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ベニクラゲマン〜実験都市マーベラスの逆襲〜

ベニクラゲマン〜実験都市マーベラスの逆襲〜

X-QUEST

インディペンデントシアターOji(東京都)

2014/06/11 (水) ~ 2014/06/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

ベニクラゲマン〜実験都市マーベラスの逆襲〜
他に類を見ない四面舞台を得意とする劇団X-QUESTさん。
その演目はアクティブで新進気鋭!そしてエモーショナル!
旗揚げから20年の歴史があるのに常に新鮮!
初めて体感された方は脚本家であり主宰のトクナガヒデカツ氏の
頭の中を覗きたくなることでしょう。
ダンス・殺陣・アクロバティック・物語の繊細さや
主宰の愛や生命の神秘に対する哲学性。
正直、一度観ただけでは、そのメッセージや本質は
ダイレクトに伝わらないかもしれません。
この作品ベニクラゲマンも沢山の愛と生命の奇跡が詰まっています!
公演を見逃された方は是非DVDで体感してください。
ダンスやアクションはあなたを刺激し、
物語に込められた愛あるメッセージに気づき
胸の奥の柔らかい部分を掴まれることでしょう。
この作品の他にも名作があります。
オススメは「金と銀の鬼」「ムサ×コジハイパー」など。
今後も大注目の劇団X-QUESTさんです!
ベニクラゲマン、最高に気持ちが高まりました!
まだ観たいくらいです!

耳があるなら蒼に聞け ~龍馬と十四人の志士~

耳があるなら蒼に聞け ~龍馬と十四人の志士~

企画演劇集団ボクラ団義

ザ・ポケット(東京都)

2014/06/25 (水) ~ 2014/07/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

初日は女優さんにチューモークしてみた
龍馬を取りまく女性。
それぞれの想いを、お龍を演じた木本夕貴さんを中心に、高山璃奈さん、平山空さん、春原優子さん、そして 三田寺理紗さんがそれぞれの心情をストレートに投げかけてくれました。
コメディーと切なさは背中合わせにあるんだよね。
どう生きたかったかってところも心に来ました。

歴史を知ら無くてもひとつの作品として楽しめる。
知っててもそれが真実か疑い始めてしまうかも知れない(笑
久保田マジック楽しかった(*^^*)

耳があるなら蒼に聞け ~龍馬と十四人の志士~

耳があるなら蒼に聞け ~龍馬と十四人の志士~

企画演劇集団ボクラ団義

ザ・ポケット(東京都)

2014/06/25 (水) ~ 2014/07/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

フィクションという名の幕末/坂本龍馬暗殺の「真実の1つ」を目撃
2014/07/06(日)14:00 C列観劇 ★5つ
初の千秋楽観劇でしたが、何か演者側も観客側も雰囲気が
違うような気がしました。

前説の段取りがいつもと違う、というのもありましたが、
いざお芝居が始まってからも演者側の演技にしても
観客側の観劇風景(ざわつき、どよめき、と言っては悪いですが)も
どちらも「本劇はこれで最後」というのをよく味わうように、
いつもの「熱」を更に増しつつも丁寧に演じ、
またそれを受け入れ喜んで観劇していたように思いました。

そして終盤「これでほんと本劇も終わりなんだな」と
自分も思いましたが、
演者側にもそういう気持ちがやはりあるのでしょうか
(あって当然とは思いますが)、
気持ちの乗りようが今までよりの「熱さ」よりも
静かな「闘志」とでも言うべきかも知れません、
何か今日に至るまでの各公演とはちょっと違った、
昇華された演技をされていたような雰囲気を感じました。

そういう意味で、今まで「千秋楽=満席=混雑する」という
イメージで避けていたのですが
「千秋楽観劇はいいものだな」と思いまいた。
今後は狙っていこうかな( ´ー`)


2014/07/04(金)13:00 E列観劇 ★5つ
今回初のスタンプラリーという試みに少しは関わってみよう、という事での
5回目の観劇ですが、だいたい舞台の流れ/場面は頭に入ったのか、
今回は場面場面を知った上でそこにどれだけ気持ちが引っ張られるか、
気持ちをのせられるか、という視点で観ていました。
やっぱり龍馬や中岡について象徴的な「ある場面」「ある場面」が
一番気持ちを引っ張られますね。

あと、今回のイベント

・ 久保田唱一問一答
  「耳があるなら蒼に聞け」
  という象徴的なフレーズ/タイトルは物語を作る中で生まれたのか、
  まずこの印象的なフレーズから始めて物語を考えたのか?
  ⇒
  答えはなんと「フレーズが先」との事でした。
  他にもいくつか候補はあったが
  一番象徴的だったこのフレーズを元に史実を調べ、
  今回の物語を仕上げていった、との事です。
  (すごいな、脚本家の人ってみんなそうなんですかね?
  コピーライター的な物の考え方?)

・ 「龍馬伝」楽曲の「いちむじん」さんギターライブ
  龍馬伝って福山さんでしたっけ?
  自分観た事ないんですが、本劇を観て更にいちむじんさんの
  楽曲を聞いて、「あー、なんで観なかったんだー!!」って
  すごく後悔です。
  NHK大河ドラマでしたっけ、ああいうのは後から観る方法あるのかな(??)


2014/07/02(水)13:00 B列観劇 ★5つ
3日連続して観てから、少し間があいての本日の観劇、
まずは龍馬達をとりまく女性陣の演技、
自分の愛する人との関わりあいにかなり涙腺を刺激され、
そして最後には龍馬と中岡の瀕死の中での
あのやりとりに涙してしまいました。

間を空けて観劇する自分側の受け取り方に変化があったのか、
本劇公演10回目を越えて演者側に
かなり「いい熱」が入ってきているのか(役が降りる、でしたっけ?)
とにかく気持ちを引っ張られ涙なしには見れない舞台に仕上がっていました。


2014/06/27(金)13:00 B列観劇 ★5つ
初回観劇で「いつものボクラ団義と少し違う?」という感覚にとまどい、
その理由探しで粗探しをしてしまい、

2回目の観劇では「これは史実の謎に対するボクラ団義のフィクション
としての1つの”答え”、それを自分は観劇ならぬ目撃した」と感激し、

3回目の今日は上から目線の言い方で申し訳ないですが、
「ボクラ団義さんが劇団として一皮向けたというか
新たな物語/お芝居のスタイル/アプローチを見つけたのかな」
と感じました。

