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ある日、ぼくらは夢の中で出会う

ある日、ぼくらは夢の中で出会う

劇団6番シード

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2018/02/15 (木) ~ 2018/02/18 (日)公演終了

満足度★★★

正直、難解でした。

不条理劇というジャンルで、もしかしたら答えが無いのが正解なのかな、とも思いますが。
演者の4名は、本当に誰も彼もが魅力的で、流石の皆さまでした。
ドンドン現実がどこにあるのか、誰の言葉を追えば良いのか分からなくなる世界で、
それでも全員が求心力のある演技を続けられていて、惹き付けられ続けました。

回転舞台で、新たな魅せ方なども模索されていて、
またガヤなどが全くお互いの言葉を遮っていなくて、本当に上手だなと終始感心していました。

見よ、飛行機の高く飛べるを

見よ、飛行機の高く飛べるを

ことのはbox

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2018/02/14 (水) ~ 2018/02/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

非常に上質な作品で、正直とても驚きました。
2時間30分は確かに短くはなかったですが、それだけの時間をかける価値が十分ある、
例えるなら朝の連続テレビ小説を1シーズン分ぐらい丸々観ているほどの満足感がありました。

明治時代の抑圧された女学生達の心情、葛藤などがヒシヒシと伝わる様で、
当時と現在のズレもコミカルに描かれていて、とても楽しめました。

主演の春名風花さんの演技もまた、目の前にいらっしゃるのに100年前の世界を生きているかの様で、
とても自然で素直に世界観に入る込む事が出来ました。

みんなの伝統芸能―浪曲・落語・狂言―

みんなの伝統芸能―浪曲・落語・狂言―

あうるすぽっと

あうるすぽっと(東京都)

2018/02/16 (金) ~ 2018/02/18 (日)公演終了

満足度★★★★

「みんなの伝統芸能」―浪曲・落語・狂言―として、みんなで一緒に日本の芸能を楽しんでみませんか?という謳い文句で3日間に亘って違う分野の日本伝統芸能が演じられた。その1つが「ケイコ先生の浪曲でナイト!」であった。
「進ぬ!電波少年」で家庭教師をしたこともあり、先生というだけあって「浪曲」の楽しみ方をたっぷり観(魅)せ、聴かせてくれた。
(上演時間1時間30分 途中休憩15分)

ネタバレBOX

浪曲師の春野恵子サンがキーボード:赤石香喜氏、ギター:YAMO‐Boo氏と繰り広げたセッションは、ロック浪曲と呼んでおり、演目「高田馬場」を一人ミュージカルのような。浪曲では年末の定番「忠臣蔵」が多いそうだが、後日そこにも登場する人物を紹介する。

「進ぬ!電波少年」で家庭教師・ケイコ先生をしていたが、浪曲講座のような展開は面白かった。驚いたのは、彼女の話術・トークセッションが見事であった。
春野サンから「今まで”浪曲を聴かれたことのある方、手を上げて!」という問いに、数人が挙手した程度であった。次に「浪曲」の声の出し方、3段階あることを教えてもらい、観客が 声を張り上げた。
さらに「浪曲の掛け声」について「お教えしますから、掛け声お願いします」という感じである。まず浪曲師が登場したら「待ってました!」と声を掛け、三味線が”シャン”と鳴ると「たっぷりと!」、そして一節うなると「名調子!」となるらしい。その続きもあるらしいが、遠慮したのか教えてもらえなかったが…。場内は大笑いで舞台(出演者)と客席が一体となり大いに楽しませてもらった。

最後は、浪曲「神田松五郎」という演目。曲師(三味線):一風亭初月サン。
内容は、落語の五代目古今亭今輔の噺、「ラーメン屋」を思い出したが…。
次回公演も楽しみにしております。
テンペスト

テンペスト

劇団つばめ組

シアター風姿花伝(東京都)

2018/02/15 (木) ~ 2018/02/18 (日)公演終了

満足度★★★

旗揚げ10周年を迎える劇団つばめ組が上演するのは、シェイクスピア最後の戯曲テンペスト。自分は未見であったが、こういう劇なのかと呆れ驚いた。前説によれば「テンペスト」を邦訳すると「嵐」であり「バカ騒ぎ」になるらしい。粗筋からすると前者「嵐」のような気がするが、この公演の描き方は後者「バカ騒ぎ」に思える。その捉え方によって観客の好みは分かれるだろう。
(上演時間1時間50分)

