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ポセイドンの牙

ポセイドンの牙

舞台芸術集団 地下空港

紀伊國屋ホール(東京都)

2016/06/01 (水) ~ 2016/06/05 (日)公演終了

満足度★★★★

笑って、考えて、悪寒を覚えて帰りました
衣装も美術も凝っていて、作品の内容も面白い。
メッセージ性が強く、3本の牙のあたりは風刺も効いていて考えさせられる。
一部通路では無い部分でもセリフが聞き取りづらいのは残念。
若い子が頑張っているのは伝わるけど、セリフが聞きとれないから何なの?となった。
前半の下ネタとラストへの落差が楽しい。
脳みそが下半身に付いてますって感じの男子高校生が、自分以外の周りのこともちゃんと頭で考えて成長する物語だと思った。
ファンタジーの体だからコミカルなシーンはただ笑ってみていられるはずなのに、ラストを観て考え始めるとこれは未来の話なのではと感じて少し怖くなるくらい。
そういう意味で新宿を深海に沈めてる。
ラストの先生のセリフと照明がぞくぞくした。

作品外の部分になるけれど、物販に不満を感じた。
狭い紀伊国屋ホールのロビーで、ランダムのキャラクターカードはくじ引き方式。
舞台写真は日々追加(しかも掲示は会計コーナー直前に1箇所だけ)
劇場内に入る時も大変なら、帰る時もなかなか出られない。
パンフ、台本、ポスターだけで別に1人お会計わけるとかしてくれたらいいのに。

ポセイドンの牙

ポセイドンの牙

舞台芸術集団 地下空港

紀伊國屋ホール(東京都)

2016/06/01 (水) ~ 2016/06/05 (日)公演終了

満足度★★★★

広く自由な空間
思ってたよりもスケールが大きな話で、かなり面白かったです。

客席降り、というか
客席での演技が多く
一部見きれるところがありましたが
臨場感ある舞台でした。

セットも海の中みたいでおしゃれ!

どりょく

どりょく

かわいいコンビニ店員 飯田さん

北池袋 新生館シアター(東京都)

2016/06/02 (木) ~ 2016/06/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

バイアスを排して
 今回は、新作3本の回、再演3本の回があるので、日・時はキチンと確認して欲しい。自分は新作の回を拝見した。

ネタバレBOX

上演順にタイトルを挙げておくと①「果実」②「軋むほど君を抱きしめて」③「美の生産者たち」何れの作品も、シナリオが良いので見損じはない。
 ところで、分かり切ったことを念の為に書いておく。今回3作品に共通する視座でもある。言わでもがなではあるが、大方の人には、第2、第3の本能とも言えることであるので敢えて書かせて頂く。即ちバイアスを排除することから始めなければならない、ということである。少なくとも革新的表現者は例外なくそうであるし、そうであった。これは、表現が革新に至る為の緒である。これなしに新たなことなど生まれようが無いのだ。その分、一般の人には奇異に映るであろう。何故なら一般の人が一般であるのは、慣習と常識に囚われ、その範疇で総てを判断しようと図るからである。革新的表現をする者・目指す者は、先ずこの箍を外すことから始めるのだ。ここが才能の分岐点である。
 その意味で今作は①~③迄総てバイアスを取り除いた地平から見えてきたもの・ことの意味する所、またそのように見える所のもの・ことの証言である。心して観劇されるがよろしい。この作品を観る観客が、世界に対してどれだけ開かれているかを計る物差しにもなっているからである。
 無論、役者陣の演技も、演出もグー。また、実にチープな舞台美術にも重大な意味が込められている。一見チープに見える必要がある内容なのである。何故なら、ここに登場するキャラクターは総てマイノリティーだからである。ハッキリ言おうか! 総て被差別者なのである。だから、一見、チープに見られる必要があるのだ。この舞台美術は作品が要請する必然なのである。選曲も良い。一例を上げれば、In the year 2525。この歌詞は、完全にディストピアであろう(アイロニーに満ちた)。今のまま、ヒトが無責任に地球と其処に生きる生命、様々な資源を収奪するだけなら、残るのはディストピアだけなのは余りにも明らかだ。それは、ヒトという種の滅亡をも示唆している。一部は宇宙に逃れ、宇宙の放浪者になるかも知れないが。宇宙の他の知的生命体にとっては、凶暴で残忍な敵でしかあるまい。生き残ったヒトという生き物は。今作、少なくともこの程度のことを考えさせる射程を持つ。
どりょく