小さい感想としては
・ 龍馬その他の志士の所作をじっくり観てて
  「どうして今まで気付かなかった!」と驚いたけど、
  自分は今まで刀の差し方間違えてました(実際差してないけど)。
  「ノの形に腰に差して抜くのかな?」と思ってたのが
  実際は逆向き、への形に腰に差し、そして抜いていました。
・ ノブさんが「自分の役の史実らしき設定「お相撲さん好き」を度々
  演出している」ってトークショーで言ってたので、
  2人が一緒に舞台に上がるシーン観てたら

  ほんとに「ああ、相撲取りいいなあ( ´ー`)」

  って表現してて、これ丁度メインの方のいい場面とかぶるけど
  「こっち側見てても楽しいなあ」って思わせられました。


2014/06/26(木)13:00 B列観劇 ★5つ
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二度目の観劇でアフターパンフ、豪華パンフも観て
(+歴史年表見直し)知識十二分とはいえ、今日の舞台は面白すぎた。

(久保田さん考察によるフィクションを含むとはいえ)
まさに幕末のあの時あの場所での真実を
観劇というより目撃している気分だった。
(頭の中の歴史知識がまさに目の前で現実化している感覚。)

※ 演劇舞台上の出来事なのに、映画以上の
  「リアルさ」を感じたのは
  自分が事前知識を全部得ていたからとかだけではなく
  演者の熱がまさに素晴らしい形で伝わってきたからかと( ´ー`)

初日感じた演者全体の熱が一方向へ引っ張られすぎる感じは特になく、
今日は本劇を本当に心から楽しめた(と感じている)。
(今回の初回観劇は、自分の観方に問題があったのかしら?)

3度目以降で更なる伏線回収するのが楽しみになってきました。
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2014/06/25(水)19:00 B列観劇 ★4つ
タイトル:歴史年表ぐらいは見てから観劇に来たほうがいいと思います…
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案内パンフで久保田さん自身が
「下手に勉強なんてしないで来たほうがいいかもとツイートした」
というネタがありましたが、初日初見を見終えた自分の感想としては
最低限(中学高校の日本史を完全に忘れてるなら)
幕末/明治始めぐらいまでの歴史年表
(龍馬暗殺の前後数年~のいくつかの出来事ぐらい)は
観劇前に目を通しておいた方がいいんでは?と思いました。

自分は学生時代全然勉強してなかったのもあり
今回ボクラ団義が「新選組/坂本龍馬ものをやる」と
聞いてからひととおり”猿でも分かる”系の本で
勉強しといたので大丈夫でしたが、その辺の裏付けがないと
観ている側にとってアレがアレする理由が弱くなって
しまったりしないかなあ、と(大体は説明されてるけど)。

あと、初日はちょっと演者の固さが目立ってしまいました。
翌日以降でこなれていくものと思います。
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ネタバレBOX

2014/07/06(日)14:00 C列観劇 ★5つ
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・ 西郷さん、大久保さんの(ちょっと悪者の入った)演技と
  台詞回しが特徴的で、
  (元々薩摩弁ってそういうものなのかも知れませんが)
  大物感と悪のラスボス感が出ていたように感じました。

・ 本劇はフィクションながらも「龍馬暗殺の真実に迫る」と
  いうものでどうにもシリアスになりがちな流れでしたが、
  そこに癒やしの紅一点、おていさんを演じる
  三田寺さんが本筋の流れを断ち切らない程度に
  入れてくるボケが、本劇をシリアス+「熱」の鋭さのみにはせず、
  うまいバランスで仕上げてくれていたんだなあ、と思いました。
  (そういう意味で佐藤ノブさん、竹石さんと
  良いストーリーテラートリオでしたね。)

・ ボクラ団義の今までの舞台では笑いを取る為の役、
  ボケなどを担当する第三者ポジションを主に演じていた
  大神さんが演じる中岡が、本劇では
  主役の龍馬を食ってしまうかも知れないぐらいに
  ・ 人間味あふれ
  ・ (一言も語れずとも)家族(妻)を愛し
  ・ 各悪役(?)の策謀に悩まされ
  ・ 非情になりきれないまま龍馬と対峙する
  という、
  「真実に迫る」(フィクションですが)ドキュメンタリー調になりがちな
  本劇の中にあって、「感情劇」として情熱にあふれたお芝居をしていて、
  「ああ、大神さんってこういうお芝居もいける人だったのか」
  と改めて思わされました。

  VividCafeの一人芝居での
  「真面目ボケ(ボケ役を真面目に演じきって笑いを取る)」
  などは元々すごい演技力を持った人だとは思っていましたが、
  今回はほんと情熱的な演技は中岡、今井、龍馬、千葉さな子さん、
  などがまずメインを占めていたのではないでしょうか。

・ 終盤、龍馬と中岡を助ける為に今井が飛び込む場面、
  今までの回だったら「熱」を帯びた演者(竹石さん)が
  飛び込んでくるんだけど、今回は何か「熱」とは違う
  静かな「闘志」みたいなものを感じました。

    最初冷房で汗が引いたとかそういう違い??とも
    思ったのですが、その後その空気が各演者さんにも
    伝染したように、皆の演技がピリッと引き締まった感が
    あったので、
    1.「千秋楽の終盤」にある何かの影響
    2.演者としての竹石さん~その他の皆さんの昇華
    いずれかなのかな、と思いました。

  単なる「熱さ」じゃなくて、何か一本芯の通った演技というか
  うまく説明できないのですが
  単なる「巧さ」の一言ではすまないものを感じました。

・ (演者さんにおべっかを使う訳じゃないですが)
  そういう意味でも竹石さんは
  昔のキャラメルボックスの上川隆也さんのように、
  何か次のステップへ進む段階に来ているのかな?
  (長編ドラマや映画だったり小劇場舞台の他の世界)
  というファンとしては嬉しいような、
  でも舞台を離れられてしまったら悲しいなあ、
  という気持ちを帰り道、ちょっと感じました。
  (実際、昨年後半あたりから映画関係などかなり活発に
  活動されているようですし)

