ごきげん!?アキラ
骸骨ストリッパー
ザ・ポケット(東京都)
2014/03/06 (木) ~ 2014/03/09 (日)公演終了
満足度★★★★
エネルギッシュ
前の方で観劇していたので、役者さんのパワーに始めたじろいでしまったけど、終始楽しい展開で徐々に世界に入っていけました。すごく楽しめたはずなのに、まだ面白くなりそうな気もする、なんだか不思議な感覚に陥っています。時間があればもう一度観たかったなぁと。今後の活躍を期待しています。
ロストマン ブルース
GENKI Produce
笹塚ファクトリー(東京都)
2014/03/11 (火) ~ 2014/03/16 (日)公演終了
満足度★★★★
切なくて暖かい
最初は、怒っている主人公とどこか違和感のある行動をする登場人物たちを不安な気持ちで見ていましたが、展開が変わって、登場人物たちの必然性と目的がわかってからは、愛着がわいてしまいました。
ミステリー的な要素もありますが、少し切なくて暖かい、大人向けのストーリーだと思います。
登場人物は、御曹司とその秘書がいい味出てました!あと、記憶喪失の女の人がかっこいい!
全部わかってからの二度見が絶対に面白い作品です!
あと、開演前の出来事ですが、一列前にお髪のセットが少し高い位置の方が座られていて、舞台がよく見えなかったのですが、気付いたスタッフの方が席を変えてくださいました!諦めていたので、御申し出すごく嬉しかったです!本当にありがとうございました!
ネタバレ↓
ネタバレBOX
歌がすごく素敵で、ギターとドラム付きで聞きたかったです。
あと、ラストが爽やかで、満足というか充実した気持ちになりました。晴美の気持ちがもっと知りたかったなー。他の登場人物から語られることが多かったので。
ロストマン ブルース
GENKI Produce
笹塚ファクトリー(東京都)
2014/03/11 (火) ~ 2014/03/16 (日)公演終了
満足度★★★★
3/16(日)二度見でまったく印象が変わりました
3/12.謎解きパートにもう少し時間が欲しかったかと…
(完全固定の)ライブハウスのセット内にて
「ライブハウスを閉める」という店長と
「このライブハウスは閉めさせない!」と息巻くロッカー、
そして集まってくる色々なものを失ったという人々、
そしてロッカーとその他のメンバー達の(何故か)咬み合わない会話、
波乱の幕開けに「これから一体どう展開しどうしめてくるのだろう」
という期待があったのですが、
(自分が上映時間を2時間40分と聞き違えていたのもあり)
いざ後半戦謎解きが始まったと思ったら
あまり大きく膨らまずにしめに入ってしまった感があります。
(もう少し時間使って謎解きの背景深堀りを
してくれてたら満点だったんですが…)
でもあのオチにはちょっと心が救われた気分です( ´ー`)
3/16(日)夜回
本劇については、初見の際「(物語について)色々といいパーツが
集まりながらも何かその配分/バランスが悪いなあ」
という印象を抱いてしまっていたので、当初☆3つ
(夢にまで出てくる形で翌日までもやもやと気になり、
後半結構細部にこだわり観せてたしなあ、などの点から3.5で☆4つ、
と修正しました)と凡作以上だけど名作まではいかない、
ぐらいに考えていました。
しかし、本日二度見したら、まったくそれらについての印象が変わりました。
(千秋楽終えたのでちょっとネタ出しちゃいますが)
治療→ネタバレ→1点気になる点→オチ
までのバランスについて
(自分が展開を知っているからなのか、1度目でちゃんと把握できなかったのか)
今回そのバランスは非常に良く感じられました。
それぞれのパート、
3:3:2.75:0.25ぐらいのバランスでどこかが不足/間延びしてしまう、
という事なくちゃんと保たれていたかと。
また、(自分は初見時も気になりませんでしたが)
冒頭一部メンバーのぎこちなく見える演技については、
ちゃんとあとの物語につながる伏線であり、
「そういう演技」だと言う事が2度見だからこそ分かりました。
例.ロッカーに対してぎこちなく反応するドラマーが、
その対応の都度ベースに指示を仰ぐように視線を送っていたり、
と細かい演技が入っていました。
そういう意味で文句なし☆4つの作品だと思います。
(ちょっと物語自体のスケール的な所、泣かせ所の量的に
☆5つ届かず、って感じですかね。)
とてもいい物語/お芝居だと思いました。
ネタバレBOX
3/12観賞
──────────────────────────────
「このライブハウスはもう閉める、買い手も決まった」という店長と
「このライブハウス”シェリー”は閉めさせない!」と息巻くロッカー、
そしてそのやりとりの間にも
・ バンドメンバー(ベース)
・ バンドメンバー(ドラマー)結婚で婿入りし姓を失った
+その女房
・ 亭主を失った未亡人
・ 歌を歌えなくなった歌手
・ ビルを失ったビルオーナー
・ 記憶を失った女性
・ 恋人を紹介してくる(ロッカーの)女房
など色々な人達がライブハウス”シェリー”に集まってきます。
※ これはそれぞれ何かを失った人達が
「それを取り戻す」あるいは何かの区切りをつけていく、
そういう物語なのかな?と想像しました。
しかし、それぞれのメンバーとロッカーとの会話がなんだか