どりょく

かわいいコンビニ店員 飯田さん

北池袋 新生館シアター(東京都)

2016/06/02 (木) ~ 2016/06/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

新作観劇
以前の短編とは少し系統が違う。これはきっと脚本の池内風さんの変化だと思う。前回公演を経て短編にも変貌を遂げている。
人間の滑稽さを描いていく作風は変わらないが、なんて悲しい話なんだろう。
人の心の暗いところをグッとあぶり出し笑いに変える。
あぁ、いるなぁ。こういう人たち。っという連続でした。
個人的には果実浅野役の佐藤蕗子さんがとても良かった。あと小岩崎さん。
作品では美の生産者たちが猛烈に好み。野地役の大重さん(夜ふかしの会)が素晴らしく調べたら納得の方だった。
再演にも出られているということでぜひ伺いたい。

ランニングホーム

ランニングホーム

ステージタイガー

浄土宗應典院 本堂(大阪府)

2016/06/02 (木) ~ 2016/06/06 (月)公演終了

満足度★★★★★

わくわく、ドキドキ、時々涙。
初めてみるステージタイガーの公演でした。
虎本さんの存在感、マイクパフォーマンス、しょっぱなから目と耳と心を奪われ、どうしようって感じでした。
あんなに近くで役者さんたちの息遣いを感じられて本当にしあわせで愛知から観に来た甲斐がありました。

すべての人にその人なりのドラマがある。
私も胸を張って自分の人生を走り抜けよう!そんな前向きな気持ちにさせてくれる、あたたかい舞台。
ぜひたくさんの方に観て感じて頂きたいすてきなお芝居です。

8月の家族たち August:Osage County

8月の家族たち August:Osage County

Bunkamura/キューブ

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2016/05/07 (土) ~ 2016/05/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

豪華キャストのぶつかり合いを堪能!やっぱ観てよかった!特に常盤さん!
三姉妹と両親を中心に繰り広げられる家族の物語。
とても豪華な顔合わせ。
キャスティングからして、ぴったりな配役です。
特に、常盤貴子さんの次女がとても自然にまさにそのままに見えました。
三女のにぎやかさも良かった。
(栗原千明にとても感じが似てましたが…)
麻実れいさん、秋山菜津子さんのキレ味も素晴らしい!
あれしか出ない村井國夫さんも、まさにぴったりの役どころで、
「もったいない!」けど贅沢ともいえます?
あの三人と母だからこそ、それぞれの相手があの男たちだった、
と逆に女たちが見えてくるというのも面白い!!

大安吉日

大安吉日

劇団芝居屋

ザ・ポケット(東京都)

2016/06/01 (水) ~ 2016/06/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

大安好日であった
初日観劇...この日は陽気も良く、芝居も面白く、本当に「大安」で「好日」であった。劇団芝居屋の公演はいつも舞台セットがしっかり作られている。

説明では北国の小さな漁村ホトマ村が舞台...そして民宿孝徳丸の談話室で繰り広げられる人情、というよりは兄弟ドラマである。
(上演時間2時間)

ネタバレBOX

舞台セットは、上手に民宿玄関、その上部に民宿・孝徳丸の看板。客席と舞台との間にスペースがあるが、民宿前の道といったところ。もちろんこの場でも演技が行われる。民宿内は上手に受付・帳場、中央奥に風呂場・食堂に通じる出入り口、その横に二階客室への階段が見える。下手は談話用のテーブル、椅子。いくつか釧路市のポスターも貼られている。

小さな漁港を見下ろす高台に民宿孝徳丸...その名前は女将の亡き夫(漁師)が乗っていた船のもの。この地は観光名所でもなく、ただ時の流れが緩やかで癒しと海の幸料理が自慢である。そして源泉の温泉。

