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秋元松代『常陸坊海尊』を読む!

秋元松代『常陸坊海尊』を読む!

一般社団法人 日本演出者協会

梅ヶ丘BOX(東京都)

2018/03/17 (土) ~ 2018/03/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

 秋元 松代作の戯曲の朗読だが、音読を前提に書かれた戯曲だということもあり、演者たちのエネルギーポテンシャルはかなり高い状態で演じられた。

ネタバレBOX

即ち科白が各々の演者によってそれぞれ独自の身体化を要求するタイプの文章だということであろう。
 8日間の練習で此処まで読めるのは、流石演出家中心の演者、各々が普段から勉強していることが、また身体鍛錬を含めて活動している者も多いことが見て取れた。
 テキストは元々、1960年にラジオ放送用に書かれたが、その後大幅に加筆訂正されたものが1964年に出版された。
 海尊は、義経の側近であったということだが、彼が仏門に入るのは、衣川の戦いの折り、戦いに参ずることが出来なかった為だと言われている。何れにせよ、主君の危機を救う側に立てなかったことを生涯己の裏切り行為と責めたものと思われる。今作では、意気地が無くて裏切った者として描かれ、為にその道義的責任に対する背信者として750年を悔恨の行を積む僧として彷徨う。今作ではおばばが、その海尊に会い、その継承者になろうとしたこと、1945年3月10日の東京大空襲前に疎開してきていた東京の尋常小学校生徒たちとの因縁話、おばばの下に暮らす孫ほどの年の雪乃という名の美少女、おばばとそのツバメの山伏、少将と娼婦の道行等々。人間の生存欲、性欲という業と倫理の問題が、登場人物達の性を仲立ちとする関係に表されて生々しい。
生々しさを表すのに、ミイラ行と秋元が言っているのは、五穀断ち、十穀断ちなどを経て即身成仏することであろう。有名な所では鉄門海上人が居るが、敢えてミイラという修辞をしている所に劇作家というより文学者を自認していた彼女の美意識が在ったと思われる。
 戦争中、児童に付き添って来た教師の戦中教育と敗戦間もなくの失踪、海尊が、何人も出てくる点は、義経生存伝説、東北での海尊伝承、藤原三代のミイラ、宗教的行ではなく、人工的にミイラを作る行為等と海尊伝承を身体化させる物語装置として“転じることで生き続ける海尊という実在(役者の身体を通じての実在化)を為さしめること”。これら、一連の目論見によって現実世界を虚構によって相対化する試みこそ、今作が目指したものではなかったか? 社会的男女関係のfemme fataleによる逆転もその一つだろう。
プープーソング

プープーソング

劇団きらら

北とぴあ カナリアホール(東京都)

2018/03/16 (金) ~ 2018/03/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

 普段九州で活躍するグループである。科白は熊本弁であるが、自分は方言が好きなので苦にならない。

ネタバレBOX

それどころか、できれば、方言についても学んでみたい方である。何故なら、その地域の言葉こそ、その地域が要請する身体表現なのだと考えるからである。日本語には厳密な意味での標準語は存在しない。現在「標準語」とされているのは、東京山の手の方言をベースに創られた言葉であるが、それだけのことで、ヨーロッパ先進国の言語スタンダードが、その国の国語の最高権威が1世紀以上のグループ研究を続けて創られてきていること、国語の何がどのような経緯で発展してきたかを、その単語の初出、初出文献、その時の意味、その後の変容の過程などを例文つきで検証、辞書化しているのが当たり前なのと比べると話にならない。
 何れにせよ、話の内容は、正しく現代。とても上手い設定だと思わせるのが、ネットを用いた人材業の話を、派遣という形態の労働の形式で表し、而もそれがネット社会の闇をも示唆しつつ、我々が暮らしている当に今、この時のこの「国」の在り様を見事に炙り出している点だ。この設定の良さが、地方と都市部の差を無化すると同時に、人間という生き物の何たるかをその普遍性のレベルで描くことに集約している。
 舞台セットも室内トレーニングマシンを金属柱やパネルを組み合わせることで作り、他は総て箱馬を使用。唯、並べ方を変えるという最もシンプルだが、観客の想像力を信じた方法で行っていることだ。地方の劇団が、出先でどう舞台美術を創るかは大問題であるから、合理的でもある。
 脚本の質も高く、役者陣の演技、演出も良い。殊に自分に科白が無い時でも、何らかの仕草を演じている、とても丁寧で真摯な演劇に対する姿勢の良さが気に入った。


