
「シン・浅草ロミオ&ジュリエッタ」
劇団ドガドガプラス
浅草東洋館(浅草フランス座演芸場)(東京都)
2017/02/18 (土) ~ 2017/02/27 (月)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/02/20 (月)
座席1階3列
「ロミオとジュリエット」の翻案ではありません。歌舞伎ですね。「ロミオとジュリェット」のハイブリッドでキッチュでハイパーな「傾奇」。もしかしたら、タイトルにある「ロミオとジュリエッタ」は、個人名と恋愛悲劇との掛詞に過ぎないのかもしれない。それくらい、本来の話との共通性はない。
世話物でありながら、まさに荒事。歌う躍る、殺陣あり艶事あり、駈けづり回る飛び跳ねる、修羅場もあれば見得も切る。目に焼き付くのは、胸の谷間と網タイツ、粋な漢の着崩し姿。セリフのケレン味は抜群。
舞台で起きるあらゆることが、向島の戯作者(登場人物の1人)の作った戯作のメタ芝居のようにも思えてきます。つまり、舞台で起きることが、彼に芝居を書かせているのだけれど、実は彼自身も戯作に登場する1役に過ぎない、というような、胡蝶の夢みたいな芝居です。
浅草を根城とする同劇団、この演目を東洋館でやることの意義を深く感じます。
すぐ手の先にある吉原と隅田川。そして勝手知ったる劇場を隅々まで使いこなす巧緻性。土地柄なのか、贔屓筋(ファンではない、親族や友達でもない)も多そうですし。
飲食禁止ではないこともよいです(芝居の邪魔にならない範囲ですよ)。大衆娯楽で飲食禁止はないよ。
樹里恵の服装はナコルルですよね、赤バージョンの。
客席通路に立つ樹里恵こと古野あきほさん、横で観ていて凛としてカッコよかったな。
「狼眼男」こと毛利小平太の丸山 正吾の客席を駆け抜ける横の速さと、舞台に飛び乗る時の縦の軽快さにも目を見張った。
また拝見に伺うと思います。そのせつも宜しくお願い致します。

棒が歩いて犬に当たるくらい納得できない事件の顛末 バツイチ探偵・興呂木参次郎の事件簿
東京ストーリーテラー
ブディストホール(東京都)
2017/02/15 (水) ~ 2017/02/20 (月)公演終了
満足度★★★
Bチームを観劇。
全体的に“よく出来ている”という印象ですが、サブストーリーが多く、それぞれを作り込み過ぎている故か物語の根幹がぼやけてしまった感がありました。
まあ、作り手としては難しいところではあるかもしれませんが、「過ぎたるは猶・・・」なんていうのがありますしね・・・。
シリーズ第三弾はどんなお話になるのか楽しみです。。。

水棲のアリア s.v.
salty rock
阿佐ヶ谷アートスペース・プロット(東京都)
2016/06/03 (金) ~ 2016/06/06 (月)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2016/06/05 (日)
5、6日の両日、阿佐ヶ谷で「体験」してきました。
この作品についての団体さんからのコメント、目を通してみましたが…よく訳わからん(汗)!
実際の舞台も、おはなしの背景に関する具体的説明セリフは無し。そのセリフ自身も散文詩的色彩の濃いもの。合わせて、コンテンポラリーダンスな豊かな身体表現と、女性5名・男性1名の出演者によるハミングやウィスパーボイスに近い重唱…といった感じ。
今回、他の方の感想にも目を通してみましたが、解釈は(好みも含めて)人それぞれ。
でぇ、ワタシはというとぉ…自殺を図ったヒロインの薄れゆく意識が、人間が誕生した源である水の中に漂い・浮遊している感覚で、過去の自分や恋人との出来事を追慕していくうちに…ってな風に理解しました。
saltyrockさんの舞台、ここ最近は「随分とわかり易くなったなぁ」と安堵?する反面、初期の頃の難解な作風の魅力、薄れてきたことを残念にも思っていました。
しかし、今回、作品世界の魅力をより芳醇に具現化することの出来る演出家(立夏さん)・主演女優(きえるさん)を迎えたことで、セリフの一つ一つがブクブクと息を「放出」し、ヒカリさえ帯びたように感じました。
まあ、二度も観ちまったんで、この舞台、もっとより高みまで行けるんじゃ?という我儘な欲求も出て来ましたが(笑)それは詮無き事…といいつつも、この座組での新たな作品、観てみたいな♪と8カ月経った今でも求めてやみません。

