耳があるなら蒼に聞け ~龍馬と十四人の志士~ 公演情報 企画演劇集団ボクラ団義「耳があるなら蒼に聞け ~龍馬と十四人の志士~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    フィクションという名の幕末/坂本龍馬暗殺の「真実の1つ」を目撃
    2014/07/06(日)14:00 C列観劇 ★5つ
    初の千秋楽観劇でしたが、何か演者側も観客側も雰囲気が
    違うような気がしました。

    前説の段取りがいつもと違う、というのもありましたが、
    いざお芝居が始まってからも演者側の演技にしても
    観客側の観劇風景(ざわつき、どよめき、と言っては悪いですが)も
    どちらも「本劇はこれで最後」というのをよく味わうように、
    いつもの「熱」を更に増しつつも丁寧に演じ、
    またそれを受け入れ喜んで観劇していたように思いました。

    そして終盤「これでほんと本劇も終わりなんだな」と
    自分も思いましたが、
    演者側にもそういう気持ちがやはりあるのでしょうか
    (あって当然とは思いますが)、
    気持ちの乗りようが今までよりの「熱さ」よりも
    静かな「闘志」とでも言うべきかも知れません、
    何か今日に至るまでの各公演とはちょっと違った、
    昇華された演技をされていたような雰囲気を感じました。

    そういう意味で、今まで「千秋楽=満席=混雑する」という
    イメージで避けていたのですが
    「千秋楽観劇はいいものだな」と思いまいた。
    今後は狙っていこうかな( ´ー`)


    2014/07/04(金)13:00 E列観劇 ★5つ
    今回初のスタンプラリーという試みに少しは関わってみよう、という事での
    5回目の観劇ですが、だいたい舞台の流れ/場面は頭に入ったのか、
    今回は場面場面を知った上でそこにどれだけ気持ちが引っ張られるか、
    気持ちをのせられるか、という視点で観ていました。
    やっぱり龍馬や中岡について象徴的な「ある場面」「ある場面」が
    一番気持ちを引っ張られますね。

    あと、今回のイベント

    ・ 久保田唱一問一答
      「耳があるなら蒼に聞け」
      という象徴的なフレーズ/タイトルは物語を作る中で生まれたのか、
      まずこの印象的なフレーズから始めて物語を考えたのか?
      ⇒
      答えはなんと「フレーズが先」との事でした。
      他にもいくつか候補はあったが
      一番象徴的だったこのフレーズを元に史実を調べ、
      今回の物語を仕上げていった、との事です。
      (すごいな、脚本家の人ってみんなそうなんですかね?
      コピーライター的な物の考え方?)

    ・ 「龍馬伝」楽曲の「いちむじん」さんギターライブ
      龍馬伝って福山さんでしたっけ?
      自分観た事ないんですが、本劇を観て更にいちむじんさんの
      楽曲を聞いて、「あー、なんで観なかったんだー!!」って
      すごく後悔です。
      NHK大河ドラマでしたっけ、ああいうのは後から観る方法あるのかな(??)


    2014/07/02(水)13:00 B列観劇 ★5つ
    3日連続して観てから、少し間があいての本日の観劇、
    まずは龍馬達をとりまく女性陣の演技、
    自分の愛する人との関わりあいにかなり涙腺を刺激され、
    そして最後には龍馬と中岡の瀕死の中での
    あのやりとりに涙してしまいました。

    間を空けて観劇する自分側の受け取り方に変化があったのか、
    本劇公演10回目を越えて演者側に
    かなり「いい熱」が入ってきているのか(役が降りる、でしたっけ?)
    とにかく気持ちを引っ張られ涙なしには見れない舞台に仕上がっていました。


    2014/06/27(金)13:00 B列観劇 ★5つ
    初回観劇で「いつものボクラ団義と少し違う?」という感覚にとまどい、
    その理由探しで粗探しをしてしまい、