ネタバレBOX

舞台セットは、中央の平台、左右に階段があり、上手側に窓。物語の構成は二重構造のようで、一方は悪意、他方は善意といった結末の違うもの。どちらも新しい世界であるが、人生の儚さはどちらも同じで夢か幻のように描く。

説明から物語は、ナポリ王アロンゾーとミラノ大公アントニオーを乗せた船は嵐に遭い難破するが、それは元ミラノ大公プロスペローが妖精エアリエルを使い起こしたものだった。十数年におよび復讐を目論むプロスペローだが…、といった内容のようだが、その面白さは伝わらなかった。
この劇は,嵐の場面から わずか数時間のことを描いているに過ぎないらしい。だから観客にとって、劇の中で進行する時間と現実の時間とは一致して観える。眼前の出来事は観客の生きている現実の時間と並行して同時進行していく。しかし、そこに劇的効果として文明発祥の歴史が観えてくるはずなのだが…。

印象としては、歌謡番組のパロディ、ゲストの音楽(商品)紹介シーンを劇中劇として挿入し緩い笑いを誘う。しかし、これが思いのほか長く感じられ、本来の物語の面白さを損ねたと思う。酔いの3人組、その台詞も聞き取り難く、ここでは何を表現したかったのか疑問。本来の物語は、他のシェイクスピアの悲劇と喜劇を混在または融合したようなもののように思うが、「テンペスト」のパロディといった感に止まったのが残念だ。

ラスト、先に記した2重構造で言えば、悲劇-復讐と捉えれば死が待ち、喜劇-回帰と捉えれば全てを許すという分かれ途。どちらの世界もあり得るから、それは観ている人の判断、好みに委ねられるというもの。自分ではさらに違った思いとして、もう少し遊び心を抑えた公演が好ましいが…。
次回公演を楽しみにしております。
川、くらめくくらい遠のく

川、くらめくくらい遠のく

ムニ

新宿眼科画廊(東京都)

2018/02/16 (金) ~ 2018/02/18 (日)公演終了

満足度★★

チラシには、川を見ている人よりも、3つの川の見え方がある…そんなことを信じてやっていきたいと書かれている。
本公演は何を伝えたかったのか、観せたかったのか最後まで解らなかった。60分という短編にも関わらず冗長に感じてしまい残念に思う。
(上演時間1時間)

ネタバレBOX

素舞台、白線の囲いの中で役者3人が、ほぼ同じような演技を坦々と繰り返し、台詞も皆同じように朴訥とした口調でテンポもメリハリも感じられない。3人(1人何役も担い、何人の登場人物がいたのか分からない)が住んでいる街、暮らしと生活空間の紹介を長い時間軸をかけて説明しているが、その割りに街のイメージが浮き上がってこない。

先に書いた、川を見ている人=観客よりも、3つの川の見え方=表現を優先したような感じである。作・演出の宮崎莉々香女史は、「ぐらつきのなかで、浮かび上がってくること『見える』というささやかさについて表現しました」とあるが、それが観客にも伝わること(内容)が必要ではないだろうか?3人の間での会話らしい会話がなく、あくまで一方通行のような説明では舞台としての立体化がなく飽きてしまうと思う。

もちろん芝居は観る人の感性によって受け止め方が違う。全ての観客を満足させることが出来れば、それに越したことはないが、そのために作者が自分自身を見失ってはならない。その意味で、”こう表現したい”という思いは持っているようなので、もう少し観(魅)せる公演を期待しております。
search and destroy

search and destroy

うんなま

インディペンデントシアターOji(東京都)

2018/02/17 (土) ~ 2018/02/18 (日)公演終了

満足度★★★

公演の内容は、”結論”めいたものがあるような、もしくは観えるようであるが、実際は終わらない創作過程の思索面を描いている、そんな印象を受けた。深い理屈の世界、観客の思考を強く刺激するもので、その表現はコミカルなショートコントを織り込む手法で飽きさせない工夫をしているが…。
それでも自分は、もっと気軽に観て楽しめる公演が好みである。もちろん喜劇であり悲劇であっても何らかの”モノ”が自分に残れば満足である。その意味で、本公演は自分には合わなかった。
(上演時間1時間20分)2018.2.23追記

ネタバレBOX

少し段差のある舞台に三面の衝立。正面と右手側には1文字ないし2文字が書かれた張り紙。左側の壁はハートマークが並ぶ。上部には短い垂れ幕がある。
基本は、張り紙に書かれている文字(題材)に基づいて物語を構成しているのだろうが、それで何を伝えたいのか、何を見せたかったのか理解が難しかった。自分(観客)の勝手な思い込みで好・嫌の趣向が分かれるようで、主宰の思いがどこにあったのか。