再生ミセスフィクションズ2

再生ミセスフィクションズ2

Mrs.fictions

北とぴあ ペガサスホール(東京都)

2018/03/15 (木) ~ 2018/03/19 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/03/18 (日) 19:30

価格3,000円

『男達だけで踊ろうぜ』
いやー文さんまず出てきたときに笑いましたよ(笑)若いなーー
任侠野球を通して「悲しい性」を描いたのでしょうか。どうにもならない環境って地域だけに限らず家庭にもあります。凄く色んなものを映し出した作品だと思います。

『東京へつれてって』
初演が随分前らしいのですが、私が以前に見たのは市原文太郎さんと酒井桃子さんでした。
この桃子さんが衝撃的だったのですが、今回の廣瀬響乃さんは割と普通のいで立ちでした。ただ「芝居が上手い」。彼女を拝見したのは2度目でして、前回見た『見よ、飛行機の高く飛べるを』(ことのはbox)では春名風花さんとダブル主演を務めました。そのときから注目はしていたのですが、実は私と同じ中学校出身という偶然。ひいき目も加えてもっと褒めたいのですがそれは次回に。

『男達だけで踊ろうぜ2~Dances with Wolves~』
アマゾンくんは卑怯だわ(笑)これはとにかく笑いましたね。
集団のコメディは揃って同じ動きをしたり、ちょっと変なことを順に言っていくところが見せ所。がお見事。この作品に限らないのですが、全て衣装をしっかり揃えているんですよね。野球部のユニフォームとか学ランの痛み具合とか凄くキチンと揃えていました。セットはなくても衣装で客の臨場感やイマジネーションは増すと思います。

『上手も下手もないけれど』
多分私が以前に見たのが初演だと思うのですが、そのときと同じ配役の岡野康弘さんと豊田可奈子さんでした。この作品はもう文句ないですよ。二人の関係が時間の流れを感じさせる・・・なんとも哀愁に溢れた作品です。

ブラインド・タッチ

ブラインド・タッチ

オフィスミヤモト

ザ・スズナリ(東京都)

2018/03/19 (月) ~ 2018/04/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

 今作は坂手 洋二氏が2002年夏脱稿、秋に上演された作品である。つまり9.11の翌年の作品だ。(華5つ☆)必見!