咬み合わないまま、物語は進んでいきます。
※ これは演出なのか、物語として破綻しているのか、
ちょっと迷わされました。
(この部分は上手かったですね。)
しかし、
・ 女房が恋人を紹介、というとても正気でいられないような場面
・ 歌手が昔憧れた人の歌を元に歌を歌ったらブレイクしたという話
などから、いっきに真相が明かされます。
実はライブハウス”シェリー”が閉店したのは22年も昔、
今までのやりとりはその当日の場面をロッカー以外の全員で演じていた、
ロッカーは22年前(※尾崎豊の享年でもあります)、
当時同じやりとりの後、
ロッカー「金ならなんとかする、俺にも知り合いは多いんだ!」
と、ライブハウスのバーテンダーとバンドメンバー(ドラマー)と
一緒に車で出かけた際に
(当初バンドメンバー(ドラマー)の女房として紹介されていた女性)
の母親の車との事故により、バーテンダーとバンドメンバー(ドラマー)は死亡
(冒頭から出ていたドラマーは、ただ顔が似ていた、というまったくの別人)、
そしてロッカーは事故当日以降「1日しか記憶が持たない」という
障害を負ってしまった、という事でした。
そして
・ 1年間のほとんどをボーっと過ごすロッカー
・ 事故当日だけ何故か記憶が戻り、
既に閉店しているライブハウス”シェリー”を訪る
・ 年を取り老けていく妻(未亡人を名乗っていた)について、
ある日を境に妻だと認識できなくなった、
また2人いた娘の1人(恋人を紹介してきた方)を
同じ時から妻だと思い込むようになった
という事でした。
それに対して、「記憶を失った女性」を名乗っていた医者が、
事故当日にロッカーと同様に色々なものを無くしたメンバーが
集まり繋がっていく中で、何か症状を改善できるのでは、
と始めたのが毎年のこのライブハウス”シェリー”でのやりとりだったという。
結局今年もロッカーの記憶にはなんの変化もなく、
「何がなんだか分からない!」と混乱するだけのロッカー。
しかし、歌手(自分の娘の一人)が歌った歌について
それが「自分の作った歌」だという事を思いだせなかった事で、
実は「事故以外にも記憶を抑えこんでいる何かがあったのでは?」
と医者は考えます
(記憶障害になる前に作った歌なので、それも覚えていて
当然のはずがロッカーはそれを覚えていない為)。
そして、ライブハウス”シェリー”の名前の由来が
・ ロッカーがシェリー酒が好きだった事
・ 当時尾崎が「シェリー」という歌を歌っていて
それをロッカーがアコースティックで歌った時の感動
から店長が名づけた事、などから
当時尾崎といえばピアノとの弾き語りが多かった、
ライブハウスでは「ピアノなんか嫌いだ!」と言っていたロッカーですが、
女房いわく亭主(ロッカー)はピアノが実は好きだった、
などから、ピアノが好きなのに、自分ではピアノが弾けない、
というもどかしさなどからピアノが上手くマッチするこの曲
((歌手の娘が)ピアノを当てる事でこの曲は大ヒットした)
についての記憶を失ってしまったのでは、と。
そして、ビルオーナー、バンドメンバー(ベース)、
歌手(娘の1人)でかつてロッカーが作った名曲を歌います。
そして「伴奏が足りないな」とケチはつけつつも、
「いい曲だ」と認めるロッカー。
そして、、、
ライブハウス”シェリー”だったはずの店に1人、
「小さな奇跡は起きませんでした」という(元)店長。
場面変わって
事故の日が終わり、また1年自分の事を覚えていない
亭主(ロッカー)との生活が始まる妻、
しかしそこで老けた妻の事を
「何を言ってるんだ?○○」とロッカーが妻の名前で呼びます。
「もしや記憶が戻ったのか!?」と妻は、
「今は何年?」と聞くと「1992年(事故の年)だろ、何言ってるんだ」
と返すロッカー。
全部の記憶は戻らないまでも、たった1つ
妻である事すら忘れられた女房に対して
「本当に小さな奇跡」が起こったのでした。
物語としてはすごく良いと思いました。
ライブハウス1場面のみにしても繁盛していた頃やさびれた後など、
色々な場面を観せてくれた事や
最初の観客をうまく混乱させつつ進むパートから、
ある時いきなり種明かし/謎解きが始まる部分など。
しかし(自分が2時間40分だと間違ってたのも原因なのですが)
謎解き部分がちょっと背景設定薄いかなあ、と感じてしまいました。
※ 自分の作曲した歌についてだけ思い出せない部分など、
当初「盗作なりしてしまったが為に思い出したくない」
などの強い設定を想像しまいましたが、ちょっとネタとして弱かったかと。
あと、メンバーで歌を歌ってそれで何か変わるか確かめる、
など、謎解き部分がかなり短くまとめられてしまっていた感があります。
(前半のロッカーの記憶の時代のパートと同じくらい、
謎解きにも時間をかけて丁寧に物語を綴ってもらえたら、
かなり満足できたのですが…)
あとは「ロストマン ブルース」のあらすじにある、
色々なものをなくしてしまった人達、という事で
それぞれがそれぞれに何かを取り戻す/自分なりに決着をつける、
という物語かと思っていたら、
結局はロッカー1人の物語に集約してしまった、という事で
世界観が小さくなってしまったのかなあ、と。
きっともう少しいじって再演したらかなり面白くなるお話だと思います。
3/13.