「シン・浅草ロミオ&ジュリエッタ」
劇団ドガドガプラス
浅草東洋館(浅草フランス座演芸場)(東京都)
2017/02/18 (土) ~ 2017/02/27 (月)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/02/20 (月)
座席1階
3公演目の観劇
殺陣が迫力、単なる殺陣ではなく、
木刀と木刀、刀と刀、
そして、心と心のぶつかり合い、それを役者が巧みに演じている。

赤い竜と土の旅人
舞台芸術集団 地下空港
すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)
2016/03/03 (木) ~ 2016/03/13 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2016/03/04 (金)
作者が英国ウェールズで取材した、ウェールズ国旗のデザインにもなっている、赤い竜の伝説
当地で建設が進められている原発プラント(日立や東芝が関係しています)への反対・推進両派の対立
を基に作られた寓話的音楽劇。
赤い竜は「大地の意思=自然」を、黒い竜は「原発に代表される、人々の暮らしに大いなる利便を与えつつも、一つ間違えればカタストロフィを招く人類の英知」を、象徴したもののようです。
最後、赤い竜・黒い竜は、もみ合いながら消滅していくのですが、(うがちすぎかもしれませんが)その姿は、大地の意思と、人類の英知とが、まるで手を合わせて未来のために祈っている…ように、私の目には映りました。
社会的に様々な意見のある問題ですが、対立ではなく、互いの意見を昇華した先の、未来への希望…勝手ながら、作者の意図をそのように解しました。
作品自体への感想。
メロディアスでノスタルジックでもある出演者たちの唄
荒波や放牧された牛などを表現していく、白い椅子を用いての巧みな描写
イギリス南部の貧しい住民そのものの衣装
2時間強の上演時間を感じさせない、テンポの良いストーリー展開
そして何よりも、活き活きと舞台で演じ・唄う出演者たち
2016年の個人的ベスト5にカウントさせて頂いた、素晴らしい舞台でした。

月の剥がれる
アマヤドリ
吉祥寺シアター(東京都)
2016/09/23 (金) ~ 2016/10/03 (月)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2016/09/25 (日)
人々が命がけで生き抜いた激動の「過去」【散華パート】と、「怒り」という観念を放棄し、緊迫感皆無な、のどかな時代【授業パート】のシーンを行き来しながら、学校・家庭・戦争・平和・宗教・憲法などの社会的な主題を等身大の人々の、ささやかな暮らしから描き出す一大絵巻(2幕・2時間40分)。
なお、本作品は、政治的色彩を感じさせるメッセージが内在していますが、プロパガンダな演劇では決してありません。ですんで、ワタシ個人の政治的意見の開陳などという野暮もやりません。純粋に観劇レビューとして、以下、続けていきますね。
作品上の「現在」である【授業パート】と、その授業で「過去の出来事」として語られる【散華パート】、二つの世界を行き来する白い衣の女性(演・田中美甫さん)…平和の象徴・ハトをイメージしているのかなぁ?
【授業パート】に出て来る、何処か人物設定が曖昧な転校生(毛利悟巳さん)に、独りだけチマチョゴリ?巫女装束?を身にまとったクラス委員長(池田優香さん)
その時代を生きている、というリアル感を帯びた【散華パート】の登場人物たち
過去の歴史を遠目から眺めている、ゴルフ場のギャラリーのような【授業パート】の生徒たちと教師
(決して堅苦しくはなく、むしろ笑いも交えてですけど)虚実錯綜する人物たちの群像劇を通して、「命」とか「生きていることの意義」に関して、観客は自然と考えさせられていきます。
そして、私たちが「平和」というコトバから連想する最もポピュラーな文章、日本国憲法第9条第一項を模した「怒りの放棄」を【授業パート】の教師に語らせることで、作者のメッセージが明確に提示されます(とワタシは感じたんですがぁ…)。
ラストは、舞台上に伏していた演者たちが一人・また一人と起き上がって、『ボレロ』の各演奏楽器のごとく加わっていく群舞の波・波・波。その観客に訴えかけてくる迫力というかカタルシス! …ココロ震えました。
「平和がどうした・こうした」に、特段、関心のない方でも、胸に迫る思いを体感できる作品だと思います。

艶情☆夏の夜の夢
柿喰う客
吉祥寺シアター(東京都)
2016/08/04 (木) ~ 2016/08/14 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2016/08/14 (日)
舞台セット・音楽・照明・振付・衣装・台詞回し…まさしく盆踊り大会の趣き♪
8人の女優さんが魅せる底抜けに明るい「ニッポンの夏」的シェークスピア喜劇には(おそらく、ですけど)観客の誰もが腹の底から笑い・愉しめた90分だっただろうと推察します。
とっても偏見なんですけど、エエカッコしいな観劇スタンスの方を多く目にする東京(注.弊社調べ)よりも、祝祭事を素直に受け入れる関西のお客さんの方が評価が高いのも頷ける、個人的にも、喜劇・悲劇のジャンルを問わず、2016年に観た中でイチバンの作品でした。

