子供の時間 公演情報 スターダス・21カンパニー「子供の時間」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    素晴らしい!
    農家を改造した寄宿舎が舞台である。そこに居る女生徒の戯れについた嘘が、その学校の女教師二人の運命を狂わすという物語だ。この戯曲は、リリアン・ヘルマンが書いた問題作。物語は、女教師の視点から描いており、女生徒の深層に触れていない。フライヤー(チケットも同じ)デザインは、暗色に少女が膝を立て安座した姿のもの。膝の間に顔を伏せているから表情はわからないが絵柄から陰鬱な雰囲気が漂う。女生徒が何故嘘をついたのか、という核心は定かではないが戯れについた嘘が大事になり、取り返しがつかない事態になったということだろう。日常に潜む「チョットした出来心」「いたずら」が思わぬ事態を招くことは往々にある。そう考えると恐ろしい。本公演は、人間が持っている”悪意のない悪戯“を怖いまで、一方、転落時の不条理を悲しいまでに描いており、秀逸だと思った。
    なお、説明に「勢いだけでは乗切れない作品を若い役者とどう作るか」とあったが、それは杞憂だったと思う。確かな演技で2時間10分を観せてくれた(Aキャスト)。今後も素晴らしい公演を期待しております。



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    2014/06/25 22:52

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