一晩経って思い返してみると後半のしめへの集約する場面で
演奏その他含め結構凝っていたような気がします。
例えば、「尾崎使うんならもっと使ってかなきゃ!」と思ったけど、
思い出してみると2度も伴奏して尾崎の歌をロッカーから
引き出したり結構ちゃんと使ってたり、と。
本当なら3.5ってとこかな、と思いつつ、☆1つプラスします。
(物語、お芝居としては分からない事だらけの前半から
後半メンバー全員のお話が集約してのオチまで良くできてたとは思うので)
PS. (かなり気になったのでここに書かせていただきます)
演劇関係のお知り合いなのか知りませんが、
観客の中でひときわ騒がしい集団がいました。
演者の噛みにまわりの客の空気を読まず大爆笑を繰り返したり
舞台がシリアスな場面になるにも関わらず
金物(キーチェーンか何か)をジャラジャラと鳴り響かせ
(ガキじゃないんだからそのくらいの迷惑気づけよ、とつっこみたい)
その他色々観劇の迷惑としかならないような
「舞台クラッシャー」とでも呼んだ方がよいような集団でした。
知り合いなら、せめて「観劇マナーを少しは守って」と
言ったほうがいいと思います。
顔も見てませんが、はっきりいってこの連中が
お芝居を行っているとしたら絶対に観に行く事はまずありえませんし、
はっきりいって「こんな(マナーのない)連中がやってる舞台は観に行くな」と
周りには警告します。
──────────────────────────────
3/16(日)夜観賞。
普通の感想に全てと言っていいぐらい今の気持ち書いちゃったので、あとは
・ お芝居終了後の楽曲提供バンドの生歌+ロッカー演者さんの
歌唱が「ロッカー」って感じが出ていて良かった
(劇中の演奏もやっぱり生演奏だったんですね、すごく良かったです。)
・ 笑いの部分が入りつつ、はっぱりネタバレを知った上で見ると
22年もの間「事故当日のみ(元の)シェリーを訪れる孤独なロッカー」、
そしてその毎回に記憶が戻るのでは?と淡い期待を抱きつつ
当日を演じ続けた仲間たち、家族達
(セリフの端々に仲間たちに「お前老けたか?」と言っていた点に
時間の流れを感じました)
生き残りはしたものの、「ロッカー」にとっては(人生、家族、そして音楽の)
「ロストマン」としての悲しい物語だったのかなあ、と感じました。
初見では久保田さん脚本について、自劇団には「鬼」と呼ばれるほどのものを
要求できる人も、他劇団に対しては、物語など追求しきれなかったものがあったのか、
と残念な気持ちがありましたが、2度見したら
やはり物語の序盤から張られまくった伏線とそれを回収していく流れは、
「久保田ワールド」脚本なのだなあ、と納得できました。
PS.今回はかなりGenki Produceのいつものお芝居とは異なる、という話を聞いたので、
次回は「いつもの」Genki Produceの舞台も観てみたいですね。
【3/17考察】
●どうして初回はバランスを悪く感じてしまったのか?