・ ふと思い出しましたが、
  木本さん、虹鋼の頃はアイドル扱いの
  「客寄せパンダ」(言い方すいません)的な使われ方をしてる
  人なのかな、と思ってましたが、その後
  ・ 新耳袋でミステリの主人公を見事に演じてみせたり
  ・ 今回お龍として龍馬亡き後も威勢の良さを失わない、
    闊達(かつたつ)とした未亡人を演じてみせたり
  と、かなりな役者さんになっていたんですね。
  (自分はまだいくつかしか舞台観せていただいていませんが、
  新耳袋以降役者としてもかなりいいもの持ってるんだなあ、
  と思ってました。)

  今後もボクラ団義や久保田さんと関わっていってほしいなあ( ´ー`)

PS.今日結構見づらい席で観劇して初めて気付きましたが、
  (まっ平らに並べられた前席の方だけかも知れませんが)
  舞台版「天誅」の時と同じで
  前の人の頭で(※特に前の人の背が高いとかではありません)
  座って行われる演技がまったく見えない、というのがありました。
  
  既に自分は何回も前席で観せていただいていたので
  そこで何が起こっているのか、はわかっているので特に
  気持ちをそがれるような事はありませんでしたが、
  舞台最下段で「座る」「地べたを使う」演技をする場合は
  中野ポケットも観せ方に注意が必要なのではないでしょうか?
  ※ 今まで別の舞台などで5、6回は中野ポケットで
    観劇させていただいていますが、
    少し後ろの斜め席に座っていた事や
    舞台自体も立ってのものが中心だった事もあり
    気になってはいませんでしたが、
    今日の観劇では「この劇場も同じ弱点があるな(一部席のみ?)」
    と思いました。

  多分、自分が今日観た席でしか観劇できなかった方の
  評価は「舞台は面白いけど(観えない部分があるから)のりきれない」
  などになってしまうものと思われます。
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2014/07/04(金)13:00 E列観劇 ★5つ
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・ やっぱりまず龍馬の「争いを嫌う」「まっすぐな男」としての
  情熱的な姿がいい。

・ 物語中で「ほたえな!」と兼&龍馬が言うと同時に一度場面が止まり、
  そして龍馬側へ転換し、更に「ほたえな!」の台詞で兼&中岡側へ
  展開する、というこのストーリーテラー達、龍馬、兼&中岡、の3本に
  分岐した物語をうまく笑いをとりつつ展開させていく、
  この複数シーンの組み合わせ方の巧さはいつもながらのボクラ団義だなあ、
  と思いました。

・ まじめな、まっすぐな、気持ちのいい男たちはすぐ死んでしまう、
  ずる賢い奴だけが生き残る、
  という龍馬が姉乙女に吐露した心情、
  そして実際龍馬の最後、策謀を立てた男たちと
  それでも自分を曲げる事なく自分の意志を貫き通して死んだ龍馬、
  (あくまでもこれはフィクションとしても)
  なんだか悲しいですね、
  エンドロールで「2014年現在も時代/政界が混沌としている」事を
  語っていますが、ほんと「ずる賢い奴ら」だけがのさばる
  日本の政界はなんとかしなきゃいけないんだなあ、と
  改めて感じました。


PS.いちむじんさんと「龍馬伝」の監督も「中岡犯行説」派だったそうです。
  あと、土佐弁指導にいちむじんさんを呼ぶその繋がりとなった
  いちむじんさんと竹石さんの繋がりって一体なんだろう・・・
  (映画の事とかかな、すごく気になるなー)
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2014/07/02(水)13:00 B列観劇 ★5つ
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・ 龍馬と千葉道場の娘さなとのやりとり
  本気の竹刀稽古と「男だったら一緒に京へ誘っていた」という台詞

・ 乙女姉さんと、かお、中岡、兼のやりとりでの
  中岡、兼のお互い不器用な愛し方と
  それについての乙女姉さんの一言

・ 一度長州を落ちる所まで落とす、
  と自らも落ちた桂小五郎とそれを支え、
  新選組から桂を守って死のうとまでする幾松

・ 龍馬が乙女姉さんに送った手紙での
  「いい人はみんな死んでしまう、自分もずる賢さ?を
  身につけなければならないのだろうか」
  というつい漏らしてしまう本音

・ 国の舵取りをする偉い人間達がみんな策謀して、
  龍馬を死なせた、という事について
  お龍が物語中の桂、西郷、大久保や、
  真相を今まで語られなくて良かった、と言ってしまった
  板垣退助へ怒りをぶつけるさま

・ 最後、函館五稜に降った雪に龍馬との約束を思い出し
  「雪やなくてうぽや、約束通り龍馬さん
  うぽになって蝦夷へ来てくれたんや」というお龍

とにかく女性との関係の表現でぐいぐい気持ちを引っ張られ、
涙を誘われました。


その上でのラスト、龍馬、中岡ともに斬られ、
助けを待つ今井に対して
「静かにしてくれ、今かおの唄を聴いてるんだ」
と龍馬、中岡2人して、懐かしの土佐の地を思い出させる
あの場面、

今日はとにかく気持ちを引っ張られ、涙を誘われました。
本劇の演技が熟れて心に染み入るようになってきたのか、
あるいは観る側の自分の心の持ちようがまた変わってきたのか、
とにかく良い舞台でした。

PS.そういえば観劇中は気づかず、ふと今になって思いましたが、
  劇中では明るく振舞っている場面が目立ち、
  その正体も物語終盤で明かされる為そこに
  涙を誘われるほどには引きこまれませんでしたが、
  一番悲しい女性は
  自分の夫を龍馬暗殺を遠くない原因として無残に殺され、
  せめて龍馬暗殺の真相だけでも知りたい、と願った
  本物語のストーリーテラーの1人、三田寺さん演じる
  新選組近藤さんの奥さんなのかも知れないなあ、と( ´ー`)
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2014/06/27(金)13:00 B列観劇 ★5つ
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感想にも書きましたが、
元々過剰とも言える叙述トリックによる脳トレ芝居や
笑いと泣きとシリアス展開/ミステリで観客の感情と
思考を巧みに操る論理劇、感情劇ともに上手い劇団、
というイメージを持っていたのですが、
今回「史実を自分たちなりに考察し実際表現してみせる」という
「史実考察型時代劇」をとてもリアルに演じられていたと思います。
(自分が知らないだけかも知れませんが、
劇団として新たにお芝居の幅が広がったと感じました。)

