
鳥取イヴサンローラン
ロ字ック
シアター711(東京都)
2015/09/26 (土) ~ 2015/10/11 (日)公演終了
満足度★★★★
女、女、女を感じる
第一印象は面白かった!
話はありそうな内容で新鮮味がある訳ではないが、その観せ方が凄い。小説であれば、その言葉や文章から読者が想像力を発揮しその世界を広げるが、芝居は視覚に訴えるので、その印象は言葉や文章にし易いと思っていた。しかし、この公演ではどう表現しようか難しい。表層的には、”女”の身の下話であるが、それをどう書くか...媚、嫌、妬、姦など、女の付く漢字が入り乱れたような感じである。そこに描かれた女は、多少デフォルメしているが類型化される。その内面の表現し難いところをしっかり伝(観)えるところに驚かされた。そして紛れもなく体現しているのが役者陣(女優はみな愛らしい)である。この汗の迸りと女臭が、だんだんと慣れて熟れて雰囲気を醸し出す。それは匂いに変化して来るようだ。
ちなみに、女の又(股)に心が絡むと 怒 になるが...そう言えば 股 のシーンもあったような。

Mt.Fuji 92.2km
熱帯
The 8th gallery(東京都)
2015/09/22 (火) ~ 2015/09/27 (日)公演終了
満足度★★★★
個性的なキャラクター
癖のある登場人物たちの連鎖的な展開、面白かったです!
同じ空間で同時に出来事が起こっている、そんなことも意図していたのは充分感じられ、最後のオチも良かったです。ただ、出演者、客数に対して、空間が少し広すぎたように感じました。事前のアナウンスで途中に移動しても良いとのことでしたが、なかなか移動はしづらかったです。例えば、今回の上演時間であれば、客席エリアを床にテープなどで区別して、丸椅子を渡して自由に選んで観てもらうスタイルならば、少しは移動しやすかったのかもしれないですね!?

おばけリンゴ 【終演しました。ありがとうございました!】
Moratorium Pants(モラパン)
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2015/10/01 (木) ~ 2015/10/18 (日)公演終了
満足度★★★★
とても楽しかった!
とても良くできた音楽劇。
演出のセンスが光る。音楽のノリと、どう表現するかっていうアイデアがとてもすてき。
子供回があったみたいだけど、きっと楽しんだろう。
野外とか学校とかでやってみてもいいかもと思った。それにはもう少し短くないとかな。
なにはともあれ。見とけ!(笑)

『銀飯モンスーン』
ひげ太夫
シアター風姿花伝(東京都)
2015/10/07 (水) ~ 2015/10/12 (月)公演終了

三十と十五の私
張ち切れパンダ
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2015/09/30 (水) ~ 2015/10/05 (月)公演終了
満足度★★★★★
友達
友達の在り方!?というか、友達との距離感やら、そんなところを強く感じました。15からみたら30は倍なのだけれど、思い描いたようにはなれていないが、確実に成長はしているわけで、もどかしさやらいろんな思いもあじあわせてもらいました。時代が交錯する進行、少しずつ明らかになる関係性など、飽きることなく観れて面白かったです!

<身体>に対する態度表明
木村愛子・林慶一 共同企画
d-倉庫(東京都)
2015/10/06 (火) ~ 2015/10/07 (水)公演終了
満足度★★★★★
無題1619(15-308)
19:30の回(曇)
18:50会場着、受付、19:00開場。立夏さん(獣の仕業)とお隣同士になりました。
前半は林さん、後半が木村さん(初日と同じ)、2回目なのでシーンの展開に追いつけなかった初日に比べて、振付の違いなどにも意識を向けることができました。
繰り返し「自己」を叫び、分裂した無限の「自己」を呼び戻すかのような林さん、きっと何かが見えているのだと思わざるを得ない木村さん。間逆の視線...自分は「何」かということかな?
どちらも原初的。