舞台セット(+立ち位置ほぼ)固定かつ
ロッカーの会話中心の劇で場面の転換が分かりにくかった。
治療→ネタばらし→ピアノの件→オチ
について、初回ではいつ頃その場面の転換が行われたかが
時間経過的に正しく把握できていなかった
(記憶に残るイメージ的ではずっとロッカーと周りの人々、
という同じ場面/やりとりが続いていたと思えてしまう為)。
2回目は、場面の転換については把握している為、
時間経過のどのタイミングでその場面が変わったか、が良く理解できた。
そして、バランスについて、悪い印象が払拭された。
●演技についてのイメージ
初回、何も知らずに見ると確かに(序盤)つたない演技をしているように見える。
しかし、2回目に見直すとそれらが(ほぼ全て)伏線としての演技であった事に気づく。
そういう意味でもまた、悪い印象が払拭された。
脚本久保田唱さん作品といえば
・ 1回目ではメインストーリー(の構成)に感動
・ (その多すぎる伏線/細部の演技などについては)
2回目以降で更に驚かされる
・ 物語の見せ方、場面の転換がうまい
元々舞台上をいくつにも分けて色々な場面を重ねて同時進行させたり
映像/ダンス/殺陣/笑いと泣きの挿入などで
その場面の空気も分かりやすく切り替えてくる
(物語のバランスを把握しやすい)
があって成り立っていると思うのですが、今作については
・ メインストーリー(の構成)自体が1回目で正しく理解されない
⇒いつ頃からネタばらし、ピアノの件に移ったかが観客側として
よく分からなかった為、バランスの悪さ、など悪印象をもってしまう
・ 伏線についても、(これは元々ですが)それが伏線と1回目では理解されない
⇒今回は物語の都合上演技での伏線がそのまま演技の拙さと見えてしまう
という事だったのかなあ、と。
多分ですが、やはり本劇は2回目見て初めて
「本当の良さに気づく」
1回目で「脚本/演出意図」などに気づくのが
難しすぎる作品なのではないか
(1回目ではおおよその物語を把握するまでにとどまる為)、
「いい物語なのだが(その本当のバランスにまで気づけない為)、
何かもやもやとした気持ちが残ってしまう」
ものと思いました。
鰐の小説
しずかちゃんフィルムズ
下北沢ReadingCafeピカイチ(東京都)
2014/03/12 (水) ~ 2014/03/13 (木)公演終了
予約メールに返信がありませんでした
ので念のためお知らせいたします。gmail宛て送信、以前、他の劇団で同じようなことがありましたが、その時は単なる確認忘れでした。返信がないのは予約不成立だからとも思えず、それはそれで何かあるでしょうし…ですので、観てはいませんがご連絡まで。
東 京<reprise>
THE TRICKTOPS
インディペンデントシアターOji(東京都)
2014/03/07 (金) ~ 2014/03/10 (月)公演終了
満足度★★★★
みてきた
グランドホテル形式でよくできていると思いました。
フリージアの不可知論
劇団霞座
ぶーふーうー(東京都)
2014/03/07 (金) ~ 2014/03/16 (日)公演終了
クザリアーナの翼
地球ゴージャス
愛知県芸術劇場 大ホール(愛知県)
2014/02/26 (水) ~ 2014/03/01 (土)公演終了
満足度★★★
もうちょっと真ん中の位置で見たった(笑)
お話としては本当はもっと長いストーリーを時間の都合で短くしたのかなという感じかなと思う。そして初めの第二種軍国民の行進はちょっと長いかなと思ったけどすごく揃っていてすごかった。でもやっぱり風間君がやっぱりすごかった。歌はまあまあ(笑)だったが踊りもよかったし、やっぱり演技最高だった。そして宮沢さんもとってもよかったと思う。演技を初めてみたけどこれからも舞台出演した方がいいと思った。あと湖月さんの2役ほんとうによかった。さすが元宝塚歌と踊りと本当にかっこよかった。女を全面に出した役はとても新鮮で女を押し殺した男っぽい役は本当にかこよかった。最後にやっぱり岸谷さんと寺脇さんのコメディー部分本当よかった。
カルテット
劇団スパイスガーデン
大塚レ・サマースタジオ(東京都)
2014/03/11 (火) ~ 2014/03/16 (日)公演終了
満足度★★★
スパガーを身近に感じられる
劇団員4人が音楽にまつわる4つの話を元に、芝居の中で歌ったり演奏したり恒例のことをっやったりする番外公演でした。本公演では出来ないような演出が見られたり弾けっぷりもすごいので、かなり素に近い劇団員が見れると思います。会場も小さめで最後列でも3列目だし最前列は役者まで数十センチの時もあるので本公演の舞台よりずっと身近に感じられました。
ダークナイトライジング
カプセル兵団
ワーサルシアター(東京都)
2014/02/13 (木) ~ 2014/02/18 (火)公演終了
満足度★★★★★
最高!!
今回は、17日(月)以外全て観てしまった私。
毎日ゲストが違っていたので、大首領役が本当に毎回楽しみでそしておおいに笑わせて貰いました。
前回の会話劇で、次回も絶対に観ようと思っていた作品だったのですがやはり今回も最高でした。
終わりながらも、もう次回作も楽しみにしたいです。
グッド・バイ
メイシアタープロデュース
吹田市文化会館 メイシアター・小ホール(大阪府)
2014/03/06 (木) ~ 2014/03/09 (日)公演終了
満足度★★★★
グッド・バイ
土曜日15時の回を観ました。疲れている方が多いように感じました。キレのある方とちょっとお疲れの方がはっきり分かった気がしました。お恥ずかしながら、約半数の役者さんを存じ上げなかったのですが、同じ人に見えて、前半は役柄を把握することができませんでした。面白いのですが、やはり一段上のものを求めてしまいます。山崎さんには、悪い芝居の次回作を期待したいと思います。
流れゆく庭-あるいは方舟-
ワンツーワークス
赤坂RED/THEATER(東京都)
2014/03/06 (木) ~ 2014/03/12 (水)公演終了
満足度★★★★★
臨場感あり!
