最新の観てきた!クチコミ一覧

101421-101440件 / 189755件中
ホーンテッドラブ(2014年Ver.)

ホーンテッドラブ(2014年Ver.)

in企画

レンタルスペース+カフェ 兎亭(東京都)

2014/03/20 (木) ~ 2014/03/23 (日)公演終了

満足度★★★★

みてきた
ファンタジーだけど哀感もありますね。

サロメ ~フルーツ♥スキャンダル~

サロメ ~フルーツ♥スキャンダル~

ニットキャップシアター

3F project room(京都府)

2014/03/21 (金) ~ 2014/03/25 (火)公演終了

満足度★★★

サロメ ~フルーツ♥スキャンダル~
残念ながら『フルーツスキャンダル』という感じではありませんでした。音楽への傾倒と反比例して、ぐいっと力強く引っ張られる感じがなくなっている気がするのが、個人的な印象です。どろっとしていない、さらっとしている。60分でした。

海を越えた挑戦者たち

海を越えた挑戦者たち

劇団俳小

南大塚ホール(東京都)

2014/03/21 (金) ~ 2014/03/23 (日)公演終了

満足度★★★★

当時の苦労と挑戦が…
アメリカ統治下における沖縄の高校が甲子園出場を果たす…大変な苦労があったと思う。当時の沖縄における社会状況など、演じられているのを観て、「あぁ、そうなんだ」と思うが、やはり状況の説明に終始したかも…。甲子園出場までの苦労について、もっと球児目線でエピソードを入れて描いてほしかった。公演では案外すんなりと甲子園出場を果たしたように感じる。公演全体を通じて盛り上がりというか、高揚感が今ひとつ…。テーマ脚本は面白い。それだけに、淡々とした芝居で、感情移入できなかったのは残念だ。

ショパンの馬鹿!!!~別れの夜~

ショパンの馬鹿!!!~別れの夜~

劇団東京イボンヌ

ワーサルシアター(東京都)

2014/03/18 (火) ~ 2014/03/23 (日)公演終了

満足度★★★★

創作と恋愛
芸術家にとって、恋愛の苦悩と欲望が創作活動の障害であるとともに、原動力でもある。そのことを明確にあらわしているのが面白かったし、非常に共感した。それゆえに、むしろコメディではなく、シリアスで描いてほしかったような気がする。また、装置を作りこむよりも抽象舞台の方が、芸術家とそれを取り巻く女性達の心情を表す空間の描写が自由にできたのではないかとも思う。今後の可能性を感じる劇団でした。

昭和歌謡コメディ~築地 ソバ屋 笑福寺~

昭和歌謡コメディ~築地 ソバ屋 笑福寺~

昭和歌謡コメディ事務局

ブディストホール(東京都)

2014/03/19 (水) ~ 2014/03/23 (日)公演終了

満足度★★★★

懐かしき昭和がそこに
公演は二部構成で、第一部は芝居、第二部はトーク&ミニ歌謡ショー。芝居は、大宮デン助、藤山寛美を擁した大衆演劇で、観ていて安心する。何しろ、典型的な勧善懲悪・人情もので、泣いて、笑って、心底楽しめた。元アイドル三人は汗だくになりながらも熱演、今後の公演にも期待したい。

晴れのち出動、ときどきヒミツ【終演しました。ご来場ありがとうございました!次回は9月です!】

晴れのち出動、ときどきヒミツ【終演しました。ご来場ありがとうございました!次回は9月です!】

らちゃかん

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2014/03/12 (水) ~ 2014/03/16 (日)公演終了

満足度★★★★

ユニークな発想だ
 乱暴ではあるが芝居を、テーマ性重視か娯楽性に富んだ公演か…大別したら、本公演は後者に当てはまるだろう。表層をサラッとSFコメディ風に仕上げ、とても面白かった。しかし、発想が「特殊生物対策委員会処理課」という仕事のユニークさを表現しつつも、所々に既存の組織にありがちな形式主義(取材許可書を得るまでの盥回しなど)、一方、情報収集のための取材の強引さ、何でもあり…など、風刺もピリッときいて痛快。
 卓越した演出と、しっかりした演技が、笑って笑って楽しめる公演にしていた。
 なお、個々の役者の演技は素晴らしいと感じるが、芝居は全体のバランスが大切だと思っており、そういう意味では、滑りすぎな面もあり、そこは慎重にしてほしかった。

