満足度★★★★★
怪談朗読劇の野心作
演劇というよりは、伝聞実話をもとにした怪異譚の朗読劇。
裏地が墓地となっている実際のお寺を会場とした点、異様に暗い会場、白装束をまとった演者。最初と最後に写真撮影タイムを設けていて、敢えて「この世のものならざるもの」への冒涜的実験もあり、ただ怖がらせるだけでなく、微妙に論証的要素も含まれています。
話の内容にも現代的モチーフも取り入れられていて、そこがリアリティが恐怖感をいや増しています。
これは稲川淳二さんに代表される既に確立された怪談語りの世界を、エンターテインメント化する新しい試みだと思います。
ただし、これはあくまで最初の試みと見ました。
まだまだ怖くなる余地はタップリ!
次回作熱望です。