当日パンフには、大阪での評価はオルタナティブ(「言い換えれば「ようわからん」)ということらしい。自分の感情にピッタリの表現である。繋がりがあるとは思えないようなショートストーリーで構成された公演は、斬新なのか無謀なのか…。ハイ、観客の皆さんどうぞ考えて下さいと。

早い段階で、合唱の練習風景のシーンで、見学者が合唱指揮者へ批判的な表現。それに同調した合唱団員による指揮者解任(辞任か)のような。それからは自分たちのやり方で進めていく。体制的ではない、自主独立的な行動を思わせるようなシーンがある。この公演で感じることは、ショートストーリーに込めようとしている内容が、何か比喩・暗喩のような、恣意的なものを感じる。
しかし、例えば素直に音楽的なシーンとして捉えれば、指揮者はオーケストラや吹奏楽・合唱等で、各パートの演奏をまとめる役割を担っている。表現全体を考えて音程・音量・音色・奏法や歌唱法・パートの音量バランス・テンポ等を指導し、ミスやずれを修正して、演奏の完成度を上げるもの。確かに指揮者が不在のケースもあるが…。

公演全体の印象が、「言葉」に拘った遊びのようで、各ショートストーリーに深みや共感を感じることが出来なかった。逆に理屈・理論の中に取り込もうとする恣意的な思惑が垣間見えたのが残念であった。”何か”を追求する野心的な作品のような…それを”張り紙”という視覚的表現をもって観客と物語の繋がりを持たせようとしている。
さて、チラシにある「共有」について、現代は通信技術の発達に伴って瞬時に世界的スケールで情報の「画一化」を招くが、一方、個人の表現の領域を拡大し「”多様化」ももたらす矛盾したような効果も現れる。そんなところに劇団の特徴である「現代性と演劇的猥雑さの両立」という作風を感じることが出来た。
search and destroy

search and destroy

うんなま

インディペンデントシアターOji(東京都)

2018/02/17 (土) ~ 2018/02/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

 演出手法がユニークだ。

ネタバレBOX

現在の日本で暮らす若者の心象風景が見えるような設定が、ストーリー展開からも、衝立に張られた様々な単語から強制される体制的イデオロギーや方向付けからも見て取れる。
決して荒々しくはないが真綿で首を絞めつけ、逃れようともがけば、反抗的と目され、人々の目の届かぬ片隅に追いやられた上、反抗の根を絶つ迄陰湿極まる苛めや扱いを受ける。これが、この植民地の実体であり、為政者及びその取り巻きは、宗主国の顔色を窺ってばかり、結果宗主国の意を忖度して、自らの本当の主人である「国民」の窮状には一切顧慮せず、かつての発想同様一銭五厘で使い捨てようと日々邁進しているのである。
その結果多くの場合、反抗しても糠に釘、暖簾に腕押しという鵺のような社会へのふがいない蟷螂の斧に終わらざるを得ないような、腐敗臭すら防臭した底なし沼がそこかしこ・至る所にその暗渠の大口を開いている。
一方体制側は、膨大なフェイク情報を流し、ファクトを告げる者達にはその職を干して口を封じ、嘘と無責任で世情を覆い尽くすと共に、大手メディアに対しては甘い汁を吸わせることによって大本営発表だけを配信させる。つまり真に必要な情報を隠し、偽情報の大津波を浴びせかけることで“恰も「自由」を享受する社会に生きて居ながら情報に溺れて正しい情報にアクセスできないだけだ”とのスタンスを作り上げ操作することができる為政者サイドは、翻弄された大多数からの・翻弄された末に痛い目を見た主体として、エポケーに陥った若者達からの異議申し立てを受けることになった。例えその異議申し立てが、既に言葉にもならない、呟きにも満たない亜語であるにしても、彼らは社会的存在であることを殆ど止めることによって、この異議申し立てを完結するのである。極めて鋭くアイロニカルな作品。
スモール・フリーク・ショー

スモール・フリーク・ショー

ひねもすほろすけ

シアターシャイン(東京都)

2018/02/16 (金) ~ 2018/02/18 (日)公演終了

満足度

鑑賞日2018/02/17 (土) 17:00

フリーク好き、タブーなんて糞くらえ、見世物小屋をやりたい、といういうのなら心意気やよし。力いっぱいやればよい。
しかし、暗いの、醜いの、禍々しいの大好き!ということなら、決定的に力不足。