今後も色々な時代の謎を残す史実に「独自目線の考察」で
挑んで、それをお芝居その他で表現していって欲しいです。


昨日の1時間トークショーや本日の舞台語り、聴いてよかったです。
その次の観劇で「観るべきポイント/楽しみ」が増えるし、
演者さんの演技や物語についての裏話などはそれ自体が
「(役にうちこむ)いい話」だったり、「笑える話」だったりと
お芝居自体と同じくらい楽しめました。

小さい感想としては
・ 近江屋にて龍馬のその佇まい、気持ちいい男ぶりに惚れてしまい、
  「必ず守る!」と約束しながらも守りきれなかった
  今井の無念がすごく伝わってきました。

  そして、中岡に斬られる事にした龍馬が夢を諦める瞬間の潔さや
  2人斬られた後、中岡が「助けを呼びに行く」と
  なんとか龍馬を助けようとあがく姿の必死さにも心打たれました。


追記.ふと思いましたが今井、板垣、テイの3人がそれぞれ
  ・ 近江屋での龍馬暗殺の1日の真実
  ・ 坂本龍馬の成し遂げた事
  ・ 坂本龍馬を愛した女達(恋人、妻、姉の説明は板垣さんかな?)
  それぞれのストーリーテリングをしていて、
  (龍馬の人生という意味では一本ですが)
  劇中3つの分かれた物語をそれぞれ混在させつつ
  混乱させる事なくうまく観せてるんだ。
  これはいつもながらのボクラ流だけどすごいな( ´ー`)
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2014/06/26(木)13:00 B列観劇 ★5つ
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初日初回の観劇では確かに
「全編通して各演者の熱が一方向へ入りすぎている感じ
(感情の起伏部分がいつもあるラインを越え続けていたような)」

「全編通しての悲しいラストへ引っ張られる感覚
(つまり笑いや泣きネタにうまく引っ張ってくれない)」
を観劇中ずっと受けていたと思います。


元々本劇は最近のボクラ団義作品の中でも笑いや泣きのテイストが少なく、
久保田さんが考察/想像(創造)した坂本龍馬暗殺の真実という
メインストーリーを中心に進む事もあり、

いつもの絶妙な物語の起伏などによる観劇側の感情の誘導(引っ張り/上げ下げ)を
受信できず、

(舞台上のありすぎる演者の熱に反比例して)
気持ちを引っ張られる事がなく、ほぼ客観的に観てしまう事になり、
その結果として
考察内容/物語/お芝居自体は素晴らしいが
「気持ちを持って行ってくれなかった」
という意味で★4つにしました。


しかし、感想にも書きましたが今日二度目の観劇では、
メインストーリー8割、脱線(笑いや泣きネタ)2割、といった
バランスでとてもうまく観劇側の感情に軽いゆさぶりを与えてくれた上で、

いつもとは違う、お芝居で喜怒哀楽の感情を引っ張るだけではない、

フィクションという名前の「真実の1つ」を目撃(体感)
しているかのような体験をさせてもらえました。
(頭の中の少ない歴史知識がまさに舞台上に顕現したかのような。)


その上で二度観の楽しみである、伏線回収
(ある演者の何気ない所作の中に隠された意味を知るなど)
も楽しめたので満点だと思います。


全18公演(?)という長期公演ですが、健康に気を付けて
これから来る中盤、そしてラスト/千秋楽まで突っ走っていってほしいです。


そうそう龍馬、「耳があるなら、蒼に聞け!」って2度言ってたんですね

・ ?弥太が切腹死してる前で、(彼らもまた一心に生きている)
  新選組を恨むな、その裏で暗躍している黒幕こそを恨め、という意味でと

・ 最後策謀にハマって近江屋で瀕死の重症の所で
  新選組に守られた事、新選組は決して犯人ではない事を
  大政奉還後の日本国民達に伝える為と

かっこいいフレーズですなあ。タイトルが生きてますね( ´ー`)


あとラストで今井が板垣退助と共に謀略を巡らせた西郷達を
なんとかしようと結託した後、
再び映像で史実の展開
(今井はわずか1年で釈放、しかもその決を下したのは西郷)を
見せられて、フィクションと史実の壁完全に忘れちゃってる自分は、
「どうしちゃったんだ今井!(まさかあそこまでの決意が翻った!?)」
って思ってしまいました。
(そういう所も引き込まれたなあ( ´ー`))


PS.最近「この劇団さんはこの観方で観るのが面白い」というような
  固定観念が自分の中に生まれてしまっているようで、
  そのせいで一番楽しみたい初見を楽しめていないのかしら(??)
  今回入手したゴーライその他過去芝居のDVDで復習
  +観劇の作法(頭からっぽにして受け止める)について再確認しとこ( ´ー`)


? そういえば初日OP映像が文字だけだったと思うのですが、
  2日目はちゃんと背景映像入りになってたような?
  勘違いかトラブルか(??)
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2014/06/25(水)19:00 B列観劇 ★4つ
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思った事、あった事
・ 感想にも書きましたが、帰り道
  「さっぱり分からなかった」という声をちらほら聞きました。
  物語の方か、あるいは史実の情報不足か。。。

  龍馬の実現した大政奉還のすごさと
  その後幕府を潰した新政府に何故龍馬が徳川慶喜を再度中心として
  組み込もうとしたのか(久保田さんフィクション)、
  その裏付け部分が歴史事実を把握してないと弱くなってしまうんでは?
  と感じました。
  あと長州藩の凋落(逆か)の流れも。
  (自分は「お勉強」しといたので良かったのですが)

  久保田さん的歴史解釈を取り入れたフィクションである、
  という所が本物語の面白さだと思いましたし、
  その部分は冒頭の史実説明でかなり文章で説明されていましたが
  史実部分を「全く」把握してないと
  どこが史実ではなくボクラ流フィクションなのかすら
  初見では分からないんじゃないかな?と思いました。


