満足度★★★★
ユニークな発想だ
乱暴ではあるが芝居を、テーマ性重視か娯楽性に富んだ公演か…大別したら、本公演は後者に当てはまるだろう。表層をサラッとSFコメディ風に仕上げ、とても面白かった。しかし、発想が「特殊生物対策委員会処理課」という仕事のユニークさを表現しつつも、所々に既存の組織にありがちな形式主義(取材許可書を得るまでの盥回しなど)、一方、情報収集のための取材の強引さ、何でもあり…など、風刺もピリッときいて痛快。
卓越した演出と、しっかりした演技が、笑って笑って楽しめる公演にしていた。
なお、個々の役者の演技は素晴らしいと感じるが、芝居は全体のバランスが大切だと思っており、そういう意味では、滑りすぎな面もあり、そこは慎重にしてほしかった。