瑠璃の頌歌(るりのオード)
DANCETERIA-ANNEX
横浜市泉区民文化センター テアトルフォンテ(神奈川県)
2015/09/26 (土) ~ 2015/09/27 (日)公演終了
満足度★★★★
天正遣欧使節帰国後
謂わずと知れた1582年(天正10年)に大友 宗麟(ドン・フランシスコ)、大村 純忠(ドン・バルトロメウ)、有馬晴信(ドン・プロタジオ)ら戦国のキリシタン大名の名代としてローマへ派遣された4名(千々岩(石)ミゲル、伊東マンショ、中浦ジュリアン、原マルティノ)とこの話の前史としての龍造寺氏に攻められ劣勢(兵力に於いても武器に於いても)に悩んでいた有馬氏を軍事的に援助したヴァリヤーノ(今作ではロドリゲス)、有馬を付け狙い殺害しようと襲撃したが取り押さえられ、セミナリオ預かりの身となった龍造寺氏残党藤八郎(アントニオ)らが、キリスト教布教が、実は西欧列強による植民地支配の前触れであることを見破った豊臣 秀吉の発した禁教令の浸透及び施行よって弾圧されてゆく。そのキリシタンの歴史は悲惨である。無論、この悲惨にもかかわらず、信仰を曲げなかったキリシタンが多かったことと、彼らのキリスト教が、カソリックの中でも最も厳格なジェズィットの流れを汲むストイックなものであったことも影響したであろう。時代に翻弄される彼らの宿命を描くと共に、グーテンベルグ印刷機を初めて日本に持ち込み、活版印刷でキリシタン版と呼ばれる聖書を射札するなど西欧の進んだ文明・技術を輸入したことなどにも触れることで、権力や軍事力に抗う、抗おうとした意思をも表現しようとした。
音楽劇という形を取っているので多くの曲が挿入されているが、Goh Iris WATANABE氏のオリジナルがたくさん入っており、ストイックな姿勢で表現に向き合う、彼の美声が聞けるのも魅力である。なお、11月14日(土)14時からブラフ18番館サロンコンサートに彼が出場する。先着順で無料。興味のある方はどうぞ。

ヴィトカッツイの『母』
シアターX(カイ)
シアターX(東京都)
2015/10/01 (木) ~ 2015/10/04 (日)公演終了

Five Star Splash!!
W.Strudel
ABCホール (大阪府)
2015/10/02 (金) ~ 2015/10/05 (月)公演終了
満足度★★★★★
王道エンタメ!
4ステ拝見しましたがランタイム2時間45分(千秋楽は3時間?)を苦痛に感じさせない楽しいお舞台でした。客演陣も豪華で華があり、キャラの個性も際立っていました。お衣装も素敵だった!アクション、殺陣、笑い。だけどテーマはしっかりしていて、最後は毎回涙。シリーズ化希望です。

瀧夜叉傅
Will-o'-the-Wisp
シアター風姿花伝(東京都)
2015/10/01 (木) ~ 2015/10/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
面白かった
去年の白雪姫も観ましたが、今回も世界観が素晴らしい。
後半の激動、畳み掛けるような展開はとても面白かった。
殺陣も迫力があり、素晴らしい。
今回も神谷さんが逸脱した、でもしっくりとくるいいキャラクターを演じている。
白雪姫のスノウも美しかったが、今回のみずちもまた美しい役所。そしてそれだけに終らずクスリと笑えるところやお茶目さが出るのが神谷さんのいいところ。
更に今回はラブシーンもあり、見応えがあった。相手役の市原さんも容姿端麗なところから、自然と観ていられる。
前回のスノウでは隣の男性に目もくれない感じ、動き、爆弾、キレ、ダークホースのような役割を担っていたが、
今回は一人の男性に執着、殺陣盛りだくさんの激動の中、静かに揺れる水面のような役割を完遂。身体の動きまでゆったり。
演出の大野さんも、この神谷さんの良さ、幅をわかっているのではないかと感じられる。神谷さんファンとしては観てよかった。
続いてよかったのは、松山さん下村さん。演技に安定感がある。
殺陣がいいと思ったのは、主役の成宮さん、杉山さん、西山さん。
必死さ、命を懸けている感じがいい。
テーマとしては自然と人間の共存のようなものを描いていて、未だに震災に悩まされる我々が、考えさせられるものとなっていた。
……と、思うのだが当日のパンフレットの主宰挨拶を読む限りでは、テーマは別にあったのだろうか?と思う節もある。
しかし面白かった。3000円前後で観るには十分なボリューム感。
照明が格好良く、素晴らしかった。
ネタバレでは少し残念なところを。

このために生きている
PAPALUWA
インディペンデントシアターOji(東京都)
2015/10/03 (土) ~ 2015/10/07 (水)公演終了
満足度★★★★
いい祭りでした。
王子小劇場の実際の壁をそのまま使って扉から出はけもするのは初めて見ました。
色んな使い方があるなあ。
熱量高い感じで楽しく観れたのですが、
メインである喧嘩祭りの盛り上がりよりも
その後のオモテ様の部分の小ネタ的な展開の方に時間を使っていた感じがあって
もう一つ突き抜けきらなかったかな、という印象も。
祭りのシーンも、同じ内容でも褌一丁でやってみせるとかだったらもっとインパクトあったかもしれませんね。
ランニングの時の掛け声が好きでしたw

月光条例 ~かぐや編~【全公演満員御礼!ありがとうございました!】
カプセル兵団
笹塚ファクトリー(東京都)
2015/09/27 (日) ~ 2015/10/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
凄いの一言です。
原作を読んでからの観劇だったのですが、あの長いお話し。そして、あのエンディング。
どの様にまとめるのか興味津々でした。
観た結果?勿論最高の一言です。あの感動は観に行った人だけのものです。
2回しか観れなかった…
もっと、もっと観たかったです。再演希望です。