これまで観たワンツーワークスの作品の中で一番ではないかと思いました。
ネタバレBOX
豪雨が続き、水かさが増しつつある中で、過去の経験や人間には自分に都合のいいように考えてしまう習性があり、また空振りのときの市民からの批判を怖れるあまり、避難勧告、さらには避難指示を出すタイミングが遅れがちになる難しさが良く理解できました。常々、強い意志を持って職務に臨まないといけないことが分かります。
マスコミの在り方についても考えさせられました。パレスチナのレポートをまとめる方が重要と考える記者の言動には違和感を覚えましたが、それは川が氾濫することを初めから予想していたためのことで、その場に居合わせたらどう対処したであろうと考えると簡単に笑い飛ばすのは失礼なことです。
それにしても、観光バスの屋根の上に乗って助かった37人の話をしていたにも拘わらず、まさか記者クラブや防災対策課の部屋にまで水が来て、机を積んで難を免れる事態になろうとは想像もしておらず、観客の私も自分に都合のいいように考えていたのだなと猛省しました。
ただ、この劇団特有のスローモーションダンスはもう飽きました。特にスタート時のダンスだけは全くもって要らないのではないかと思いました。
当日は3.11、終演後、全員で黙祷しました。
「カレー屋の女」 2013→2014ツアー
ココロノキンセンアワー演劇部
タイニイアリス(東京都)
2014/03/10 (月) ~ 2014/03/11 (火)公演終了
満足度★★★★★
命を繋ぐ女性は強し
平日は14:00開演が多い中での15:00開演、その意味が分かりました。3月11日14:46、全員で黙祷を捧げました。
ネタバレBOX
震災後、多くの劇団が東北を訪れ、ほっこり系のお芝居を上演したそうですが、ブラックなものもあっていいのではないかということで、地元劇団ココロノキンセンアワー演劇部によって本作品が選ばれ上演されたそうです。
女性だけが住む島における男性にとっての幸せか不幸か、ブラックな出来事を描いた話。和歌山県にかつてあった遊郭の島、女護ヶ島を想像しながら観ていましたが、本作品の作者佃典彦さんが名古屋出身ということを聞き、さもありなんと思いました。
島に生息する足の長い蚊に刺されると男性は病気に罹って死に、女性は死にませんが男の子の胎児は母子感染によって死産になってしまうようで、島には女性しかいません。男性は常によそから調達するため近親交配を避けることができ、良くできた道理だと思いました。
それに伴い、用済み男性は簡単に殺され、カレーの具にされてしまうのかなと最初思いましたが、蚊に刺されて病死するまでは島全体の女性から大事にされ生殖活動に勤しむことができると考えるとまんざらでもないのかもしれません。
娘たちよりもお母さん役の女優さんが一番肉感的だったのが印象的でした。
命を繋いでいくのは女性、精子さえ得られればそこそこの男であれば誰でもいい、新国立劇場『まほろば』も思い浮かびました。
異能怪談的公演「赤異本」
劇団た組
仙行寺(東京都)
2014/03/10 (月) ~ 2014/03/16 (日)公演終了
満足度★★★★★
様々な怪異が
初日の公演で観て参りました。
原作に忠実にいくつものお話を語るという形式で、派手な立ち回りなどがあるものではなかったのですが、ひしひしと仄暗い恐怖が伝わってくる、そんな舞台でした。
場所も池袋駅から近いお寺ということで雰囲気も完璧です。
上演前と上演後に写真を自由に撮って良い、という時間が設けられており、各々写真を撮っていたのですが、何枚もおかしな写真が撮れていました。
そのため、いわゆる視える方は寄ってきすぎてしまい、逆に大変かもしれません・・・
怖いものがお好きな方は是非。
個人的には夏の怪談の時期にも外のお話や再演を観てみたいと希望しております。
虚像の礎
TRASHMASTERS
座・高円寺1(東京都)
2014/03/06 (木) ~ 2014/03/16 (日)公演終了
満足度★★★
劇作家は「心の専門家」……
……らしい。
初めて知った。
力作ではある。
どこまで、どう本気なのかはわからないのだが。
ネタバレBOX
「劇作家は「心の専門家」だ」という台詞が何度も出てくる。
しかも劇作家と自称する自分自身の口からだ。
笑いそうになったが、劇場内は誰も笑わない。
ギャグでも劇作家という存在に対する揶揄でもなかったらしい、ということがラストでわかる。
「劇作家は「心の専門家」だ」を聞いて、てっきり自らの理想の中でしか生きられない(自称)「劇作家」のストーリーかと思った。
彼は「本気」で劇作家であるから自分は「心の専門家」だと思い込んでいるようだ。
それを強く主張して、他人の気持ちにズカズカと踏み込んでくる。
彼はいつもまるで「批評家」のように、「他人事」の視線で熱く語る。
妹と、DVな妹の彼が、心の病であると知ったときに、劇作家の彼は、自分は「心の専門家」なのに気がついてやれなかったと悔やむ。
妹はDVの彼と別れたが、ストーカー行為をされている。
それに対して劇作家である兄は、「会って話をしろ」と言い出す。
妹が暴力を振るわれていたのを見ていて、さらにSNSでさの彼が暴力的なツイートをしているのを確認したのにもかかわらずにだ。
「警察を」の指摘に対しては「警察は彼らの恋愛に対して他人だ」と言う。それは、劇作家のお前もだろう、と心の中で突っ込んだ。
また、こちらがあちらに仕掛けた「争い」から、あちらから来た難民たちには仕事がなく、生活するためには軍隊に入るしかない、つまり、彼ら難民(移民)たちは、自分たちの仲間と殺し合いをさせられる、と知り合いのあちらから来た男に言われると、「それは心の問題だ」「お金と命とどちらが大切なのか」「彼らは弱いからだ」「自分の心に従えば人は、人を殺すことをしない」「みんながそうすれば争いはなくなる」という主旨のことを言い出す。
なんだそれ?