    2回目の観劇では「これは史実の謎に対するボクラ団義のフィクション
    としての1つの”答え”、それを自分は観劇ならぬ目撃した」と感激し、

    3回目の今日は上から目線の言い方で申し訳ないですが、
    「ボクラ団義さんが劇団として一皮向けたというか
    新たな物語/お芝居のスタイル/アプローチを見つけたのかな」
    と感じました。

    小さい感想としては
    ・ 龍馬その他の志士の所作をじっくり観てて
      「どうして今まで気付かなかった!」と驚いたけど、
      自分は今まで刀の差し方間違えてました(実際差してないけど)。
      「ノの形に腰に差して抜くのかな?」と思ってたのが
      実際は逆向き、への形に腰に差し、そして抜いていました。
    ・ ノブさんが「自分の役の史実らしき設定「お相撲さん好き」を度々
      演出している」ってトークショーで言ってたので、
      2人が一緒に舞台に上がるシーン観てたら

      ほんとに「ああ、相撲取りいいなあ( ´ー`)」

      って表現してて、これ丁度メインの方のいい場面とかぶるけど
      「こっち側見てても楽しいなあ」って思わせられました。


    2014/06/26(木)13:00 B列観劇 ★5つ
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    二度目の観劇でアフターパンフ、豪華パンフも観て
    (+歴史年表見直し)知識十二分とはいえ、今日の舞台は面白すぎた。

    (久保田さん考察によるフィクションを含むとはいえ)
    まさに幕末のあの時あの場所での真実を
    観劇というより目撃している気分だった。
    (頭の中の歴史知識がまさに目の前で現実化している感覚。)

    ※ 演劇舞台上の出来事なのに、映画以上の
      「リアルさ」を感じたのは
      自分が事前知識を全部得ていたからとかだけではなく
      演者の熱がまさに素晴らしい形で伝わってきたからかと( ´ー`)

    初日感じた演者全体の熱が一方向へ引っ張られすぎる感じは特になく、
    今日は本劇を本当に心から楽しめた(と感じている)。
    (今回の初回観劇は、自分の観方に問題があったのかしら?)

    3度目以降で更なる伏線回収するのが楽しみになってきました。
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    2014/06/25(水)19:00 B列観劇 ★4つ
    タイトル:歴史年表ぐらいは見てから観劇に来たほうがいいと思います…
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    案内パンフで久保田さん自身が
    「下手に勉強なんてしないで来たほうがいいかもとツイートした」
    というネタがありましたが、初日初見を見終えた自分の感想としては
    最低限(中学高校の日本史を完全に忘れてるなら)
    幕末/明治始めぐらいまでの歴史年表
    (龍馬暗殺の前後数年~のいくつかの出来事ぐらい)は
    観劇前に目を通しておいた方がいいんでは?と思いました。

    自分は学生時代全然勉強してなかったのもあり
    今回ボクラ団義が「新選組/坂本龍馬ものをやる」と
    聞いてからひととおり”猿でも分かる”系の本で
    勉強しといたので大丈夫でしたが、その辺の裏付けがないと
    観ている側にとってアレがアレする理由が弱くなって
    しまったりしないかなあ、と(大体は説明されてるけど)。

    あと、初日はちょっと演者の固さが目立ってしまいました。
    翌日以降でこなれていくものと思います。
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    ネタバレBOX

    2014/07/06(日)14:00 C列観劇 ★5つ
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    ・ 西郷さん、大久保さんの(ちょっと悪者の入った)演技と
      台詞回しが特徴的で、
      (元々薩摩弁ってそういうものなのかも知れませんが)
      大物感と悪のラスボス感が出ていたように感じました。