・ 演者としては開幕しょっぱなからいい熱が入っていたと思うのですが、
  初日珍しくほとんどの演者さんがちょっと固かったかな?と。
  (台詞が板についてない、口に馴染んでない、という場面をちらほら。)


・ いつものボクラ団義公演のように笑いや涙も織り交ぜていたのですが、
  何せ登場人物のほとんどが重要人物ばかりだったのもあって、
  物語の起伏が常時一定以上にあがりっぱなしと感じました。

  演者さんの熱が入りすぎて逆に観劇する側としては気持ちを置いていかれる、
  という感覚を感じました(史実を元にしたミステリ演劇、という事で
  少しシリアスさ(重さ)と熱がこもりすぎた?)。

  いつもは物語の緩急、熱の入れ抜きの巧さがボクラ団義流お芝居だと思っていたのですが。。。


・ 熱を受けすぎて逆に客観視してしまう、
  という珍しい感覚で初回を観劇させていただいた感じだと
  「面白い(笑い、泣き、怒りなど色々)」が盛りだくさん詰まっているのだけれど
  演者の熱が一方向(悲しみのラスト)に向きすぎて
  ・ 笑いに笑いきれず
  ・ 泣きに泣ききれず
  といった感じでほんと客観的に観てしまいました。

  いいネタいっぱいあったんですけどね。
  ・ 龍馬の未来への大きな夢、どこまでも争いを嫌う姿勢
  ・ 今井の「坂本龍馬、中岡慎太郎暗殺の命」を受けながらも
    その日1日で龍馬という人柄に触れすぎて、
    ついには龍馬を助けようとしてしまい、しかし結局は救えず。
    そして、せめて「坂本龍馬とはどういう人物だったのか?」と
    知ろうとする気持ち。
  ・ 近江屋で坂本龍馬が斬られるまでの1日の中から始まる、
    長州藩、薩摩藩、そして御陵衛士達のさまざまな策謀を知る流れ
  ・ 中岡慎太郎の妻との悲しい別れから、「龍馬を斬れ」という密命、
    そして葛藤や妻を人質に取られての悲しい展開
  ・ 今井が守ろうとし、新選組も助けようとしたが
    最後には見廻組衆の隠しだね(スパイ)により、
    結局龍馬、中岡ともに見廻組衆に殺害されてしまうまでの流れ。
  ・ その他男女/夫婦/姉弟の色々など

  初見では、ちょっと強すぎるシリアス(重い)熱に気持ちをのせきれず
  「ノリ」きれませんでした。

  涙腺は、さな子との竹刀稽古の場面で一度緩んだきり、
  あとはそこまで緩ませられませんでした。
  (いつもなら号泣レベル…)

  多分、複数回観る事で物語の深いピースを1つずつ
  ちゃんと当てはめながら
  面白さを知っていくタイプの舞台なのかな、と思いました。

  それも策略込みでの、スタンプラリーなのかしら?
  (多分、自分の予約数6回観るまでには★5つで「笑って泣けた作品」
  と感想してしまうのは、今の時点で分かっているのですが、
  それはあくまでも諸刃の剣で、
  今回初めての人や1回だけ観ようとしている人を
  置いていってしまってはいないか?と心配になります。


PS.小劇場が最近どんどん閉館してしまっていますが、
  中野ザ・ポケットは時間に非常に厳しいのでしょうか?
  感想すら書けずに帰るハメになってちょっと残念でした。
  
  中野ザ・ポケットは「スタンド花」がはえるいい劇場だと思ってましたが、
  今後主体として使っていくには厳しいのでしょうか?
  (ボクラ団義さん公演は基本3時間レベルの長舞台なので)


  そうそう、前説で添田さんが学生服かつすぐ登場する、との事だったので、
  修学旅行の学生達がタイムスリップ?
  みたいな展開を想像してしまいましたが、違いました。
  あれは自前の学生服でしょうか?( ´ー`)
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【満員御礼!!終演いたしました!!】ロミミ

【満員御礼!!終演いたしました!!】ロミミ

はちみつシアター

テアトルBONBON(東京都)

2014/06/25 (水) ~ 2014/06/29 (日)公演終了

満足度★★★

ろみみ
今回は、いろいろなものが観れます。
お話はベタですが、小技がちりばめられていて、とっても楽しいの一言。
あれも上手くいってよかったですね。
観に行かないとわかりませんから、是非是非、行ってみて下さい。

子供の時間

子供の時間

スターダス・21カンパニー

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2014/06/22 (日) ~ 2014/06/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

素晴らしい!
農家を改造した寄宿舎が舞台である。そこに居る女生徒の戯れについた嘘が、その学校の女教師二人の運命を狂わすという物語だ。この戯曲は、リリアン・ヘルマンが書いた問題作。物語は、女教師の視点から描いており、女生徒の深層に触れていない。フライヤー(チケットも同じ)デザインは、暗色に少女が膝を立て安座した姿のもの。膝の間に顔を伏せているから表情はわからないが絵柄から陰鬱な雰囲気が漂う。女生徒が何故嘘をついたのか、という核心は定かではないが戯れについた嘘が大事になり、取り返しがつかない事態になったということだろう。日常に潜む「チョットした出来心」「いたずら」が思わぬ事態を招くことは往々にある。そう考えると恐ろしい。本公演は、人間が持っている”悪意のない悪戯“を怖いまで、一方、転落時の不条理を悲しいまでに描いており、秀逸だと思った。
なお、説明に「勢いだけでは乗切れない作品を若い役者とどう作るか」とあったが、それは杞憂だったと思う。確かな演技で2時間10分を観せてくれた(Aキャスト)。今後も素晴らしい公演を期待しております。



人の気も知らないで

人の気も知らないで

iaku

SRギャラリー(福岡県)

2014/06/19 (木) ~ 2014/06/21 (土)公演終了

満足度★★★★

これは面白かった!
紺屋の狭い空間で織りなすいとも愉快でそして切ない若き女性のやりとり。
こういうシチュエーションって今までもいろんなところで見たような気がするけれど、この作品はえぐってたなぁ~~~