と思った。
「争い(戦争でしょ)」で殺し合うのは軍人ではない。確かに実際に殺し合いをしているのは、戦場にいる軍人だが、それをさせているのは上の人間だ。
同じ地方の人間だから殺し合わないのではなく、いずれの戦争であったとしても(侵略された場合は違うとは思うが、それでも)相手を殺したいと思って戦場に出かける人間はまずいないと思う。
争い(戦争)は、戦場で戦う人(軍人)の「心の問題」ではない。
軍人が自分の心に従ったとしても争いがなくなるわけではなく、自分の心に従って相手を殺さなかった軍人は、相手か上から殺されてしまうのだ。
銃を持って政治家の秘書を撃ちに来た男に対して、劇作家は「今現実に自分が銃を持っていることに支配されている」「心の中は人殺しをしたくないと思っているはずだ」「だから心に従え」みたいなことを言う。
それは変だ。
だって、「銃を持って、秘書を射殺しようと思った」という「今」のことにフォーカスしても意味がないからだ。
つまり、「秘書を射殺しようと思い、銃を構えた今の自分」までにたどりつくまでのプロセスには何度も自分の心との対話があったはず。だから「今の状態」だけを指摘してもしょうがない。
それで説得されてしまう男もいるのだが。
簡単に考えると、「心から相手が殺したいほど憎いと思って」いる人が、「現実には銃など構えていない場合」も「自分の心に従え」と言うのだろうか。
つまり、劇作家の言っていることは、自分の都合のいいような解釈だけで、普遍性がない。その場で思いついたことを、まるで正論のように振りかざし、言ってるようにしか聞こえない。
それは、自分の目の前で起こっていることが「自分のことではない」からだ。
「他人事」なので、「批評家」のように相手の気持ちや行動を断ずる。
精神科の医者らしい男に対しても、上から目線で接するし。
自分に直接降りかかってきそうなとき(あちら側の男の父親を連合軍に引き入れた結果、悲惨な目にあったというエピソードを聞いたあと)には、薬に手を出しそうになって、現実逃避をしかける。
他の登場人物たちは、自分のできる範囲で懸命に生きている。
そこに「心の専門家」であると自称する劇作家は、踏み込んでくる。
さらにラスト近くで、テロによる爆破が鳴り響く中で、「これは音楽だ」「自分たちが信じることが現実になる」と力説していたが、それは「虚構に逃げろ」ということなのだろうか。
どこまでも現実が見えない男である。
この「劇作家」という人は。
彼は両親のお陰で今の生活が維持できているらしい。
演劇を続けるためには、やっぱり「助成金」も欲しいらしい。
ラストには、何か劇作家である彼に対して大きなしっぺ返しがあるのかと思ったらそうではなかった。
争いをやめるための席に、「重要な人物」として参加を求められる。
ここまで来ると悪趣味だ。というか、ブラックコメディ。
どうやら彼は「こちらより前にあちらで評価されている」らしい。
そして「彼はこちらでも評価されるべきだ」ということまで言われている。
まさか、それって、この作品の劇作家自身のことではないだろな。
つまり、「ほかのところではそれなりに評価されている僕」は「なぜ社会ではあんまり評価されていないのだろう」「評価されて当然だ」と思っていて、それを劇中の劇作家に演じさせた、わけではないだろうね。
この作品では「人から評価」されることがキーワードのひとつだ。
その評価は人によっては、SCVという数値であったり、愛情であったり、名声であったりする。
それを劇中の人物たちは強く主張する。恥じらいもなく、言ってのける。
どうやら、日本に似たこの場所は、劇作家の頭の中にある楽園のようだ。
そこでは劇作家は、「心の専門家」と言われるらしい。
そこでは劇作家は、親のスネを齧っても創作活動をすることは尊いらしい。
そこでは劇作家は、人々の心を浄化してくれる。
そこては劇作家は、人々に必要とされ、敬われるらしい。
日本の劇作家が、そういう楽園だけを頭の中に描いているとはあまり思いたくない。
劇作家の話なのにそれを演じた役者さんの台詞が危うい。
噛んだり、言い間違えたりしていて、なんとか台詞を言っているレベルだった。
その設定もあるのだが、そういうわけで彼には思い入れをして見られない。
議員秘書とその妻の台詞と演技は、まるで翻訳劇を三越劇場(失礼)で観ているような錯覚に陥らせるほど、オーバーで「演技してます」感たっぷりで少し冷めた。特に最初のほうで秘書とその妻がキッチンでする会話と演技には苦笑した(秘書が妻を後ろから抱きしめるとか・笑)。