    ・ 本劇はフィクションながらも「龍馬暗殺の真実に迫る」と
      いうものでどうにもシリアスになりがちな流れでしたが、
      そこに癒やしの紅一点、おていさんを演じる
      三田寺さんが本筋の流れを断ち切らない程度に
      入れてくるボケが、本劇をシリアス+「熱」の鋭さのみにはせず、
      うまいバランスで仕上げてくれていたんだなあ、と思いました。
      (そういう意味で佐藤ノブさん、竹石さんと
      良いストーリーテラートリオでしたね。)

    ・ ボクラ団義の今までの舞台では笑いを取る為の役、
      ボケなどを担当する第三者ポジションを主に演じていた
      大神さんが演じる中岡が、本劇では
      主役の龍馬を食ってしまうかも知れないぐらいに
      ・ 人間味あふれ
      ・ (一言も語れずとも)家族(妻)を愛し
      ・ 各悪役(?)の策謀に悩まされ
      ・ 非情になりきれないまま龍馬と対峙する
      という、
      「真実に迫る」(フィクションですが)ドキュメンタリー調になりがちな
      本劇の中にあって、「感情劇」として情熱にあふれたお芝居をしていて、
      「ああ、大神さんってこういうお芝居もいける人だったのか」
      と改めて思わされました。

      VividCafeの一人芝居での
      「真面目ボケ(ボケ役を真面目に演じきって笑いを取る)」
      などは元々すごい演技力を持った人だとは思っていましたが、
      今回はほんと情熱的な演技は中岡、今井、龍馬、千葉さな子さん、
      などがまずメインを占めていたのではないでしょうか。

    ・ 終盤、龍馬と中岡を助ける為に今井が飛び込む場面、
      今までの回だったら「熱」を帯びた演者(竹石さん)が
      飛び込んでくるんだけど、今回は何か「熱」とは違う
      静かな「闘志」みたいなものを感じました。

        最初冷房で汗が引いたとかそういう違い??とも
        思ったのですが、その後その空気が各演者さんにも
        伝染したように、皆の演技がピリッと引き締まった感が
        あったので、
        1.「千秋楽の終盤」にある何かの影響
        2.演者としての竹石さん~その他の皆さんの昇華
        いずれかなのかな、と思いました。

      単なる「熱さ」じゃなくて、何か一本芯の通った演技というか
      うまく説明できないのですが
      単なる「巧さ」の一言ではすまないものを感じました。

    ・ (演者さんにおべっかを使う訳じゃないですが)
      そういう意味でも竹石さんは
      昔のキャラメルボックスの上川隆也さんのように、
      何か次のステップへ進む段階に来ているのかな?
      (長編ドラマや映画だったり小劇場舞台の他の世界)
      というファンとしては嬉しいような、
      でも舞台を離れられてしまったら悲しいなあ、
      という気持ちを帰り道、ちょっと感じました。
      (実際、昨年後半あたりから映画関係などかなり活発に
      活動されているようですし)

    ・ ふと思い出しましたが、
      木本さん、虹鋼の頃はアイドル扱いの
      「客寄せパンダ」(言い方すいません)的な使われ方をしてる
      人なのかな、と思ってましたが、その後
      ・ 新耳袋でミステリの主人公を見事に演じてみせたり
      ・ 今回お龍として龍馬亡き後も威勢の良さを失わない、
        闊達(かつたつ)とした未亡人を演じてみせたり
      と、かなりな役者さんになっていたんですね。
      (自分はまだいくつかしか舞台観せていただいていませんが、
      新耳袋以降役者としてもかなりいいもの持ってるんだなあ、
      と思ってました。)

      今後もボクラ団義や久保田さんと関わっていってほしいなあ( ´ー`)

    PS.今日結構見づらい席で観劇して初めて気付きましたが、
      (まっ平らに並べられた前席の方だけかも知れませんが)
      舞台版「天誅」の時と同じで
      前の人の頭で(※特に前の人の背が高いとかではありません)
      座って行われる演技がまったく見えない、というのがありました。
      
