満足度★★★★
多くの皆さんの「観てきた!」に背中を押されて予約をポチ。DVD付きで3,000円は安すぎ。
下北沢の小劇場風のところを予想していたらまさかの駅近接高層ビルの15階。清潔で大きなトイレも素晴らしく、下北沢のように駅で済ませるのを忘れて会場で嘆くということもない。ただ何だか落ち着かないのも事実。しかし会場に入るとカニの怪人が舞台でポーズを決めて、それに多くの人がシャッターを切っているという大劇場ではありえない光景に頬が緩む(小劇場でも無いけど)。
『男達だけで踊ろうぜ』にはすっかりやられてしまった。切れ味の良さはオー・ヘンリーの短編を思わせる。
『上手も下手もないけれど』はしっとりとした美しい作品。賞を取った脚本も素晴らしいのだろうが、岡野康弘さんと豊田可奈子さん、お二人のうまさには敬服した。萩原流行似の岡野さん、化粧して行くとジョニー・デップのマッドハッターとかヒース・レジャーのジョーカーを連想させた。豊田さんはちょっとアホッぽい娘から悟りを開いた老婆まで何の無理もなく変身して行った。
『東京へつれてって』はもうひとつ共鳴することができなかった。
『男達だけで踊ろうぜ2』は「魁!!男塾」風味。ストーリーは本能全開で安っぽくなってちょっと残念。応援団長役の高木健さんはアガリスクの「そして怒涛の伏線回収」で拝見して以来だが、こういう押しの強い役をやらせると日本一。