ネタバレBOX

通常、テロに対しては軍では無く警察(公安)が対応する。然し米統領であったブッシュが、テロとの戦争を掲げて戦争を始めたことは、ご存じの通りである。この時から戦争の質が変わったことに気付いている人々は多かろう。ファルージャ攻撃などで、イスラエルがアメリカに軍事オブザーバーとして教唆していたことは、知られた事実である。この時イスラエルがその前例としたのは、無論、パレスチナジェニンでの虐殺である。アフガニスタン、イラクを「戦争」の対象としムスリムを民主主義の敵としたのも、流れを見ると頗る怪しいのであるが、まあ、今作に直接関係ないので、この話は此処までにしておく。
 翻って日本の公安、検察である。かつて鬼と恐れられた検事がヤメ検になった時に聞かされた話であるが、海外から要人が来日する際、何の咎も無い旧活動家などの予防拘禁は当たり前のこととしてやっていたという。法も何もあったものではない。参考までに以下のリンクを紹介しておこう。(http://www.asyura2.com/12/senkyo127/msg/472.html)
今作の作中主人公の逮捕、30年以上に亘り獄に繋いだ件も無論、嫌疑はでっち上げである。日本という所は、人間という概念を警察殊に公安と検事は持っていないようである。右翼については大甘であるが、左翼に対しては予め人権を剥奪したような対応を見せる。今作にも、実際モデルになった方が居る。物語に出てくる獄中結婚も事実だ。背景にあるのは、1971年の渋谷事件である。今作では出所したことになっているが、実は未だに獄に在り、弁護団は新証拠や検察の持つ全証拠開示を請求、再審請求を突き付けるべく動いている。渋谷事件については、自分で調べて頂きたい。
物語は、出獄した日に、結婚した女性の借りたアパートに帰宅したシーンから始まる。このファーストシーンが、いたたまれない。長らく世間から隔離されてきた為に一種のデペイズマンを感じざるを得ない夫に18年前獄中結婚をした妻は、何くれとない気遣いを見せるが、坂手氏の描く脚本の科白の想像力の確かさを2人の俳優が見事に果実として稔らせている。
舞台セットは、中央に8畳ほどの和室、部屋の下手壁際にはスタンドピアノ、ピアノの脇に袖のような空間が設えられ、開き戸がついている。上手奥には押入れがある。部屋には他にTVなど。和室奥下手が台所、上手に部屋への入り口があり、このセットを囲む空間は観客席側に縁台が置かれた庭。下手は通路、上手はこの前庭に直行して全体を為している。
決して広くは無い部屋にピアノが置いてあるのは、夫がもう一人の逮捕者と共に、ピアノバンドをやっていたことから。出所したら、弾いてもらおうと思ってである。昨日、初日が終わったばかりなので、作品内容については、これ以上のネタバレはなるべく控えておこうと思う。然し、この後、上手の庭も変化してゆくし、実に驚くべきシーンも現れる。
ブラインド・タッチに関しても、科白によって彼のこの言葉に対する解尺の変容が語られてゆくことに注意していて欲しい。
良く練られた脚本に、極めて質の高い演出、見事な二人の俳優の演技、舞台美術、転換の見事、照明、音響など効果の素晴らしさ。そして驚くべきラスト。必見の舞台である。
-127birth

-127birth

こわっぱちゃん家

OFF・OFFシアター(東京都)

2018/03/15 (木) ~ 2018/03/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/03/18 (日) 13:00

座席1階5列

価格0円

こわっぱちゃん家は初めて拝見しました。とてもよかったな。今年の観劇作品の1,2と言っても過言ではありません。
出産のお話だけに留まらないメッセージの強い作品でした。

人は決断して行動することで新たな出会いがあります。そしてそこには喜びもありますが、ときには哀しみもあります。しかし前を向いて歩かなければいけない。自分の回りには心配してれる、愛してくれる人がいる。それは自分がこれまで決断して歩んできた証であるから。

そんなメッセージを私は受けました。

今回チケプレ当選で拝見しましたが、応募した切っ掛けは「目崎新年会」にメンバーがゲスト参加されていたから。たすいちと友好関係であるならば観てみようかなと。

その新年会にて少しお話をしたのが瀧啓祐さん。このストーリーの大きな役割を持った役でした。出産に踏み切るのかしないのか何か煮え切らない旦那さん。客が非常に見ていて「腹が立つ」演技だったから、このストーリーが成立したと思います。(演技が上手い!ということですよ)

そして他にも見たことがある役者さんがいました。関山未来さん。
その煮え切らない旦那の奥様の友人役。旦那さんとも直接会話をするシーンがありますが、凄く親身になって友人を支える役がしっかりできていました。たすいちでは見たことのない配役。またこんな関山さんも拝見したいものです。

最後になりましたが、チケプレありがとうございました。

隣の芝生も。

隣の芝生も。

MONO

座・高円寺1(東京都)

2018/03/15 (木) ~ 2018/03/21 (水)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/03/17 (土) 14:00

座席1階D列

価格4,200円

私が観劇を始めたのが3年ほど前。その頃に勝手思い描いていた「お芝居」でした。
役者さんは個性的でしたし、ラストは結局・・と客に想像させる演出がよかったです。また対照的な2つの世界から色んなことを気付かせてくれます。
3箇所回転するセットも初体験。大きい劇場ならではのお芝居を堪能できました。

