的に人数が増えるのだろうか。
相変わらず早々とタイトルも決定していて、次回7月の公演が楽しみでならない。

ロミオとジュリエッタ

ロミオとジュリエッタ

劇団ドガドガプラス

浅草東洋館(浅草フランス座演芸場)(東京都)

2014/02/22 (土) ~ 2014/02/28 (金)公演終了

満足度★★★★

想像していたR指定感は無かった
けっこう健全な明るい舞台で楽しくショーを演じていたと思います
どちらかというと廓屋の3人娘さんの衣装が色っぽかったデス
(着物にハイヒールは面白い(^^)
”犬”をキーにして物語を判りやすく進めていってた
2時間10分(途中10分の休憩あり)

ネタバレBOX

客席から見て舞台右側=カミテの方で演じることが多く感じたので、
これから観る人は舞台正面向いて、
中央かやや後ろが首が疲れなくていいかも。
まぁ艶やかな娘さん達を近くに見たいのであれば、
最前列などがお薦めでしょうかな(^^)。

また客席通路を結構なスピードで役者さんが駆け抜けること多いので、
左右の通路寄りの席は臨場感が体感できるコトでしょう(^^)。

舞台は体育館みたく壇上がそこそこ高いです、
セットは廓屋の正面の美術が作られていました。

3組の男女の逢引シーンが野犬に襲われる処からスタートです。
廓屋の用心棒がじゅりえで赤穂浪士の狼目男(ろうめろ)と男女間が展開していき、心中までいくのですか芝居小屋の座長に救われて二人芝居小屋で自分達の話を基にした芝居をしてゆくという結末であります。

女を抱くためにと精の付く狗肉(くにく)鍋をつくろう工程なども楽しく見せてくれました(^^)

かもめ~21世紀になり全面化しつつある中二病は何によって癒されるのか、あるいはついに癒しえないのか、に関する一考察~

かもめ~21世紀になり全面化しつつある中二病は何によって癒されるのか、あるいはついに癒しえないのか、に関する一考察~

アロッタファジャイナ

ギャラリーLE DECO(東京都)

2014/02/26 (水) ~ 2014/03/02 (日)公演終了

満足度★★★★

AもBもおもしろい。
チューホフといっても名前と場所を日本に置き換えれば(自分の脳内で)凄くすんなり入ってきた。現代の僕らが見ても違和感まるでないなあ。自分も中二病なんだと確信しました。初回だけにここからもっと良くなるに決まってるから評価は4にしておきますが5になるでしょう。美しすぎる2人のニーナ、トリーゴンも全く違うタイプなので比較して見るのは楽しいですね。

かもめ~21世紀になり全面化しつつある中二病は何によって癒されるのか、あるいはついに癒しえないのか、に関する一考察~

かもめ~21世紀になり全面化しつつある中二病は何によって癒されるのか、あるいはついに癒しえないのか、に関する一考察~

アロッタファジャイナ

ギャラリーLE DECO(東京都)

2014/02/26 (水) ~ 2014/03/02 (日)公演終了

満足度★★

Aチーム観劇
「日本の今」っぽさを前面に出したトコロは正直判らなかった。
が今まで見た「かもめ」の中では話が理解しやすかった。
前半は多少眠気が発生し後半は面白く感じるも、
繰り返される感情の波が刺激を鈍くさせるような気がした約2時間。

ネタバレBOX

う~ん日本人設定で昭和とか明治に設定してみても良かったのでは?
と思ってしまった。

(チェーホフさんとか「かもめ」に別段思い入れが無いせいかもしれません)
歌舞伎の王子様~舞踊恋華~

歌舞伎の王子様~舞踊恋華~

モノガタリ

シアター風姿花伝(東京都)

2014/02/26 (水) ~ 2014/03/02 (日)公演終了

満足度★★★★

乙女ゲーム
乙女ゲームはテレビで流れてるCMでしか知りませんが、そこから飛び出してきたようなキャラクターがわんさか。説明に書かれている通り、観客は生徒や学園長からモテモテの保健室の先生。

最初はいろんな点でドタバタしていて先行き不安なほどでしたが、ストーリーとして主人公がシャキッとしだした頃から、ステージ全体がどんどん勢いを増していきました。セリフに含蓄のある言葉も多く、なかなか見応えのある成長物語だったと思います。

ある冬の朝、Kは

ある冬の朝、Kは

タテヨコ企画

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2014/02/26 (水) ~ 2014/03/10 (月)公演終了

満足度★★

久しぶりのタテヨコ。
足音、声がうるさい。それが一番に出てくる感想。長い。いらないとこ多い。早速美術壊してた。

でも、お客がだれそうでだれない、だれさせないセンスはさすが。

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