      既に自分は何回も前席で観せていただいていたので
      そこで何が起こっているのか、はわかっているので特に
      気持ちをそがれるような事はありませんでしたが、
      舞台最下段で「座る」「地べたを使う」演技をする場合は
      中野ポケットも観せ方に注意が必要なのではないでしょうか?
      ※ 今まで別の舞台などで5、6回は中野ポケットで
        観劇させていただいていますが、
        少し後ろの斜め席に座っていた事や
        舞台自体も立ってのものが中心だった事もあり
        気になってはいませんでしたが、
        今日の観劇では「この劇場も同じ弱点があるな(一部席のみ?)」
        と思いました。

      多分、自分が今日観た席でしか観劇できなかった方の
      評価は「舞台は面白いけど(観えない部分があるから)のりきれない」
      などになってしまうものと思われます。
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    2014/07/04(金)13:00 E列観劇 ★5つ
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    ・ やっぱりまず龍馬の「争いを嫌う」「まっすぐな男」としての
      情熱的な姿がいい。

    ・ 物語中で「ほたえな!」と兼&龍馬が言うと同時に一度場面が止まり、
      そして龍馬側へ転換し、更に「ほたえな!」の台詞で兼&中岡側へ
      展開する、というこのストーリーテラー達、龍馬、兼&中岡、の3本に
      分岐した物語をうまく笑いをとりつつ展開させていく、
      この複数シーンの組み合わせ方の巧さはいつもながらのボクラ団義だなあ、
      と思いました。

    ・ まじめな、まっすぐな、気持ちのいい男たちはすぐ死んでしまう、
      ずる賢い奴だけが生き残る、
      という龍馬が姉乙女に吐露した心情、
      そして実際龍馬の最後、策謀を立てた男たちと
      それでも自分を曲げる事なく自分の意志を貫き通して死んだ龍馬、
      (あくまでもこれはフィクションとしても)
      なんだか悲しいですね、
      エンドロールで「2014年現在も時代/政界が混沌としている」事を
      語っていますが、ほんと「ずる賢い奴ら」だけがのさばる
      日本の政界はなんとかしなきゃいけないんだなあ、と
      改めて感じました。


    PS.いちむじんさんと「龍馬伝」の監督も「中岡犯行説」派だったそうです。
      あと、土佐弁指導にいちむじんさんを呼ぶその繋がりとなった
      いちむじんさんと竹石さんの繋がりって一体なんだろう・・・
      (映画の事とかかな、すごく気になるなー)
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    2014/07/02(水)13:00 B列観劇 ★5つ
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    ・ 龍馬と千葉道場の娘さなとのやりとり
      本気の竹刀稽古と「男だったら一緒に京へ誘っていた」という台詞

    ・ 乙女姉さんと、かお、中岡、兼のやりとりでの
      中岡、兼のお互い不器用な愛し方と
      それについての乙女姉さんの一言

    ・ 一度長州を落ちる所まで落とす、
      と自らも落ちた桂小五郎とそれを支え、
      新選組から桂を守って死のうとまでする幾松

    ・ 龍馬が乙女姉さんに送った手紙での
      「いい人はみんな死んでしまう、自分もずる賢さ?を
      身につけなければならないのだろうか」
      というつい漏らしてしまう本音

    ・ 国の舵取りをする偉い人間達がみんな策謀して、
      龍馬を死なせた、という事について
      お龍が物語中の桂、西郷、大久保や、
      真相を今まで語られなくて良かった、と言ってしまった
      板垣退助へ怒りをぶつけるさま

    ・ 最後、函館五稜に降った雪に龍馬との約束を思い出し
      「雪やなくてうぽや、約束通り龍馬さん
      うぽになって蝦夷へ来てくれたんや」というお龍

    とにかく女性との関係の表現でぐいぐい気持ちを引っ張られ、
    涙を誘われました。


    その上でのラスト、龍馬、中岡ともに斬られ、
    助けを待つ今井に対して
    「静かにしてくれ、今かおの唄を聴いてるんだ」
    と龍馬、中岡2人して、懐かしの土佐の地を思い出させる
    あの場面、