チケット代は4200円とややお高めにも思えますが、座・高円寺のお芝居でこれだけの作品でしたらむしろお安いのでは。

小劇場ばかり見てきた私にはちょっと毛色が違う作品ではありましたが、凄く楽しめました。話が分かりやすいので観劇初心者にオススメできます。

尾方宣久さんは再演「粛々と運針」も出演されるのでそちらも楽しみです。

最後に少し苦言を言いますと、D列の左側は人が通路として使うので非常に待ち時間が嫌でした。その先まで進むことを係員が促すか何か立て看板でも出していただきたいです。

HTPT collection3

HTPT collection3

はちぽちヒッチハイク

キーノートシアター(東京都)

2018/03/16 (金) ~ 2018/03/18 (日)公演終了

満足度★★

鑑賞日2018/03/18 (日) 17:00

価格0円

チケプレありがとうございました。
感想は遠慮なく書きますのでご了承ください。

チケプレ申し込んだ理由は「コメディの面白い劇団を探している」なんですが。
自分にフィットした団体・作品になかなか巡り合えません。
リピートを続けているのはアガリスクエンターテインメントさんだけ。

さて今回はちぽちヒッチハイクさんもお初の劇団でしたが、感想は「惜しい」。
ネタはなかなかイイと思いますが、何か足りず「場内爆笑」にたどり着けていません。
最初の哲学かと思ったら「ドリンクバー」とか、映像と早口言葉を照らし合わすとか。
凄く新鮮なものもあります。メンバーも凄く特徴があり、いまでも顔を思い出せます。
キレでしょうかね・・・お笑いタレントは言葉の勢いで笑いを取れますが、普段「舞台」を観ているお客にはちょっと通用しないと思います。

それとゲームネタは他の劇団でも言いましたが辞めたほうがいいです。
将棋は旬で良さそうにも見えますが、意外と「ルール知らない人」います。
もっとポピュラーな題材にオリジナルの味を加えたほうが面白くなると思います。
静止画はアンジャッシュがよく使っていましたが、動画を並べたコントは面白いのでは。

「コメディの面白い劇団」として確立すれば希少ですから評判も上がると思います。
頑張ってください。

赤道の下のマクベス

赤道の下のマクベス

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2018/03/06 (火) ~ 2018/03/25 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/03/18 (日) 13:00

パンフレットを読むと、鄭義信氏の「影の昭和史」3作品につらなる作品ということである。これらは、2016年にこの新国立劇場で、連作で拝見した。
確かに3作品は、1950,60,70年代となっており、今回1940年代というのは収まりもよい。
ただ、鄭氏のこれらの作品は、在日朝鮮人という立場の(今回は若干異なるけれど、朝鮮人に重点を置いた、物語であることに変わりはない)物語であり、その上「影の」と付けることに、どうしたも抵抗感が付きまとう。
鄭氏自身が、そう名乗っているようには思えないので、別の呼称を期待したい。

さて、朝鮮人BC級戦犯の話である。まあ、この舞台について語ること、朝鮮人BC級戦犯について語ることは分けて考えないといけない、と思う。

そこにあるのは、理不尽な状況下でも、人は食事を求め、笑いを求め、自由を渇望するということ。もちろん、理不尽な状況には何の慰めも意味をなさない。ただ、死にゆくことを待つだけだ。ましてや、個々に描かれる戦犯たちは、故郷から遠く離れた地で裁かれ、死んでいく。彼らを家族が訪ねることもない。

鄭氏はタイトルを「マクベス」では「オセロー」で当初考えていたとのこと。でも、きっと「ハムレット」も考えたでしょうね。だって、そっちの方が物語の推移を比して見れば、ピッタリな感じがするし。でも、あまりに当てはまりすぎて、照れ臭くなったのだろうなあ、と勝手に推測します。

ネタバレBOX

うーん、面白いけれど。どうも居心地が悪い舞台だった。
何か、途中で責め苦を与えられそうで。
でも、結果、そんなことはなく、それはそれで居心地が悪いような。

観る価値は十分にあります。でも、それと心情は別だから、万人には薦めません。
ハムレットマシーンのかけら

ハムレットマシーンのかけら

シアターX(カイ)