ネタバレBOX

同じ事象に対して、人はいろんなことを思う。昔はストレートにそれを言うことなかったような。だからもんもんとすることあったけどね。
ぎくしゃくしながらもつきあいの場は穏やかだった。

出演は女性3人だったけど、今は男性も繊細になってきてるから同じような場面に出くわすことあるかも~~ あ、乳がんはないか^^;
地下室

地下室

サンプル

西鉄ホール(福岡県)

2014/06/14 (土) ~ 2014/06/15 (日)公演終了

満足度★★★

方向性を勘違い
していた部分はあったのだけど、松井さんの変態性は聞いていたので(笑)
世の中、何が正しくて何が間違っているなんて総論ではくくれないものだよな。
と今更ながら思いました。

ネタバレBOX

すごい舞台なんだろうけど、私にはちょっと向いてないと思ったかな。
でも、アフタートークでの古舘さんのおとぼけっぽい感じが非常に面白かった。
誰がためにも歯車は回らず

誰がためにも歯車は回らず

あなピグモ捕獲団

ぽんプラザホール(福岡県)

2014/06/13 (金) ~ 2014/06/15 (日)公演終了

満足度★★★★

ご贔屓の役者さん揃いで
それぞれに見とれてしまった。ストーリーがちょっとつかみにくかったけど、
きれいな舞台だったなぁ~~~(〃▽〃)

てんぷくトリオのコント

てんぷくトリオのコント

こまつ座

あうるすぽっと(東京都)

2014/06/19 (木) ~ 2014/07/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

楽しかった
久々に頭空っぽで観に行って、素直に笑って見れた

Shampoo ~花の香り~

Shampoo ~花の香り~

PROJECT-残-

ART THEATER 上野小劇場(東京都)

2014/06/21 (土) ~ 2014/06/22 (日)公演終了

満足度★★★

タイトルと内容の関係をもっと考えたい
 若い劇団で経験が浅いということが、シナリオ、演出、演技総てに出てしまった。

ネタバレBOX

 シナリオについては、みのりの恋人、ただしが警察官の採用試験を六度も落ち、為に自暴自棄になってギャンブルに走る姿が描かれるが、破綻の描き方、内面の苦悩の描き方に深みが感じられない。予定調和で本当の破綻が無いのである。言葉との距離の取り方にも疑問が残った。表現は、裸の己に麻酔無しでメスを当て、切開し、施術する行為である。そのようなレベルで向き合うことが、最低限一度は必要だ。プロとアマチュアの差がこういう点にこそ出るからだ。
 演出では、役者の間の取り方に、更に気を配って欲しい。間については、会場内でのアンケートに書いた通りである。演技については、個々の役者陣の今後の努力に期待する。
 一所懸命だし、他人の意見に耳を傾ける謙虚な姿勢があるので、少し厳しいが、今後の為を思って書いた。初志を忘れず、精進して頂きたい。
臭う女(黒)~におうひとノワール~

臭う女(黒)~におうひとノワール~

劇団野の上

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/06/20 (金) ~ 2014/06/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

只者ではない
普通ではない展開にも驚かされました。

ネタバレBOX

借金苦や欲から大麻栽培に手を染めた農家のおばちゃんたちの話。

にこにこしながら収穫の合間のお茶の時間を過ごしているようなのどかなシーンで始まり、会話の内容から大麻栽培で大儲けしていることに気付かされ、非合法であるとはいえ元々が零細な農家のおばちゃんたちなので少し同情的な気持ちで静観していると薬物中毒になっていたりしてそりゃアカンはと思っているところへ、ふとしたことで警察に情報が漏れていて、そうになると元締めのヤクザは裏切り者には非情なのでおばちゃんたちを皆殺しにしようとするのですが、ところがどっこい、おばちゃんたちは只者ではなく驚きの展開に。しかし、三人のおばちゃんは殺され、残った一人は逆襲してヤクザを撃ち殺すも、最後は弾切れで自殺できないというおばちゃんの苦悩の姿で終演と相成りました。

普段津軽弁の役者に南部弁を教え込んだとのことでしたが、聞いても違いは良く分かりませんでした。そもそも何を言っているのか分からないところもありました。ただ、津軽と南部の猛烈な対抗心、憎悪の念は強く伝わって来ました。

それこそ大昔から作物の育ちにくい土地柄故に人を食ってでも生き延びてきた貧しい民衆です。人を通り越してやまんばにでもなっていたようで、バットで殴られるくらいは平気、拳銃も一発一発ゆっくり撃たれる分には弾を掴むことができて平気ですが、さすがに連射にはやられてしまいました。

それでも、最初に一発腹に撃ち込まれたおばちゃんはそのときは回復していましたから、死んだと思われたおばちゃんたちもその後立ち上がるのかもしれませんが、終演時点では話に整合性が無いような気もしました。

キリストの墓やピラミッドがある土地柄を彷彿させる台詞が飛び出してきて、そこら辺のことだったんだと不思議現象に華を添えていました。

豚に食わせて跡形もなく消すという話に、最近話題になっている全国行方不明者の何人かはそうなのかもと、意外に都会よりも田舎の方が完全犯罪が成功するのではないかと感心させられました。
UTSUKE  *当日券若干お出しします!!

UTSUKE *当日券若干お出しします!!

u-you.company

Geki地下Liberty(東京都)

2014/06/19 (木) ~ 2014/06/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

ネホリーとハホリー☆
(^^)/月曜の夜、下北沢で
[u-you company]の、
【UTSUKE(未来編・アインシュタイナー)】
を観てきました☆
面白かったです。
二つの重要テーマが
平行に進んでいく、
SFコメディ・ファンタジー♪
知的ネタもたっぷり☆
未来編のキャラたちも絶好調です!
これで、
(現代編)→(未来編) と観ました。
観劇日記をブログに書きました。

「庭にはニワトリ二羽にワニ」 「キニサクハナノナ」

「庭にはニワトリ二羽にワニ」 「キニサクハナノナ」

せんがわ劇場

調布市せんがわ劇場(東京都)