異能怪談的公演「赤異本」

異能怪談的公演「赤異本」

劇団た組

仙行寺(東京都)

2014/03/10 (月) ~ 2014/03/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

怪談朗読劇の野心作
演劇というよりは、伝聞実話をもとにした怪異譚の朗読劇。
裏地が墓地となっている実際のお寺を会場とした点、異様に暗い会場、白装束をまとった演者。最初と最後に写真撮影タイムを設けていて、敢えて「この世のものならざるもの」への冒涜的実験もあり、ただ怖がらせるだけでなく、微妙に論証的要素も含まれています。
話の内容にも現代的モチーフも取り入れられていて、そこがリアリティが恐怖感をいや増しています。
これは稲川淳二さんに代表される既に確立された怪談語りの世界を、エンターテインメント化する新しい試みだと思います。
ただし、これはあくまで最初の試みと見ました。
まだまだ怖くなる余地はタップリ!
次回作熱望です。

ご観劇ありがとうございました♪  ミュージカル「何処へ行く」 QUO VADIS

ご観劇ありがとうございました♪  ミュージカル「何処へ行く」 QUO VADIS

ミュージカル座

THEATRE1010(東京都)

2014/03/20 (木) ~ 2014/03/25 (火)公演終了

満足度★★★

役者の気迫に圧倒されました
個々の見せ場、アンサンブルも含めて、とにかくシーンごとの迫力があった!ロック音楽に乗せても、歌詞が聞き取れないところもないし、役者の層の厚さを感じる。ただ、物語として伝えたいメッセージがややぼやけているような気がしました。テンションが高い音楽が最初から最後までずっとなってたからかな?音響はしっかりしていたのに、音楽がずっと重厚すぎて逆に疲れてしまった。題材は面白かったし、もう少し緩急があるといいのになと思いました。

ネタバレBOX

近年、「ロックオペラ形式」と呼ばれるのミュージカルの多くは、全編が音楽のオペラというのクラシカルな音楽性や伝統的舞台形式を「「ロック音楽を演奏する楽器も用いて表現してる」タイプのものだから、疾走感のあるロック系のカタログミュージカルよりは、表現が幅が広いものでないともたない。
でも、本作はスピード感があるわりに、全体的に単調で、長さを感じさせるのが難点でした。
役者の実力があるのだから、全編音楽でつなげないで、セリフでつないで芝居で見せた方がメリハリもついて、曲も活かされたのではないかと思う。
新しい等高線

新しい等高線

ユニークポイント

シアター711(東京都)

2014/03/11 (火) ~ 2014/03/18 (火)公演終了

満足度★★★★

目を見開いておこう
 取材に基づく重厚(役者の演技も見事)な内容で、最後まで見応えがあった。1941年から1945年8月18日までの約5年の民間地図会社(色彩堂)における人間模様。戦時下における地図作成の重要性について、考えもしなかった。今では考えられない切り口で、とても新鮮味が持ったと同時に深い感銘を受けた。
 国家による地図の塗り変え、民間地図会社の統合などの問題は、現代でも情報隠蔽・規制に繋がる重要な提起だと感じた。そんなことを考えさせる好作品だ。
 なお、特高警察が来訪してあのようなことを語るかどうか…。(ネタばれか?)

国民の映画

国民の映画

パルコ・プロデュース

刈谷市総合文化センターアイリス・大ホール(愛知県)

2014/03/21 (金) ~ 2014/03/23 (日)公演終了

満足度★★★★

観終わったあと
いろんな映画を観たくなった。
良い映画も悪い映画もたくさん。

A型×ココア×ロザリオ

A型×ココア×ロザリオ

Yellow House企画

要町アトリエ第七秘密基地(東京都)

2014/03/04 (火) ~ 2014/03/09 (日)公演終了

満足度★★★★

気楽に楽しめる
オムニバスだけれど、三話がひとつにつながっていた構成、ヴァンパイアを中心にテーストの違うストーリー、楽しかったです。
新任の医者の役者さんが好演でした。

ネタバレBOX

「ロザリオ」で兄弟だった展開は予想できちゃったのと、院長のキャラに変化が(二重人格的とか)あったらよかったかな!?と、感じました。
Birth

Birth

BQMAP

道頓堀ZAZA HOUSE(大阪府)