マンザナ、わが町
こまつ座
紀伊國屋ホール(東京都)
2015/10/03 (土) ~ 2015/10/25 (日)公演終了

Teacher
ACファクトリー
シアターサンモール(東京都)
2015/10/07 (水) ~ 2015/10/11 (日)公演終了
満足度★★★★
初日!
前半は小ネタでくすくす笑わせておいてからの後半のアクションの連続はさすが。
美しい女性同士のガチバトル。
漢達の重量級バトル。
カッコいいアクションと笑いを呼ぶコミカルアクションの絶妙なバランス。
老若男女楽しめる舞台でした。

ナイゲン(全国版)
アガリスクエンターテイメント
にしすがも創造舎 【閉館】(東京都)
2015/10/03 (土) ~ 2015/10/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
期待以上! 笑いまくりました!
アガリスク作品を観劇するのは3回目、
私にとっては初めての『ナイゲン』です。
過去に観た作品も
怒涛の展開でコメディとして完成度高いのに
全部アドリブに見えるというライブ感もりもりの作品でした。
で、代表作と謳われるこの作品を、せっかく東京2会場でやるのに
FACEの1回しか観ないのは、私はきっと後悔する…と思ったので、
試演会も行くことにしました。
キャスト写真と説明はサイトにも記載があり、
会場に配置された席にも作中での呼び名の名札が
あらかじめ席に置いてあったので、
お目当てキャストがいる初見の人にも優しい仕組みでした。
本物の教室(元・だけど)を使っているので、
臨場感も半端なかったです。
座席に置いてあった冊子(作中で使われるものと同じ)も、
懐かしさを感じる紙質で、筆跡や記載内容から想像が膨らんで
開演前も「ただ待っている」だけの時間にならずによかったです。
加速して加速して、一気にぱぁんとはじけて、
その破片が見事に組みあがってキレイな形になる、
鮮やかで楽しい120分でした。
京都公演を経て、大きな会場(新宿FACE)での『ナイゲン』も楽しみです。

私もカトリーヌ・ドヌーヴ
『私もカトリーヌ・ドヌーヴ』を上演する会
上野ストアハウス(東京都)
2015/09/16 (水) ~ 2015/09/20 (日)公演終了
満足度★★★★
意欲作
初演は、2005年フランスである。モリエール賞他数々の賞を受賞した作品であるがヨーロッパの親子関係と日本のそれとは大きな違いがあるので、その辺りを理解していないと分かり難い点が出てくるとは思う。

ハムレット
KARAS
KARAS APPARATUS(東京都)
2015/10/02 (金) ~ 2015/10/11 (日)公演終了
満足度★★★★
-
照明が朧でぼんやり見えたり、短時間だったり、身体の一部分を照らしたり。はっきりじっくり見えないことで、何かがそこにいるような感覚が面白かった。

ラインの黄金
新国立劇場
新国立劇場 オペラ劇場(東京都)
2015/10/01 (木) ~ 2015/10/17 (土)公演終了
満足度★★★★
-
全体的に質素な舞台で、闇の世界は闇を、光の世界は光を主体に使っていた。ニーベルハイムを除いて建込はほとんどなく抽象的な舞台で観る側の自由度が高い。落ち着いた演奏だった。傑出したところがなく、かと言ってこれといった問題もなく、及第点ではあるが印象が薄い。序劇としては、内野安打で出塁といったところか。

変調・夏祭浪花鑑2015
カン劇cockpit
大阪市立芸術創造館(大阪府)
2015/09/26 (土) ~ 2015/09/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
隈取 物語 生き抜く決意
隈取の意味
赤色 『正義』や『勇気』血管や筋肉が浮き出た状態
青(藍)色 『悪』を表す。ボス的な立場の敵役に使用
茶(代赫)色 鬼や妖怪等、人間以外の不気味な役に使う。
良かった 上手い役者陣が一つになってのびのびと芝居を作っている。物語は進んで転じていくに従い登場人物が物語の中に生きていた。 隈取を使っているのも新鮮。 親殺し、友の助け、世話になっている人の助け、生き抜く決意、隈取が変わる。すばらしい作品。

芸祭
WATARoom
ザ・ポケット(東京都)
2015/10/07 (水) ~ 2015/10/12 (月)公演終了
満足度★★★★
超にぎやかステージ
ザ・ポケットのステージでは狭過ぎるほどの大人数が出演。柏進演じる超うるさいギャルは、いてもいなくても筋の進行には全く影響なさそうな存在なのだが、見ているうちになぜか愛しくなってしまうのだから不思議。