シアターX(東京都)

2018/03/15 (木) ~ 2018/03/18 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/03/17 (土) 14:00

座席1階1列

終演後、恒例のアフターミーティング。
今回は、御大たちの長い意見が噴出して、とりとめのない状態になりました。

実のところ、この1ヵ月余りの「ハムレットマシーン」狂騒曲、この「ハムレットマシーンのかけら」が、他の「ハムレットマシーン」とどう違うのかが聞きたかったのだけれど。
「かけら」という言葉は、何を意味するのかも知りたかったですし。
1時間といった、凝縮された舞台。ダンスということですので、演劇云々というのは当たらないのでしょう。

少しテンポが緩やかになったところで、寝不足からちょっと睡魔が、、、、
うつっとしたら、舞台上のダンサーが1列目の私の隣の席に来て、私を眺めていました。
それも満面の笑顔で。あれは、アドリブか!!!すごく、バツが悪かったです。

次の金曜日には日暮里まで、また「ハムレットマシーン」を観に行くので、感想はそれを観てからそちらにします。評価は、楽しかったかどうかでの判断です。実は、まだ上演台本手元にあるのに、読んでもいないのです。ごめんなさい。

廃墟

廃墟

ハツビロコウ

シアターシャイン(東京都)

2018/03/13 (火) ~ 2018/03/21 (水)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/03/20 (火) 18:00

座席1階1列

率直な感想、三好十郎脚本の上演ということで、悪い方の予測があたった感じ。
何事でも挑戦が大事、一歩踏み出すことが必要ということも判るけれど、ハツビロコウにはこうした会話劇は似合わない感性なのかな。それとも演出が追い付いていないのか、ないしは台本が未消化なのだろうか。

ハツビロコウの過去作品は、敢えて言葉を省くことで、強い情念を示すことに長けていたように思う。沈黙をセリフとして使うような。そのために、かなり入り組んだ設定(時間軸が入れ子になったり、新たな事実が加味されたり)でも、コンパクトにまとめあげることが可能で、物語が拡散するとなく、深い親和性を獲得し観客が極めて同調しやすいものになっていた。

今回、最も気になったのは、会話劇であるがゆえに、熱量を込めすぎたこと。会話を継続するために抑揚ではなく、大声を張りあげる場面が多くなってしまった。まあ、三好十郎の脚本って、先鋭な言葉の応酬というのが特徴で、こうなりやすいのかもしれない。でもね、沈黙よりも強い熱量はないですよ。

うーん、期待とちょっと違いました。

ロスト花婿

ロスト花婿

ENG

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2018/03/16 (金) ~ 2018/03/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

おもしろかったし、すごかった!
あちこちからボケが飛んでくる感じですが、
計算しつくされた笑い(あのシーンの図師さんを除く)で、ごちゃごちゃ感は全くありませんでした!
何回観ても楽しめると思います!

わが闇

わが闇

劇団俳優座演劇研究所

赤坂区民センター 区民ホール(東京都)

2018/03/14 (水) ~ 2018/03/16 (金)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/03/15 (木) 13:30

座席1階1列

俳優座に限らないけれど、研究生公演のよいところは、同じ座組で比較的高い頻度で継続的に舞台が観られるところにある。
俳優座研究員に限ると、27・28期を前回「花粉熱」、今回「わが闇」と連続して拝見したのだけれど、この2期はとにかく芸達者が多く、観ていてはっきりと「うまい」と感じる。
石川修平さんのうざったさは相変わらずだし、金本徳義さんの惚けた風情は十分に楽しめるし、辻井亮人さんの軽妙さは適度な不快感を与えてくれる。
女優陣でみれば、椎名彗都さんは年齢に似合わない落ち着きが何と言えない切なさを醸し出しているし、天明屋渚さんの可憐さは天性のものだと思う。他の役者さんまで述べだすときりがない。