「シン・浅草ロミオ&ジュリエッタ」
劇団ドガドガプラス
浅草東洋館(浅草フランス座演芸場)(東京都)
2017/02/18 (土) ~ 2017/02/27 (月)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/02/19 (日)
価格4,000円
劇団ドガドガプラスさん第23回公演『シン・浅草ロミオとジュリエッタ』(「ぐっち」こと田口夏帆さん出演)。
2日目に観てきました!
ドガドガさんの舞台は今回で2回目。
前回公演『追憶のタキシーダンサー』は田口夏帆さん目当てで行ったのですが、すごく面白かったので今回は田口さん5割・ドガさん5割目的で行きました。(ぐっち、堪忍)
やっぱ面白かったです!
これが芝居だ!ってな感じで10分休憩があるものの、約2時間半が短く感じました。
一段と成長した田口夏帆さんも観れたし、安い木戸賃でした。
明日21日・明後日22日は休演日ですが、皆様も是非。

「シン・浅草ロミオ&ジュリエッタ」
劇団ドガドガプラス
浅草東洋館(浅草フランス座演芸場)(東京都)
2017/02/18 (土) ~ 2017/02/27 (月)公演終了
満足度★★★★★
この劇団はとにかく登場人物が多い。メインのロミ・ジュリのストーリーに相まって、色んな人たちの生きざまや思いが描かれている。脚本がいいのでしょうが、役者たちがそれに応えて進化していく。最初はよくわからなかった端役的な人物も息が吹き込まれ生き生きと見える。もはや、浅草とロミ&ジュリの組合せに違和感を全く感じないです。楽し♪

棒が歩いて犬に当たるくらい納得できない事件の顛末 バツイチ探偵・興呂木参次郎の事件簿
東京ストーリーテラー
ブディストホール(東京都)
2017/02/15 (水) ~ 2017/02/20 (月)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/02/20 (月)
2年前の第一作「よく喋るマダム達は、パクチーより食えない」に続く第二作「棒が歩いて犬に当たるくらい納得できない事件の顛末」。主人公参次郎と助手である純平の、漫才のようなやりとりは健在。また、前作同様に参次郎は中川むっくさん、純平は久住ヒデトさんと鈴木顕吉さんがWキャストで演じており、嬉しかった。方言丸出しの米山夫妻や、来来軒の親父さんが出てくると、自然に頬が緩む。クールな役どころの荒井典子さん、ムラナカユカさんも良かった。笑って、ジンとして、最後のオチがまた最高であった。あんな目に遭っても、参次郎と純平はこれからも探偵事務所を続けるのだろうなあ。ナイスなキャラを続々登場させて、是非シリーズ化して欲しい。【キャストAB観劇】

「シン・浅草ロミオ&ジュリエッタ」
劇団ドガドガプラス
浅草東洋館(浅草フランス座演芸場)(東京都)
2017/02/18 (土) ~ 2017/02/27 (月)公演終了
満足度★★★★★
ドガドガプラス
『シン・浅草ロミオとジュリエッタ』
初日と2日目観てきました。
進化する劇団ドガドガプラス。
衣装もダンスも歌もステキです。
殺陣も圧巻です!
沢山の人に観て欲しいんです。

棒が歩いて犬に当たるくらい納得できない事件の顛末 バツイチ探偵・興呂木参次郎の事件簿
東京ストーリーテラー
ブディストホール(東京都)
2017/02/15 (水) ~ 2017/02/20 (月)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2017/02/20 (月)
座席1階1列
東京ストーリーテラー『棒が歩いて犬に当たるくらい納得できない事件の顛末 バツイチ探偵・興呂木参次郎の事件簿』 於:ブディストホール
Aチームを観劇
前作がお気に入りだったので、続編と聞いて観に行きました。
探偵コンビの掛け合いは相変わらずの面白さ。ラストのお約束的なオチも良かったです。
是非、シリーズ化してもらいたいですね。
前作と比べるとウェルメイドな感じは弱くなった気がします。
息子の話と会社の話は両立させるより、もう少し関連性を持たせた方が良かったのでは無いかと思いました。(それかどちらかに絞るか)
なんだか個別の話を見ているような印象を受けました。