    今日はとにかく気持ちを引っ張られ、涙を誘われました。
    本劇の演技が熟れて心に染み入るようになってきたのか、
    あるいは観る側の自分の心の持ちようがまた変わってきたのか、
    とにかく良い舞台でした。

    PS.そういえば観劇中は気づかず、ふと今になって思いましたが、
      劇中では明るく振舞っている場面が目立ち、
      その正体も物語終盤で明かされる為そこに
      涙を誘われるほどには引きこまれませんでしたが、
      一番悲しい女性は
      自分の夫を龍馬暗殺を遠くない原因として無残に殺され、
      せめて龍馬暗殺の真相だけでも知りたい、と願った
      本物語のストーリーテラーの1人、三田寺さん演じる
      新選組近藤さんの奥さんなのかも知れないなあ、と( ´ー`)
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    2014/06/27(金)13:00 B列観劇 ★5つ
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    感想にも書きましたが、
    元々過剰とも言える叙述トリックによる脳トレ芝居や
    笑いと泣きとシリアス展開/ミステリで観客の感情と
    思考を巧みに操る論理劇、感情劇ともに上手い劇団、
    というイメージを持っていたのですが、
    今回「史実を自分たちなりに考察し実際表現してみせる」という
    「史実考察型時代劇」をとてもリアルに演じられていたと思います。
    (自分が知らないだけかも知れませんが、
    劇団として新たにお芝居の幅が広がったと感じました。)

    今後も色々な時代の謎を残す史実に「独自目線の考察」で
    挑んで、それをお芝居その他で表現していって欲しいです。


    昨日の1時間トークショーや本日の舞台語り、聴いてよかったです。
    その次の観劇で「観るべきポイント/楽しみ」が増えるし、
    演者さんの演技や物語についての裏話などはそれ自体が
    「(役にうちこむ)いい話」だったり、「笑える話」だったりと
    お芝居自体と同じくらい楽しめました。

    小さい感想としては
    ・ 近江屋にて龍馬のその佇まい、気持ちいい男ぶりに惚れてしまい、
      「必ず守る!」と約束しながらも守りきれなかった
      今井の無念がすごく伝わってきました。

      そして、中岡に斬られる事にした龍馬が夢を諦める瞬間の潔さや
      2人斬られた後、中岡が「助けを呼びに行く」と
      なんとか龍馬を助けようとあがく姿の必死さにも心打たれました。


    追記.ふと思いましたが今井、板垣、テイの3人がそれぞれ
      ・ 近江屋での龍馬暗殺の1日の真実
      ・ 坂本龍馬の成し遂げた事
      ・ 坂本龍馬を愛した女達(恋人、妻、姉の説明は板垣さんかな?)
      それぞれのストーリーテリングをしていて、
      (龍馬の人生という意味では一本ですが)
      劇中3つの分かれた物語をそれぞれ混在させつつ
      混乱させる事なくうまく観せてるんだ。
      これはいつもながらのボクラ流だけどすごいな( ´ー`)
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    2014/06/26(木)13:00 B列観劇 ★5つ
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    初日初回の観劇では確かに
    「全編通して各演者の熱が一方向へ入りすぎている感じ
    (感情の起伏部分がいつもあるラインを越え続けていたような)」

    「全編通しての悲しいラストへ引っ張られる感覚
    (つまり笑いや泣きネタにうまく引っ張ってくれない)」
    を観劇中ずっと受けていたと思います。


    元々本劇は最近のボクラ団義作品の中でも笑いや泣きのテイストが少なく、
    久保田さんが考察/想像(創造)した坂本龍馬暗殺の真実という
    メインストーリーを中心に進む事もあり、