むろん、そこに留まって・よいというものではないだろうし、別のステージに上がって欲しいものだが、まずはお金をとって見せる舞台としては十分に及第点だと思う。

ネタバレBOX

さて、舞台の内容なのだけれど、どうも「花粉熱」のようなテンポの良い展開が観られない。物語としてのまとまりがない。登場人物の心情が、観客席に届かない。

例えば、立子はこの舞台の題名にもなる「わが闇」という小説を世に出し、自己の心情を巧みな文章で吐露することで賞をもらう。立子の小説は私小説であるがゆえに、このタイトルがもつ意味や、描かれているであろう柏木家から模した描写は、柏木家にとってけして心安らかなものではないであろう。類子の反発は当然である。
しかし、この作品を書いた立子の苦悩がどうしても見えてこないし、おそらくあるであろう、父・伸彦の煩悶も漏れ聞こえてこない。
この「闇」は、母・基子の精神障害・自殺、父の再婚に端を発しているとなれば、この原点がもっとクローズアップされてもよいし、ラストにおけるカタルシスに繋がってもよいように思うのだが(父の写真裏に残された遺言は、映画化される映像で語られる立子の評価などとは大きく異なり、むしろ観客は当惑しないだろうか)、それがない。

これは、演者の問題というより、どこか脚本か演出の問題ではないのか、と思わざるをえない。「花粉熱」の舞台と比べれば、という話だが。

これが修了公演。27期生の今後のご活躍を祈念しております。

第10回公演『オールド・フランケンシュタイン』

第10回公演『オールド・フランケンシュタイン』

唐沢俊一ユニット

小劇場 楽園(東京都)

2018/03/14 (水) ~ 2018/03/21 (水)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/03/19 (月) 19:00

笑いがあちこちに散りばめられて、月曜仕事帰りの観劇には最高でした。お芝居を観てアドリブに笑って気持ちが軽くなって帰る、サプリメントみたいなお芝居私には良かったなぁ〜。

「LOVE」 Chapter3

「LOVE」 Chapter3

シンクロ少女

OFF・OFFシアター(東京都)

2018/03/19 (月) ~ 2018/03/21 (水)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/03/19 (月) 19:30

 シンクロ少女の、この "Love" シリーズは、もう手放しで絶賛するしかない。既に Chapter 3 で、1話完結とは言っても、前2作を観ていた方が面白いのは間違いない。今回も、櫻井演じる武田と名嘉演じるユミの恋の行方が揺れ動くのは興味深く、おがわじゅんや演じるたんちゃんとたなか沙織演じるヨシノの馬鹿ップルぶりも健在である。新たな登場人物として、上海に行ってしまった大岡(トリプルキャスト・この日は横手が演じた)の恋人である陳さんとして宮本奈津美が登場し、更に複雑な様相を呈するが、ただもう苦笑するばかりで楽しく、元気になる芝居だった。

廃墟

廃墟

ハツビロコウ

シアターシャイン(東京都)

2018/03/13 (火) ~ 2018/03/21 (水)公演終了

満足度★★★★

三好十郎の作品は初観劇ですが、“ハツビロコウ”の素晴らしい舞台に、氏の他の作品も観てみたいと思いました。

ロスト花婿

ロスト花婿

ENG

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2018/03/16 (金) ~ 2018/03/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

初日に観劇。
面白くない訳ないんだけど、それを遥かに上回るハチャメチャさだった。正に「妖怪大戦争」の形容詞がぴったりな演技のバトルロイヤル。
同じキャスティングでシリアスな舞台やったら、それはそれで沸点越えるんだろうなぁ。

ロスト花婿

ロスト花婿

ENG

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2018/03/16 (金) ~ 2018/03/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

面白いよ。笑えて泣ける。

再生ミセスフィクションズ2

再生ミセスフィクションズ2

Mrs.fictions

北とぴあ ペガサスホール(東京都)