障害者、欠損者の役はただただ不快だし、一方差別用語や猥雑な表現の頻発は何らカタルシスを晴らしてくれない。

だって、小さいとは言ってもフリークショーなんでしょ、もっとフリークに敬意を払って楽しませて欲しいなあ。

ジャスティスのミカタ

ジャスティスのミカタ

つねプロデュース

PICO2(愛知県)

2018/02/17 (土) ~ 2018/02/18 (日)公演終了

何が正しく、何が正しくないのか、更に考えさせられる。
お芝居は、普段、考えないようなことを考えさせる。

夕-ゆう-

夕-ゆう-

愛知淑徳大学演劇研究会「月とカニ」

七ツ寺共同スタジオ(愛知県)

2018/02/16 (金) ~ 2018/02/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

美人な役者さんが涙をポロポロと流していたが、涙はずるい。
私も、泣きそうになってしまった。
何度でも観たいが、もう観られない。でも、また観たい。

テンペスト

テンペスト

劇団つばめ組

シアター風姿花伝(東京都)

2018/02/15 (木) ~ 2018/02/18 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/02/17 (土) 13:00

座席1階1列

新たな表現・解釈なのか、それとも悪ふざけ・仲間内ウケなのか。
観る側の評価は分かれるでしょうね。

当日劇場に向かうと、前説をやっていてシェークスピア演劇について役者さんたちがウォーミングアップをしながら語っている。はかない一生の仕上げをするのは眠りなのだ」よいセリフを、久しぶりに思い出させてくれました。

そこで、言葉の多義性について語られるのだけれど、私も以前思っていたことそのまま。何で「テンペスト」って題なの?「嵐」でいいじゃない、嵐が起きる話なんだから。その後、「テンペスト」には「バカ騒ぎ」とかいう意味があるので、そういう意味を含めて、多義性を残すために「テンペスト」という題のままにしているんだよ、と誰かに教わった。(でも、シェークスピアがそう言ったのか?彼の戯曲の題名は人名が多いし、喜劇のタイトルでもそんな多義性を持たされて現代まま、ってあったか?)

前説では、その後シェークスピアは難しい、という意見を受けて、だったら私たちが判りやすく演じればいいんじゃないかということになり、舞台が始まる。

「テンペスト」の「バカ騒ぎ」という意味を、「嵐」同様に尊重しながら。(というより、思いっきりそちらに振り切れながら)

当日のパンフには、仲条裕さんが、
そもそも、当時イタリアになど行ったことがない人物が、イタリアの物語を作り、それはなんと英語でセリフが書かれており、その400年前の戯曲を日本人が今や演じるというとんでもないことしよういうのに、本格的とか亜流とかがあるはずもない
ということを書かれていた。

結局、そこが肝なのだろう。
歌謡ショーあり、水着あり、i-phoneあり、バレーボールあり、確かにバカ騒ぎが展開される。
面白くないかと言えば、展開の読めなさ加減は心地よいくらいだし、確かにストーリーの骨格は原作通り。まあ、そういう作りもあるよな、というのが感想だ。

ただし、1つ提案させていただくけれど、フライヤーを見る限りでは、こうした展開になることは微塵も感じさせていなかった。(正確には「潤色・演出」という肩書と「人間と妖精のカーニヴァル」という表現にそれを読み込むべきか)
パンフにあった仲条裕さんのコメントを少しでも織り込んでくれたらと思う。
なぜなら、おそらく観劇の可否の判断には役立ったろうから。
私の左の男性は眠ってしまったし、右の女性は明らかに舞台の進行に混乱していた。

シェークスピアを観よう、つばめ座は西洋古典の正統派劇団だという認識で来た方の戸惑い(あるいは怒り?)は、間違いなくあったように思う。

試み自体を否定するのではない。その宣言が欲しかったと思う。

We are such stuff as dreams are made on, and our little life is rounded with a sleep.
「われわれ人間は、夢と同じもので織りなされている。




法師ノ旅

法師ノ旅

直也の会

シアターX(東京都)

2018/02/10 (土) ~ 2018/02/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/02/16 (金) 18:30

座席1階1列5番

仏は人間を救えるのか。
凄い芝居を観たな。スケール感ももちろんだけれど、人間の内面にある仏性とは何かについて、ダーマという修行僧を通して突き詰めていく物語は、さながら怒涛の心象風景。