    いつもの絶妙な物語の起伏などによる観劇側の感情の誘導(引っ張り/上げ下げ)を
    受信できず、

    (舞台上のありすぎる演者の熱に反比例して)
    気持ちを引っ張られる事がなく、ほぼ客観的に観てしまう事になり、
    その結果として
    考察内容/物語/お芝居自体は素晴らしいが
    「気持ちを持って行ってくれなかった」
    という意味で★4つにしました。


    しかし、感想にも書きましたが今日二度目の観劇では、
    メインストーリー8割、脱線(笑いや泣きネタ)2割、といった
    バランスでとてもうまく観劇側の感情に軽いゆさぶりを与えてくれた上で、

    いつもとは違う、お芝居で喜怒哀楽の感情を引っ張るだけではない、

    フィクションという名前の「真実の1つ」を目撃(体感)
    しているかのような体験をさせてもらえました。
    (頭の中の少ない歴史知識がまさに舞台上に顕現したかのような。)


    その上で二度観の楽しみである、伏線回収
    (ある演者の何気ない所作の中に隠された意味を知るなど)
    も楽しめたので満点だと思います。


    全18公演(?)という長期公演ですが、健康に気を付けて
    これから来る中盤、そしてラスト/千秋楽まで突っ走っていってほしいです。


    そうそう龍馬、「耳があるなら、蒼に聞け!」って2度言ってたんですね

    ・ ?弥太が切腹死してる前で、(彼らもまた一心に生きている)
      新選組を恨むな、その裏で暗躍している黒幕こそを恨め、という意味でと

    ・ 最後策謀にハマって近江屋で瀕死の重症の所で
      新選組に守られた事、新選組は決して犯人ではない事を
      大政奉還後の日本国民達に伝える為と

    かっこいいフレーズですなあ。タイトルが生きてますね( ´ー`)


    あとラストで今井が板垣退助と共に謀略を巡らせた西郷達を
    なんとかしようと結託した後、
    再び映像で史実の展開
    (今井はわずか1年で釈放、しかもその決を下したのは西郷)を
    見せられて、フィクションと史実の壁完全に忘れちゃってる自分は、
    「どうしちゃったんだ今井!(まさかあそこまでの決意が翻った!?)」
    って思ってしまいました。
    (そういう所も引き込まれたなあ( ´ー`))


    PS.最近「この劇団さんはこの観方で観るのが面白い」というような
      固定観念が自分の中に生まれてしまっているようで、
      そのせいで一番楽しみたい初見を楽しめていないのかしら(??)
      今回入手したゴーライその他過去芝居のDVDで復習
      +観劇の作法(頭からっぽにして受け止める)について再確認しとこ( ´ー`)


    ? そういえば初日OP映像が文字だけだったと思うのですが、
      2日目はちゃんと背景映像入りになってたような?
      勘違いかトラブルか(??)
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    2014/06/25(水)19:00 B列観劇 ★4つ
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    思った事、あった事
    ・ 感想にも書きましたが、帰り道
      「さっぱり分からなかった」という声をちらほら聞きました。
      物語の方か、あるいは史実の情報不足か。。。

      龍馬の実現した大政奉還のすごさと
      その後幕府を潰した新政府に何故龍馬が徳川慶喜を再度中心として
      組み込もうとしたのか(久保田さんフィクション)、
      その裏付け部分が歴史事実を把握してないと弱くなってしまうんでは?
      と感じました。
      あと長州藩の凋落(逆か)の流れも。
      (自分は「お勉強」しといたので良かったのですが)

      久保田さん的歴史解釈を取り入れたフィクションである、
      という所が本物語の面白さだと思いましたし、
      その部分は冒頭の史実説明でかなり文章で説明されていましたが
      史実部分を「全く」把握してないと
      どこが史実ではなくボクラ流フィクションなのかすら
      初見では分からないんじゃないかな?と思いました。