市井の人々、といっても地元が中心である。この宿泊客2組(どちらも女性一人旅)がこの物語で特筆だと思っている。
中年女性は義母の介護、その看取りを通じての人間らしさ(個人的にはこのシーンにハマった)。一方、女性の旅行ルポはその職業を通じての見方・考え方の表現が巧い。釧路市というと観光事業で「ふるさと創生」を利用したような。さらに漁業人口の減少を漁業研修として問題提起する。そこには地元(Uターン Iターン)に目線を向ける。
この観光や漁業という地域活性を想起させるような、鳥とは言わないが、小さく羽ばたく蝶のように高みから見据える。一方、介護も含め日々の生活に汲々としている人を地を這うような虫となって見守る。社会と個人(家族)…民衆を複眼的に見る視点が印象的である。

本筋の兄弟の確執…誤解と思い遣り、父の死に対する悔恨の情が痛々しい。その複雑な感情が氷解する様子は、観応え十分である。

演技力は皆さん見事。バランスも良い。劇団は「現代の世話物」の創造を目指し「覗かれる人生芝居」というコンセプトの下に役者中心の表現を模索しているというから当たり前か。それにしても、民宿女将・常盤孝子役(永井利枝サン)、地元爺さん役(増田再起サン)の演技が光る。

次回公演も楽しみにしております。
どりょく

どりょく

かわいいコンビニ店員 飯田さん

北池袋 新生館シアター(東京都)

2016/06/02 (木) ~ 2016/06/12 (日)公演終了

満足度★★

新作短編集
出演者が飽きさせないのと、短編集だから最後まで観れたが、内容(脚本) には疑問。見終わって「だからなんなの」と言いたい。
あと会場案内のやる気がない。

大安吉日

大安吉日

劇団芝居屋

ザ・ポケット(東京都)

2016/06/01 (水) ~ 2016/06/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

兄弟愛
優しい人たちのおかげで兄弟が仲直りできて、感動しました。
やっぱり兄弟っていいな~。

ポセイドンの牙

ポセイドンの牙

舞台芸術集団 地下空港

紀伊國屋ホール(東京都)

2016/06/01 (水) ~ 2016/06/05 (日)公演終了

満足度★★★★

無題1835(16-125)
19:00の回(曇)

18:40会場着...ロビーはヒト、ひと、人。18:30開場のはずがと思ったら物販コーナーにぐるっと並ぶ女性客。と受付でチケットを渡すと岩井さんなのでびっくり。

全席指定のM列(後方のブロック)、舞台天井に白いオブジェ、コーン、バー、椅子、自転車(?)、上手/下手にやや隠れるようにガレキ風のセット。

周囲を見渡すとほとんどが若い女性客、そもそも男性客はちらほら。

地下空港は8作目、前作「赤い竜と土の旅人(すみだパーク)が3月なのでやけに早い新作公演。大塚さん、鎹さん、、田代さん、竹岡さん、野田さん、野々目さん...は引き続き、他の役者さんはたぶん初めて。

18:56ブザー、前説(アナウンス)、19:00授業の鐘がなり、高校生らしい数名が大声をたてて乱入、開演~21:00終演、トーク21:03~21:10。

台本の前半部分公開中。

どちらかというと明るい(コミカル)作風。劇中、客席に下りてきたり、凝った衣装や独特の造作は地下空港の世界。

神話に現在の影を織り込みながらも冒険物語として観客が一緒に体験しているような気持ちになることができる作品ではなかったかと思いました。

ただ、早口のシーンや後ろ向きのとき少しセリフが聴きとりにくい。パンフを物販するのはいいとしても当パンで配役くらい教えてくれてもいいのではないかと思いました。

許されざる者

許されざる者

シンクロ少女

OFF OFFシアター(東京都)

2016/05/17 (火) ~ 2016/05/24 (火)公演終了

満足度★★★★★

BADEND観ました
ハッピーエンドに触発され、バッドエンドも観て来ました。
Wキャストを見比べる楽しさと、
魅力的な役者さんの演技を間近で見られたのはとても良かった。
現実社会ではきっとバッドエンド以上に醜い現実が付きつけられるんだろうな。
ナツコ役の宮本奈津美さんと根本宗子さんともに素晴らしく、
見られて良かった。

アングリーアングラー

アングリーアングラー

試験管ベビー

小劇場 楽園(東京都)

2016/05/27 (金) ~ 2016/05/29 (日)公演終了

満足度★★

中途半端
肝心なところがほったらかしでした。

ネタバレBOX

休みの度に釣りに行く夫に寂しさを覚えていた妻が、職場の同僚に誘われ始めたら、人並み外れて上手く、好きになり、最後は夫と一緒に船釣りに行くまでになりましたとさ、と言う話。