ウズベキスタンにムラムラする
こまばアゴラ演劇学校“無隣館”
アトリエ春風舎(東京都)
2017/02/17 (金) ~ 2017/02/20 (月)公演終了

二十世紀少年少女唱歌集
文学座附属演劇研究所
文学座アトリエ(東京都)
2017/02/17 (金) ~ 2017/02/19 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/02/17 (金)
無題2021(17-024)
18:30の回(晴)。
18:00開場、事前の予約受付番号順に入場(赤優先、続いて青と黒)、昼間部の公演は2回目でもう卒業公演。
赤くさびついた色の舞台、波板トタン、井戸(ちゃんと水が出る、本物の井戸のように少し遅れて出る)、舗装されていない地面。
子供の頃と今とを並行させたお話、最初はつながりがわかりませんでしたが途中から「!」と理解する。
貧しさの中に希望をずっと押し込めていた時代、日々、ただ繰り返す日々。
本科生徒さん総出の作品は、自分の幼かった頃を思い出させるものでした。
研修科:「萩家の三姉妹(2016/5)」「キル(2016/8)」「お気に召すまま(2016/10)」「川を渡る夏(2016/1)」。
本科:「女の一生(2016/11)」。
普段ならまず観にいかない作品ばかりなのに此処には来てしまいます。本作では、生きてゆくことで精一杯、それでも夢を持つ者/だから忘れてしまった者たちの生活がよく(真っ直ぐに)伝わってきました。
演劇を志し、学ぶ生徒さんの作品だという思い入れがそう感じさせるのかもしれません。
山下智代さんだけはずっと前から観ていたので知っていますが、その他の方々の顔とお名前はすみません覚えられませんでした。でもどこかの劇場で出演されるとき、過去公演を調べて思い出すのではないかと期待しています。

斬劇『戦国BASARA』関ヶ原の戦い
エイベックス・ライヴ・クリエイティヴ、エイベックス・ヴァンガード、 エースクルー・エンタテインメント、サンライズプロモーション東京
梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ(大阪府)
2017/02/17 (金) ~ 2017/02/19 (日)公演終了
満足度★★★★
熱い想いが行き交うステージ
美しさに見惚れ、まばたきを忘れてしまう殺陣
客席も参加できる演出もあり、素敵な公演でした。

淵、そこで立ち止まり、またあるいは引き返すための具体的な方策について
カムヰヤッセン
ワテラスコモンホール(東京都)
2017/02/16 (木) ~ 2017/02/19 (日)公演終了

ENGAGE
劇団C2
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2017/02/08 (水) ~ 2017/02/12 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2017/02/10 (金)
ストーリーに惹かれて観劇。見てよかったと感激!! ともかく殺陣がかっちょいぃ~。お気に入りの劇団がまた増えてしまった。

棒が歩いて犬に当たるくらい納得できない事件の顛末 バツイチ探偵・興呂木参次郎の事件簿
東京ストーリーテラー
ブディストホール(東京都)
2017/02/15 (水) ~ 2017/02/20 (月)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2017/02/18 (土)
座席1階1列
価格3,500円
おそらくブディストホールでの観劇は15年ぶりくらいだと思う。この空間は和む。
舞台はというと、優しい芝居だ。
設定や人物像を大事にして、けしてデティールをおざなりにしない演出。律儀といってもよいくらいに、描くべきことをきちんと描く(叔母さんとの電話のシーンとか)。
舞台装置の移動も淀みなく進められ、車や電車を椅子やソファーで描く技も熟練している。小物へのこだわりもすごくて、おもすび村に住む夫婦が使う携帯電話は、単なるガラケイではなく、アンテナ付きのやつ。土砂崩れを整備するための荷車、スコップなどもおざなりではない。
伏線もしっかり張っていて、「犬も歩けば棒に当たる」というセリフは、冒頭で用意されているし、「納得できない事件の顛末」も単純な落ちではなく、状況こそ異なるものの、前半部で興呂木参次郎に同様なリアクションがあったりする。だから、こういう人物なんだなという説得感が強く印象に残る。
小ネタの応酬に、観客は大喜びだ。
会場は年配のご婦人が多く、子供さんも目にした。安心して、役者さんたちに身を任せて観ていられる芝居だということを知ってきているのだろうなあ。築地本願寺が参拝者なんかに広報なんかしているのかしらと、ふと思う。

オルゴール
劇団Birth
上野ストアハウス(東京都)
2017/02/15 (水) ~ 2017/02/19 (日)公演終了

オルゴール
劇団Birth
上野ストアハウス(東京都)
2017/02/15 (水) ~ 2017/02/19 (日)公演終了