2014/06/14 (土) ~ 2014/07/01 (火)公演終了

満足度★★★★

声色の豊かさに聴き惚れる
キャスト登場時から、小ネタを見せてくれる幕開け。
それぞれ約30分程度の作品だが、後方に映像を映し出しその前でキャスト4人(後半3人)が単なる読み聞かせではなく芝居を合わせ、ピアノ伴奏で歌ったり。
話の面白さや聴き易さ、それぞれにあった衣装等、とても工夫した舞台で楽しめた。
今回の企画、当初は花組芝居の水下さんが演出予定だったそう。志賀さんが演出を引き継いだ形の上演となったが、とても楽しかった。

公演時間中、東京都内に雹が降った時間帯で、雨(雹)音も激しく聞こえ多少気になったものの、演者さんの声は支障なく聞こえました。
約80分 (休憩15分あり)

ネタバレBOX

西条さんがピアニストの吉村さんエスコートし登場後、志賀さんと藤谷さんも静かに登場してくるが、なかなかやってこない伴さん。志賀さんの命令で西条さんが伴さんを連れてくるも、今度は2人とも台本持たず手ぶらでやって来たり…という感じで、冒頭からちょっとした小ネタ込みの観劇注意事項も芝居の一部にして見せた後、本編開始。

「庭にはニワトリ 二羽にワニ」
ドレスアップした4人がピアノ伴奏に合わせタイトルロールを合唱しながら、後方スクリーンにはお話の絵が随時映し出され、紙芝居のよう。
ひょんな事でワニに食べられた父親鶏、それを知ったその子どもの兄妹鶏、なぜか妹は父親がカニに食べられたと思い込んだままワニの家へ敵討ちにお屋敷まで出向くが、そこで暮らしているのはワニを飼っているマダムとメスの子ワニ、父鶏を食べた母ワニはなんとマダムが子ワニのオシャレベルトになっていた。それ知った子ワニ、ビックリしてると敵討ちにやって来た妹鶏になぜかオスのワニと勘違いされ、惚れられて告られちゃったり。
いろいろ混乱はあったものの、マダムが鶏も一緒に暮らしましょ、と決め、めでたしめでたしで〆。雌鳥に振り回される雄鶏とかなり悲惨な境遇なんだけど、なぜか笑えてしまうクロコ、マダムのあっけらかんとした強引さ、などなど明るいドタバタコメディで面白かった。

「キニサクハナノナ」
志賀さん抜きの3人芝居。あまり台本を手に持ってなかったようなリーディング芝居。
境界線が敷かれているような地で、分厚い過去帳簿を読んでいる人。
そこへやって来た桑島、読む人と言葉を交わしているうちにやって来たたま子。2人は戦時中の見合い相手だった。見合い、即、結婚で気持ちが固まっていたたま子と桑島、別れの時は姿が見えなくなるまで見送ってくれたのに、なぜか翌日には一方的に破談を告げたま子のもとを去っていった桑島。
その後、桑島の出征の事情を知ったたま子も結婚していれば生きて戻る気力も湧いていたのでは、と問うも「あの島からは誰一人生きて帰っては来られなかった」と告げる。
戦後のたま子の暮らしぶりを聞き、平和な世の中になった事が嬉しい、とも。
ずっと桑島の心残りになってしまい見合いの席で咲いていた白い花の名を告げる為にやって来た。ずっと伝えたかった、という思いと共に。

自分の人生を振り返ると案外つまらない人生だったのでは、と考え始めるたま子だったが、そのやり取りを読む人の「沢山の人生を読んできたけれど、面白くない人生なんて1つもなかったよ!」という一言にきた道を戻る事にしたたま子、遠くの方から「お見送り〜」と声が聞こえ、立ち上がって大きく手を振り姿が見えなくなるまで見送る読む人、また本を開いて読み始める。

一生の中で一度しか出会わなかった人。誠実、後悔、思いやり、尊さ等、短い話なのにじーんときた。
男が表立って出てくるのは青年時代の姿、お見合い風景と戦場の悲惨さ。戦争で亡くなった男の姿を西条さんが実直に演じられて好印象。
藤谷さんのたま子、娘時代から老婆まで話す声のペースの切り替えもわかりやすい。
2人の行方を読んでいた道先案内人のような伴さんの読む人、傍観者にならず、そこで「見守る」という安定感ある存在に思えた。
メロディアスなピアノ演奏も聞いてて心地良く、ファンタジーなお話だけど観終わった時は清々しくなるような気持ちよい舞台でした。

演者さん、とても響く声の出し方で聞きやすかったです。
少年期の脳みそ

少年期の脳みそ

玉田企画

アトリエ春風舎(東京都)

2014/06/20 (金) ~ 2014/06/29 (日)公演終了

満足度★★★★

細かく、描写力




「思春期」の淡く、愉快で、誰しもが心の原典として所持している、少年期しか味わえない記憶を呼び覚ます。


Aさんが台詞を放つ、Bさんが台詞を放つ、という単調さはない。
常に、役者の表情や、ナチュラルな その反応にもダイヤモンド級の価値がある作品だ。



「卓球部強化合宿」における「現役高校生とOB」という関係。
恋心を打ち明けるに適度な距離の関係であり、いわば奇妙な視点から描く「黄金郷」だ。


玉井自身「細かさ」を公言してはばからない。彼の次世代メソッドは、理研の顕微鏡をはるかに上回る精度で、爆笑を呼ぶ。それも、リアリティに裏付けられた確かな「共感力」がある。

「恥ずかしい」という10代の初々しい感情が、巧みな視線、意図した沈黙によりターゲット化されている。
じつに見事な舞台だ。
玉井氏は青年団を変革していく男かもしれない。






読書劇「二十歳の原点」

読書劇「二十歳の原点」

オフィス再生

秋葉原アトリエ「ACT&B」(東京都)

2014/06/23 (月) ~ 2014/06/24 (火)公演終了

満足度★★★★★

無題1145(14-193)
19:30の回(曇)。19:01受付開場、本作は昨年7月に同じこの会場で観ていて、こちらは4公演目です。

舞台、手前の机には「サントリーホワイト」「echo」、グラス、マッチ、大学ノート、万年筆、電気スタンド...奥、下手にも同じようなテーブル、赤い糸につながれたふたり、たくさんのビニール傘、床には大きな布が敷かれぴっしりと文字が書かれています...「労働」「社会的分業」「使用価値」「商品生産社会」「一定の合理的な生産活動」などからすると「資本論」(?)