その議員秘書は、ノーネクタイ、丈の合わないスーツ、ボサボサ頭と、およそ議員秘書とは思えない格好だった。
ほかの登場人物たちが、きちんとした衣装で、イメージ通りすぎるほどの、型にはまったパターンの衣装と演技なのに(特に宗教指導者に至っては、魔法の国からやって来たような衣装)、彼だけは違うということに違和感を感じた。
その中にあって、ヘーラを演じた林田麻里さんだけは、光るものがあった。特に彼との関係が露わになるシーンにおいて。
多くの言葉を重ねながら、「演劇」の限界、劇作家という人種の傲慢さを描いた作品、あるいは「観客への挑発」ならば、お見事だと言いたい。
私は見事に挑発された。
劇作家が何度も言う「物語」というキーワードは、井上ひさしさんの『太鼓たたいて笛ふいて』で使われていたほうが鮮烈だった。それを劇中の劇作家の発見のように何度言われても。
劇中では「繁栄とヒューマニズム」は「相反するもの」として述べられている。確かにブラックと呼ばれる企業もあるが、それは相反することはない、ということは今はもうすでにわかってきている。それなのに、それを声高に言われてもなあ、という気がする。「蟹工船」じゃないんだから。
と、いろいろ書いてきたが、2時間を超える作品でありながら、最後まで見せきったのには拍手をしたい。力作ではある。
荒野の家
水素74%
こまばアゴラ劇場(東京都)
2014/02/07 (金) ~ 2014/02/16 (日)公演終了
満足度★★★★
水素74%「荒野の家」観ました
水素74%、そこまで注目している訳でもないのですが、すでに二回観ています(なんの因果か)。
「不機嫌な子猫ちゃん」を観た時は、これ観て自殺した若者いるんじゃないか?と打ちひしがれたなあ…。
「謎の球体X]は、古屋さんが本当にアブない人に見えた。。。
京都・ソノノチ観劇ついでのハシゴの計画、吹田・「グッド・バイ」が繋がらず、他を探したら、よりによって水素が大阪公演(´Д`)
安定の人間不信と吐き気感。。。
引きこもりの30息子を軸に、出入りや状況で常時変化するパワーバランス、夫婦や親子の共依存のシーソー。
自分しか頭になく相手の顔色を伺う、利用・支配・独占を求める家族(愛)。
自分が傷つきたくないための臆病な未決断と、結局自分の都合だけで誤った決断。バランスの崩れがやってくる…
ときおり一瞬見える光も当てにならず、外来者もすべて歪んでいて、正気を保つための手がかりが見つからないまま迎える終焉…。
後に残るは荒野のみ…
他の方の指摘どおり、言われてみれば、日米や右左などの風刺とも受け取れるけど、私はすごく身近な具象劇として(不条理劇とすら思わない)、普通に受け止めてしまいます…
この後ソノノチを観に行って、劇団の方に水素の感想を聞かれたので、「ハイバイを三倍に濃縮した感じ」と答えたら、うまく伝わりました。。。
キャラの出入りや状況の転がり方など、作劇はとても分かりやすいです。
しかし、観る人によって見えるものがまるで違うだろうし、精神的に共感できる人には精神汚染や転移などの症状が出る恐れが高いです。
なのであえて、舞台を初めて観る方にはお薦めしません。
観るなら自己責任で(爆)
そういえば、年配のお客さん(隣の館の、復興チャリティーコンサートに来たらしい)が多かったけど、大丈夫だったしらん。。。
留鳥の根
伏兵コード
浄土宗應典院 本堂(大阪府)
2014/02/21 (金) ~ 2014/02/24 (月)公演終了
満足度★★★★★
私は、個人の問題と言って逃げてはいないだろうか。
今回舞台セットが場面ごとに分かれて配置されており とても観やすかった。 最後 議員活動に熱心な男が、首を吊るシーンは、初演にはなかったように記憶いたします。 食べる事にも困る夫婦 投げつけられた千円札で逃げ道がなく夜行バスに乗る夫婦、 警官は、できる限り努力する 現実と理想の中で混乱する、混乱した時に子供のころのミッキーマウスの歌が聞こえる。 議員の男に、つくす女は混乱して急に暴れだす 警官とともにでっち上げの放火騒ぎを作る 考える おかしい 徐々に自分を取り戻す。 夫婦は都会で横断幕をかがげて世間に訴える。 議員活動に熱心な男は個人責任という 夫婦の訴えで世間が注目 逃げ場のない男は首をくくる。 今の社会を 何も飾らずに描いた作品。