2014/03/20 (木) ~ 2014/03/22 (土)公演終了

満足度★★★★★

心に刺さる言葉
大坂夏の陣にまつわるお話。真田幸村や猿飛佐助らの事を書いたお話。それだけでなく、現代と行き来しながら進むお話はわかっていても、なんか切なくなる。いろんな事を踏まえて、ある種踏み台にして今の私たちは『生きている』『生まれてきた』その事を忘れずにいなければと感じます。関戸さんの武者姿は滅多に観れないのでいってよかった☆またこういう役を見たいものです♪♪次は東京公演、沢山の方に見ていただけたらなと思います。

グロテスク

グロテスク

楼蘭

東演パラータ(東京都)

2014/03/19 (水) ~ 2014/03/24 (月)公演終了

満足度★★★★

無題1049(14-088)
18:00の回(晴)。17:35受付、開場。18:01前説、ややおして18:08開演〜19:47終演。初日も観ているので2回目です。

作演出の大畠さんは日芸では映像の方だったそうで、白い外壁に黒いガーゴイルを左右対称に1体ずつ配置、天井の釣鐘を消失点の一つとしたかのようにみえる(3点透視図)のでした。

白い外壁の内側で何が行われているのか(聖なるものか、性なるものか…直接は描かれていませんが)、醜い鐘つき男、命を持たないがゆえに永遠である石像、魔女となってしまった女、産まれた子、忌み嫌われる性、ドロドロになって流れる血、全ては喪われ再生へ至る、石像の目に映るもの、醜怪なものに宿る命…とても面白い物語(奇譚)でした。

とは言うものの、①副司教とエスメラルダ、少年修道士たち、花守と警備隊長について掘り下げができたら深み+凄みが増した(その分、時間もですが)のではないかということ②舞台上に大勢いるのに逆にお芝居が弱まって見えてしまうこと③セリフが被ると一部ですが聞き取れないこと④警備隊長はもう少し(ガチャガチャ)銃刀を身につけて物々しさを表現してもよかったこと(教会では許されないのか、もしかしたら、逆のことを言おうとしていたのか…)。

ショパンの馬鹿!!!~別れの夜~

ショパンの馬鹿!!!~別れの夜~

劇団東京イボンヌ

ワーサルシアター(東京都)

2014/03/18 (火) ~ 2014/03/23 (日)公演終了

満足度★★

残念ながら
今回も、好みには合いませんでした。
あくまで個人の好みの問題です。

が、逆に言うと、こういうお芝居と好みが合う人も大勢いるのだというのも、素直に驚きです。
やっぱり小劇場の世界は奥が深い。

ネタバレBOX

今回、ある方にご招待いただいたので、低い評価をつける場合は公演が全て終わってからと思いまして感想遅くなりました。
とはいえ、遠慮して奥歯に衣を着せた感想を書くのも違うと思うので、思ったとおりに記録します。

何人かの人が書いていますが、役者のハイテンションのがなり声と生演奏のピアノがマッチしていませんでした。
ピアノを聴きたいときに大声で邪魔されて、何度か不快な気持ちになりました。ただのBGMだったら、むしろ気にならなかったと思います。
ピアノの音も役者の声も、張り合ってるから気持ちが悪かった。
BGMにはもったいない生ピアノなので、その間は、台詞を止めるか、少なくとも気持ちよくピアノを聴ける会話にしてほしかったです。
その点、ラストのミラーボールの光で作られた音符が劇場を踊る場面でのピアノ演奏は素敵でした。

ナンセンスコメディー!との触れ込みでしたが、ほとんど笑えませんでした。
突然の赤ちゃん帰りとか、キスしまくるシューマンとか、大笑いしている人もいましたが、私には面白いと思えませんでした。
あと、胸が大きいとか小さいとか、架空の日本人お初(唐突でしたね)の描写で、デカすぎるとか毛深いとか・・・うーん。
私は笑えなかったけれど、確かに、大笑いの人もいましたね。
これは、ホントに個人のツボの違いだけなのでしょうか??
役者のお友達が笑っているのかな?とか、妙な勘ぐりも起きました。すみません。←心から笑っていた人への謝罪。