子供ができなかったりして妻と向き合えなかったことが、夫が釣りに出掛けていた理由だったのですが、一緒に船釣りに行けるようになったという行動面での問題は解決されたものの、心理面での解決が全くなされないまま終わってしまいました。中途半波でした。

釣れた釣れない、ああ楽しいで終わってはコント程度の小芝居に過ぎません。

本編が1時間ほどで終わったため、得意の東京ポエマーズという男優による詩の発表会のような短編で繋ぎましたが、一発芸的なものは一度見れば満足です。
東京ポリスレッスン

東京ポリスレッスン

劇団 演劇らぼ・狼たちの教室

アトリエファンファーレ高円寺(東京都)

2016/05/26 (木) ~ 2016/05/29 (日)公演終了

満足度★★★★

勢いは重要。
売春捜査官ベースなんですね。
前説でもありましたが、若さゆえの荒々しさと、懸命な演技。
良い意味で頑張ってる感が前面に出てすがすがしかった。
役者の年代に比べ、ギャグセンスが少々古い感じに無理している空気感が漂う。
せっかくの笑いどころなので、
ここは脚本の狙いを理解・意識して見せてほしかった。
しかしながらエネルギッシュで面白い舞台でした。

10分間カセット

10分間カセット

張ち切れパンダ

【閉館】SPACE 梟門(東京都)

2016/05/26 (木) ~ 2016/05/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

心地よい絡み合い
ありふれた日常に起こる小さな事件。
道路の凹凸の様な出来事から、本音と建前の表裏一体である
人間の当たり前の出来事がこんなにも面白いのか。
役者さんの表情、台詞一つ一つが説得力を持ち、
感情移入できる素敵な舞台でした。
格子で仕切られた別空間の描写。
段ボールとベットだけのシンプルな美術も、
人間の日常で切り取って見せるのに効果的だったと思う
役者各人がどのような表現をするのか、別の作品もぜひ観て見たい。

ミルウォーキー・カフェ

ミルウォーキー・カフェ

劇団SUBUTA!

ザ☆キッチンNAKANO(東京都)

2016/02/27 (土) ~ 2016/02/28 (日)公演終了

満足度★★★★

総体的には満足度高し。次回公演(来年だろうな…)にも期待。
常連客3人が屯すカフェに銀行強盗未遂犯の1人が逃げ込んできて…な物語。
多少のユルさや甘さはあるものの基本に忠実でソツなくまとめたハートウォーミングコメディで好感が持てる。
また、途中何回か差し挟まれる回想シーンも、それがいつ頃のことかすぐに察することができるよう工夫されている上にそこまでで語られていない登場人物の側面/内面を描くなど巧み。
前説も最後に本編のイントロ的な部分が付いていて楽しいし、開演定刻に開演が5分押す旨の告知と謝罪があったのもヨロシイ。
がしかし、押す理由が「遅れているお客様が…」だったのが残念。
あと、予告した5分よりさらに(2~3分)押したので、そこでもう一度、更に押す旨の一言が欲しかったな。
とはいえ、総体的には満足度高し。次回公演(来年だろうな…)にも期待。

大安吉日

大安吉日

劇団芝居屋

ザ・ポケット(東京都)

2016/06/01 (水) ~ 2016/06/05 (日)公演終了

満足度★★★★

暖かい時間
安定のやさしく暖かい時間が流れ、心がほっこり。「兄弟船」で観客全員号泣、沈没しました・・・・。そして感じたのは「こんなものなのかも知れない・・。」ということ。前半の宿泊客の女性二人の人生は彼らの中で完結しているものであり、漁港の人々とわずかの交流や関係はあるものの、良い思い出として残るという程度のものであり、小さな共同体の中で生きる人々の人生には何の影響もないということだ。人生には深いドラマになり得る関係とそうではない関係があり、私も泊り客の女性二人が後半のストーリーに絡んでこないことに疑問を感じたが、「ああ、そんなものなのかも知れない・・・。」と目を開かれる思いだった。前半と後半の二つのドラマの違いがクリアーで見事。わずかの誤解から仲違いが生じ、それをなかなか解けない人生がもどかしい。