私は、個人の問題と言って逃げてはいないだろうか、と考えてしまう。
『オリオン座最終興行』
妖怪大縁会
ターミナルプラザことにパトス(北海道)
2014/03/08 (土) ~ 2014/03/08 (土)公演終了
満足度★★★★★
演劇集団RE第4回公演『オリオン座最終興行』
おかげさまで、今回も無事に終了することができました。
収益より20,000円、募金箱より19,300円、合計39,300円を「福島の子どもたちを守る会・北海道」に寄付することができました。
ご協力いただいた皆様、ご来場いただいたお客様、ありがとうござい
公式サイトにて、記録集を公開しておりますので、ご覧下さい。
「鷲掴み劇場」http://washizukami.ina-ka.com/
MOON
廃墟文藝部
G/Pit(愛知県)
2014/03/07 (金) ~ 2014/03/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
廃墟文藝部「MOON」観ました
ミソゲキ・プレ公演など、名古屋で注目上昇中の劇団が、ついに本公演。(私も初めて。主宰のコンタさんとは、飲み会などでお会いしてるけど)
涙ぐんだり吐き気がしたり、本当にいい舞台だった。
事実と異なるデフォルメはあるが(当日パンフでもお断りが)、人の顔の見分けがつかない(俺だ俺)「相貌認知症」を軸に、キャラやエピソードなど効果的にピースがはまる精神劇。
家族、愛、幸福。 という表面。
その裏で蠢くアイデンティティ、存在理由、他者からの認知。
危うく繋がった状態から、いずれは壊れる運命の世界。
噛み合わせの狂った嫌悪感あふれる世界を、ディープでないお客さんにも丁寧に見せる、時系列操作や外部の正気の軸などの親切設計。
(京都など、TPOによってははしょれるかも)
最初から題材が分かっているためもあって、役者の表情(顔や身体)の繊細さに注目が行く。
主演女優のかわいらしい笑顔や、彼女を囲む人々のほがらかな様子。
そこを時折掠める陰、観ているうちにだんだんと…
人間はみんな嘘つき、ペルソナ、多重。
終盤に繰り広げられる、美しく悲しい無惨絵。
これが初の本公演とは…とりわけ指摘したい欠点が見つからないという脅威。。。
いちおう五つ星・初めて観る人にもオススメとしますが、その際は吐かないように気をつけましょう。
(終演後コンタさんに「吐きそうになった」と言ったら、「吐かせるところまでいかなかったのは失敗でしたねえ」と ガクブル)
なお、この翌日に大阪で観た、水素74%「荒野の家」も、心の傷が育んだ自己愛など、狂いを抱えて崩壊へ向かう家族を描いていました。(こちらは、精神劇というよりは具象劇か)
これに較べたら、ハイバイ「て」なんて、全然救いがあるぜ。(「ヒッキー」は当初ダークENDだったらしいけど 汗)
家族を疑うのは、演劇の宿命なのでしょうか…(人のことは言えない(´Д`))
ねこのすむ町
ストーリーテラーズ
竹林閣(東京都)
2014/02/22 (土) ~ 2014/02/24 (月)公演終了
満足度★★★★
新ワザもアリ
児童文学ど真ん中、な作品を工夫して見せて毎度ながら楽しい。
あ、今回は導入部があるのが新しいか。
2編目は宮沢賢治作品に通ずるモノもあったな。
ピノキオショー
CAPTAIN CHIMPANZEE
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2014/02/20 (木) ~ 2014/02/24 (月)公演終了
満足度★★★★
キャプチン・マジック
感情を抱くロボット、殺人ロボットなどハードSFの題材を児童文学タッチのマイルドな衣でくるんだ上に時事ネタから芸術論までさらっと…いや、しれっと盛り込む欲張りよう(笑)。
なのでSF的な部分や時事ネタ(兵器輸出とか)、芸術論(そのまま描くのでなく、想いがプラスされて初めて「芸術」とか)なんかワカらない子供でもキャラクターや物語の流れで十分に楽しめるだろうし、大人は大人でテーマなども含めて楽しめるという。
さらにロボの霊、刑事の勘、誰も逆らえない女などいくつかの反則ワザ(笑)まで使っていながら全体としては成立してしまうキャプチン・マジック、参った!
あと、鉄腕アトムを想起させるところも複数あってニヤリ。