    ・ 演者としては開幕しょっぱなからいい熱が入っていたと思うのですが、
      初日珍しくほとんどの演者さんがちょっと固かったかな?と。
      (台詞が板についてない、口に馴染んでない、という場面をちらほら。)


    ・ いつものボクラ団義公演のように笑いや涙も織り交ぜていたのですが、
      何せ登場人物のほとんどが重要人物ばかりだったのもあって、
      物語の起伏が常時一定以上にあがりっぱなしと感じました。

      演者さんの熱が入りすぎて逆に観劇する側としては気持ちを置いていかれる、
      という感覚を感じました(史実を元にしたミステリ演劇、という事で
      少しシリアスさ(重さ)と熱がこもりすぎた?)。

      いつもは物語の緩急、熱の入れ抜きの巧さがボクラ団義流お芝居だと思っていたのですが。。。


    ・ 熱を受けすぎて逆に客観視してしまう、
      という珍しい感覚で初回を観劇させていただいた感じだと
      「面白い(笑い、泣き、怒りなど色々)」が盛りだくさん詰まっているのだけれど
      演者の熱が一方向(悲しみのラスト)に向きすぎて
      ・ 笑いに笑いきれず
      ・ 泣きに泣ききれず
      といった感じでほんと客観的に観てしまいました。

      いいネタいっぱいあったんですけどね。
      ・ 龍馬の未来への大きな夢、どこまでも争いを嫌う姿勢
      ・ 今井の「坂本龍馬、中岡慎太郎暗殺の命」を受けながらも
        その日1日で龍馬という人柄に触れすぎて、
        ついには龍馬を助けようとしてしまい、しかし結局は救えず。
        そして、せめて「坂本龍馬とはどういう人物だったのか?」と
        知ろうとする気持ち。
      ・ 近江屋で坂本龍馬が斬られるまでの1日の中から始まる、
        長州藩、薩摩藩、そして御陵衛士達のさまざまな策謀を知る流れ
      ・ 中岡慎太郎の妻との悲しい別れから、「龍馬を斬れ」という密命、
        そして葛藤や妻を人質に取られての悲しい展開
      ・ 今井が守ろうとし、新選組も助けようとしたが
        最後には見廻組衆の隠しだね(スパイ)により、
        結局龍馬、中岡ともに見廻組衆に殺害されてしまうまでの流れ。
      ・ その他男女/夫婦/姉弟の色々など

      初見では、ちょっと強すぎるシリアス(重い)熱に気持ちをのせきれず
      「ノリ」きれませんでした。

      涙腺は、さな子との竹刀稽古の場面で一度緩んだきり、
      あとはそこまで緩ませられませんでした。
      (いつもなら号泣レベル…)

      多分、複数回観る事で物語の深いピースを1つずつ
      ちゃんと当てはめながら
      面白さを知っていくタイプの舞台なのかな、と思いました。

      それも策略込みでの、スタンプラリーなのかしら?
      (多分、自分の予約数6回観るまでには★5つで「笑って泣けた作品」
      と感想してしまうのは、今の時点で分かっているのですが、
      それはあくまでも諸刃の剣で、
      今回初めての人や1回だけ観ようとしている人を
      置いていってしまってはいないか?と心配になります。


    PS.小劇場が最近どんどん閉館してしまっていますが、
      中野ザ・ポケットは時間に非常に厳しいのでしょうか?
      感想すら書けずに帰るハメになってちょっと残念でした。
      
      中野ザ・ポケットは「スタンド花」がはえるいい劇場だと思ってましたが、
      今後主体として使っていくには厳しいのでしょうか?
      (ボクラ団義さん公演は基本3時間レベルの長舞台なので)


      そうそう、前説で添田さんが学生服かつすぐ登場する、との事だったので、
      修学旅行の学生達がタイムスリップ?
      みたいな展開を想像してしまいましたが、違いました。
      あれは自前の学生服でしょうか?( ´ー`)
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    2014/06/25 23:21

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