フライヤーでは、二反田雅澄賛のコメントが数多く掲載されていましたけれど、何とも言わんおや。前半の豪快で粗野な、それでいて人の好いダーマが、中盤を通じて師の教えを振り返りながら、自身の仏性に目覚めていく姿は美しい。サシャシカとダーマとの問答は、この舞台最大の見せ場だけれど、どんな言葉が発せられるのか、時間が止まったような緊張感を発していた。

最前列上手通路側、おそらくだけれど上手の通路の方が役者さんの通行量が多かった。
とにかく、戦闘シーンで通路と舞台を駆け上がり、駈け下りる時の迫力はヒェーてな感じ。皆、槍や剣を振り回して(といっても、観客に当たらないようにちゃんと加減しているのだろうけれど)声を張り上げて走るので、ワッ、ワッ、ワッとなってしまう。

結構、舞台下に隠れたりするシーンもあり、足元にダーマが這いつくばっていたりと、臨場感が凄い席でした。そういう芝居中もセリフを喋っているのだけれど、多くの人には見れない、聞こえないのだろうな、この経験ができたのは14名だけだったとはちょっと至福。

ネタバレBOX

ラスト、9年間の修行を終えたダーマのところに、煩悩(ダーマの子供時代)を連れた布を被った人物が訪れる。ダーマはその人物を一瞥すると、弟子たちと共に座るように促し、一言発するところで舞台は終わる。
この人物、直也さんが演じている(ただし、舞台が終了して布を取ったところで判る)のだけれど、死んだはずのサシャシカと解してよいのかな。彼はまだ、悟りを求めてさ迷っており、ついにまたダーマの元に現れたのだと。
二人芝居「パ・ド・ドゥ」

二人芝居「パ・ド・ドゥ」

劇団スーパー・エキセントリック・シアター(SET)

スーパーエキセントリックシアターSETアトリエ(東京都)

2018/02/19 (月) ~ 2018/02/21 (水)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/02/19 (月) 19:30

座席1階1列

価格1,800円

ノワール(永澤洋、立川ユカ子)の回を鑑賞。
SETアトリエへの地図を検索しても出てこないので、難儀しました。
会場は満杯で追加の椅子も設けられるほどに盛況。関係者も多かったのかもしれない。
受付、案内などの劇団関係者の手筈もきびきびして気持ちがよい。やはり、若手劇団員はこうじゃなきゃ。
昨日、紀伊国屋サザンシアターで三宅さんの芝居(コント)を観たばかりだからか、舞台の内容と相俟って、これがSET?とよい意味での違和感を得た観劇でした。

被疑者の女性Aは殺人未遂で訴えられている。これを弁護する弁護士Bは女性の元夫。
Bは他に好きな女性ができて、離婚。BにはAへの慰謝料500万円が重くのしかかっている。
 しかし、そのBを弁護士に指名したのは、A自身である。そして、殺人未遂の被害者Cは、Bの大学時代からの親友で、AをBに引き合わせた人物。CはAのマンション4階の部屋のベランダから落下し、意識不明である。Cは現在Aと付き合い、妻帯者であるが離婚を進め、将来的にはAとの結婚を視野に入れている。Aは被害者の子供を身ごもっている。(妊娠はしているが、誰の子かは明確にされていない)

こうした設定で、AとBのパ・ド・ドゥが進められていく。
Aの行為は殺人なのか、過失なのか、事故なのか。殺人とすれば、その動機は?Aの子供の父親は本当にCなのか?そもそも、AとCとは、どういう関係にあったのか?CはBをどう思っていたのか?遡ってAとBとの離婚の引き金は、本当にBの浮気だけなのか?

現象としての真実があるとすれば、それを知っているのはAだけだ。Aに翻弄されるBというのが、物語の骨子なのだが、Bも負けてはいない。幾つかの調査で、Aの嘘を暴いていく。それをAが別の展開でまた切り返して(Aの言い分としては、真相を語るといった形で)いくのだが、その切り返しも切り返されて、、、
それでも、舞台は深い愛の物語、涙涙に終わるかと思いきや、、、

2人舞台では、セリフのキャッチボールを緩急・抑揚で、喜怒哀楽を織り交ぜながらリズミカルに呼吸を合わせなくてはならない。何せ、独白を除けば、セリフを話す相手は1人なのだから、同一のリズムに落ち込んだらアウト。そうすると、セリフを聞いている側の表情・動作が重要なのだけれど、ノワールの2人はその受身に空白がない。相手の長セリフの間も、無言だが一切停止することがない。言葉を1つ1つ受け取りながら、その感情を表現していく。見事。