ナンセンスといえば、クラシック界の偉人をこれだけ扱き下ろしているのですから、ナンセンスと言うしかないのかなーという気もします。

説明書きにあった『躁鬱のシューマンとその妻クララ、リストとその不倫相手、マリー伯爵夫人が訪れるという珍客万来の夜』って、とても魅力的に思えたのですが、この人たち、単にショパンに呼ばれて集まっただけ。各自の魅力が描かれていなかったと思います。

魅力といえば、主役のショパンが魅力的じゃなかった。
あの白いシャツとベージュっぽいズボンがサラリーマンチックで、カツラも長髪なんだけれど毛髪少なめで不潔っぽい感じ。そしてエキセントリック(悪い意味で)な動きとしゃべり。
ジョルジュサンドが魅力的な女性だっただけに、どうして「この」ジョルジュサンドが「この」ショパンに固執するのかがわからない。
これは役者さんがどうこうという話じゃないです。
ショパンが魅力的に見えなかったという話です。

最後のオチも、ジョルジュサンドのキャラがなぜ突然変わったの?といぶかしんでいたら、「あなたにやる気を出させるためのお芝居でした」チャンチャン♪って、夢オチと同じくらい脱力です。70年代の漫画ではよくありましたが、ちょっと古いのでは。
(というのは観劇した日の感想でしたが、今朝の朝ドラ『ごちそうさん』で奇しくも「室井さんが良い作品を書けるように、わざと放り出していたのよ」という桜子とそれを聞いて泣く室井。ついでにそれ見て号泣のめ以子。
デキル女が一芝居うってダメな男を奮い立たせるというのは、テッパンの技なのかもしれませんね。)

そんなこんなで、申し訳ないのですが、今回も☆ふたつです。
『クラシックの楽曲をテーマに、 曲に込められた魂を物語に紡ぎだす演劇集団』これも、とても魅力的なフレーズです。
いつか、誰が観てもそのキャッチどおりの劇団だとなったとき、きちんとチケットを購入して伺いますね。
ありがとうございました。






新しい等高線

新しい等高線

ユニークポイント

シアター711(東京都)

2014/03/11 (火) ~ 2014/03/18 (火)公演終了

満足度★★

平凡すぎたかなぁ
今回で3作品目になりますが、以前と比べてしまうとなんか 平凡に終わってしまったように思えます。
戦時中の再現 ということでは よいのかもですが なんとなく 平凡になりすぎたように思えます。
想像の世界なんですから、もう少し なにかが ほしかったなぁと

「走れメロス」「十二夜」

「走れメロス」「十二夜」

劇団だるま座

アトリエだるま座(東京都)

2014/03/22 (土) ~ 2014/03/23 (日)公演終了

満足度★★★

今後の活躍を期待します
だるま座の若手発表会は初めて観ました。前半の「十二夜」はみなさん頑張ってはいるものの、起伏に乏しく、いまひとつ盛り上がりに欠ける。荷が重すぎたのかな。これに対して後半の「走れメロス」は見応えのあるアクションリーディング劇に仕上がっていた。黒を基調にした衣装やライティングが印象的。演出の力が大きい。若手のみなさんの今後の活躍を期待します。

新・明暗

新・明暗

studio D2

浄土宗應典院 本堂(大阪府)

2014/03/14 (金) ~ 2014/03/16 (日)公演終了

満足度★★★★

★人間の心理を鋭く突くユーモアな会話★
舞台のセットはシンプルで照明が印象的

小説を1ページ1ページ捲られていく様に話しはじっくりと丁寧に展開されていきます

それは会話を重要視されている魅せ方なのか⁈
そこで繰り広げられる言葉は人間の心理を鋭く突くユーモアな会話♪
一言一言発せられる台詞が面白い♪

人間同士の妬みや葛藤が渦巻いていくスリリングな展開に
終始、興味深く惹きつけられました!

それを演じる役者さんも若い人からベテランまで
一人で何役もしっかりとバランス良く演じているので見応えあります!
役者さん同士息のあった会話が楽しい♪

ラストはちょっとニヤケてしまった♪
派手さはないですが2時間50分ぐらいの
台詞が小気味好い会話中心のお芝居!