2018/03/15 (木) ~ 2018/03/19 (月)公演終了

満足度★★★★

多くの皆さんの「観てきた!」に背中を押されて予約をポチ。DVD付きで3,000円は安すぎ。

下北沢の小劇場風のところを予想していたらまさかの駅近接高層ビルの15階。清潔で大きなトイレも素晴らしく、下北沢のように駅で済ませるのを忘れて会場で嘆くということもない。ただ何だか落ち着かないのも事実。しかし会場に入るとカニの怪人が舞台でポーズを決めて、それに多くの人がシャッターを切っているという大劇場ではありえない光景に頬が緩む(小劇場でも無いけど)。

『男達だけで踊ろうぜ』にはすっかりやられてしまった。切れ味の良さはオー・ヘンリーの短編を思わせる。

『上手も下手もないけれど』はしっとりとした美しい作品。賞を取った脚本も素晴らしいのだろうが、岡野康弘さんと豊田可奈子さん、お二人のうまさには敬服した。萩原流行似の岡野さん、化粧して行くとジョニー・デップのマッドハッターとかヒース・レジャーのジョーカーを連想させた。豊田さんはちょっとアホッぽい娘から悟りを開いた老婆まで何の無理もなく変身して行った。

『東京へつれてって』はもうひとつ共鳴することができなかった。

『男達だけで踊ろうぜ2』は「魁!!男塾」風味。ストーリーは本能全開で安っぽくなってちょっと残念。応援団長役の高木健さんはアガリスクの「そして怒涛の伏線回収」で拝見して以来だが、こういう押しの強い役をやらせると日本一。

ボス村松のラジオ

ボス村松のラジオ

劇団鋼鉄村松・日本のラジオ合同公演

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2018/03/15 (木) ~ 2018/03/18 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/03/16 (金) 14:00

価格2,200円

ボスの詩的な指向モロ出しのロード系バディもの。序盤で不条理気味?と思うもすぐに詩的だと気付く。そうして思い返せばかつて観たボス作品はいずれも詩的な部分があったなと(やっと)思い当たる。
また、中心となる二人に漠然とジーン・ハックマンと若き日のトム・クルーズを思い浮かべたのは「スケアクロウ」と「レインマン」だな。あの頃のアメリカ映画がもしも日本人だったらどうなるか?みたいな。そう言えば車の移動でずっとDJ番組が流れているのもアメリカ映画っぽい。
そして、もしもボス自身が演出していたらどうなっていたろう?などと想像するのもまた楽しからずや。
あと、会場の基調である黒と木材の自然な色を対比させたセンスある舞台美術も好み。これも詩的な印象に一役かっていたのかも。

ネタバレBOX

「明日の女王」へ「昨日の女王」からの「今日」という荷物を届ける深夜便の運転手というのが何ともイイやね。
地上10センチ

地上10センチ

ガレキの太鼓

こまばアゴラ劇場(東京都)

2018/03/08 (木) ~ 2018/03/18 (日)公演終了

満足度★★★

90分。

ネタバレBOX

あと五年の命を宣告された栄吉(海老根理)は、冷めきった関係の妻・千早(村井まどか)と葬儀屋の田所(日々野線)らに、葬式の常識をぶち壊した皆が感動する葬式をあげるため、リハーサルをしたいと熱望する。あーだこーだ考えて実際行うも、微妙な感じで終わり、栄吉の弟(尾崎宇内)からは全然楽しくなかったと告げられる。買い出しに出た千早の弟の雄二(小林樹)は事故死し、千早は栄吉の声も届かないくらいのショックの中、茫然自失と葬式をあげる…。

冷めきった関係の夫の死の予行演習では、ちょっとしたハイな状態でワイワイ騒ぐも、そんな浮ついた心は実弟の実際の死で粉々に砕かれる。心が近しいほど、喪失感が大きくなって心が硬直化してしまうのが人間のサガなんだろうけど。実際の死と想定の死じゃ全然違うというか、近しい人間の死を受け止めるには、心はそんなに柔らかくないのかなと。
そんな感じで、近しい人の死ってやっかいなモンだななんて思ったりして、どうもネガティブな考えしかわかないんだよね。興味あるのは、栄吉が実際に死ぬになって、栄吉や千早がどうしたかなってトコ。

話的な面白さはあまりない。ただ、重いトコが少な目だったのがよかったトコかな。

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