19:29開演、暗転、夏..蝉の声~21:12終演。

赤い糸を操る者は「1969年」であり「万年筆」。一冊ずつ積まれる本は「リチャード三世」「大衆の反逆」「石の来歴」...ハーケンクロイツも見える。岩波文庫が多いか...。

「檄」、「傘」、赤い幾何学模様が息をしたり、殺したりしているようにみえる。照明、紫のスモーク、音楽...視覚的聴覚的にも響く演出。

当パンは大学ノート模様、45年前の今日..自殺、本公演は「この日」にあてたと当パンにありました。

キャスト欄に役名がなく、お名前がわからなかったのですが、スタッフの方にお訊きし..あべさん、確認すると「仮病ガール(2011/12@上野)」「青森県のせむし男(2014/5@d)」楽園王で。嶋木さんは「そこで、ガムを噛めィ(2011/4@BONBON)」を観ていました。

「庭にはニワトリ二羽にワニ」 「キニサクハナノナ」

「庭にはニワトリ二羽にワニ」 「キニサクハナノナ」

せんがわ劇場

調布市せんがわ劇場(東京都)

2014/06/14 (土) ~ 2014/07/01 (火)公演終了

満足度★★★

耳に優しい
ピアノの生演奏は、本当に優しい感じがしました。
とてもいい雰囲気だったのですが、本日の集中的な悪天候で、途中から雹が建物全体を打つ音がバラバラとして来て、かなり気が散ってしまいました。休憩でロビーに出て、外の様子にビックリしましたが。休憩時間後は演目も変わり、落ち着いた感じになりました。劇場の雰囲気もとてもよく、良い時間をいただきまhした。

パダラマ・ジュグラマ終演いたしました!総動員3672人。ありがとうございました!

パダラマ・ジュグラマ終演いたしました!総動員3672人。ありがとうございました!

おぼんろ

ワーサルシアター(東京都)

2014/06/11 (水) ~ 2014/06/22 (日)公演終了

満足度★★★★

一筋の。
ラストシーンでの一筋の光が美しかったです。物語の筋道がシンプルな分、今回はキャラクターの心情の変化に比重が置かれているように感じました。
おぼんろの役者さん達の技量で魅せる芝居だったと思います。
全国での公演が控えていますが、体調に気をつけて頑張って頂きたいと思います。ネタバレに舞台外で気になった事を書きます。

ネタバレBOX

上演時間は90分となっていましたが、実際には+αを含め150分程あったと思います。観劇後に予定を入れていたのですが、舞台と席の関係上、途中退席するのが躊躇われ、とても困りました。せめて、毎回行われる始まる前の口上や講演後の挨拶はもっと短くかトータルの時間を事前にアナウンスして頂きたいです。

それから、常連と思しきの方の上演中の態度が気になりました。
参加型のお芝居と云えど、俳優が一時的に客席に降りて客を楽しませようとするからこそ、演出や芝居として成り立つのであって、観客が自分が楽しむ為に舞台に上がろうとするのは迷惑行為なのでは無いかと思いました。
彼らを応援する心が真ならば、慎むと云うのも愛情であると考えます。
どのような作品であれ、舞台と云うものは観客が入って初めて成立するものです。観客は「作品」を作る為の大切な一部なのだと、心に止めて置いて頂きたいと思いました。
悪ト善

悪ト善

神保町花月

神保町花月(東京都)

2014/06/24 (火) ~ 2014/06/29 (日)公演終了

満足度★★★

(^-^)
説明文の内容とはだいぶ違うようでしたが、なかなか面白かったです。
シチュエーションホラー・・・なのかな?ヒーローものかと思っていたので、想定外でした。最後は、え?そうなの?っていう予想外の展開で、そう来たかぁって感じでした。

先生のオリザニン

先生のオリザニン

劇団俳優座

三越劇場(東京都)

2014/06/12 (木) ~ 2014/06/27 (金)公演終了

満足度★★★★★

日本科学史の偉人
まさに日本再発見的な内容でした。

ジャガーの眼

ジャガーの眼

新宿梁山泊

花園神社(東京都)

2014/06/14 (土) ~ 2014/06/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

3度生きるジャガーの眼
久しぶりに大芝居を楽しませて頂きました。役者さんがた、関係者の方々、ありがとうございました。田口、トビラ、しんいち・・男性陣の皆さんとってもカッコ良かったです。大熱演でした。なかでも申大樹さんは、怪しい美青年みたいな役でも見て見たいと思います。それから少年役の大鶴美仁音さんの演技も、とても印象に残っています。何だろうあの感じは…。 千秋楽は桟敷席で見たので、前日階段席の脇の補助席で見たときには気がつかなかったサラマンダーが最後に流す血の涙もしっかり見えて体育座り3時間のかいがありました。そして芝居の最後にテントの奥が開いて登場人物が夜の中に去って行き、更に役者さんの挨拶が終わった後にも開いたままになっているその空間がこの芝居をみた私に何かを訴えているように感じてなりませんでした。

ネタバレBOX

これが、3度生きるジャガーの眼を観た3回目です。正確には今回2夜見たので4回ですが。 それぞれの間隔は数年~20年も開いてます。今回は6/14に花園神社を通りかかってテントを見つけ、帰ってネットで調べてみたら「ジャガーの眼」だったというわけです。しかもこの場所で! 時代は流れて男性陣は昔の役者さんに比べるとカッコ良すぎて、この作品の登場人物の持っている怪しい感じが出ないんですが、それもあってか今回の上演は、昔の(唐式とも言うべき?)様式感は、かなり薄くなっていました。それも時代から時代へと生き続けるジャーガーの眼の宿命なのでしょう。でもドクター弁が登場すると、その場面は昔のハイテンション・ハイテンポで役柄が役者さんに獲りついたようにじゃべり続ける唐さんの様式感に戻るんです。そこも面白かったです~。金さん、30年間また観たいと思っていたものを実現化して頂いてありがとうございました。とってもとっても感激です。それから是非、若い世代の方々も平成のジャガーの眼を育てて行ってください。また観たいです。道論、桟敷席で。

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