いいお芝居を見ると帰りの足取りも軽い~♪

☆印象に残った役者さん
軽快な会話が印象的な林田あゆみさん(A級MissngLink)
関西であまり見かけた事のない味わいある演技のトガミキタさん

☆印象的なシーン
一人何役もこなす役者さんの力と台詞

「40 Minutes」

「40 Minutes」

TABACCHI

スクエア荏原・ひらつかホール(東京都)

2014/03/21 (金) ~ 2014/03/24 (月)公演終了

満足度★★★

社会性のある
それぞれ全く違うテイストの三作品を拝見できて、
とても面白かった。

ネタバレBOX

<劇団チョコレートケーキ>
劇団チョコレートケーキ専用のページの方に書きました。

<JACROW>
舞台上で、下着になって着替えをしながら場面を転換していくのが面白かった。東電OL殺人事件の女性が、なぜあのような行為をしていたのか、様々に考える余地があって、よかった。

<電動夏子安置システム>
最初は、そのスタイルに入り込めなかったが、観ている内に、徐々に惹き込まれていった。笑いが中心にありながらも、風刺がただの手段や材料で終わらず、その批評の刃はきちんと現代社会を照らしていて、とても良かった。
ラストはかなり笑った。
◯六◯◯猶二人生存ス

◯六◯◯猶二人生存ス

劇団チョコレートケーキ

スクエア荏原・ひらつかホール(東京都)

2014/03/21 (金) ~ 2014/03/24 (月)公演終了

満足度★★★★

特攻の起源
どこまでが事実に基づいていることかはわからないが、
少なくとも作品には、
「特攻」を可能にした精神が、どのように醸成されたのかの一端が描かれている。
作品内ではそれを「空気」とも表現している。

多くの兵士が命を賭す攻撃を神聖な行為として受け入れるためには、
人間魚雷「回天」に最初に乗り込んだ2人(黒木・樋口)の行為が、崇高な神話として機能する必要があった。
黒木はそのことに自覚的であった。
それこそが、この戦局を「回天」させ得るものとして。
そして、この2人の物語を、1人の整備士が別の視点から見つめるという話。

集団的自衛権の行使容認が進もうとしている社会状況がある一方で、
特攻隊の物語が美談のエンタメとして受容されている。
そんな現在の世相に漂っている「空気」をこの作品は問うている。
過去を見つめると同時に、現在について考えさせられた。

ネタバレBOX

「回天」の運用テストの最中で地底に突き刺さってしまい、
脱出不可能となった黒木と樋口が、酸素がなくなって死に至るまでの時間を描いた物語。

2人の物語を、整備士の視点が相対化し、批評することで、この物語が美談になることを阻止している。

その視点によって、優れて批評的な作品になっているという言い方はできるが、今まで観た古川健脚本の豊かさと比較すると、少々図式的で複雑さに欠けるという印象もある、短篇だから仕方ないとしても。
作品がメッセージになってしまっているきらいがあるのだ。
勿論、役者さんの強度や演出によって、メッセージだけの作品では全くないのだが。

どうしても、劇団チョコレートケーキの作品には、過剰に期待してしまっているところがあるので、観方も厳しくなってしまう。(申し訳ない。)
充分素晴らしい脚本であり、作品なのだけれど。

『○六◯◯猶二人生存ス』というタイトルは、
2人がまだ生存していた6時を指していると同時に、
「回天」の別称「○六」ともかかっているという、素晴らしいひねり。
それも、チラシ段階では、何を意味しているのか、何と読むのかさえわからないのに、観ているうちにはっきりしてくるというのも素晴らしかった。
(私は事前には宮武外骨の「滑稽新聞」のようなものなのかと思っていた。それにしても読めなかったのだが。
 深読みすれば、○は空欄としてとらえ、「26〇〇年にも猶二人の作り出した神話は生存ス」という意味として捉えることもできる、、、。)
ぬるい毒

ぬるい毒

劇団、本谷有希子

紀伊國屋ホール(東京都)

2013/09/13 (金) ~ 2013/09/26 (木)公演終了

満足度★★★★

変わってきた
今までの本谷作品と違って少し救われる感じ。

この劇団は生では「無理矢理」から観させてもらっています。演出も本谷流と吉田流ではかなり違いますね。新鮮でした。
吉田さんはわかりやすく魅せる演出家だと思います。本谷さんは観る人を選ぶ演出家です。

このページのQRコードです。

拡大