ただ、この芝居は会話劇に失われがちな動きを、ところどころに散りばめながら、停滞をうまく回避している。2人の抱擁シーンのギミックも、演出の勝利です。

これで映画1回分1800円は安いわ。今後も同様な企画を期待しています。



ネタバレBOX

この舞台の導入部、Bは電話で離婚裁判の話を当事者の妻と娘と交わしている。夫が浮気をしたらしい。この舞台には、離婚という問題が色濃く漂っている。AとBの離婚原因もいわゆる浮気だし、CもAの話を信じるならば、Aと結婚するために離婚を画策しているらしい。

パ・ド・ドゥとは西欧的な愛の表現。AとBの間に愛はあったのか、今でもあるのか?それでは、AとCには愛があったのか?

序盤の、2人が夫婦と判るまでのゆるーい展開から、殺人、離婚、愛憎、虚言と重苦しいテーマが次々と扱われ、Aの告白のたびに、舞台のボルテージはどんどん上昇していく。しかし、それでも2人のパ・ド・ドゥは本当に真実に迫っているのかが皆目わからない。

ラストで何かを話そうとするA。それを強く遮るB。その一言で真実が明かされるのだが、舞台はあえてそれを求めない。そもそも、その一言さえも、真実である確証はないのだから、それは無意味なのだ。

なお、Bが調査や裏工作を頼んでいる「サキ」なる人物、この女性がBの恋人なのか?と思わせておいて、実は「さきしま」という男性だったことが判るというオチは好きだな。
君の願いは雪となる

君の願いは雪となる

K-FARCE

萬劇場(東京都)

2018/02/15 (木) ~ 2018/02/18 (日)公演終了

満足度★★★

誰かを愛すること、命を守ることを伝える良い作品だとは思うのですが、どうも設定が無駄に話をややこしくしているような気がするし、結局ノゾムがどうして?という疑問が最後まで語られない。さらにラストが納得できない。若手の頑張りには拍手したいが、どうも消化不良。

ネタバレBOX

なにより疑問なのはラスト。なぜ作者は未来のノゾムにリサを会わせてしまったのか?そっくりな男が彼女の中では別人となって遭遇するという事になるわけで、別人と思っても、この疑問はずっと彼女の心に残るわけで、これは作者の含みかもしれないが、そんなことなしに真っ白な気持ちで愛情を持たせる方が、人としては幸せではないだろうか?
The Musical AIDA アイーダ

The Musical AIDA アイーダ

梅田芸術劇場

東京国際フォーラム ホールC(東京都)

2009/08/29 (土) ~ 2009/09/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

退団後初出演作が思い入れのある「アイーダ」
瞳子ちゃんがどれだけか宝塚に愛されていた人なのかが、わかりました。
本物の男性と組んでみると、より瞳子ちゃんの華奢さが引き立ち、繊細なアイーダ姫の姿に心を掴まれました。

ワンダフルタウン

ワンダフルタウン

梅田芸術劇場

青山劇場(東京都)

2010/10/23 (土) ~ 2010/11/04 (木)公演終了

開演前から涙が・・・笑

エディット・ピアフ

エディット・ピアフ

日本テレビ

天王洲 銀河劇場(東京都)

2011/01/20 (木) ~ 2011/02/13 (日)公演終了

素晴らしかった。

MITSUKO

MITSUKO

梅田芸術劇場

梅田芸術劇場メインホール(大阪府)

2011/05/15 (日) ~ 2011/05/23 (月)公演終了

素晴らしかった。
十代からおばあちゃんまで演じられる稀有な女優だと再確認。

アントニーとクレオパトラ

アントニーとクレオパトラ

彩の国さいたま芸術劇場

彩の国さいたま芸術劇場 大ホール(埼玉県)

2011/10/01 (土) ~ 2011/10/15 (土)公演終了

ニナガワさんの作品に瞳子ちゃん!!!!!!!!!
頑張ったね!そして、もう立派な女優さんです。

アリス・イン・ワンダーランド

アリス・イン・ワンダーランド

ホリプロ

青山劇場(東京都)

2012/11/17 (土) ~ 2012/12/07 (金)公演終了

満足度★★★★★

娘役の女優さん可愛かったなあ。
瞳子ちゃんは、当然!!素敵でした。

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