ネタバレBOX

介護の主婦の一気飲みから告白への演技、お見事でした。民宿の女将がこの人にしつこく聞かないのも、女将の度量を感じさせて泣かせる。あの研修生はどうなったんだろう、あの兄弟には子供はいないのかな、など、彼らのその後の人生を色々想像してしまう。豊かなバックグラウンドを感じさせるお芝居。
正しい時間

正しい時間

遊劇社ねこ印工務店

小劇場 楽園(東京都)

2016/06/01 (水) ~ 2016/06/05 (日)公演終了

満足度★★★

正しい時間
正方形の2面を使用しての座席の設定はいいですね。
過去は変えれないけど過去を変えようと一生懸命応援するストーリーは
よくある話ですが、何度観てもいいですね。
あんなストーリーなのに突然、ダンスなのっていう感じ(よくわからない)
辻堂陽一郎さん役の羽生直人さんの熱演とてもよかったです。
ずっと流れていた音楽もよく、気持ちよくお芝居を観させていただきました。

大安吉日

大安吉日

劇団芝居屋

ザ・ポケット(東京都)

2016/06/01 (水) ~ 2016/06/05 (日)公演終了

満足度★★★★

人情話
小さな漁村の民宿「孝徳丸」を舞台に展開する話。2人の兄弟の誤解が解ける人情芝居。特別な人物の活躍ではなく、普通の生活をしている庶民を丁寧に描くことを主眼としている。2時間の舞台、気持ちは伝わりました。ただ残念なこともありました。あの雑誌記者は何だったのでしょうか? 研修生2人の役割は? 主旋律とのつながりが私にはよく分かりませんでした。

ORPHANS / 希望荘にて

ORPHANS / 希望荘にて

GROUP THEATRE

劇場MOMO(東京都)

2016/06/01 (水) ~ 2016/06/05 (日)公演終了

満足度★★★★

希望荘にてを拝見
 戦場カメラマンの小松と山本は、自分達が撮っている戦場の悲惨な写真現場の余りの悲劇に心を痛めいつか被害に遭った子供達が、何とか傷を癒し明日に向かって旅立てるような施設か、笑い合って共同生活を送れるような生活空間を立ち上げたいと思っている

ネタバレBOX

。そんな戦場撮影の中で、親を殺された子供を銃撃をかい潜った山本は助けた。
 結局、小松はその後社会で行き場を失った若者達を集めて集団生活を送れるような空間を創設した。1年間に限り家賃は無料。但し週5日間は共同農場での野良仕事を皆でやり各々の自立の道を探すという訳である。
 作り方で面白いのは戦場撮影の場面の後、話はこの共同空間に直ぐ移っているのだが、此処には小松と山本が居て、この施設は二人で立ち上げた、という内容になっているのだが、この話は二幕では小松の妄想という具合に転化されて、小松がこの施設にやって来た理由が述べられる。それは、この日本社会への非難でもある。匿名性を武器に何の根拠も事実の確認作業もなく、実際の出来事は何一つ知らず、事情や背景も知らぬまま、唯面白おかしく白眼視して見せることで、真実とそれを知る者を社会的に抹殺してゆく。この頭を欠いた百足のような、鵺のような、異端者を徹底的に排除する村社会の論理に対する批判は正鵠を突いて見事。この時の迫真の演技も良い。
 元カレのDVに耐えかねてここに逃れて来た希美を巡り元カレが舎弟を引き連れて取り返しに来る訳だが、ここで新たに芽生えた恋に対して小松も他のメンバーも、外界へ新たに目を向けるきっかけになり自立への萌芽として描かれている点、ナイフを抜いて向かって来る元カレに対して、如何にも元戦場カメラマンらしい度胸の据わった対応、何も分かっていない癖に甘ったれたガキに対する紛争地経験者としての怒りの正当性をその背景に匂わせている点でもグーである。
埒もなく汚れなく

埒もなく汚れなく

オフィスコットーネ

シアター711(東京都)

2016/06/01 (水) ~ 2016/06/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

キミに見せたい!
'書きたい'泉が噴き出すほどに怖いと感じる優しさが独りに追い込む。苦しく険しい道程も決してひとりじゃないと語りかける'山の声'。ともに眺める夕景の実に美しくカッコいいことよ。遥かなる呼び声とともに贅沢に駆け抜けた。

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